JPH11240273A - 感熱性画像形成要素及びそれを用いる平版印刷版の作製方法 - Google Patents

感熱性画像形成要素及びそれを用いる平版印刷版の作製方法

Info

Publication number
JPH11240273A
JPH11240273A JP10345593A JP34559398A JPH11240273A JP H11240273 A JPH11240273 A JP H11240273A JP 10345593 A JP10345593 A JP 10345593A JP 34559398 A JP34559398 A JP 34559398A JP H11240273 A JPH11240273 A JP H11240273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
ink
binder
recording material
sensitive recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10345593A
Other languages
English (en)
Inventor
Rompuy Ludo Van
ルド・バン・ロンピユイ
Luc Leenders
リユク・レーンダース
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agfa Gevaert NV
Original Assignee
Agfa Gevaert NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agfa Gevaert NV filed Critical Agfa Gevaert NV
Publication of JPH11240273A publication Critical patent/JPH11240273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理が必要でなく、廃棄物を生じない高品質
のドライオグラフィー印刷版の作製のための感熱性記録
材料及びその作製のための方法を提供すること。 【解決手段】 本発明に従えば、支持体、その上のイン
キ不粘着性結合剤物を含む表面層を含む感熱性記録材料
であって、該結合剤が熱又は化学線への露出によりイン
キ受容性結合剤に画像通りに変換され得ることを特徴と
する感熱性記録材料が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿し液供給なしの平
版印刷において用いるための平版印刷版の作製のための
感熱性記録材料に関する。本発明はさらにレーザーを用
いることにより該感熱性記録材料を画像形成するための
方法に関する。
【0002】
【発明の背景】平版印刷は、その表面のいくらかの領域
が平版印刷インキを受容することができるが(親油性領
域)、他の領域はインキを受容しない(疎油性領域)特
別に作られた表面からの印刷の方法である。親油性領域
は印刷領域を形成するが、疎油性領域は背景領域を形成
する。
【0003】2つの基本的な型の平版印刷版が既知であ
る。第1の型、いわゆる湿式オフセット印刷版に従う
と、水又は水性湿し液及びインキの両方が親水性及び疎
水性領域を含有する印刷版表面に適用される。親水性領
域は水又は湿し液に浸され、それにより疎油性とされる
が、疎水性領域はインキを受容する。第2の型の平版オ
フセット印刷版は湿し液を用いずに働き、ドライオグラ
フィー印刷版(driographic printi
ng plate)と呼ばれる。この型の印刷版は高度
にインキ反発性の領域と親油性領域を含む。一般に高度
にインキ反発性の領域はシリコン(silicon)層
を含む。
【0004】ドライオグラフィー印刷版は、写真材料を
露光するとインキに対して画像通りに受容性又は反発性
とされる写真材料を用いて作製することができる。しか
しながら、熱に対して画像通りに露出されるか及び/又
は続いて現像されるとインキに対して画像通りに受容性
又は反発性となりうる感熱性記録材料もドライオグラフ
