JPH11245884A - 浮体構造物 - Google Patents
浮体構造物Info
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- JPH11245884A JPH11245884A JP5644498A JP5644498A JPH11245884A JP H11245884 A JPH11245884 A JP H11245884A JP 5644498 A JP5644498 A JP 5644498A JP 5644498 A JP5644498 A JP 5644498A JP H11245884 A JPH11245884 A JP H11245884A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】鉄筋コンクリート製の浮体本体部内に配置され
る合成樹脂発泡体製の各心材が、コンクリート打設時に
移動することを防止する。 【解決手段】浮体本体部10の底面13を構成する鉄筋
13aに、位置決め体30が取り付けられて、この位置
決め体30によって、相互に隣接する芯材20の底面同
士が相互に位置決めされる。相互に隣接する芯材20の
上面同士は、隔壁12を構成する鉄筋12aにアンカー
ボルト51によって取り付けられた位置決め体30によ
って、相互に固定される。
る合成樹脂発泡体製の各心材が、コンクリート打設時に
移動することを防止する。 【解決手段】浮体本体部10の底面13を構成する鉄筋
13aに、位置決め体30が取り付けられて、この位置
決め体30によって、相互に隣接する芯材20の底面同
士が相互に位置決めされる。相互に隣接する芯材20の
上面同士は、隔壁12を構成する鉄筋12aにアンカー
ボルト51によって取り付けられた位置決め体30によ
って、相互に固定される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海面上、湖水面
上、河川上等にて浮遊した状態で配置される浮桟橋等の
浮体構造物に関する。
上、河川上等にて浮遊した状態で配置される浮桟橋等の
浮体構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】海面等に浮遊した状態で配置される浮桟
橋等として利用される浮体構造物は、例えば、合成樹脂
発泡体によって構成された複数の芯材を鉄筋コンクリー
ト製の浮体本体部にて被覆されて構成されている。この
ような浮体構造物は、通常、特公昭53―7908号公
報に開示されているように、鉄筋コンクリート製の浮体
本体部の底面を構築して、その底面上に、内部に所定の
空間を形成するように鉄筋を配筋した後に、その鉄筋の
空間内に合成樹脂発泡体製の複数の芯材をそれぞれ配置
して、各芯材の周囲にコンクリートを打設し、さらに、
各芯材上にも鉄筋を配筋して、各芯材上に所定の厚さに
コンクリートを打設することにより、製造されている。
橋等として利用される浮体構造物は、例えば、合成樹脂
発泡体によって構成された複数の芯材を鉄筋コンクリー
ト製の浮体本体部にて被覆されて構成されている。この
ような浮体構造物は、通常、特公昭53―7908号公
報に開示されているように、鉄筋コンクリート製の浮体
本体部の底面を構築して、その底面上に、内部に所定の
空間を形成するように鉄筋を配筋した後に、その鉄筋の
空間内に合成樹脂発泡体製の複数の芯材をそれぞれ配置
して、各芯材の周囲にコンクリートを打設し、さらに、
各芯材上にも鉄筋を配筋して、各芯材上に所定の厚さに
コンクリートを打設することにより、製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようにして浮体構
造物を製造する場合には、浮体本体部の底面を構成する
鉄筋コンクリート上に各芯材をそれぞれ配置した状態
で、各芯材の周囲にコンクリートを打設するために、各
芯材が周囲のコンクリートによる浮力によって浮き上が
るおそれがある。打設されるコンクリートの浮力によっ
て各芯材が浮き上がると、コンクリート内において各芯
材が上下方向および横方向にずれた状態になったり、芯
材自体が傾くおそれがある。このように、芯材がずれた
り傾いた状態になると、浮体本体部の上面(甲板)を水
