JPH11239749A - 凹凸基材への塗液の塗布装置および方法並びにプラズマディスプレイの製造装置および方法 - Google Patents

凹凸基材への塗液の塗布装置および方法並びにプラズマディスプレイの製造装置および方法

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JPH11239749A
JPH11239749A JP6044998A JP6044998A JPH11239749A JP H11239749 A JPH11239749 A JP H11239749A JP 6044998 A JP6044998 A JP 6044998A JP 6044998 A JP6044998 A JP 6044998A JP H11239749 A JPH11239749 A JP H11239749A
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義之 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマディスプレイのように一定の凹凸状
パターンが形成された基材の凹部に塗液を塗布するに際
し、各吐出口からの吐出タイミングを制御することな
く、複数種の塗液を同時に塗布できるようにし、生産性
を向上する。 【解決手段】 表面にストライプ状に凹凸部が形成され
ている凹凸基材の凹部に塗液を吐出する塗液吐出装置を
備え、凹凸基材と塗液吐出装置を3次元的に相対移動さ
せて凹凸基材に塗液を塗布する装置であって、塗液吐出
装置は、互いに独立した複数の塗液貯蔵部と、各塗液貯
蔵部にそれぞれ塗液を供給する塗液供給口と、各塗液貯
蔵部からの各塗液を吐出する開口部である塗液吐出口
と、各塗液貯蔵部とそれに対応する塗液吐出口とを連通
するパス部とを有する、凹凸基材への塗液の塗布装置、
およびその塗布方法、並びにそれを用いたプラズマディ
スプレイの製造装置および方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材上に凹凸状の
特定のパターンが形成されたもの、特に一定形状の隔壁
を等ピッチで配置したプラズマディスプレイパネルや、
ストライプ形ブラックマトリックス式のカラー受像管の
パネル内面等における一定パターンの塗布に適用でき
る、凹凸基材への塗液の塗布装置および塗布方法、並び
にこれらの装置および方法を使用したプラズマディスプ
レイの製造装置および製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイはその方式において
次第に多様化してきている。現在注目されているものの
一つが、従来のブラウン管よりも大型で薄型軽量化が可
能なプラズマディスプレイである。これは、一定ピッチ
で一方向に延びる隔壁によりストライプ状の凹凸部をガ
ラス基板上に形成し、該凹凸部の凹部に赤(R)、緑
(G)、青(B)の蛍光体を充填し、任意の部位を紫外
線により発光させ、所定のカラーパターンを達成するも
のである。
【0003】蛍光体がストライプ状に構成されていると
いう構造は、ストライプ形ブラックマトリックス式のカ
ラー受像管のパネルも有している。
【0004】このような構造のものを高い生産性と高品
質で製造するには、蛍光体を一定のパターン状に、塗り
分ける技術が重要となる。
【0005】通常は、隔壁パターンを形成後、特開平5
−144375号公報に示されるように一色の蛍光体を
全面スクリーン印刷し、必要な部分のみフォトリソグラ
フィー法で残すようにして、高精度のパターンが得られ
るようにしている。しかし、この方法では、R、G、B
の各蛍光体パターンを形成するために、各色の塗布、露
光、現像、乾燥等の工程を3回繰り返す必要があり、コ
ストがかかる上、生産性に著しく劣るという欠点を持
つ。
【0006】また、特開昭52−134368号公報、
特開昭54−13250号公報、特開昭54−1325
1号公報等には、ストライプ形ブラックマトリックス式
のカラー受像管のパネル内面の、凸状となっているブラ
ックマトリックス間の凹部に所定の蛍光体を塗布する方
法として、蛇行防止等の制御装置を有する改良されたノ
ズル装置を用いることが示されている。しかし、一本の
ノズルを用いているために、表面の複数の凹凸部に対し
て同時に塗布する方法には適用できず、一本のノズルに
よる塗布のために時間がかかるという問題がある。
【0007】単にガラス基板上にストライプ状の着色パ
ターンを形成する他の方法としては、ノズルを用いる特
開平5−11105号公報や特開平5−142407公
報等に記載されている方法があるが、表面が平坦な基板
を対象に先端が平坦なノズルで3色同時に塗布するもの
であるため、表面に凹凸が形成されているものに対して
はこの技術をそのまま用いることはできない。
【0008】また、ノズルを用いて平坦な基板上にスト
ライプ状に隔壁を形成する技術が特開平9−92134
号公報に開示されているが、基板上に既に凹凸部が形成
