JPH11247031A - ピッチ繊維の不融化処理方法および装置 - Google Patents

ピッチ繊維の不融化処理方法および装置

Info

Publication number
JPH11247031A
JPH11247031A JP5308198A JP5308198A JPH11247031A JP H11247031 A JPH11247031 A JP H11247031A JP 5308198 A JP5308198 A JP 5308198A JP 5308198 A JP5308198 A JP 5308198A JP H11247031 A JPH11247031 A JP H11247031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pitch
infusibilizing
heated air
pitch fiber
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5308198A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Iijima
重樹 飯島
Kazumi Mori
和美 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP5308198A priority Critical patent/JPH11247031A/ja
Publication of JPH11247031A publication Critical patent/JPH11247031A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピッチ繊維のシート層を比較的厚くしても均
一に加熱空気を通過させるようにしたピッチ繊維の不融
化処理方法と装置を提供する。 【解決手段】 ピッチ繊維2を通気性の高い搬送体3で
不融化炉1に導き、ピッチ繊維2をダクト5下面を近接
して通過させ、ダクト5によりピッチ繊維2を通して加
熱空気を吸引する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピッチ繊維の不融
化処理方法と装置に係わり、さらに詳しくはピッチ繊維
を通して加熱空気を吸引するようにした処理に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭系または石油系ピッチを原料として
製造された繊維のシート状集合体をピッチ繊維と呼んで
いる。かかるピッチ繊維を不融化・焼成して得られる炭
素繊維は優れた性質を有している。ピッチ系炭素繊維の
製造プロセスは、一般に、ピッチの調整工程、ピッチの
溶融紡糸工程、ピッチ繊維の不融化処理工程、および不
融化した繊維を更に窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲
気中にて高温で加熱し炭化ないし黒鉛化して炭素繊維と
する焼成工程からなる。
【0003】このうち、不融化処理工程は、ピッチ繊維
を融解させることなく炭化するための不可欠の工程であ
り、一般には高温の空気中で長時間加熱する方法が採用
されている。この空気あるいは酸素による不融化は基本
的にはピッチ繊維の酸化反応を利用したものであるが、
これが不足した場合には焼成工程で繊維間の融着が起こ
り、また過剰の場合には焼成(炭化)後の繊維の強度・
ヤング率が低下する。従って、この不融化工程はピッチ
系炭素繊維の工業的製造工程において繊維物性を左右す
る重要な工程である。
【0004】現在の連続不融化炉ではピッチ繊維に加熱
空気を供給する空気の熱風循環方式が採用されている。
図3はこのような熱風循環方式の連続不融化炉の一例を
示すもので横断面を示す。不融化炉1内を貫通してベル
トコンベア10が設けられており、このベルトコンベア
10上にシート状集合体のピッチ繊維2が載置され搬送
されてくる。ベルトコンベア10のベルトは網目状で空
気が流通するようになっている。ファン8によって送り
出される加熱空気は拡散板7により均一な流れとなり、
ベルトコンベア10の下方から上方にピッチ繊維2を通
り上昇し、ピッチ繊維2を酸化させた後、ヒータ9によ
り加熱され、ファン8により循環される。なお、特開平
2−251614号公報には加熱空気をピッチ繊維の上
下から交互に吹き付ける技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】加熱空気をシート状の
ピッチ繊維に吹き付け、内部を均一に通過させる場合、
シートの積層厚さを一定基準値以下に押さえる必要があ
る。厚さを厚くし内部を通過する空気量が不足すると、
酸化反応時に発生する反応熱がシート内部にこもってし
まい発火の原因となる。このためピッチ繊維の積層厚み
を薄くしなければならず、生産性が低下する。また吹き
付けにより加熱空気をピッチ繊維内を通過させる場合、
図3に示すようにベルト下面で水平になり、ベルトの両
端から上方に抜ける流れが発生するため通過効率が悪い
という問題もある。
【0006】本発明は上述の問題に鑑みてなされたもの
で、ピッチ繊維のシート層を比較的厚くしても均一に加
熱空気を通過させるようにしたピッチ繊維の不融化処理
方法と装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、ピッチ繊維を通気性の高い搬
送体で不融化炉に導き、該ピッチ繊維をダクト下面を近
接して通過させ、ダクトによりピッチ繊維を通して加熱
空気を吸引するようにする。
【0008】ピッチ繊維をダクト下面を近接して通過さ
せ、ダクトによりピッチ繊維を通して加熱空気を吸引す
るので、ピッチ繊維内を加熱空気が確実に均一に通過す
るようになる。この方法によりピッチ繊維を厚くしても
加熱空気の通過性がよいので生産性が向上する。
【0009】請求項2の発明では、ピッチ繊維をベルト
上面に乗せて不融化炉内を搬送する下部ベルトコンベア
と、この下部ベルトコンベアの上部に設けられ不融化炉
内を移動しそのベルト下面にピッチ繊維が吸着される上
部ベルトコンベアと、この上部ベルトコンベアのベルト
