JPH1123813A - 光散乱フィルム - Google Patents

光散乱フィルム

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JPH1123813A
JPH1123813A JP9192076A JP19207697A JPH1123813A JP H1123813 A JPH1123813 A JP H1123813A JP 9192076 A JP9192076 A JP 9192076A JP 19207697 A JP19207697 A JP 19207697A JP H1123813 A JPH1123813 A JP H1123813A
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Japan
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light
fine particles
scattering
display device
scattering film
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JP9192076A
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Inventor
Koichi Tanaka
興一 田中
Hiroyuki Emori
洋之 江森
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射型液晶表示装置などに用いた場合、表示画
像の視認性を向上させる光散乱フィルムを提供する。 【解決手段】透明なフィルム上に、微粒子を分散させた
樹脂層からなる光散乱層を有し、該微粒子と該微粒子部
分以外の樹脂層との屈折率比が後者が1に対して前者が
1.001〜1.2であり、ヘイズ値が70%以上、光
学くし幅2.0mmにおける透過像鮮明度が30%以下
である光散乱フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型液晶表示装
置等に有用な光散乱フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】携帯用高度情報端末等に用いられる反射
型液晶表示装置は、バックライトを用いる透過型液晶表
示装置に比べて軽量化、低消費電力化が可能なため、注
目されている。従来の反射型液晶表示装置は、透過型と
同じ液晶セルの背面に反射板を設置したものであり、偏
光板を2枚用いるため明るさに乏しいという問題があっ
た。
【0003】このような問題を解決するために、例えば
OCB(光学補償ベンドセル)を用いて偏光板1枚で表
示を行う方法や、TN(ツイストネマチック)セルを用
い、偏光板1枚と位相差板を用いて表示を行う方法や、
偏光板を用いない相転移型ゲスト−ホストセルを用いる
方法等が提案されている。これらは偏光板の吸収に伴う
光量の損失を低減できるため従来よりも明るい表示が可
能となる。
【0004】さらに、これらの表示体には前方散乱フィ
ルムが用いられている。この前方散乱フィルムは、微粒
子を含有する高分子化合物からなるフィルムであり、該
フィルムに入射した光が微粒子によって散乱する際、後
方散乱をなるべく抑え、前方に光を散乱させることによ
り、明るさとコントラスト、視野角特性を向上させる機
能を有するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に後
方散乱をおさえ、前方散乱を増やしただけでは実際の表
示体に用いた場合、表示画像の視認性を必ずしも向上さ
せることはできないという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の問題
点を解決すべく、鋭意検討した結果、透明なフィルム上
に微粒子と該微粒子よりも屈折率が低い樹脂化合物とか
らなる光散乱層を有し、該微粒子と樹脂化合物との屈折
率比が1.001〜1.20、ヘイズ値が70%以上、
光学くし幅2.0mmにおける透過像鮮明度が30%以
下である光散乱フィルムを用いることにより、反射型液
晶表示装置等に用いた場合、視認性に優れた極めて良好
