JPH11246759A - ポリアミドイミド樹脂ペースト及びそれを含む被膜形成材料 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂ペースト及びそれを含む被膜形成材料

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JPH11246759A
JPH11246759A JP10051987A JP5198798A JPH11246759A JP H11246759 A JPH11246759 A JP H11246759A JP 10051987 A JP10051987 A JP 10051987A JP 5198798 A JP5198798 A JP 5198798A JP H11246759 A JPH11246759 A JP H11246759A
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polyamide
group
resin
imide resin
bis
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Application number
JP10051987A
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English (en)
Inventor
Toshiichi Okawara
敏一 大川原
Tomohiro Hirata
知広 平田
Katsuhiro Onose
勝博 小野瀬
Toichi Sakata
淘一 坂田
Hiroshi Nishizawa
▲広▼ 西澤
Keizo Hirai
圭三 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/28Applying non-metallic protective coatings
    • H05K3/285Permanent coating compositions

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非含窒素系極性溶媒に可溶で低温硬化性を有
し、低弾性率で低反り性及び柔軟性に優れ、しかも耐溶
剤性、耐薬品性、保存安定性、封止材との密着性、耐熱
性、電気特性、耐湿性、低吸湿性、屈曲性、形状保持性
に優れるポリアミドイミド樹脂ペースト及びそれを含む
被膜形成材料を提供する。 【解決手段】 (a)酸無水物基を有する3価のカルボ
ン酸の誘導体、(b)一般式(I) 【化1】 [式中、R1は水素又はメチル基を表し、R2はシアノ
基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポ
キシ基及びフェニル基の中から選ばれる有機基であ
る。]で表されるジカルボン酸又はその水素化物である
ジカルボン酸、(c)一般式(III) 【化2】 [式中、R3は2価の脂肪族基であり、R4は1価の脂肪
族又は芳香族基である。]で表されるジカルボン酸及び
(d)芳香族ポリイソシアネートの混合物を非含窒素系
極性溶媒中で反応させて得られたポリアミドイミド樹脂
に微粒子を分散させてなるポリアミドイミド樹脂ペース
ト及びそれを含む被膜形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機、ディスペ
ンサー又はスピンコーターなどの塗布方法に適したチキ
ソトロピー性を有するポリアミドイミド樹脂ペースト及
びそれを含む被膜形成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品の分野においては、耐熱
性、電気特性、密着性、耐湿性及び作業性に優れるポリ
イミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂を
印刷機、ディスペンサー又はスピンコーターなどで塗布
する際、形状保持特性を付与するために、樹脂溶液に無
機又は有機の微粒子を分散させ、ペースト化し使用して
いる。これらのペーストに用いられる樹脂は、樹脂構造
が剛直であり薄膜基材に用いた場合、硬化後の基材が大
きく反り、硬化膜は柔軟性に欠け、屈曲性に劣る問題が
ある。
【0003】そこで、低反り性、柔軟性を改善するため
に、樹脂を可とう化及び低弾性率化したポリアミドイミ
ド樹脂(特開平8−12763号公報、特開平7−19
6798号公報)が提案されている。しかし、溶媒とし
てN−メチル−2−ピロリドンなどの高沸点含窒素系極
性溶媒が用いられているため、硬化時には200℃以上
の高温硬化が必要となり、電子部材の熱劣化が生じる問
題がある。また、基材へワニスを塗工した後、放置が長
くなった場合、吸湿による塗膜の白化及びボイドが生
じ、作業条件が煩雑になる問題がある。
【0004】一方、非含窒素系極性溶媒に可溶であり、
低反り性及び柔軟性を有する樹脂が例えば、特開平7−
34950号公報、特開平8−333455号公報に記
載されている。ここに記載されているポリイミドシロキ
サンは、低弾性率化のため、非常に高価であるジメチル
シロキサン結合を有するジアミンを出発原料としている
ため経済性に劣っている。また、シロキサンの変性量の
増加に伴い耐溶剤性、耐薬品性(耐スズメッキ液性、耐
ハンダフラックス性)、密着性が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非含窒素系
極性溶媒に可溶で低温硬化性を有し、低弾性率で低反り
性及び柔軟性に優れ、しかも耐溶剤性、耐薬品性、保存
安定性、封止材との密着性、耐熱性、電気特性、耐湿
性、低吸湿性、屈曲性、形状保持性、作業性及び経済性
等に優れるポリアミドイミド樹脂ペースト及びそれを含
む被膜形成材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)(a)
酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体、(b)
一般式(I)
【0007】
【化4】 [式中、a、b及びcは0〜80の整数であり、a/b
の比は1/0〜0/1であり、(a+b)/cの比は1
/0〜0/1であり、a+b+cは1〜80であり、R
1は水素又はメチル基を表し、R2はシアノ基、カルボキ
シル基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基及びフ
ェニル基の中から選ばれる有機基であり、R1及びR
2は、各々、1分子中に2種以上含まれていてもよ
い。]又は一般式(II)
【0008】
【化5】 [式中、d、e及びfは0〜80の整数であり、d/e
の比は1/0〜0/1であり、(d+e)/fの比は1
/0〜0/1であり、d+e+fは1〜80であり、R
1及びR2は上記と同じ意味を有する。]で表されるジカ
ルボン酸、(c) 一般式(III)
【0009】
【化6】 [式中、nは1〜100の整数であり、R3は2価の脂
肪族基であり、R4は1価の脂肪族又は芳香族基であ
る。]で表されるジカルボン酸及び(b)芳香族ポリイ
ソシアネートの混合物を非含窒素系極性溶媒中で反応さ
せて得られたポリアミドイミド樹脂に無機及び/又は有
機の微粒子を分散させてなる、パターン形成可能なチキ
ソトロピーを有するポリアミドイミド樹脂ペーストを提
供するものである。
【0010】本発明はまた、更にポリアミドイミド樹脂
100重量部に対して、エポキシ樹脂1〜50重量部を
配合してなるポリアミドイミド樹脂ペーストを提供する
ものである。
【0011】また本発明は、前記のポリアミドイミド樹
脂又はポリアミドイミド樹脂ペーストを含む被膜形成材
料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のポリアミドイミド樹脂の
製造に用いられる(a)酸無水物基を有する3価のカル
ボン酸の誘導体としては、例えば一般式(IV)及び
(V)で示す化合物を使用することができ、イソシアネ
ート基又はアミノ基と反応する酸無水物基を有する3価
のカルボン酸の誘導体であればよく、特に制限はない。
耐熱性、コスト面等を考慮すれば、トリメリット酸無水
物が特に好ましい。これらの酸無水物基を有する3価の
カルボン酸の誘導体は、目的に応じて単独又は混合して
用いられる。
【0013】
【化7】 (ただし、両式中Rは水素、炭素数1〜10のアルキル
基又はフェニル基を示し、Yは−CH2−、−CO−、
−SO2−、又は−O−を示す。) また、これらのほかに必要に応じて、テトラカルボン酸
二無水物(ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無
水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水物、
m−タ−フェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボ
ン酸二無水物、4,4′−オキシジフタル酸二無水物、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビ
