JPH11248597A - レーザ耐久性測定方法 - Google Patents
レーザ耐久性測定方法Info
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- JPH11248597A JPH11248597A JP10071229A JP7122998A JPH11248597A JP H11248597 A JPH11248597 A JP H11248597A JP 10071229 A JP10071229 A JP 10071229A JP 7122998 A JP7122998 A JP 7122998A JP H11248597 A JPH11248597 A JP H11248597A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 精度の良いレーザ耐久性評価装置を提供する
こと。 【解決手段】 サンプルSAは、透明基板S1上に光学
薄膜S0を形成した構造になっている。光学薄膜S0
は、例えば反射防止膜やハーフミラーであり、透明基板
S1の入射側の第1平面IS上に成膜される。透明基板
S1の出射側の第2平面OS上には何も成膜されないな
い。透明基板S1は、楔状に加工されており、光学薄膜
S0が形成されている第1平面ISとこの第1平面IS
に対向する第2平面OSとの成す角度が所定値以上とな
っている。このように透明基板S1を楔形にすることに
より、裏側の第2平面OSでの反射に起因する定在波の
発生がなくなり、干渉作用による透明基板S1内でのパ
ワー密度の増加を抑えることができる。したがって、透
明基板S1中にダメージが発生しなくなり、光学薄膜S
0のレーザ耐久性について精密な測定評価が可能とな
る。
こと。 【解決手段】 サンプルSAは、透明基板S1上に光学
薄膜S0を形成した構造になっている。光学薄膜S0
は、例えば反射防止膜やハーフミラーであり、透明基板
S1の入射側の第1平面IS上に成膜される。透明基板
S1の出射側の第2平面OS上には何も成膜されないな
い。透明基板S1は、楔状に加工されており、光学薄膜
S0が形成されている第1平面ISとこの第1平面IS
に対向する第2平面OSとの成す角度が所定値以上とな
っている。このように透明基板S1を楔形にすることに
より、裏側の第2平面OSでの反射に起因する定在波の
発生がなくなり、干渉作用による透明基板S1内でのパ
ワー密度の増加を抑えることができる。したがって、透
明基板S1中にダメージが発生しなくなり、光学薄膜S
0のレーザ耐久性について精密な測定評価が可能とな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、透明基板上に形
成された薄膜にレーザ光を照射することによってこの薄
膜のレーザ耐久性を測定・評価するためのレーザ耐久性
測定方法に関する。
成された薄膜にレーザ光を照射することによってこの薄
膜のレーザ耐久性を測定・評価するためのレーザ耐久性
測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の集積度を増すため
に、半導体製造用の縮小投影露光装置(ステッパ)の高
解像力化の要求が高まっており、その一つの方法とし
て、光源波長の短波長化が図られている。
に、半導体製造用の縮小投影露光装置(ステッパ)の高
解像力化の要求が高まっており、その一つの方法とし
て、光源波長の短波長化が図られている。
【0003】そして、最近では、水銀ランプより短波長
域の光を発振でき、かつ、出力も高いエキシマレーザを
光源としたステッパーの実用化が始まっている。それに
伴って、このような短波長のレーザに対する光学素子の
特性評価が不可欠になっている。
域の光を発振でき、かつ、出力も高いエキシマレーザを
光源としたステッパーの実用化が始まっている。それに
伴って、このような短波長のレーザに対する光学素子の
特性評価が不可欠になっている。
【0004】ステッパに組み込まれる光学素子に要求さ
れる評価項目のうち、重要な項目の一つとしてレーザ耐
久性があるが、レーザによる光学素子の破壊メカニズム
は詳細には解明されていない。例えば、光学素子を構成
する光学薄膜については、この光学薄膜の吸収発熱によ
る融解、熱応力による脆性破壊、強い光電界による絶縁
