JPH11252920A

JPH11252920A - 整流回路

Info

Publication number: JPH11252920A
Application number: JP10047147A
Authority: JP
Inventors: Nobuhisa Nagano; 信久長野
Original assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Current assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date: 1998-02-27
Filing date: 1998-02-27
Publication date: 1999-09-17

Abstract

(57)【要約】【課題】短いインターバルで突入が繰り返されても突
入電流を充分に防止でき、かつ、回路構成が簡易である
突入電流防止回路を備えたコンデンサ・インプット形整
流方式の整流回路を提供する。【解決手段】整流回路１は、商用交流電源２からの交
流入力を全波整流するダイオードブリッジ回路３と、こ
のダイオードブリッジ回路３の出力を平滑化する平滑コ
ンデンサ４とを備え、負荷５に直流を供給するコンデン
サ・インプット形整流方式の整流回路である。そして、
ダイオードブリッジ回路３の出力側と平滑コンデンサ４
の入力側との間の電源ラインにはコイル６が介装されて
いる。整流回路１への商用交流電源２が投入された瞬間
に、平滑コンデンサ４へ大きな突入が生じようとする
が、コイル６が平滑コンデンサ４への突入電流を逆起電
力の発生で抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、コンデンサ・イ
ンプット形整流方式の整流回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のコンデンサ・インプット形整流方
式の整流回路は、交流入力を、１本、２本または４本の
ダイオード（整流素子）で半波整流または全波整流した
後、平滑コンデンサで平滑化することにより、交流入力
を直流化するものである。

【０００３】このような整流回路では、初期状態で平滑
コンデンサの充電電流がゼロであるので、平滑コンデン
サのプラス側とマイナス側とは短絡状態に等しいため、
整流回路への入力電源が投入された瞬間に平滑コンデン
サへの大きな突入電流が発生する。

【０００４】そして、この突入電流の発生を抑制するた
めには、整流素子の出力側と平滑コンデンサの入力側と
の間に突入電流防止回路を介装している。この突入電流
防止回路として、従来は、パワーサーミスタを用いた
り、リレースイッチまたはサイリスタ、トライアックな
どの半導体スイッチング素子に、抵抗を並列に接続した
ものを用いたりしていた（ＣＱ出版社発行「実用電源回
路設計ハンドブック」２５〜２７頁／戸川治朗著／１９
８８年５月２０日発行）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術で、突入電流防止回路としてパワーサーミスタを
用いる場合には、回路構成は簡易であるものの、短いイ
ンターバルで突入が繰り返されると突入電流の防止効果
が乏しくなってしまうという不具合がある。一方、突入
電流防止回路としてリレースイッチ等と抵抗とを並列接
続したものを用いる場合は、短いインターバルで突入が
繰り返される場合の突入電流の防止効果は高いものの、
回路構成が複雑になってしまうという不具合がある。

【０００６】さらには、抵抗によって電力損失が発生
し、電力効率を低下させるという不具合もある。

【０００７】この発明の目的は、短いインターバルで突
入が繰り返されても突入電流を充分に防止でき、かつ、
回路構成が簡易である突入電流防止回路を備えたコンデ
ンサ・インプット形整流方式の整流回路を提供すること
にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、交流入力を整流する整流素子と；この整流素子の出
力を平滑化する平滑コンデンサと；前記整流素子の出力
側と前記平滑コンデンサの入力側との間に介装され、前
記整流素子から前記平滑コンデンサへの突入電流を逆起
電力の発生で抑制するインダクタンス素子と；を備えて
いる。

【０００９】従って、インダクタンス素子により、平滑
コンデンサへの突入電流を抑制し高調波成分を低減する
ことができる。また、突入電流の抑制のためにインダク
タンス素子の逆起電力を用いているから、短いインター
バルで突入が繰り返されても突入電流を充分に防止でき
る。さらに、突入電流防止回路をインダクタンス素子の
みで実現しているので、回路構成を簡易化して装置の小
型化に寄与でき、製造コストの低減にも寄与することが
できる。そのうえ、インダクタンス素子の逆起電力を用
いたことにより、ノイズの対策にも寄与することができ
る。