な表示画面が得られることを新規に見出し本発明に至っ
た。即ち本発明は、(1)透明なフィルム上に、微粒子
を分散させた樹脂層からなる光散乱層を有し、該微粒子
と該微粒子部分以外の樹脂層との屈折率比が後者が1に
対して前者が1.001〜1.2であり、ヘイズ値が7
0%以上、光学くし幅2.0mmにおける透過像鮮明度
が30%以下である光散乱フィルム、(2)光学くし幅
0.125mmにおける透過像鮮明度が10%以下であ
る(1)に記載の光散乱フィルム、(3)微粒子の平均
粒径が3〜25μmである(1)または(2)に記載の
光散乱フィルム、(4)微粒子が真球状である(3)に
記載の光散乱フィルム、(5)微粒子部分以外の樹脂層
の屈折率が1.30〜1.55である(1)ないし
(4)のいずれか1項に記載の光散乱フィルム、(6)
樹脂層がフッ素原子含有高分子化合物からなることを特
徴とする(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の光
散乱フィルム、(7)光散乱層の厚さが微粒子の最大粒
子径よりも厚いことを特徴とする(1)ないし(6)の
いずれか1項に記載の光散乱フィルム、(8)光散乱層
の上に反射防止膜を有する(1)ないし(7)のいずれ
か1項に記載の光散乱フィルム、(9)(1)ないし
(8)の光散乱フィルムを用いた画像表示装置、(1
0)画像表示装置が反射型液晶表示装置である請求項9
に記載の画像表示装置、(11)液晶表示装置が相転移
型ゲスト−ホスト型液晶表示装置である(10)に記載
の液晶表示装置、(12)(1)ないし(8)に記載の
光散乱フィルムを有する偏光板、楕円偏光板または位相
差板、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の光散乱フィルムは、微粒
子を分散させた樹脂層からなる光散乱層と透明なフィル
ムとからなる。光散乱層を構成する微粒子の屈折率は該
微粒子部分以外の樹脂層の屈折率より高く、該微粒子と
該微粒子部分以外の樹脂層との屈折率比が後者が1に対
して前者が1.001〜1.2、より好ましくは1.0
05〜1.15、さらに好ましくは1.01〜1.1程
度がよい。
【0008】また、本発明の光散乱フィルムにおいて光
の散乱性は高い方が好ましく、ヘイズ値で70%以上、
好ましくは75%以上がよい。ヘイズ値が低いと、光散
乱フィルムとして機能しない場合がある。
【0009】また、本発明の光散乱フィルムにおいて、
鏡面反射板を用いた反射型画像表示装置において発生す
る2重写りを防止するために光学くし幅2.0mmにお
ける透過像鮮明度が好ましくは30%以下、より好まし
くは25%以下、さらに好ましくは20%以下にするの
がよい。また、光学くし幅0.125mmにおける透過
像鮮明度が好ましくは10%以下、より好ましくは7%
以下、さらに好ましくは5%以下とすることにより、高
精細な画像に対しても2重写りのない、視認性に優れた
表示画像を見ることができる。
【0010】本発明に用いられる微粒子は、光散乱層の
構成成分である微粒子以外の樹脂層との屈折率比が上記
の条件を満たし、透明で、樹脂層への分散性に優れてい
れば特に制限はない。また、形状は球状、特に真球状で
あることが好ましく、そのような微粒子としてはアクリ
ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂など
からなる有機高分子化合物の微粒子や、シリカなどの無
機化合物の微粒子が挙げられる。また、その粒径は平均
粒径で3〜25μm、より好ましくは5〜20μm程度
がよい。また、その添加量は、ヘイズ値を70%以上に
し、光学くし幅2.0mmにおける透過像鮮明度を30
%以下にするために、該樹脂化合物100重量部に対し
て好ましくは15〜80重量部、より好ましくは20〜
60重量部程度がよい。
【0011】本発明における微粒子以外の樹脂層は、後
方散乱を抑えるために屈折率が低いことが好ましく、
1.3〜1.55、より好ましくは1.3〜1.50、
さらに好ましくは1.3〜1.48程度がよい。また、
光散乱層の構成成分である微粒子との屈折率比が上記の
条件を満たし、透明で、微粒子の分散性に優れているこ
とが好ましい。この樹脂層の材質としては、上記の条件
