JPH1123746A - ダイバーズ用情報処理装置 - Google Patents

ダイバーズ用情報処理装置

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JPH1123746A
JPH1123746A JP9178514A JP17851497A JPH1123746A JP H1123746 A JPH1123746 A JP H1123746A JP 9178514 A JP9178514 A JP 9178514A JP 17851497 A JP17851497 A JP 17851497A JP H1123746 A JPH1123746 A JP H1123746A
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悟志 千葉
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Hisashi Furuta
尚志 古田
Tomoaki Hirakawa
友章 平川
Toshiko Koyama
登志子 小山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潜水中に安全停止を行ったときにどれ位の時
間、そこで停止すべきかをダイバーが客観的に、かつ確
実に判断できるようにして、ダイバーを減圧症からより
確実に守ることのできるダイバーズ用情報処理装置を提
供すること。 【解決手段】 ダイバーズ用情報処理装置1において、
体内窒素排出時間導出手段91は、体内窒素量導出手段
60が導出した体内窒素量に基づいてある水深位置でダ
イバーが安全停止したときに窒素が体内から排出されて
所定の量になるまでの時間を体内窒素排出時間901、
904、906として導出し、その結果をダイビングモ
ード中、液晶表示パネル11に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイブコンピュー
タとも称せられるダイバーズ用情報処理装置に関するも
のである。さらに詳しくは、このような情報処理装置に
おいて、体内に溶け込んでいる体内不活性ガス量に基づ
いて、ダイバーが安全な潜水を行うための安全情報を導
出するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆるダイブコンピュータと称せられ
るダイバーズ用情報処理装置において行われる潜水後の
減圧条件の計算方法については、KEN LOYST et al. 著
の「DIVE COMPUTERS A CONSUMER'S GUIDE TO HISTORY、
THEORY & PERFORMANCE' 」Watersport Publishing Inc.
(1991)に詳細に述べられている。また、理論についての
文献としては、A.A.Buhlmann著の「Decompression-Deco
mpression Sickness」、Springer、Berlin(1984)に詳し
い。これらいずれの文献にも、ダイビングにより体内に
溶け込んだ吸気中の窒素などの不活性ガスは体内で気泡
となって減圧症を招くおそれがあることを示唆してい
る。ここで、減圧症をより確実に防ぐという観点から
は、A.A.Buhlmann著の「Decompression-Decompression
Sickness」、Springer、Berlin(1984)、 pp.14に記載の
下式に基づく計算も検討されている。
【0003】
【数1】
【0004】この式において、PIigは呼吸気の不活
性ガス分圧であり、kは半飽和時間によって決定される
定数である。
【0005】この式によると、Pigt(t0 )<PI
igのとき、体内不活性ガス分圧Pigt(tE )は増
加、すなわち不活性ガスを吸収し、Pigt(t0 )>
PIigのとき、体内不活性ガス分圧Pigt(tE
は減少、すなわち不活性ガスを排出することになる。
【0006】すなわち、不活性ガスの体内への吸収/排
出は、浮上や潜降とは関係なく、体内不活性ガス分圧と
呼吸気の不活性ガスの大小関係によって決まる。
【0007】そこで、ダイバーズ用情報処理装置では、
この大小関係から体内不活性ガス量を把握し、潜水終了
後、陸上に上がったときには、体内不活性ガス量が陸上
で平衡値に戻るまでの所要時間(体内不活性ガス排出時
間)を表示するようになっている。従って、この表示を
見たダイバーは、再び潜水を行う際には適正な時間だけ
陸上で休息をとってから潜水を再開するので、減圧症に
かかることなく1日に複数回の潜水を行うことができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のダイバ
ーズ用情報処理装置では、体内不活性ガス排出時間が陸
上に上がってから表示されるだけであるため、ダイバー
