JPH11253755A - 環境浄化剤,環境浄化材料及びそれらの製造方法 - Google Patents

環境浄化剤,環境浄化材料及びそれらの製造方法

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JPH11253755A
JPH11253755A JP10080529A JP8052998A JPH11253755A JP H11253755 A JPH11253755 A JP H11253755A JP 10080529 A JP10080529 A JP 10080529A JP 8052998 A JP8052998 A JP 8052998A JP H11253755 A JPH11253755 A JP H11253755A
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inorganic binder
photocatalyst
binder particles
photocatalyst particles
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JP10080529A
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Kenichi Sekioka
健一 関岡
Katsuyuki Komai
克行 駒井
Masaki Iwamoto
正樹 岩本
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Nippon Gasket Co Ltd
Original Assignee
Nippon Gasket Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は,消臭,臭気分子の吸着分解等の高
効率で長寿命の浄化機能を有する環境浄化剤,環境浄化
材料及びそれらの製造方法を提供する。 【解決手段】 環境浄化剤10は,光触媒粒子1,及び
光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子2から
構成されている。互いに隣接する光触媒粒子1は,光触
媒粒子の表面6に付着した無機系バインダ粒子2を介し
て,別の光触媒粒子1に互いに離間した状態でそれぞれ
結合されている。光触媒粒子1の表面6のミクロ的な凹
凸によってガス吸着能力が発揮され,表面6の近傍にガ
スの高濃度領域が存在するので,そのガスの高濃度領域
を無機系バインダ粒子2によって隙間を形成して高い吸
着,分解能力を付与させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,消臭,臭気分子
の吸着分解等の浄化機能を有する環境浄化剤,環境浄化
材料及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,活性炭等の多孔質物質は,消臭
剤,吸着剤等の環境浄化剤として使用されてきた。しか
し,活性炭を環境浄化剤として利用する場合には,活性
炭の消臭能力は,活性炭の表面の細孔が閉塞する等によ
って低下し,長時間にわたって環境浄化剤としての能力
を維持することができない。また,環境浄化剤として
は,消臭や浄化能力の長寿命化のため,近年では多孔質
物質としてゼオライト,セピオライト等が用いられてい
る。
【0003】一方,光触媒が有している殺菌,抗菌,汚
れ防止等の浄化作用が注目されている。浄化作用のよう
な用途のための光触媒として,次のようなものがある。
例えば,特開平4−256755号公報には,アルデヒ
ド等の悪臭物質やエチレン等の植物成長促進物質を光反
応によって除去する方法及び除去材が開示されている。
また,特開平8−266897号公報には,光触媒作用
を有するチタニアをケイソウ土担体に担持させて固定
し,チタニア単独の光触媒活性をそのまま維持し,長期
間にわたって活性を持続できるように均一に分散固定化
した光触媒及びその製造方法が開示されている。
【0004】また,光触媒粒子と多孔質吸着剤とを組合
わせて脱臭等の環境浄化能力の長寿命化を図ることも行
われている。このような原理は,臭気分子が一時的に吸
着剤に吸着し,その後,臭気分子が光触媒の酸化力によ
り分解され,吸着剤の吸着能力が回復することにより,
能力の回復と寿命の延長とが達成されるというものであ
る。この種の環境浄化剤として,次のようなものがあ
る。
【0005】例えば,特開平1−189322号公報に
は,臭気成分を吸着する吸着材の表面に光触媒を付加し
たり,又は吸着材に光触媒を練り込んだ部材と,光触媒
を励起させる励起源とを設けた脱臭装置が開示されてい
る。該脱臭装置における光触媒の粒径は,吸着性能を低
下させないために吸着剤の表面細孔よりも充分に大きい
ものである。また,特開平3−69695号公報には,
結合性,遠赤外線放射性及び帯電防止性を有する金属酸
化物,結合性を有する樹脂系ポリマー及び抗菌性,ガス
吸着性,ガス分解性を有する無機フィラーから成るセラ
ミック系コーティング剤を紙類にコーティングした脱臭
性,抗殺菌性,遠赤外線放射性及び帯電防止性を有する
紙類が開示されている。
【0006】その他,環境浄化剤としては,合成樹脂又
はバインダに混合して塗布するか,又は積層体としたも
の(特開平7−316342号公報や特開平8−173
512号公報参照),吸着剤の担体に酸化チタンを吸着
させた担持体と熱可塑性樹脂とを混合したもの(特開平
8−229336号公報,特開平8−229351号公
報参照),セラミック系抗菌剤,酸化チタン,表面処理
剤,分散剤及び噴霧剤からなるもの(特開平8−165
208号公報参照),貴金属ゼオライト,金属酸化物及
び酸化チタンを含むもの(特開平8−196607号公
報参照),酸化チタンとこれを担持する吸着剤と有機繊
維材料とから成り,これらにアルミナゾル,ラテックス
エマルジョン,有機バインダ等のバインダを加えて抄造
したもの(特開平9−59892号公報参照),或い
は,光触媒を吸着剤に定着させ,凝集剤により凝集さ
せ,定着剤としてポリ塩化アルミニウム,硫酸第一鉄,
同第二鉄,塩化第二鉄等を用いるもの(特開平9−20
6602号公報参照)が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
環境浄化剤として,酸化チタンなどの光触媒粒子の表面
に光不活性粒子を単に担持したものでは,光透過性が劣
るか又はないような光不活性粒子との組合せの場合に,
光触媒としての機能も劣る。環境浄化剤を構成する光触
媒粒子の粒径が吸着剤の表面細孔よりも充分大きい場合
には,細孔の内部の臭気分子の分解は遅くなり,消臭能
力の低下は避けがたいものとなる。
【0008】環境浄化剤を構成するある種の光触媒粒子
の場合,光触媒粒子そのものが臭気吸着性能も有してい
