JPH1124366A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH1124366A
JPH1124366A JP9177359A JP17735997A JPH1124366A JP H1124366 A JPH1124366 A JP H1124366A JP 9177359 A JP9177359 A JP 9177359A JP 17735997 A JP17735997 A JP 17735997A JP H1124366 A JPH1124366 A JP H1124366A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
image
toner
potential
image carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9177359A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Masuko
和久 増子
Toshihiro Kanematsu
寿弘 兼松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP9177359A priority Critical patent/JPH1124366A/ja
Publication of JPH1124366A publication Critical patent/JPH1124366A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電転写方式にて多重転写を行って多重トナ
ー像を形成し得る画像形成装置において、その静電転写
器の種類が制約されることなく、トナーが記録シートや
中間転写体等の転写材から像担持体側へ戻ってしまう逆
転写現象をより確実に防止できるようにする。 【解決手段】 像担持体に形成される静電潜像の電位
(VL )と転写器から像担持体へ流入する転写電流(I
t )とを、その静電潜像の電位(VL )が像担持体の転
写部を通過する前後において同じ極性に保たれるように
設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のトナー像を
転写材に重ね合わせるように静電転写させて多重トナー
像(カラー画像)を形成し得る複写機、プリンター、複
合機等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用したカラー画像形成
装置としては、一般に、1つの感光体を回転するように
配設し、この感光体にその1回転毎に異なる色のトナー
像を順次形成し、その各トナー像を感光体と同期して回
動するシート搬送体に吸着されて搬送される記録シート
に順次重ね合わせるように多重転写させるものや、その
各トナー像を感光体と同期して回動する中間転写体に順
次重ね合わせるように一次(多重)転写させた後、その
中間転写体から記録シートに一括して二次転写させるも
のが知られている。
【0003】この他にも、各色用の感光体を並べて配設
し、この各感光体上に形成する各色のトナー像を各感光
体の転写部を通過するように回動するシート搬送体に保
持されて搬送される記録シートに多重転写させるもの
や、その各感光体上のトナー像を各感光体の転写部を通
過するように回動する中間転写体に順次重ね合わせるよ
うに一次転写させた後、その中間転写体から記録シート
に一括して二次転写させるものも知られている。
【0004】そして、これらの各カラー画像形成装置に
おいては、トナー像を感光体から記録シート又は中間転
写体へ順次重ね合わせるように転写させる多重転写を、
感光体上のトナーの帯電極性とは逆極性の転写電流をコ
ロナ放電器等の転写器に印加してトナーに静電的なクー
ロン力を作用させることにより行う、いわゆる静電転写
方式が主に採用されている。
【0005】ところで、このような静電転写方式により
多重転写を行う場合、2色目以降のトナー像の転写プロ
セスは、すでに記録シート又は中間転写体上に転写され
ているトナー像が感光体の転写器と対向して転写が行わ
れる転写部に戻ってそこを再通過することになるが、そ
の転写部を通過する際にトナーが記録シート又は中間転
写体から感光体側に転移して戻ってしまうという逆転写
現像(リトランスファ)が発生することがある。この逆
転写現象が発生すると、感光体側に逆転写したトナーが
他のトナー像や現像器の中に混入することによる混色が
発生し、得られるカラー画像の画質が劣化してしまうと
いう不具合があった。
【0006】そこで、従来においては、かかる逆転写現
象を防止するため、例えば、中間転写体を使用するタイ
プの画像形成装置において、中間転写体に対する多重ト
ナー像の一次転写がすべて終了するまでは二次転写用の
コロナ放電器によって除電を行うとともに、二次転写部
における紙分離用のコロナ放電器によって中間転写体上
のトナーの再帯電を行うようにしたものが提案されてい