がより安全な潜水を行うために潜水途中で水深の比較的
浅いところで安全停止した場合でも、安全停止した位置
でどの位の時間、停止すればよいのかを判断ができな
い。また、ダイバーは、安全停止を開始してから時間が
どの位経過したかをも知ることができない。このため、
ダイバーは、経験や記憶に頼りながら安全停止を行うこ
とになり、ダイバーの安全を守る機能としては不十分で
ある。
【0009】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
潜水中に安全停止を行ったときにどれ位の時間、そこで
停止すべきかをダイバーが客観的に、かつ確実に判断で
きるようにして、ダイバーを減圧症からより確実に守る
ことのできるダイバーズ用情報処理装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るダイバーズ用情報処理装置では、水深
を計測する水深計測手段と、時間経過を計測する計時手
段と、該計時手段の計測結果および前記水深計測手段の
計測結果に基づいて潜水中に体内に蓄積された不活性ガ
ス量を導出していく不活性ガス量導出手段と、該不活性
ガス量導出手段が導出した体内不活性ガス量および現在
水深値に基づいて該現在水深値に対応する水深位置でダ
イバーが停止し続けたときに不活性ガスが体内から排出
されて目標体内不活性ガス量に到達するまでの時間を不
活性ガス排出時間として導出する体内不活性ガス排出時
間導出手段と、該体内不活性ガス排出時間導出手段が導
出した不活性ガス排出時間を潜水中に表示可能な表示手
段とを有することを特徴とする。
【0011】本発明では、現在の体内不活性ガス量およ
び現在水深値に基づいて、現在水深値に対応する水深位
置でダイバーが停止し続けたときの不活性ガス排出時間
が導出され、かつ、この不活性ガス排出時間は潜水中も
表示される。従って、ダイバーは、水深の比較的浅いと
ころで安全停止したときには、表示された不活性ガス排
出時間をみるだけで、この水深位置でどの位の時間、停
止すればよいのかを経験や記憶に頼ることなく客観的
に、かつ確実に判断できる。
【0012】本発明では、現在水深位置に代えて、予め
設定されている水深設定値に対応する水深位置でダイバ
ーが停止し続けたときに不活性ガスが体内から排出され
て目標体内不活性ガス量になるまでの時間を不活性ガス
排出時間として導出してもよい。このように構成した場
合にも、不活性ガス排出時間は潜水中も表示されるの
で、ダイバーは、前記の水深設定値に相当する位置で安
全停止するとどの位の時間、停止すればよいのかを経験
や記憶に頼ることなく客観的に、かつ確実に判断でき
る。
【0013】ここで、前記水深設定値を外部から任意の
値に設定するための水深設定手段を構成することによ
り、ダイバーの体調などを考慮して前記水深設定値を変
更できるようにすることが好ましい。
【0014】このように構成した場合には、前記水深計
測手段の計測結果に基づいて現在水深が前記水深設定値
より浅くなったときにはその旨をダイバーに報知する報
知手段を構成しておくことが好ましい。ダイバーが実際
に安全停止するときに、その停止位置があまりに浅くな
らないようにするためである。
【0015】また、本発明では、前記不活性ガス量導出
手段の計測結果に基づいて体内不活性ガス量が前記目標
体内不活性ガス量になったときにその旨をダイバーに報
知する報知手段を構成しておくことが好ましい。このよ
うに構成すると、ダイバーは十分な安全停止が終了した
ことを知ることができる。
【0016】このような報知手段としては、前記表示手
段自身を利用できる他、音による報知を行う報音装置、
振動による報知を行う振動発生装置などを用いることが
できる。
【0017】本発明において、前記不活性ガス排出時間
としては、たとえば、現在の水深位置、または前記の水
深設定値に相当する水深位置でダイバーが停止し続けた
ときに、体内不活性ガス量が目標体内不活性ガス量とし
て前記水深位置での平衡値に達するまでの時間として導
出される。
【0018】これに対して、現在の水深位置、または前
記の水深設定値に相当する水深位置でダイバーが停止し
続けたときに、目標体内不活性ガス量として予め設定さ
れた不活性ガス量設定値に体内不活性ガス量が到達する
までの時間が前記不活性ガス排出時間として導出される
ように構成してもよい。このように構成した場合には、
前記不活性ガス量設定値を外部から任意の値に設定する
ための不活性ガス量設定手段を構成する。また、現在の
水深位置、または前記の水深設定値に相当する水深位置
でダイバーが停止し続けたときに、体内不活性ガスが所
定の量だけ体内から排出されたときのガス量を前記目標
体内不活性ガス量とし、該目標体内不活性ガス量に体内
不活性ガスに到達するまでの時間を前記不活性ガス排出
時間として導出するように構成してもよい。このように