上面に近接して設けられベルト下面にピッチ繊維を吸引
しするよう加熱空気を吸引するダクトと、を備える。
【0010】まず下部ベルトコンベアのベルト上面に乗
ってピッチ繊維が不融化炉に搬入されると、ダクトによ
り吸引されて上部ベルトコンベアのベルト下面に吸着さ
れ、不融化炉内を搬送され炉外に出ると下部ベルトコン
ベアに再び戻り搬出される。上部ベルトコンベアのベル
ト上面に近接して設けられたダクトにより加熱空気を吸
引することにより、比較的厚いピッチ繊維でも均一に加
熱空気が通過する。このような装置により厚いピッチ繊
維でも加熱空気を均一に通過させることができるので不
融化処理が十分に行われる。またピッチ繊維の厚みが薄
い場合は不融化処理時間が短縮される。これにより生産
性が向上する。
【0011】請求項3の発明では、前記不融化炉内のピ
ッチ繊維の下部から上部に向けて加熱空気を吹上げる風
路が設けられている。
【0012】ダクトによる加熱空気の吸引に加えて、ピ
ッチ繊維下部より加熱空気を吹上げて当てると、加熱空
気のピッチ繊維内通過が促進される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態の不
融化炉の縦断面図を示し、図2は図1のX−X断面図で
ある。不融化炉1を貫通してピッチ繊維2を不融化炉1
内に搬入する下部ベルトコンベア3が設けられ,この上
部に上部ベルトコンベア4が同様に不融化炉1を貫通し
て設けられている。上下ベルトコンベア3,4の戻りベ
ルトは図示のようにいずれも不融化炉1の外側を通るよ
うに構成されている。上部ベルトコンベア4のベルト上
面に近接して吸引ダクト5が設けられ、下部ベルトコン
ベア3上に乗って搬送されてくるピッチ繊維2を吸引し
て上部ベルトコンベア4のベルト下面に吸着させる。な
お、下部及び上部ベルトコンベア3,4のベルトは網目
状の構成であり、空気が自由に通過できる。
【0014】各吸引ダクト5は上部に設けられた戻りダ
クト6に接続され、この戻りダクト6はファン8まで導
設されている。この戻りダクト6のファン8までゆく途
中にヒータ9が設けられ、吸引した空気を加熱する。フ
ァン8は戻り加熱空気と図示しない取入口より取り入れ
た新鮮空気とを混合して送り出す。この送り出された加
熱空気は、下部ベルトコンベア3の下部に設けられた拡
散板7により均一な流れとなり、ピッチ繊維2下面に吹
き付けられる。この吹き付けられた加熱空気はピッチ繊
維2内を通過し吸引ダクト5により吸引される。この加
熱空気の通過によりピッチ繊維2の不融化反応が十分に
行われる。吸引作用によりピッチ繊維2には揚力が生
じ、下部ベルトコンベア3から上部ベルトコンベア4の
ベルト下面に吸着され、搬送される。さらにこの吸引を
下部からの吹き上げ作用が促進する。上部ベルトコンベ
ア4に吸引されて搬送されたチップ繊維2は、不融化炉
1の外に出ると吸引がなくなるので、下部ベルトコンベ
ア3に移り搬出される。
【0015】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
は、ピッチ繊維の通過する経路の直上に吸引ダクトを設
けて、ピッチ繊維内を吸引して通すことにより加熱空気
を十分通過させることができるので、酸化率、冷却率が
向上し、ピッチ繊維を現在の基準以上の厚さに堆積させ
ることができる。ピッチ繊維上部から吸引することによ
り、さらに下部からの吹き上げ作用も加わって、揚力が
生じ、ピッチ繊維は浮き上がることになるので、自重、
送風による変形を軽減できる。なお、自重によるピッチ
繊維の圧密が問題とならない場合には、循環空気を上か
ら下にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の不融化炉の縦断面図であ
る。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】従来の不融化炉の横断面図である。
【符号の説明】
1 不融化炉 2 ピッチ繊維 3 下部ベルトコンベア 4 上部ベルトコンベア 5 吸引ダクト 6 戻りダクト 7 拡散板 8 ファン 9 ヒータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチ繊維を通気性の高い搬送体で不融
    化炉に導き、該ピッチ繊維をダクト下面を近接して通過
    させ、ダクトによりピッチ繊維を通して加熱空気を吸引
    するようにしたことを特徴とするピッチ繊維の不融化処
    理方法。
  2. 【請求項2】 ピッチ繊維をベルト上面に乗せて不融化
    炉内を搬送する下部ベルトコンベアと、この下部ベルト
    コンベアの上部に設けられ不融化炉内を移動しそのベル
    ト下面にピッチ繊維が吸着される上部ベルトコンベア
    と、この上部ベルトコンベアのベルト上面に近接して設
    けられベルト下面にピッチ繊維を吸引しするよう加熱空
    気を吸引するダクトと、を備えたことを特徴とするピッ
    チ繊維の不融化処理装置。
  3. 【請求項3】 前記不融化炉内のピッチ繊維の下部から
    上部に向けて加熱空気を吹上げる風路が設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載のピッチ繊維の不融化処
    理装置。
JP5308198A 1998-03-05 1998-03-05 ピッチ繊維の不融化処理方法および装置 Pending JPH11247031A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5308198A JPH11247031A (ja) 1998-03-05 1998-03-05 ピッチ繊維の不融化処理方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5308198A JPH11247031A (ja) 1998-03-05 1998-03-05 ピッチ繊維の不融化処理方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11247031A true JPH11247031A (ja) 1999-09-14

