JPH11254689A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法

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JPH11254689A
JPH11254689A JP6487598A JP6487598A JPH11254689A JP H11254689 A JPH11254689 A JP H11254689A JP 6487598 A JP6487598 A JP 6487598A JP 6487598 A JP6487598 A JP 6487598A JP H11254689 A JPH11254689 A JP H11254689A
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリンタに固定したときにノズル列のアライ
メントの精度を向上させるために、インクジェットヘッ
ドをプリンタに装着する際の基準面を精度良く形成でき
るインクジェットヘッドの製造方法を提供する。 【解決手段】 複数のノズル121が形成された第1の
基板13の下方に、ノズル121よりインク滴を吐出さ
せるための圧力発生手段105、117が形成された第
2、第3の基板12、13を接合した後、接合された複
合基板4を切断し個々のインクジェットヘッド100に
分離する。複合基板4を切断する際は、第1の基板13
に設けられたマーク73を基準として、第2の基板11
の側から切断ブレード5で切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドの製造方法に関し、特に基板上に複数個のインクジ
ェットヘッドを形成した後、基板を切断して個々のイン
クジェットヘッドに分離するインクジェットヘッドの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタに用いられるイ
ンクジェットヘッドには、インク滴を外部に吐出する複
数のインクノズルと、これらのインクノズルに連通した
インク供給路とが半導体基板上に作り込まれたものが提
案されている。近年、インクジェットヘッドに対して
は、高精細文字を印字可能にするために、より精密でよ
り微細な加工が要求されている。このために、様々なイ
ンクジェットヘッドの製造方法が開発されている。
【0003】例えば、本願人による特開平5−5060
1号公報には、リザーバ、キャビティ等のインク供給
路、振動板が形成されたシリコン単結晶製の流路基板
と、インク供給路を覆う蓋基板と、振動板を静電気力に
よって撓めるための電極が形成されたガラス製の電極基
板を個々に形成し、これら3枚の基板を接合、積層して
静電駆動方式のインクジェットヘッドを製造する方法が
開示されている。
【0004】このような構造を採用することにより、個
々のインクジェットヘッドのパターン(ノズル、インク
供給路、電極)をそれぞれの基板に形成した後、基板を
接合し、接合した基板を切断し個々のインクジェットヘ
ッドに分離するという製造方法(いわゆる多数個取り)
が採用でき、インクジェットヘッドを安価に製造でき
る。なお、多数個取りの例は、本願人による特開平9−
300630号に開示されている。即ち、下方の基板に
形成された信号もしくは電力をヘッドに供給するための
端子が露出するように、複数の蓋基板を列状に流路基板
に接合する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インク供給
路を覆う蓋基板にノズルを形成し、蓋基板自体をノズル
プレートとして用いる場合、特開平9−300630号
に開示された方法よりも1枚のノズルプレートを流路基
板に接合した後、個々のインクジェットヘッドに分離す
る方が精度上望ましい。
【0006】このようなノズルプレートを備えたインク
ジェットヘッドを製造するにあたり、以下の点に解決す
べき課題があった。
【0007】インクジェットヘッドをプリンタに固定し
たときにノズル列のアライメントの精度が重要である。
例えばシリアルプリンタの場合、インクジェットヘッド
を紙送り方向と垂直な方向に走査するが、ノズル列がヘ
ッドの走査方向に対し垂直となるようにプリンタに取り
付けられないと、印刷された画像に乱れが生じる。プリ
ンタにインクジェットヘッドを取り付ける際に、切断さ