ることは知られているが,この性能をより積極的に活用
しようとする環境浄化剤は,ほとんど見当たらない。ま
た,光触媒粒子と多孔質物質とから成る環境浄化剤につ
いても,その構造設計に際して,多孔質物質の表面の極
く近傍に存在する臭気分子の高濃度領域との関係で,そ
の近傍に至るまでの光透過性,通気性及び光触媒粒子の
存在位置を考慮していないため,臭気分子の分解能力が
低いのが現状である。
【0009】また,環境浄化材料において,バインダが
有機物質で構成され,浄化剤と基材とが直接接触した構
造に構成されていると,光触媒の酸化力により有機物質
や基材が分解され,全体として寿命が低下する。特に,
環境浄化材料を構成する基材が紙のような有機物質類で
あれば,浄化性能の劣化が著しくなる。環境浄化材料の
製造原材料として,湿潤剤,表面処理剤,定着剤及び樹
脂等を用いており,環境浄化材料の材料構成や製造工程
が複雑になるという問題がある。環境浄化材料の製造工
程中に加熱や焼結を行なう方法では,加熱により光触媒
粒子の触媒機能が低下し,更に耐熱性を有する基材しか
用いることができない。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の問題を解決することであり,光触媒粒子そのもの及び
/又は多孔質物質粒子をガス吸着剤等として用いた場合
に,それらの粒子の近傍に吸着ガス分子の高濃度領域が
存在することに着目し,光触媒粒子同士の間,光触媒粒
子と多孔質物質との間,及び環境浄化剤と基材との間
を,光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子を
介してそれぞれ結合し,それによって,光透過性,通気
性及び臭気分子の吸着分解能力に優れた特性を発揮でき
る環境浄化剤,環境浄化材料及びそれらの製造方法を提
供することである。
【0011】この発明は,光触媒粒子及び光透過性と光
不活性を有する無機系バインダ粒子から構成され,互い
に隣接する前記光触媒粒子は前記光触媒粒子の表面に付
着した前記無機系バインダ粒子を介して互いに離間した
状態でそれぞれ結合されていることから成る環境浄化剤
に関する。この場合,前記無機系バインダ粒子は,前記
光触媒粒子の臭気成分の分解機能,臭気成分の吸着を有
効にするため,実質的に粒子間に隙間を形成するよう
に,互いに離間して前記光触媒粒子に結合されているこ
とが好ましい。
【0012】また,この発明は,光触媒粒子,物理吸着
性の多孔質物質及び光透過性と光不活性を有する無機系
バインダ粒子から構成され,互いに隣接する前記光触媒
粒子と前記多孔質物質は,それらの表面に付着した前記
無機系バインダ粒子を介して前記光触媒粒子と前記多孔
質物質は互いに離間した状態でそれぞれ結合されている
ことから成る環境浄化剤に関する。
【0013】また,この発明は,基材,請求項1又は2
に記載の環境浄化剤及び光透過性と光不活性を有する無
機系バインダ粒子から構成され,互いに隣接する前記基
材と前記環境浄化剤は,それらの表面に付着した前記無
機系バインダ粒子を介して互いに離間した状態でそれぞ
れ固着されていることから成る環境浄化材料に関する。
【0014】また,この発明は,溶剤中に光触媒粒子及
び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子を加
えて溶液とし,前記溶液を攪拌して前記光触媒粒子の表
面近傍に前記無機系バインダ粒子の粒子間を離間させて
配置し,次いで,前記溶剤を乾燥して除去する際に,前
記無機系バインダ粒子を前記光触媒粒子の表面に付着さ
せると共に,前記光触媒粒子に付着した前記無機系バイ
ンダ粒子を介して前記光触媒粒子が互いに離間した状態
でそれぞれ結合させることから成る環境浄化剤の製造方
法に関する。
【0015】また,この発明は,溶剤中に光触媒粒子,
物理吸着性の多孔質物質及び光透過性と光不活性を有す
る無機系バインダ粒子を加えて溶液とし,前記溶液を攪
拌して前記光触媒粒子と前記多孔質物質との表面近傍に
前記無機系バインダ粒子の粒子間を離間させて配置し,
次いで,前記溶剤を乾燥して除去する際に,前記無機系
バインダ粒子を前記光触媒粒子と前記多孔質物質との表
面にそれぞれ付着させると共に,前記光触媒粒子と前記
多孔質物質とに付着した前記無機系バインダ粒子を介し
て前記光触媒粒子と前記多孔質物質とを互いに離間した
状態でそれぞれ結合させることから成る環境浄化剤の製
造方法に関する。
【0016】また,この発明は,溶剤中に光触媒粒子及
び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子を加
えて溶液とし,前記溶液を攪拌して前記光触媒粒子の表
面近傍に前記無機系バインダ粒子の粒子間を離間させて
配置し,次いで,前記溶液中に基材を前記無機系バイン
ダ粒子と前記光触媒粒子とから離間させ且つ前記基材の
表面近傍に前記無機系バインダ粒子の粒子間を離間して
配置させて浸漬し,前記溶液の一部を前記基材の表面に
付着させ,次いで,前記基材を前記溶剤から引き上げた
後,前記基材に付着した前記溶剤を乾燥して除去する際
に,前記無機系バインダ粒子を前記光触媒粒子と前記基
材との表面に付着させ,前記無機系バインダ粒子を介し
て前記光触媒粒子が互いに離間した状態で結合させ,更
に前記基材の表面に前記無機系バインダ粒子を介して前
記光触媒粒子を固着させることから成る環境浄化材料の
製造方法に関する。
【0017】また,この発明は,溶剤中に光触媒粒子,
物理吸着性の多孔質物質及び光透過性と光不活性を有す
る無機系バインダ粒子を加えて溶液とし,前記溶液を攪
拌して前記光触媒粒子と前記多孔質物質との表面近傍に
前記無機系バインダ粒子の粒子間を離間させて配置し,
次いで,前記溶液中に基材を前記無機系バインダ粒子,
前記多孔質物質及び前記光触媒粒子から離間させ且つ前
記基材の表面近傍に前記無機系バインダ粒子の粒子間を
離間して配置させて浸漬し,前記溶液の一部を前記基材
の表面に付着させ,次いで,前記基材を前記溶剤から引
き上げた後,前記基材に付着した前記溶剤を乾燥して除
去する際に,前記無機系バインダ粒子を前記光触媒粒
子,前記多孔質物質及び前記基材の表面にそれぞれ付着
させ,前記無機系バインダ粒子を介して前記光触媒粒子
と前記多孔質物質とが互いに離間した状態で結合させる
と共に,前記基材の表面に前記無機系バインダ粒子を介
して前記光触媒粒子と前記多孔質物質とを固着させるこ
とから成る環境浄化材料の製造方法に関する。
【0018】この発明は,光透過性,通気性及び臭気分
子の吸着分解能力に優れた特性を発揮させるものであ
り,その基本的な技術的思想は次のとおりである。 (1)環境浄化剤又は環境浄化材料としての性能を高め
るため,光触媒粒子や多孔質物質粒子の極く近傍に存在
する吸着ガス分子の高濃度領域における通気性,光透過