る(特開平7−128997号公報)。
【0007】この提案による画像形成装置は、まず、逆
転写現象の発生原因についての次のような認識に基づい
て発案されたものである。すなわち、逆転写現象は、一
次転写部においてトナーの帯電極性とは逆極性の電荷が
トナーに注入されることにより逆極性に帯電した逆帯電
トナーが存在し、この逆帯電トナーが、中間転写体上の
トナー像中に混在した状態で一次転写部を再通過した際
に、一次転写器の電圧極性と同じ極性になる関係からそ
の転写器の電界による中間転写体側へ静電的に引き寄せ
られるクーロン力の作用を受けなくなるため感光体側に
移ってしまうことによって発生するものと認識されてい
る。そして、この認識に基づいてなされた前記した構成
からなる画像形成装置によれば、中間転写体上に一次転
写されたトナーは、除電により電位ゼロの状態にされ、
さらに再帯電により正しい極性に均一に帯電されるた
め、一次転写部を再び通過しても一次転写器の電界によ
るクーロン力の作用を正常に受けることになり、その結
果、感光体側へ逆転写しなくなるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た静電転写方式にて多重転写を行うタイプの画像形成装
置においては、上述したような逆転写現象の防止対策を
施しても、依然として逆転写現象が発生する場合があ
る。
【0009】また、前記した公報による技術において
は、中間転写体を使用する画像形成装置が対象となり、
中間転写体の二次転写部には必ずコロナ放電器を使用す
ることになるため、そのコロナ放電器からオゾンが発生
することによる不具合があるほか、その二次転写部に反
りやしわのある記録シートが供給された場合には、二次
転写部での転写不良が発生して、得られるカラー画像の
画質劣化を招くという新たな課題がある。
【0010】本発明は、このような従来技術における各
事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、静電転写方式にて多重転写を行って多重トナー像
を形成し得る画像形成装置として、その転写器の種類が
制約されることなく、トナーが記録シートや中間転写体
等の転写材から像担持体側へ戻ってしまう逆転写現象を
より確実に防止し、もって高品質な画像を形成すること
ができる画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意研究した結果、逆転写現象は、図
7に示すように、感光体等の像担持体01において静電
潜像が形成される部分の帯電電位(この例ではマイナス
電位)が、転写器02と対向してトナー像の転写が行わ
れる転写部TPを通過する前にはトナー像を形成するト
ナーTの帯電極性(この例ではマイナス極性)と同じ極
性になっているものの、転写部において転写器02から
像担持体01に流れ込む転写電流の影響により、その転
写部を通過した後にはトナーの帯電極性と逆の極性(こ
の例ではプラス極性)に変化してしまうことがあり、こ
の場合に、記録シートや中間転写体等の転写材03に転
写されたトナーTが、転写部を通過した直後に、像担持
体01の逆極性に変化した部分に引き寄せられることに
よって発生するものであることを究明し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
【0012】そして、上述したように静電潜像の電位が
像担持体の転写部を通過した後にトナーの帯電極性と逆
極性に変化するのは、図8に示すように、一様に所定の
電位(VH )に帯電(この例ではマイナス帯電)させら
れた像担持体を原稿の画像部対応領域に応じて露光する
ことにより電荷を逃がして静電潜像を形成し、その潜像
部分にトナーを付着させて現像する反転現像方式の場合
であることも判明した。つまり、反転現像方式において
トナーが付着する像担持体の静電潜像部分の電位
(VL )は、電荷が逃がされてゼロ電位側にあり、転写
部を通過することによりその極性が反転しまいやすい状
態にある。この図8では、本来はマイナス極性にある静
電潜像の電位(VL )が、転写部の通過後にプラス極性
に変化してしまう例を二点鎖線で示している。図中のΔ
T は静電潜像の転写部通過後の電位変化量、VC はコ
ントラスト電位である。
【0013】従って、上記の目的を達成する、本発明の
画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、こ
の像担持体に形成される各静電潜像を反転現像する複数
の現像器と、この現像器により現像されるトナー像を像
担持体の転写部を通過するように移動する転写材に静電
転写させる転写器とを有し、像担持体上のトナー像を同
じ転写材に対して順次重ね合わせるように転写させて多
重トナー像を形成し得る画像形成装置であって、前記像
担持体に形成される静電潜像の電位と前記転写器から像
担持体へ流入する転写電流とを、その静電潜像の電位が
像担持体の転写部を通過する前後において同じ極性に保
たれるように設定したものである。
【0014】ここで、静電潜像の電位VL と転写器から