れた面が、基準面の一つとなるが、ガラス、シリコン等
の基板は切断時にチッピングが生じやすく精度良く基準
面を形成することが容易ではなかった。
【0008】また、ウエハ等の基板をフルカットスクラ
イブするために、UVテープ、粘着シート等を裏面(切
断ブレードにより切断され側の面と反対側の面)に貼
り、表面からシートをその厚みの半ばまで切り込み、基
板を切断することが一般的技術として知られている(例
えば特開平4−330766号公報)。この粘着シート
は厚くなると、基板が切断時に振動し、チッピングが多
くなる傾向を生じるためあまり厚いものは用いられな
い。
【0009】一方、使用する切断ブレードの刃先の形
は、切断処理数を増すごとに摩耗し形状変化をする。そ
のため、その摩耗分を見込み、切込み量(を設定する必
要を生じる。基板裏面に貼る粘着シート1は刃先の形状
変化を吸収できる程度の厚さを持つことが好ましいが、
刃の厚み、シートの厚み共に薄いために刃先の形状変化
を吸収するように切込み量を設定することは困難であ
る。このため、基板の切断面の精度の確保をするため
に、刃先のメンテナンス(ツルーイング)を頻繁に行わ
なければならなかった。また、切込み量を大きくして、
基板を粘着シートごと切断する方法もあるが、基板を固
定するための専用の治具が必要となるため好ましくな
い。
【0010】また、切断後の後工程の取扱の容易さを考
慮すると、基板の切断後、シートに個々のヘッドが保持
された状態で後工程に移されることが望ましく、基板を
切断するときにシートまで切断してしまうと、切断後の
工程での取扱が面倒になる。
【0011】更に、基板の切断時に発生する切り屑、切
断ブレードの摩耗屑等が基板表面に付着するという不具
合もあり、この問題を解決するために表面洗浄による除
去や、表面へ、レジストなどのコーティング剤を塗布
し、付着防止する手段が取られていたが、いずれも切断
後、剥離・洗浄・乾燥工程等の工程が必要となり、製造
工程が煩雑となる。
【0012】上記課題に鑑み、本発明は、インクジェッ
トヘッドをプリンタに固定したときにノズル列のアライ
メントの精度を向上させるために、インクジェットヘッ
ドを構成するガラス、シリコン等の複合基板を切断する
時に発生するチッピングを減少させ、インクジェットヘ
ッドをプリンタに装着する際の基準面を精度良く形成で
きるインクジェットヘッドの製造方法を提供することを
目的とする。
【0013】また、基板の切断面の精度の確保をするた
めに、頻繁に行わなけれていた刃先のメンテナンス(ツ
ルーイング)の頻度を減少させ、ひいては生産効率を高
めたインクジェットヘッドの製造方法を提供することを
目的とする。
【0014】更に、製造工程を煩雑化させることなく、
基板の切断時に発生する切り屑、切断ブレードの摩耗屑
等を除去できるインクジェットヘッドの製造方法を提供
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドの製造方法は、複数のノズルが形成された第1の
基板の下方に、前記ノズルよりインク滴を吐出させるた
めの圧力発生手段が形成された第2の基板を接合した
後、接合された基板を切断し個々のインクジェットヘッ
ドに分離するインクジェットヘッドの製造方法におい
て、第1の基板に設けられたマークを基準として、第2
の基板の側から切断ブレードで切断することを特徴とす
る。
【0016】ノズルが形成された第1の基板に圧力発生
手段が形成された第2の基板が接合された複合基板を切
断する際に基準となるマークは、ノズル列と同一の基板
に設けられているため、これを基準として複合基板を切
断することにより、例え夫々の基板が多少ずれて接合さ
れいても、インクジェットヘッドをプリンタに装着する
際の基準面をノズル列に対して精度良く形成することが
できる。
【0017】この基準面は、ヘッドがプリンタに取り付
けられる側の第2の基板側の精度良く形成される必要が
あるが、第2の基板側から切断ブレードで複合基板を切
断しているため、基準面の第2の基板側にはチッピング
が生じにくい。即ち、インクジェットヘッドをプリンタ
に固定したときにノズル列のアライメントの精度を向上
させることができる。
【0018】一方、第2の基板側の裏面の第1の基板側
では、第2の基板側に比べチッピングが生じやすいが、
切断面のうち、ヘッドの取付側にあたる第2の基板側で
精度良く基準面が形成されるため、第1の基板側のチッ