性を維持しながら,各粒子ができるだけ連なるような形
態となるように一定のバインダ即ち無機系バインダ粒子
を用いて連結度を高めた構造の環境浄化剤に構成し,上
記構造を有する環境浄化剤を基材にできるだけ隙間なく
高密度に固着させたものである。 (2)光触媒粒子と多孔質物質とを組合せる場合には,
多孔質物質の表面の極く近傍の高濃度領域内に光触媒粒
子を結合させて,多孔質物質表面とその近傍とに存在す
る,例えば,悪臭ガス分子を同時に分解させ,効率をア
ップできる。 (3)光触媒粒子,多孔質物質の粒子及び無機系バイン
ダ粒子の粒子径は,ある範囲でできるだけ小さい方が望
ましい。また,光触媒粒子,多孔質物質の粒子及び無機
系バインダ粒子の結合や付着状態の距離は,無機系バイ
ンダ粒子数で数個分程度が望ましく,特に,二個分が最
も望ましいものである。
【0019】この発明は,上記のように,光触媒粒子と
無機系バインダ粒子のみを備えた環境浄化剤,或いは該
環境浄化剤を無機系バインダ粒子を介して基材に固着さ
せた環境浄化材料であり,それらは,消臭や臭気分子の
吸着分解等の浄化機能を有し,その特性を持続でき,環
境浄化剤や環境浄化材料自体の寿命が長い特性を有する
ものである。しかも,この発明は,光触媒粒子と多孔質
物質とを組み合わせることによって,多孔質物質によっ
て瞬時に臭気分子を吸着し,光触媒で臭気分子を分解
し,そのスピードを効果的にアップし,臭気分子を瞬間
に浄化したり,消臭能力を発揮させることができる。ま
た,この発明は,多孔質物質の表面の極く近傍の吸着ガ
スの高濃度領域に光触媒粒子を付着させているので,常
に多孔質物質によって集められた臭気分子が光触媒粒子
へ接触する程度が必然的に大きくなり,臭気分子の分解
効率を向上させることができる。
【0020】更に,この発明は,光触媒粒子同士,又は
多孔質物質と光触媒粒子とを結合させるために用いた無
機系バインダ粒子が,基材との固着剤即ちバインダも兼
ねており,且つ光透過性と光不活性を有するので,光触
媒粒子の酸化力に影響されないものとなる。更に,バイ
ンダとして使用している無機系バインダ粒子は,点接触
で多孔質物質や光触媒粒子にそれぞれ付着しているた
め,通気性が確保されており,多孔質物質や光触媒粒子
の吸着能力や光触媒の分解力に影響を与えることがな
い。この発明による環境浄化材料は,基材と光触媒粒子
とが直接接触することがない状態でそれぞれ固着されて
いるために,基材が分解されることがなく,長時間にわ
たって性能を発揮でき,固着強度も優れている。また,
活性炭は比較的分子量の大きい臭気分子や極性のない臭
気分子に対しては有効であり,一方,アンモニア等の極
性分子にはあまり効果がないとされているが,セピオラ
イトを用いる場合は,低分子量や極性を持つ臭気分子等
にも効果を発揮することができる。例えば,たばこの臭
い等の悪臭は,低分子量や極性分子であるので,セピオ
ライトがその吸着に有効である。また,不織布等の基材
への固着量の調節も容易に可能であるために,圧力損失
への影響も少ない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下,図1〜図8を参照して,こ
の発明による環境浄化剤,環境浄化材料及びそれらの製
造方法の各実施例について説明する。
【0022】図1を参照して,この発明による環境浄化
剤の一実施例を説明する。図1はこの発明による環境浄
化剤の一実施例を示す説明図である。この実施例は,請
求項1に記載の環境浄化剤10であり,光触媒粒子1,
及び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子2
から構成されている。環境浄化剤10では,互いに隣接
する光触媒粒子1は,光触媒粒子の表面6に付着した無
機系バインダ粒子2を介して別の光触媒粒子1が互いに
離間した状態でそれぞれ結合されている。言い換えれ
ば,光触媒粒子1同士の結合は,必ず無機系バインダ粒
子2が介在し,光触媒粒子1間は離間した状態で結合さ
れている。一つの光触媒粒子1の表面において無機系バ
インダ粒子2間には実質的に隙間が有るのが最も望まし
い。環境浄化剤10は光触媒粒子1の表面6にミクロ的
な凹凸がある。光触媒粒子1は,その表面6に凹凸があ
るため,ガス吸着能力を有し,表面6の極く近傍にガス
の高濃度領域が存在することになるので,そのガスの高
濃度領域で無機系バインダ粒子2によって隙間を形成し
て環境浄化剤10としての高い吸着能力を付与すること
ができる。多数の光触媒粒子1の結合の結合距離は,光
触媒粒子1間に介在する無機系バインダ粒子2の数で決
定されるが,無機系バインダ粒子2が2個分程度存在す
ることが最も好ましく,場合によっては,無機系バイン
ダ粒子2の連結体が形成され,更に,その結合構造によ
って光触媒粒子1の表面6の極く近傍におけるガス高濃
度領域内の通気性,同領域の光透過性,光不活性を確保
することができ,臭気成分の浄化効果を高めることがで
きる。また,環境浄化剤10では,光触媒粒子1の表面
のミクロ的な凹部内にまで,無機系バインダ粒子2を付
着させる必要はなく,その付着状態は光触媒粒子1や無
機系バインダ粒子2のサイズにより変わることもある
が,環境浄化剤10の光透過性や通気性は維持されてい
るため,問題はほとんどない。
【0023】次に,図2を参照して,この発明による環
境浄化剤の製造方法の一実施例を説明する。図2は図1
の環境浄化剤の製造方法の一実施例を示す説明図であ
る。この実施例は,請求項4に記載の環境浄化剤10の
製造方法であり,溶剤7中に光触媒粒子1及び光透過性
と光不活性を有する無機系バインダ粒子2を加えて溶液
8とし,溶液8を攪拌して光触媒粒子1の表面6の近傍
に無機系バインダ粒子2の粒子間を離間させて配置し,
次いで,溶剤7を乾燥して除去する際に,無機系バイン
ダ粒子2を互いに離間させた状態で,無機系バインダ粒
子2を光触媒粒子1の表面6に付着させると共に,光触
媒粒子1に付着した無機系バインダ粒子2を介して光触
媒粒子1を互いに離間した状態でそれぞれ結合させる方
法である。この実施例では,光触媒粒子1の周囲に離間
させて無機系バインダ粒子2を配置し,溶液8中の無機
系バインダ粒子2の数は,光触媒粒子1の表面6を埋め
尽くさない程度に溶剤7に添加する必要がある。また,
この環境浄化剤の製造方法は,溶剤7中では光触媒粒子
1と無機系バインダ粒子2とを凝集状態にせず,次い
で,溶液8中の溶剤7を乾燥させる際に,溶剤7を一気
に乾燥させて,図1に示すような構造を有する環境浄化
剤10を製造するものである。
【0024】次に,図3を参照して,この発明による環
境浄化材料の一実施例を説明する。図3は図1の環境浄
化剤を用いて作製した環境浄化材料の一実施例を示す説
明図である。この実施例は,請求項3に記載の環境浄化
材料11であり,基材3,図1に示す環境浄化剤10,