ィー印刷版の作製のために既知である。
【0005】例えば、DE−A−2512038には、
親油性表面を支持しているか又は有している支持体上
に、(i)自己酸化性結合剤、例えばニトロセルロース
及び輻射線を熱に変換できる物質、例えばカーボンブラ
ックを含有する感熱性記録層ならびに(ii)表面層と
しての非−硬膜シリコン層を含む感熱性記録材料が開示
されている。開示されている感熱性記録材料は、レーザ
ーを用いて画像通りに露出され、続いて露出された領域
においてシリコン層を除去することができる現像液を用
いて現像される。この現像に続き、シリコン表面層が硬
膜される。現像液としてナフサを用いるために、該方法
は生態学的に不利である。さらに、表面層が硬膜されな
いので、感熱性記録材料は取り扱いの間に容易に損傷を
受け得る。
【0006】FR−A−1.473.751は、親油性
表面を有する支持体、ニトロセルロース及びカーボンブ
ラックを含有する層ならびにシリコン層を含む感熱性記
録材料を開示している。レーザーを用いる画像通りの露
出の後、画像形成された領域は親油性にされると言われ
ている。露出された領域上の分解されたシリコン層は印
刷機上で除去される。得られる版のインキ受容性は劣っ
ており、印刷耐久性及びコピーの解像度などの印刷性は
いくぶん劣っている。
【0007】1980年4月のResearch Di
cslosure 19201は、感熱性記録層として
ビスマス層が設けられたポリエステルフィルム支持体及
びその上のシリコン層を含む感熱性記録材料を開示して
いる。開示されている感熱性記録材料はアルゴンレーザ
ーを用いて画像形成され、ヘキサンを用いて現像され
る。
【0008】EP−A−573091は、親油性表面を
有する支持体上に、(i)3μm以下の厚さを有し、レ
ーザービーム放射を熱に変換することができる物質を含
む記録層ならびに(ii)硬膜された疎油性表面層を含
み、該記録層及び疎油性表面層が同じ層であることがで
きる感熱性記録材料を必要とする平版印刷版の作製のた
めの方法を開示している。露出された材料はこすり落と
し段階により処理される。
【0009】WO−97/00175は、支持体、実質
的に第1の水に基づく乳剤を含むIR吸収層及び実質的
に第2の水に基づく乳剤を含む最上IR融蝕可能層を含
む赤外融蝕可能なドライオグラフィー印刷版について記
載している。
【0010】WO−97/00735は、支持体、支持
体上の感光性コーティングならびに赤外、紫外及び可視
光を吸収する色素又はポリマーを含有する水溶性レーザ
ー融蝕可能最上コーティングを含むレーザー画像形成可
能な平版印刷版について記載している。
【0011】WO−97/006956は、支持体、場
合による金属もしくは金属酸化物層、130〜360℃
の分解温度を有するポリマー及び吸収色素のIR吸収性
融蝕可能層ならびに2μm未満の厚さを有するフッ素化
溶媒中で可溶性のポリマーのオーバーコートを含む無水
印刷版について記載している。
【0012】EP−A−764522は、第1のIR−
レーザー光吸収性融蝕可能ポリマー層を有し、場合によ
りそれぞれ熱処理されると層を相互に結合させる官能基
をポリマー上にさらに有している無溶媒UV−硬膜可能
混合物からコーティングされるコントラスト層及びシリ
コーン最上層を有していることができるアルミニウム又
はPET−支持体を含む環境にやさしい無水印刷版につ
いて記載している。
【0013】Xerox Disclosure Jo
urnal,vol 1,no 2,February
76は、不粘着性シリコーンポリマー又は不粘着性状
態(abhesive condition)に硬化さ
れ得るシリコーンポリマー及びシリコーン液のための増
感剤を含む層がコーティングされており、シリコーン液
は反応性側鎖水素原子を有している適したマスター基質
を開示している。その場合コーティングは、増感剤を活
性化してコーティングを画像領域においてインキ−受容
性とし、背景領域を弾性状態に硬膜するのに十分な活性
化電磁線に供される。
【0014】FR−A−1,560,414は、乾燥状
態で親油性画像領域及びインキ受容性領域を与えられる
ことができ、画像形成の後且つすべての水分供給のない
