JPH11254102A - アルミニウム或いはアルミニウム合金の連続鋳造用耐熱スクリーン - Google Patents

アルミニウム或いはアルミニウム合金の連続鋳造用耐熱スクリーン

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JPH11254102A
JPH11254102A JP5991598A JP5991598A JPH11254102A JP H11254102 A JPH11254102 A JP H11254102A JP 5991598 A JP5991598 A JP 5991598A JP 5991598 A JP5991598 A JP 5991598A JP H11254102 A JPH11254102 A JP H11254102A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸漬ノズルから供給されるAl溶湯量が多い
と、従来の耐熱スクリーンを用いてアルミニウムの連続
鋳造を行った場合は、鋳型への供給が不均一となって溶
湯流動が乱れ、安定な鋳造が困難となるという問題があ
る。そこで大流量の場合であっても、鋳型内において均
一な溶湯流動を達成し、割れやブレイクアウトのない鋳
塊を製造し得る耐熱スクリーンを提供することを目的と
する。 【解決手段】 耐熱スクリーン10の底面部12の両端
部12bを粗メッシュシート(溶湯通過性が良好)で構
成する。これら端部12bの面積の合計は底面部12面
積の80%以上を占める。側面部11,13を細メッシ
ュシート(溶湯通過性が低い)で構成する。また底面部
の中央部12aを細メッシュシート(溶湯通過性が低
い)で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム或い
はアルミニウム合金を連続鋳造する場合において、上記
アルミニウム或いはアルミニウム合金の溶湯中に含まれ
る酸化物等を除去すると共に浸漬ノズルからの噴出流を
緩和するためのスクリーンに関し、詳細には浸漬ノズル
の先端部を覆う様に鋳型の上部に配設される容器形状の
耐熱スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、アルミニウム或いはアルミニウ
ム合金の一般的な連続鋳造法であるDC鋳造法を説明す
るための断面図である。
【0003】該DC鋳造には上下に開放した筒状の水冷
鋳型53が用いられ、所望の組成に調整されたアルミニ
ウム溶湯或いはアルミニウム合金溶湯(以下、これらを
Al溶湯と称することがある)58を、上部樋50或い
はタンディッシュから浸漬ノズル51を介して上記水冷
鋳型53内に供給する。この際上記浸漬ノズル51と上
記鋳型53の間には耐熱スクリーン52が配設されてい
る。該耐熱スクリーン52は、浸漬ノズル51からのA
l溶湯58の噴出流を緩和し、またノズル51近傍の高
温のAl溶湯58と鋳塊57近傍の低温のAl溶湯58
との混合を防ぎ、加えて溶湯表面に生成する酸化物等を
濾過除去する作用等を有する。
【0004】そして鋳型53によってAl溶湯58を冷
却してこれを凝固させ、下方の底金56を降下させるこ
とにより(矢印A)上記凝固した鋳塊57を水冷鋳型5
3の下方から引き出し、この様にして半連続的に鋳造す
る。上記水冷鋳型53はその内部を循環する冷却水54
によって常時冷やされており、また該鋳型53の下部か
ら上記冷却水54が放流され(矢印C)、鋳塊57を更
に冷却している。尚図における線Bは凝固界面を表して
おり、該線Bよりも引き抜き側(下側)が鋳塊57で、
溶湯注入側(上側)が溶湯プールである。
【0005】上記耐熱スクリーン52としては、全面が
ガラス繊維製の粗メッシュシートで構成されたものが一
般的であり、図4は該耐熱スクリーンを示す斜視図であ
って、上部が開放された長方形状箱型の耐熱スクリーン
70である(従来例)。この様な長方形の耐熱スクリ
ーンは断面長方形の鋳型によって鋳造する場合に用い
る。
