JPH11245283A - ベント式押出機およびこれを用いた押出方法 - Google Patents
ベント式押出機およびこれを用いた押出方法Info
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Abstract
たって連続運転ができるようにする。 【解決手段】 シリンダ1における供給口3と溶融部B
との間の未溶融部Aに周方向に間隔をおいて設けられた
一方のベント口4aおよび他方のベント口4bを備え、
各ベント口4a,4bの内径部におけるシリンダ1の内
壁面1aから所定の長さtだけ外壁面側へ離間した部位
には、それぞれフィルタ部材6a,6bが内壁面1aと
平行に配設されている。各ベント口4a,4bは、強制
排気、外気吸引および閉鎖に切替え自在な吸排気手段1
1a,11bにそれぞれ接続されており、各吸排気手段
11a,11bを逐次切替えることによって、気体成分
の強制排気と外気吸引によるフィルタ部材6a,6bの
逆洗とを交互に行なうことができる。
Description
連続運転ができるベント式押出機およびこれを用いた押
出方法に関するものである。
ックあるいは炭酸カルシウムやタルク等の微粉末フィラ
ーを多量に含有している場合、前記原料中には気体成分
や気化し易い成分が多量に含まれている。このような原
料は押出機内で加熱・溶融されて圧縮状態になると、気
体成分が溶融原料から分離して押出機の上流側へ押し戻
されて噴出し、供給される原料に衝突して原料のかさ密
度を低下させるため、押出量が極端に減少したり押出量
が不安定になる等の処理能力の低下が避けられない。
め、次に説明するようなシリンダに気体成分を排出する
ためのベントポートを設けたベント式押出機が開発され
ている。
1の外壁面にベント室102を付設し、該ベント室10
2内を内筒104aおよび内筒104aに設けられた金
網104bを取り付けた孔からなる着脱自在なフィルタ
104によってベント口側室103と排気口側室105
に区分し、気体成分を排出する際にベント口側室103
からの原料が排気口側室105へ侵入しないようにした
もの(実開昭50−142777号公報参照)。
1の原料供給口206よりも下流側の原料未溶融部の壁
面に内壁面201aから外壁面201bへ貫通する排気
口203を設け、該排気口203内の前記内壁面201
aから外壁面201b側へ長さt0 だけ離間した位置に
内壁面201aと平行にフィルタ204を配設すること
によって、排気筒205から排気する際に、前記内壁面
201aと前記フィルタ204との間に厚さt0 の各粉
粒体同志でミクロな空隙を形成する原料層が形成される
ようにしたもの(実開平5−86524号公報参照)。
ち、(イ)は、シリンダの外壁面に付設されたベント室
を着脱自在なフィルタでベント口側室と排気口側室とに
区分しているため、ベント口側室の容積が大きくなり、
ベント口側室に粉粒体原料が詰まった場合、粉粒体原料
による圧力損失が高くなりすぎて気体成分が通過できな
くなってしまう。その結果、短時間運転しただけで脱気
不能となって運転を止めなければならないという問題点
がある。
μm以下の超微粒子の場合、フィルタ部材の空隙内に入
り込んで目詰まり状態を発生してしまう。このため、運
転開始時は本来の高処理能力を得ることができるもの
の、運転時間の経過とともに処理能力が低下し、短時間
運転しただけで運転を止めなければならないという問題
点があった。
に鑑みてなされたものであって、原料が超微粒子の場合
であっても長時間にわたって連続運転ができるベント式
押出機およびこれを用いた押出方法を実現することを目
的とするものである。
めに、本発明のベント式押出機は、シリンダと、前記シ
リンダ内に回転自在に配設されたスクリュを備えた押出
機において、前記シリンダの未溶融部に互いに間隔をお
いて設けられた2個以上のベント口と、前記ベント口の
それぞれの内径部に前記シリンダの内壁面に対して所定
の長さtだけ外壁面側へ離間した部位に前記内壁面と平
行に配設されたフィルタ部材と、前記ベント口にそれぞ
れ接続された強制排気、外気吸引および閉鎖に切替え自
在な吸排気手段を備えたことを特徴とするものである。
を用い、前記ベント式押出機の運転中に、各ベント口の
吸排気手段を逐次強制排気に切替えて逐次強制排気を行