状態で画像領域のみにおいて油性インキを受容し、背景
領域において反発することができる平版印刷版を開示し
ており、該版は不粘着性で強く結合しており、乾燥状態
でインキ非受容性であり、非−画像形成背景領域を構成
する外層で覆われた支持体を含み、該層は内部乾燥状態
で40g/cmという滑り値(value of sl
iding)を有する。
【0015】DE−A−19,612,927は、印刷
シリンダー及びカバー層を含み、その表面又は該表面の
いくらかの領域を親水性状態から非−親水性状態に変換
することができる印刷機を開示している。
【0016】DD−103,977は、印刷及び非−印
刷領域における必要な異なる湿り挙動が高エネルギー照
射により得られる平版印刷版を与えるための方法を含ん
でいる。
【0017】上記から、感熱性記録材料を用いてドライ
オグラフィー印刷版を作製するための複数の提案が成さ
れてきたことがわかる。これらの版のすべては、それを
処理しなければならないという欠点を有する。すべての
場合に該版の作製において廃棄物が生まれる。真に廃棄
物のないプロセスにより作製される印刷版が印刷産業の
未解決の望みのまま残っている。
【0018】
【発明の概略】本発明に従えば、目的は、処理を必要と
せず、それによりいかなる廃棄物も生まれない高品質の
ドライオグラフィー印刷版を作製するための代替的感熱
性記録材料を提供することである。
【0019】本発明のさらなる目的は、感熱性記録材料
を用いて高品質のドライオグラフィー印刷版を得るため
の方法を提供することである。
【0020】本発明のさらなる目的は下記の記載から明
らかになるであろう。
【0021】本発明に従えば、支持体、その上のインキ
不粘着性結合剤(ink abhesive bind
er)を含む表面層及び光を熱に変換することができる
化合物を含む感熱性記録材料であって、該結合剤が熱又
は化学線への露出によりインキ受容性結合剤に画像通り
に変換され得ることを特徴とする感熱性記録材料が提供
される。
【0022】本発明に従えば、また、 −インキ不粘着性ポリマー及び光を熱に変換することが
できる化合物を含む表面層を支持体上にコーティングす
ることにより感熱性記録材料を製造し、 −該感熱性記録材料を熱又は化学線に画像通りに露出
し、それにより露出された領域において該インキ不粘着
性ポリマーをインキ受容性ポリマーに変換する段階を含
む、湿し液を必要としない平版印刷版の作製方法も提供
される。
【0023】
【発明の詳細な記述】上記の感熱性記録材料は現像処理
なしで又は廃棄物なしで印刷版を与え、それは経済的で
生態学的な利益を生ずることが見いだされた。
【0024】本発明の1つの態様において、支持体、そ
の上の好ましくは硬化されたインキ不粘着性結合剤を含
む表面層及び光を熱に変換することができる化合物を含
む感熱性記録材料であって、該結合剤が熱又は化学線へ
の露出によりインキ受容性結合剤に画像通りに変換され
得ることを特徴とする感熱性記録材料が提供される。
【0025】本発明の好ましい態様において、支持体、
その上の好ましくは硬化されたインキ不粘着性結合剤か
ら本質的に成る表面層及び光を熱に変換することができ
る化合物から本質的に成る感熱性記録材料であって、該
結合剤が熱への露出によりインキ受容性結合剤に画像通
りに変換され得ることを特徴とする感熱性記録材料が提
供される。
【0026】本発明の他の好ましい態様において、支持
体、光を熱に変換することができる化合物及び好ましく
は硬化されたインキ不粘着性結合剤から本質的に成る表
面層から本質的に成る感熱性記録材料であって、該結合
剤が熱又は化学線への露出によりインキ受容性結合剤に
画像通りに変換され得ることを特徴とする感熱性記録材
料が提供される。
【0027】本発明のさらに別の態様において、支持体
ならびに光を熱に変換することができる化合物及び好ま
しくは硬化されたインキ不粘着性結合剤を含む表面層を
含む感熱性記録材料であって、該結合剤が熱又は化学線
への露出によりインキ受容性結合剤に画像通りに変換さ
れ得ることを特徴とする感熱性記録材料が提供される。
【0028】本発明のさらに別の好ましい態様におい