平に形成することが容易でなく、また、コンクリートの
偏在により強度的に劣る部分が発生するという問題があ
る。
造物を製造する場合には、浮体本体部の底面を構成する
鉄筋コンクリート上に各芯材をそれぞれ配置した状態
で、各芯材の周囲にコンクリートを打設するために、各
芯材が周囲のコンクリートによる浮力によって浮き上が
るおそれがある。打設されるコンクリートの浮力によっ
て各芯材が浮き上がると、コンクリート内において各芯
材が上下方向および横方向にずれた状態になったり、芯
材自体が傾くおそれがある。このように、芯材がずれた
り傾いた状態になると、浮体本体部の上面(甲板)を水
平に形成することが容易でなく、また、コンクリートの
偏在により強度的に劣る部分が発生するという問題があ
る。
【0004】さらに、このようにして製造される浮体構
造物は、浮体本体部内にて各芯材が上下方向および水平
方向にずれるために、上下方向および水平方向のバラン
スが悪く、水面上に水平な状態で浮くことができないお
それもある。浮体構造物が水面上にて水平状態にならな
い場合には、浮体構造物内にバラストを投入して、水平
になるようにバランスを調整しなければならず、その作
業が煩雑であるという問題もある。しかも、多量のバラ
ストが投入されると、浮体構造物を予め設計された乾舷
高さに調整することが容易でなく、さらに、浮体本体部
内に投入されるバラスト量が多くなると、経済性も損な
われる。
造物は、浮体本体部内にて各芯材が上下方向および水平
方向にずれるために、上下方向および水平方向のバラン
スが悪く、水面上に水平な状態で浮くことができないお
それもある。浮体構造物が水面上にて水平状態にならな
い場合には、浮体構造物内にバラストを投入して、水平
になるようにバランスを調整しなければならず、その作
業が煩雑であるという問題もある。しかも、多量のバラ
ストが投入されると、浮体構造物を予め設計された乾舷
高さに調整することが容易でなく、さらに、浮体本体部
内に投入されるバラスト量が多くなると、経済性も損な
われる。
【0005】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、コンクリートの打設時に合成樹脂
発泡体製の各芯材が移動するおそれがなく、従って、浮
体本体部内の各芯材のバランスが崩れることがないため
に、容易に所定の水平状態が得られる浮体構造物を提供
することにある。
であり、その目的は、コンクリートの打設時に合成樹脂
発泡体製の各芯材が移動するおそれがなく、従って、浮
体本体部内の各芯材のバランスが崩れることがないため
に、容易に所定の水平状態が得られる浮体構造物を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の浮体構造物は、
中空の直方体状に構成された鉄筋コンクリート製の浮体
本体部の内部が、鉄筋コンクリート製の隔壁によって複
数の区画に分割されており、浮体本体部内のそれぞれの
区画内に合成樹脂発泡体製の複数の芯材がそれぞれ収容
された浮体構造物であって、相互に隣接する芯材の上面
同士が、隔壁を構成する鉄筋に固定された位置決め体に
よって、相互に固定されていることを特徴とする。
中空の直方体状に構成された鉄筋コンクリート製の浮体
本体部の内部が、鉄筋コンクリート製の隔壁によって複
数の区画に分割されており、浮体本体部内のそれぞれの
区画内に合成樹脂発泡体製の複数の芯材がそれぞれ収容
された浮体構造物であって、相互に隣接する芯材の上面
同士が、隔壁を構成する鉄筋に固定された位置決め体に
よって、相互に固定されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。
面に基づいて詳細に説明する。
【0008】図1は、本発明の浮体構造物の実施の形態
の一例を示す要部の平断面図、図2は、その縦断面図で
ある。この浮体構造物は、鉄筋コンクリート製の各側面
11、底面13および上面14によって、中空の直方体
状に構成された浮体本体部10と、この浮体本体部10
内に配置された合成樹脂発泡体製の複数の芯材20とを
有している。
の一例を示す要部の平断面図、図2は、その縦断面図で
ある。この浮体構造物は、鉄筋コンクリート製の各側面
11、底面13および上面14によって、中空の直方体
