JPH11244903A - ユニバーサル圧延方法及び装置 - Google Patents
ユニバーサル圧延方法及び装置Info
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- JPH11244903A JPH11244903A JP6222098A JP6222098A JPH11244903A JP H11244903 A JPH11244903 A JP H11244903A JP 6222098 A JP6222098 A JP 6222098A JP 6222098 A JP6222098 A JP 6222098A JP H11244903 A JPH11244903 A JP H11244903A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 竪ロールのロール径を異ならせ、形鋼のフラ
ンジ厚みの違いやウェブ偏りの発生を少なくして、製品
の歩留りを高めることができると共に、既存圧延設備を
利用して高品質の形鋼を安価に製造することができるユ
ニバーサル圧延方法及び装置を提供する。 【解決手段】 一方の竪ロール１５のロール径Ｄ1 を他
方の竪ロール１６のロール径Ｄ2 より大きくすることに
よって、竪ロール１５の圧延反力Ｐ1 を竪ロール１６の
圧延反力Ｐ2 より大きくし、水平ロール１３、１４を竪
ロール１６の方向に向けて常時押し付けながら圧延す
る。
ンジ厚みの違いやウェブ偏りの発生を少なくして、製品
の歩留りを高めることができると共に、既存圧延設備を
利用して高品質の形鋼を安価に製造することができるユ
ニバーサル圧延方法及び装置を提供する。 【解決手段】 一方の竪ロール１５のロール径Ｄ1 を他
方の竪ロール１６のロール径Ｄ2 より大きくすることに
よって、竪ロール１５の圧延反力Ｐ1 を竪ロール１６の
圧延反力Ｐ2 より大きくし、水平ロール１３、１４を竪
ロール１６の方向に向けて常時押し付けながら圧延す
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、形鋼、特にＨ形鋼
を圧延するために用いるユニバーサル圧延方法及び装置
に関する。
を圧延するために用いるユニバーサル圧延方法及び装置
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えば、Ｈ形鋼は、図５に示すよ
うに、連続鋳造などで製造されたビームブランクや、ブ
ルームやスラブ等の圧延材８０を、ブレークダウンミル
８１を用いて粗圧延し、次に、ユニバーサル圧延装置８
２を用いて中間及び仕上げ圧延を行い、製造するのが一
般的である。
うに、連続鋳造などで製造されたビームブランクや、ブ
ルームやスラブ等の圧延材８０を、ブレークダウンミル
８１を用いて粗圧延し、次に、ユニバーサル圧延装置８
２を用いて中間及び仕上げ圧延を行い、製造するのが一
般的である。
【０００３】ユニバーサル圧延装置８２は、図５〜図７
に示すように、圧延材８０の周りに上下対称及び左右対
称に対向状態に配置された水平ロール８３、８４と、竪
ロール８５、８６から構成されており、これらのロール
８３〜８６は、ハウジング８７に取付けられた複数のチ
ョック（ロール軸箱）８８によって、それぞれ、回転自
在に支持されている。そして、図５及び図６に示すよう
に、圧延材８０の上下面と左右面にそれぞれ押圧力を付
与することによって、圧延材８０を所望の形状を有する
Ｈ形鋼８９に圧延することができる。
に示すように、圧延材８０の周りに上下対称及び左右対
称に対向状態に配置された水平ロール８３、８４と、竪
ロール８５、８６から構成されており、これらのロール
８３〜８６は、ハウジング８７に取付けられた複数のチ
ョック（ロール軸箱）８８によって、それぞれ、回転自
在に支持されている。そして、図５及び図６に示すよう
に、圧延材８０の上下面と左右面にそれぞれ押圧力を付
与することによって、圧延材８０を所望の形状を有する