【0006】他に耐熱スクリーンとしては、部分的に溶
湯不通過部が設けられたものが提案されており、特開平
9−141393号には、図5の斜視図に示す様に、上
部を開放した長方形状箱型の耐熱スクリーンのうち、そ
の短辺側側面部61の全面を溶湯通過部とし、一方長辺
側側面部63の中央部63aを溶湯不通過部、両端部6
3bを溶湯通過部とし、また同様に底面部(鋳塊引き抜
き側の面)62の中央部62aを溶湯不通過部、両端部
62bを溶湯通過部としたものが示されている(従来例
)。
【0007】該従来例の耐熱スクリーンは断面長方形
の鋳型と相似形をしており、浸漬ノズルからのAl溶湯
噴出流を底面中央部62aの不通過部に当てて横方向
(水平方向)に流れ方向を変え、また長辺側側面部63
に向かうAl溶湯を中央部63aの不通過部に当てるこ
とによって流速を緩和して鋳型側壁面への直撃的な衝突
を防いでおり、一方短辺側側面部61及びその近傍の長
辺側側面端部63bと底面端部62bから良好に流出さ
せている。
【0008】断面長方形の鋳型を用いた連続鋳造にあっ
ては、上記従来例の全面粗メッシュの耐熱スクリーン
の場合は、浸漬ノズルから噴出する溶湯が短辺側鋳型壁
付近、即ち長手方向の端部分に到達するのが遅くなるか
ら、温度分布が不均一となり、鋳塊表面に割れ等を生じ
る恐れがあるが、上記従来例の耐熱スクリーンは主と
して短辺側側面部61から流出させる様にしているか
ら、上記到達し難い部分への溶湯到達が促されてAl溶
湯が鋳型内に均一に供給される様になり、よって鋳型内
における溶湯の温度分布が均一となって、表面欠陥のな
い鋳塊が得られる様になっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浸漬ノ
ズル51から供給されるAl溶湯量が多くなった場合に
は、上記従来例の耐熱スクリーンでは以下に詳述する
様に鋳型への供給が不均一となって溶湯流動が乱れ、安
定な鋳造が困難になるという問題がある。
【0010】図7は、主として短辺側側面部から流出す
る様にした長方形状箱型耐熱スクリーンを用いた場合の
溶湯流動を示す図であり、鋳型の長辺側から見た断面で
ある。図6は上記溶湯流動をシミュレーションする際に
用いた耐熱スクリーン80を示す斜視図であり、図6に
示す様に該耐熱スクリーン80はその短辺側側面部81
の全面が溶湯通過部、長辺側側面部83の全面が溶湯不
通過部となっており、底面部82の中央部82aが溶湯
不通過部、両端部82bが溶湯通過部となっている。
【0011】図7は、浸漬ノズル51から大量に噴出し
たAl溶湯58が、耐熱スクリーン80を介して鋳型5
3内に供給される様子を表しているが、図7から分かる
様に、Al溶湯58は短辺側鋳型壁に速く到達し、一方
耐熱スクリーン80の底側には遅れて到達しており、不
均一な流動となっている。この様な溶湯流動は、鋳塊の
最表面となる初期凝固殻の形成部分に高温の溶湯が当た
る様になるから、該初期凝固殻が薄くなり、鋳塊となっ
た際にその部分に内部に進展する縦割れやブレイクアウ
トが多発するという問題を生じる。この様な現象は、耐
熱スクリーン内でのAl溶湯の平均滞留時間が30sec.
以下の様な大流量の場合に顕著に現れる。
【0012】尚、図中の等高線は、耐熱スクリーン80
から流出したAl溶湯58が当該箇所に到るまでの時間
を表している。
【0013】一方、全面粗メッシュの従来例の耐熱ス
クリーンを用いた場合も、鋳型内への均一な溶湯供給が
困難となる。
【0014】図8は上記従来例の耐熱スクリーン70
(図4参照)を用いた場合の溶湯流動を示す図であり、
図7と同様に鋳型の長辺側から見た断面であって、浸漬
ノズル51から噴出したAl溶湯58が耐熱スクリーン
70を介して鋳型53内に供給される様子を表してい
る。図中の等高線は、上記と同様に耐熱スクリーン70
から流出したAl溶湯58が当該箇所に到るまでの時間
を表している。
【0015】全面粗メッシュの従来例の耐熱スクリー
ン70は、四隅から最も多く溶湯が流出しており(図4
の矢印D参照)、一方で全体からも流出している。従っ
