JPH11244778A - 缶蓋用アルミニウム塗装板の製造方法 - Google Patents

缶蓋用アルミニウム塗装板の製造方法

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JPH11244778A
JPH11244778A JP10054934A JP5493498A JPH11244778A JP H11244778 A JPH11244778 A JP H11244778A JP 10054934 A JP10054934 A JP 10054934A JP 5493498 A JP5493498 A JP 5493498A JP H11244778 A JPH11244778 A JP H11244778A
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JP
Japan
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baking
temperature
plate
sec
seconds
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Pending
Application number
JP10054934A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Kikuchi
和夫 菊池
Tokihiko Kobayashi
時彦 小林
Bunji Jido
文治 慈道
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた成形加工性を有する、ワックス含
有塗料が塗布された缶蓋用のアルミニウム塗装板を得
る。 【解決手段】 金属帯板にワックスが含有された塗料を
塗布し、焼付を行う工程を備えた缶蓋用アルミニウム塗
装板の製造方法において、焼付を行う際に、金属帯板の
温度を焼付開始5秒後で110℃以下、10秒後で18
0℃以下に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】缶蓋用アルミニウム塗装板の
製造方法に関し、特に成形性に優れた缶蓋用アルミニウ
ム塗装板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム缶蓋用に成形加工されるア
ルミニウム合金素材としては、強度、成形性の観点から
Al−Mg系の5000系合金などが採用されている。
このAl−Mg系合金を金属帯板に加工し、塗装、焼付
を施してアルミニウム塗装板とし、成形加工がなされ
る。
【0003】成形加工時には、成形加工を容易にするた
めに、アルミニウム塗装板に潤滑性を付与することが行
われている。潤滑性を付与する方法としては、塗装工程
に続いてワックスなどの潤滑剤をアルミニウム塗装板上
に形成する方法や、金属帯板に塗装の際、ワックスを含
有する塗料を用いる方法が提案されている。ワックス含
有の塗料を用いた塗装により潤滑性を付与する方法は、
潤滑剤塗布設備が不要となり、潤滑剤の量の制御も容易
に行えると言う点で優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ワックスを含
有する塗料により塗装されたアルミニウム塗装板は、成
形加工時に、成型品の形状不良や加工割れ、塗膜剥離等
が発生して、歩留まりが低下し、コスト低減の妨げとな
ることがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意研究し
た結果、塗布焼付開始後の初期温度設定が、ワックス含
有の塗料を用いた場合に生じる上記の不具合に関係して
いることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明においては、金属帯板にワックスが含有され
た塗料を塗布し、焼付を行う工程を備えた缶蓋用アルミ
ニウム塗装板の製造方法において、焼付を行う際に、金
属帯板の温度を焼付開始5秒後で110℃以下、10秒
後で180℃以下に制御する、缶蓋用アルミニウム塗装
板の製造方法が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、ワックス含有
の塗料を塗布した缶蓋用のアルミニウム塗装板を製造す
る際、その塗布焼付工程において、焼付開始5秒後の金
属帯板温度を110℃以下に、焼付開始10秒後の板温
度を180℃以下に制御している。焼付開始5秒後の板
温度が110℃を越えたり、または、焼付開始10秒後
の板温度が180℃を越えると、得られるアルミニウム
塗装板の成形加工性が低下し、形状不良、加工割れ、塗
膜剥離等の不良が増加する。
【0007】焼付開始5秒後、10秒後の温度が上記で
規定した温度以下であれば成形加工性は良好であるが、
温度が低すぎる場合には焼付開始10秒経過後に所定の
温度まで急激に加熱しなければならなかったり、焼付処
理時間を長く設定しなければならなくなったりして、あ
まり実用的ではない。したがって、板温度は焼付開始5
秒後で50〜110℃、焼付開始10秒後で110〜1
80℃に設定するのが好ましい。
【0008】焼付時間は塗料の種類にもよるが概ね60
秒以内であり、金属帯板の焼付時の最高到達温度は20
0〜300℃に設定されていることが多い。
【0009】本発明において用いられるアルミニウム合
金としては、Al−Mg系合金が挙げられ、その合金組
成は缶蓋用に適用できるものであれば特に制限されず、
例えば5052、5182、3004等が挙げられる。
【0010】アルミニウム塗装板は、これらのアルミニ
ウム合金を金属帯板に成形し、得られた金属帯板に塗料
を連続的に塗布し、焼付を行うコイルコーティングによ
り製造される。焼付はガスオーブン加熱方式が一般的に
行われている。
【0011】塗料は、エポキシ系またはビニル系などの
樹脂にワックスを含有させたものが好適に用いられる。
また、塗料に含まれるワックスとしては、ラノリン、ポ
リエチレンワックス、カルナヴァワックス、マイクロク
リスタリンワックス等が挙げられる。ワックスの含有量