像担持体へ流入する転写電流It とは、例えば、転写電
流It による像担持体の電位変化量をΔVT =It
{d/(ε0 ・ε・v・w)}(式中,dは像担持体に
おける潜像形成層の膜厚,ε0は真空中の誘電率,εは
像担持体の比誘電率,vは像担持体の移動速度,wは転
写器の幅をそれぞれ示す)とした場合、下記の条件式
、 |VL |−|ΔVT |>0 … を満たすように設定することが望ましい。すなわち、こ
の条件式を満たす場合、即ち静電潜像の電位(VL )が
転写電流による像担持体の電位変化量(ΔVT )よりも
大きい関係にある場合には、図8に照らしてみても明ら
かなように、その静電潜像の電位(VL )が転写部通過
後に逆極性に変化することがなくなるのである。
【0015】なお、上記の像担持体の電位変化量を示す
式:ΔVT =It ・{d/(ε0 ・ε・v・w)}…
については、像担持体の静電容量をCとしたときに像担
持体の表面に付与される電荷量Qを示す一般式:Q=C
Vの微分形:dQ/dt=C(dV/dt)において、
dQ/dt=It 、dV/dt=ΔVT であることか
ら、一般式:Q=CVはΔVT =1/C・It となり、
また、静電容量Cは一般にC=ε0 ・ε・(S/d)=
ε0 ・ε・(v・w/d)と表されることから、これを
先の式に代入して導きだしたものである。式中のSは、
転写電流が流れる場合における像担持体と転写器の対向
する面積を示す。
【0016】このように構成した画像形成装置によれ
ば、像担持体における静電潜像の電位が、転写部を通過
した後であっても、その転写部を通過する前と同様にト
ナーの帯電極性と同じ極性に保たれるため、転写部にお
いて転写材に一旦転写されたトナーが転写部通過後に像
担持体側に移ることはない。従って、逆転写現象が発生
しない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態を説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施形態例に係るカラ
ー画像形成装置を示す概略図である。この画像形成装置
は、中間転写方式を採用したタイプのものであり、フル
カラー画像を形成できるものである。
【0019】図1において、符合1は矢印A方向に回転
する像担持体としての感光ドラムであり、この感光体ド
ラム1の周囲には帯電器10、像露光装置11、イエロ
ー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及びブラック
(Bk)の色成分のトナーが収容された現像器12Y,
12M,12C,12Bk、一次転写器としての一次転
写ロール13、クリーニング装置14等が配設されてい
る。一次転写ロール13は、感光体ドラム1上のトナー
と逆極性の電荷を印加するための一次転写用電源15と
接続されている。
【0020】符合2は中間転写体としての中間転写ベル
トであり、この中間転写ベルト2は、駆動ロール20、
従動ロール21、二次転写用の対向ロール22及びテン
ション用ロール23の複数のロールに張架された状態で
感光体ドラム1と同期して矢印B方向に回転するように
なっているとともに、前記した転写ロール13により押
圧された状態で感光体ドラム1の一次転写部の表面に当
接するように配設されている。
【0021】また、この中間転写ベルトの周囲には、中
間転写ベルト2を挟んだ状態で二次転写用の対向ロール
22に圧接して従動回転する二次転写ロール24が配設
されているとともに、クリーニング装置25が配設され
ている。この二次転写ロール24とクリーニング装置2
5は、中間転写ベルト2に対して剥離自在に配設されて
おり、カラー画像を形成する場合、最終色の1つ前のト
ナー像がその転写ロール24とクリーニング装置25を
通過するまで中間転写ベルト2から離間するようになっ
ている。さらに、対向ロール22の背面側には、その対
向ロール22に転写用電圧を印加するための電極ロール
26が配設されている。この電極ロール26は、中間転
写ベルト2上のトナーと同極性の電荷を印加するための
二次転写用電源27と接続されている。符合28は、二
次転写ロール24の表面に当接されるクリーニングブレ
ードである。
【0022】さらに、符合30は記録シート3を収容す
る給紙トレイ、31は給紙トレイ30内の記録シート3
を1枚ずつ送り出すフィードロール、32は記録シート
を二次転写部まで搬送するシート搬送ロール、33は二
次転写終了後の記録シート3を搬送するシート搬送ベル
ト、34は二次転写された(多重)トナー像を記録シー
トに転写する定着装置である。
【0023】なお、上記中間転写ベルト2としては、ポ
リイミド、ポリカーボネート、ポリエステエル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂又
は各種のゴム素材にカーボンブラック等の導電性材料を
適当な量含有させてその体積抵抗率が106 〜1015Ω
・cmとなるようにベルト状に成形し、その厚さが0.