て図8に示される様に上記隅部分からの流出を中心とし
た不均一な溶湯流動となり、また温度分布も不均一とな
る。その為凝固が不均一に進行し、割れやブレイクアウ
トを発生するという問題が生じる。
【0016】そこで本発明は以上の様な問題に鑑みてな
されたものであり、たとえ耐熱スクリーン内でのAl溶
湯の平均滞留時間が30sec.以下の様な大流量の場合で
あっても、鋳型内において均一な溶湯流動を達成し、割
れやブレイクアウトのない均質な鋳塊を得ることのでき
る耐熱スクリーンを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る連続鋳造用
耐熱スクリーンは、アルミニウム或いはアルミニウム合
金の連続鋳造装置における鋳型内溶湯中に浸漬される容
器形状耐熱スクリーンにおいて、該耐熱スクリーンが溶
湯通過性の良好な部分と溶湯通過性の低い部分を有し、
前記耐熱スクリーンの底面部を構成するスクリーンの面
積の80%以上が、前記溶湯通過性の良好な部分であ
り、前記耐熱スクリーンの側面部を構成するスクリーン
の面積の90%以上が、前記溶湯通過性の低い部分であ
ることを要旨とする。
【0018】鋳塊の縦割れやブレイクアウトは、上述の
様に鋳型内の溶湯流動が不均一となり、凝固殻に薄い箇
所が生じた場合等に起こる。そこで本発明者らは様々な
耐熱スクリーンを用い、溶湯の流動性や温度分布をシミ
ュレーションした結果、上記の様に耐熱スクリーンの側
面部においてはあまり溶湯を流出させず、主に底面部に
おいて溶湯を流出させる様にすると、大流量の場合(耐
熱スクリーン内でのAl溶湯の平均滞留時間が30sec.
以下の様な流量の場合)でも、鋳型内に溶湯を均一に供
給して溶湯流動を良好に整えることができ、よって割れ
やブレイクアウト等のない鋳塊を得ることができるとい
うことを見出した。
【0019】上記溶湯通過性の低い部分としては、ガラ
ス繊維製の細かな目のメッシュシートや全く目のない
(目の詰まった)耐熱シート等が挙げられ、溶湯通過性
の良好な部分としては、ガラス繊維製の粗い目のメッシ
ュシート等が挙げられる。
【0020】また本発明においては、溶湯通過性の良好
な部分の開口率が12.5%以上で、溶湯通過性の低い
部分の開口率が6%以下であることが好ましい。この様
な開口率とすることによって、上記開口率12.5%以
上の部分では溶湯が良好に通過し、一方開口率6%以下
の部分では溶湯がほとんど通過せず、良好に溶湯流動の
制御ができることが実験により確認されている。より好
ましくは溶湯通過性の良好な部分の開口率が25%以上
である。また溶湯通過性の低い部分の開口率が1%以下
であることがより好ましい。
【0021】尚、上記溶湯通過性の良好な部分におい
て、あまり開口率が大きいと、酸化物等を濾過除去する
ことができず、また浸漬ノズルからの噴出流がほとんど
緩和されることなく耐熱スクリーン外側にそのまま流出
する様になり、鋳型内溶湯流動に悪影響を与えることに
なるから、上記溶湯通過性の良好な部分の開口率として
65%以下であることが好ましく、より好ましくは36
%以下である。また上記溶湯通過性の良好な部分をガラ
ス繊維製のメッシュシートで構成した場合に、Al溶湯
の動圧に耐えるだけの強度を発揮させるという観点から
も、開口率は65%以下であることが好ましい。
【0022】更に本発明においては、前記溶湯通過性の
良好な部分が、孔径1mm以上のメッシュシートであり、
前記溶湯通過性の低い部分が、孔径0.5mm以下のメッ
シュシートであることが好ましい。この様に孔径1mm以
上の場合は溶湯が良好に通過し、一方孔径0.5mm以下
の場合は溶湯を通し難いということを実験により確認し
ている。より好ましくは溶湯通過性の良好な部分の孔径
が2mm以上であり、また溶湯通過性の低い部分の孔径が
0.2mm以下である。
【0023】尚上記溶湯通過性の良好な部分における孔
径の上限としては、上述と同様に耐熱スクリーンの濾過
除去作用や浸漬ノズルの噴出流緩和作用の観点から、4