及び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子2
から構成されている。互いに隣接する基材3と環境浄化
剤10は,環境浄化剤10の表面と基材3の表面9とに
付着した無機系バインダ粒子2を介して互いに離間した
状態でそれぞれ固着されている。この構造では,基材3
の表面9の無機系バインダ粒子2間にも隙間があり,光
触媒粒子1と基材3との間には,無機系バインダ粒子2
が二個分程度の距離があるのが好ましいが,場合によっ
ては,無機系バインダ粒子2が二個以上存在してもよ
い。
【0025】次に,図4を参照して,この発明による環
境浄化材料の製造方法の一実施例を説明する。図4は図
3の環境浄化材料の製造方法の一実施例を示す説明図で
ある。この実施例は,請求項6に記載の環境浄化材料1
1の製造方法であり,溶剤7中に光触媒粒子1及び光透
過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子2を加えて
溶液8とし,溶液8を攪拌して光触媒粒子1の表面6の
近傍に無機系バインダ粒子2の粒子間を離間させて配置
し,次いで,溶液7中に基材3を無機系バインダ粒子2
と光触媒粒子1から離間させ且つ前記基材の表面近傍に
前記無機系バインダ粒子の粒子間を離間して配置させて
浸漬し,溶液8の一部を基材3の表面9に付着させ,次
いで,基材3を溶剤7から引き上げた後,基材3に付着
した溶剤7を乾燥して除去する際に,無機系バインダ粒
子2の粒子間を離間させた状態で,無機系バインダ粒子
2を光触媒粒子1の表面6と基材3の表面9に付着さ
せ,無機系バインダ粒子2を介して光触媒粒子1が互い
に離間した状態で結合させ,更に基材3の表面9に無機
系バインダ粒子2を介して光触媒粒子1を固着させたも
のである。図4では,基材3として二枚の積層構造のも
のを使用している。環境浄化材料11として基材3の片
面使用の場合には,二枚の基材3を分離させることによ
って,基材3の片面のみに環境浄化剤10が固着された
構造の環境浄化材料11を作製できる。また,この構造
では,光触媒粒子1と基材3との間には,無機系バイン
ダ粒子2が二個分程度存在することが好ましいが,場合
によっては,無機系バインダ粒子2が二個以上存在して
もよい。溶液8中の無機系バインダ粒子2の数は,光触
媒粒子1及び基材3の表面を埋めつくさず,且つ互いに
隣接する光触媒粒子1の表面6との間,及び光触媒粒子
1と基材3との間を埋め尽くさない程度に溶剤7に添加
することが必要である。また,この環境浄化材料の製造
方法は,溶剤7中では光触媒粒子1,無機系バインダ粒
子2及び基材3は凝集状態にせず,次いで,溶液8中の
溶剤7を乾燥させる際に,一気に乾燥させて,図3に示
す構造を有する環境浄化材料11に製造するものであ
る。
【0026】次に,図5の(a)と(b)を参照して,
この発明による環境浄化剤の別の実施例を説明する。図
5はこの発明による環境浄化剤の別の実施例を示す説明
図である。この実施例は,請求項2に記載の環境浄化剤
12であり,図5の(a)に示すように,光触媒粒子
1,物理吸着性の多孔質物質4,及び光透過性と光不活
性を有する無機系バインダ粒子2から構成されている。
環境浄化剤12では,互いに隣接する光触媒粒子1と多
孔質物質4は,光触媒粒子1の表面6と多孔質物質4の
表面13とに付着した無機系バインダ粒子2を介して,
光触媒粒子1と多孔質物質4は互いに離間した状態でそ
れぞれ結合されている。1つの光触媒粒子1と多孔質物
質4の表面においては無機系バインダ粒子2の粒子間に
実質的に隙間があるのが最も望ましい。環境浄化剤12
は,例えば,ガスやその悪臭分子を高速に吸着し分解す
るのに適している。環境浄化剤12では,光触媒粒子1
は,多孔質物質4の近くにあって且つ多孔質物質4の表
面13の極く近傍に吸着されて悪臭分子の高濃度領域が
存在するので,その悪臭分子を光触媒粒子1が分解する
ものである。従って,光触媒粒子1,無機系バインダ粒
子2及び多孔質物質4の各粒子は,いずれの粒子もある
範囲内の小さい径が望ましいことになる。環境浄化材料
12における望ましい各粒子径の組合せは,例えば,光
触媒粒子1が300nm,多孔質物質4の粒子が10〜
300nm,及び無機系バインダ粒子2が4〜100n
mである。更に,望ましいには,光触媒粒子1が10n
m以下の場合の組み合わせである。多孔質物質4として
ビーズ型ゼオライトを用いる場合,その望ましい粒子径
は5.5mm以下である。環境浄化材料12では,図5
の(b)に示すように,多孔質物質4はその表面13に
ミクロ的なポア5を含むものである。環境浄化材料12
において,多孔質物質4がポア(細孔)5を有する場合
には,ポア5の表面14と多孔質物質4及び光触媒粒子
1との間には,無機系バインダ粒子2が存在している。
従って,環境浄化材料12は,通気性と光透過性とが共
に確保されている状態に構成されている。しかしなが
ら,環境浄化材料12では,光触媒粒子1,無機系バイ
ンダ粒子2及び多孔質物質4の各粒子のサイズの関係に
よっては,多孔質物質4のポア5内には光触媒粒子1や
無機系バインダ粒子2が存在しなくてもよいものであ
る。
【0027】次に,図6を参照して,この発明による環
境浄化剤の製造方法の別の実施例を説明する。図6は図
5の環境浄化剤の製造方法の別の実施例を示す説明図で
ある。この実施例は,請求項5に記載の環境浄化剤12
の製造方法であり,溶剤7中に光触媒粒子1,物理吸着
性の多孔質物質4及び光透過性と光不活性を有する無機
系バインダ粒子2を加えて溶液8とし,溶液8を攪拌し
て光触媒粒子1の表面6と多孔質物質4の表面13との
近傍に無機系バインダ粒子2の粒子間を離間させて配置
し,次いで,溶剤7を乾燥して除去する際に,無機系バ
インダ粒子2を離間させた状態で,無機系バインダ粒子
2を光触媒粒子1の表面6と多孔質物質4の表面13と
にそれぞれ付着させると共に,光触媒粒子1と多孔質物
質4とが,それらに付着した無機系バインダ粒子2を介
して互いに離間した状態でそれぞれ結合されている環境
浄化剤12〔図5の(a)参照〕を製造するものであ
る。勿論,図2の場合と同様に,この実施例では,光触
媒粒子1と多孔質物質4の周囲に離間させて無機系バイ
ンダ粒子2を配置し,溶液8中の無機系バインダ粒子2
の数は,光触媒粒子1の表面6及び多孔質物質4の表面
13を埋め尽くさない程度に溶剤7に添加する必要があ
る。また,この実施例では,溶剤7中に存在する光触媒
粒子1,多孔質物質4及び無機系バインダ粒子2は,凝
集状態になっておらず,次いで,溶液8中の溶剤7を乾
燥させる際に,一気に乾燥させて,図5の(a)に示す
ような構造を有する環境浄化剤12を製造する。
【0028】次に,図7を参照して,この発明による環
境浄化材料の別の実施例を説明する。図7は図5の環境
浄化剤を用いて作製した環境浄化材料の別の実施例を示