破壊等によって損傷が生じるものと考えられている。
れる評価項目のうち、重要な項目の一つとしてレーザ耐
久性があるが、レーザによる光学素子の破壊メカニズム
は詳細には解明されていない。例えば、光学素子を構成
する光学薄膜については、この光学薄膜の吸収発熱によ
る融解、熱応力による脆性破壊、強い光電界による絶縁
破壊等によって損傷が生じるものと考えられている。
【0005】このようなレーザ耐久性に対する評価方法
としては、単位時間当たりのエネルギ密度を変化させた
レーザ光をスポット状にしてサンプル表面上に場所を変
えながら照射し、サンプルに形成されている薄膜にダメ
ージが生じているか否かを判定することによってレーザ
ダメージ閾値を求めるレーザダメージシュレッシュホー
ルド法(LDT法)が一般的である。
としては、単位時間当たりのエネルギ密度を変化させた
レーザ光をスポット状にしてサンプル表面上に場所を変
えながら照射し、サンプルに形成されている薄膜にダメ
ージが生じているか否かを判定することによってレーザ
ダメージ閾値を求めるレーザダメージシュレッシュホー
ルド法(LDT法)が一般的である。
【0006】このLDT法では、光源として例えばエキ
シマレーザを使用し、エネルギー密度の可変機構として
例えばズームレンズを使用する。また、薄膜に生じてい
るダメージを判定する方法として、例えばノマルスキ型
顕微鏡による目視観察を行うことが行われている。
シマレーザを使用し、エネルギー密度の可変機構として
例えばズームレンズを使用する。また、薄膜に生じてい
るダメージを判定する方法として、例えばノマルスキ型
顕微鏡による目視観察を行うことが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、薄膜を形成するための土台となる基板の裏面
や内部に薄膜より先にダメージが発生することがある。
このようなダメージは、薄膜のみについてのレーザ耐久
性測定を困難にし、LDT法による測定精度を低下させ
る要因となる場合があった。
方法では、薄膜を形成するための土台となる基板の裏面
や内部に薄膜より先にダメージが発生することがある。
このようなダメージは、薄膜のみについてのレーザ耐久
性測定を困難にし、LDT法による測定精度を低下させ
る要因となる場合があった。
【0008】そこで、本発明は、対象とする薄膜のみに
ついて正確にレーザ耐久性を求めることができるレーザ
耐久性測定法を提供することを目的とする。
ついて正確にレーザ耐久性を求めることができるレーザ
耐久性測定法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のレーザ耐久性測定法は、透明基板上に形成
された薄膜にレーザ光を照射することによってこの薄膜
に生じる変化を検出するものであって、透明基板は、薄
膜が形成される第1面とこの第1面に対向する第2面と
の成す角度が所定値以上である楔状に形成されているこ
とを特徴とする。
め、本発明のレーザ耐久性測定法は、透明基板上に形成
された薄膜にレーザ光を照射することによってこの薄膜
に生じる変化を検出するものであって、透明基板は、薄
膜が形成される第1面とこの第1面に対向する第2面と
の成す角度が所定値以上である楔状に形成されているこ
とを特徴とする。
【0010】また、好ましい態様では、薄膜に照射する
レーザ光のエネルギー密度を変化させつつこの薄膜にダ
メージが発生するか否かを観察することによってレーザ
ダメージ閾値を求めることを特徴とする。
レーザ光のエネルギー密度を変化させつつこの薄膜にダ
メージが発生するか否かを観察することによってレーザ
ダメージ閾値を求めることを特徴とする。
【0011】また、好ましい態様では、薄膜に照射する
レーザ光のエネルギー密度を所定値に保ってこの薄膜か
ら発生する光音響信号の変化を検出することを特徴とす
る。
レーザ光のエネルギー密度を所定値に保ってこの薄膜か
ら発生する光音響信号の変化を検出することを特徴とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るレーザ耐久性
測定方法の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