ピングは、ヘッドをプリンタに取り付ける上で大きな問
題とはなり得ない。切断ブレードの刃先は、切断処理数
を増すごとに摩耗し、第1の基板側のチッピングは大き
くなっていくが、この部分のチッピングは上述したとお
り許容できるので、刃先のメンテナンス(ツルーイン
グ)を頻度を減らし生産効率を高めることができる。
【0019】典型的な本発明の実施の形態では、前記第
2の基板にはガラス製の基板が用いられ、前記第1の基
板にはシリコン製の基板が用いられる。勿論、双方の基
板にガラス基板もしくはシリコン基板を用いても良い
し、他の半導体材料、金属材料を材質する基板を用いて
も良い。
【0020】また、圧力発生手段として、静電気力を用
いて振動板を振動させインク滴をノズルより吐出させる
圧力を得るものを用いても良い。この場合、前記第1の
基板と接合した際に前記ノズルと連通するインク室と、
該インク室の底壁に形成された振動板を備えた第3の基
板を形成し、当該第3の基板の下側に、前記振動板を静
電気力を与えて変形させるための電極が設けられた第2
の基板を接合することにより、圧力発生手段が形成され
る。そして、第3の基板の上側にノズルが形成された第
1の基板を接合して、即ち3枚の基板を積層してインク
ジェットヘッドを構成するようにすればよい。勿論、接
合される基板の枚数もこれに限定されるものでなく、圧
力発生手段の方式、仕様に応じて適宜増減できるもので
ある。
【0021】また、接合された基板の両面にシートを貼
着し、前記シートが貼着された基板を切断ブレードで切
断することが好ましい。これによりチッピングを減少さ
せると共に、製造工程を煩雑化させることなく、基板の
切断時に発生する切り屑、切断ブレードの摩耗屑が基板
表面に付着することを防止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】(本発明に適用されるインクジェ
ットヘッドの一例)図3は本発明を適用したインクジェ
ットヘッドの分解斜視図である。また、図4は組み立て
られたインクジェットヘッドの断面構成図である。
【0023】これらの図に示すように、インクジェット
ヘッド100は、インク液滴を基板の上面に設けたイン
クノズルから吐出させるフェイスインクジェットタイプ
であり、静電駆動方式のものである。インクジェットヘ
ッド100は、キャビティープレート12(第3の基
板)を挟み、上側にノズルプレート13(第1の基
板)、下側に電極基板11(第2の基板)がそれぞれ積
層された3層構造となっている。
【0024】キャビティープレート12は、例えば、厚
さ360μm程度のシリコン基板であり、プレートの表
面には底壁が振動板105として機能するインク室10
6を構成することになる凹部107と、凹部107の後
部に設けられたインク供給口108を形成することにな
る細溝109と、各々のインク室106にインクを供給
するためのインクリザーバ110を構成することになる
凹部111とがエッチングによって形成されている。こ
のキャビティープレート12の下面は鏡面研磨によって
平滑化されている。
【0025】このキャビティープレート12の上側に接
合されるノズルプレート13は、例えば、厚さ360μ
m程度のシリコン製の基板である。ノズルプレート13
において、インク室106の上面を規定している部分に
は各インク室106に連通する複数のインクノズル12
1が形成されている。
【0026】このノズルプレート13をキャビティープ
レート12に接合することにより、上記の凹部107、
111、および細溝109が塞がれて、インク室10
6、インク供給口108、インクリザーバ110のそれ
ぞれが区画形成される。
【0027】なお、インクリザーバ110の底面を規定
する部分にはインクリザーバ110にインクを供給する
ための孔112aが設けられており、基板接合後、後述
する電極基板11に設けられた孔112bと共にインク
供給孔112を形成する。インク供給孔112には、不
図示の接続チューブを介して不図示のインクタンクに接
続される。インク供給孔112から供給されたインク
は、各インク供給口108を経由して独立した各インク
室106に供給される。
【0028】キャビティープレート12の下側に接合さ
れる電極基板11は、シリコンと熱膨張率が近い、厚さ
1mm程度のホウ珪酸ガラス基板である。この電極基板
11において、各々の振動板105に対向する部分には