ス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物、2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジ
カルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
[4−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]プロパン二無水物、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(2,3
−又は3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プ
ロパン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシク
ロ−[2,2,2]−オクト−7−エン−2:3:5:
6−テトラカルボン酸二無水物等)、脂肪族ジカルボン
酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、スベリン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二
酸、ダイマー酸等)、芳香族ジカルボン酸(イソフタル
酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、オキシジ安息香酸等)などを使用することができ
る。
【0014】本発明において、(b)ジカルボン酸とし
ては、一般式(I)で表されるジカルボン酸のみ、又は
一般式(II)で表されるジカルボン酸のみを用いても
よいし、両者を併用してもよい。
【0015】本発明における(b)一般式(I)で表さ
れるジカルボン酸としては、例えば、日本曹達(株)製
Nisso−PBシリーズ、宇部興産(株)製 Hy
car−RLPシリーズ(CTBN1300X9等)、
Thiokol社製 HC−polymerシリーズ、
General Tire社製 Telagenシリー
ズ、Phillips Petroleum社製 Bu
taretzシリーズ等が挙げられる。これらは目的に
応じて単独又は混合して用いられる。
【0016】一般式(I)中、a+b+cは1〜80の
整数であり、5〜70の整数とすることが好ましく、1
0〜60の整数とすることがより好ましい。a+b+c
が0では、反り性が低下する傾向があり、80を超える
と耐熱性、反応性が低下する傾向がある。式中、a/b
は1/0〜0/1であり、1/0〜0.2/0.8とす
ることが好ましく、1/0〜0.4/0.6とすること
がより好ましく、0.9/0.1〜0.4/0.6とす
ることが特に好ましい。a/bが1/0となると溶解性
が低下する傾向にあり、0/1となると耐熱性が低下す
る傾向がある。式中(a+b)/cは、1/0〜0/1
であり、0.95/0.05〜0.2/0.8とするこ
とが好ましく、0.9/0.1〜0.4/0.6とする
ことがより好ましい。(a+b)/cが0/1となると
耐熱性、電気特性が低下する傾向にあり、1/0となる
と溶解性、密着性が低下する傾向にある。
【0017】一般式(II)中、d+e+fは1〜80
の整数であり、5〜70の整数とすることが好ましく、
10〜60の整数とすることがより好ましい。d+e+
fが0では、反り性が低下する傾向があり、80を超え
ると耐熱性、反応性が低下する傾向がある。式中、d/
eは1/0〜0/1であり、1/0〜0.2/0.8と
することが好ましく、1/0〜0.4/0.6とするこ
とがより好ましく、0.9/0.1〜0.4/0.6と
することが特に好ましい。d/eが1/0となると溶解
性が低下する傾向にあり、0/1となると耐熱性が低下
する傾向がある。式中、(d+e)/fは、1/0〜0
/1であり、0.95/0.05〜0.2/0.8とす
ることが好ましく、0.9/0.1〜0.4/0.6と
することがより好ましい。(d+e)/fが0/1とな
ると耐熱性、電気特性が低下する傾向にあり、1/0と
なると溶解性、密着性が低下する傾向にある。
【0018】一般式(I)及び(II)中、R1及びR2
は、密着性、溶解性、作業性及びコスト等のバランスを
考慮すれば、R1が水素、R2がシアノ基及び/又はカル
ボキシル基であることが特に好ましい。
【0019】本発明における(c)一般式(III)で
表されるジカルボン酸としては、チッソ(株)製 FM
シリーズ、信越化学(株)製 X22シリーズ、東レ・
ダウコーニング・シリコーン(株)製 BYシリーズ
(BY16−750等)などが挙げられる。これらは目
的に応じて単独又は混合して用いられる。
【0020】一般式(III)中、nは、1〜100の
整数であり、3〜90の整数とすることが好ましく、5
〜80の整数とすることがより好ましい。nが0では反
り性が低下する傾向があり、100を超えると反応性、
密着性が低下する傾向がある。R3としては、例えば、
炭素数1〜20のアルキレン基、例えばメチレン、エチ
レン、プロピレン、ブチレンが挙げられ、プロピレンが
好ましい。R4としては、例えば、炭素数1〜20のア
ルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、
炭素数6〜12のアリール基、例えばフェニル、ナフチ
ル、ビフェニルが挙げられ、メチル、フェニルが好まし
い。
【0021】本発明における(d)芳香族ポリイソシア
ネートとしては、例えば、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテル
ジイソシアネート、4,4′−[2,2−ビス(4−フ
ェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネート、ビフ
ェニル−4,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−
3,3′−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4′−
ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−
4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルビフ
ェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジエ
チルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,
2′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイ
ソシアネート、2,2′−ジメトキシビフェニル−4,
4′−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソ
シアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート等
を使用することができる。これらを単独でもこれらを組
み合わせて使用することもできる。必要に応じてこの一
部としてヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,
4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシア
ネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環式イ
ソシアネート及び3官能以上のポリイソシアネートを使
用することもできる。
【0022】また、経日変化を避けるために必要なブロ
ック剤でイソシアネート基を安定化したものを使用して
もよい。ブロック剤としてはアルコール、フェノール、
オキシム等があるが、特に制限はない。
【0023】耐熱性、溶解性、機械特性、コスト面等の
バランスを考慮すれば、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが特に好ましい。
【0024】本発明における(a)酸無水物基を有する
3価のカルボン酸の誘導体、(b)一般式(I)又は
(II)で表されるジカルボン酸及び(c)一般式(I
II)で表されるジカルボン酸の配合割合{(a)/
[(b)+(c)]}は、当量比で、0.1/0.9〜
0.9/0.1とすることが好ましく、0.2/0.8
〜0.8/0.2とすることがより好ましく、0.3/
0.7〜0.7/0.3とすることが特に好ましい。
0.1/0.9未満では、耐熱性等の膜特性が低下する
傾向があり、0.9/0.1を超えると、低弾性率化で
きず反り性及び密着性が低下する傾向がある。
【0025】本発明における(b)一般式(I)又は
(II)のジカルボン酸及び(c)一般式(III)の
ジカルボン酸の配合割合[(b)/(c)]は当量比で
0.9/0.1〜0.1/0.9とすることが好まし
く、0.2/0.8〜0.8/0.2とすることがより
好ましく、0.3/0.7〜0.7/0.3とすること
が特に好ましい。0.1/0.9未満では、密着性、耐
溶剤性及び経済性が低下する傾向があり、0.9/0.