状に構成された浮体本体部10と、この浮体本体部10
内に配置された合成樹脂発泡体製の複数の芯材20とを
有している。
【0009】浮体本体部10の内部は、鉄筋コンクリー
ト製の隔壁12によって、幅方向に2等分されるととも
に、長手方向に複数等分されており、各隔壁12によっ
て分割された各区画内に、直方体状に構成された合成樹
脂発泡体製の芯材20がそれぞれ収容されている。各芯
材20は、浮体本体部10の側面11、各隔壁12、底
面13、および上面14を構成する鉄筋コンクリートに
てそれぞれ被覆されている。
ト製の隔壁12によって、幅方向に2等分されるととも
に、長手方向に複数等分されており、各隔壁12によっ
て分割された各区画内に、直方体状に構成された合成樹
脂発泡体製の芯材20がそれぞれ収容されている。各芯
材20は、浮体本体部10の側面11、各隔壁12、底
面13、および上面14を構成する鉄筋コンクリートに
てそれぞれ被覆されている。
【0010】各芯材20は、例えば、ポリスチレン系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等の合成樹脂を、嵩比
重が0.01〜0.03 g/cc、好ましくは、0.012 〜0.025g/
cc程度の高い独立気泡率に発泡したものが使用される。
直方体状に構成された各芯材20は、それぞれのコーナ
ー部が面取りされた状態になっている。
脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等の合成樹脂を、嵩比
重が0.01〜0.03 g/cc、好ましくは、0.012 〜0.025g/
cc程度の高い独立気泡率に発泡したものが使用される。
直方体状に構成された各芯材20は、それぞれのコーナ
ー部が面取りされた状態になっている。
【0011】相互に隣接する4つの芯材20における相
互に近接した側部の底面同士は、浮体本体部10の底面
13を構成する鉄筋コンクリート内に埋設された位置決
め体30によってそれぞれ位置決めされており、また、
浮体本体部10の各側面11に沿って隣接する一対の芯
材20の各側面11に近接した側部の底面同士は、浮体
本体部10の底面13を構成する鉄筋コンクリート内に
埋設された位置決め体40によって、それぞれ、所定の
位置に固定されている。さらに、相互に隣接する4つ芯
材20における相互に近接した側部の上面同士は、浮体
本体部10の上面14を構成する鉄筋コンクリート内に
埋設された位置決め体30によって、それぞれ、相互に
固定されており、また、浮体本体部10の各側面11に
沿って隣接する一対の芯材20の各側面11に近接した
側部の上面同士は、浮体本体部10の上面14を構成す
る鉄筋コンクリート内に埋設された位置決め体40によ
って、それぞれ、相互に固定されている。
互に近接した側部の底面同士は、浮体本体部10の底面
13を構成する鉄筋コンクリート内に埋設された位置決
め体30によってそれぞれ位置決めされており、また、
浮体本体部10の各側面11に沿って隣接する一対の芯
材20の各側面11に近接した側部の底面同士は、浮体
本体部10の底面13を構成する鉄筋コンクリート内に
埋設された位置決め体40によって、それぞれ、所定の
位置に固定されている。さらに、相互に隣接する4つ芯
材20における相互に近接した側部の上面同士は、浮体
本体部10の上面14を構成する鉄筋コンクリート内に
埋設された位置決め体30によって、それぞれ、相互に
固定されており、また、浮体本体部10の各側面11に
沿って隣接する一対の芯材20の各側面11に近接した
側部の上面同士は、浮体本体部10の上面14を構成す
る鉄筋コンクリート内に埋設された位置決め体40によ
って、それぞれ、相互に固定されている。
【0012】このような浮体構造物は、その製造に際し
て、浮体本体部10の上面14を除く底面13および各
側面11の周囲を取り囲む外型枠を配置して、その外型
枠内にて、底面13を構成する鉄筋コンクリートの鉄筋
を配筋した際に、隣接する芯材20同士を位置決めする
位置決め体30および40が、それぞれ所定の位置に配
置される。そして、各隔壁12を構成する鉄筋12aを
それぞれ配筋した後に、各隔壁12を構成する鉄筋12
