JPH11239706A - 焼却炉排ガスの集塵方法および装置 - Google Patents
焼却炉排ガスの集塵方法および装置Info
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- JPH11239706A JPH11239706A JP10043655A JP4365598A JPH11239706A JP H11239706 A JPH11239706 A JP H11239706A JP 10043655 A JP10043655 A JP 10043655A JP 4365598 A JP4365598 A JP 4365598A JP H11239706 A JPH11239706 A JP H11239706A
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- JP
- Japan
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- exhaust gas
- incinerator
- dioxins
- fly ash
- ceramic filter
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイオキシン類の再生成を抑制することがで
きるとともに、高温の排ガスを有効利用することができ
る焼却炉排ガスの集塵方法および装置を提供する。 【解決手段】 廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガ
ス中から飛灰を、セラミックフィルターにより450〜
800℃で集塵除去する。
きるとともに、高温の排ガスを有効利用することができ
る焼却炉排ガスの集塵方法および装置を提供する。 【解決手段】 廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガ
ス中から飛灰を、セラミックフィルターにより450〜
800℃で集塵除去する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ダイオキシン類
の再生成の原因となる飛灰を高温集塵するための焼却炉
排ガスの集塵方法および装置に関する。
の再生成の原因となる飛灰を高温集塵するための焼却炉
排ガスの集塵方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 廃棄物焼却炉から排出される排ガス中
には、飛灰、塩化水素(HCl)、SOx、NOx、水
銀を含む重金属類やダイオキシン類の微量成分が含まれ
ている。なかでも、ダイオキシン類(PCDD:ポリ塩
化ジベンゾジオキシン、及びPCDF:ポリ塩化ジベン
ゾフランの総称)については、極めて毒性が強く、しか
も発ガン性をも有することが報告されており、ダイオキ
シン類の捕集・除去は緊急課題として取り上げられてい
る。
には、飛灰、塩化水素(HCl)、SOx、NOx、水
銀を含む重金属類やダイオキシン類の微量成分が含まれ
ている。なかでも、ダイオキシン類(PCDD:ポリ塩
化ジベンゾジオキシン、及びPCDF:ポリ塩化ジベン
ゾフランの総称)については、極めて毒性が強く、しか
も発ガン性をも有することが報告されており、ダイオキ
シン類の捕集・除去は緊急課題として取り上げられてい
る。
【0003】 焼却炉排ガス中に存在するダイオキシン
類は、廃棄物中に不純物として含まれていたものと、焼
却処理の過程で新たに生成されるものがある。このた
め、ダイオキシン類を分解するとともに、ダイオキシン
類の発生を抑制することが重要である。特に、ダイオキ
シン類は、焼却処理の過程において、不完全燃焼に伴う
未燃有機物が比較的低い温度域(300℃程度)で飛灰
表面で、塩化銅などの触媒作用によって生成されること
が知られているため、焼却炉内で800℃以上で完全燃
焼することが必要不可欠とされてきた。
類は、廃棄物中に不純物として含まれていたものと、焼
却処理の過程で新たに生成されるものがある。このた
め、ダイオキシン類を分解するとともに、ダイオキシン
類の発生を抑制することが重要である。特に、ダイオキ
シン類は、焼却処理の過程において、不完全燃焼に伴う
未燃有機物が比較的低い温度域(300℃程度)で飛灰
表面で、塩化銅などの触媒作用によって生成されること
が知られているため、焼却炉内で800℃以上で完全燃
焼することが必要不可欠とされてきた。
【0004】 前記のような条件で焼却処理を行った場
合であっても、廃棄物中に含まれるダイオキシン類の全