測定方法の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0013】図1は、実施形態のレーザ耐久性測定方法
を実施するための装置の概略を示す。このレーザ耐久性
測定装置は、サンプルSAのレーザ耐久性を試験するた
めに必要となる波長域のレーザ光L1を発生する光源1
と、この光源1からのレーザ光L1を所望のビーム形状
に整形するシリンドリカルレンズ2と、このシリンドリ
カルレンズ2から出射したレーザ光L2のビーム径を調
節するビームエキスパンダ3と、このビームエキスパン
ダ3から出射したビームL3を測定光L4と参照光L5
とに分離するビームスプリッタ4と、前者の測定光L4
をサンプルSA上に集光させる集光レンズ6と、サンプ
ルSAによる測定光L4の吸収量に対応する音響信号を
検出する光音響センサ7と、参照光L5の光量を検出す
る参照光センサ5とを備える。
を実施するための装置の概略を示す。このレーザ耐久性
測定装置は、サンプルSAのレーザ耐久性を試験するた
めに必要となる波長域のレーザ光L1を発生する光源1
と、この光源1からのレーザ光L1を所望のビーム形状
に整形するシリンドリカルレンズ2と、このシリンドリ
カルレンズ2から出射したレーザ光L2のビーム径を調
節するビームエキスパンダ3と、このビームエキスパン
ダ3から出射したビームL3を測定光L4と参照光L5
とに分離するビームスプリッタ4と、前者の測定光L4
をサンプルSA上に集光させる集光レンズ6と、サンプ
ルSAによる測定光L4の吸収量に対応する音響信号を
検出する光音響センサ7と、参照光L5の光量を検出す
る参照光センサ5とを備える。
【0014】被測定物であるサンプルSAは、楔状の光
学材料の表面に光学薄膜として反射防止膜、ハーフミラ
ー、多層反射膜等を形成したものである。このサンプル
SAは、基台10から延びるホルダ9に保持されてい
る。
学材料の表面に光学薄膜として反射防止膜、ハーフミラ
ー、多層反射膜等を形成したものである。このサンプル
SAは、基台10から延びるホルダ9に保持されてい
る。
【0015】光源1としては、CWレーザやパルスレー
ザなどの各種レーザ光源を使用することができる。ま
た、この実施形態では、光源1から発生させるレーザ光
L1を紫外域のものとするが、その他の波長域のレーザ
光を使用することもできる。
ザなどの各種レーザ光源を使用することができる。ま
た、この実施形態では、光源1から発生させるレーザ光
L1を紫外域のものとするが、その他の波長域のレーザ
光を使用することもできる。
【0016】シリンドリカルレンズ2は、レーザ光L2
の断面内における強度分布を均一化し、かつ、レーザ光
L2をビームエキスパンダ3に入射させるのに適した形
状に整形する。
の断面内における強度分布を均一化し、かつ、レーザ光
L2をビームエキスパンダ3に入射させるのに適した形
状に整形する。
【0017】ビームエキスパンダ3は、レーザ光L3の
ビーム径を調節することによりサンプルSAに入射させ
る測定光L4の照射エネルギー密度を調整することがで
きる。なお、ビームエキスパンダ3の出射側に設けたア
パーチャー31は、ビームエキスパンダ3を調節してこ
れから出射するレーザ光L3の照射エネルギー密度を変
化させた場合にも、サンプルSA上での照射面積を一定
にするためのものである。
ビーム径を調節することによりサンプルSAに入射させ
る測定光L4の照射エネルギー密度を調整することがで
きる。なお、ビームエキスパンダ3の出射側に設けたア
パーチャー31は、ビームエキスパンダ3を調節してこ
れから出射するレーザ光L3の照射エネルギー密度を変
化させた場合にも、サンプルSA上での照射面積を一定
にするためのものである。
【0018】光音響センサ7は、例えば圧電素子からな
り、サンプルSA裏面の所定箇所に固定されている。こ
の光音響センサ7は、サンプルSAに一定強度の測定光
L4を断続的に照射し続けた(パルス照射の)場合、或
いはサンプルSAに漸増する測定光L4を照射した場合
に、サンプルSAの体積変化によって発生する音響信号
を検出する。この音響信号は、サンプルSAによる測定
光L4の吸収量にほぼ比例するものと考えられる。ま
た、サンプルSAからの音響信号、すなわちサンプルS
Aによる測定光L4の吸収量がある閾値を超えるとサン
プルSAに可視的な損傷が発生すると考えられる。した