す説明図である。この実施例は,請求項3に記載の環境
浄化材料15であり,基材3,図5に示す環境浄化剤1
2,及び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒
子2から構成されている。互いに隣接する基材3と環境
浄化剤12は,環境浄化剤12の表面と基材3の表面9
とに付着した無機系バインダ粒子2を介して基材3と環
境浄化剤12は互いに離間した状態でそれぞれ固着され
ている。環境浄化材料15の構造では,図3の場合と同
様に,基材3の表面9の無機系バインダ粒子2間にも隙
間があり,光触媒粒子1と基材3との間には,無機系バ
インダ粒子2が二個分程度存在することが好ましいが,
場合によっては,無機系バインダ粒子2が二個以上存在
してもよい。
【0029】次に,図8を参照して,この発明による環
境浄化材料の製造方法の別の実施例を説明する。図8は
図7の環境浄化材料の製造方法の別の実施例を示す説明
図である。この実施例は,請求項7に記載の環境浄化材
料15の製造方法であり,溶剤7中に光触媒粒子1,物
理吸着性の多孔質物質4及び光透過性と光不活性を有す
る無機系バインダ粒子2を加えて溶液8とし,溶液8を
攪拌して光触媒粒子1の表面6と多孔質物質4の表面1
3との近傍に無機系バインダ粒子2の粒子間を離間させ
て配置し,次いで,溶液8中に基材3を無機系バインダ
粒子2,多孔質物質4及び光触媒粒子1から離間させ且
つ前記基材の表面近傍に前記無機系バインダ粒子の粒子
間を離間して配置させて浸漬し,溶液8の一部を基材3
の表面9に付着させ,次いで,基材3を溶剤7から引き
上げた後,基材3に付着した溶剤7を乾燥して除去する
際に,無機系バインダ粒子2の粒子間を離間させた状態
で,無機系バインダ粒子2を光触媒粒子1の表面6,多
孔質物質4の表面13及び基材3の表面9にそれぞれ付
着させ,無機系バインダ粒子2を介して光触媒粒子1と
多孔質物質4とを結合させると共に,基材3の表面9に
無機系バインダ粒子2を介して光触媒粒子1と多孔質物
質4を固着させる方法である。図8では,基材3は一枚
だけ使用しており,環境浄化材料15として基材3の両
面使用の場合である。しかしながら,基材3の片面使用
の場合には,図4に示すように,基材3を重ね合わせて
環境浄化材料15を作製し,その後に2枚の基材3を分
離させれば製造することができる。また,環境浄化材料
15の構造では,光触媒粒子1,多孔質物質4及び基材
3の間には,無機系バインダ粒子2が二個分程度存在す
ることが好ましいが,場合によっては,無機系バインダ
粒子2が二個以上存在してもよく,無機系バインダ粒子
2の数は,隣接する光触媒粒子1の表面6との間,多孔
質物質4の表面13との間,並びに光触媒粒子1,基材
3及び多孔質物質4の間を埋め尽くさない程度に溶剤7
に添加することが必要である。また,この実施例でも,
溶剤7中に存在する光触媒粒子1,無機系バインダ粒子
2,多孔質物質4及び基材3は,凝集状態になっておら
ず,次いで,溶液8中の溶剤7を乾燥させる際に,一気
に乾燥させて,図7に示す構造を有する環境浄化材料1
5に製造することができる。
【0030】この発明による環境浄化剤,環境浄化材料
及びそれらの製造方法では,光触媒粒子1,無機系バイ
ンダ粒子2,基材3及び多孔質物質4としては,次に示
すような材料を使用することができる。
【0031】まず,光触媒粒子1としては,酸化チタン
(TiO2 ),三酸化タングステン,酸化セリウム,酸
化第二すず,酸化亜鉛等を使用することができる。光触
媒粒子1の光触媒作用では,それらの粒子に,バンドギ
ャップ以上のエネルギを有する光(紫外線)を照射する
と,光触媒粒子1の表面6に正孔と電子が発生する。光
触媒粒子1に生じた正孔は,オゾンよりも強力な酸化力
を有し,抗菌や有機物の分解等の種々の作用を引き起こ
す。この発明による環境浄化剤10,12,環境浄化材
料11,15は,光触媒粒子1の光触媒機能を利用して
汚水の浄化や大気中に含まれる有害物質の臭気成分の分
解,浄化,抗菌等の環境浄化を行うことができるもので
ある。
【0032】また,物理吸着性の多孔質物質4として
は,活性炭,セピオライト,ゼオライト,活性白土,セ
ラミックス等のうちから選んだ1種又は2種以上を使用
することができる。セピオライト等の多孔質物質4は,
固体の表面に多数のポアを持ち,比表面積が大きく,そ
のポアを利用して,悪臭,臭気等を吸着する無機質の吸
着材料として有効である。
【0033】また,無機系バインダ粒子3が有する光透
過性は,光を透過させる性質を有するものである。更
に,無機系バインダ粒子2としては,シリカ,アルミ
ナ,水ガラス,はんだガラス,珪酸ソーダ,アルミナセ
メント等の無機物が使用でき,望ましくは,シリカゾ
ル,アルミナゾル,コロイダルシリカ等,これらのゾル
状態のものが好ましい。シリカゾルは,珪素の超微粒子
で市販品の例としては,例えば,シリカゾル(固形分2
0%)を使用することができる。
【0034】また,基材3としては,環境浄化剤10,
12を付着させたい物質を使用でき,例えば,OH基及
び/又はマイナスイオンを持つ材料,或いはこれらの材
料の特性を持つように,材料を表面処理したものを使用
できる。基材3の形状は,シート状,ビーズ状,ロッド
状,プレート状等の種々の形状に形成することができ
る。例えば,基材3としては,ビーズ状のセピオライト
を選択することもできる。この場合,多孔質物質4とし
ては,同様に,セピオライト粒子を用いて組み合わせる
こともできる。更に,溶剤7としては,水,アルコール
類,ケトン類等を使用できる。
【0035】また,この発明において,使用され得る原
材料等の具体例即ち望ましい条件例は,次のとおりであ
る。 1.光触媒粒子1としては,酸化チタン(固形分100
%):各種酸化チタン通常の酸化チタンの平均粒子径
0.01〜1μm 結晶構造がアナターゼ型酸化チタンの平均粒子径6〜2
0nm 水分散酸化チタン(固形分20%):ATM−100
(商品名) (結晶構造は,アナターゼ型の水分散酸化チタンの平均
一次粒子径6nm,分散材1%配合) 2.多孔質物質4としては,粉末セピオライト(固形分
100%):ミラクレー150系(商品名) ビーズ型ゼオライト(固形分100%):各種 〔ビーズ型ゼオライト(固形分100%):粒子径1〜
5.5mm〕 活性炭(固形分100%):各種活性炭 ゼオライト(固形分100%):各種ゼオライト 活性白土(固形分100%):各種活性白土 3.無機系バインダ粒子2としては,シリカゾル(固形
分20%):スノーテックC(商品名) 4.環境浄化剤10,12としての固形分重量比(乾燥
後の望ましい範囲)酸化チタン:1,セピオライト(又
はゼオライト):1〜6,無機系バインダ:1〜4 乾燥温度は50℃〜100℃であり,また,乾燥期間は
30分程度である。 5.環境浄化材料11,15としては,基材3と共に乾