1を超えると、耐熱性、電気特性が低下する傾向があ
る。
【0026】(d)芳香族ポリイソシアネートの配合割
合は、(a)と(b)と(c)のカルボキシル基及び酸
無水物基の総数に対する(d)のイソシアネート基の総
数の比が0.6〜1.4となるようにすることが好まし
く、0.7〜1.3となるようにすることがより好まし
く、0.8〜1.2となるようにすることが特に好まし
い。0.6未満又は1.4を超えると、樹脂の分子量を
高くすることが困難となる傾向がある。
【0027】本発明のポリアミドイミド樹脂ペーストに
用いられるポリアミドイミド樹脂の製造における反応
は、非含窒素系極性溶媒の存在下、遊離発生してくる炭
酸ガスを反応系より除去しながら加熱縮合することによ
り行われる。
【0028】反応温度は、80〜210℃とすることが
好ましく、100〜190℃とすることがより好まし
く、120〜180℃とすることが特に好ましい。80
℃未満では反応時間が長くなり過ぎ、210℃を超える
と反応中に三次元反応が生じてゲル化が生じ易い。反応
時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜
選択することができる。また必要に応じて3級アミン
類、アルカリ金属、アルカリ土類金属、錫、亜鉛、チタ
ニウム、コバルト等の金属又は半金属化合物等の触媒存
在下、反応を行ってもよい。
【0029】本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂
は例えば次の製造法で得ることができる。 (1)酸成分(a)、(b)及び(c)とイソシアネー
ト成分(d)とを一度に使用し、反応させてポリアミド
イミド樹脂を得る方法。 (2)酸成分(b)及び(c)とイソシアネート成分
(d)の過剰量とを反応させて末端にイソシアネート基
を有するアミドイミドオリゴマーを合成した後、酸成分
(a)を追加し反応させてポリアミドイミド樹脂を得る
方法。 (3)酸成分(a)の過剰量とイソシアネート成分
(d)を反応させて末端に酸又は酸無水物基を有するア
ミドイミドオリゴマーを合成した後、酸成分(b)及び
(c)とイソシアネート成分(d)を追加し反応させて
ポリアミドイミド樹脂を得る方法。
【0030】反応に使用される非含窒素系極性溶媒とし
ては、エーテル系溶媒、例えば、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエー
テル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリ
エチレングリコールジエチルエーテル、含硫黄系溶媒、
例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、スルホラン、エステル系溶媒、
例えば、γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ、ケトン
系溶媒、例えば、シクロヘキサノン、メチルエチルケト
ン、芳香族炭化水素系溶媒、例えば、トルエン、キシレ
ン等が挙げられ、単独又は2種類以上組み合わせて使用
することができる。生成する樹脂を溶解する溶剤を選択
して使用することが好ましい。高揮発性であって低温硬
化性を付与でき、かつ効率良く均一系で反応を行うため
にはγ−ブチロラクトンとトリエチレングリコールジメ
チルエーテルの混合溶媒系が最も好ましい。その重量比
は、9/1〜1/9とすることが好ましく、8/2〜2
/8とすることがより好ましく、3/7〜7/3とする
ことが特に好ましい。9/1未満では、溶媒に対する樹
脂の溶解性が低下するため作業性が低下する傾向があ
り、1/9を超えるとアミドイミド生成反応が阻害され
樹脂の分子量を高くすることが困難となり耐熱性が低下
する傾向がある。
【0031】非含窒素系極性溶媒の使用量は、生成する
ポリアミドイミド樹脂の0.8〜5.0倍(重量比)と
することが好ましい。0.8倍未満では、合成時の粘度
が高すぎて、攪拌不能により合成が困難となる傾向があ
り、5.0倍を超えると、反応速度が低下する傾向があ
る。
【0032】このようにして得られたポリアミドイミド
樹脂の数平均分子量(GPC法で測定し、標準ポリスチ
レンによる検量線を用いて算出)は、4,000〜3
0,000とすることが好ましく、5,000〜28,
000とすることがより好ましく、6,000〜26,
000とすることが特に好ましい。数平均分子量が4,
000未満では、耐熱性等の膜特性が低下する傾向があ
り、30,000を超えると、非含窒素系極性溶媒に溶
解しにくくなり、合成中に不溶化し易い。また、作業性
に劣る傾向がある。
【0033】ポリアミドイミド樹脂の酸価(KOHmg
/g)は、1〜80であることが好ましく、3〜70で
あることがより好ましく、5〜60であることが特に好
ましい。酸価が1未満では、硬化性、密着性が低下する
傾向にあり、80を超えると粘度安定性(保存安定
性)、耐熱性等の膜特性が低下する傾向がある。
【0034】また、合成終了後に樹脂末端のイソシアネ
ート基をアルコール基、ラクタム類、オキシム類等のブ
ロック剤でブロックすることもできる。
【0035】本発明のポリアミドイミド樹脂ペースト
は、上記のポリアミドイミド樹脂100重量部に対し
て、エポキシ樹脂を好ましくは1〜50重量部、より好
ましくは2〜45重量部、更に好ましくは3〜40重量
部を配合することができる。エポキシ樹脂の使用は、耐
スズメッキ液性、耐ハンダフラックス性を向上させる効
果がある。
【0036】本発明に用いられるエポキシ樹脂として
は、例えば、油化シェルエポキシ(株)製 エピコート
815、825、827、828、834、1001、
1004、1007、1009等のビスフェノールA型
エポキシ樹脂、エピコート807、2001、2004
等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、エピコート15
2、154、日本化薬(株)製 EPPN−201、ダ
ウケミカル社製 DEN−438等のフェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製 EOCN−1
25S、103S、104S等のo−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製 E
pon 1031S、チバガイギー社製アラルダイト0
163、ナガセ化成(株)製 デナコールEX−61
1、EX−614、EX−614B、EX−622、E
X−512、EX−521、EX−421、EX−41
1、EX−321等の多官能エポキシ樹脂、油化シェル
エポキシ(株)製 エピコート604、東都化成(株)
製 YH−434、三菱ガス化学(株)製 TETRA
D−X、TETRAD−C、日本化薬(株)製 GA
N、住友化学(株)製 ELM−120等のアミン型エ
ポキシ樹脂、チバガイギー社製 アラルダイトPT81
0等の複素環含有エポキシ樹脂、UCC社製 ERL4
234、4299、4221、4206等の脂環式エポ
キシ樹脂などを使用することができ、これらの1種又は
2種以上を使用することもできる。
【0037】その中でも、エポキシ基を1分子あたり2
個以上有する脂肪族型エポキシ樹脂であるデナコールE
X−611、EX−612、EX−614、EX−61
4B、EX−622、EX−651、EX−651A、
EX−512、EX−521、EX−421、EX−4
11、EX−301、EX−313、EX−314、E
X−321、EX−211、EX−212、EX−80
0系、EX−900系等が好ましく、デナコールEX−
611、EX−612、EX−614、EX−614
B、EX−622、EX−651、EX−651A、E
X−512、EX−521、EX−421、EX−41
1、EX−301、EX−313、EX−314、EX
−321がより好ましい。
【0038】封止材に対する密着性の観点からエポキシ
基を1分子中に2個以上有するビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂が好ましい。また、耐
溶剤性(アセトン)、耐スズメッキ液性、耐ハンダフラ
ックス性に優れるという観点から脂肪族型エポキシ樹脂
が最も好ましい。
【0039】本発明におけるエポキシ樹脂の使用量は、
ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して好ましくは
1〜50重量部、より好ましくは2〜40重量部、より
更に好ましくは3〜30重量部とされる。エポキシ樹脂
の配合量が1重量部未満では、耐溶剤性、耐薬品性(耐
スズメッキ液性、耐ハンダフラックス性)が低下する傾
向があり、50重量部を超えると保存安定性、封止材と
の密着性及び耐熱性が低下する傾向がある。
【0040】エポキシ樹脂の添加方法としては、添加す
るエポキシ樹脂を予めポリアミドイミド樹脂に含まれる
溶媒と同一の溶媒に溶解してから添加してもよく、ま
た、直接ポリアミドイミド樹脂に添加してもよい。
【0041】また本発明のポリアミドイミド樹脂ペース
トの硬化性を向上させるためにアミン系化合物を添加す
ることができる。
【0042】アミン系化合物としては、例えば、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルエーテル、p−フェニレンジアミン等の第一
級アミン、ピペリジン、ピロリジン等の第二級アミン、
N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジア
ミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジ
アミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエ
チレントリアミン、トリメチルアミノエチルピペラジ
ン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス(2
−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N′,N″−
トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−
s−トリアジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N
−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−トリ
オキシエチレン−N,N−ジメチルアミン、トリエチレ
ンジアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミ
ノプロピル)アミン、N−メチルジシクロヘキシルアミ
ン、N−メチル−N,N−ビス(3−ジメチルアミノプ
ロピル)アミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノール、N,N′−ジメチルピペラジン、ピリジン、
ピコリン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジノール、トリエチルアミン等の第三級アミン、ジ
シアンジアミド等を使用することができる。添加量はポ
リアミドイミド樹脂100重量部に対して0.1〜10
重量部とすることが好ましい。
【0043】本発明のポリアミドイミド樹脂ペーストに
は、その密着性を向上させるために必要に応じて有機ア
ルミニウム化合物、有機シラン化合物、有機チタン化合
物、有機ジルコニア化合物等を添加することもできる。
添加量はポリアミドイミド樹脂100重量部に対して
0.05〜50重量部とすることが好ましい。