てを焼却炉内で熱分解、酸化分解することは困難であっ
た。また、焼却処理によってダイオキシン類を分解して
も、焼却炉出口以降(300℃付近)における気相反応
と飛灰表面が関与した気固反応によって、ダイオキシン
類が再生成されてしまうといった問題点が生じていた。
合であっても、廃棄物中に含まれるダイオキシン類の全
てを焼却炉内で熱分解、酸化分解することは困難であっ
た。また、焼却処理によってダイオキシン類を分解して
も、焼却炉出口以降(300℃付近)における気相反応
と飛灰表面が関与した気固反応によって、ダイオキシン
類が再生成されてしまうといった問題点が生じていた。
【0005】 上記のことを解消するために、焼却処理
後の排ガスを、急冷設備で200℃以下に急冷すること
により、ダイオキシン類の再合成を抑制するとともに、
バグフィルターや電気集塵機等の集塵手段で排ガス中の
飛灰(煤塵)を分離・回収する方法が検討されている。
後の排ガスを、急冷設備で200℃以下に急冷すること
により、ダイオキシン類の再合成を抑制するとともに、
バグフィルターや電気集塵機等の集塵手段で排ガス中の
飛灰(煤塵)を分離・回収する方法が検討されている。
【0006】 しかしながら、この方法では、ダイオキ
シン再合成およびバグフィルター(耐熱温度:250℃
以下)の焼損防止、更には急冷設備で使用された冷却水
の排水処理等を行う必要があるため、装置コストおよび
装置スケールも大きくなるとともに、高温の排ガスを2
00℃以下に急冷してしまうため、廃熱回収ボイラーに
よる熱の有効利用ができないという問題点があった。ま
た、排ガス中の硫黄酸化物(SOX)を分離・回収する
ためには、脱硝触媒が用いられるが、これを活性化させ
るためには、冷却した排ガスを約300℃以上に再加熱
する必要があり、非経済的であった。
シン再合成およびバグフィルター(耐熱温度:250℃
以下)の焼損防止、更には急冷設備で使用された冷却水
の排水処理等を行う必要があるため、装置コストおよび
装置スケールも大きくなるとともに、高温の排ガスを2
00℃以下に急冷してしまうため、廃熱回収ボイラーに
よる熱の有効利用ができないという問題点があった。ま
た、排ガス中の硫黄酸化物(SOX)を分離・回収する
ためには、脱硝触媒が用いられるが、これを活性化させ
るためには、冷却した排ガスを約300℃以上に再加熱
する必要があり、非経済的であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、このよう
な従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、焼却処理後の排ガス中の飛灰
を高温状態で集塵することにより、ダイオキシン類の再
生成を抑制することができるとともに、高温の排ガスを
有効利用することができる焼却炉排ガスの集塵方法およ
び装置を提供するものである。
な従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、焼却処理後の排ガス中の飛灰
を高温状態で集塵することにより、ダイオキシン類の再
生成を抑制することができるとともに、高温の排ガスを
有効利用することができる焼却炉排ガスの集塵方法およ
び装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガス中から
飛灰を、セラミックフィルターにより450〜800℃
で集塵除去することを特徴とする焼却炉排ガスの集塵方
法が提供される。
れば、廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガス中から
飛灰を、セラミックフィルターにより450〜800℃
で集塵除去することを特徴とする焼却炉排ガスの集塵方
法が提供される。
【0009】 また、本発明によれば、廃棄物焼却炉か
ら排出される高温の排ガス中の飛灰を450〜800℃
で集塵するとともに、その集塵手段がセラミックフィル
ターであることを特徴とする焼却炉排ガスの集塵装置が
提供される。
ら排出される高温の排ガス中の飛灰を450〜800℃
で集塵するとともに、その集塵手段がセラミックフィル
ターであることを特徴とする焼却炉排ガスの集塵装置が
提供される。
【0010】 このとき、本発明では、セラミックフィ
ルターが、ハニカムセラミックスであるとともに、ウォ
ールフローモノリスであることが好ましく、更にハニカ
ムセラミックスの平均気孔径が、3〜15μmであるこ
とが好ましい。
ルターが、ハニカムセラミックスであるとともに、ウォ
ールフローモノリスであることが好ましく、更にハニカ
ムセラミックスの平均気孔径が、3〜15μmであるこ
