JPH11240771A - 焼き付け補修材 - Google Patents
焼き付け補修材Info
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- JPH11240771A JPH11240771A JP10064755A JP6475598A JPH11240771A JP H11240771 A JPH11240771 A JP H11240771A JP 10064755 A JP10064755 A JP 10064755A JP 6475598 A JP6475598 A JP 6475598A JP H11240771 A JPH11240771 A JP H11240771A
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Abstract
カーボン系耐火物を使用した炉の補修に使用される焼き
付け補修材において、母材との接着性に優れ、かつ焼き
付け時間の短い補修材を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、熱間でカーボン結合を形成す
る物質5〜40重量%、残部が耐火材料からなる焼き付
け補修材100重量部に対し、流動化剤0.5〜10重
量部、Mg粉末またはMgを含有する合金粉末の1種ま
たは2種以上を0.5〜10重量部の範囲で添加してな
ることを特徴とする焼き付け補修材である。
Description
どを熱間で補修するための焼き付け補修材に関するもの
である。
しては吹き付け補修、流し込み補修、焼き付け補修など
が実施されている。吹き付けによる補修は多量の水と共
に使用されるため、施工体が多孔質なものとなり耐用に
劣るものとなる。一方、水系の流し込み補修や非水系の
焼き付け補修は比較的緻密な施工体が形成される。しか
し、水系の流し込み補修材は施工後の焼き付け時間が短
いという長所を有しているが、輸送や保管中に粒分離が
起こりやすく、また材料を泥漿状態で使用するため施工
前に混練工程が必要であるばかりでなく、多量の水と共
に投入するため、高温の補修面の耐火材料に熱衝撃を与
え、スポーリングなどの原因となる可能性がある。ま
た、タールやピッチなどを使用する非水系の焼き付け補
修材では耐用性は良好であることは知られているが、焼
き付け時間を長く必要とするという欠点がある。
として結晶水を含むリン酸塩やケイ酸塩を使用した粉末
状の焼き付け補修材が提案されている(特開平2−26
874号公報)。この補修材は粉末状のため輸送保管が
容易であり、そのまま施工可能で、使用中には結晶水か
ら水が遊離され、それによって流動と充填が行われると
いう方法であり、補修効果の向上と省力化に成果を上げ
ている。
って特開昭63−139068号公報には成形体とした
非水系の焼き付け補修材が提案されている。この方法は
熱可塑性樹脂とピッチの混合物を使用したものである。
使用する特開平2−26874号公報の方法は、補修材
料の密充填には十分な流動が必要であり、そのためには
結晶水を含む化合物を多量に使用しなければならず、必
然的にリン酸やケイ酸などが補修材中に過剰に残存し、
耐火性の劣るものとなり耐用の低下が懸念される。一
方、特開昭63−139068号公報の方法では、施工
性は良好であるが、投入後の焼き付け時間を長く要する
という非水系材料の欠点は解消されてなく、施工時間が
長くとれない場合には使用できないという問題がある。
ネシア・カーボンれんがのようなカーボン系の耐火物を
使用したものが多く、これらの補修には母材との接着性
の点から見て、熱間でカーボン結合を形成するような材
料が望ましく、非水系の有機結合材を使用し、かつ焼き
付け時間の短いものが要望されている。
開平2−26874号公報の方法の補修材としての簡便
さを保ち、施工後の焼き付け時間が短く、かつ、耐用の
良好な非水系の熱間焼き付け補修材を完成させたもので
ある。即ち、本発明は、熱間でカーボン結合を形成する
物質5〜40重量%、残部が耐火材料からなる焼き付け
補修材100重量%に対し、流動化剤0.5〜10重量
部、Mg粉末またはMgを含有する合金粉末の1種また
は2種以上を0.5〜10重量部の範囲で添加してなる
焼き付け補修材である。
は少なくとも600℃以上の熱間であり、本発明の補修
材中の流動化剤は炉壁の保有熱により溶融し、補修材全
体が流動状態となり、被補修箇所の細部まで充填される
と同時に耐火材料が密充填され、次いで結合剤の作用で
補修材は硬化した後カーボン結合が形成される。流動化
剤が液化した時点でカーボン結合を形成する物質の粘性
を大幅に低下させるので、熱間での流動性に優れてお