aにて区画された領域内に各芯材20がそれぞれ配置さ
れ、その後に、隣接する芯材20の上面同士を連結する
各位置決め体30および40が、それぞれ所定の位置に
配置されて、各隔壁12を構成する鉄筋12aに固定さ
れる。そして、このような状態で、外型枠と各芯材20
との間にコンクリートが打設されて、側面11および隔
壁12が構築され、さらに、上面14を構成する鉄筋コ
ンクリートが構築されることによって、本発明の浮体構
造物とされる。
て、浮体本体部10の上面14を除く底面13および各
側面11の周囲を取り囲む外型枠を配置して、その外型
枠内にて、底面13を構成する鉄筋コンクリートの鉄筋
を配筋した際に、隣接する芯材20同士を位置決めする
位置決め体30および40が、それぞれ所定の位置に配
置される。そして、各隔壁12を構成する鉄筋12aを
それぞれ配筋した後に、各隔壁12を構成する鉄筋12
aにて区画された領域内に各芯材20がそれぞれ配置さ
れ、その後に、隣接する芯材20の上面同士を連結する
各位置決め体30および40が、それぞれ所定の位置に
配置されて、各隔壁12を構成する鉄筋12aに固定さ
れる。そして、このような状態で、外型枠と各芯材20
との間にコンクリートが打設されて、側面11および隔
壁12が構築され、さらに、上面14を構成する鉄筋コ
ンクリートが構築されることによって、本発明の浮体構
造物とされる。
【0013】図3は、浮体本体部10の底面13を構成
する鉄筋に対して、相互に隣接する4つの芯材20を固
定した状態を示す平面図、図4は、図3のA―A線にお
ける断面図である。浮体本体部10の底面13を構成す
る鉄筋l3a(図4参照)には、位置決め体30が各隔
壁12の交差部に対応した位置にそれぞれ固定されてお
り、また、位置決め体40は、浮体本体部10の各側面
11と隔壁12との交差部に近接した位置に固定されて
いる。そして、各隔壁12に対応した位置には鉄筋12
aが配筋されている。
する鉄筋に対して、相互に隣接する4つの芯材20を固
定した状態を示す平面図、図4は、図3のA―A線にお
ける断面図である。浮体本体部10の底面13を構成す
る鉄筋l3a(図4参照)には、位置決め体30が各隔
壁12の交差部に対応した位置にそれぞれ固定されてお
り、また、位置決め体40は、浮体本体部10の各側面
11と隔壁12との交差部に近接した位置に固定されて
いる。そして、各隔壁12に対応した位置には鉄筋12
aが配筋されている。
【0014】図5は、位置決め体30の斜視図である。
位置決め体30は、正方形の枠状になるように相互に連
結された4枚の長板状をした連結プレート31を有して
いる。一対の連結プレート31は、それぞれの一方の端
部同士が相互に重ねられて、相互に直角になるように配
置されることによって、中央部に正方形の開口部が形成
された正方形枠状に構成されており、相互に重ねられた
端部同士が一体的に取り付けられている。一対の連結プ
レート31における相互に重なった各端部には、貫通孔
31aがそれぞれ形成されている。各連結プレート31
の長手方向の中央部にも、貫通孔31bがそれぞれ形成
されている。
位置決め体30は、正方形の枠状になるように相互に連
結された4枚の長板状をした連結プレート31を有して
いる。一対の連結プレート31は、それぞれの一方の端
部同士が相互に重ねられて、相互に直角になるように配
置されることによって、中央部に正方形の開口部が形成
された正方形枠状に構成されており、相互に重ねられた
端部同士が一体的に取り付けられている。一対の連結プ
レート31における相互に重なった各端部には、貫通孔
31aがそれぞれ形成されている。各連結プレート31
の長手方向の中央部にも、貫通孔31bがそれぞれ形成
されている。
【0015】各連結プレート31には、長手方向中央部
に設けられた貫通孔31bを挟んで一対の長板状をした
位置決めプレート32の下端部がそれぞれ取り付けられ
ている。各位置決めプレート32の幅方向寸法は、連結
プレート31の幅方向寸法に等しく、各位置決めプレー
ト32の幅方向が、それぞれの下端部が取り付けられた
連結プレート31の幅方向に沿った状態になっている。
対をなす位置決めプレート32は、下端部がそれぞれ取
り付けられた水平な連結プレート31に対して上方に向