1mm程度となるように形成したものを使用することが
できる。対向ロール22としては、金属芯材の外周に発
泡弾性体層と導電性表面層とをこの順に積層させた構造
からなり、その導電性表面層をカーボンブラックが15
〜35重量%分散された半導電性のエチレンプロピレン
ジエンゴム(EPDM)の発泡ゴムで、0.5〜1.5
mmの厚さに形成したものを使用することができる。ま
た、この対向ロール22は、その表面抵抗率が107
1010Ω/□の範囲になるように設定される。二次転写
ロール24としては、芯金の周囲に、カーボンブラック
を分させて発泡させたEPDMからなるコア層と、カー
ボンブラックを分散させたフッ素系樹脂からなる厚さ5
〜20μmのコーティング層とをこの順に積層形成した
ものを使用することができる。この場合、芯金とコーテ
ィング層との間の体積抵抗率が104 〜106 Ω・cm
となり、転写ロール全体の硬度がアスカ硬度で20°〜
45°となるように設定する。
【0024】このカラー画像形成装置による画像形成
は、次にようにして行われる。
【0025】まず、回転する感光体ドラム1の表面が帯
電器10により帯電された後、その帯電したドラム表面
に像露光装置11により所定の色成分の画像が露光走査
されて静電潜像が形成される。次に、その静電潜像がそ
の色成分に応じた現像装置12により反転現像されて、
感光体ドラム1上にトナー像4として顕像化される。こ
のようにして形成されるトナー像4は、感光体ドラム1
の回転に伴って一次転写ロール13と対峙する位置まで
搬送されると、そこで、そのトナー像のトナー帯電極性
と逆の極性の電圧が一次転写用電源15から印加される
一次転写ロール13により中間転写ベルト2へ静電的に
一次転写される。この転写が終了した感光体ドラム1
は、そのドラム表面に付着する残留トナー等がクリーニ
ング装置14によって除去されて、次のトナー像形成動
作のために備える。
【0026】そして、単色画像を形成する場合には、中
間転写ベルト2に一次転写されたトナー像4を直ちに二
次転写ロール25のある位置において給送される記録シ
ート3へ静電的に二次転写するが、複数の色成分からな
るトナー像を順次重ね合わせたカラー画像を形成する場
合には、前記したような感光体ドラム1上でのトナー像
の形成動作並びにその各トナー像の一次転写動作が重ね
る色の数だけ同様に繰り返される。
【0027】例えば、4色のトナー像を重ね合わせたフ
ルカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム1上に
はその1回転毎にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラ
ックの各トナー像4が順次形成され、これらの各トナー
像4は中間転写ベルト2上に順次一次転写される。この
際、2色目以降のトナー像の一次転写は、中間転写ベル
ト2に先に転写されたトナー像4が保持された状態で行
われる。
【0028】このようにして中間転写ベルト2に一次転
写された(多重)トナー像4は、中間転写ベルトの回転
に伴って記録シート3の搬送経路に面した二次転写位置
へと搬送される。一方、このトナー像の二次転写位置へ
の移動に合わせて、記録シート3が所定のタイミングで
搬送ロール32により給送されて二次転写位置の中間転
写ベルト2と二次転写ロール24の間に搬入される。こ
れにより、中間転写ベルト2上のトナー像は、そのトナ
ー像のトナー帯電極性と同じ極性の電圧が二次転写用電
源27から電極ロール26を介して印加される対向ロー
ル22により記録シート3へ静電的に二次転写される。
この際、クリーニングブレード28により転写ロール2
4の表面の汚れが除去され、この転写ロール24に触れ
て通過する記録シート3の裏面が汚れることを防止でき
るようになっている。
【0029】その後、トナー像が二次転写された記録シ
ート3は、中間転写ベルト2から剥がれ、シート搬送ベ
ルト33により定着装置34に送り込まれてトナー像の
定着処理がなされる。この結果、その記録シート3上に
単色画像又はカラー画像が形成される。二次転写が終了
した中間転写ベルト1は、そのベルト上に付着する残留
トナー等がクリーニング装置25によって除去される。
【0030】次に、この構成からなる画像形成装置を用
いて以下のような各試験を行い、最終的に逆転写現象の
防止効果について確認した。
【0031】初めに、この画像形成装置における一次転
写部での転写効率について調べた。この試験では、感光
体ドラム1として、有機感光層(厚さd=24μm)を
形成したものを使用し、この感光体ドラム1を160m
m/sの速度で回転させ、その有機感光層を帯電器10
により負の所定の電位(VH )になるように帯電させた
後、帯電した有機感光層にレーザービーム方式の像露光
装置11により試験用画像を露光走査して所定の電位
(VL )の静電潜像を形成した。このときの感光体ドラ
ム1の帯電電位(VH )と静電潜像の電位(VL )は、
その両者の電位差である静電コントラスト電位(VC