【0044】有機アルミニウム化合物としては、特に制
限はなく、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルア
セトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニ
ウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルア
セトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニ
ウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウム=
モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテ
ート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノ−エチ
ルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イソ−プロポ
キシド−モノ−エチルアセトアセテート等のアルミニウ
ムキレート化合物、アルミニウムイソプロピレート、モ
ノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレー
ト、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウム
エチレート等のアルミニウムアルコレートなどを使用す
ることができ、目的に応じて単独又は混合して用いるこ
とができる。
【0045】有機シラン化合物としては、特に制限はな
く、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、n−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピル
−メチル−ジエトキシシラン、3−ウレイドプロピルト
リエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−
アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エ
トキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、トリアミノプロピル−トリメトキシシ
ラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾールプロピルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル−トリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピル−メチルジメト
キシシラン、3−クロロプロピル−メチル−ジメトキシ
シラン、3−シアノプロピル−トリエトキシシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリ
ル)アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシ
ラン、アミルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシ
シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキシエト
キシ)シラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラ
ン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメ
チル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニ
ウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシ
ラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、トリメチル
シリルイソシアネート、ジメチルイソシアネート、メチ
ルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシ
アネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトラ
イソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネート
などを使用することができ、目的に応じて単独又は混合
して用いることができる。
【0046】有機チタン化合物としては、特に制限がな
く、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネー
ト、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネ
ート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチ
タネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチ
タネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェー
ト)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタ
ネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)チタネート、イソプロピルトリ(n−アミノエ
チル−アミノエチル)チタネート、テトライソプロピル
ビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオ
クチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、
テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)
ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ジクミ
ルフェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオク
チルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネー
ト、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブ
チルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ
(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルア
セトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタン
オクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウ
ム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエス
テル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキ
シチタンステアレート、テトラメチルオルソチタネー
ト、テトラエチルオルソチタネート、テトラプロピルオ
ルソチタネート、テトライソブチルオルソチタネート、
ステアリルチタネート、クレシルチタネートモノマー、
クレシルチタネートポリマー、ジ−イソプロポキシ−ビ
ス−(2,4−ペンタジオネート)−チタニウム(I
V)、ジイソプロピル−ビス−トリエタノールアミノ−
チタネート、オクチレングリコールチタネートHV、テ
トラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ−n−ブトキ
シチタンモノステアレートポリマー、トリ−n−ブトキ
シチタンモノステアレートなどを使用することができ、
目的に応じて単独又は混合して用いることができる。
【0047】有機ジルコニア化合物としては、特に制限
がなく、例えば、テトラプロピルジルコアルミネート、
テトラブチルジルコネート、テトラ(トリエタノールア
ミン)ジルコネート、テタライソプロピルジルコネー
ト、ジルコニウムアセチルアセトネート、アセチルアセ
トンジルコニウムブチレート、ジルコニウムラクテー
ト、ステアリン酸ジルコニウムブチレート、APG−X
(CAVEDON CHEMICAL CO., IN
C.製商品名)などを使用することができ、目的に応じ
て単独又は混合して用いることができる。
【0048】本発明で用いられる無機の微粒子として
は、上記したポリアミドイミド樹脂溶液中に分散してペ
ーストを形成し、そのペーストにチキソトロピー性を付
与できるものであればよく特に制限はない。このような
無機の微粒子としては、例えば、シリカ(SiO2)、
アルミナ(Al23)、チタニア(TiO3)、酸化タ
ンタル(Ta25)、ジルコニア(ZrO2)、スメク
タイト、窒化硅素(Si3 4)、チタン酸バリウム(B
aO・TiO2)、炭酸バリウム(BaCO3)、チタン
酸鉛(PbO・TiO2)、チタン酸ジルコン酸鉛(P
ZT)、チタン酸ジルコン酸ランタン鉛(PLZT)、
酸化ガリウム(Ga23)、スピネル(MgO・Al2
3)、ムライト(3Al23・2SiO2)、コーディ
エライト(2MgO・2Al23・5SiO2)、タル
ク(3MgO・4SiO2・H2O)、チタン酸アルミニ
ウム(TiO2−Al23)、イットリア含有ジルコニ
ア(Y23−ZrO2)、硅酸バリウム(BaO・8S
iO2)、窒化ホウ素(BN)、炭酸カルシウム(Ca
CO3)、硫酸カルシウム(CaSO4)、酸化亜鉛(Z
nO)、チタン酸マグネシウム(MgO・TiO2)、
硫酸バリウム(BaSO4)、有機ベントナイト、カー
ボン粉(C)等が挙げられる。
【0049】本発明に用いられる有機の微粒子としては
上記したポリアミドイミド樹脂溶液中に分散してペース
トを形成し、そのペーストにチキソトロピー性を付与で
きるものであればよく特に制限はない。このような有機
の微粒子としては、アミド結合、イミド結合、エステル
結合又はエーテル結合を有する耐熱性樹脂の微粒子が好
ましい。該耐熱性樹脂としては、耐熱性と機械特性の観
点から好ましくはポリイミド樹脂若しくはその前駆体、
ポリアミドイミド樹脂若しくはその前駆体、又はポリア
ミド樹脂の微粒子が用いられる。
【0050】ポリイミド樹脂は、芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミン化合物とを反応させて得る
ことができる。
【0051】芳香族テトラカルボン酸二無水物として
は、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタ
ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メ
タン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
スルホン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラ
カルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)エーテル二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−