燥を行う場合は,基材3の耐熱性を考慮して任意に選択
する。 6.光触媒粒子1として,酸化チタン等の単独,又は酸
化チタン等の光触媒粒子1と,セピオライト等の多孔質
物質4の1種又は2種以上との表面13(表面13に
は,ポア5を含んでもよい)に,無機系バインダ粒子2
(シリカゾル等)を付着させたものを結合させる。 7,不織布等の基材3の表面9に,無機系バインダ粒子
2を介して固着させる。基材3への環境浄化剤10,1
2の結合は,基材3の片面,又は基材3の両面,或いは
基材3の一部分でもよい。
【0036】この発明による環境浄化剤及び環境浄化材
料の製造方法における工程は,次のとおりである。 1.溶剤7は,水系等のスラリー状の液体とし,スラリ
ーを取り出して乾燥し,適宜に粉砕する。又は,上記液
体に基材3を浸漬(ディッピング)し,乾燥後使用す
る。水分散系で,多孔質物質,酸化チタン,無機系バイ
ンダ粒子2を加え,スラリー状の溶液8を作り,溶液8
に基材3を浸漬し,次いで基材3を溶剤7から引き上げ
た後,これを任意の乾燥温度で乾燥する。 2.多孔質物質4が粉末多孔質物質の場合には,水に酸
化チタン粉末(又は水分散酸化チタン)を加え,攪拌し
ながら,その中に多孔質物質粉末,シリカゾルを加え
る。又は,水に酸化チタン粉末(又は水分散酸化チタ
ン)を加え,攪拌しながら,その中にシリカゾル,多孔
質物質粉末を加える。上記液中で溶液8を固着させたい
基材3を浸漬した後に,基材3を溶剤7から引き上げて
乾燥(乾燥温度はその基材により異なる)し,基材2に
光触媒粒子1や多孔質物質4を固着させる。 3.基材2の片面のみ又は基材3に部分的に光触媒粒子
1や多孔質物質4を固着させたい場合は,次のように行
うことができる。溶剤7が水の場合は,基材3の片面又
は一部に撥水処理を行う。基材3への片面の前面処理の
場合,基材3の合わせ面が相互に付着しないようなマス
キング処理,撥水処理等を施して溶液8に浸漬するか,
或いは,基材3を二枚重ねで溶液8に浸漬し,乾燥し,
その後,基材3を剥離させて作製してもよい。 4.基材3として,ビーズ状多孔質物質を選択する場合
は,水に酸化チタン粉末(又は水分散酸化チタン)を加
え,攪拌しながら,その中にシリカゾルを加えてスラリ
ー状の溶液8とする。溶液8の中に基材3のビーズ状多
孔質物質を浸漬し,その後,ビーズ状多孔質物質を取り
出し,電気炉等で乾燥して結合し,付着させ,必要に応
じて粉砕する。
【0037】基材3を浸漬する液体の特徴は次のとおり
である。 (1)溶剤7は,中性のままなのでpHの調節が不要で
ある。 (2)疎水性の基材3に対して,アルコール等の溶剤7
が使用可能である。 (3)多孔質物質4の量や酸化チタンの固着量を容易に
調節できる。 (4)スラリー状であるので,複雑な形状物や様々な基
材3に固着できる。基材3への部分処理も可能である。 (5)水分散タイプの酸化チタン(分散剤入り)を使用
する場合には,基材3に均一に酸化チタン等が固着す
る。 (6)分散剤を使用することにより,通常の粒子状固体
の酸化チタンも使用可能になる。 (7)各粒子や基材3の浸漬後は乾燥するだけでよく,
乾燥条件も厳密にしなくてよいので,工程が極めて簡素
である。 望ましい基材3とその基材3の応用例は,ガラスクロ
ス,ガラスウール,不織布,紙,壁紙,多孔質ビーズ,
多孔質シート,木材,フィルム,金属,ゴム,プラスチ
ック等である。基材3の最も適した応用例は,基材3が
不織布であり,基材3をフィルタとして用いる場合であ
る。通常のフィルタに用いられる不織布等を基材3とし
て浸漬した材料では,乾燥するだけで消臭等の能力が得
られる。例えば,基材3の材料を,空気清浄器等のフィ
ルタとして使用することができる。また,フィルタの圧
力損失は,あまり変化しない。酸化チタンと基材3(不
織布等)との間に無機系バインダ粒子2(シリカゾル
等)が存在するために,酸化チタンの酸化力が基材3に
影響を与えない。無機系バインダ粒子2は,点接触で酸
化チタンや多孔質物質に付着しているため,消臭能力,
吸着能力,分解能力に影響がなく,また,酸化チタンや
多孔質物質に強固に付着できる。また,多孔質物質4の
表面13(ポア5を含んでもよい)に酸化チタンを付着
させることによって,臭気分子の分解力の効率がよくな
る。
【0038】〔実施例〕次に,図9〜図14を参照し
て,この発明による製造方法によって製造した実施例1
〜実施例6について説明する。また,実施例1〜実施例
6に対して製造した比較例は,粉末状セピオライトのみ
を使用したもの,又は不織布のみを使用したものとし
た。環境浄化材料11,15の製造条件と製造方法は次
のとおりである。光触媒粒子1としては水分散酸化チタ
ン(ATM−100,固形分20%,アナターゼ型)を
使用し,多孔質物質4としては粉末状セピオライト(ミ
ラクレーP−150B,固形分100%)を使用し,及
び無機系バインダ粒子2としては無機系バインダのシリ
カゾル(スノーテックC,固形分20%)を使用した。
また,溶剤7としては水を使用し,基材3としては不織
布(片面処理)又はガラスクロス(両面処理)を使用し
た。これらの原料によって製造した環境浄化材料11,
15を,エアフィルタとして使用した。環境浄化材料1
1,15の製造方法は,水を攪拌しながら水分散酸化チ
タンを加え,次いで,セピオライト及びシリカゾルを加
えてスラリー状の液体即ち溶液8とした。但し,セピオ
ライトを構成物質としない場合には,勿論,これを添加
していない。上記の溶液8に,ガラスクロス又は所要の
マスキング処理を施した不織布の基材3を浸漬し,溶剤
7から引き上げて電気炉で乾燥した。
【0039】−実施例1− 実施例1は,サンプルA,B,C及びDによってアセト
アルデヒド(CH3 CHO)の吸着性能を評価したもの
である。セピオライトを同一重量として不織布(フィル
タ)に加工したものと粉末状セピオライトとの吸着性能
を比較し,製品へのバインダの影響を試験した(セピオ
ライト重量はサンプルA,Bで0.09g,サンプル
C,Dで0.25g)。サンプルAは,固形物重量比
で,TiO2 :セピオライト:バインダ=1:3:4の
配合割合の標準処理によって10×10cmのフィルタ
に加工したものである。サンプルBは,固形物重量比
で,TiO2 :セピオライト:バインダ=0:1:0の
配合割合とし,粉末状セピオライトのみのものである。
サンプルCは,固形物重量比で,TiO2 :セピオライ
ト:バインダ=3:9:4の配合割合の3倍処理によっ
て10×10cmのフィルタに加工したものである。サ
ンプルDは,固形物重量比で,TiO2 :セピオライ
ト:バインダ=0:1:0の配合割合とし,粉末状セピ
オライトのみのものである。評価方法は,ガス収集袋に
サンプルA,B,C及びDと,1リットルの空気を入
れ,アセトアルデヒドを20ppm分注入し,所定の時
間においてガス検知法で濃度測定を行なった。その結果