がって、このような音響信号の変動を測定すれば、サン
プルSAが損傷を受けるまでのサンプルSAの変質や劣
化、損傷を受けるまでの過程等における特性変化を精密
に監視することができ、単なるレーザダメージ閾値だけ
でなく、サンプルSAのレーザ耐性をより詳細に評価す
ることができる。
り、サンプルSA裏面の所定箇所に固定されている。こ
の光音響センサ7は、サンプルSAに一定強度の測定光
L4を断続的に照射し続けた(パルス照射の)場合、或
いはサンプルSAに漸増する測定光L4を照射した場合
に、サンプルSAの体積変化によって発生する音響信号
を検出する。この音響信号は、サンプルSAによる測定
光L4の吸収量にほぼ比例するものと考えられる。ま
た、サンプルSAからの音響信号、すなわちサンプルS
Aによる測定光L4の吸収量がある閾値を超えるとサン
プルSAに可視的な損傷が発生すると考えられる。した
がって、このような音響信号の変動を測定すれば、サン
プルSAが損傷を受けるまでのサンプルSAの変質や劣
化、損傷を受けるまでの過程等における特性変化を精密
に監視することができ、単なるレーザダメージ閾値だけ
でなく、サンプルSAのレーザ耐性をより詳細に評価す
ることができる。
【0019】参照光センサ5は、例えば光電子増倍管か
らなり、参照光L5の光量を検出する。これにより、測
定光L4のエネルギー密度を間接的に監視することがで
き、測定光L4のエネルギー密度をサンプルSAにダメ
ージを与えにくい一定値に保って光音響センサ7の出力
を監視する測定や、測定光L4のエネルギー密度を徐々
に増加させてサンプルSAにダメージが発生するまで光
音響センサ7の出力を監視する測定が可能となる。
らなり、参照光L5の光量を検出する。これにより、測
定光L4のエネルギー密度を間接的に監視することがで
き、測定光L4のエネルギー密度をサンプルSAにダメ
ージを与えにくい一定値に保って光音響センサ7の出力
を監視する測定や、測定光L4のエネルギー密度を徐々
に増加させてサンプルSAにダメージが発生するまで光
音響センサ7の出力を監視する測定が可能となる。
【0020】図2は、サンプルSAの断面形状を説明す
る図である。サンプルSAは、透明基板S1上に光学薄
膜S0を形成した構造になっている。光学薄膜S0は、
例えば反射防止膜やハーフミラーであり、透明基板S1
の入射側の第1平面IS上に成膜される。透明基板S1
の出射側の第2平面OS上には何も成膜されないない。
透明基板S1は、楔状に加工されており、光学薄膜S0
が形成されている第1平面ISとこの第1平面ISに対
向する第2平面OSとの成す角度が所定値以上となって
いる。このように透明基板S1を楔形にすることによ
り、裏側の第2平面OSでの反射に起因する定在波の発
生がなくなり、干渉作用による透明基板S1内でのパワ
ー密度の増加を抑えることができる。したがって、透明
基板S1中にダメージが発生しなくなり、光学薄膜S0
のレーザ耐久性について精密な測定評価が可能となる。
る図である。サンプルSAは、透明基板S1上に光学薄
膜S0を形成した構造になっている。光学薄膜S0は、
例えば反射防止膜やハーフミラーであり、透明基板S1
の入射側の第1平面IS上に成膜される。透明基板S1
の出射側の第2平面OS上には何も成膜されないない。
透明基板S1は、楔状に加工されており、光学薄膜S0
が形成されている第1平面ISとこの第1平面ISに対
向する第2平面OSとの成す角度が所定値以上となって
いる。このように透明基板S1を楔形にすることによ
り、裏側の第2平面OSでの反射に起因する定在波の発
生がなくなり、干渉作用による透明基板S1内でのパワ
ー密度の増加を抑えることができる。したがって、透明
基板S1中にダメージが発生しなくなり、光学薄膜S0
のレーザ耐久性について精密な測定評価が可能となる。
【0021】図3は、比較のために、従来型のサンプル
SA’の断面形状を説明する図である。このサンプルS
A’では、透明基板S1’が平行平面板状に加工されて
おり、光学薄膜S0が形成されている第1平面ISとこ
の第1平面ISに対向する第2平面OS’との成す角度
がほぼゼロとなっている。図3に示すような従来型のサ
ンプルSA’では、第2平面OS’への入射光と第2平
面OS’からの反射光との間で干渉が生じ、第2平面O
S’近傍等にパワー密度の大きい領域が形成されたり、