されており、その凹凸部の凹部に沿うように塗液を精度
良く塗布していく工程には採用し難い。
【0009】複数種の塗液を実質的に同時に塗布するた
めに、各塗液用のノズルを塗布方向に複数台配列する方
法も考えられるが、このようにすると、塗液の塗布装置
と塗液が塗布される基材とは塗布方向に相対的に移動さ
れるため、所定の塗布領域に正確に各塗液を塗布してい
くためには、塗液の種類に応じて、配列された各ノズル
のずれ分だけ塗布開始、終了のタイミングをずらす必要
があり、制御が複雑になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、塗布タイミングの制御等を必要とせず、複数種の塗
液を容易にかつ正確に同時に塗布できるようにし、塗布
のためのタクトタイムを短縮して、生産性の大幅な向上
をはかることができる、凹凸基材への塗液の塗布装置お
よび塗布方法、並びにこれらの装置および方法を使用し
たプラズマディスプレイの製造装置および製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の凹凸基材への塗液の塗布装置は、表面にス
トライプ状に凹凸部が形成されている凹凸基材の凹部に
塗液を吐出する塗液吐出装置を備え、凹凸基材と塗液吐
出装置を3次元的に相対移動させて凹凸基材に塗液を塗
布する装置であって、塗液吐出装置は、互いに独立した
複数の塗液貯蔵部と、各塗液貯蔵部にそれぞれ塗液を供
給する塗液供給口と、各塗液貯蔵部からの各塗液を吐出
する開口部である塗液吐出口と、各塗液貯蔵部とそれに
対応する塗液吐出口とを連通するパス部とを有すること
を特徴とするものからなる。
【0012】この塗液の塗布装置においては、一つの塗
液貯蔵部に対して複数の塗液吐出口が設けられ、かつ、
各塗液貯蔵部に対応する塗液吐出口が、一定の順番で周
期的に直線状に(たとえば一直線に)配列されているこ
とが好ましい。
【0013】また、塗液吐出装置(ノズル)の各塗液貯
蔵部、各塗液吐出口および各パス部は、ノズルを構成す
る一体的なブロック体の内部に形成することができる。
あるいは、塗液吐出装置の各塗液貯蔵部、各塗液吐出口
および各パス部を、全ての塗液貯蔵部に対応する板の厚
み方向に貫通した穴と、いずれかの塗液吐出口を形成す
る板の厚み方向に貫通したスリットと、いずれかの塗液
貯蔵部に対応する穴とそれに対応する塗液吐出口を形成
するスリット間を連通する前記パス部に対応する板の厚
み方向に貫通したスリットとを有する板体と、全ての塗
液貯蔵部に対応する板の厚み方向に貫通した穴は有する
が、いずれのスリットも有しない仕切板とを、所定の順
に重ねることにより形成することもできる。後者の場
合、板体と仕切板の厚さは互いに異なっていてもよい。
【0014】この板体と仕切板との交互配置による塗液
吐出装置は、凹凸基材への塗液の塗布装置に限らず、各
種の塗液吐出装置として利用可能である。
【0015】すなわち、本発明に係る塗液吐出装置は、
互いに独立した複数の塗液貯蔵部と、各塗液貯蔵部にそ
れぞれ塗液を供給する塗液供給口と、各塗液貯蔵部から
の各塗液を吐出する開口部である塗液吐出口と、各塗液
貯蔵部とそれに対応する塗液吐出口とを連通するパス部
とを有する塗液吐出装置であって、各塗液貯蔵部、各塗
液吐出口および各パス部が、全ての塗液貯蔵部に対応す
る板の厚み方向に貫通した穴と、いずれかの塗液吐出口
を形成する板の厚み方向に貫通したスリットと、いずれ
かの塗液貯蔵部に対応する穴とそれに対応する塗液吐出
口を形成するスリット間を連通する前記パス部に対応す
る板の厚み方向に貫通したスリットとを有する板体と、
全ての塗液貯蔵部に対応する板の厚み方向に貫通した穴
は有するが、いずれのスリットも有しない仕切板とを、
所定の順に重ねることにより形成されていることを特徴
とするものからなる。
【0016】この塗液吐出装置においても、一つの塗液
貯蔵部に対して複数の塗液吐出口が設けられ、かつ、各
塗液貯蔵部に対応する塗液吐出口が、一定の順番で周期
的に直線状に配列されていることが好ましい。また、板
体と仕切板の厚さは互いに異なっていてもよい。
【0017】本発明に係る凹凸基材への塗液の塗布方法
は、表面にストライプ状に凹凸部が形成されている凹凸
基材と塗液吐出装置を3次元的に相対移動させつつ、塗
液吐出装置から凹凸基材の凹部に塗液を吐出して塗布す
る方法であって、塗液吐出装置に、互いに独立した複数
の塗液貯蔵部と、各塗液貯蔵部にそれぞれ塗液を供給す
る塗液供給口と、各塗液貯蔵部からの各塗液を吐出する
開口部である塗液吐出口と、各塗液貯蔵部とそれに対応
する塗液吐出口とを連通するパス部とを設け、各塗液貯
蔵部からの塗液を、各々対応する塗液吐出口から、同時
に吐出して塗布することを特徴とする方法からなる。
【0018】この方法においては、一つの塗液貯蔵部に
対して複数の塗液吐出口が設けられ、かつ、各塗液貯蔵
部に対応する塗液吐出口が、一定の順番で周期的に直線
状に配列されており、直線状に配列された塗液吐出口か
ら各塗液を同時に吐出することが好ましい。
