JPH11243718A - 種 子 - Google Patents
種 子Info
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- JPH11243718A JPH11243718A JP6187498A JP6187498A JPH11243718A JP H11243718 A JPH11243718 A JP H11243718A JP 6187498 A JP6187498 A JP 6187498A JP 6187498 A JP6187498 A JP 6187498A JP H11243718 A JPH11243718 A JP H11243718A
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- JP
- Japan
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- seeds
- water
- seed
- sheet
- soluble polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
Abstract
大気中に放置しても、発芽性や発根性が悪化したり、死
滅したりすることがないのみならず、濡れたままの種子
より取り扱い易い種子を提供すること。 【解決手段】 湿潤生物活性を有する種子12の全表面
を水溶性高分子の被膜41で覆う。
Description
膜で全表面が覆われている種子に関する。
業として、海底に人工的な藻場を造成しようとする試み
が行われている。人工的な藻場を形成できる海草類のう
ち、例えば、アマモは、花枝を伸ばして種子を形成する
生殖株と、地下茎が生長する栄養株との二種類があり、
種子による繁殖と、地下茎の生長及び分枝による繁殖と
の二通りの繁殖手段を備えている。
草体をそのまま海底に移植するので、比較的、高い確率
で藻場を造成することができる。しかし、移植作業は、
潜水士の手作業になるため、誰でも安全にできる作業で
はなく、人件費が嵩むという問題がある。また、アマモ
の種子を播いて繁殖させる場合は、作業船から海中にア
マモの種子を播くだけなので、播種作業は、潜水士によ
る移植作業より安全で、かつ、簡単であるが、播いた種
子が潮流などの影響によって造成区域外に流出しまう可
能性が高く、目標とするアマモの繁殖密度に対して大量
の種子を播く必要があり、不経済である。一方、種子の
付着した播種シート及び該播種シートを海底に敷設する
播種方法が提案されている。ところが、種子の付着した
播種シートを製造する場合、アマモの種子など湿潤生物
活性を有する種子は、乾燥状態で放置すると、発芽性や
発根性が悪化し、最悪の場合、死滅することがある。
を解消するためになされたものであり、種子の付着した
播種シートを製造する際に、大気中に放置しても、発芽
性や発根性が悪化したり、死滅したりすることがないの
みならず、濡れたままの種子より取り扱い易い種子を提
供することを目的とするものである。
め、本発明の種子は、湿潤生物活性を有する種子の全表
面を水溶性高分子の被膜で覆っている。このように、湿
潤生物活性を有する種子の全表面を水溶性高分子の被膜
で覆うことにより、湿潤生物活性を有する種子を湿潤状
態で保持することができる。水溶性高分子としては、3
0重量%以上の保水率(20℃×65%相対湿度条件
下)を有するものが望ましく、具体的には、カルボキシ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセ
ルロースおよびカルボキシメチルセルロースの群から選
ばれた少なくとも1種を主体とすることが望ましく使用
される。また、被膜の厚さは、30〜200μmが望ま
しい。
の形態を説明する。図1に示すように、アマモの種子1
2は、水溶性高分子の被膜41によって全表面が覆われ
ている。水溶性高分子としては、30重量%以上の保水
率(20℃×65%相対湿度条件下)を有するものが望
ましく、例えば、カルボキシルセルロース、ヒドロキシ
ルセルロース、メチルセルロースおよびカルボキシメチ
ルセルロースから選ばれたものを主体とするものが望ま
しく使用される。
mが望ましい。被膜の厚さが30μm未満の場合は、ア
マモの種子を湿潤状態で保持することが難しい。一方、
被膜の厚さが200μmを超えると、アマモの種子の発
芽や発根に悪影響を及ぼす恐れがある。
を水溶性高分子の被膜41によって覆うと、海水に濡れ
たままのアマモの種子より取り扱い易くなり、播種シー
トの製造が容易になる。播種シートは、後述するシート
状物の上に、一定の間隔で穴を開けた板を載せ、その上
にアマモの種子を分散させた固着剤のエマルジョン液を
流した後、余分な固着剤を掻き落とすことによって製造
される。このように製造された播種シート10は、図2
及び図3に示すように、シート状物11と、アマモの種
子12と、固着剤13とから構成され、シート状物11
上に、アマモの種子12と固着剤13とが一体となって
ドット状に付着している。
と、ネット状シート21上に接着させた不織布シート2
2とから形成されている。ネット状シート21は、タテ
方向の長繊維糸条31と、ヨコ方向の長繊維糸条32と
を平織物の織組織を適用して織成したものであり、その
交点は、互いに接着されている。長繊維糸条31及び長
繊維糸条32は、それぞれ、平行に引き揃えた多数本の
長繊維を樹脂で固めて製造されている。
ート22より剛性、即ち、『腰』があり、不織布シート
22の形崩れや収縮などを防止できる。シート状物1
1、即ち、ネット状シート21及び不織布シート22
は、環境に悪影響を及ぼさないようにするため、生分解
性樹脂の一種であるアセチルセルロースで製造されてい
る。
けられた無数の貫通孔23を有しているため、海底に播
種シート10を敷設する際の水の抵抗が小さくなり、海
底に播種シート10を円滑に敷設することができる。さ
らに、敷設後、海底に流動する海水が播種シートを容易
に貫通することができ、シートが海水により巻き上がる
こともない。貫通孔23の開孔率は、播種シートの全表
面積に対し、2〜50%が望ましい。貫通孔の開孔率が
2%未満の場合は、海底に播種シートを敷設する際の水
の抵抗が大きいため、播種シートを円滑に敷設すること
が難しい。一方、貫通孔の開孔率が50%を超えると、
海底に播種シートを敷設する際の水の抵抗が小さくな
り、播種シートを円滑に敷設できるが、シート状物自身
の強度が低下する恐れがある。