テトラカルボン酸二無水物、3,4,3′,4′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,2′,
3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,6−ジクロルナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロル
ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7−テトラクロルナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレ
ン−1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メチル
フェニルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ジフェニルシラン二無水物、1,4−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニルジメチルシリル)ベン
ゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシクロヘキ
サン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モ
ノエステル酸無水物)、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、
2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,
2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フ
ェニル]プロパン二無水物、4,4−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水
物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソ
プロピル)ベンゼンビス(トリメリテート無水物)、
1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロ
ピル)ベンゼンビス(トリメリテート無水物)、1,2
−(エチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,3
−(トリメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、
1,4−(テトラメチレン)ビス(トリメリテート無水
物)、1,5−(ペンタメチレン)ビス(トリメリテー
ト無水物)、1,6−(ヘキサメチレン)ビス(トリメ
リテート無水物)、1,7−(ヘプタメチレン)ビス
(トリメリテート無水物)、1,8−(オクタメチレ
ン)ビス(トリメリテート無水物)、1,9−(ノナメ
チレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,10−
(デカメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,
12−(ドデカメチレン)ビス(トリメリテート無水
物)、1,16−(ヘキサデカメチレン)ビス(トリメ
リテート無水物)、1,18−(オクタデカメチレン)
ビス(トリメリテート無水物)などがあり、これらを混
合して用いてもよい。
【0052】上記芳香族テトラカルボン酸二無水物に
は、目的に応じて芳香族テトラカルボン酸二無水物以外
のテトラカルボン酸二無水物を芳香族テトラカルボン酸
二無水物の50モル%を超えない範囲で用いることがで
きる。このようなテトラカルボン酸二無水物としては、
例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、ピラジン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、チオフェ
ン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、デカ
ヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸
二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7
−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカ
ルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−
テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,
5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シク
ロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス(エキソ−ビ
シクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸
無水物)スルホン、ビシクロ−(2,2,2)−オクト
(7)−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無
水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−
3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸無水物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テト
ラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
【0053】芳香族ジアミン化合物としては、例えば、
o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p
−フェニレンジアミン、3,3′−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジ
アミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3′−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、4,4′
−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,3′−ジ
アミノジフェニルスルホン、3,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジア
ミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェ
ニルケトン、3,4′−ジアミノジフェニルケトン、
4,4′−ジアミノジフェニルケトン、2,2−ビス
(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−(3,4′
−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,
4′−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
3,3′−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチ
リデン)]ビスアニリン、3,4′−[1,4−フェニ
レンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン、
4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチ
リデン)]ビスアニリン、2,2−ビス[4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパ
ン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホンなどがあり、これらを混合して
用いてもよい。
【0054】上記芳香族ジアミン化合物には、目的に応
じて芳香族ジアミン化合物以外のジアミン化合物を芳香
族ジアミン化合物の50モル%を超えない範囲で用いる
ことができる。このようなジアミン化合物としては、例
えば、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロ
パン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペン
タン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘ
プタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノ
ノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミ
ノウンデカン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テ
トラメチルジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプ
ロピル)テトラメチルポリシロキサンなどが挙げられ
る。
【0055】上記芳香族テトラカルボン酸二無水物と上
記芳香族ジアミン化合物とは、ほぼ等モルで反応させる
ことが膜特性の点で好ましい。
【0056】芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミン化合物の反応は、有機溶媒中で行う。有機溶媒
としては、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミ
ジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の
含窒素化合物、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の
硫黄化合物、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタラクトン、α−ア
セチル−γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等の
ラクトン類、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、
ジエチレングリコールジメチル(又はジエチル、ジプロ
ピル、ジブチル)エーテル、トリエチレングリコール
(又はジエチル、ジプロピル、ジブチル)エーテル、テ
トラエチレングリコールジメチル(又はジエチル、ジプ
ロピル、ジブチル)エーテル等のエーテル類、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、アセトフェノン等のケトン類、ブタノール、オクチ
ルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、ジエ
チレングリコールモノメチル(又はモノエチル)エーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチル(又はモノエチ
ル)エーテル、テトラエチレングリコールモノメチル
(又はモノエチル)エーテル等のアルコール類、フェノ
ール、クレゾール、キシレノール等のフェノール類、酢
酸エチル、酢酸ブチル、エチルセロソルブアセテート、
ブチルセロソルブアセテート等のエステル類、トルエ
ン、キシレン、ジエチルベンゼン、シクロヘキサン等の