【００１０】また、インダクタンス素子のため、前記従
来技術のように突入電流防止回路としてパワーサーミス
タを用いた場合と比較して電力損失を押えることができ
る。

【００１１】なお、この発明の整流素子は、ダイオード
ブリッジ回路を用いて全波整流するものとしてもよい
し、２本のダイオードで全波整流する回路としてもよい
し、１本のダイオードで半波整流する回路としてもよ
い。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１は、この発明の一実施の形態
である整流回路１の回路図である。

【００１３】この整流回路１は、商用交流電源２からの
交流入力を全波整流する、この発明の整流素子の一例で
あるダイオードブリッジ回路３と、このダイオードブリ
ッジ回路３の出力を平滑化する平滑コンデンサ４とを備
え、負荷５に直流を供給するコンデンサ・インプット形
整流方式の整流回路である。

【００１４】そして、ダイオードブリッジ回路３の出力
側と平滑コンデンサ４の入力側との間の電源ラインに
は、この発明のインダクタンス素子の一例であるコイル
６が介装されている。

【００１５】以上のような整流回路１によれば、商用交
流電源２からの交流入力をダイオードブリッジ回路３で
全波整流し、ダイオードブリッジ回路３の出力を平滑コ
ンデンサ４で平滑化する。こうして、交流入力を直流化
して負荷５に供給することができる。

【００１６】そして、初期状態で平滑コンデンサ４の充
電電流がゼロであるゆえ、平滑コンデンサ４のプラス側
とマイナス側とは短絡状態に等しいために、整流回路１
への商用交流電源２が投入された瞬間に、平滑コンデン
サ４へ大きな突入が生じようとする。しかしながら、ダ
イオードブリッジ回路３の出力側と平滑コンデンサ４の
入力側との間の電源ラインにコイル６が介装されてい
る。そして、このコイル６のインダクタンスは、定格電
流に対して飽和しない程度の充分な大きさとしていて、
平滑コンデンサ４への突入電流を逆起電力の発生で抑制
し、高調波成分を低減することができる。

【００１７】また、突入電流の抑制のためにコイル６の
逆起電力を用いているから、短いインターバルで突入が
繰り返されても突入電流を充分に防止できる。

【００１８】さらに、突入電流防止回路をコイル６のみ
で実現していて、従来のようにサイリスタ等の半導体ス
イッチやリレースイッチを必要としないので、回路構成
を簡易化して装置の小型化に寄与でき、製造コストの低
減にも寄与することができる。

【００１９】そのうえ、コイル６の逆起電力を用いたこ
とにより、ノイズの対策にも寄与することができる。

【００２０】突入電流防止回路がコイル６であるため、
前記従来技術のように突入電流防止回路としてパワーサ
ーミスタを用いた場合と比較して電力損失を押えること
ができる。

【００２１】

【発明の効果】請求項１に記載の発明によれば、インダ
クタンス素子により、平滑コンデンサへの突入電流を抑
制し高調波成分を低減することができる。また、突入電
流の抑制のためにインダクタンス素子の逆起電力を用い
ているから、短いインターバルで突入が繰り返されても
突入電流を充分に防止できる。さらに、突入電流防止回
路をインダクタンス素子のみで実現しているので、回路
構成を簡易化して装置の小型化に寄与でき、製造コスト
の低減にも寄与することができる。そのうえ、インダク
タンス素子の逆起電力を用いたことにより、ノイズの対
策にも寄与することができる。また、突入電流防止回路
として抵抗体を用いる場合に比べ電力損失を抑えること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施の形態にかかる整流回路の回
路図。

【符号の説明】

１整流回路２商用交流電源３整流素子４平滑コンデンサ５負荷６インダクタンス素子

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】交流入力を整流する整流素子と；この整
流素子の出力を平滑化する平滑コンデンサと；前記整流
素子の出力側と前記平滑コンデンサの入力側との間に介
装され、前記整流素子から前記平滑コンデンサへの突入
電流を逆起電力の発生で抑制するインダクタンス素子
と；を備えていることを特徴とするコンデンサ・インプ
ット形整流方式の整流回路。