(20℃×65%相対湿度条件下)を有する水溶性高分
子が好ましく、例えば、カルボキシルメチルセルロース
を主体とするもの、メチルセルロースを主体とするもの
などが好ましく使用される。この固着剤は、生分解性も
兼ね備えていることが望ましい。
場合について説明したが、これに限らない。アマモの種
子など湿潤生物活性を有する種子に広く適用することが
できる。また、所望により、種子12が付着しているシ
ート状物11の上に不織布シートを貼りつけて種子12
の脱落を防ぐようにしてもよい。この不織布シートは、
シート状物11の貫通孔23に対峙する箇所に同様の孔
が設けられている。
的に説明する。 実施例 湿潤生物活性を有する種子として、海水中に浸漬中のア
マモ種子200粒を取り出し、直ちにカルボキシメチル
セルロース(ダイセル化成品株式会社製、製品名;CM
Cダイセル1110)水溶液に所定の被膜を形成させる
ように浸漬した。その後、20℃×65%相対湿度条件
下に、3日間放置して、乾燥させ、乾燥前後の重量か
ら、カルボキシメチルセルロースの保水率を測定したと
ころ、40%であった。また、乾燥前後の種子の被膜を
電子顕微鏡で測定した結果、40μmであった。さら
に、3日経過後の被膜種子を、水深3mの砂泥質の海底
に播種して発芽試験を行った。発芽性は、8週間後の発
芽率が35%前後であり、通常法(海水中に浸漬中のア
マモ種子を200粒取り出し、カルボキシメチルセルロ
ース溶液処理をせず、そのまま播種シートと同時期に水
深3mの砂泥質に播種した)の発芽率と同等であり、良
好であった。さらに、生分解性を、浸漬1ケ月後に、種
子のまわりに被膜残渣があるかどうかで判断した結果、
1ケ月後に被膜残渣がなく、生分解性は良好であった。
なお、被膜を形成させず、3日間放置した種子は、発芽
しなかった。
を有する種子の全表面を水溶性高分子の被膜で覆うた
め、湿潤生物活性を有する種子を湿潤状態で保持するこ
とができる。このため、播種シートを製造する際に、大
気中に種子を放置しても、発芽性や発根性が悪化した
り、死滅したりすることがない。また、濡れたままの種
子より取り扱い易く、播種シートの製造が容易になる。
面を含む平面図である。
的に説明する。 実施例 湿潤生物活性を有する種子として、海水中に浸漬中のア
マモ種子200粒を取り出し、直ちにカルボキシメチル
セルロース(ダイセル化成品株式会社製、製品名;CM
Cダイセル1110)水溶液に所定の被膜を形成させる
ように浸漬した。その後、20℃×65%相対湿度条件
下に、3日間放置して、乾燥させ、乾燥前後の重量か
ら、カルボキシメチルセルロースの保水率を測定したと
ころ、40%であった。また、乾燥後の種子の被膜を電
子顕微鏡で測定した結果、40μmであった。さらに、
3日経過後の被膜種子を、水深3mの砂泥質の海底に播
種して発芽試験を行った。発芽性は、8週間後の発芽率
が35%前後であり、通常法(海水中に浸漬中のアマモ
種子を200粒取り出し、カルボキシメチルセルロース
溶液処理をせず、そのまま処理種子と同時期に水深3m
の砂泥質に播種した)の発芽率と同等であり、良好であ
った。さらに、生分解性を、浸漬1ケ月後に、種子のま
わりに被膜残渣があるかどうかで判断した結果、1ケ月
後に被膜残渣がなく、生分解性は良好であった。なお、
被膜を形成させず、3日間放置した種子は、発芽しなか
った。
Claims (4)
- 【請求項1】 湿潤生物活性を有する種子の全表面を水
溶性高分子の被膜で覆ったことを特徴とする種子。 - 【請求項2】 水溶性高分子が30重量%以上の保水率
(20℃×65%相対湿度条件下)を有する請求項1記
載の種子。 - 【請求項3】 水溶性高分子が、カルボキシルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースお
よびカルボキシメチルセルロースの群から選ばれた少な
くとも1種を主体とする請求項1又は2記載の種子。 - 【請求項4】 被膜の厚さが、30〜200μmである
請求項1記載の種子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6187498A JPH11243718A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 種 子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6187498A JPH11243718A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 種 子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11243718A true JPH11243718A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=13183725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6187498A Pending JPH11243718A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 種 子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11243718A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015507917A (ja) * | 2012-01-27 | 2015-03-16 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 置換された酢酸セルロースおよびその使用方法 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP6187498A patent/JPH11243718A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015507917A (ja) * | 2012-01-27 | 2015-03-16 | セラニーズ アセテート,エルエルシー | 置換された酢酸セルロースおよびその使用方法 |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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