Ｈ形鋼８９に圧延することができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したユニ
バーサル圧延方法及び装置は、未だ、以下の解決すべき
課題を有している。図６に示すように、竪ロール８５、
８６は圧延材８０に対する圧延反力Ｐ3 、Ｐ4 を等しく
するため、左右対称、即ち、同一のロール径を有する。
しかし、圧延材８０のロール入側での左右フランジ間の
厚み差や、温度差や、内部介在物等により、上記した圧
延反力Ｐ3 、Ｐ4 は、実際には異なる場合が多い。一
方、水平ロール８３、８４とそのチョック８８との間、
又は、チョック８８とハウジング８７との間には、水平
ロール８３、８４の円滑な回転を図る上で不可避的なガ
タが設けられている。そのため、大きな圧延反力Ｐ3 を
受ける竪ロール８５から小さな圧延反力Ｐ4 を受ける竪
ロール８６に向かって、水平ロール８３、８４が、上記
したガタ分だけずれることになる。
バーサル圧延方法及び装置は、未だ、以下の解決すべき
課題を有している。図６に示すように、竪ロール８５、
８６は圧延材８０に対する圧延反力Ｐ3 、Ｐ4 を等しく
するため、左右対称、即ち、同一のロール径を有する。
しかし、圧延材８０のロール入側での左右フランジ間の
厚み差や、温度差や、内部介在物等により、上記した圧
延反力Ｐ3 、Ｐ4 は、実際には異なる場合が多い。一
方、水平ロール８３、８４とそのチョック８８との間、
又は、チョック８８とハウジング８７との間には、水平
ロール８３、８４の円滑な回転を図る上で不可避的なガ
タが設けられている。そのため、大きな圧延反力Ｐ3 を
受ける竪ロール８５から小さな圧延反力Ｐ4 を受ける竪
ロール８６に向かって、水平ロール８３、８４が、上記
したガタ分だけずれることになる。
【０００５】このような水平ロール８３、８４の移動
は、竪ロール８５、８６と水平ロール８３、８４の側面
との間のロール間隙に差を生じる。その結果、製品とし
てのＨ形鋼８９に、フランジ厚みの違いや、ウェブ偏り
といった製品形状不良を生じ、製品としてのＨ形鋼８９
の歩留りを低下する。
は、竪ロール８５、８６と水平ロール８３、８４の側面
との間のロール間隙に差を生じる。その結果、製品とし
てのＨ形鋼８９に、フランジ厚みの違いや、ウェブ偏り
といった製品形状不良を生じ、製品としてのＨ形鋼８９
の歩留りを低下する。
【０００６】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、竪ロールのロール径を異ならせ、形鋼のフ
ランジ厚みの違いやウェブ偏りの発生を少なくして、製
品の歩留りを高めることができると共に、既存圧延設備
を利用して高品質の形鋼を安価に製造することができる
ユニバーサル圧延方法及び装置を提供することを目的と
する。
ものであり、竪ロールのロール径を異ならせ、形鋼のフ
ランジ厚みの違いやウェブ偏りの発生を少なくして、製
品の歩留りを高めることができると共に、既存圧延設備
を利用して高品質の形鋼を安価に製造することができる
ユニバーサル圧延方法及び装置を提供することを目的と
する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項１
記載のユニバーサル圧延方法は、Ｈ形鋼等の形鋼を製造
するための圧延材を、上、下の水平ロールと左、右の竪
ロールを用いて圧延するユニバーサル圧延方法におい
て、前記左、右の竪ロールのうち、一方の竪ロールのロ
ール径を他方の竪ロールのロール径より大きくすること
によってロール径の大きい前記竪ロールの圧延反力をロ
ール径の小さい前記竪ロールの圧延反力より大きくし、
前記水平ロールをロール径の小さい前記竪ロールの方向
に向けて常時押し付けながら圧延する。
記載のユニバーサル圧延方法は、Ｈ形鋼等の形鋼を製造
するための圧延材を、上、下の水平ロールと左、右の竪
ロールを用いて圧延するユニバーサル圧延方法におい
て、前記左、右の竪ロールのうち、一方の竪ロールのロ
ール径を他方の竪ロールのロール径より大きくすること