かって垂直に延出しており、それぞれの上端部が、上側
になるにつれて順次相互に接近するように、それぞれ傾
斜している。
に設けられた貫通孔31bを挟んで一対の長板状をした
位置決めプレート32の下端部がそれぞれ取り付けられ
ている。各位置決めプレート32の幅方向寸法は、連結
プレート31の幅方向寸法に等しく、各位置決めプレー
ト32の幅方向が、それぞれの下端部が取り付けられた
連結プレート31の幅方向に沿った状態になっている。
対をなす位置決めプレート32は、下端部がそれぞれ取
り付けられた水平な連結プレート31に対して上方に向
かって垂直に延出しており、それぞれの上端部が、上側
になるにつれて順次相互に接近するように、それぞれ傾
斜している。
【0016】対をなす位置決めプレート32の下端部に
おけるそれぞれの垂直な各側縁と、これらの各側縁に連
続する連結プレート31の水平な各側縁とによって形成
される連結プレート31の各端部側のそれぞれのコーナ
ー部には、三角形の平板状をしたブラケット33が、そ
れぞれ、各コーナー部に嵌合した状態で取り付けられて
おり、各ブラケット33によって、各位置決めプレート
32が連結プレート31に対して垂直な状態に支持され
ている。
おけるそれぞれの垂直な各側縁と、これらの各側縁に連
続する連結プレート31の水平な各側縁とによって形成
される連結プレート31の各端部側のそれぞれのコーナ
ー部には、三角形の平板状をしたブラケット33が、そ
れぞれ、各コーナー部に嵌合した状態で取り付けられて
おり、各ブラケット33によって、各位置決めプレート
32が連結プレート31に対して垂直な状態に支持され
ている。
【0017】図6は、浮体本体部10における側面11
に沿った一対の芯材20における側面11に近接した側
部の底面および上面をそれぞれ位置決めするために使用
される位置決め体40の斜視図である。この位置決め体
40は、長板状をした1枚の連結プレート41の中央部
に、一対の位置決めプレート42が、垂直な状態で取り
付けられている。各位置決めプレート42は、連結プレ
ート41とのコーナー部にそれぞれ設けられたブラケッ
ト43によって、垂直状態に支持されている。連結プレ
ート41の各端部には、貫通孔41aがそれぞれ設けら
れており、また、長手方向の中央部にも貫通孔41bが
設けられている。
に沿った一対の芯材20における側面11に近接した側
部の底面および上面をそれぞれ位置決めするために使用
される位置決め体40の斜視図である。この位置決め体
40は、長板状をした1枚の連結プレート41の中央部
に、一対の位置決めプレート42が、垂直な状態で取り
付けられている。各位置決めプレート42は、連結プレ
ート41とのコーナー部にそれぞれ設けられたブラケッ
ト43によって、垂直状態に支持されている。連結プレ
ート41の各端部には、貫通孔41aがそれぞれ設けら
れており、また、長手方向の中央部にも貫通孔41bが
設けられている。
【0018】4枚の連結プレート31を有する位置決め
体30は、図4に示すように、浮体本体部10の底面を
構成する鉄筋13aにおける隔壁12の交差部に対応し
た所定位置に、それぞれ配置される。位置決め体30
は、対をなす位置決めプレート32が各隔壁12内にそ
れぞれ位置するように、各連結プレート31が、それぞ
れ水平な状態で、各貫通孔31aおよび31bを利用し
て、針金等によってそれぞれ鉄筋13aに固定される。
各連結プレート31に取り付けられた一対の位置決めプ
レート32は、各隔壁12を構成する鉄筋12aを挟む
ように、それぞれ配置される。
体30は、図4に示すように、浮体本体部10の底面を
構成する鉄筋13aにおける隔壁12の交差部に対応し
た所定位置に、それぞれ配置される。位置決め体30
は、対をなす位置決めプレート32が各隔壁12内にそ
れぞれ位置するように、各連結プレート31が、それぞ
れ水平な状態で、各貫通孔31aおよび31bを利用し
て、針金等によってそれぞれ鉄筋13aに固定される。
各連結プレート31に取り付けられた一対の位置決めプ
レート32は、各隔壁12を構成する鉄筋12aを挟む
ように、それぞれ配置される。
【0019】また、1枚の連結プレート41を有する位
置決め体40は、浮体本体部10の各側面11と各隔壁
12との交差部近傍の所定位置に、それぞれ配置され