を,図9に示す。図9に示すように,同一セピオライト
重量においてバインダを用いてセピオライトを加工した
製品と,バインダを用いていない粉末状セピオライトと
を比較すると,アセトアルデヒドの濃度が互いに相違し
ていないので,吸着性能に対するバインダの影響はない
ことが分かった。
【0040】−実施例2− 実施例2は,サンプルEによってアセトアルデヒドの吸
着及び分解のサイクル性能を評価したものである。サン
プルEは,基材3として不織布を使用し,その寸法を1
0×10cmに形成し,固形物重量比で,TiO2 :セ
ピオライト:バインダ=3:9:4の配合割合の3倍処
理を行ってフィルタに加工した環境浄化材料である。評
価方法は,ガス収集袋にサンプルEと1リットルの空気
とを入れ,アセトアルデヒドを20ppm分注入し,所
定の時間の紫外線未照射と所定の時間の紫外線照射を行
い,これらの処理を繰り返してガス検知法で濃度測定を
行なった。この時の紫外線(UV)の強度は,2300
μW/cm2 ,360nmであった。その結果を,図1
0に示す。図10に示すように,サンプルEに対して紫
外線照射処理を行うことによって,本発明の環境浄化材
料における光触媒粒子1が作用してアセトアルデヒドを
分解し,且つ吸着性能がサイクリックに回復しているこ
とが分かった。
【0041】−実施例3− 実施例3は,サンプルF,G及びHによってアセトアル
デヒドの吸着性能を評価したものである。不織布に付着
させる酸化チタン及びセピオライト重量を変化させてア
セトアルデヒド(気体)の吸着性能の比較を行った。サ
ンプルFは,未処理不織布のみの場合である。サンプル
Gは,標準処理を行ってフィルタに加工した環境浄化材
料であり,固形物重量比でTiO2 :セピオライト:バ
インダ=1:3:4の配合割合である。サンプルHは,
3倍処理を行ってフィルタに加工した環境浄化材料であ
り,固形物重量比で,TiO2 :セピオライト:バイン
ダ=3:9:4の配合割合である。評価方法は,ガス収
集袋にサンプルF,G及びHと1リットルの空気とを入
れ,アセトアルデヒドを20ppm分注入し,所定の時
間においてガス検知法で濃度測定を行った。その結果
を,図11に示す。図11に示すように,本発明の環境
浄化材料によって,アセトアルデヒドの吸着性能がアッ
プすることが分かった。
【0042】−実施例4− 実施例4は,サンプルI,J及びKによって酢酸(CH
3 COOH)の吸着性能を評価したものである。サンプ
ルIは,未処理不織布のみの場合である。サンプルJ
は,標準処理を行ってフィルタに加工した環境浄化材料
であり,固形物重量比で,TiO2 :セピオライト:バ
インダ=1:3:4の配合割合である。サンプルKは,
3倍処理を行ってフィルタに加工した環境浄化材料であ
り,固形物重量比で,TiO2 :セピオライト:バイン
ダ=3:9:4の配合割合である。評価方法は,ガス収
集袋にサンプルI,J及びKと1リットルの空気とを入
れ,酢酸を20ppm分注入し,所定の時間においてガ
ス検知法で濃度測定を行った。その結果を,図12に示
す。図12に示すように,本発明の環境浄化材料によっ
て,酢酸の吸着性能がアップすることが分かった。
【0043】−実施例5− 実施例5は,サンプルL,M及びNによってアンモニア
(NH3 )の吸着性能を評価したものである。サンプル
Lは,未処理不織布のみの場合である。サンプルMは,
標準処理を行ってフィルタに加工した環境浄化材料であ
り,固形物重量比で,TiO2 :セピオライト:バイン
ダ=1:3:4の配合割合である。サンプルNは,3倍
処理を行ってフィルタに加工した環境浄化材料であり,
固形物重量比で,TiO2 :セピオライト:バインダ=
3:9:4の配合割合である。評価方法は,ガス収集袋
にサンプルI,J及びKと1リットルの空気とを入れ,
NH3 を20ppm分注入し,所定の時間においてガス
検知法で濃度測定を行った。その結果を,図13に示
す。図13に示すように,本発明の環境浄化材料によっ
て,NH3 の吸着性能がアップすることが分かった。
【0044】−実施例6− 実施例6は,セピオライトとTiO2 のアセトアルデヒ
ドに対する分解スピードを評価したものである。サンプ
ルOは,ガラスクロスを使用し,その寸法を10cm×
10cmに形成し,固形物重量比で,TiO2 :セピオ
ライト:バインダ=3:9:4の配合割合で3倍処理を
行ったフィルタである。サンプルPは,ガラスクロスを
使用し,その寸法を10cm×10cmに形成し,固形
物重量比で,TiO2 :セピオライト:バインダ=3:
0:4の配合割合で処理を行ったフィルタである。これ
らの評価では,ガラスクロスは,無機物質であり,光触
媒の影響を受けないので使用した。評価方法は,ガス収
集袋にサンプルO及びPと1リットルの空気とを入れ,
アセトアルデヒドを120ppm分注入し,所定の時間
においてガス検知法で濃度測定を行った。ガス検知管は
二酸化炭素を用いて測定し,紫外線強度は1400μW
である。濃度測定の計算式は,アセトアルデヒド残存量
をX,二酸化炭素検知量をY及び空気中の二酸化炭素を
Zとすると,X=120−(Y−Z)/2で計算され
る。その結果を,図14に示す。図14に示すように,
本発明の3倍処理を行ったサンプルOの分解スピード
は,TiO2 のみの処理で製造したサンプルPの分解ス
ピードより速いことが分かった。
【0045】
【発明の効果】この発明による環境浄化剤,環境浄化材
料及びそれらの製造方法は,上記のように,臭気分子を
セピオライト等の多孔質物質に瞬時に吸着させ,臭気分
子を酸化チタン等の光触媒粒子の光触媒作用により分解
させ,その消臭能力の向上や長期間使用を図るものや光
触媒機能の分解能効率を上げることができる。シリカゾ
ル等の無機系バインダ粒子を使用することにより,長期
間使用時に光触媒粒子の基材への影響をなくすか,又は
少なくする。
【0046】また,この発明による環境浄化剤及び環境
浄化材料は,光触媒粒子の光触媒機能を利用して汚水の
浄化や大気中に含まれる有害物質の臭気成分を分解,浄
化,抗菌等の環境浄化を行うことができるものである。
また,光触媒粒子と無機系バインダ粒子とから成る環境
浄化剤や,それに多孔質物質を加えた環境浄化材料は,
共に消臭と臭気成分分解との両方の能力を有する。ま
た,光触媒の分解能力だけでは瞬間の浄化や消臭能力は
まだやや遅いが,光触媒と多孔質物質とを組合せること
によって,瞬時に臭気分子を吸着し,光触媒で分解する
ことができる。この環境浄化材料は,基材と光触媒粒子
とが直接接することがない状態で固着されているので,
基材が分解されずに,長時間にわたって使用でき,各粒
子の固着強度も優れている。
【0047】また,この発明による製造方法によって,
上記のような環境浄化剤及び環境浄化材料を,簡素な製
造工程によって製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による環境浄化剤の一実施例を示す説