を満たすものであれば特に制限はないが、屈折率を低く
するために、例えばフッ素原子含有高分子化合物からな
るものが好ましく、例えばフッ素原子含有溶剤可溶型ポ
リマーや熱又はエネルギー線により硬化処理されて得ら
れるフッ素原子含有溶剤不溶型ポリマーがあげられる。
【0012】フッ素原子含有溶剤可溶型ポリマーとして
は、例えばフルオロオレフィンビニールエーテル交互共
重合体(FEVE)、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビ
ニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体、フッ
化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオ
ロプロピレンとの共重合体等があげられる。又、熱又は
エネルギー線により硬化処理されて得られるフッ素原子
含有溶剤不溶型ポリマーとしては、例えば末端にイソシ
アナート基を有するパーフルオロアルキルエーテルと末
端にヒドロキシル基を有するパーフルオロアルキルエー
テルとの反応によって得られる熱硬化型フッ素樹脂を熱
硬化して得られるポリマー、パーフルオロアルキル基を
有するアクリル酸エステルを含有するエネルギー線硬化
型フッ素樹脂にエネルギー線(例えば紫外線)を照射し
て得られるポリマー等があげられる。
【0013】本発明における樹脂層の厚さは、表示画像
の視認性の向上と、光散乱層内部での散乱を効率的に行
わせるため、該微粒子の最大粒子径よりも厚くすること
が好ましい。そのような厚さとしては用いる微粒子の最
大粒子径によっても異なるが、20〜150μm、好ま
しくは25〜100μm程度がよい。
【0014】本発明の光散乱フィルムを画像表示装置の
最前面に配置する場合、光散乱層の上にさらに反射防止
膜を形成することにより、外光の反射をさらに抑えるこ
とができ、より視認性を向上させることができるため好
ましい。反射防止膜としては通常行われている、多層蒸
着膜を形成する方法や光散乱層よりも屈折率の低いフッ
素樹脂等の薄膜を形成する方法等種々の反射防止膜を用
いることができる。
【0015】本発明で使用される透明なフィルムとして
は、例えばプラスチック等があげられるが、特に制限は
ない。プラスチックとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、紫外線等のエネルギー線硬化型樹脂等が使用で
き、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テル樹脂、トリアセチルセルロース、ブチルセルロース
等のセルロース樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、塩
化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アク
リレート樹脂などがあげられる。画像表示装置に使用す
る場合は、光学的に均質で等方性である透明なプラスチ
ックが好ましく、またその屈折率は好ましくは1.35
〜1.75、より好ましくは1.45〜1.65程度の
ものがよい。このようなプラスチックとしては、例えば
ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂、
ポリカーボネート等のプラスチックが挙げられる。該フ
ィルムの厚みは軽量化の面から好ましくは30〜200
μm、より好ましくは50〜100μm程度が良い。ま
た、光散乱層と該フィルムとの密着性を高めるため、該
フィルムの表面に様々な処理を施すことも可能である。
処理の方法としては例えば、コロナ処理、鹸化処理、ア
ンカー処理、シランカップリング剤による処理等が挙げ
られる。
【0016】本発明における光散乱層を透明なフィルム
上に形成する場合、例えば上記フッ素原子含有溶剤可溶
型ポリマー、または熱硬化型フッ素樹脂、またはエネル
ギー線硬化型フッ素樹脂、および微粒子を、又必要に応
じて反応性化合物、硬化剤(熱硬化型フッ素樹脂の場
合)、又反応開始剤(紫外線硬化型フッ素樹脂の場合)
を溶媒中に添加して、均一に溶解もしくは分散させ、所
望の濃度となるように調節した混合分散液を、該フィル