とが好ましい。
【0011】 また、本発明では、セラミックフィルタ
ーの清浄ガス出口部分に、ダイオキシン分解触媒を担持
したものであることが好ましい。
ーの清浄ガス出口部分に、ダイオキシン分解触媒を担持
したものであることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】 本発明の焼却炉排ガスの集塵方
法は、廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガス中から
飛灰をセラミックフィルターにより450〜800℃で
集塵除去するものである。
法は、廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガス中から
飛灰をセラミックフィルターにより450〜800℃で
集塵除去するものである。
【0013】 これにより、焼却処理後の排ガス中の飛
灰を高温状態で集塵することにより、ダイオキシン類の
再生成を抑制することができるとともに、高温の排ガス
を有効利用することができる。また、本発明の焼却炉排
ガスの集塵装置は、従来の装置と比較して、装置の簡便
化と保守管理が容易であるため、装置コストおよび運転
コストの低減に寄与することができる。更に、焼却炉排
ガスの温度が十分高いため、従来の方法のように、脱硝
処理を行う前に、焼却炉排ガスを再加熱する必要が無
く、経済的である。
灰を高温状態で集塵することにより、ダイオキシン類の
再生成を抑制することができるとともに、高温の排ガス
を有効利用することができる。また、本発明の焼却炉排
ガスの集塵装置は、従来の装置と比較して、装置の簡便
化と保守管理が容易であるため、装置コストおよび運転
コストの低減に寄与することができる。更に、焼却炉排
ガスの温度が十分高いため、従来の方法のように、脱硝
処理を行う前に、焼却炉排ガスを再加熱する必要が無
く、経済的である。
【0014】 次に、本発明の焼却炉排ガスの集塵の基
本作用について説明する。従来の方法では、焼却炉排ガ
スを200℃以下に急冷することにより、ダイオキシン
の再生成しやすい約300℃付近での滞留時間を極端に
短くすることが行われているが、廃熱回収ボイラーによ
る熱の有効利用ができないといった欠点があった。そこ
で、本発明の主な目的としては、ダイオキシン類の再生
成時に触媒となる焼却炉排ガス中の飛灰を450〜80
0℃で予め集塵することにより、焼却炉排ガスが低い温
度域(300℃程度)になっても、気相反応と飛灰表面
が関与した気固反応によるダイオキシン類の再生成を抑
制することができるとともに、高温の焼却炉排ガスを有
効利用することにある。
本作用について説明する。従来の方法では、焼却炉排ガ
スを200℃以下に急冷することにより、ダイオキシン
の再生成しやすい約300℃付近での滞留時間を極端に
短くすることが行われているが、廃熱回収ボイラーによ
る熱の有効利用ができないといった欠点があった。そこ
で、本発明の主な目的としては、ダイオキシン類の再生
成時に触媒となる焼却炉排ガス中の飛灰を450〜80
0℃で予め集塵することにより、焼却炉排ガスが低い温
度域(300℃程度)になっても、気相反応と飛灰表面
が関与した気固反応によるダイオキシン類の再生成を抑
制することができるとともに、高温の焼却炉排ガスを有
効利用することにある。
【0015】 このとき、上記のように集塵温度を45
0〜800℃に限定する理由としては、450℃未満で
あると、ダイオキシン類の再生成の抑制効果が十分でな
いため、800℃を超過すると、飛灰が溶融し、フィル
ター表面に付着することによりフィルター性能が損なわ
れてしまうからである。
0〜800℃に限定する理由としては、450℃未満で
あると、ダイオキシン類の再生成の抑制効果が十分でな
いため、800℃を超過すると、飛灰が溶融し、フィル
ター表面に付着することによりフィルター性能が損なわ
れてしまうからである。
【0016】 また、本発明の主要な特徴としては、集
塵手段として、耐熱性及び耐食性に優れたセラミックフ
ィルターを用いたことにある。これにより、バグフィル
ターや電気集塵機等では実現できなかった高温(450
〜800℃)での集塵を実現することができる。また、
本発明で用いるセラミックフィルターは、ハニカムセラ
ミックスであることが好ましい。
塵手段として、耐熱性及び耐食性に優れたセラミックフ
ィルターを用いたことにある。これにより、バグフィル
ターや電気集塵機等では実現できなかった高温(450
〜800℃)での集塵を実現することができる。また、
本発明で用いるセラミックフィルターは、ハニカムセラ