振動室(隙間)115を構成することになる凹部116
が形成されている。この凹部116の底面には、振動板
105に対向する個別電極117が形成されている。個
別電極117は、ITOからなるセグメント電極部11
8と端子部119を有している。
【0029】この電極基板11をキャビティープレート
12に接合することにより、各インク室106の底面を
規定している振動板105と個別電極117のセグメン
ト電極部118は、非常に狭い隙間を隔てて対向する。
この隙間115はキャビティープレート12と電極基板
11の間に配置した封止材120によって封止される。
【0030】振動板105は薄肉とされており、面外方
向、すなわち、図4において上下方向に弾性変形可能と
なっている。この振動板105は、各インク室側の共通
電極として機能する。この共通電極としての振動板10
5の底面151にはヘキサメチルジシラザン(HMD
S)からなる疎水膜が形成されている。この振動板10
5に対向する個別電極117のセグメント電極部118
の表面にも、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)から
なる疎水膜が形成されている。隙間115を挟み、振動
板105と、対応する各セグメント電極部118とによ
って対向電極が形成されている。
【0031】振動板105と個別電極117との間には
電圧印加装置125が接続されている。電圧印加装置1
25の一方の出力は各個別電極117の端子部119に
接続され、他方の出力はキャビティープレート12に形
成された共通電極端子126に接続されている。キャビ
ティープレート12自体は導電性をもつため、この共通
電極端子126から振動板(共通電極)105に電圧を
供給することができる。また、より低い電気抵抗で振動
板105に電圧を供給する必要がある場合には、例え
ば、キャビティープレート12の一方の面に金等の導電
性材料の薄膜を蒸着やスパッタリングで形成すれば良
い。本例では、キャビティープレート12と電極基板1
1との接続に陽極接合を用いるために、キャビティープ
レート12の流路形成面側に導電膜を形成してある。
【0032】このように構成したインクジェットヘッド
1においては、電圧印加装置25からの駆動電圧が対向
電極間に印加されると、対向電極間に充電された電荷に
よるクーロン力が発生し、振動板105はセグメント電
極部118の側へ撓み、インク室105の容積が拡大す
る。次に、電圧印加装置125からの駆動電圧を解除し
て対向電極間の電荷を放電すると、振動板105はその
弾性復帰力によって復帰し、インク室106の容積が急
激に収縮する。この時発生する内圧変動により、インク
室106に貯留されたインクの一部が、インク室106
に連通しているインクノズル121から記録紙に向かっ
て吐出する。
【0033】後述するように、一つのインクジェットヘ
ッド100を形成するための前述した各要素は、各基板
11、12、13に複数セット形成されており、接合し
た基板を切断することにより、2枚のシリコンウエハと
1枚のガラス基板から多数のインクジェットヘッドを得
ることができる。個々のインクジェットヘッドに分離し
た際形成される切断面20は、インクジェットヘッド1
00をプリンタに取り付けるための基準面としても用い
られる。
【0034】なお、インクジェットヘッド100で使用
されるインクとしては、水、アルコール、トルエン等の
主溶媒にエチレングリコール等の界面活性剤と、染料ま
たは顔料とを溶解または分散させることにより調製され
る。さらに、インクジェットヘッド1にヒータを設けて
おけば、ホットメルトインクも使用できる。
【0035】上述したインクジェットヘッドは、個々の
インクジェットヘッドを構成するインクノズル121、
インク室106、電極119等の各要素は、各基板1
1、12、13に複数セット形成される。各要素が形成
された基板を接合した後、接合された基板を切断するこ
とにより、同時に複数個のインクジェットヘッドを得る
ことができる。
【0036】図5は、各要素が形成され、互いに接合さ
れる3枚の基板を示す斜視図である。本実施の形態で
は、両端の列に夫々3個の、中央の5列には、1列当た
り5個のインクジェットヘッドを形成するための各要素
が各基板に形成されており、接合した基板を切断するこ
とにより、2枚のシリコンウエハと1枚のガラス基板か
ら計31個のインクジェットヘッドを得ることができ