【0019】そして、本発明に係るプラズマディスプレ
イの製造装置は、塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの
色に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、前述
のような塗液の塗布装置を用いたことを特徴とするもの
からなる。
【0020】また、本発明に係るプラズマディスプレイ
の製造方法は、塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色
に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、上述の
ような塗液の塗布方法を用いることを特徴とする方法か
らなる。
【0021】上記本発明に係る塗液の塗布装置および方
法においては、1台の塗液吐出装置に、互いに独立した
複数の塗液貯蔵部と、各塗液貯蔵部に対応する塗液吐出
口が設けられ、供給された複数種の塗液が、対応する塗
液吐出口から同時に吐出されるので、たとえば3色の互
いに異なる塗液が、凹凸基材の対応する各凹部に同時に
効率よく塗布され、塗布時間が大幅に短縮される。これ
ら塗液吐出口を一直線状に配列しておくことにより、各
吐出口からの塗液の吐出は、塗布方向において同時に開
始され、同時に終了できるから、各吐出口間で吐出のタ
イミングを制御する必要がなくなり、所定の被塗布領域
に対して確実にかつ正確に所望の塗液が塗布される。
【0022】このような装置および方法を用いてプラズ
マディスプレイを製造することにより、凹凸基材の凹部
への塗液の塗布を、より短時間で効率よく行うことがで
き、かつ、優れた品質のプラズマディスプレイを安定し
て生産でき、タクトタイムの短縮を実現して、製造コス
トの低減に寄与できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましい実施形態
を、図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施態
様に係る塗布装置の全体構成を示す斜視図、図2は図1
のテーブル6とノズル20回りの模式図、図3は図1の
ノズル20を下側からみた拡大平面図、図4はノズル2
0の側面図、図5はノズル20の各部断面形状を、それ
ぞれ示している。ただし、図2においては、説明の容易
化のため、1種の塗液の供給、吐出の態様で示してある
が、実際には、図3および図4で示されるノズル20を
用いて、複数種(3色)の塗液の供給、吐出が行われ
る。
【0024】図1は、本発明に係るプラズマディスプレ
イパネルの製造に適用される塗布装置の一例を示してい
る。この塗布装置は基台2を備えている。基台2上に
は、一対のガイド溝レール8が設けられており、このガ
イド溝レール8上にはテーブル6が配置されている。こ
のテーブル6の上面には、表面に凹凸が一定ピッチで一
方向にストライプ状に形成された基材4が、真空吸引に
よってテーブル面に固定可能となるように、複数の吸着
孔7が設けられている。また、基材4は図示しないリフ
トピンによってテーブル6上を昇降する。さらにテーブ
ル6はスライド脚9を介してガイド溝レール8上をX軸
方向に往復動自在となっている。
【0025】一対のガイド溝レール8間には、図2に示
す送りねじ機構を構成するフィードスクリュー10が、
テーブル6の下面に固定されたナット状のコネクタ11
を貫通して延びている。フィードスクリュー10の両端
部は軸受12に回転自在に支持され、さらに片方の一端
にはACサーボモータ16が連結されている。
【0026】図1に示すように、テーブル6の上方に
は、塗液吐出装置であるノズル20がホルダー22を介
して昇降機構30、幅方向移動機構36に連結してい
る。昇降機構30は昇降可能な昇降ブラケット28を備
えており、昇降機構30のケーシング内部で一対のガイ
ドロッドに昇降自在に取り付けられている。また、この
ケーシング内にはガイドロッド間に位置してボールねじ
からなるフィードスクリュー(図示しない)もまた回転
自在に配置されており、ナット型のコネクタを介して昇
降ブラケット28と連結されている。さらにフィードス
クリューの上端には図示しないACサーボモータが接続
されており、このACサーボモータの回転によって昇降
ブラケット28を任意に昇降動作させることができるよ
うになっている。
【0027】さらに、昇降機構30はY軸移動ブラケッ
ト32(アクチュエータ)を介して幅方向移動機構36
に接続されている。幅方向移動機構36はY軸移動ブラ
ケット32をノズル20の幅方向、すなわちY軸方向に
往復自在に移動させるものである。動作のために必要な
ガイドロッド、フィードスクリュー、ナット型コネクタ
ー、ACサーボモータ等は、ケーシング内に昇降機構3
0と同じように配置されている。幅方向移動機構36は
支柱34により基台2上に固定されている。
【0028】これらの構成によって、ノズル20はZ軸
とY軸方向に自在に移動させることができる。