によってロール径の大きい前記竪ロールの圧延反力をロ
ール径の小さい前記竪ロールの圧延反力より大きくし、
前記水平ロールをロール径の小さい前記竪ロールの方向
に向けて常時押し付けながら圧延する。
【０００８】このようにして圧延材を圧延することによ
って、竪ロールと水平ロール側面との間のロール間隙に
差が生じることなく、フランジ厚みの違いやウェブ偏り
のない形鋼を圧延することができる。
って、竪ロールと水平ロール側面との間のロール間隙に
差が生じることなく、フランジ厚みの違いやウェブ偏り
のない形鋼を圧延することができる。
【０００９】ここで、ロール径の大きい前記竪ロールの
ロール径の小さい前記竪ロールに対するロール比率は
１．２１〜１．３の範囲を目処とする。ロール径比率を
１．２１〜１．３としたのは、以下の理由による。一般
に、竪ロールが受ける圧延反力Ｐは、次の式（１）で表
される。
ロール径の小さい前記竪ロールに対するロール比率は
１．２１〜１．３の範囲を目処とする。ロール径比率を
１．２１〜１．３としたのは、以下の理由による。一般
に、竪ロールが受ける圧延反力Ｐは、次の式（１）で表
される。
【００１０】
【数１】
【００１１】このように、圧延反力Ｐは、ロール径Ｒの
平方根（√Ｒ）に比例する。一方、操業変動（竪ロール
の入側での圧延材の左、右フランジの厚み差、左、右フ
ランジの温度差、内部介在物による硬度差等に起因して
製品に表れる左、右フランジの厚み違いやウェブ偏り）
の範囲は経験より最大で１０％と考えられる。従って、
ロール径の大きい竪ロールとロール径の小さい竪ロール
との間の圧延反力の差異も１０％以上とする必要があ
る。そのためには、上記した式（１）より、ロール径の
大きい竪ロールのロール径Ｒを、ロール径の小さい竪ロ
ールのロール径Ｒの１．２１（＝１．１2 ) 倍とする必
要がある。また、ロール径の最大比率は、ミル体格が大
きくなり過ぎる等、経済性の観点から１．３とするのが
好ましい。
平方根（√Ｒ）に比例する。一方、操業変動（竪ロール
の入側での圧延材の左、右フランジの厚み差、左、右フ
ランジの温度差、内部介在物による硬度差等に起因して
製品に表れる左、右フランジの厚み違いやウェブ偏り）
の範囲は経験より最大で１０％と考えられる。従って、
ロール径の大きい竪ロールとロール径の小さい竪ロール
との間の圧延反力の差異も１０％以上とする必要があ
る。そのためには、上記した式（１）より、ロール径の
大きい竪ロールのロール径Ｒを、ロール径の小さい竪ロ
ールのロール径Ｒの１．２１（＝１．１2 ) 倍とする必
要がある。また、ロール径の最大比率は、ミル体格が大
きくなり過ぎる等、経済性の観点から１．３とするのが
好ましい。
【００１２】請求項２記載のユニバーサル圧延装置は、
ハウジングに、それぞれチョックを介して上、下の水平
ロールと左、右の竪ロールが取付けられているユニバー
サル圧延装置において、前記左、右の竪ロールのうち、
一方の竪ロールのロール径が他方の竪ロールのロール径
より大きく設定され、かつ、前記他方の竪ロールを保持
する竪ロール軸を圧延材のパスライン方向の上流側に向
けて所定距離だけシフトする竪ロールシフト機構を具備
する。このようにすることによって、左、右の竪ロール
の圧延開始点を圧延ラインにおける上流側の同一位置に
配列することができる。
ハウジングに、それぞれチョックを介して上、下の水平
ロールと左、右の竪ロールが取付けられているユニバー
サル圧延装置において、前記左、右の竪ロールのうち、
一方の竪ロールのロール径が他方の竪ロールのロール径
より大きく設定され、かつ、前記他方の竪ロールを保持
する竪ロール軸を圧延材のパスライン方向の上流側に向
けて所定距離だけシフトする竪ロールシフト機構を具備
する。このようにすることによって、左、右の竪ロール
の圧延開始点を圧延ラインにおける上流側の同一位置に
配列することができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図１〜図４を参照して、本発明の一