る。位置決め体40は、各位置決めプレート42が隔壁
12内に位置するように、連結プレート41が水平な状
態で、各貫通孔41aおよび41bを利用して、針金等
によって固定される。一対の位置決めプレート42も、
隔壁12を構成する鉄筋12aを挟むように配置され
る。
置決め体40は、浮体本体部10の各側面11と各隔壁
12との交差部近傍の所定位置に、それぞれ配置され
る。位置決め体40は、各位置決めプレート42が隔壁
12内に位置するように、連結プレート41が水平な状
態で、各貫通孔41aおよび41bを利用して、針金等
によって固定される。一対の位置決めプレート42も、
隔壁12を構成する鉄筋12aを挟むように配置され
る。
【0020】このような状態になると、底面13を構成
する鉄筋13a上に芯材20が配置される。各芯材20
は、隔壁12を構築する鉄筋12aにて囲まれた領域内
に、隣接する一対の芯材20の間に、底面13に取り付
けられた各位置決め体30および40における対をなす
位置決めプレート32および42がそれぞれ挿入される
ように、それぞれ配置される。各芯材20は、面取りさ
れた部分が、位置決めプレート32および42と連結プ
レート31および41との間に設けられたブラケット3
3上に載置されて、連結プレート31および41とは適
当な間隔があけられた所定の状態に、位置決めされて固
定される。
する鉄筋13a上に芯材20が配置される。各芯材20
は、隔壁12を構築する鉄筋12aにて囲まれた領域内
に、隣接する一対の芯材20の間に、底面13に取り付
けられた各位置決め体30および40における対をなす
位置決めプレート32および42がそれぞれ挿入される
ように、それぞれ配置される。各芯材20は、面取りさ
れた部分が、位置決めプレート32および42と連結プ
レート31および41との間に設けられたブラケット3
3上に載置されて、連結プレート31および41とは適
当な間隔があけられた所定の状態に、位置決めされて固
定される。
【0021】その後、相互に隣接する4つの芯材20の
上面同士が、1つの位置決め体30によって相互に固定
されるとともに、浮体本体部10の側面11に沿った一
対の芯材20の上面同士が、1つの位置決め体40によ
って、相互に固定される。各位置決め体30および40
は、対をなす位置決めプレート32および42が、隣接
する芯材20の間における隔壁12部分内に挿入され
て、それぞれの連結プレート31および41が、芯材2
0の上面に圧接される。
上面同士が、1つの位置決め体30によって相互に固定
されるとともに、浮体本体部10の側面11に沿った一
対の芯材20の上面同士が、1つの位置決め体40によ
って、相互に固定される。各位置決め体30および40
は、対をなす位置決めプレート32および42が、隣接
する芯材20の間における隔壁12部分内に挿入され
て、それぞれの連結プレート31および41が、芯材2
0の上面に圧接される。
【0022】このとき、予め、先端が湾曲したアンカー
ボルト51を、隣接する一対の芯材20間にそれぞれ配
置して、隔壁12を構成する水平な鉄筋12aに、アン
カーボルト51の先端の湾曲部分を引っ掛けた状態とし
ておき、各位置決め体30および40における対をなす
位置決めプレート32および42が芯材20間に挿入さ
れる際に、そのアンカーボルト51が、一対の位置決め
プレート32および42の間を挿通される。そして、ア
ンカーボルト51の基端部が、各連結プレート31およ
び41の長手方向中央部に設けられた貫通孔31bおよ
び41b内にそれぞれ挿入される。その後、各貫通孔3
1bおよび41bを貫通したそれぞれのアンカーボルト
51の基端部のネジ部分に、ナット52がネジ結合され
る。これにより、位置決め体30および40の各連結プ
レート31および41が、相互に隣接する一対の芯材2
0の上面間に架設された状態で、各芯材20の上面に圧
接され、隣接する芯材20が、それぞれ所定の位置にて
相互に固定される。
ボルト51を、隣接する一対の芯材20間にそれぞれ配
置して、隔壁12を構成する水平な鉄筋12aに、アン
カーボルト51の先端の湾曲部分を引っ掛けた状態とし
ておき、各位置決め体30および40における対をなす
位置決めプレート32および42が芯材20間に挿入さ