【0029】ノズル20は、テーブル6の往復動方向と
直交する方向、つまりY軸方向に水平に延びているが、
これを直接保持するコの字形のホルダー22は昇降ブラ
ケット28内にて回転自在に支持されており、垂直面内
で自在に図中の矢印方向に回転することができる。
【0030】このホルダ22の上方には水平バー24も
昇降ブラケット28に固定されている。この水平バー2
4の両端部には、電磁作動型のリニアアクチュエータ2
6が取り付けられている。このリニアアクチュエータ2
6は水平バー24の下面から突出する伸縮ロッドを有し
ており、これら伸縮ロッドがホルダ22の両端部に接触
することによってホルダ22の回転角度を規制すること
ができ、結果としてノズル20の傾き度を任意に設定す
ることができる。
【0031】さらに図1を参照すると、基台2の上面に
は逆L字形のセンサ支柱38が固定されており、その先
端にはテーブル6上の基材4の凸部頂上の位置(高さ)
を測定する高さセンサ40が取り付けられている。ま
た、高さセンサ40の隣には、基材4の隔壁間の凹部の
位置を検知するカメラ72が支柱70に取り付けられて
いる。図2に示すように、カメラ72は画像処理装置7
4に電気的に接続されており、隔壁間の凹部位置の変化
を定量的に求めることができる。
【0032】さらに、テーブル6の一端には、センサー
ブラケット64を介して、ノズル20の開口部のある下
端面(開口部面)のテーブル6に対する垂直方向の位置
を検出するセンサー66が取り付けられている。
【0033】図2に示すように、ノズル20はそのマニ
ホールド41内に塗液42が充填されており、開口部で
ある吐出孔44が開口部先端面45上で長手方向に一直
線状にならんでいる(図3参照)。そしてこの吐出孔4
4より塗液42が吐出される。ノズル40には供給ホー
ス46が接続されており、さらに吐出用電磁切換え弁4
8、供給ユニット50、吸引ホース52、吸引用電磁切
換え弁54、塗液タンク56へと連なっている。塗液タ
ンク56には塗液42が蓄えられている。塗液42は、
赤色、緑色、青色のいずれかの色に発光する蛍光体粉末
を含むペーストからなる。
【0034】供給ユニット50の具体例としては、ピス
トン、ダイヤフラム型等の定容量ポンプ、チュービング
ポンプ、ギアポンプ、モータポンプ、さらには液体を気
体の圧力で押し出す圧送コントローラ等がある。供給装
置コントローラ58からの制御信号をうけて、供給ユニ
ット50や、各々の電磁切換え弁の動作を行なわせ、塗
液タンク56から塗液42を吸引して、ノズル20に塗
液42を供給することができる。塗液タンク56から定
容量ポンプへの塗液42の吸引動作を安定化させるため
に、塗液タンク56に空気、窒素等の気体で圧力を付加
してもよい。圧力の大きさは0.01〜1MPa、特に
0.02〜0.5MPaが好ましい。
【0035】供給装置コントローラはさらに、全体コン
トローラ60に電気的に接続されている。この全体コン
トローラ60には、モータコントローラ62、高さセン
サー40の電気入力等、カメラ72の画像処理装置74
からの情報等、すべての制御情報が電気的に接続されて
おり、全体のシーケンス制御を司れるようになってい
る。全体コントローラ60は、コンピュータでも、シー
ケンサでも、制御機能を持つものならばどのようなもの
でもよい。
【0036】またモータコントローラ62には、テーブ
ル6を駆動するACサーボモータ16や、昇降機構30
と幅方向移動機構36のそれぞれのアクチュエータ7
6、78(たとえば、ACサーボモータ)、さらにはテ
ーブル6の移動位置を検出する位置センサ68からの信
号、ノズル20の作動位置を検出するY、Z軸の各々の
リニアセンサ(図示しない)からの信号などが入力され
る。なお、位置センサ68を使用する代わりに、ACサ
ーボモータ16にエンコーダを組み込み、このエンコー
ダから出力されるパルス信号に基づき、テーブル6の位
置を検出することも可能である。
【0037】次に、図3ないし図5に示すノズルの説明
に入る前に、まず、この塗布装置を使った塗布方法につ
いて説明しておく。まず塗布装置における各作動部の原
点復帰が行われるとテーブル6、ノズル20は各々X
軸、Y軸、Z軸の準備位置に移動する。この時、塗液タ
ンク56〜ノズル20まで塗液はすでに充満されてお
り、吐出用電磁切換え弁48は開、吸引用電磁切換え弁
54は閉の状態にする。そして、テーブル6の表面には
図示しないリフトピンが上昇し、図示しないローダから
隔壁が一定ピッチのストライプ状に形成されている基材
4がリフトピン上部に載置される。
【0038】次にリフトピンを下降させて基材4をテー
ブル6の上面に載置し、図示しないアライメント装置に
よってテーブル6上の位置決めが行われた後に基材2を
吸着する。
【0039】次にテーブル6はカメラ72と、高さセン
サー40の真下に基材4の隔壁(凸部頂上)がくるまで
移動し、停止する。カメラ72はテーブル6上に位置決
めされた基材4上の隔壁端部を写し出すようにあらかじ
め位置調整されており、画像処理によって一番端の凹部