なうことを特徴とするものである。
方法において、強制排気を行なっていないベント口の吸
排気手段を逐次外気吸引に切替えて外気を吸引させ、そ
のフィルタ部材の逆洗を逐次行なうことを特徴とするも
のである。
機の一実施の形態について説明する。
1に示すように、図示しない加熱手段によって加熱され
るシリンダ1と、シリンダ1内に回転自在に配設された
スクリュ2と、シリンダ1における供給口3と溶融部B
との間の未溶融部Aに周方向に間隔をおいて設けられた
一方のベント口4aおよび他方のベント口4bを備え、
各ベント口4a,4bの内径部におけるシリンダ1の内
壁面1aに対して所定の長さtだけ外壁面側へ離間した
部位には、それぞれフィルタ部材6a,6bが前記内壁
面1aと平行に配設されている。
ト口4bとは、次に説明するような強制排気、外気吸引
および閉鎖に切替え自在な一方の吸排気手段11aと他
方の吸排気手段11bとにそれぞれ接続されている。
排気手段11aは、シリンダ1の外壁面1bに固着され
た一方の吸排気筒5aを介して一方の管路7aの一端側
が一方のベント口4aに連通されており、この一方の管
路7aの他端側に設けられた三方弁等からなる一方の切
替弁8aを逐次切替えることにより、排気管路9および
一方の外気開放管路10aに択一的に接続できるととも
に閉鎖できるようになっている。
他方の吸排気手段11bは、シリンダ1の外壁面1bに
固着された他方の吸排気筒5bを介して他方の管路7b
の一端側が他方のベント口4bに連通されており、この
他方の管路7bの他端側に設けられた三方弁等からなる
他方の切替弁8bを逐次切替えることにより、強制排気
するための他方の排気管路9および外気を吸引するため
の他方の外気開放管路10bに択一的に接続できるとと
もに閉鎖できるようになっている。
形態について、図1に示したベント式押出機を用いた場
合を挙げて説明する。
替弁8aを排気ポートに切換えて一方の管路7aを一方
の排気管路9aに接続して強制排気を行なう状態にする
とともに他方の切替弁8bを中立ポートに切換えて他方
の管路7bの他端側を閉鎖して排気も吸気も行なわれな
い状態にする。この状態では、原料供給手段12を介し
て供給口3から供給された原料13は、回転するスクリ
ュ2により混練・溶融され、原料13中に含まれる気体
成分は一方のベント口4aの一方のフィルタ部材6aを
通り排気管路9に接続された一方の管路7aを介して強
制排気される。この際に、一方のベント口4aにおける
一方のフィルタ部材6aの内側に原料13の各粉粒体同
志でミクロな空隙を形成する厚さtの原料層が生成さ
れ、シリンダ1と回転するスクリュ2との間で発生する
剪断発熱による原料の溶融化が防止されるとともに、こ
の厚さt(図1参照)の原料層を通して前記気体成分が
強制排気される。このため、一方のフィルタ部材6aに
溶融物等が付着してフィルタ機能が低下することが防止
される。
図2の(b)に示すように、一方の切替弁8aを開放ポ
ートに切換えて一方の管路7aを一方の外気開放管路1
0aに接続して大気が吸引される状態にするとともに、
他方の切替弁8bを排気ポートに切換えて他方の管路7
bを排気管路9に接続して強制排気が行なわれる状態に
する。この状態では、供給口3から供給された原料13
は、回転するスクリュ2により混練・溶融され、原料1
3中に含まれる気体成分は他方のベント口4bより排気
管路9に接続された他方の管路7bを介して強制排気さ
れる。この際に、他方のベント口4bにおける他方のフ
ィルタ部材6bの内側に原料13の各粉粒体同志でミク
ロな空隙を形成する厚さtの原料層が生成され、シリン
ダ1と回転するスクリュ2との間で発生する剪断発熱に
よる原料13の溶融化が防止されるとともに、この厚さ
tの原料層のミクロな空隙を通して気体成分が強制排気
される。このため、他方のフィルタ部材6bに溶融物が
付着してフィルタ機能が劣化することが防止される。
に接続された一方の管路7aを介して外気が一方のベン
ト口4aよりシリンダ1内へ吸引され、この吸引された
外気により一方のフィルタ部材6aに詰まった原料が逆
洗されて、一方のフィルタ部材6aのフィルタ機能が回
復する。
と、図2の(c)に示すように、一方の切替弁8aを中
立ポートに切換えて一方の管路7aの他端側を閉鎖し、
排気管路9に他方の管路7bを介して接続されている他