mm以下であることが好ましく、より好ましくは3mm以下
である。
【0024】
【発明の実施の形態及び実施例】図1は本発明に係る耐
熱スクリーン10の一例を示す斜視図であり、該耐熱ス
クリーン10は上部の開放した長方形状箱型をしてお
り、その短辺側側面部11及び長辺側側面部13共に孔
径0.5mm,孔ピッチ2mmのガラス繊維製細メッシュシ
ートから構成されている。一方底面部12の底面端部1
2bは、孔径1mm,孔ピッチ3mmのガラス繊維製粗メッ
シュシートから構成されており、また底面部12の底面
中央部12aは、上記と同様に孔径0.5mm,孔ピッチ
2mmのガラス繊維製細メッシュシートから構成されてい
る。上記底面端部12bは両方の端部12bを合わせて
底面部面積の86%を占めており、残る14%の面積が
底面中央部12aである。
【0025】上記細メッシュシートの部分はAl溶湯が
あまり通過せず、一方上記粗メッシュシートの部分はA
l溶湯を良好に通過させることができ、従って上記耐熱
スクリーン10は主に底面部12においてAl溶湯が通
過する様になる。
【0026】図2は上記耐熱スクリーン10を用いた場
合の溶湯流動を示す図であり、上記と同様に鋳型の長辺
側から見た断面であって、浸漬ノズル51から噴出した
Al溶湯58が耐熱スクリーン10を介して鋳型53内
に供給されている。尚図中の等高線は、上記と同様に耐
熱スクリーン10から流出したAl溶湯58が当該箇所
に到るまでの時間を表している。また図2に示す溶湯流
動は、耐熱スクリーン内でのAl溶湯の平均滞留時間3
0sec.以下の大流量の場合を示している。
【0027】図2から分かる様に本発明の耐熱スクリー
ン10を用いた場合は、Al溶湯が上から下に(浸漬ノ
ズル側から鋳塊引き抜き側に)平行に下りていく様な流
れとなっている。本発明の耐熱スクリーン10では側面
方向に直接Al溶湯が流出しないけれども、底面端部1
2bから流出した溶湯が矢印Eの如く側面部側に回り込
んでいるものと考えられる。即ち鋳型内壁に衝突する様
な溶湯流は発生せず、緩やかな流れとなって回り込んで
おり、この回り込んだAl溶湯が乱れることなく徐々に
平行して下方に向かっているのである。従って初期凝固
殻に薄い部分が生じず、また温度分布も均一となって安
定した鋳造が可能となり、よって割れやブレイクアウト
等の欠陥がなく、内部品質も良好な鋳塊を得ることがで
きる。
【0028】しかも本発明の耐熱スクリーン10は溶湯
供給量が少ない場合(例えば耐熱スクリーン内でのAl
溶湯の平均滞留時間40sec.)においても、良好に溶湯
流動を制御でき、均質な鋳塊を得ることができることを
確認している。
【0029】尚、図1に示す様に底面部の中央を溶湯通
過性の低い部分としたものは、浸漬ノズルからの噴出流
が及ぼすスクリーン外側への影響をより緩和できて好ま
しい。尚底面部の全てを溶湯通過性良好な部分としても
良く、浸漬ノズルからの噴出流は該溶湯通過性良好な耐
熱スクリーンによって緩和される。
【0030】<実験>図1,4,6に示す耐熱スクリー
ンを用いてアルミニウムの鋳造を行った。尚図6に示す
耐熱スクリーンの溶湯不通過部は、図1の耐熱スクリー
ンと同様に孔径0.5mm,孔ピッチ2mmのガラス繊維製
細メッシュシートで構成し、溶湯通過部は孔径1mm,孔
ピッチ3mmのガラス繊維製粗メッシュシートから構成
し、また底面部82の溶湯不通過部(細メッシュシー
ト)は底面部82の面積の43%である。また図4に示
す耐熱スクリーンは、全面が孔径1mm,孔ピッチ3mmの
ガラス繊維製粗メッシュシートから構成した。
【0031】鋳造用の原料金属としてはJIS 規格3004の
アルミニウム合金を用い、鋳型サイズ:600mm ×1500m
m、冷却水温度:25℃、耐熱スクリーンサイズ:縦250mm
×横700mm ×浸漬部深さ100mm (容積17.5リット
ル)、Al溶湯温度:700 ℃、浸漬ノズルからの溶湯供
給量45リットル/min. 、鋳造速度:50mm/min. で行っ
た。尚浸漬ノズルからの溶湯供給量45リットル/min.