り、耐火材料の高充填性とともに広い受熱面積が得られ
る。
加熱され焼き付けられるのであるが、本発明の補修材に
添加されたMg粉末あるいはMgを含む合金粉末は施工
体内の雰囲気である一酸化炭素を還元し、大きな燃焼熱
を生じる。このため流動化剤により広い受熱面積を付与
された施工体は炉壁からの受熱に加え、施工体内部から
も発熱するため硬化時間が大幅に短縮されるものであ
る。Mgによる施工体内部での発熱は通常の焼き付け補
修が行われる1000℃付近の温度域においても十分発
現するため、焼き付け補修材の硬化時間の大幅な短縮効
果が得られるものである。
Mgを含む合金粉末による一酸化炭素の還元反応により
炭素が再生されるため、高温における施工体中の炭素消
費が抑制され緻密な組織が保持される。さらに、それら
の金属粉末はカーボン結合を形成する物質との反応によ
り、炭化物を生成し、施工体の組織強度向上や酸化防止
にも寄与するため、補修材の高耐用性が得られるもので
ある。
は、耐火物に添加される一般的な金属粉末であるAlや
Siでも多少は得られるが、それらによる発熱はMgに
比べて小さく、また1200℃以上の高温域に限られ、
1000℃付近の温度域ではほとんど得られないため、
焼き付け補修材の硬化時間の短縮効果としては希薄なも
のである。ただし、Al、Si等の添加は酸化防止、接
着性の向上に対しては有効なものである。
限定はされず、被補修箇所に使用されている母材に合わ
せた適当なものが使用できる。例えば、シリカ、ジルコ
ン、ジルコニアなどの酸性酸化物、アルミナ、クロミア
などの中性酸化物、マグネシア、カルシア、ドロマイト
などの塩基性酸化物や炭素材料、炭化ケイ素、窒化ケイ
素などの非酸化物などの1種または2種以上である。
としては、通常の有機系結合剤として使用されている粉
末状のピッチやフェノール樹脂類が使用できる。その使
用量は5〜40重量%が好ましく、この量が5重量%未
満ではカーボン結合が十分に形成されず強度および接着
性に劣る施工体となり、40重量%を越えると気孔率の
大きな施工体となりスラグに対する耐用が低下する。
焼き付け補修材に広い受熱面積を付与するためのもので
あり、炉壁の保有熟により溶融、流動するものが使用で
きるが、焼き付け補修材の性能を損なわないことを考慮
すると、アセトアニリド類やラクタム類のような有機化
合物が好ましい。この流動化剤は取り扱い上、室温では
粉粒状であって300℃以下の温度で溶融、流動するも
のが望ましい。この条件を満足するものとしては、アセ
トアニリド、アセト酢酸アニリド、アセトアニリドおよ
びアセト酢酸アニリドのメチル・ジメチル誘導体類、メ
トキシ・エトキシ誘導体類、カルボン酸誘導体類、ε−
カプロラクタム等があげられる。このうちから1種また
は2種以上を選んで使用するが、特にアセトアニリド、
アセト酢酸アニリド、ε−カプロラクタムが流動性など
の点で優れている。その使用量は熱間でカーボン結合を
形成する物質および耐火材料の合量100重量部に対
し、0.5〜10重量部の範囲で使用するのが好適で、
この量が0.5重量部未満では施工時の焼き付け補修材
の軟化、流動が不十分であり、逆に10重量部を越える
ようになると施工体が多孔質となり耐食性が低下する。
合金粉末の1種または2種以上を添加することが特徴で
ある。これらの金属あるいは合金粉末の使用量は、熱間
でカーボン結合を形成する物質および耐火材料の合量1
00重量部に対し、0.5〜10重量部の範囲で使用す
る。この量が0.5重量部未満では施工体内部での発熱
効果が不十分であり、逆に10重量部を越えるようにな
ると施工時の補修材の流動、充填に悪影響を及ぼす。本
発明においてはMg粉末またはMgを含有する合金粉末
を適正量添加するものであるが、それ以外の金属粉末の
併用を排除するものではない。
例1〜7(表1)は本発明による焼き付け補修材の例で
ある。比較例1〜7(表2)は同じく焼き付け補修材で
あるが、金属あるいは合金粉末を添加しないか、添加量
が本発明に規定する範囲外のもの、Mgを含まない金属
のみを添加したものあるいは流動化剤を添加しないか、
添加量が本発明に規定する範囲外のものである。表1お
よび表2に示す配合2kgを1000℃の温度に保った
マグクロれんがを内張りした実験炉に施工し、その硬化
時間と試料の広がり面積、および施工体と母材との接着
強さをせん断力により測定した。広がり面積は比較例1
を100とした指数で表示した。また、各施工体の硬化
後の物性も測定した。
び流動化剤を本発明で規定する範囲で添加した実施例に
おいては比較例に比べて、試料の広がり面積比で表され
る流動性が良好であり、硬化時間の大幅な短縮が達成さ