方のベント口4bによる原料中に含まれる気体成分の強
制排気を継続する。
と、図2の(d)に示すように、他方の切替弁8bを開
放ポートに切換えて他方の管路7bを他方の外気開放管
路10bに接続して外気が吸引される状態にするととも
に、一方の切替弁8aを排気ポートに切換えて一方の管
路7aを排気管路9に接続して強制排気が行なわれる状
態にする。この状態では、原料中に含まれる気体成分は
一方のベント口4aより排気管路9に接続された一方の
管路7aを介して強制排気される。これと同時に、他方
の外気開放管路10bに接続された他方の管路7bを介
して外気が他方のベント口4bよりシリンダ1へ吸引さ
れ、この吸引された外気により他方のフィルタ部材6b
に詰まった微粉末原料が逆洗されて、他方のフィルタ部
材6bのフィルタ機能が回復する。
と、他方の切替弁8bを中立ポートに切換えて他方の管
路7bの他端側を閉鎖し、上述した図の(a)の状態に
する。
することにより、運転中に一方のベント口4aおよび他
方のベント口4bのうちのいずれか一方のベント口によ
り原料中に含まれる気体成分の強制排気を所定の周期で
交互に行なうとともに、排気を行なっていない方のベン
ト口のフィルタ部材の逆洗を行なってそのフィルタ機能
を回復させることができる。
施の形態に示した2個に限らず、3個以上とし、ベント
口の数に応じて、その内の少なくとも1個のベント口を
排気管路に接続して気体成分の強制排気を逐次行ない、
残りのベント口を開放管路に接続してそのフィルタ部材
の逆洗を逐次行なうように変更できることはいうまでも
ない。
の形態に示したシリンダの周方向に間隔をおいて設けた
ものに限らず、シリンダの未溶融部に軸方向に間隔をお
いて設ける等、シリンダの未溶融部であれば任意の部位
に設けることができる。
ト口を設けたスクリュ外径44mmの二軸スクリュ式押
出機(株式会社日本製鋼所製商品名TEX44C)を用
い、平均粒径10μm以下の超微粒子タルクを40重量
パーセント含んだポリプロピレンパウダー(MI=1
0)を上記実施の形態に示した〜の工程に従い次の
成形条件で押し出たところ、中断することなく長時間に
わたって安定運転が可能であった。
ので、次に記載するような効果を奏する。
ト口のうちのいずれかからの気体成分の強制排気と、残
りのベント口からの外気の吸引によるベント口に配設さ
れたフィルタ部材の逆洗とを逐次行なうことが可能なた
め、原料の平均粒径が10μm以下の超微粒子の場合で
あっても、中断することなく長時間にわたって安定運転
ができるようになる。
を示す説明図である。
法の工程を示す説明図である。
式部分断面図である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダ(1)と、前記シリンダ内に回
転自在に配設されたスクリュ(2)を備えた押出機にお
いて、 前記シリンダの未溶融部(A)に互いに間隔をおいて設
けられた2個以上のベント口(4a,4b)と、前記ベ
ント口のそれぞれの内径部に前記シリンダの内壁面(1
a)に対して所定の長さtだけ外壁面側へ離間した部位
に前記内壁面と平行に配設されたフィルタ部材(6a,
6b)と、前記ベント口にそれぞれ接続された強制排
気、外気吸引および閉鎖に切替え自在な吸排気手段(1
1a,11b)を備えたことを特徴とするベント式押出
機。 - 【請求項2】 請求項1記載のベント式押出機を用い、
前記ベント式押出機の運転中に、各ベント口の吸排気手
段を逐次強制排気に切替えて逐次強制排気を行なうこと
を特徴とする押出方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の押出方法において、強制
排気を行なっていないベント口の吸排気手段を逐次外気
吸引に切替えて外気を吸引させ、そのフィルタ部材の逆
洗を逐次行なうことを特徴とする押出方法。
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JP06613498A JP3264649B2 (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | ベント式押出機およびこれを用いた押出方法 |
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