て、支持体ならびに光を熱に変換することができる化合
物及び好ましくは硬化されたインキ不粘着性結合剤から
本質的に成る表面層から本質的に成る感熱性記録材料で
あって、該結合剤が熱又は化学線への露出によりインキ
受容性結合剤に画像通りに変換され得ることを特徴とす
る感熱性記録材料が提供される。
【0029】本発明において、インキ不粘着性結合剤は
好ましくはシリコンに基づくポリマー又はペルフルオロ
アルキル基を含有するポリマー、より好ましくは硬化さ
れたシリコンに基づくポリマー又はペルフルオロアルキ
ル基を含有する硬化されたポリマーである。該結合剤は
支持体上に、反応性基を含む非−硬化インキ不粘着性ポ
リマー及び該非−硬化インキ不粘着性ポリマーを100
〜150℃の温度で5分〜60分間加熱することにより
硬化することができる硬化剤をコーティングすることに
より作られる。好ましくは該非−硬化インキ不粘着性ポ
リマー及び該硬化剤は水性分散液からコーティングされ
る。
【0030】適した水性シリコーン乳剤は以下の樹脂か
ら調製することができる:すべてAdrian Mic
higan,U.S.A.のWacker Silic
onesから商業的に入手可能な、メチルシリコーン乳
剤であるVP 4350、中硬質メチル−フェニルシリ
コーン樹脂であるVP 4302及びDehesive
410E;Waterford,New York,
U.S.A.のGeneral Electricから
商業的に入手可能なWSC 4009、SM2013及
びSM30XX;ならびにLouisville,Ke
ntucky,U.S.A.のRhone Poule
ncから商業的に入手可能なPVXYシリコーン乳剤。
【0031】上記のシリコーン乳剤はすべて、単数又は
複数の適した硬化剤と一緒に販売されていることは認識
されるであろう。
【0032】本発明に従うと、インキ不粘着性表面層は
好ましくは硬膜されたシリコーンコーティングを含有す
る。好ましくは少なくとも2つの成分の反応によりシリ
コーンコーティングが得られ、その1つは一般に両端に
おいて化学的に反応性の基で停止している線状シリコー
ンポリマー及び硬膜剤としての多官能基性成分である。
シリコーンコーティングは縮合硬化によるか又は好まし
くは付加硬化により硬膜することができる。
【0033】縮合硬化はヒドロキシ末端ポリシロキサン
を用いることにより行うことができ、それは多官能基性
シランを用いて硬化することができる。適したシランは
例えばアセトキシシラン、アルコキシシラン及びオキシ
ム官能基を含有するシランである。一般に縮合硬化は1
種又はそれ以上の触媒、例えば錫塩又はチタン酸塩の存
在下で行われる。別の場合、例えばジブチル錫ジアセテ
ートなどの触媒の存在下でポリヒドロシロキサンポリマ
ーを用いてヒドロキシ末端ポリシロキサンを硬化するこ
とができる。
【0034】付加硬化は白金触媒の存在下における二重
結合へのSi−Hの付加に基づいている。かくして付加
硬化に従って硬化することができるシリコーンコーティ
ングは、ビニル基含有ポリマー、白金触媒、例えばクロ
ロ白金酸錯体及びポリヒドロシロキサン、例えばポリメ
チルヒドロシロキサンを含む。適したビニル基含有ポリ
マーは例えばビニルジメチル末端ポリジメチルシロキサ
ン及びジメチルシロキサン/ビニルメチルシロキサンコ
ポリマーである。
【0035】適したペルフルオロアルキル基を含有する
非−硬化ポリマーの分散液は、Bayer,Germa
nyにより商業的に販売されているBayguard及
びAsahi,Japanにより商業的に販売されてい
るAsahiguardである。
【0036】上記のペルフルオロアルキル基を含有する
非−硬化ポリマーの乳剤は、すべて単数又は複数の適し
た硬化剤と一緒に販売されていることは認識されるであ
ろう。
【0037】他の適したペルフルオロアルキル基を含有
する非−硬化ポリマーの分散液は、D.Schmid
t,Nature,vol 368,3 March
1994,p 39−41に記載されている。
【0038】ペルフルオロアルキル基を含有する非−硬
化ポリマーは縮合硬化又は好ましくは付加硬化により硬
膜することができる。