実施の形態に係るユニバーサル圧延装置１０を説明す
る。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図１〜図４を参照して、本発明の一
実施の形態に係るユニバーサル圧延装置１０を説明す
る。
【００１４】図１〜図３に示すように、ハウジング１１
の内部において、形鋼の一例であるＨ形鋼２２（図３参
照）を製造するための圧延材１２の周りには、上下対称
及び左右対称に対向状態に一対の上、下の水平ロール１
３、１４と、一対の左、右の竪ロール１５、１６が配置
されており、これらのロール１３〜１６は、ハウジング
１１に取付けられた複数のチョック（上段の水平ロール
１３のチョック１７のみ示す。）によって、それぞれ、
回転自在に支持されている。なお、図２に示すように、
ハウジング１１とチョック１７との間には一定のガタａ
が設けられており、水平ロール１３、１４はガタａの分
だけ軸線方向に移動することができる。また、図示しな
いが、チョック１７と水平ロール１３との間にも、円滑
な回転を行うためのガタが存在する。
の内部において、形鋼の一例であるＨ形鋼２２（図３参
照）を製造するための圧延材１２の周りには、上下対称
及び左右対称に対向状態に一対の上、下の水平ロール１
３、１４と、一対の左、右の竪ロール１５、１６が配置
されており、これらのロール１３〜１６は、ハウジング
１１に取付けられた複数のチョック（上段の水平ロール
１３のチョック１７のみ示す。）によって、それぞれ、
回転自在に支持されている。なお、図２に示すように、
ハウジング１１とチョック１７との間には一定のガタａ
が設けられており、水平ロール１３、１４はガタａの分
だけ軸線方向に移動することができる。また、図示しな
いが、チョック１７と水平ロール１３との間にも、円滑
な回転を行うためのガタが存在する。
【００１５】図１及び図３に示すように、圧延材１２
は、水平なウェブ部１８と、ウェブ部１８の両端に連設
されたフランジ部１９、２０とから形成されている。水
平ロール１３、１４の外周面は圧延材１２のウェブ部１
８の上下面及びフランジ部１９、２０の内面に回転自在
に圧接されている。竪ロール１５、１６の外周面は圧延
材１２のフランジ部１９、２０の外周面に回転自在に圧
接されている。
は、水平なウェブ部１８と、ウェブ部１８の両端に連設
されたフランジ部１９、２０とから形成されている。水
平ロール１３、１４の外周面は圧延材１２のウェブ部１
８の上下面及びフランジ部１９、２０の内面に回転自在
に圧接されている。竪ロール１５、１６の外周面は圧延
材１２のフランジ部１９、２０の外周面に回転自在に圧
接されている。
【００１６】上記したユニバーサル圧延装置１０におい
て、本実施の形態では、一方（左の）の竪ロール１５の
ロール径Ｄ1 が他方の竪ロール１６のロール径Ｄ2 より
大きく設定されている。両竪ロール１５、１６のロール
径比率（Ｄ1 ／Ｄ2 ）は、本実施の形態では、想定され
る操業変動の最大値である１０％を考慮して、１．２１
としている。
て、本実施の形態では、一方（左の）の竪ロール１５の
ロール径Ｄ1 が他方の竪ロール１６のロール径Ｄ2 より
大きく設定されている。両竪ロール１５、１６のロール
径比率（Ｄ1 ／Ｄ2 ）は、本実施の形態では、想定され
る操業変動の最大値である１０％を考慮して、１．２１
としている。
【００１７】また、図３に示す平面視におけるレイアウ
トにおいて、他方の竪ロール１６を保持する竪ロール軸
２１は圧延材１２のパスライン方向の上流側に向けて所
定距離Ｓだけ、竪ロールシフト機構によってシフトされ
ている。このシフトによって、図３に示すように、左、
右の竪ロール１５、１６の圧延開始点Ａ、Ｂを、圧延ラ
インにおける上流側の同一位置に配列することができ
る。
トにおいて、他方の竪ロール１６を保持する竪ロール軸
２１は圧延材１２のパスライン方向の上流側に向けて所
定距離Ｓだけ、竪ロールシフト機構によってシフトされ
ている。このシフトによって、図３に示すように、左、