ム上に均一な膜厚になるように塗布し、溶媒を好ましく
は加熱により除去し、熱硬化型の場合にはさらに硬化す
るまで加熱し、エネルギー線硬化型樹脂組成物の場合に
はエネルギー線を照射して硬化させることにより得られ
る。溶媒としては、該フッ素原子含有の化合物、または
該化合物を含有する樹脂組成物を溶解するような溶媒が
好ましく、例えばトルエン、キシレン等の芳香族類、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等があげら
れる。フッ素系化合物を使用する場合、フッ素系溶媒を
使用することができる。これらの溶媒は単独で用いても
良く、また任意の割合で混合して用いても良い。また、
必要に応じて用いられる反応性化合物としては、例えば
アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキ
シ系、シリコーン系等の反応性化合物が挙げられる。
【0017】また、微粒子の分散性に乏しいときは、硫
酸エステル系、モノカルボン酸系、ポリカルボン酸系等
のアニオン系界面活性剤、高級脂肪族アミンの4級塩等
のカチオン系界面活性剤、高級脂肪酸ポリエチレングリ
コールエステル系等のノニオン界面活性剤、シリコン系
界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アマイドエステル結
合を有する高分子活性剤等の種々の分散剤を用いること
が好ましい。
【0018】また、前記混合分散液を塗布する方法とし
ては特に限定されないが、光散乱層の特性を一定にする
ために均一な膜厚にすることが好ましく、例えばコンマ
コート方式、ワイヤーバー方式、ディップコート方式、
スピンコート方式、グラビア方式、マイクログラビア方
式、ドクターブレード方式等種々の塗工方式を用いるこ
とができる。熱硬化型の場合には、透明なフィルムの耐
熱温度、加工性を考慮して適切な硬化温度により硬化さ
せるのがよい。エネルギー線硬化型の場合、エネルギー
線としては、好ましくは、高圧水銀ランプ、低圧水銀ラ
ンプ、キセノンランプ、殺菌灯、レーザー光などから得
られる2000オングストローム〜7000オングスト
ロームの波長を有する電磁波エネルギー(例えば紫外
線)や電子線、X線、放射線等の高エネルギー線を使用
する。エネルギー線の照射時間は、エネルギー線の強度
によるが、通常は0.1秒〜10秒程度で十分である。
【0019】また、本発明の光散乱フィルムを少なくと
も片方に用い、偏光素子を接着剤または粘着剤を用いて
貼り合わすことによって本発明の偏光板を作製すること
ができる。また、この偏光板の光散乱層とは反対側の面
に位相差板を接着剤または粘着剤を用いて貼り合わせる
ことにより本発明の楕円偏光板を得ることができる。ま
た、ポリカーボネートやポリアリレート等を延伸した位
相差フィルム上に光散乱層を形成するか、本発明の光散
乱フィルムと位相差板を接着剤または粘着剤を用いて貼
り合わせることにより本発明の位相差フィルムを得るこ
とができる。特に、ポリビニルアルコールフィルム内に
ヨウ素や染料などの二色性物質を含有する偏光子(素
膜)にトリアセチルセルロースなどの保護フィルムを貼
り合わせた構造の偏光板の場合に、透明なフィルムとし
てトリアセチルセルロースフィルムを用いた本発明の光
散乱フィルムを用いることは、例えば偏光板の製造工程
において、従来の製造工程に全く手を加えることなく本
発明の偏光板を製造できる点で好ましい。ここで使用す
るトリアセチルセルロースなどの保護フィルムの厚さは
50〜100μm程度が好ましい。
【0020】このようにして得られた光散乱フィルムを
反射型液晶表示装置のような画像表示装置に用いる場
合、例えば鏡面反射板を有するOCB(光学補償ベンド
セル)や、TN(ツイストネマチック)セル表面に接着
剤または粘着剤を用いて、白黒表示が可能となるように
位相差と貼合角度を設計した位相差板を貼合し、次いで
本発明の光散乱フィルムを有する偏光板を同様に接着剤
または粘着剤を用いて貼合することにより、本発明の画
像表示装置が得られる。また、相転移型ゲスト−ホスト
セルを用いる場合には、偏光板を使用せず、液晶セルに
直接本発明の光散乱フィルムを接着剤または粘着剤を用
いて貼合すればよい。また、これらの液晶セルにカラー