る。尚、符号24、25は貫通孔であり、3枚の基板が
接合されたときに、電極端子119、126が接合基板
の表面に露出させるための孔である。また、符号72
a、72bは基板13と基板12を接合する際に位置決
めに用いられる基板接合用の基準マークであり、基板1
3に設けられた基板切断用の基準マーク73は、接合さ
れた複合基板4を切断するときに、当該基板に対して切
断ブレードの位置を合わせるための基準となるマークで
ある。なお、本実施形態では、基板13の裏側(基板1
2と接合される面側)からエッチングを施すことにより
設けられている。
【0037】(本発明の切断方法)本発明の切断方法に
ついて図1、図2を参照し説明する。図1は、本発明の
切断方法を示す説明図である。
【0038】上述した基板11、12、13を接合して
得られた複合基板4の両面に粘着シート1a、1bが貼
着される。粘着シート1a、1bは、紫外線硬化型シー
トあるいは、熱硬化型シートであってもよく、厚さ10
0はμm程度である。本実施形態では、上述したガラス
基板、シリコン基板からなる複合基板を例にとるが、こ
れに限らず、複合基板4を構成する各基板の材質として
は、ガラス、シリコンあるいは、シリコン系酸化物の他
に、金属酸化物あるいは、金属あるいは、半導体あるい
は、無機化合物あるいは、有機化合物であってもよい。
【0039】以上から構成される複合基板4を、円盤状
の回転刃を備えた切断ブレード5を用いて、前述した基
板13に設けた切断用のマーク73を基準にして、ガラ
ス製の基板11側より切断するようにする。本実施形態
では、刃先部分にダイヤモンド、CBN等の砥粒が固着
された厚さ0.3mm程度の切断ブレードが用いられ
る。
【0040】複合基板4を切断する際に基準となるマー
ク73は、ノズル121列と同一の基板に設けられてい
るため、これを基準として複合基板4を切断することに
より、例え基板11、13が多少ずれて接合されても、
インクジェットヘッドをプリンタに装着する際の基準面
20をノズル121の列に対して精度良く形成すること
ができる。また、この基準面20は、ヘッド100がプ
リンタに取り付けられる基板11側が精度良く形成され
る必要があるが、基板11側から切断ブレード5で複合
基板4を切断しているため、基準面20の基板11側に
はチッピングが生じにくい。即ち、インクジェットヘッ
ド100をプリンタに固定したときにノズル列のアライ
メントの精度を向上させることができる。
【0041】更に、ガラス製の基板11の表面の上に粘
着シート1aが形成されているため、切断時に基板11
の表面のエッヂ部8に発生するチッピング10の大き
さ、発生する頻度を共に減少させることができる。これ
は、粘着シート1aがなければガラス基板2表面は切断
ブレード5の衝撃を直接受け、チッピングが発生しやす
くなるが、粘着シートを用いたものはこの衝撃が緩和さ
れるためである。また、このように、複合基板4の表面
を粘着シート1aで覆うことにより、複合基板4の表面
に切り屑等の汚れが付着することを防止できる。
【0042】図2は、切断ブレード5の刃先6を拡大し
た断面図である。新しい刃先は図に波線で示す通りの断
面を有するが、切断を繰り返すうちに刃先が、図に実線
で示すように摩耗する。
【0043】符号dは、粘着テープ1bに対する切断ブ
レード5の切込み量を示し、この切込み量dは、複合基
板4を切断する際に、粘着シート1bを分断しないよう
に設定されている。シート1bまで切断してしまうと、
切断後の工程での取扱が面倒になるため、このように切
断ブレード5の刃先6をシート1bの半ばまで切断する
ように切込み量が設定される。
【0044】この切込み量dは非常に小さく、シート1
bの厚みの半分くらいの量であり、例えば、本実施形態
では約50μmである。このため、切断処理数が増す
と、刃先6が図に実線で示すように摩耗しやすく、この
ように摩耗すると、基準面20の基板13側では、基板
11側に比べ大きなチッピング10bが発生しやすくな
る。
【0045】しかしながら、切断面のうち、ヘッド10
0の取付側にあたる基板11側で精度良く基準面20が
形成されるため、基板13側のチッピングは、ヘッド1
00をプリンタに取り付ける上で大きな問題とはなり得
ない。即ち、切断ブレードの刃先は、切断処理数を増す
ごとに摩耗し、第1の基板側のチッピングは大きくなっ
ていくが、基板13側で発生するチッピングは、基板1