炭化水素類、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、
モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類などが用
いられる。
【0057】これらは単独又は混合して用いられる。溶
解性、低吸湿性、低温硬化性、環境安全性等を考慮する
とラクトン類、エーテル類、ケトン類等を用いることが
好ましい。
【0058】反応温度は80℃以下、好ましくは0〜5
0℃で行う。反応が進行するにつれ反応液は徐々に増粘
する。この場合、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリア
ミド酸が生成する。このポリアミド酸を部分的にイミド
化してもよく、これもポリイミド樹脂の前駆体に含まれ
る。
【0059】ポリイミド樹脂は、上記反応物(ポリアミ
ド酸)を脱水閉環して得られる。脱水閉環は、120℃
〜250℃で熱処理する方法(熱イミド化)や脱水剤を
用いて行う方法(化学イミド化)で行うことができる。
120℃〜250℃で熱処理する方法の場合、脱水反応
で生じる水を系外に除去しながら行うことが好ましい。
この際、ベンゼン、トルエン、キシレン等を用いて水を
共沸除去してもよい。
【0060】脱水剤と用いて脱水閉環を行う方法は、脱
水剤として無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸
等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカ
ルボジイミド化合物等を用いるのが好ましい。このとき
必要に応じてピリジン、イソキノリン、トリメチルアミ
ン、アミノピリジン、イミダゾール等の脱水触媒を用い
てもよい。脱水剤又は脱水触媒は、芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物1モルに対し、それぞれ1〜8モルの範囲
で用いることが好ましい。
【0061】ポリアミドイミド樹脂又はその前駆体は、
前記ポリイミド又はその前駆体の製造において、芳香族
テトラカルボン酸二無水物の代わりに、トリメリット酸
無水物又はトリメリット酸無水物のクロライド等のトリ
メリット酸無水物誘導体などの3価のトリカルボン酸無
水物又はその誘導体を使用することにより製造すること
ができる。また、芳香族ジアミン化合物及びその他のジ
アミン化合物の代わりにアミノ基以外の残基がそのジア
ミン化合物に対応するジイソシアネート化合物を使用し
て製造することもできる。使用できるジイソシアネート
化合物としては、前記芳香族ジアミン化合物又はその他
のジアミン化合物とホスゲン又は塩化チオニルを反応さ
せて得られるべきものがある。
【0062】ポリアミド樹脂は、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、これらのジ
クロライド、酸無水物等の誘導体と前記した芳香族ジア
ミン化合物又はこれと他のジアミン化合物を反応させる
ことにより製造することができる。
【0063】エステル結合を有する耐熱性樹脂として
は、例えばポリエステル樹脂が挙げられ、ポリエステル
樹脂としては、上記のテレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸等の芳香族ジカルボン酸、これらのジクロライ
ド、酸無水物等の誘導体と、1,4−ジヒドロキシベン
ゼン、ビスフェノールF、ビスフェノールA、4,4′
−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール化合物を
反応させて得られるものがある。
【0064】また、ポリアミドイミド樹脂としては、芳
香族テトラカルボン酸二無水物とイソフタル酸ジヒドラ
ジドを必須成分として含有する芳香族ジアミン化合物と
を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂が好ましく
用いられる。芳香族テトラカルボン酸二無水物及び芳香
族ジアミン化合物としては前記のものが用いられる。イ
ソフタル酸ジヒドラジドの芳香族ジアミン化合物中のモ
ル比は1〜100モル%とすることが好ましい。1モル
%未満では変性ポリアミドイミド樹脂に対する耐溶解性
が低下する傾向にあり、イソフタル酸ジヒドラジドの含
有量が多いと本発明のペーストによって形成される層の
耐湿性が低下する傾向にあるので10〜80モル%がよ
り好ましく、20〜70モル%が特に好ましく用いられ
る。このポリアミドイミド樹脂は芳香族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミン化合物との配合比、使用有
機溶媒、合成法などを前記ポリイミド樹脂の合成と同様
にして得ることができる。
【0065】トリメリット酸無水物及び必要に応じてジ
カルボン酸とポリイソシアネートを反応させて得られる
ポリアミドイミド樹脂は、加熱することにより有機溶剤
に不溶性になりやすく、このポリアミドイミド樹脂から
なる有機の微粒子を使用することもできる。このポリア
ミドイミド樹脂の製造法については、前記したポリアミ
ドイミド樹脂の製造法と同様にして製造することができ
る。
【0066】微粒子化の方法としては、例えば、非水分
散重合法(特公昭60−48531号公報、特開昭59
−230018号公報)、沈澱重合法(特開昭59−1
08030号公報、特開昭60−221425号公
報)、樹脂溶液から回収した粉末を機械粉砕する方法、
樹脂溶液を貧触媒に加えながら高せん断下に微粒子化す
る方法、樹脂溶液の噴霧溶液を乾燥して微粒子を得る方
法、洗剤又は樹脂溶液中で溶剤に対して溶解性の温度依
存性を持つ樹脂を析出微粒子化する方法などがある。
【0067】チキソトロピー性を有する本発明の樹脂ペ
ーストにおいて、有機の微粒子は溶剤に不溶なものが使
用されるが、全体としては、加熱乾燥前にはポリアミド
イミド樹脂及び有機溶剤を含む均一層に対して有機の微
粒子は不均一相として存在し、加熱乾燥後にはポリアミ
ドイミド樹脂及び有機の微粒子を必須成分として含む均
一相が形成するように配合したものが好ましく用いられ
る。
【0068】有機溶剤は、前記したポリアミドイミド樹
脂を溶解するものが使用される。有機の微粒子を使用す
る場合、前記したポリアミドイミド樹脂及び有機の微粒
子の両方が樹脂ペーストを加熱乾燥するときの温度でそ
の有機溶剤に溶解する性質を有するものを使用すること
も好ましい。
【0069】本発明における無機及び/又は有機の微粒
子としては、平均粒子径50μm以下、最大粒子径10
0μm以下の粒子特性をもつものが好ましく用いられ
る。平均粒子径が50μmを超えるとチキソトロピー係
数が1.3以上のペーストが得られにくくなり、最大粒
子径が100μmを超えると塗膜の外観、密着性が不十
分となる傾向がある。
【0070】本発明における無機及び/又は有機の微粒
子の使用量は、ポリアミドイミド樹脂ペーストに対して
1〜90重量%の範囲とすることが好ましい。1重量%
未満であるとチキソトロピー係数が1.3以上のペース
トが得られにくくなり、90重量%を超えるとペースト
の流動性が損われる傾向がある。特に2〜40重量%と
することが好ましい。
【0071】無機の微粒子と有機の微粒子は、単独又は
2種以上用いられる。また、無機の微粒子と有機の微粒
子とを混合して用いても構わない。
【0072】本発明におけるポリアミドイミド樹脂ペー
ストはチキソトロピー係数を1.3以上にすることが好
ましい。例えばディスペンサーや印刷機を用いる塗布方
法でパターンを形成する場合、1.3未満であれば基材
に塗布後の形状保持性が不十分なため、ダレや流れ出し
が生じ実用上必要とされるパターン精度を満足すること
ができなくなる傾向がある。ここで、ペーストのチキソ
トロピー係数(TI値)はE型粘度計(東機産業社製、
RE80U型)を用いて、試料量0.5ml、測定温度
25℃で測定した、回転数1rpmと10rpmのペー
ストのみかけ粘度、η1とη10の比η1/η10として表さ
れる。
【0073】ポリアミドイミド樹脂の溶液に無機及び/
又は有機の微粒子を分散させる方法としては通常、塗料
分野で行われているロール練り、ミキサー混合などが適
用され、十分な分散が行われる方法であれば特に制限は
ない。三本ロールによる複数回の混練が最も好ましい。
【0074】本発明のポリアミドイミド樹脂ペースト
は、粘度が1〜1,000Pa・s、チキソトロピー係
数(TI値)が1.3〜10の範囲のものが好ましく、
粘度が2〜700Pa・s、TI値が1.5〜8.0の
範囲のものが特に好ましく用いられる。
【0075】本発明のポリアミドイミド樹脂ペースト
は、被膜形成材料として好適に用いられる。このポリア
ミドイミド樹脂ペーストには、塗工時の作業性及び被膜
形成前後の膜特性を向上させるため、消泡剤、レベリン
グ剤等の界面活性剤類、染料又は顔料等の着色剤類、熱
安定剤、酸化防止剤、難燃剤、滑剤を添加することもで
きる。
【0076】本発明になるポリアミドイミド樹脂ペース
ト及びこれに用いられるポリアミドイミド樹脂は、例え
ば、電子部品用オーバーコート材、液状封止材、エナメ
ル線用ワニス、電気絶縁用含浸ワニス、注型ワニス、マ
イカ、ガラスクロス等の基材と組み合わせたシート用ワ
ニス、MCL積層板用ワニス、摩擦材料用ワニス、プリ
ント基板分野などにおける層間絶縁膜、表面保護膜、ソ
ルダレジスト層、接着層などや、半導体素子などの電子
部品にも使用でき、被膜形成材料として好適に用いられ
る。
【0077】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】実施例1 (1)ポリアミドイミド樹脂組成物の作製 攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた1リッ
トル四つ口フラスコに(b)成分としてのCTBN13
00X9[宇部興産(株)製商品名、一般式(I)のa
+b+c=63、a/b=1/0、(a+b)/c=
0.83/0.17、R1=H、R2=−CN(わずかに
−COOHが結合している)]105.0g(0.03
モル)、(c)成分としてのBY16−750[東レ・
ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名、一般式
(III)のn=16、R3=(CH23、R4=C
3]168.0g(0.12モル)、(d)成分とし
ての4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート7
5.0g(0.3モル)、γ−ブチロラクトン208.
8g及びトリエチレングリコールジメチルエーテル13
9.2gを仕込み、180℃まで昇温し、2時間反応さ
せる。更に、この反応液に(a)成分としての無水トリ
メリット酸28.8g(0.15モル)とトリエチレン
グリコールジメチルエーテル112.5gを仕込み16
0℃で2時間反応させて酸価20KOHmg/gの樹脂
を得た。得られた樹脂をトリエチレングリコールジメチ
ルエーテルで希釈し、不揮発分40重量%のポリアミド
イミド樹脂ワニスを得た。得られたポリアミドイミド樹
脂ワニスの樹脂分100重量部に対してデコナールEX
−321(ナガセ化成(株)製商品名、3官能脂肪族型
エポキシ樹脂、エポキシ当量145)10重量部を加
え、トリエチレングリコールジメチルエーテルで希釈し
て不揮発分40重量%の樹脂組成物を得た。
【0079】(2)ポリアミドイミド樹脂ペーストの調
製 上記(1)のポリアミドイミド樹脂組成物1,200g
に、アエロジル380(日本アエロジル(株)製商品
名、平均粒子径0.2μm以下、シリカ微粒子)34.