が400Vとなるように設定した。
【0032】そして、この感光体ドラム1上に形成する
静電潜像を評価用のトナーを入れた第1色目用の現像器
12(Y)により現像した後、そのトナー像を中間転写
ベルト2に一次転写し、このときの一次転写後の感光体
ドラム1上に残留するトナーの重量(W1 )と中間転写
ベルト2上に転写されたトナーの重量(W2 )とをそれ
ぞれ測定して転写効率[={W2 /(W1 +W2 )}×
100]を求めた。また、このトナー像の一次転写を、
一次転写電流(It )の条件を図2に示すように変えて
(実際には一次転写ロール13へ印加する電圧を変え
て)、そのときの各転写効率を同様に求めた。なお、一
次転写電流(It :μA)は、感光体ドラム1とそのア
ース線との間に電流計を直列接続することにより計測し
た。これらの結果を図2に示す。
【0033】この結果から、この画像形成装置の場合、
一次転写電流が20μAや30μAのときに高い転写効
率(95%以上)が得られることがわかる。
【0034】続いて、前記した有機感光層を有する感光
体ドラム1を帯電器10により−700V,−550
V,−300Vにそれぞれ一様に帯電させた後、そのま
ま一次転写ロール13と対峙する位置(一次転写部)を
通過させ、その通過後における感光体ドラム1の表面電
位を測定した。この測定を、一次転写電流の条件を変え
て同様に行った。このときの結果を図3に示す。
【0035】この結果から、感光体ドラムの表面電位は
一次転写電流が大きくなるに伴ってほぼ比例して変化す
ることがわかる。なお、このときの一次転写電流:It
(μA)と感光体ドラムの表面電位の変化:ΔVの関係
を図8の測定結果に基づいて求めると、ΔV(V)=1
7(MΩ)×It (μA)の関係になることがわかる。
この場合における17(MΩ)は感光体ドラム1の見か
けのインピーダンス(静電容量)に相当する。そして、
この値17(MΩ)は、前記したC=ε0 ・ε・(v・
w/d)にこの試験における実際の値、即ちε0 =8.
5×10-12 (F/m),ε=3,v=160(mm/
s),w=320(mm),d=24(μm)を代入し
て算出される18(MΩ)の値とほぼ一致しており、こ
のことから前記した式の妥当性を確認することができ
た。
【0036】そして、感光体ドラム1として前記した有
機感光層を有するものを使用し、一次転写電流の値が2
0μAになるように設定した画像形成装置を用い、潜像
電位(=VL )が−300Vの静電潜像を形成する場合
(実施例)と、その潜像電位が−60Vの静電潜像を形
成する場合(比較例)とに分けて、以下の試験を行っ
た。
【0037】すなわち、試験は、まず、1色目のイエロ
ー(Y)に対する静電潜像を形成し、その潜像をイエロ
ー用現像器12Yにより現像した後、そのイエロートナ
ー像を所定の転写動作を行って中間転写ベルト2上に転
写した。この直後に画像形成装置の電源をオフして当該
装置の動作を停止させた状態にし、そのときの中間転写
ベルト2上に転写されているトナーの重量(W3 )を測
定した。次に、マゼンタ(M),シアン(C)及びブラ
ック(Bk)の現像器12M,12C,12Bkを取り
外し、この状態で画像形成装置をフルカラー画像形成時
における残り3色分だけ(現像動作は除く)動作させ
た。この動作により、中間転写ベルト2に転写された1
色目のイエロートナー像は、その後3回感光体ドラム1
と対向する転写部を通過する。すなわち、現像器12
M,12C,12Bkが取り外されているため、1色目
のイエロートナー像は3回感光体ドラム1と接触するこ
とになる。なお、このときの感光体ドラム1は、その表
面電位が像露光装置11により潜像電位:Vl になるよ
うに調整されている。そして、上記の動作を実行して二
次転写を行う直前のタイミングで画像形成装置の電源を
オフして当該装置の動作を停止させた状態にし、そのと
きの中間転写ベルト2上に転写されているトナーの重量
(W4 )を測定した。そして、得られた各トナー重量W
3 ,W4 からリトランスファ率を下記の式より求めた。 リトランスファ率(%)={1−(W4 /W3 )}×1
00
【0038】この際、感光体ドラム1は、コントラスト
電位(=VC )をいずれの場合も400Vとするため、
実施例ではその表面電位(=VH )が−750Vになる
ように帯電させ、比較例では−460Vになるように帯
電させた。また、この試験では、トナーとしてトライボ
値(帯電特性)が30.3μC/gのものを使用し、現
像器12Yの現像量を0.69g/mm2 に設定した。
また、前記各静電電位からなる静電潜像を形成した後、
現像することなく、一次転写部を通過させた後の感光体
ドラム1の表面電位をそれぞれ測定したところ、実施例
のものでは−10V、比較例のものでは+280Vであ
った。
【0039】これらの結果を図4に示す。この結果か
ら、−350Vの静電潜像を形成した場合には、一次転
写部を通過した後に中間転写ベルト2に転写されたトナ
ーが感光体ドラム1側に転移してしまう逆転写現象は発