の位置を検出し、カメラ基準点からの位置変化量laを
求める。一方、カメラ72の基準点と、所定のY軸座標
位置Yaにある時のホルダ22に固定されたノズル20
の最端部に位置する吐出孔44間の長さlbは、事前の
調整時に測定し、情報として全体コントローラ60に入
力しているので、画像処理装置74からカメラ基準点か
らの隔壁凹部の位置変化量laが電送されると、ノズル
20の最端部に位置する吐出孔44が隔壁端部の凹部の
真上となるY軸座標値Ycを計算し(例えば、Yc=Y
a+lb−la)、ノズル20をその位置に移動させ
る。なお、カメラ72は、ノズル20やホルダ22に取
り付けても同じ機能が得られる。
【0040】この間に高さセンサ40は基材4の隔壁頂
上部の垂直方向の位置を検知し、テーブル6上面との位
置の差から基材4の隔壁頂上部の高さを算出する。この
高さに、あらかじめ与えておいたノズル20開口部〜基
材4の隔壁頂上部間の間隙値を加算して、ノズル20の
Z軸リニアセンサー上での下降すべき値を演算し、その
位置にノズルを移動する。これによって、テーブル6上
での隔壁頂上部位置が基材ごとに変化しても、塗布に重
要なノズル20開口部〜基材上の隔壁頂上部間の間隙を
常に一定に保てるようになる。
【0041】次にテーブル6をノズル20の方へ向けて
動作を開始させ、ノズル20の開口部の真下に基材4の
塗布開始位置が到達する前に所定の塗布速度まで増速さ
せておく。テーブル6の動作開始位置と塗布開始位置ま
での距離は塗布速度まで増速できるよう十分確保できて
いなければならない。
【0042】さらに基材4の塗布開始位置がノズル20
の開口部の真下に至るまでの所に、テーブル6の位置を
検知する位置センサー68を配置しておき、テーブル6
がこの位置に達したら、供給ユニット50の動作を開始
して塗液42のノズル20への供給を開始する。ノズル
20開口部より吐出される塗液42が基材4に達するに
は、基材〜ノズル開口部間の間隙だけ時間遅れが生じ
る。そのため、事前に塗液42をノズル20に供給する
ことによって、基材4の塗布開始位置がノズル20開口
部の丁度真下に来たところでノズル20から吐出された
所定量の塗液42が基板4に到達するので、ほとんど厚
みむらゼロの状態で塗布を開始することができる。塗液
42の供給を開始する位置は位置センサー68の設置場
所を変えて調整することができる。この位置センサー6
8の代わりに、モータあるいはフィードスクリューにエ
ンコーダを接続したり、テーブルにリニアセンサーを付
けたりすると、エンコーダやリニアセンサーの値で検知
しても同様なことが可能となる。
【0043】塗布は、基材4の塗布終了位置がノズル2
0の開口部の真下付近に来るまで行われる。すなわち、
基材4はいつもテーブル6上の定められた位置に置かれ
ているから、基材4の塗布終了位置がノズル20の開口
部の(a)たとえば真下にくる5mm前や、(b)丁度
真下になる位置に相当するテーブル6の位置に、位置セ
ンサーやそのエンコーダ値をあらかじめ設定しておき、
テーブル6が(a)に対応する位置にきたら、全体コン
トローラ60から供給装置コントローラ58に停止指令
を出して塗液42のノズル20への供給を停止して、
(b)の位置までスキージ塗工し、次いでテーブル6が
(b)に対応する位置にきたら、ノズル20を上昇させ
て完全に塗液42をたちきる。塗液42が比較的高粘度
の液体である場合には、単に塗液の供給を停止しただけ
では、残圧によるノズル20開口部からの塗液吐出まで
も瞬時に停止することは難しい。そのために、塗液の供
給を停止するとと同時にノズル20内のマニホールド4
1圧力を大気圧にすると、短時間で開口部からの塗液の
吐出停止が可能となるので、供給ユニットにこのような
機能をもたせるか、あるいは、供給ユニットの吐出電磁
切換え弁48〜ノズル20の間に大気開放バルブを設け
るのが望ましい。
【0044】さて、塗布終了位置を通過しても、テーブ
ル6は動作を続け、終点位置にきたら停止する。このと
き塗布すべき部分がまだ残っている場合には、次の塗布
すべき開始位置までノズルをY軸方向に塗布幅分(ノズ
ルピッチ×穴数)移動して、以下テーブル6を反対方向
に移動させることを除いては同じ手順で塗布を行う。1
回目と同一のテーブル6の移動方向で塗布を行なうのな
ら、ノズル20は次の塗布すべき開始位置までY軸方向
に移動、テーブル6はX軸準備位置まで復帰させる。
【0045】そして塗布工程が完了したら、基材4をア
ンローダで移載する場所までテーブル6を移動して停止
させ、基材4の吸着を解除するとともに大気開放した後
に、リフトピンを上昇させて基材4をテーブル6の面か
ら引き離し、持ち上げる。
【0046】このとき図示されないアンローダによって
基材4の下面が保持され、次の工程に基材4を搬送す
る。基材4をアンローダに受け渡したら、テーブル6は
リフトピンを下降させ原点位置に復帰する。
【0047】このとき、吐出用電磁切換え弁48を閉、
吸引用電磁切換え弁54を開状態にして供給ユニット5