れる際に、そのアンカーボルト51が、一対の位置決め
プレート32および42の間を挿通される。そして、ア
ンカーボルト51の基端部が、各連結プレート31およ
び41の長手方向中央部に設けられた貫通孔31bおよ
び41b内にそれぞれ挿入される。その後、各貫通孔3
1bおよび41bを貫通したそれぞれのアンカーボルト
51の基端部のネジ部分に、ナット52がネジ結合され
る。これにより、位置決め体30および40の各連結プ
レート31および41が、相互に隣接する一対の芯材2
0の上面間に架設された状態で、各芯材20の上面に圧
接され、隣接する芯材20が、それぞれ所定の位置にて
相互に固定される。
【0023】このような状態になると、外型枠と各芯材
20との間の底面13および側面11部分、および、各
芯材20の間の隔壁12部分にコンクリートが打設され
る。この場合、隣接する芯材20の上面同士が、各隔壁
12を構成する鉄筋12aに取り付けられた位置決め体
30および40によってそれぞれ固定されているため
に、各芯材20は、コンクリートによる浮力によって浮
き上がるおそれがなく、それぞれ、所定の位置にて位置
決めされた状態を保持する。従って、各芯材20の上面
は、一定の高さで水平な状態に保持される。
20との間の底面13および側面11部分、および、各
芯材20の間の隔壁12部分にコンクリートが打設され
る。この場合、隣接する芯材20の上面同士が、各隔壁
12を構成する鉄筋12aに取り付けられた位置決め体
30および40によってそれぞれ固定されているため
に、各芯材20は、コンクリートによる浮力によって浮
き上がるおそれがなく、それぞれ、所定の位置にて位置
決めされた状態を保持する。従って、各芯材20の上面
は、一定の高さで水平な状態に保持される。
【0024】そして、各芯材20の上面とほぼ同様のレ
ベルにまでコンクリートが打設されて、側面11および
各隔壁12が構築されると、各芯材20上にも、鉄筋が
配筋されて、一定の厚さでコンクリートが打設されて、
上面11が構築される。これにより、中空の鉄筋コンク
リート内に複数の芯材20が配置された浮体構造物が製
造される。
ベルにまでコンクリートが打設されて、側面11および
各隔壁12が構築されると、各芯材20上にも、鉄筋が
配筋されて、一定の厚さでコンクリートが打設されて、
上面11が構築される。これにより、中空の鉄筋コンク
リート内に複数の芯材20が配置された浮体構造物が製
造される。
【0025】
【発明の効果】本発明の浮体構造物は、このように、浮
体本体部の隔壁を構成する鉄筋コンクリートの鉄筋に取
り付けられた位置決め体によって、隣接する芯材の上面
同士が相互に固定された状態になっているために、コン
クリートの打設時に各芯材が上下方向および水平方向に
ずれたり、傾くおそれがない。従って、本発明の浮体構
造物は、製造後にバランスを調整するためのバラストの
投入作業がほとんど不要になり、製造作業効率は著しく
向上する。しかも、バラストを投入する必要がないため
に経済的であり、また、浮体構造物を所定の乾舷高さに
容易に調整することができる。しかも、各芯材を固定す
る位置決め体は、隔壁の鉄筋に取り付けられているため
に、芯材に特別な加工を施す必要がない。
体本体部の隔壁を構成する鉄筋コンクリートの鉄筋に取
り付けられた位置決め体によって、隣接する芯材の上面
同士が相互に固定された状態になっているために、コン
クリートの打設時に各芯材が上下方向および水平方向に
ずれたり、傾くおそれがない。従って、本発明の浮体構
造物は、製造後にバランスを調整するためのバラストの
投入作業がほとんど不要になり、製造作業効率は著しく
向上する。しかも、バラストを投入する必要がないため
に経済的であり、また、浮体構造物を所定の乾舷高さに
容易に調整することができる。しかも、各芯材を固定す
る位置決め体は、隔壁の鉄筋に取り付けられているため
に、芯材に特別な加工を施す必要がない。
【図1】本発明の浮体構造物の実施の形態の一例を示す
要部の平断面図である。
要部の平断面図である。
【図2】その浮体構造物の縦断面図である。
【図3】浮体本体部10の底面13に対して、相互に隣
接する4つの芯材を固定した状態を示す平面図である。
接する4つの芯材を固定した状態を示す平面図である。