生しなかった。この場合、感光体ドラム1の一次転写部
通過後の電位変化(=ΔVT )は前記算出式から−3
40Vであるため、|VL |−|ΔVT |=350−3
40=10>0となり、前記した条件式を満たしてい
ることが確認された。
【0040】図5は、この実施例における感光体ドラム
1上の各電位状態や電位関係を概念的に示したものであ
る。そして、この実施例の場合には、図6に示すように
感光体ドラム1は、一次転写部を通過する前後におい
て、その静電潜像部分の電位の極性がトナーの帯電極性
と同じ(マイナス極性)であるため、逆転写現象が発生
しない。
【0041】一方、−60Vの静電潜像を形成した場合
には、リトランスファ率が11.6%となる逆転写現象
が発生した。ちなみに、この場合には、|VL |−|Δ
T|=60−340=−280<0となり、前記した
条件式を満たさないことが確認された。
【0042】また、このカラー画像形成装置の場合、使
用する転写器の種類等について例えばコロナ放電器に限
定される等の制約がないため、その一次転写部と二次転
写部の双方ともにオゾン発生量の少ない接触転写方式の
転写ロール13,24を使用することができる。
【0043】なお、前記した実施形態例では、感光体ド
ラム1をマイナス側に帯電させて使用する場合を示した
が、本発明は、反転現像方式であれば、感光体ドラム1
をプラス側に帯電させて使用する場合にも同様に適用す
ることができる。
【0044】また、前記した実施形態例では、中間転写
体を使用するタイプのカラー画像形成装置について例示
したが、本発明は、感光体に形成するトナー像を中間転
写体や記録シートに静電的に転写するプロセスを複数の
トナー像ついて連続して繰り返し、各トナー像を順次重
ね合わせてカラー画像等の多重トナー像を形成する画像
形成装置であれば、特に制約されることなく適用するこ
とができる。
【0045】例えば、1つの感光体の転写部に対して、
その感光体と同期して回転するシート搬送ドラム(転写
ドラムなど)又はベルトにより保持した記録シートを転
写回数だけ通過させるタイプのカラー画像形成装置や、
複数の感光体の各転写部に対して、その各感光体と同期
し且つ各転写部を通過するように回転するシート搬送ベ
ルト又はドラムにより保持した記録シートを通過させる
タイプ、いわゆるタンデムタイプのカラー画像形成装置
にも適用することができる。タンデムタイプのカラー画
像形成装置の場合、感光体上に形成するトナー像を、中
間転写体に一旦多重転写させた後、その多重トナー像を
記録シートに一括転写するタイプのものでも適用可能で
ある。そして、これらの各タイプの画像形成装置におい
ても、その静電潜像の電位と前記転写器から像担持体へ
流入する転写電流とを前記したような条件を満足するよ
うに設定することにより、逆転写現象を防止することが
できる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、像担持体に形成される静電潜像の電位と前記転写器
から像担持体へ流入する転写電流とを、その静電潜像の
電位が像担持体の転写部を通過する前後において同じ極
性に保たれるように設定したので、像担持体における静
電潜像の電位が転写部を通過した後であっても転写部を
通過する前と同じ極性に保たれる結果、その転写後にト
ナーが転写材から像担持体側へ戻ってしまう逆転写現象
をより確実に防止するとができる。従って、逆転写現象
の発生による混色等の問題がなくなる分、より高品質な
画像を形成することが可能となる。また、この発明によ
れば、転写器の種類が制約されることなく、オゾン発生
量の少ない接触型の転写器のみを使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の一例に係る画像形成装置
の構成を示す概略図である。
【図2】 各転写電流値に対する一次転写効率の測定結
果を示すグラフである。
【図3】 各転写電流値に設定した一次転写部を通過さ
せた場合における感光体の表面電位の測定結果を示すグ
ラフである。
【図4】 一次転写部を通過した後の感光体の表面電位
とリトランスファ率との関係を示すグラフである。
【図5】 本実施形態例の場合における感光体上の各電
位とその関係を示す説明図である。
【図6】 本実施形態例の場合における感光体の一次転
写部を通過する前後の状態を示す説明図である。
【図7】 逆転写現象が発生する場合における感光体上
の各電位とその関係を示す説明図である。
【図8】 逆転写現象が発生する場合における感光体上
の各電位とその関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…感光体ドラム、2…中間転写ベルト(転写材)、4
…トナー像、12Bk,12Y,12M,12C…現像
器、13…一次転写ロール、VL …静電潜像の電位、I
t …転写電流。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像が形成される像担持体と、この