【0039】インキ不粘着性結合剤又は光を熱に変換す
ることができる化合物と好ましくは硬化されたインキ不
粘着性結合剤を含む表面層の厚さは1〜10μm、好ま
しくは2〜5μmに含まれる。
【0040】好ましくは硬化されたインキ不粘着性結合
剤を含む該表面層は追加の物質、例えば界面活性剤、可
塑剤、顔料、色素などを含むことができる。
【0041】感熱性記録材料は好ましくは光を熱に変換
することができる化合物を含む。光を熱に変換すること
ができる化合物は記録層の下でそれに連続している層中
に存在することができるが、好ましくは記録層中に存在
する。光を熱に変換することができる適した化合物は、
より好ましくは赤外吸収成分であるが、用いられる化合
物の吸収が画像通りの露出に用いられる光源の波長領域
内にあれば、吸収の波長は特に重要ではない。特に有用
な化合物は例えば色素、特に赤外色素、カーボンブラッ
ク、金属炭化物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物、ブロン
ズ−構造酸化物及びブロンズ群に構造的に関連している
がA成分がない酸化物、例えばWO2.9である。導電性
ポリマー分散液、例えばポリピロールもしくはポリアニ
リンに基づく導電性ポリマー分散液を用いることもでき
る。カーボンブラックが非常に優れ且つ好ましい結果を
与えることが見いだされた。
【0042】感熱性記録材料の支持体は平版印刷材料に
適したいずれの支持体であることもできる。該支持体は
親水性又は疎水性表面を有する層、例えばポリマー性、
金属性又はガラス層であることができる。
【0043】疎水性支持体は不透明又は透明の例えば紙
支持体又は樹脂支持体であることができる。紙支持体が
用いられる場合、片側もしくは両側にアルファ−オレフ
ィンポリマー、例えば場合によりハレーション防止色素
もしくは顔料を含有していることができるポリエチレン
層がコーティングされたものが好ましい。好ましくは有
機樹脂支持体、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セ
ルロース及び酪酸セルロースなどのセルロースエステ
ル;ポリ(エチレンテレフタレート)などのポリエステ
ル;ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート;ポリ塩化ビニル又はポリエチレンもしくはポリ
プロピレンを例とするポリ−アルファ−オレフィンが用
いられる。
【0044】本発明に従って用いるための支持体及び記
録層の間に、これらの2つの層の間の接着を向上させる
ために1つ又はそれ以上の下塗り層をコーティングする
ことができる。
【0045】平版印刷版を得るためには、本発明の感熱
性要素を画像通りに加熱するか又は光を熱に変換するこ
とができる化合物を含有している場合は化学線に露出
し、次いでそれをさらに現像せずに印刷版として用い
る。
【0046】熱は好ましくはサーマルプリンターにより
適用する。
【0047】化学線は、光を熱に変換する化合物により
吸収される光である。
【0048】本発明と関連する画像通りの露出は、好ま
しくはレーザー又はL.E.D.の使用を含む画像通り
の走査露出である。赤外(IR)及び/又は近赤外で発
光する、すなわち700〜1500nmの波長領域内で
発光するレーザーを用いるのが本発明と関連して非常に
好ましい。本発明と関連して用いるために特に好ましい
のは近赤外で発光するレーザーダイオードである。
【0049】本発明の態様のいずれかに従う感熱性記録
材料の場合、露出された領域はインキ受容性となる。本
発明をそれに制限するものではないが、熱又は化学線へ
の画像通りの露出によりインキ不粘着性層の表面は改質
を受けるが、SEM記録により証明される通り孔は開け
られないと思われる。インキ不粘着性ポリマーの表面構
造はおそらく短時間の温度上昇により完全に撹乱され、
該ポリマーの不粘着性が失われる。
【0050】以下の実施例は本発明をそれに制限するこ
となく本発明を例示するものである。すべての部は他に
特定しない限り重量による。
【0051】
【実施例】実施例1 水中の15%カーボンブラック分散液の40g、24.