0gを加え、まず粗混練し、次いで高速3本ロールを用
いて3回混練を繰返して本混練を行い、均一にシリカ微
粒子が分散したポリアミドイミド樹脂ペーストを得た。
このペーストを12時間静置後、E型粘度計(東機産業
(株)製、RE80U型)で25℃の粘度を測定した。
この時の粘度は21Pa・s、TI値は2.3であっ
た。
【0080】実施例2 実施例1(1)のポリアミドイミド樹脂組成物1,20
0gにシリカ微粒子72.1gを加えて実施例1(2)
と同様の混練を行いポリアミドイミド樹脂ペーストを得
た。このペーストの粘度、TI値は、それぞれ、38P
a・s、3.5であった。
【0081】実施例3 実施例1(1)のポリアミドイミド樹脂組成物1,20
0gにルーセンタイトSPN(コープケミカル(株)社
製商品名、合成親油性スメクタイト)をγ−ブチロラク
トンに50重量%分散させ得られるスメクタイト溶液を
125g加えて、実施例1(2)と同様の混練を行いポ
リアミドイミド樹脂ペーストを得た。このペーストの粘
度、TI値はそれぞれ、18Pa・s、1.8であっ
た。
【0082】実施例4 (1)非水分散重合法を用いた樹脂微粒子の調製 (イ)分散安定剤の合成 温度計、かきまぜ機、球管冷却器をつけた四つ口フラス
コにISOPAR−H(エッソスタンダード石油(株)
商品名)185.7g、ラウリルメタクリレート10
6.8g及びメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル6.
1gを入れ、100℃に昇温した。窒素ガスを通しなが
ら、あらかじめ調製したラウリルメタクリレート10
6.9g、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル24.
5g、過酸化ベンゾイルペースト(過酸化ベンゾイルの
含量50重量%)2.4gの混合物を攪拌しながら2時
間かけて滴下した。引き続き100℃で1時間保温後1
40℃に昇温し同温度で4時間反応させた。この分散安
定剤溶液は170℃で2時間乾燥した時の不揮発分が5
5重量%であり、分散安定剤の数平均分子量は67,0
00であった。
【0083】(ロ)ポリアミドイミド樹脂微粒子の調製 温度計、かきまぜ機、球管冷却器をつけた500ml四
つ口フラスコに窒素ガスを通しながら、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート35.1g、MR−10
0(日本ポリウレタン工業(株)製、芳香族ポリイソシ
アネート)16.3g、上記(イ)で得た分散安定剤溶
液(不揮発分40重量%)19g、ISOPAR−H1
50g、N−メチルピロリドン9.0gを入れ、380
rpmで攪拌しながら100℃に昇温した。次いで、あ
らかじめ微粉末化したトリメリット酸無水物38.5g
を添加し、100℃で1時間、115℃で1時間、12
5℃で1時間、更に140℃で1時間反応させ、最後に
170℃に昇温して2時間反応を進めた。連続相のIS
OPAR−H中に分散した褐色のポリアミドイミド樹脂
の微粒子を得たので、これを濾過によって回収し、更に
水及びメタノールで煮沸後濾別したものを減圧下、60
℃で5時間乾燥させた。このポリアミドイミド樹脂微粒
子の形状は球形、非多孔性であった。赤外吸収スペクト
ルには1,780cm-1にイミド結合、1,650cm
-1と1,540cm-1にアミド結合の吸収が認められ
た。このポリアミドイミド樹脂微粒子の平均粒子径(コ
ールターエレクトロニクス社製、TA−II型により測
定)は約3μm、最大粒子径は40μm以下であった。
【0084】(2)ポリアミドイミド樹脂ペーストの調
製 実施例1(1)のポリアミドイミド樹脂1,200gに
上記の(1)で得られたポリアミドイミド微粒子140
gを加え実施例5(2)と同様の混練を行い、ポリアミ
ドイミド樹脂ペーストを得た。このペーストの粘度、T
I値はそれぞれ25Pa・s及び2.4であった。
【0085】実施例5 (1)ポリアミドイミド樹脂組成物の作製 実施例1と同様のフラスコに(b)成分としてのCTB
N1300X9、175.0g(0.05モル)、
(c)成分としてのBY16−750、150.0g
(0.075モル)、(d)成分としての4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート62.5g(0.25
モル)、γ−ブチロラクトン239.8g及びトリエチ
レングリコールジメチルエーテル102.7gを仕込
み、180℃まで昇温し、2時間反応させる。更に、こ
の反応液に(a)成分としての無水トリメリット酸2
4.0g(0.125モル)とトリエチレングリコール
ジメチルエーテル105.4gを仕込み160℃で2時
間反応させて酸価20KOHmg/gの樹脂を得た。得
られた樹脂をトリエチレングリコールジメチルエーテル
で希釈し、不揮発分40重量%のポリアミドイミド樹脂
ワニスを得た。
【0086】得られたポリアミドイミド樹脂ワニスに実
施例1と同様の操作でデコナールEX−321、10重
量部を加え、トリエチレングリコールジメチルエーテル
で希釈して不揮発分40重量%の樹脂組成物を得た。
【0087】(2)ポリアミドイミド樹脂ペーストの調
製 上記(1)のポリアミドイミド樹脂組成物1,200g
にシリカ微粒子34.0gを加えて、実施例1(2)と
同様の混練を行い、ポリアミドイミド樹脂ペーストを得
た。このペーストの粘度、TI値は、それぞれ、19P
a・s、2.5であった。
【0088】実施例6 実施例5(1)のポリアミドイミド樹脂組成物1,20
0gにシリカ微粒子72.1gを加えて実施例5(2)
と同様の混練を行いポリアミドイミド樹脂ペーストを得
た。このペーストの粘度、TI値は、それぞれ、35P
a・s、3.8であった。
【0089】比較例1 実施例1(2)においてシリカ微粒子34.0gを0g
とした以外は、実施例1(2)と全く同様の操作を行い
ポリアミドイミド樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の
粘度、TI値はそれぞれ9Pa・s、1.2であった。
【0090】比較例2 (1)ポリアミドイミド樹脂組成物の作製 実施例1と同様のフラスコに(a)成分としての無水ト
リメリット酸76.8g(0.4モル)、(b)成分と
しての4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート1
02.0g(0.408モル)及びN−メチル−2−ピ
ロリドン375.48gを仕込み、130℃まで昇温
し、4時間反応させて、酸価25KOHmg/gの樹脂
を得た。得られた樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド
で希釈し、不揮発分30重量%のポリアミドイミド樹脂
ワニスを得た。得られたポリアミドイミド樹脂ワニスの
樹脂分100重量部に対してデコナールEX321、1
0重量部を加え、トリエチレングリコールジメチルエー
テルで希釈して不揮発分30重量%の樹脂組成物を得
た。
【0091】(2)ポリアミドイミド樹脂ペーストの調
製 上記(1)のポリアミドイミド樹脂組成物1,200g
にシリカ微粒子34.0gを加えて、実施例1(2)と
同様の混練を行い、ポリアミドイミド樹脂ペーストを得
た。このペーストの粘度、TI値は、それぞれ、10P
a・s、2.2であった。