0を動作させ、塗液タンク56から1枚の基材の塗布に
必要な量だけ塗液を供給する。
【0048】上記のような塗液の塗布に、本発明におい
ては、たとえば、図3ないし図5に示す塗液吐出装置
(ノズル)20が用いられる。図3および図4におい
て、ノズル20の内部には、ノズル20の幅方向Yに長
く延びる、互いに独立した3つの塗液貯蔵部としてのマ
ニホールド101、102、103が形成されており、
各マニホールド101、102、103には、それぞ
れ、塗液供給口111、112、113が連通して各塗
液供給口を通して塗液が供給される。塗液としては、た
とえば、3色の塗液が、各々、対応する塗液供給口11
1、112、113(対応するマニホールド101、1
02、103)へと供給される。ノズル20の下面に
は、前述のように塗液吐出口44が設けられているが、
この塗液吐出口44は、マニホールド101へと連通す
る塗液吐出口121、マニホールド102へと連通する
塗液吐出口122、マニホールド103へと連通する塗
液吐出口123の、互いに独立した吐出口からなる。塗
液吐出口121、122、123は、ノズル20の幅方
向Yに一直線上に等ピッチで配列されており、所定の順
番に、3つおきの周期で繰り返し配列されている。図3
には、2組の配列の例を示してあるが、さらに多数組配
列してもよい。図5に、図3におけるA、B、Cの各断
面を示すように、各マニホールド101、102、10
3と、対応する塗液吐出口121、122、123と
は、それぞれ、互いに独立したパス部131、132、
133を介して連通されている。なお、各塗液吐出口1
21、122、123の大きさはφ50〜500μm程
度が好ましく、配置ピッチは100〜2000μm程度
が望ましい。
【0049】この構成によって、マニホールド101、
102、103に供給された各塗液を、ノズル20の幅
方向Yに一定の順番に等ピッチで吐出することができ、
塗布方向Xには、各塗液吐出口121、122、123
から同時に塗液を吐出することができる。
【0050】また、塗液吐出口121、122、123
の配置ピッチを凹凸基材4の凹部の配置ピッチに合わせ
ておくことにより、このノズル構造によって3種類の塗
液を同時に凹部に塗布することができ、塗布を短時間で
効率的に行うことができる。しかも、各塗液吐出口12
1、122、123は同じノズル20に直線状に配列さ
れ、該配列方向は塗布方向に対し直角の方向であるか
ら、各塗液吐出口121、122、123から、基材4
の所定の塗布領域に対して、正確に同時に塗液の塗布の
開始および終了を行うことができ、各塗液吐出口の吐出
タイミングを制御する必要がない。従って、凹凸基材4
への所望の塗布が、容易に、かつ、正確に、しかも短時
間で効率よく行われることになる。
【0051】図6ないし図9は、本発明の別の実施態様
にかかるノズル200を示している。図6ないし図8に
示すように、このノズル200は、両側板250、25
1で板体201、202、203、204を多数挟み込
んだものである。ノズル200の内部には、ノズル20
0の幅方向Yに長く延びる、互いに独立した3つの塗液
貯蔵部としてのマニホールド211、212、213が
形成されており、各マニホールド211、212、21
3には、それぞれ、適切な位置に設けられた塗液供給口
221、222、223が連通して各塗液供給口を通し
て塗液が供給される。塗液としては、たとえば、3色の
塗液が、各々、対応する塗液供給口(対応するマニホー
ルド)へと供給される。ノズル200の下面には、互い
に独立した塗液吐出口231、232、233が設けら
れており、塗液吐出口231はマニホールド211へと
連通し、塗液吐出口232はマニホールド212へと連
通し、塗液吐出口233はマニホールド213へと連通
している。これら塗液吐出口231、232、233
は、ノズル200の幅方向Yに一直線上に等ピッチで配
列されており、所定の順番に、3つおきの周期で繰り返
し配列されている。
【0052】重ねられる板体は、図9に示すように、
(1)ノズル200の断面形状と同じ形状を有し、マニ
ホールド211形成用穴211a、マニホールド212
形成用穴212a、マニホールド213形成用穴213
aは設けられているが、穴211aと吐出口231形成
用スリット231aとのみがパス部としてのスリット2
41を介して連通されている板体201と、(2)ノズ
ル200の断面形状と同じ形状を有し、マニホールド2
11形成用穴211a、マニホールド212形成用穴2
12a、マニホールド213形成用穴213aは設けら
れているが、穴212aと吐出口232形成用スリット
232aとのみがパス部としてのスリット242を介し
て連通されている板体202と、(3)ノズル200の
断面形状と同じ形状を有し、マニホールド211形成用
穴211a、マニホールド212形成用穴212a、マ
ニホールド213形成用穴213aは設けられている
が、穴213aと吐出口233形成用スリット233a
とのみがパス部としてのスリット243を介して連通さ