35gの50%シリコーン乳剤(Wacker−Che
mie GmbH,GermanyからのDehesi
ve 410 E)、4.94gの37%のメチル水素
シロキサン架橋剤(Wacker−Chemie Gm
bH,GermanyからのV 72)及び10.00
gの界面活性剤の溶液を混合することにより水性分散液
を調製する。この分散液を水を用いて1000gの最終
的量に補足し、下塗りされたPETポリエステル支持体
上にコーティングナイフを用いて250μmの湿潤厚さ
までコーティングし、50℃の温度で10秒間乾燥す
る。次いで版を120℃において20分間熱的に硬膜し
た。乾燥された層の厚さは5μmであった。
【0052】版面において150〜450mWの出力レ
ベルを送達するNdYLFレーザー源(1053nm)
が備えられた外部ドラム記録計上で、2〜4m/秒の記
録速度で版を画像形成した。
【0053】さらなる処理なしで、印刷版を次いで湿し
液系がはずされたABDick 9860印刷機上に搭
載し、Hostman−Steinberg Refl
ecta Dry Magentaインキ及び非−圧縮
性ゴムブランケットを用いて印刷した。最高で画像の1
00コピーが満足的に印刷された。
【0054】画像形成された及び画像形成されない領域
に印刷の前に金をスパッタリングし、次いで走査型電子
顕微鏡により視覚化した。この顕微鏡分析から、厚さの
差が最初の層の全体的層厚さの10%未満であることが
明らかである。
【0055】実施例2 トルエン中のカーボンブラックを含有する12.5gの
WSC 4009(シリコーン化合物の27%溶液に関
するGeneral Electric Silico
nes,The Netherlandsの商品名)、
キシレン中の0.5gのXC 89−A3399(架橋
剤の10%溶液に関するGeneralElectri
c Silicones,The Netherlan
dsの商品名)、エタノール中の6.25gのXC96
03(接着促進剤の14%溶液に関するGeneral
Electric Silicones,The N
etherlandsの商品名)及びトルエン中の0.
9375gのYC6831(触媒の25%溶液に関する
General Electric Silicone
s,The Netherlandsの商品名)を混合
することにより分散液を調製する。この分散液を下塗り
された175μm厚さのPETポリエステル支持体及び
0.15mmの粗面化され陽極酸化されたアルミニウム
支持体上にコーティングナイフを用いて50μmの湿潤
厚さまでコーティングし、50℃の温度で10秒間乾燥
する。次いで版を150℃において1分間熱的に硬膜し
た。乾燥された層の厚さは11.23μmであった。
【0056】版面において250〜450mWの出力レ
ベルを送達するNdYLFレーザー源(1053nm)
が備えられた外部ドラム記録計上で、2〜8m/秒の記
録速度でそれぞれの版を画像形成した。
【0057】さらなる処理なしで、印刷版を次いで湿し
液系がはずされたABDick 9860印刷機上に搭
載し、Hostman−Steinberg Refl
ecta Dry Cyanインキ及び非−圧縮性ゴム
ブランケットを用いて印刷した。露出された領域のイン
キ受容性は非常に良い。
【0058】実施例3 水中の15%カーボンブラック分散液の33.30g、
60.00gのペルフルオロカーボン化合物(Baye
r,GermanyからのBayguardCA401
81)。6.00gの架橋剤Bayguard CA4
0177(Bayer,Germanyから)及び1
0.00gの界面活性剤を混合することにより水性分散
液を調製する。この分散液を水を用いて1000gの最
終的量に補足し、下塗りされたPETポリエステル支持
体上にコーティングナイフを用いて250μmの湿潤厚
さまでコーティングし、50℃の温度で10秒間乾燥す
る。次いで版を120℃において20分間熱的に硬膜し
た。乾燥された層の厚さは5μmであった。
【0059】版面において150〜450mWの出力レ
ベルを送達するNdレーザー源(1053nm)が備え
られた外部ドラム記録計上で、2〜4m/秒のドラム速
度で版を画像形成した。
【0060】さらなる処理なしで、印刷版を次いで湿し
液系がはずされたABDick 9860印刷機上に搭
載し、Hostman−Steinberg Refl
ecta Dry Magentaインキ及び非−圧縮
性ゴムブランケットを用いて印刷した。最高で画像の1
00コピーが満足的に印刷された。
【0061】画像形成された及び画像形成されない領域
に印刷の前に金をスパッタリングし、次いで走査型電子
顕微鏡により視覚化した。この顕微鏡分析から、厚さの
差が最初の層の全体的層厚さの10%未満であることが
明らかである。本発明の主たる特徴及び態様は以下の通
りである。
【0062】1.支持体、その上のインキ不粘着性結合