レーザによるセルフフォーカシング現象を助長する可能
性が高くなる。その結果、透明基板S1’の内部に損傷
部Dを発生させ、その損傷部Dの発生により光音響信号
の測定結果に影響が生じ、光学薄膜S0のレーザ耐久性
の測定における誤差要因となる。
SA’の断面形状を説明する図である。このサンプルS
A’では、透明基板S1’が平行平面板状に加工されて
おり、光学薄膜S0が形成されている第1平面ISとこ
の第1平面ISに対向する第2平面OS’との成す角度
がほぼゼロとなっている。図3に示すような従来型のサ
ンプルSA’では、第2平面OS’への入射光と第2平
面OS’からの反射光との間で干渉が生じ、第2平面O
S’近傍等にパワー密度の大きい領域が形成されたり、
レーザによるセルフフォーカシング現象を助長する可能
性が高くなる。その結果、透明基板S1’の内部に損傷
部Dを発生させ、その損傷部Dの発生により光音響信号
の測定結果に影響が生じ、光学薄膜S0のレーザ耐久性
の測定における誤差要因となる。
【0022】以上実施形態に即してこの発明を説明した
が、この発明は、実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、サンプルSAへのダメージ
発生をサンプルSAから発生する音響信号を検出する光
音響センサ7によって測定しているが、損傷部からの散
乱光を光電検出することによってサンプルSAへのダメ
ージを計測することができ、損傷部をノマルスキー型顕
微鏡で目視観察することもできる。さらに、例えば反射
膜等を形成したサンプルからの透過光の変化を計測する
ことによってサンプルへのダメージ発生をモニタする場
合にも、透明基板を楔形にしておくことにより、透明基
板中にダメージが発生しなくなり、反射膜等のレーザ耐
久性についてより精密な測定評価が可能となる。
が、この発明は、実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、サンプルSAへのダメージ
発生をサンプルSAから発生する音響信号を検出する光
音響センサ7によって測定しているが、損傷部からの散
乱光を光電検出することによってサンプルSAへのダメ
ージを計測することができ、損傷部をノマルスキー型顕
微鏡で目視観察することもできる。さらに、例えば反射
膜等を形成したサンプルからの透過光の変化を計測する
ことによってサンプルへのダメージ発生をモニタする場
合にも、透明基板を楔形にしておくことにより、透明基
板中にダメージが発生しなくなり、反射膜等のレーザ耐
久性についてより精密な測定評価が可能となる。
【0023】また、図2のサンプルSAにおいて、第1
平面ISと第2平面OSとの成す角度は、測定光L4の
波長やエネルギー密度に応じて、レーザの定在波を生じ
させない範囲で適宜変更することができる。
平面ISと第2平面OSとの成す角度は、測定光L4の
波長やエネルギー密度に応じて、レーザの定在波を生じ
させない範囲で適宜変更することができる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のレーザ耐久性測定法によれば、透明基板は、薄膜が形
成される第1面とこの第1面に対向する第2面との成す
角度が所定値以上である楔状に形成されているので、薄
膜に照射するレーザ光によって透明基板の第1及び第2
面間に定在波が形成されることを防止して透明基板の内
部及び表面にダメージが発生することを防止でき、薄膜
のみについて正確にレーザ耐久性を求めることができ
る。
のレーザ耐久性測定法によれば、透明基板は、薄膜が形
成される第1面とこの第1面に対向する第2面との成す
角度が所定値以上である楔状に形成されているので、薄
膜に照射するレーザ光によって透明基板の第1及び第2
面間に定在波が形成されることを防止して透明基板の内
部及び表面にダメージが発生することを防止でき、薄膜
のみについて正確にレーザ耐久性を求めることができ
る。
【0025】また、好ましい態様によれば、薄膜に照射
するレーザ光のエネルギー密度を変化させつつこの薄膜
にダメージが発生するか否かを観察することによってレ
ーザダメージ閾値を求めるので、透明基板の影響を除い
た精密なレーザダメージ閾値を得ることができる。
するレーザ光のエネルギー密度を変化させつつこの薄膜