れている。さらに、実施例は接着強さが向上しており、
実機に使用した場合の耐用の向上が期待できる。金属あ
るいは合金粉末および流動化剤の添加が本発明の規定の
範囲外のものは、流動性に劣ったりあるいは硬化時間短
縮効果が得られない結果であった。
る物質からなる焼き付け補修材に流動化剤およびMg粉
末あるいはMgを含む合金粉末を添加すると、熱間での
流動性に優れ、かつ、硬化時間の大幅な短縮が可能とな
り、さらに母材との接着強さも向上する。本補修材は非
水系であるため、カーボン系の耐火物を使用した精錬炉
や容器の補修に最適である。しかも、粉末状であるため
輸送や保管が簡便であり、水を加えるような事前処理が
不要であり、短時間で補修が完了する耐用性に優れた熱
間焼き付け補修材が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 熱間でカーボン結合を形成する物質5〜
40重量%、残部が耐火材料からなる焼き付け補修材1
00重量部に対し、流動化剤0.5〜10重量部、Mg
粉末またはMgを含有する合金粉末の1種または2種以
上を0.5〜10重量部の範囲で添加してなることを特
徴とする焼き付け補修材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP06475598A JP3699588B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 焼き付け補修材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06475598A JP3699588B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 焼き付け補修材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11240771A true JPH11240771A (ja) | 1999-09-07 |
JP3699588B2 JP3699588B2 (ja) | 2005-09-28 |
Family
ID=13267319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06475598A Expired - Lifetime JP3699588B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 焼き付け補修材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3699588B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008142925A1 (ja) | 2007-05-18 | 2008-11-27 | Shinagawa Refractories Co., Ltd. | 焼付け補修材 |
CN105016744A (zh) * | 2015-05-18 | 2015-11-04 | 浙江长兴银兴窑业有限公司 | 碳化硅耐火材料 |
CN114133255A (zh) * | 2021-12-17 | 2022-03-04 | 河北鑫达钢铁集团有限公司 | 一种加热炉蓄热箱体修补料及其制备方法 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP06475598A patent/JP3699588B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2149541A1 (en) * | 2007-05-18 | 2010-02-03 | Shinagawa Refractories Co., Ltd. | Baking repairing material |
EP2149541A4 (en) * | 2007-05-18 | 2012-01-25 | Shinagawa Refractories Co | COOKING REPAIR MATERIAL |
AU2008252219B2 (en) * | 2007-05-18 | 2013-10-24 | Shinagawa Refractories Co., Ltd. | Baking repairing material |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3699588B2 (ja) | 2005-09-28 |
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