フィルターを設置することによりカラー画像表示装置が
得られる。これらに用いられる接着剤としては、ポリビ
ニルアルコール水溶液、ポリビニルアルコール水溶液に
架橋剤としてメラミンなどを添加したものや、アクリル
系、イソシアナート系等の化合物に架橋剤や重合開始剤
を添加したもの等が挙げられる。また、粘着剤としては
アミノ基やヒドロキシル基やカルボキシル基を有するア
クリル系のポリマーをイソシアナート等の架橋剤を用い
て所望の粘着性を持たせたものなどが挙げられる。
【0021】
【実施例】以下実施例と比較例を挙げて本発明をさらに
具体的に説明する。 実施例1 ルミフロンL−600(旭硝子社製、熱硬化型樹脂、硬
化後の屈折率1.46、固形分50%キシレン溶液)1
00重量部、硬化剤としてコロネートL(固形分45
%、酢酸エチル:トルエン=1:1溶液)2.9重量
部、ジラウリン酸−ジ−n−ブチル錫(固形分0.01
5%トルエン溶液)0.36重量部、平均粒径6μm、
最大粒子径20μm、屈折率1.49のアクリル系樹脂
からなる微粒子10重量部を混合して高速撹拌し、混合
分散液を調製し、それを厚さ50μmの鹸化処理したト
リアセチルセルロースフィルム上にコンマコータを用い
て塗布し、溶剤を除去した後、さらに100℃で20分
間熱処理して硬化させ、光散乱層の厚さが30μmの本
発明の光散乱フィルムを得た。得られた光散乱フィルム
の評価結果を表1に示した。
【0022】実施例2 光散乱層の厚さを80μmとすること以外は実施例1と
同様の操作により、本発明の光散乱フィルムを得た。得
られた光散乱フィルムの評価結果を表1に示した。
【0023】実施例3 平均粒径6μm、最大粒子径20μm、屈折率1.49
のアクリル系樹脂からなる微粒子15重量部を用いる以
外は実施例1と同様の操作により光散乱層の厚さが33
μmの本発明の光散乱フィルムを得た。得られた光散乱
フィルムの評価結果を表1に示した。
【0024】実施例4 ハイコープF−S(特殊色料社製、溶剤可溶型樹脂、溶
剤除去後の屈折率1.38、固形分35%メチルエチル
ケトン溶液)100重量部、平均粒径6μm、最大粒子
径20μm、屈折率1.49のアクリル系樹脂からなる
微粒子7重量部を混合して高速撹拌し、混合分散液を調
製し、それを厚さ50μmの鹸化処理したトリアセチル
セルロースフィルム上にコンマコータを用いて塗布し、
溶剤を除去して光散乱層の厚さが63μmの本発明の光
散乱フィルムを得た。得られた光散乱フィルムの評価結
果を表1に示した。
【0025】比較例1 実施例1の混合分散液にキシレンを100重量部添加す
ること以外は実施例1と同様の操作により光散乱層の厚
さが20μmの光散乱フィルムを得た。得られた光散乱
フィルムの評価結果を表1に示した。
【0026】比較例2 平均粒径30μm、最大粒子径80μm、屈折率1.4
9のアクリル系樹脂からなる微粒子10重量部を用いる
以外は実施例1と同様の操作により光散乱層の厚さが9
5μmの光散乱フィルムを得た。得られた光散乱フィル
ムの評価結果を表1に示した。
【0027】比較例3 平均粒径2μm、最大粒子径5μm、屈折率1.49の
アクリル系樹脂からなる微粒子10重量部を用いる以外
は実施例1と同様の操作により光散乱層の厚さが30μ
mの光散乱フィルムを得た。得られた光散乱フィルムの
評価結果を表1に示した。
【0028】
【表1】 表1 ヘイズ値(%) 透過像鮮明度(%) 視認性 (2.0mm)(0.125mm) 実施例1 76.1 15.5 2.0 A 実施例2 85.8 9.5 3.1 A 実施例3 93.1 8.2 2.0 A 実施例4 87.8 9.9 3.7 A 比較例1 51.0 41.8 19.2 C 比較例2 65.6 7.5 0.9 C 比較例3 72.2 71.4 69.3 B
【0029】(1)ヘイズ値:ヘイズメータ(東京電色
社製)を用いて測定。 (2)透過像鮮明度:写像性測定器(スガ試験機社製)
を用いて測定。 (3)視認性:TFT液晶セルの下側のガラスにアクリ
ル系粘着剤を用いて鏡面反射板を貼り付け、上側のガラ
スに表示した文字が黒になるよう最適化した楕円偏光板
をアクリル系粘着剤を用いて貼り付けた後、作製した光
散乱フィルムをアクリル系粘着剤を用いて偏光板に貼り