ミックスであることが好ましい。
【0017】 次に、本発明の集塵装置に用いるハニカ
ムセラミックスについて更に詳細に説明する。ハニカム
セラミックスは、多孔質薄壁で仕切られた一定形状の多
数のセルが貫通するセラミックスであり、この多孔質薄
壁にて除塵を行う。このとき、ハニカムセラミックスの
平均気孔径を3〜15μmにコントロールすることが好
ましい。これにより、微細粉体(0.1μm)の集塵が
可能であり、フィルターとして用いた場合、ガスのダス
ト濃度がmg/Nm3レベルとなり、高集塵効率を達成
することができる。また、壁厚を1mm程度に薄くする
ことができるため、低圧力損失を実現するとともに、目
詰まりが少なく、パルス逆洗もできるため、長期に安定
した性能を保持することができる。更に、ハニカムセラ
ミックスは、ハニカム形状をしているため、大きなろ過
面積を有し、高強度、高寿命であることから、装置コス
ト、ランニングコストおよび運転コストを低減すること
ができる。
ムセラミックスについて更に詳細に説明する。ハニカム
セラミックスは、多孔質薄壁で仕切られた一定形状の多
数のセルが貫通するセラミックスであり、この多孔質薄
壁にて除塵を行う。このとき、ハニカムセラミックスの
平均気孔径を3〜15μmにコントロールすることが好
ましい。これにより、微細粉体(0.1μm)の集塵が
可能であり、フィルターとして用いた場合、ガスのダス
ト濃度がmg/Nm3レベルとなり、高集塵効率を達成
することができる。また、壁厚を1mm程度に薄くする
ことができるため、低圧力損失を実現するとともに、目
詰まりが少なく、パルス逆洗もできるため、長期に安定
した性能を保持することができる。更に、ハニカムセラ
ミックスは、ハニカム形状をしているため、大きなろ過
面積を有し、高強度、高寿命であることから、装置コス
ト、ランニングコストおよび運転コストを低減すること
ができる。
【0018】 このとき、ハニカムセラミックスが、図
1に示すようなウォールフローモノリスであることがよ
り好ましい。これは、図1(a),(b)に示すよう
に、各セルが入口(IN)と出口(OUT)で交互に目
封じされており、入口(IN)から流入した焼却炉排ガ
スXが、必ず多孔質隔壁46を通過するため、焼却炉排
気ガスX中の飛灰Zをより確実に多孔質隔壁46上に捕
集することができるからである。
1に示すようなウォールフローモノリスであることがよ
り好ましい。これは、図1(a),(b)に示すよう
に、各セルが入口(IN)と出口(OUT)で交互に目
封じされており、入口(IN)から流入した焼却炉排ガ
スXが、必ず多孔質隔壁46を通過するため、焼却炉排
気ガスX中の飛灰Zをより確実に多孔質隔壁46上に捕
集することができるからである。
【0019】 尚、ハニカムセラミックスの材質は、特
に限定されないが、耐熱衝撃性、耐熱性、耐食性が要求
されるため、主としてコージェライト、ムライト、リチ
ウムアルミニウム、シリケート、チタン酸アルミニウム
等といった低熱膨張セラミックスであることが好まし
い。
に限定されないが、耐熱衝撃性、耐熱性、耐食性が要求
されるため、主としてコージェライト、ムライト、リチ
ウムアルミニウム、シリケート、チタン酸アルミニウム
等といった低熱膨張セラミックスであることが好まし
い。
【0020】 更に、上記に示したセラミックフィルタ
ーの清浄ガス出口(図1の場合、出口(OUT)に相
当)部分に、ダイオキシン分解触媒を担持することが好
ましい。これにより、廃棄物の成分中に不純物として含
まれていたダイオキシン類が焼却炉内で熱分解、酸化分
解を受けないで通過してきた場合であっても、確実にダ
イオキシン類を分解・除去することができる。尚、ダイ
オキシン分解触媒としては、特に限定されないが、Ti
O2−V2O5−WO3やSiO2−Al2O3−TiO2−V
2O5−WO3−Ptであることが好ましい。
ーの清浄ガス出口(図1の場合、出口(OUT)に相
当)部分に、ダイオキシン分解触媒を担持することが好
ましい。これにより、廃棄物の成分中に不純物として含
まれていたダイオキシン類が焼却炉内で熱分解、酸化分
解を受けないで通過してきた場合であっても、確実にダ
イオキシン類を分解・除去することができる。尚、ダイ
オキシン分解触媒としては、特に限定されないが、Ti
O2−V2O5−WO3やSiO2−Al2O3−TiO2−V
2O5−WO3−Ptであることが好ましい。
【0021】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。図2に示す廃棄物焼却施設を用いて、集塵温