明図である。
【図2】図1の環境浄化剤の製造方法の一実施例を示す
説明図である。
【図3】図1の環境浄化剤を用いて作製した環境浄化材
料の一実施例を示す説明図である。
【図4】図3の環境浄化材料の製造方法の一実施例を示
す説明図である。
【図5】この発明による環境浄化剤の別の実施例を示す
説明図である。
【図6】図5の環境浄化剤の製造方法の別の実施例を示
す説明図である。
【図7】図5の環境浄化剤を用いて作製した環境浄化材
料の別の実施例を示す説明図である。
【図8】図7の環境浄化材料の製造方法の別の実施例を
示す説明図である。
【図9】アセトアルデヒドの吸着性能を試験した結果を
示すグラフである。
【図10】アセトアルデヒドの吸着及び分解のサイクル
を評価した結果を示すグラフである。
【図11】アセトアルデヒドの吸着性能を評価した結果
を示すグラフである。
【図12】酢酸の吸着性能を評価した結果を示すグラフ
である。
【図13】アンモニアの吸着性能を評価した結果を示す
グラフである。
【図14】アセトアルデヒドの残存濃度を試験した結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光触媒粒子 2 無機系バインダ粒子 3 基材 4 多孔質物質 5 多孔質物質のポア 6 光触媒粒子の表面 7 溶剤 8 溶液 9 基材の表面 10,12 環境浄化剤 11,15 環境浄化材料 13 多孔質物質の表面 14 ポアの表面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒粒子及び光透過性と光不活性を有
    する無機系バインダ粒子から構成され,互いに隣接する
    前記光触媒粒子は前記光触媒粒子の表面に付着した前記
    無機系バインダ粒子を介して互いに離間した状態でそれ
    ぞれ結合されていることから成る環境浄化剤。
  2. 【請求項2】 光触媒粒子,物理吸着性の多孔質物質及
    び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ粒子から
    構成され,互いに隣接する前記光触媒粒子と前記多孔質
    物質は,それらの表面に付着した前記無機系バインダ粒
    子を介して互いに離間した状態でそれぞれ結合されてい
    ることから成る環境浄化剤。
  3. 【請求項3】 基材,請求項1又は2に記載の前記環境
    浄化剤及び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ
    粒子から構成され,互いに隣接する前記基材と前記環境
    浄化剤は,それらの表面に付着した前記無機系バインダ
    粒子を介して互いに離間した状態でそれぞれ固着されて
    いることから成る環境浄化材料。
  4. 【請求項4】 溶剤中に光触媒粒子及び光透過性と光不
    活性を有する無機系バインダ粒子を加えて溶液とし,前
    記溶液を攪拌して前記光触媒粒子の表面近傍に前記無機
    系バインダ粒子の粒子間を離間させて配置し,次いで,
    前記溶剤を乾燥して除去する際に,前記無機系バインダ
    粒子を前記光触媒粒子の表面に付着させると共に,前記
    光触媒粒子に付着した前記無機系バインダ粒子を介して
    前記光触媒粒子が互いに離間した状態でそれぞれ結合さ
    せることから成る環境浄化剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 溶剤中に光触媒粒子,物理吸着性の多孔
    質物質及び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ
    粒子を加えて溶液とし,前記溶液を攪拌して前記光触媒
    粒子と前記多孔質物質との表面近傍に前記無機系バイン
    ダ粒子の粒子間を離間させて配置し,次いで,前記溶剤
    を乾燥して除去する際に,前記無機系バインダ粒子を前
    記光触媒粒子と前記多孔質物質との表面にそれぞれ付着
    させると共に,前記光触媒粒子と前記多孔質物質とに付
    着した前記無機系バインダ粒子を介して前記光触媒粒子
    と前記多孔質物質とを互いに離間した状態でそれぞれ結
    合させることから成る環境浄化剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 溶剤中に光触媒粒子及び光透過性と光不
    活性を有する無機系バインダ粒子を加えて溶液とし,前
    記溶液を攪拌して前記光触媒粒子の表面近傍に前記無機
    系バインダ粒子の粒子間を離間させて配置し,次いで,
    前記溶液中に基材を前記無機系バインダ粒子と前記光触
    媒粒子とから離間させ且つ前記基材の表面近傍に前記無
    機系バインダ粒子の粒子間を離間して配置させて浸漬
    し,前記溶液の一部を前記基材の表面に付着させ,次い
    で,前記基材を前記溶剤から引き上げた後,前記基材に
    付着した前記溶剤を乾燥して除去する際に,前記無機系
    バインダ粒子を前記光触媒粒子と前記基材との表面に付
    着させ,前記無機系バインダ粒子を介して前記光触媒粒
    子が互いに離間した状態で結合させ,更に前記基材の表
    面に前記無機系バインダ粒子を介して前記光触媒粒子を
    固着させることから成る環境浄化材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 溶剤中に光触媒粒子,物理吸着性の多孔
    質物質及び光透過性と光不活性を有する無機系バインダ
    粒子を加えて溶液とし,前記溶液を攪拌して前記光触媒
    粒子と前記多孔質物質との表面近傍に前記無機系バイン
    ダ粒子の粒子間を離間させて配置し,次いで,前記溶液
    中に基材を前記無機系バインダ粒子,前記多孔質物質及
    び前記光触媒粒子から離間させ且つ前記基材の表面近傍
    に前記無機系バインダ粒子の粒子間を離間して配置させ
    て浸漬し,前記溶液の一部を前記基材の表面に付着さ
    せ,次いで,前記基材を前記溶剤から引き上げた後,前
    記基材に付着した前記溶剤を乾燥して除去する際に,前
    記無機系バインダ粒子を前記光触媒粒子,前記多孔質物
    質及び前記基材の表面にそれぞれ付着させ,前記無機系
    バインダ粒子を介して前記光触媒粒子と前記多孔質物質
    とが互いに離間した状態で結合させると共に,前記基材
    の表面に前記無機系バインダ粒子を介して前記光触媒粒
    子と前記多孔質物質とを固着させることから成る環境浄
    化材料の製造方法。
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