1側で発生するチッピングに比べ許容できる範囲が大き
いので、刃先のメンテナンス(ツルーイング)を頻度を
減らし生産効率を高めることができる。
【0046】
【発明の効果】以上本発明によれば、インクジェットヘ
ッドをプリンタに固定したときにノズル列のアライメン
トの精度を向上させるために、インクジェットヘッドを
構成するガラス、シリコン等の複合基板を切断する時に
発生するチッピングを減少させ、インクジェットヘッド
をプリンタに装着する際の基準面を精度良く形成できる
インクジェットヘッドの製造方法を提供できるという効
果を奏する。
【0047】また、基板の切断面の精度の確保をするた
めに、頻繁に行わなけれていた刃先のメンテナンス(ツ
ルーイング)の頻度を減少させ、ひいては生産効率を高
めたインクジェットヘッドの製造方法を提供できるとい
う効果を奏する。
【0048】更に、製造工程を煩雑化させることなく、
基板の切断時に発生する切り屑、切断ブレードの摩耗屑
等を除去できるインクジェットヘッドの製造方法を提供
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットの製造方法を示す説明
図であり、インクジェットヘッドを構成する各基板が接
合された複合基板の切断方法を説明するものである。
【図2】図1において、複合基板の切断時の切断ブレー
ドの刃先部分の断面図である。
【図3】本発明が適用されるインクジェットヘッドの一
例を示す分解斜視図である。
【図4】図3のインクジェットヘッドの組み立てられた
状態を示す断面構成図である。
【図5】図3に示すインクジェットヘッドを構成する要
素が多数形成され、互いに接合された後個々のインクジ
ェットヘッドに切断分離される3枚の基板を示す分解斜
視図である。
【符号の説明】
1a、1b 粘着シート 4 複合基板 5 切断ブレード 6 刃先(点線は摩耗前、実線は摩耗後) 10a、10b チッピング 11 第2の基板(電極基板) 12 第3の基板(キャビティプレート) 13 第1の基板(ノズルプレート) 20 基準面(切断面) 72a、72b 基板接合用の基準マーク 73 基板切断用の基準マーク 105 振動板 106 インク室 117 個別電極 121 インクノズル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルが形成された第1の基板の
    下方に、前記ノズルよりインク滴を吐出させるための圧
    力発生手段が形成された第2の基板を接合した後、接合
    された基板を切断し個々のインクジェットヘッドに分離
    するインクジェットヘッドの製造方法において、 第1の基板に設けられたマークを基準として、第2の基
    板の側から切断ブレードで切断することを特徴とするイ
    ンクジェットヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1の基板と接
    合した際に前記ノズルと連通するインク室と、該インク
    室の底壁に形成された振動板を備えた第3の基板を、前
    記第1の基板の下側に接合し、前記第3の基板の下側に
    は、前記振動板を静電気力を与えて変形させるための電
    極が設けられた第2の基板が接合されることを特徴とす
    るインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2において、前
    記第2の基板はガラス製の基板であり、前記第1の基板
    はシリコン製の基板であることを特徴とするインクジェ
    ットヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかの項に
    おいて、前記接合された基板の両面にシートを貼着し、
    前記シートが貼着された基板を切断ブレードで切断する
    ことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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CN104640710A (zh) * 2012-09-20 2015-05-20 惠普发展公司,有限责任合伙企业 喷嘴阵列

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