度(℃)におけるダイオキシン濃度(ng/m3−Te
q)の測定を行った。
説明する。図2に示す廃棄物焼却施設を用いて、集塵温
度(℃)におけるダイオキシン濃度(ng/m3−Te
q)の測定を行った。
【0022】 (実施例1、比較例)焼却炉10で廃棄
物を焼却した後、二次焼却炉12で二次焼却(二次燃焼
ガス温度:850〜960℃、滞留時間:3秒以上)を
行った。続いて、排ガスダクト兼助冷装置14で焼却炉
排ガスを所定の集塵温度(℃)に冷却した後、集塵装置
16(ハニカムセラミックスの平均気孔径:11μm)
で焼却炉排ガス中の飛灰を集塵・除去後、焼却炉排ガス
のサンプリングA(実施例1)を行うとともに、集塵装
置16を経由しないときの焼却炉排ガスのサンプリング
B(比較例)を行った。得られた結果を表1に示す。
尚、ダイオキシン濃度の測定は、「廃棄物処理における
ダイオキシン類標準測定マニュアル」に準拠して行っ
た。
物を焼却した後、二次焼却炉12で二次焼却(二次燃焼
ガス温度:850〜960℃、滞留時間:3秒以上)を
行った。続いて、排ガスダクト兼助冷装置14で焼却炉
排ガスを所定の集塵温度(℃)に冷却した後、集塵装置
16(ハニカムセラミックスの平均気孔径:11μm)
で焼却炉排ガス中の飛灰を集塵・除去後、焼却炉排ガス
のサンプリングA(実施例1)を行うとともに、集塵装
置16を経由しないときの焼却炉排ガスのサンプリング
B(比較例)を行った。得られた結果を表1に示す。
尚、ダイオキシン濃度の測定は、「廃棄物処理における
ダイオキシン類標準測定マニュアル」に準拠して行っ
た。
【0023】
【表1】
【0024】 (実施例2)実施例1と同様の方法で、
集塵装置16に用いるハニカムセラミックスの平均気孔
径を3〜15μmにしたときにおけるダイオキシン濃度
(ng/m3−Teq)をそれぞれ測定した。得られた
結果を図3に示す。尚、集塵装置16の集塵ガス量は、
3〜4m3/minであり、集塵装置16に用いるハニ
カムセラミックス(ウォールフローモノリス)の諸条件
は、表2に示す通りである。
集塵装置16に用いるハニカムセラミックスの平均気孔
径を3〜15μmにしたときにおけるダイオキシン濃度
(ng/m3−Teq)をそれぞれ測定した。得られた
結果を図3に示す。尚、集塵装置16の集塵ガス量は、
3〜4m3/minであり、集塵装置16に用いるハニ
カムセラミックス(ウォールフローモノリス)の諸条件
は、表2に示す通りである。
【0025】
【表2】
【0026】 (考察:実施例1〜2、比較例)表1か
らわかるように、実施例1では、ダイオキシン類の再生
成時に触媒となる焼却炉排ガス中の飛灰を450〜80
0℃で予め集塵することにより、焼却炉排ガスが低い温
度域(300℃程度)になっても、気相反応と飛灰表面
が関与した気固反応によるダイオキシン類の再生成を抑
制することができた。また、図3に示すように、実施例
2では、集塵装置16に用いるハニカムセラミックスの
平均気孔径が3〜5μmである場合、ダイオキシン濃度
をより低減することができるだけでなく、集塵温度が6
00〜800℃のとき、ダイオキシン濃度を更に低減す
ることができた。
らわかるように、実施例1では、ダイオキシン類の再生
成時に触媒となる焼却炉排ガス中の飛灰を450〜80
0℃で予め集塵することにより、焼却炉排ガスが低い温
度域(300℃程度)になっても、気相反応と飛灰表面
が関与した気固反応によるダイオキシン類の再生成を抑
制することができた。また、図3に示すように、実施例
2では、集塵装置16に用いるハニカムセラミックスの
平均気孔径が3〜5μmである場合、ダイオキシン濃度
をより低減することができるだけでなく、集塵温度が6
00〜800℃のとき、ダイオキシン濃度を更に低減す
ることができた。
【0027】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、焼却処理後の排ガス中の飛灰を高温状態で集塵する
ことにより、ダイオキシン類の再生成を抑制することが
できるとともに、高温の排ガスを有効利用することがで
きる。また、本発明によれば、従来の装置と比較して、
装置の簡便化と保守管理が容易であるため、装置コスト
および運転コストの低減に寄与することができる。
ば、焼却処理後の排ガス中の飛灰を高温状態で集塵する
ことにより、ダイオキシン類の再生成を抑制することが
できるとともに、高温の排ガスを有効利用することがで
きる。また、本発明によれば、従来の装置と比較して、
装置の簡便化と保守管理が容易であるため、装置コスト
および運転コストの低減に寄与することができる。