Family

ID=12932856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5308198A Pending JPH11247031A (ja) 1998-03-05 1998-03-05 ピッチ繊維の不融化処理方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11247031A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200460762Y1 (ko) 2009-09-16 2012-06-04 오동희 탄소섬유 제조용 안정화장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200460762Y1 (ko) 2009-09-16 2012-06-04 오동희 탄소섬유 제조용 안정화장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201404960A (zh) 碳纖維束製造用碳化爐及碳纖維束的製造方法
KR100923727B1 (ko) 연속 알루미나 섬유 블랭킷을 제조하기 위한 고온 가열로
JPH11247031A (ja) ピッチ繊維の不融化処理方法および装置
JP7290032B2 (ja) 炭素繊維シートの製造方法
JP5613987B2 (ja) 多孔質炭素繊維シート前駆体の連続熱処理装置及び熱処理方法
JP2998354B2 (ja) 耐炎化繊維の製造装置
JP4138362B2 (ja) 炭素繊維の製造装置
JPH02169727A (ja) ピッチ繊維の不融化炉
JP2003041478A (ja) 連続アルミナ繊維ブランケットの製造方法
JP2002088588A (ja) 活性炭繊維製造装置
JP2003147640A (ja) 多孔質炭素繊維シートの連続的熱処理方法及び熱処理装置
JP3952341B2 (ja) 酸化物膜の製造方法およびcvd装置
JP2004197239A (ja) 耐炎化炉
JP2553107Y2 (ja) 熱処理炉
JP5613986B2 (ja) 多孔質炭素繊維シート前駆体の連続熱処理装置及び熱処理方法
JP2002115125A (ja) 熱処理炉およびそれを用いた炭素繊維の製造方法
JP2648073B2 (ja) ピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法
JP4212297B2 (ja) 炭素繊維の製造方法
JP2628658B2 (ja) ピッチ系炭素繊維の不融化方法及び装置
JP2007284842A (ja) 熱処理炉ならびに耐炎化繊維束および炭素繊維の製造方法
JPH03227441A (ja) 炭素繊維不織布の製造方法および装置
JPS63135519A (ja) 炭素繊維の製造法
JPS6017110A (ja) ピツチ系原料繊維の熱処理方法及びその装置
US20030075579A1 (en) Array of processing drums and method of processing carbon fibers
JP2023122733A (ja) 炭素繊維シートの熱処理炉およびそれを用いた炭素繊維シートの製造方法