右の竪ロール１５、１６の圧延開始点Ａ、Ｂを、圧延ラ
インにおける上流側の同一位置に配列することができ
る。
【００１８】竪ロールシフト機構は、各種形態のものを
用いることができ、例えば、図４に示すような、本出願
人が先に特開平７−１２４６１４号公報で開示した竪ロ
ールシフト機構２３を用いることができる。
用いることができ、例えば、図４に示すような、本出願
人が先に特開平７−１２４６１４号公報で開示した竪ロ
ールシフト機構２３を用いることができる。
【００１９】即ち、図４において、ストリッパフンド２
４を着脱自在に備えたチョック２５内に竪ロール１６の
竪ロール軸２１が組み込まれている。この竪ロール軸２
１の周りには軸受を介して竪ロール１６が取付けられて
いる。チョック２５には、さらに、竪ロール軸２１をパ
スライン方向に移動するための油圧シリンダ２６、２７
が組み込まれている。油圧シリンダ２６、２７は、それ
ぞれ、チョック２５の上下両端に配置され、それぞれの
伸縮ロッド２６ａ、２７ａを竪ロール軸２１に連結して
いる。
４を着脱自在に備えたチョック２５内に竪ロール１６の
竪ロール軸２１が組み込まれている。この竪ロール軸２
１の周りには軸受を介して竪ロール１６が取付けられて
いる。チョック２５には、さらに、竪ロール軸２１をパ
スライン方向に移動するための油圧シリンダ２６、２７
が組み込まれている。油圧シリンダ２６、２７は、それ
ぞれ、チョック２５の上下両端に配置され、それぞれの
伸縮ロッド２６ａ、２７ａを竪ロール軸２１に連結して
いる。
【００２０】次に、上記した構成を有するユニバーサル
圧延装置１０によって圧延材１２を圧延し、Ｈ形鋼２２
を製造する方法について説明する。図１〜図３に示すよ
うに、形鋼圧延設備において、ユニバーサル圧延装置１
０の前段をなす装置であるブレークダウンミルによって
粗圧延された圧延材１２がユニバーサル圧延装置１０に
移送されてくると、上、下の水平ロール１３、１４及び
左、右の竪ロール１５、１６を駆動して、圧延材１２を
Ｈ形鋼２２に圧延することができる。
圧延装置１０によって圧延材１２を圧延し、Ｈ形鋼２２
を製造する方法について説明する。図１〜図３に示すよ
うに、形鋼圧延設備において、ユニバーサル圧延装置１
０の前段をなす装置であるブレークダウンミルによって
粗圧延された圧延材１２がユニバーサル圧延装置１０に
移送されてくると、上、下の水平ロール１３、１４及び
左、右の竪ロール１５、１６を駆動して、圧延材１２を
Ｈ形鋼２２に圧延することができる。
【００２１】この際、図３に示すように、左、右の竪ロ
ール１５、１６の入側で、圧延材１２の左、右のフラン
ジ部１９、２０の厚みに差があったり、図示しないが、
左、右のフランジ部１９、２０の温度に差があったり、
内部介在物に起因して硬度に差がある場合がある。
ール１５、１６の入側で、圧延材１２の左、右のフラン
ジ部１９、２０の厚みに差があったり、図示しないが、
左、右のフランジ部１９、２０の温度に差があったり、
内部介在物に起因して硬度に差がある場合がある。
【００２２】このような場合であっても、本実施の形態
では、左、右の竪ロール１５、１６のうち、一方の竪ロ
ール１５のロール径Ｄ1 を他方の竪ロール１６のロール
径Ｄ2 より大きくし、竪ロール１５の圧延反力Ｐ1 を竪
ロール１６の圧延反力Ｐ2 より大きくし、水平ロール１
３、１４をロール径の小さい竪ロール１６の方向に向け
て常時押し付けながら、圧延材１２を圧延するようにし
ている。従って、図１、図３に示すように、竪ロール１
５、１６と水平ロール１３、１４の側面との間のロール
間隙に上記操業変動による差が生じることなく、圧延材
１２から、フランジ厚みの違いやウェブ偏りのない高品
質のＨ形鋼２２を圧延することができる。
では、左、右の竪ロール１５、１６のうち、一方の竪ロ
ール１５のロール径Ｄ1 を他方の竪ロール１６のロール
径Ｄ2 より大きくし、竪ロール１５の圧延反力Ｐ1 を竪
ロール１６の圧延反力Ｐ2 より大きくし、水平ロール１
３、１４をロール径の小さい竪ロール１６の方向に向け