【0092】比較例3 実施例1(2)において、シリカ微粒子34.0gを1
0.3gとした以外は実施例1(2)と全く同様の操作
を行いポリアミドイミド樹脂ペーストを得た。このペー
ストの粘度、TI値はそれぞれ、12Pa・s、1.2
であった。
【0093】比較例4 実施例1(2)において、シリカ微粒子34.0gの代
わりにミクロエースP−4[日本タルク(株)製商品
名、タルク、平均粒子径1.5μm]34.0gとした
以外は実施例1(2)と全く同様の操作を行いポリアミ
ドイミド樹脂ペーストを得た。このペーストの粘度、T
I値はそれぞれ11Pa・s、1.2であった。
【0094】上記の実施例、比較例で得られたポリアミ
ドイミド樹脂ペーストの特性を下記の方法で測定し、結
果を表1に示した。
【0095】(1)耐ハンダフラックス性 厚さ35μmの電解銅箔の粗面上に、得られたポリアミ
ドイミド樹脂ペーストを塗布した。90℃で15分乾燥
した後、空気雰囲気下、160℃で60分加熱して得た
塗膜(厚さ:20〜30μm)について、室温でフラッ
クス(タムラ化研(株)製 ULF−500VS)中に
5分間塗膜を浸漬させ、更に260℃の半田浴に10秒
間塗膜面を接触させ、塗膜外観の変化について評価し
た。 ○:外観変化無し、△:一部外観変化有り、×:全面外
観変化有り (2)反り性 厚さ50μm、縦35mm、横20mmのポリイミドフ
ィルム上に、得られたポリアミドイミド樹脂ペーストを
塗布した。90℃で15分乾燥した後、空気雰囲気下、
160℃で60分加熱して得た塗膜(厚さ:20μm)
について、塗布面を下にして定盤上に置き、反り高さを
評価した。
【0096】(3)密着性 厚さ35μmの電解銅箔の粗面又は厚さ50μmのポリ
イミドフィルム上に、得られたポリアミドイミド樹脂ペ
ーストを塗布した。90℃で15分乾燥した後、空気雰
囲気下、160℃で60分加熱して得た塗膜(厚さ:2
0〜30μm)についてプレッシャークッカーテスト
(PCT、条件:121℃、2.0265×10Pa、
300時間)を行った後の碁盤目試験で評価した。
【0097】なお、碁盤目試験は、JIS K 540
0に準じて100個のます目に対して残存した目の個数
を表記した。
【0098】(4)形状保持性 ポリイミドフィルム上に、得られたポリアミドイミド樹
脂ペーストを塗布した。90℃で15分乾燥した後、空
気雰囲気下、160℃で60分加熱して得た塗膜(厚
さ:20〜30μm、5mm角)について万能投影機
[ニコン(株)製、倍率50倍]を使用して硬化前後の
塗膜の変化率を評価した。 ○:塗膜変化率0〜5%未満 △:塗膜変化率5〜10%未満 ×:塗膜変化率10%以上
【0099】
【表1】
【0100】
【発明の効果】本発明のポリアミドイミド樹脂ペースト
は、低温硬化性を有し、低弾性率で仮反り性及び柔軟性
に優れ、しかも耐溶剤性、耐薬品性、保存安定性、封止
材との密着性、耐熱性、電気特性、耐湿性、低吸湿性、
屈曲性、形状保持性、作業性及び経済性等に優れてい
る。
【0101】本発明の被膜形成材料は、上記の優れた特
性を有し、電子部品用オーバーコート材、液状封止材、
エナメル線用ワニス、電気絶縁用含浸ワニス、注型ワニ
ス、マイカ、ガラスクロス等の基材と組み合わせたシー
ト用ワニス、MCL積層板用ワニス、摩擦材料用ワニ
ス、プリント基板分野などにおける層間絶縁膜、表面保
護膜、ソルダレジスト層、接着層などや、半導体素子な
どの電子部品に好適に用いられる。
フロントページの続き (72)発明者 坂田 淘一 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 西澤 ▲広▼ 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 平井 圭三 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)酸無水物基を有する3価のカルボ
    ン酸の誘導体、(b)一般式(I) 【化1】 [式中、a、b及びcは0〜80の整数であり、a/b
    の比は1/0〜0/1であり、(a+b)/cの比は1
    /0〜0/1であり、a+b+cは1〜80であり、R
    1は水素又はメチル基を表し、R2はシアノ基、カルボキ
    シル基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基及びフ
    ェニル基の中から選ばれる有機基であり、R1及びR
    2は、各々、1分子中に2種以上含まれていてもよ
    い。]又は一般式(II) 【化2】 [式中、d、e及びfは0〜80の整数であり、d/e
    の比は1/0〜0/1であり、(d+e)/fの比は1
    /0〜0/1であり、d+e+fは1〜80であり、R
    1及びR2は上記と同じ意味を有する。]で表されるジカ
    ルボン酸、(c)一般式(III) 【化3】 [式中、nは1〜100の整数であり、R3は2価の脂
    肪族基であり、R4は1価の脂肪族又は芳香族基であ
    る。]で表されるジカルボン酸及び(d)芳香族ポリイ
    ソシアネートの混合物を非含窒素系極性溶媒中で反応さ
    せて得られたポリアミドイミド樹脂に無機及び/又は有
    機の微粒子を分散させてなる、チキソトロピー性を有す
    るポリアミドイミド樹脂ペースト。
  2. 【請求項2】 ポリアミドイミド樹脂が(a)と(b)
    及び(c)の配合割合{(a)/[(b)+(c)]}
    が当量比で0.1/0.9〜0.9/0.1であり、
    (b)と(c)の配合割合[(b)/(c)]が当量比
    で0.9/0.1〜0.1/0.9であり、(a)と
    (b)と(c)のカルボキシル基及び酸無水物基の総数
    に対する(d)のイソシアネート基の総数の比が0.6
    〜1.4であり、(b)一般式(I)の式中R1がHで
    あり、R2がシアノ基又はカルボキシル基である混合物
    を反応させて得られたポリアミドイミド樹脂である請求
    項1記載のポリアミドイミド樹脂ペースト。
  3. 【請求項3】 非含窒素系極性溶媒がγ−ブチロラクト
    ンとトリエチレングリコールジメチルエーテルであり、
    その重量比が9/1〜1/9である請求項1又は2記載
    のポリアミドイミド樹脂ペースト。
  4. 【請求項4】 ポリアミドイミド樹脂の酸価が1〜80
    KOHmg/gである請求項1、2又は3記載のポリア
    ミドイミド樹脂ペースト。
  5. 【請求項5】 ポリアミドイミド樹脂100重量部に対
    して、エポキシ樹脂1〜50重量部を配合してなる請求
    項1、2、3又は4記載のポリアミドイミド樹脂ペース
    ト。
  6. 【請求項6】 エポキシ樹脂が1分子あたりエポキシ基
    を2個以上有する脂肪族エポキシ樹脂である請求項5記
    載のポリアミドイミド樹脂ペースト。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4何れか記載のポリアミドイ
    ミド樹脂を含む被膜形成材料。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6何れかに記載のポリアミド
    イミド樹脂ペーストを含む被膜形成材料。
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