構成すると、不活性ガス排出時間が比較的短い時間とし
て導出され、表示されるので、安全停止の目安として用
いるのに適している。
【0019】ここで、前記表示手段は、前記体内不活性
ガス排出時間をカウントダウン表示していくことが好ま
しい。
【0020】本発明において、前記表示手段は、現在の
体内不活性ガス量をグラフにより表示し、ダイバーが体
内不活性ガス量を視認しやすくすることが好ましい。こ
のようにグラフ表示を用いる場合には、グラフが細かく
変化するよりは、現在の体内不活性ガス量を複数のラン
クのいずれに相当するかを表示していく方がダイバーに
とってはその変化を把握しやすい。たとえば、前記グラ
フ表示において所定のランク位置に相当する体内不活性
ガス量を前記目標体内不活性ガス量とし、該目標体内不
活性ガス量に体内不活性ガスが到達するまでの時間を前
記不活性ガス排出時間として導出するように前記不活性
ガス排出時間導出手段を構成する。また、体内不活性ガ
スが前記グラフ表示における所定のランク数に相当する
量だけ排出されたときのガス量を前記目標体内不活性ガ
ス量とし、該目標体内不活性ガス量に体内不活性ガスが
到達するまでの時間を前記不活性ガス排出時間として導
出するように前記不活性ガス排出時間導出手段を構成し
てもよい。
【0021】本発明では、さらに、前記不活性ガス量導
出手段が導出した体内不活性ガス量に基づいて現在水深
位置で無減圧潜水を継続可能な時間を導出していく潜水
可能時間導出手段を有し、前記表示手段は、前記潜水可
能時間導出手段が導出した無減圧潜水可能時間も潜水中
に表示するように構成されていることが好ましい。
【0022】本発明では、さらに、前記不活性ガス量導
出手段が導出した体内不活性ガス量に基づいて無減圧潜
水状態を維持しながら潜降可能な許容水深値を導出して
いく許容水深値導出手段を有し、前記表示手段は、前記
許容水深値導出手段が導出した許容水深値も潜水中に表
示するように構成されていることが好ましい。
【0023】本発明は、前記不活性ガスが、たとえば、
窒素ガス、希ガス、または窒素ガスとヘリウムとの混合
ガスのいずれであっても適用できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。なお、各形態を説明していく前に
各形態において共通する構成について説明し、しかる後
に各形態のダイビングモードでの特徴点を説明する。
【0025】[基本構成] (全体構成)図1(A)、(B)はそれぞれ、本形態の
ダイバーズ用情報処理装置の装置本体および腕バンドの
一部を示す平面図、および6時の方から装置本体をみた
ときの側面図である。図2はそのブロック図である。
【0026】図1において、本形態のダイバーズ用情報
処理装置1は、いわゆるダイブコンピュータとも称せら
れるものであり、潜水中に体内に蓄積される窒素量(体
内不活性ガス量/体内窒素分圧)を計測し、この計測結
果から、潜水後に陸上でとるべき休止時間などを表示す
るものである。このダイバーズ用情報処理装置1は、矩
形の装置本体2に対して、腕時計における6時の側およ
び12時の側に腕バンド3、4がそれぞれ連結され、こ
れらの腕バンド3、4によって腕時計と同様、腕に装着
して使用することができる。装置本体2は、上ケース2
1と下ケース22とが完全水密状態でビス止めなどの方
法で固定され、その内部には各種の電子部品などが搭載
された基板(図示せず。)が収納されている。
【0027】装置本体2の上面側には、液晶表示パネル
11を用いた表示部10が構成され、それより腕時計に
おける6時の側には2つのプッシュボタンからなるスイ
ッチA、Bが構成されている。このため、潜水中でもス
イッチ操作が容易である。ここで、スイッチA、Bは、
後述するとおり、ダイバーズ用情報処理装置1で行われ
る各モードを選択、切り換えするとともに、各種条件を
設定するための操作部5である。
【0028】装置本体2の上面側のうち、腕時計におけ
る9時の側には、潜水を開始したか否かを監視するため
の水分検知センサーを用いた入水監視スイッチ30が構
成されている。この入水監視スイッチ30は、装置本体
2の上面に露出している2つの電極31、32を備え、
これらの電極31、32が海水などで導通し、電極3
1、32間の抵抗値が小さくなったときに潜水を開始し
たものと判断する。但し、この入水監視スイッチ30
は、あくまで入水したことを検出して、後述するダイビ
ングモードに移行するのに用いられるだけで、1回のタ
イビングを開始した旨を検出するものではない。すなわ
ち、ダイバーズ用情報処理装置1を装着した腕が海水に
浸かっただけのこともあり、このような場合にはダイビ
ングを開始したものと扱うべきではないからである。そ
れ故、本形態のダイバーズ用情報処理装置1では、装置
本体2に内蔵の圧力センサ(図示せず。)によって水深
(水圧)が一定以上、たとえば、本形態では水深が1.