て常時押し付けながら、圧延材１２を圧延するようにし
ている。従って、図１、図３に示すように、竪ロール１
５、１６と水平ロール１３、１４の側面との間のロール
間隙に上記操業変動による差が生じることなく、圧延材
１２から、フランジ厚みの違いやウェブ偏りのない高品
質のＨ形鋼２２を圧延することができる。
【００２３】また、本実施の形態では、両竪ロール１
５、１６のロール径比率（Ｄ1 ／Ｄ2）を１．２１とし
ているので、最大の操業変動が生じた場合でも、竪ロー
ル１５、１６と水平ロール１３、１４の側面との間のロ
ール間隙に差が生じることなく、圧延材１２から、フラ
ンジ厚みの違いやウェブ偏りのない高品質のＨ形鋼２２
を圧延することができる。この時、左、右の竪ロール１
５、１６はどちらを大きくしても、上記ガタ分だけ左あ
るいは右へ押し付けられるだけで、その押し付けられた
位置を基準に竪ロール隙間を設定することで、全く同じ
効果が得られる。さらに、図１において、左の竪ロール
径Ｄ1 を大きくとる様にすれば、水平ロール１３は右側
に常に押し付けられるので、図２のチョック押さえ部
（斜線部ｂ）を強固にする必要がなく、圧延機の製作費
を低減できる効果も得ることができる。
５、１６のロール径比率（Ｄ1 ／Ｄ2）を１．２１とし
ているので、最大の操業変動が生じた場合でも、竪ロー
ル１５、１６と水平ロール１３、１４の側面との間のロ
ール間隙に差が生じることなく、圧延材１２から、フラ
ンジ厚みの違いやウェブ偏りのない高品質のＨ形鋼２２
を圧延することができる。この時、左、右の竪ロール１
５、１６はどちらを大きくしても、上記ガタ分だけ左あ
るいは右へ押し付けられるだけで、その押し付けられた
位置を基準に竪ロール隙間を設定することで、全く同じ
効果が得られる。さらに、図１において、左の竪ロール
径Ｄ1 を大きくとる様にすれば、水平ロール１３は右側
に常に押し付けられるので、図２のチョック押さえ部
（斜線部ｂ）を強固にする必要がなく、圧延機の製作費
を低減できる効果も得ることができる。
【００２４】さらに、本実施の形態では、他方の竪ロー
ル１６を保持する竪ロール軸２１は圧延材１２のパスラ
イン方向の上流側に向けて所定距離Ｓだけ、竪ロールシ
フト機構によってシフトされ、図３に示すように、左、
右の竪ロール１５、１６の圧延開始点Ａ、Ｂを、圧延ラ
インにおける上流側の同一位置に配列している。従っ
て、左、右の竪ロール１５、１６に同時に圧延を開始さ
せることができ、圧延開始の左右の不一致による圧延材
１２の曲がり、ねじれ等を防止できるので、この面から
も高品質のＨ形鋼２２を圧延することができる。
ル１６を保持する竪ロール軸２１は圧延材１２のパスラ
イン方向の上流側に向けて所定距離Ｓだけ、竪ロールシ
フト機構によってシフトされ、図３に示すように、左、
右の竪ロール１５、１６の圧延開始点Ａ、Ｂを、圧延ラ
インにおける上流側の同一位置に配列している。従っ
て、左、右の竪ロール１５、１６に同時に圧延を開始さ
せることができ、圧延開始の左右の不一致による圧延材
１２の曲がり、ねじれ等を防止できるので、この面から
も高品質のＨ形鋼２２を圧延することができる。
【００２５】以上、本発明を、一実施の形態を参照して
説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記
載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施
の形態や変形例も含むものである。
説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記
載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施
の形態や変形例も含むものである。
【００２６】
【発明の効果】請求項１及び２記載のユニバーサル圧延
方法及び装置においては、一方の竪ロールのロール径を
他方の竪ロールのロール径より大きくし、一方の竪ロー