は、耐熱スクリーン内でのAl溶湯の平均滞留時間23
sec.に相当する。
【0032】鋳造の結果、図1に示す耐熱スクリーン1
0を用いた場合においては、図2に示す様に均一な溶湯
流動状態となり、得られたアルミニウム鋳塊の割れの発
生頻度は0.1%以下であった。
【0033】また図4に示す耐熱スクリーン70を用い
た場合においては、図8に示す溶湯流動状態となり、得
られたアルミニウム鋳塊の割れの発生頻度は約3%であ
った。この様に鋳塊割れ発生頻度が高いのは、初期凝固
殻が生成する鋳型上部において高温の溶湯が流れ込み、
上記初期凝固殻を薄くしたからであると考えられる。
【0034】図6に示す耐熱スクリーン80を用いた場
合においては、図7に示す溶湯流動状態となり、得られ
たアルミニウム鋳塊の割れの発生頻度は約4%であっ
た。この様に鋳塊割れ発生頻度が高いのは、上記と同様
に初期凝固殻が生成する鋳型上部において高温の溶湯が
流れ込み、上記初期凝固殻を薄くしたからであると考え
られる。
【0035】以上の様に本発明に係る耐熱スクリーン
を、一実施例を示す図面を参照しつつ具体的に説明した
が、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、
前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて
実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の
技術的範囲に包含される。
【0036】例えば溶湯通過性の良好な部分の粗メッシ
ュシートとして、孔径4mm,孔ピッチ5mmのガラス繊維
製メッシュシートを用いても良い。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る耐熱スクリーンは、耐熱ス
クリーン内でのAl溶湯の平均滞留時間が30sec.以下
の大流量の場合であっても、鋳型内において均一な溶湯
流動が達成され、割れやブレイクアウト等の欠陥ない均
質な鋳塊を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐熱スクリーンの一例を示す斜視
図。
【図2】図1に示す耐熱スクリーンを用いた場合の溶湯
流動を示す図。
【図3】アルミニウムのDC鋳造法を説明するための断
面図。
【図4】全面が粗メッシュで構成された従来の耐熱スク
リーンを示す斜視図。
【図5】部分的に溶湯不通過部が設けられた従来の耐熱
スクリーンを示す斜視図。
【図6】短辺側側面部から主として流出する様にした耐
熱スクリーンを示す斜視図。
【図7】図6に示す耐熱スクリーンを用いた場合の溶湯
流動を示す図。
【図8】図4に示す耐熱スクリーンを用いた場合の溶湯
流動を示す図。
【符号の説明】
10,52,70,80 耐熱スクリーン 11,61,81 短辺側側面部 12,62,82 底面部 12a,62a,82a 底面中央部 12b,62b,82b 底面端部 13,63,83 長辺側側面部 50 上部樋 51 浸漬ノズル 53 水冷鋳型 54 冷却水 56 底金 57 鋳塊 58 Al溶湯 63a 長辺側側面中央部 63b 長辺側側面端部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム或いはアルミニウム合金の
    連続鋳造装置における鋳型内溶湯中に浸漬される容器形
    状耐熱スクリーンにおいて、 該耐熱スクリーンは、溶湯通過性の良好な部分と溶湯通
    過性の低い部分を有し、 前記耐熱スクリーンの底面部を構成するスクリーンの面
    積の80%以上が、前記溶湯通過性の良好な部分であ
    り、 前記耐熱スクリーンの側面部を構成するスクリーンの面
    積の90%以上が、前記溶湯通過性の低い部分であるこ
    とを特徴とするアルミニウム或いはアルミニウム合金の
    連続鋳造用耐熱スクリーン。
  2. 【請求項2】 前記溶湯通過性の良好な部分の開口率が
    12.5%以上で、前記溶湯通過性の低い部分の開口率
    が6%以下である請求項1に記載のアルミニウム或いは
    アルミニウム合金の連続鋳造用耐熱スクリーン。
  3. 【請求項3】 前記溶湯通過性の良好な部分が、孔径1
    mm以上のメッシュシートであり、 前記溶湯通過性の低い部分が、孔径0.5mm以下のメッ
    シュシートである請求項1または2に記載のアルミニウ
    ム或いはアルミニウム合金の連続鋳造用耐熱スクリー
    ン。
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CN107716886A (zh) * 2017-10-31 2018-02-23 江苏常铝铝业股份有限公司 用于生产铝合金铸锭的结晶器浇铸浮标
CN107716886B (zh) * 2017-10-31 2024-02-20 江苏常铝铝业集团股份有限公司 用于生产铝合金铸锭的结晶器浇铸浮标

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