剤を含む表面層、光を熱に変換することができる化合物
を含む感熱性記録材料であって、該結合剤が熱又は化学
線への露出によりインキ受容性結合剤に画像通りに変換
され得ることを特徴とする感熱性記録材料。
【0063】2.該インキ不粘着性結合剤がシリコンに
基づくポリマー又はペルフルオロアルキル基を含有する
ポリマーである上記1項に記載の感熱性記録材料。
【0064】3.該インキ不粘着性結合剤が硬化された
シリコンに基づくポリマー又はペルフルオロアルキル基
を含有する硬化されたポリマーである上記2項に記載の
感熱性記録材料。
【0065】4.該硬化されたシリコーンに基づくポリ
マーが付加硬化(additioncuring)によ
り硬化されたシリコーンコーティングである上記第3項
に記載の感熱性記録材料。
【0066】5.表面層の厚さが1〜10μmの間にあ
る上記1〜4項のいずれかに記載の感熱性記録材料。
【0067】6.光を熱に変換することができる該化合
物が赤外吸収性化合物である上記1項に記載の感熱性記
録材料。
【0068】7.−インキ不粘着性ポリマー及び光を熱
に変換することができる化合物を含む表面層を支持体上
にコーティングすることにより感熱性記録材料を製造
し、−該感熱性記録材料を熱又は化学線に画像通りに露
出し、それにより露出された領域において該インキ不粘
着性ポリマーをインキ受容性ポリマーに変換する段階を
含む、湿し液を必要としない平版印刷版の作製方法。
【0069】8.−反応性基を含有する非−硬化インキ
不粘着性ポリマー、該インキ不粘着性ポリマーを硬化さ
せそれによりインキ不粘着性ポリマーを架橋させる該イ
ンキ不粘着性ポリマーのための硬化剤、及び光を熱に変
換することができる化合物含む表面層を支持体上にコー
ティングすることにより感熱性記録材料を製造し、−該
感熱性記録材料を熱又は化学線に画像通りに露出し、そ
れにより露出された領域において該インキ不粘着性ポリ
マーをインキ受容性ポリマーに変換する段階を含む、湿
し液を必要としない平版印刷版の作製方法。
【0070】9.該画像通りの露出を赤外レーザーによ
り行う湿し液を必要としない平版印刷版の作製方法。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体、その上のインキ不粘着性結合剤
    を含む表面層、光を熱に変換することができる化合物を
    含む感熱性記録材料であって、該結合剤が熱又は化学線
    への露出によりインキ受容性結合剤に画像通りに変換さ
    れ得ることを特徴とする感熱性記録材料。
  2. 【請求項2】 −インキ不粘着性ポリマー及び光を熱に
    変換することができる化合物を含む表面層を支持体上に
    コーティングすることにより感熱性記録材料を製造し、 −該感熱性記録材料を熱又は化学線に画像通りに露出
    し、それにより露出された領域において該インキ不粘着
    性ポリマーをインキ受容性ポリマーに変換する段階を含
    む、湿し液を必要としない平版印刷版の作製方法。
  3. 【請求項3】 −反応性基を含有する非−硬化インキ不
    粘着性ポリマー、該インキ不粘着性ポリマーを硬化させ
    それによりインキ不粘着性ポリマーを架橋させる該イン
    キ不粘着性ポリマーのための硬化剤、及び光を熱に変換
    することができる化合物を含む表面層を支持体上にコー
    ティングすることにより感熱性記録材料を製造し、 −該感熱性記録材料を熱又は化学線に画像通りに露出
    し、それにより露出された領域において該インキ不粘着
    性ポリマーをインキ受容性ポリマーに変換する段階を含
    む、湿し液を必要としない平版印刷版の作製方法。
  4. 【請求項4】 該画像通りの露出を赤外レーザーにより
    行う湿し液を必要としない平版印刷版の作製方法。
JP10345593A 1997-12-09 1998-12-04 感熱性画像形成要素及びそれを用いる平版印刷版の作製方法 Pending JPH11240273A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP97203856 1997-12-09
DE97203856.6 1997-12-09

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11240273A true JPH11240273A (ja) 1999-09-07

Family

ID=8229030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10345593A Pending JPH11240273A (ja) 1997-12-09 1998-12-04 感熱性画像形成要素及びそれを用いる平版印刷版の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11240273A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001083234A1 (fr) * 2000-04-28 2001-11-08 Mitsui Chemicals, Inc. Plaque d'impression lithographique