【図1】 本発明の集塵装置に用いるハニカムセラミッ
クス(ウォールフローモノリス)の一例を示す概略説明
図であり、(a)は正面図、(b)は横断面図である。
クス(ウォールフローモノリス)の一例を示す概略説明
図であり、(a)は正面図、(b)は横断面図である。
【図2】 本発明の集塵装置を用いた廃棄物焼却施設の
一例を示す概略構成図である。
一例を示す概略構成図である。
【図3】 本発明の集塵装置に用いられるハニカムセラ
ミックスの平均気孔径(μm)および集塵温度(℃)と
ダイオキシン濃度(ng/m3−Teq)との関係を示
したグラフである。
ミックスの平均気孔径(μm)および集塵温度(℃)と
ダイオキシン濃度(ng/m3−Teq)との関係を示
したグラフである。
10…焼却炉、12…二次焼却炉、14…排ガスダクト
兼助冷装置、16…集塵装置、18…ダンパー、20…
ファン、42…ハニカムセラミックス、44…目封じ
材、45…セル、46…多孔質隔壁。
兼助冷装置、16…集塵装置、18…ダンパー、20…
ファン、42…ハニカムセラミックス、44…目封じ
材、45…セル、46…多孔質隔壁。
Claims (10)
- 【請求項1】 廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガ
ス中から飛灰を、セラミックフィルターにより450〜
800℃で集塵除去することを特徴とする焼却炉排ガス
の集塵方法。 - 【請求項2】 セラミックフィルターが、ハニカムセラ
ミックスである請求項1に記載の焼却炉排ガスの集塵方
法。 - 【請求項3】 ハニカムセラミックスの平均気孔径が、
3〜15μmである請求項2に記載の焼却炉排ガスの集
塵方法。 - 【請求項4】 ハニカムセラミックスが、ウォールフロ
ーモノリスである請求項2又は3に記載の焼却炉排ガス
の集塵方法。 - 【請求項5】 セラミックフィルターの清浄ガス出口部
分に、ダイオキシン分解触媒を担持した請求項1に記載
の焼却炉排ガスの集塵方法。 - 【請求項6】 廃棄物焼却炉から排出される高温の排ガ
ス中の飛灰を450〜800℃で集塵するとともに、そ
の集塵手段がセラミックフィルターであることを特徴と
する焼却炉排ガスの集塵装置。 - 【請求項7】 セラミックフィルターが、ハニカムセラ
ミックスである請求項6に記載の焼却炉排ガスの集塵装
置。 - 【請求項8】 ハニカムセラミックスの平均気孔径が、
3〜15μmである請求項7に記載の焼却炉排ガスの集
塵装置。 - 【請求項9】 ハニカムセラミックスが、ウォールフロ
ーモノリスである請求項7又は8に記載の焼却炉排ガス
の集塵装置。 - 【請求項10】 セラミックフィルターの清浄ガス出口
部分に、ダイオキシン分解触媒を担持した請求項6に記
載の焼却炉排ガスの集塵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10043655A JPH11239706A (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | 焼却炉排ガスの集塵方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10043655A JPH11239706A (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | 焼却炉排ガスの集塵方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11239706A true JPH11239706A (ja) | 1999-09-07 |
Family
ID=12669889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10043655A Pending JPH11239706A (ja) | 1998-02-25 | 1998-02-25 | 焼却炉排ガスの集塵方法および装置 |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002113315A (ja) * | 2000-10-04 | 2002-04-16 | Ngk Insulators Ltd | 複層構造ハニカムフィルタ及びこれを用いたダイオキシン除去・集塵装置並びにダイオキシン除去・集塵方法 |
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1998
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