ルの圧延反力を他方の竪ロールの圧延反力より大きく
し、水平ロールを他方の竪ロールの方向に向けて常時押
し付けながら、圧延材を圧延するようにしているので、
竪ロールと水平ロール側面との間のロール間隙に差が生
じることなく、フランジ厚みの違いやウェブ偏りのない
高品質の形鋼を圧延することができる。
方法及び装置においては、一方の竪ロールのロール径を
他方の竪ロールのロール径より大きくし、一方の竪ロー
ルの圧延反力を他方の竪ロールの圧延反力より大きく
し、水平ロールを他方の竪ロールの方向に向けて常時押
し付けながら、圧延材を圧延するようにしているので、
竪ロールと水平ロール側面との間のロール間隙に差が生
じることなく、フランジ厚みの違いやウェブ偏りのない
高品質の形鋼を圧延することができる。
【００２７】請求項２記載のユニバーサル圧延装置にお
いては、他方の竪ロールを保持する竪ロール軸は圧延材
のパスライン方向の上流側に向けて所定距離だけシフト
されているので、竪ロールの圧延開始点を、圧延ライン
における上流側の同一位置に配列することができる。従
って、両竪ロールに同時に圧延を開始させることがで
き、この面からも高品質の形鋼を圧延することができ
る。
いては、他方の竪ロールを保持する竪ロール軸は圧延材
のパスライン方向の上流側に向けて所定距離だけシフト
されているので、竪ロールの圧延開始点を、圧延ライン
における上流側の同一位置に配列することができる。従
って、両竪ロールに同時に圧延を開始させることがで
き、この面からも高品質の形鋼を圧延することができ
る。
【図１】本発明の一実施の形態に係るユニバーサル圧延
装置の概念的要部構成説明図である。
装置の概念的要部構成説明図である。
【図２】図１のＩ−Ｉ線による矢視図である。
【図３】同平面図である。
【図４】本発明の一実施の形態に係るユニバーサル圧延
装置の竪ロールシフト機構の平面図である。
装置の竪ロールシフト機構の平面図である。
【図５】ユニバーサル圧延装置を具備する形鋼圧延設備
の概念的斜視図である。
の概念的斜視図である。
【図６】従来のユニバーサル圧延装置の概念的要部構成
説明図である。
説明図である。
【図７】図６のII−II線による矢視図である。
Ａ 圧延開始点 Ｂ 圧延開始点 Ｄ1 ロール径 Ｄ2 ロール径 Ｐ1 圧延反力 Ｐ2 圧延反力 Ｓ 距離 ａ ガタ ｂ 斜線部 １０ ユニバー
サル圧延装置 １１ ハウジング １２ 圧延材 １３ 水平ロール １４ 水平ロー
ル １５ 竪ロール １６ 竪ロール １７ チョック １８ ウェブ部 １９ フランジ部 ２０ フランジ
部 ２１ 竪ロール軸 ２２ Ｈ形鋼 ２３ 竪ロールシフト機構 ２４ ストリッ
パフンド ２５ チョック ２６ 油圧シリ
ンダ ２６ａ 伸縮ロッド ２７ 油圧シリ
ンダ ２７ａ 伸縮ロッド
サル圧延装置 １１ ハウジング １２ 圧延材 １３ 水平ロール １４ 水平ロー
ル １５ 竪ロール １６ 竪ロール １７ チョック １８ ウェブ部 １９ フランジ部 ２０ フランジ
部 ２１ 竪ロール軸 ２２ Ｈ形鋼 ２３ 竪ロールシフト機構 ２４ ストリッ
パフンド ２５ チョック ２６ 油圧シリ
ンダ ２６ａ 伸縮ロッド ２７ 油圧シリ
ンダ ２７ａ 伸縮ロッド
Claims (2)
- 【請求項１】 Ｈ形鋼等の形鋼を製造するための圧延材
を、上、下の水平ロールと左、右の竪ロールを用いて圧
延するユニバーサル圧延方法において、 前記左、右の竪ロールのうち、一方の竪ロールのロール
径を他方の竪ロールのロール径より大きくすることによ
ってロール径の大きい前記竪ロールの圧延反力をロール
径の小さい前記竪ロールの圧延反力より大きくし、前記
水平ロールをロール径の小さい前記竪ロールの方向に向
けて常時押し付けながら圧延することを特徴とするユニ
バーサル圧延方法。 - 【請求項２】 ハウジングに、それぞれチョックを介し
て上、下の水平ロールと左、右の竪ロールが取付けられ
ているユニバーサル圧延装置において、 前記左、右の竪ロールのうち、一方の竪ロールのロール
径が他方の竪ロールのロール径より大きく設定され、か