れている板体203と、(4)ノズル200の断面形状
と同じ形状を有し、全てのマニホールド形成用穴211
a、212a、213aは設けられているが、各スリッ
トが設けられていない仕切板204とからなる。そし
て、これら各板体が、図6、図8に示すように、たとえ
ば、板体201、仕切板204、板体202、仕切板2
04、板体203、仕切板204の順に配置され、この
配置が繰り返されることにより、各マニホールド21
1、212、213が形成されるとともに、前述の如
く、各塗液吐出口231、232、233が、互いに独
立した状態で、ノズル200の幅方向Yに一直線上に配
列され、所定の順番に、3つおきの周期で繰り返し配列
される。
【0053】各板体の厚さは、本実施態様では、板体2
01、202、203は同じで、仕切板204が他のも
のと異なっているが、各々の厚さは開口部の大きさと開
口部となる切りかき部の設定ピッチによって定められ
る。スリット231a、232a、233aによって形
成される開口部(塗液吐出口)の配置ピッチは通常一定
値になるように設定されるが、これは上記厚み構成によ
って、各板体を所定の順に重ねるだけで容易に達成され
る。また、各スリット部が開口部になるのであるから、
開口部の形状は長方形となる。
【0054】上記構造によっても、各マニホールドに供
給された塗液はそれぞれに対応する塗液吐出口からノズ
ル幅方向Yには一定ピッチで定まった順番で吐出され
る。一方塗布方向Xには同時に吐出されるので、たとえ
ば3種類の塗液を同時に凹凸基板の一定ピッチの凹部に
効率よく短時間で塗布することができる。
【0055】また、前記実施態様では基材はX軸方向に
移動し、ノズルがY軸、Z軸方向に移動する場合での適
用例について記述したが、ノズルと基材4が相対的に3
次元的に移動できる構造、形式のものであるのなら、テ
ーブル、ノズルの移動形式はいかなるものでもよい。
【0056】また、前述の実施態様では、塗布はテーブ
ルの移動、凹凸のピッチ方向への移動は、ノズルの移動
によって行う例を示したが、塗布をノズルの移動、凹凸
のピッチ方向への移動をテーブルの移動で行ってもよ
い。
【0057】さらに、本発明における基材としては、ガ
ラス板の他、鉄板、アルミ板等、枚葉状のものならどの
ようなものでもよい。とくに、プラズマディスプレイ用
基材に赤、青、緑等の3色の蛍光体を同時に塗布する場
合に好適である。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の凹凸基材
への塗液の塗布装置および方法によれば、複数種の塗液
を一列に配列された塗液吐出口から実質的に同時に効率
よく塗布できるようになったので、タクトタイムを短く
して生産性を向上させることができる。
【0059】また、異なる塗液を同じタイミングで吐出
動作を制御できるので、複雑な制御装置が不要であり、
容易に塗布厚さが均一で品質の高い被塗布物が得られ、
歩留まりも向上するので一層生産性を向上させることが
できる。
【0060】本発明のプラズマディスプレイの製造装置
および方法によれば、上記凹凸基材への塗液の塗布装置
および方法を使用しているので、品質の高いプラズマデ
ィスプレイパネルを、高い生産性で安価に製造すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る塗液の塗布装置の全
体構成を説明するための斜視図である。
【図2】図1の装置のテーブルとノズル周りの構成を示
す模式図である。
【図3】図1の装置におけるノズルの拡大底面図であ
る。
【図4】図3のノズルの側面図である。
【図5】図3のノズルのA−A線、B−B線、C−C線
に沿う縦断面図である。
【図6】本発明の別の実施態様に係る塗液吐出装置(ノ
ズル)の正面図である。
【図7】図6のノズルの側面図である。
【図8】図6のノズルの底面図である。
【図9】図6のノズルを構成する各板体の正面図であ
る。
【符号の説明】
2 基台 4 基材 6 テーブル 8 ガイド溝レール 10 フィードスクリュー 16 ACサーボモータ 20 ノズル 26 リニアアクチュエータ 30 昇降機構 36 幅方向移動機構 40 高さセンサー 42 塗液 44 開口部(吐出孔) 45 開口部面 50 供給ユニット 56 塗液タンク 58 供給装置コントローラ 60 全体コントローラ 66 センサー 72 カメラ 101、102、103、211、212、213 塗
液貯蔵部としてのマニホールド 111、112、113、221、222、223 塗
液供給口 121、122、123、231、232、233 塗
液吐出口 131、132、133 パス部 200 ノズル 201、202、203 板体 204 仕切板 211a、212a、213a マニホールドを形成す
る穴 231a、232a、233a 塗液吐出口を形成する
スリット 241、242、243 パス部を形成するスリット 250、251 側板

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にストライプ状に凹凸部が形成されて