にダメージが発生するか否かを観察することによってレ
ーザダメージ閾値を求めるので、透明基板の影響を除い
た精密なレーザダメージ閾値を得ることができる。
【0026】また、好ましい態様によれば、薄膜に照射
するレーザ光のエネルギー密度を所定値に保ってこの薄
膜から発生する光音響信号の変化を検出するので、透明
基板の影響を除いた精密な特性変化を得ることができ
る。
するレーザ光のエネルギー密度を所定値に保ってこの薄
膜から発生する光音響信号の変化を検出するので、透明
基板の影響を除いた精密な特性変化を得ることができ
る。
【図1】光学薄膜のレーザ耐久性を測定するための装置
の概要を示す図である。
の概要を示す図である。
【図2】図1の装置にセットされるサンプルの構造を説
明する断面図である。
明する断面図である。
【図3】従来型のサンプルの構造を説明する断面図であ
る。
る。
1 光源 2 シリンドリカルレンズ 3 ビームエキスパンダ 4 ビームスプリッタ 5 参照光センサ 6 集光レンズ 7 光音響センサ 9 ホルダ L1,L2,L3 レーザ光 L4 測定光 L5 参照光 D 損傷部 IS 第1平面 OS 第2平面 S0 光学薄膜 S1 透明基板 SA サンプル
Claims (3)
- 【請求項1】 透明基板上に形成された薄膜にレーザ光
を照射することによって当該薄膜に生じる変化を検出す
るレーザ耐久性測定方法において、 前記透明基板は、前記薄膜が形成される第1面と当該第
1面に対向する第2面との成す角度が所定値以上である
楔状に形成されていることを特徴とするレーザ耐久性測
定方法。 - 【請求項2】 前記薄膜に照射する前記レーザ光のエネ
ルギー密度を変化させつつ当該薄膜にダメージが発生す
るか否かを観察することによってレーザダメージ閾値を
求めることを特徴とする請求項1記載のレーザ耐久性測
定方法。 - 【請求項3】 前記薄膜に照射する前記レーザ光のエネ
ルギー密度を所定値に保って当該薄膜から発生する光音
響信号の変化を検出することを特徴とする請求項1記載
のレーザ耐久性測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10071229A JPH11248597A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | レーザ耐久性測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10071229A JPH11248597A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | レーザ耐久性測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11248597A true JPH11248597A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=13454663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10071229A Withdrawn JPH11248597A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | レーザ耐久性測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11248597A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110186654A (zh) * | 2019-05-29 | 2019-08-30 | 深圳市慧视智图科技有限公司 | 一种纵向分辨率测试装置 |
-
1998
- 1998-03-06 JP JP10071229A patent/JPH11248597A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110186654A (zh) * | 2019-05-29 | 2019-08-30 | 深圳市慧视智图科技有限公司 | 一种纵向分辨率测试装置 |
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