【図4】図3のA―A線における断面図である。
【図5】その浮体構造物に使用される位置決め体を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図6】その浮体構造物に使用される他の位置決め体を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
10 浮体本体部 12 隔壁 13 底面 l3a 鉄筋 14 上面 20 芯材 30 位置決め体 31 連結プレート 3la 貫通孔 3lb 貫通孔 32 位置決めプレート 33 ブラケット 40 位置決め体 41 連結プレート 4la 貫通孔 4lb 貫通孔 42 位置決めプレート 43 ブラケット 51 アンカーボルト 52 ナット
Claims (2)
- 【請求項1】 中空の直方体状に構成された鉄筋コンク
リート製の浮体本体部の内部が、鉄筋コンクリート製の
隔壁によって複数の区画に分割されており、浮体本体部
内のそれぞれの区画内に合成樹脂発泡体製の複数の芯材
がそれぞれ収容された浮体構造物であって、相互に隣接
する芯材の上面同士が、隔壁を構成する鉄筋に固定され
た位置決め体によって、相互に固定されていることを特
徴とする浮体構造物。 - 【請求項2】 前記芯材の底面同士が、浮体本体部の底
面に取り付けられた位置決め体によって相互に位置決め
されている請求項lに記載の浮体構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5644498A JPH11245884A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 浮体構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5644498A JPH11245884A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 浮体構造物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11245884A true JPH11245884A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=13027270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5644498A Pending JPH11245884A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 浮体構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11245884A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010132049A (ja) * | 2008-12-02 | 2010-06-17 | Ichiro Nishizaki | コンクリート浮体の製造方法 |
KR101273516B1 (ko) * | 2011-05-27 | 2013-06-17 | 오션파트너즈 주식회사 | 브라켓 어셈블리 |
CN105667732A (zh) * | 2016-01-11 | 2016-06-15 | 孙本新 | 防沉没船舶 |
-
1998
- 1998-03-09 JP JP5644498A patent/JPH11245884A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010132049A (ja) * | 2008-12-02 | 2010-06-17 | Ichiro Nishizaki | コンクリート浮体の製造方法 |
KR101273516B1 (ko) * | 2011-05-27 | 2013-06-17 | 오션파트너즈 주식회사 | 브라켓 어셈블리 |
CN105667732A (zh) * | 2016-01-11 | 2016-06-15 | 孙本新 | 防沉没船舶 |
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