    像担持体に形成される各静電潜像を反転現像する複数の
    現像器と、この現像器により現像されるトナー像を像担
    持体の転写部を通過するように移動する転写材に静電転
    写させる転写器とを有し、像担持体上のトナー像を同じ
    転写材に対して順次重ね合わせるように転写させて多重
    トナー像を形成し得る画像形成装置であって、 前記像担持体に形成される静電潜像の電位と前記転写器
    から像担持体へ流入する転写電流とを、その静電潜像の
    電位が像担持体の転写部を通過する前後において同じ極
    性に保たれるように設定したことを特徴とする画像形成
    装置。
JP9177359A 1997-07-02 1997-07-02 画像形成装置 Pending JPH1124366A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9177359A JPH1124366A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9177359A JPH1124366A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1124366A true JPH1124366A (ja) 1999-01-29

Family

ID=16029593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9177359A Pending JPH1124366A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1124366A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7215898B2 (en) 2003-10-01 2007-05-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus for forming multi-color image with control of unintended reverse-transfer of developer image onto photoconductor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7215898B2 (en) 2003-10-01 2007-05-08 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus for forming multi-color image with control of unintended reverse-transfer of developer image onto photoconductor
US8005387B2 (en) 2003-10-01 2011-08-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Apparatus for forming multi-color image with control of unintended reverse-transfer of developer image onto photoconductor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1124368A (ja) 画像形成装置
JP3507305B2 (ja) 画像形成装置
US6321059B1 (en) Image forming apparatus
JP4684617B2 (ja) 画像形成装置
JPH10333397A (ja) カラー画像形成装置
JP2000298408A (ja) 画像形成装置
EP0572278B1 (en) An image forming apparatus
JPH10307489A (ja) 画像形成装置
JP3274268B2 (ja) 画像形成装置
JPH1124366A (ja) 画像形成装置
JPH1165332A (ja) 画像形成装置
JP2004109575A (ja) 画像形成装置
JP2001356614A (ja) クリーニング装置
JP2002162833A (ja) 画像形成装置
JP2920022B2 (ja) 画像形成装置
JPH08248779A (ja) 画像形成方法
JPH08202172A (ja) 中間転写体を用いたカラー画像形成装置
JP2003248361A (ja) 画像形成装置
JP2001324884A (ja) 画像形成装置
JPH10288903A (ja) 画像形成装置
JPH1115298A (ja) 画像形成装置
JPH11184278A (ja) 画像形成装置
JPH08220893A (ja) 画像形成装置
JPH07128997A (ja) 画像形成装置
JPH11249351A (ja) 画像形成装置及びカラー画像形成装置