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001083234A1 (fr) * 2000-04-28 2001-11-08 Mitsui Chemicals, Inc. Plaque d'impression lithographique
US7045266B2 (en) 2000-04-28 2006-05-16 Mitsui Chemicals, Inc. Lithographic printing plate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3289906B2 (ja) 画像形成方法
US5950542A (en) Direct write waterless imaging member with improved ablation properties and methods of imaging and printing
US9440476B2 (en) Thermal imagable waterless lithographic member
US6197478B1 (en) Method for making a driographic printing plate involving the use of a heat-sensitive imaging element
US6022668A (en) Positive-working direct write waterless lithographic printing members and methods of imaging and printing using same
JP4033949B2 (ja) 感熱性像形成要素の使用を含むドリオグラフイ印刷版の製造方法
US6399271B1 (en) Planographic printing
US5849464A (en) Method of making a waterless lithographic printing plate
US6124073A (en) Heat-sensitive imaging element and a method for producing lithographic plates therewith
EP0922572A1 (en) A heat sensitive imaging element and a method for producing lithographic plates therewith
JPH11240273A (ja) 感熱性画像形成要素及びそれを用いる平版印刷版の作製方法
JP3789569B2 (ja) 湿し水不要平版印刷版の形成方法
EP0882583B1 (en) A heat sensitive imaging element and a method for producing lithographic plates therewith
US6093519A (en) Heat sensitive imaging element and a method for producing lithographic plates therewith
JPH09150589A (ja) 直描型水なし平版印刷版原版
JP2005300586A (ja) 直描型水なし平版印刷版原版、その製造方法及びそれを用いた印刷版の製造方法
JP3691613B2 (ja) 水なし平版印刷原版及び水なし平版印刷版の形成方法
JPH1031317A (ja) レーザーダイレクト画像形成方法
JP2001039047A (ja) カチオン性基を有する化合物を含有するカバー層を持ったプロセスレス熱印刷版
JP3747109B2 (ja) 水なし平版印刷版の形成方法
JPH11352673A (ja) 直描型水なし平版印刷版原版
JPH09314794A (ja) 湿し水不要平版原版
JPH0990611A (ja) 湿し水不要平版原版および画像形成方法
JP2002326468A (ja) 水なし平版印刷版及び製造法
JPH10337960A (ja) 感熱性像形成材料及びそれを用いる平版印刷版の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071204

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080321

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080520