は塗料の固形分に対して数%以下が一般的である。通
常、塗料の塗布はクロメート被覆を形成した金属帯板上
に行う。塗布方法はコーター法、スプレー法および浸漬
法などいずれでも構わない。
【0012】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて説明す
る。JIS A5182 H19アルミニウム合金を常
法により、熱延、冷延後、焼鈍して板厚0.25mmと
し、Cr量が20mg/m2 となるようにリン酸クロメ
ート処理を施した金属帯板を作製した。
【0013】(実施例1) (No.1〜5)金属帯板の缶蓋成形後に内面となる面
にワックス含有塩ビオルガノゾル塗料を塗膜量130m
g/dm2 となるように塗布し、外面となる面にワック
ス含有エポキシウレア塗料を塗膜量45mg/dm2
なるように塗布した。金属帯板の最高到達温度(PM
T)が260℃となるように設定したガスオーブンを用
い、表1の条件で焼付を行なった。オーブンの設定温度
とオーブン中を通過する金属帯板の速度を所定の値に調
整することによって焼付開始5秒後、10秒後の金属帯
板の温度を制御し、No.1〜5のアルミニウム塗装板
を作製した。なお、塩ビオルガノゾル塗料にはマイクロ
クリスタリンワックスが塗料固形分に対し1%配合さ
れ、エポキシウレア塗料にはラノリン、カルナヴァワッ
クス、ポリエチレンワックスが塗料固形分に対しそれぞ
れ0.5%配合されている。
【0014】(実施例2) (No.6〜9)金属帯板の缶蓋成形後に内面となる面
にワックス含有エポキシフェノール塗料を塗膜量70m
g/dm2 となるように塗布し、外面となる面にワック
ス含有エポキシウレア塗料を塗膜量45mg/dm2
なるように塗布した。金属帯板のPMTが290℃とな
るように設定したガスオーブンを用いて、表1の条件で
焼付を行ない、No.6〜9のアルミニウム塗装板を作
製した。なお、エポキシフェノール塗料にはラノリン、
カルナヴァワックスが塗料固形分に対しそれぞれ0.5
%配合され、エポキシウレア塗料にはラノリン、カルナ
ヴァワックス、ポリエチレンワックスが塗料固形分に対
しそれぞれ0.5%配合されている。
【0015】No.1〜9のアルミニウム塗装板を図
1、2に示すように外径2×6/16インチ径(206
径)のフルフォームエンドシェルに成形し、次いで成形
品1の中央部にリベット部2を成形した。リベット成形
は3段階張り出し加工ににより行った。 (1)リベット割れ n=1000で、割れの発生がなかったものを○、1個
でも割れが発生したものを×、割れが生じずリベット表
面にくびれが生じたものを△とした。 (2)塗膜剥離 成形品について図1に矢印で示した周上の塗装状態を観
察し、塗膜の剥離部分の周長が全周に対して10%未満
のものを○、10%以上30%未満のものを△、30%
以上のものを×とした。評価結果を表1に併せて示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1に示すように、焼付開始5秒後の板温
度を110℃以下、10秒後の板温度を180℃以下に
制御して焼付を行なったNo.1、2、5〜7のアルミ
ニウム塗装板は、加工割れもなく塗膜の状態も良好であ
った。特に、焼付開始5秒後の板温度を50〜110℃
以下、10秒後の板温度を110〜180℃としたN
o.1、2、6、7のアルミニウム塗装板は30秒間で
十分に焼付が行なえた。それに対して、No.3、4、
8、9のアルミニウム塗装板は、焼付開始5秒後の板温
度が110℃以下、または、10秒後の板温度が180
℃以下であったため、加工割れや塗膜の剥離が認められ
た。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ワックス含
有塗料が塗布された、優れた成形加工性を有する缶蓋用
のアルミニウム塗装板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シェル成形の形状寸法を示す図。
【図2】リベット部の形状寸法を示す図。
【符号の説明】
1 成型品 2 リベット部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯板にワックスが含有された塗料を
    塗布し、焼付を行う工程を備えた缶蓋用アルミニウム塗
    装板の製造方法において、焼付を行う際に、金属帯板の
    温度を焼付開始5秒後で110℃以下、10秒後で18
    0℃以下に制御することを特徴とする缶蓋用アルミニウ
    ム塗装板の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属帯板にワックスが含有された塗料を
    塗布し、焼付を行う工程を備えた缶蓋用アルミニウム塗
    装板の製造方法において、焼付を行う際に、金属帯板の
    温度を焼付開始5秒後で50〜110℃、10秒後で1
    10〜180℃に制御することを特徴とする缶蓋用アル
    ミニウム塗装板の製造方法。
JP10054934A 1998-03-06 1998-03-06 缶蓋用アルミニウム塗装板の製造方法 Pending JPH11244778A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005066439A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Furukawa Sky Kk 成形性に優れる樹脂被覆金属板材およびその製造方法
JP2007245536A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Furukawa Sky Kk 樹脂被覆金属板及びその製造方法
WO2008084839A1 (ja) 2007-01-12 2008-07-17 Furukawa-Sky Aluminum Corp. アルミニウム電解コンデンサケース用樹脂被覆アルミニウム合金板材、アルミニウム電解コンデンサケース、及びアルミニウム電解コンデンサ

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