付けて、表示文字の見やすさ、視野角、外光の写り込み
(蛍光灯の形の見え具合)、2重写り(表示文字とそれ
が反射板に写って2重に見えること)の程度を評価し
た。 A:文字が見易い、傾斜して見ても文字が鮮明に見え
る、蛍光灯の形が判らない、 2重写りがない。 B:文字が見易い、傾斜して見ても文字が鮮明に見え
る、蛍光灯の形が判る、2重写りがある。 C:文字がちらついて見にくい、傾斜して見ても文字が
見える、蛍光灯の形が判らない、2重写りがある。
【0030】表1の結果から、比較例1は透過像鮮明度
が高く、ヘイズ値が低いため、視認性が悪い。また、比
較例2は透過像鮮明度は本発明の範囲を満たしているが
平均粒径が大きく、ヘイズ値が低いため、視認性が劣っ
ている。また、比較例3はヘイズ値は本発明の範囲を満
たしているが、平均粒径が小さく、透過像鮮明度が高す
ぎるため、やはり視認性に劣るものである。このように
本発明の光散乱フィルムは比較例に比べて、視認性に優
れたフィルムであることが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明は、透明なフィルム上に微粒子と
該微粒子よりも屈折率が低い樹脂化合物とからなる光散
乱層を有し、該微粒子と樹脂化合物との屈折率比が1.
001〜1.2、ヘイズ値が70%以上、光学くし幅
2.0mmにおける透過像鮮明度が30%以下である光
散乱フィルムであって、このフィルムを反射型液晶表示
装置等に用いることにより、表示画像の視認性を向上さ
せることができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明なフィルム上に、微粒子を分散させた
    樹脂層からなる光散乱層を有し、該微粒子と該微粒子部
    分以外の樹脂層との屈折率比が後者が1に対して前者が
    1.001〜1.2であり、ヘイズ値が70%以上、光
    学くし幅2.0mmにおける透過像鮮明度が30%以下
    である光散乱フィルム。
  2. 【請求項2】光学くし幅0.125mmにおける透過像
    鮮明度が10%以下である請求項1に記載の光散乱フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】微粒子の平均粒径が3〜25μmである請
    求項1または2に記載の光散乱フィルム。
  4. 【請求項4】微粒子が真球状である請求項3に記載の光
    散乱フィルム。
  5. 【請求項5】微粒子部分以外の樹脂層の屈折率が1.3
    0〜1.55である請求項1ないし4のいずれか1項に
    記載の光散乱フィルム。
  6. 【請求項6】樹脂層がフッ素原子含有高分子化合物から
    なることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項
    に記載の光散乱フィルム。
  7. 【請求項7】光散乱層の厚さが微粒子の最大粒子径より
    も厚いことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1
    項に記載の光散乱フィルム。
  8. 【請求項8】光散乱層の上に反射防止膜を有する請求項
    1ないし7のいずれか1項に記載の光散乱フィルム。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8の光散乱フィルムを用い
    た画像表示装置。
  10. 【請求項10】画像表示装置が反射型液晶表示装置であ
    る請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】液晶表示装置が相転移型ゲスト−ホスト
    型液晶表示装置である請求項10に記載の液晶表示装
    置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし8に記載の光散乱フィル
    ムを有する偏光板または楕円偏光板または位相差板。
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Cited By (12)

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