    いる凹凸基材の凹部に塗液を吐出する塗液吐出装置を備
    え、凹凸基材と塗液吐出装置を3次元的に相対移動させ
    て凹凸基材に塗液を塗布する装置であって、塗液吐出装
    置は、互いに独立した複数の塗液貯蔵部と、各塗液貯蔵
    部にそれぞれ塗液を供給する塗液供給口と、各塗液貯蔵
    部からの各塗液を吐出する開口部である塗液吐出口と、
    各塗液貯蔵部とそれに対応する塗液吐出口とを連通する
    パス部とを有することを特徴とする、凹凸基材への塗液
    の塗布装置。
  2. 【請求項2】一つの塗液貯蔵部に対して複数の塗液吐出
    口が設けられ、かつ、各塗液貯蔵部に対応する塗液吐出
    口が、一定の順番で周期的に直線状に配列されている、
    請求項1に記載の凹凸基材への塗液の塗布装置。
  3. 【請求項3】前記塗液吐出装置の各塗液貯蔵部、各塗液
    吐出口および各パス部が、全ての塗液貯蔵部に対応する
    板の厚み方向に貫通した穴と、いずれかの塗液吐出口を
    形成する板の厚み方向に貫通したスリットと、いずれか
    の塗液貯蔵部に対応する穴とそれに対応する塗液吐出口
    を形成するスリット間を連通する前記パス部に対応する
    板の厚み方向に貫通したスリットとを有する板体と、全
    ての塗液貯蔵部に対応する板の厚み方向に貫通した穴は
    有するが、いずれのスリットも有しない仕切板とを、所
    定の順に重ねることにより形成されている、請求項1ま
    たは2に記載の凹凸基材への塗液の塗布装置。
  4. 【請求項4】前記板体と仕切板の厚さが互いに異なって
    いる、請求項3に記載の凹凸基材への塗液の塗布装置。
  5. 【請求項5】互いに独立した複数の塗液貯蔵部と、各塗
    液貯蔵部にそれぞれ塗液を供給する塗液供給口と、各塗
    液貯蔵部からの各塗液を吐出する開口部である塗液吐出
    口と、各塗液貯蔵部とそれに対応する塗液吐出口とを連
    通するパス部とを有する塗液吐出装置であって、各塗液
    貯蔵部、各塗液吐出口および各パス部が、全ての塗液貯
    蔵部に対応する板の厚み方向に貫通した穴と、いずれか
    の塗液吐出口を形成する板の厚み方向に貫通したスリッ
    トと、いずれかの塗液貯蔵部に対応する穴とそれに対応
    する塗液吐出口を形成するスリット間を連通する前記パ
    ス部に対応する板の厚み方向に貫通したスリットとを有
    する板体と、全ての塗液貯蔵部に対応する板の厚み方向
    に貫通した穴は有するが、いずれのスリットも有しない
    仕切板とを、所定の順に重ねることにより形成されてい
    ることを特徴とする、塗液吐出装置。
  6. 【請求項6】一つの塗液貯蔵部に対して複数の塗液吐出
    口が設けられ、かつ、各塗液貯蔵部に対応する塗液吐出
    口が、一定の順番で周期的に直線状に配列されている、
    請求項5に記載の塗液吐出装置。
  7. 【請求項7】前記板体と仕切板の厚さが互いに異なって
    いる、請求項5または6に記載の塗液吐出装置。
  8. 【請求項8】表面にストライプ状に凹凸部が形成されて
    いる凹凸基材と塗液吐出装置を3次元的に相対移動させ
    つつ、塗液吐出装置から凹凸基材の凹部に塗液を吐出し
    て塗布する方法であって、塗液吐出装置に、互いに独立
    した複数の塗液貯蔵部と、各塗液貯蔵部にそれぞれ塗液
    を供給する塗液供給口と、各塗液貯蔵部からの各塗液を
    吐出する開口部である塗液吐出口と、各塗液貯蔵部とそ
    れに対応する塗液吐出口とを連通するパス部とを設け、
    各塗液貯蔵部からの塗液を、各々対応する塗液吐出口か
    ら、同時に吐出して塗布することを特徴とする、凹凸基
    材への塗液の塗布方法。
  9. 【請求項9】一つの塗液貯蔵部に対して複数の塗液吐出
    口が設けられ、かつ、各塗液貯蔵部に対応する塗液吐出
    口が、一定の順番で周期的に直線状に配列されており、
    直線状に配列された塗液吐出口から各塗液を同時に吐出
    する、請求項8に記載の凹凸基材への塗液の塗布方法。
  10. 【請求項10】塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色
    に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、請求項
    1ないし4のいずれかに記載の塗液の塗布装置を用いた
    ことを特徴とする、プラズマディスプレイの製造装置。
  11. 【請求項11】塗液が赤色、緑色、青色のいずれかの色
    に発光する蛍光体粉末を含むペーストであって、請求項
    8または9に記載の塗液の塗布方法を用いることを特徴
    とする、プラズマディスプレイの製造方法。
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