つ、前記他方の竪ロールを保持する竪ロール軸を圧延材
のパスライン方向の上流側に向けて所定距離だけシフト
する竪ロールシフト機構を具備することを特徴とするユ
ニバーサル圧延装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6222098A JPH11244903A (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | ユニバーサル圧延方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6222098A JPH11244903A (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | ユニバーサル圧延方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11244903A true JPH11244903A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=13193859
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6222098A Pending JPH11244903A (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | ユニバーサル圧延方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11244903A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012155953A1 (de) * | 2011-05-13 | 2012-11-22 | Mannstaedt Gmbh | VERFAHREN UND VORRICHTUNG ZUR HERSTELLUNG VON METALLPROFILEN MIT ENG TOLERIERTEM KAMMERMAß |
| JP2016016425A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | 新日鐵住金株式会社 | ユニバーサル圧延機及びこれを含む形鋼の圧延設備、並びに、ユニバーサル圧延方法及びこれを含む形鋼の圧延方法 |
-
1998
- 1998-02-25 JP JP6222098A patent/JPH11244903A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012155953A1 (de) * | 2011-05-13 | 2012-11-22 | Mannstaedt Gmbh | VERFAHREN UND VORRICHTUNG ZUR HERSTELLUNG VON METALLPROFILEN MIT ENG TOLERIERTEM KAMMERMAß |
| CN103534041A (zh) * | 2011-05-13 | 2014-01-22 | 曼斯塔埃德特有限公司 | 制造具有紧公差腔体尺寸的金属型材的方法和装置 |
| US9522418B2 (en) | 2011-05-13 | 2016-12-20 | Mannstaedt Gmbh | Method and device for producing metal profiles having a closely toleranced chamber dimension |
| JP2016016425A (ja) * | 2014-07-08 | 2016-02-01 | 新日鐵住金株式会社 | ユニバーサル圧延機及びこれを含む形鋼の圧延設備、並びに、ユニバーサル圧延方法及びこれを含む形鋼の圧延方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031111 |