5mより深くなったときにダイビングを開始したものと
見做し、かつ、この水深値よりも浅くなったときにダイ
ビングが終了したものと見做す。
【0029】図2に示すように、本形態のダイバーズ用
情報処理装置1は、各種の情報を表示して利用者に報知
するための液晶表示パネル11、およびそれを駆動する
液晶ドライバー12を備える表示部10と、各モードで
の処理を行うとともに、各モードに応じた表示を液晶表
示パネル11で行わせる制御部50とが構成されてい
る。制御部50に対しては、スイッチA、B、および入
水監視スイッチ30からの出力が入力されるようになっ
ている。
【0030】ダイバーズ用情報処理装置1では、通常時
刻の表示や潜水時間の計測を行うことから、制御部50
に対しては、発振回路31からのクロック出力が分周回
路32を介して入力され、時刻用カウンタ33によって
1秒単位での計時が行われる計時手段68が構成されて
いる。
【0031】また、ダイバーズ用情報処理装置1は、水
深を計測、表示するとともに、水深(水圧)と潜水時間
とから体内に蓄積される窒素ガス(不活性ガス)の量を
計測していくことから、圧力センサ34(半導体圧力セ
ンサ)、この圧力センサ34の出力信号に対する増幅回
路35、およびこの増幅回路35から出力されるアナロ
グ信号をデジタル信号に変換して制御部50に出力する
A/D変換回路36を備える水深計測手段61が構成さ
れている。さらに、ダイバーズ用情報処理装置1には報
音装置37や振動発生装置38が構成され、警告などを
アラーム音や振動としてダイバーに知らせることが可能
である。
【0032】本形態において、制御部50は、装置全体
の制御を司るCPU51と、このCPU51の制御の下
に液晶ドライバー12および時刻用カウンタ33を制御
する制御回路52とが用いられ、ROM53に格納され
ているプログラムに基づいてCPU51が行う各処理に
よって後述する各モードが実現される。また、RAM5
4は潜水結果をログデータとして記録しておくメモリ、
各種演算を行う際のワーキングメモリなどとして用いら
れる。
【0033】(浮上速度監視のための構成)ダイバーズ
用情報処理装置1には、後述するダイビングモード中、
ダイバーの浮上速度を監視して、それが適正か否かをダ
イバーの安全情報として導出する浮上速度監視手段が構
成され、この手段は、CPU51、ROM53、RAM
54などの機能を利用して以下の構成として実現され
る。
【0034】すなわち、図3に示すように、ダイバーズ
用情報処理装置1では、前記の計時手段68の計測結果
および水深計測手段61の計測結果に基づいて浮上時の
浮上速度を計測する浮上速度計測手段75と、浮上速度
計測手段75の計測結果と予め設定されている浮上速度
許容値76とを比較して現在の浮上速度が浮上速度許容
値76より速い場合には浮上速度違反との判定を行う浮
上速度違反判定手段77とが構成されている。浮上速度
計測手段75は、図2に示したCPU51、ROM5
3、RAM54の演算機能として実現される一方、浮上
速度違反判定手段77は、図2に示したCPU51、R
OM53、RAM54などで実現され、その判定結果を
知らせる手段として、報音装置37、振動発生装置3
8、および液晶表示パネル11が利用される。
【0035】(表示部の説明)再び図1(A)におい
て、液晶表示パネル11の表示面には複数の表示領域が
構成され、これら表示領域で行われる表示は基本的には
以下のとおりである。まず、腕時計の12時の側に位置
する第1の表示領域111は、各表示領域のうちで最も
大きく構成され、そこには、後述するダイビングモー
ド、サーフェスモード(時刻モード)、プランニングモ
ード、ログモードのときにそれぞれ現在水深、現在月
日、水深ランク、潜水月日(ログナンバー)が表示され
る。第1の表示領域111より3時の側に位置する第2
の表示領域112には、ダイビングモード、サーフェス
モード(時刻モード)、プランニングモード、ログモー
ドのときにそれぞれ潜水時間、現在時刻、無減圧潜水可
能時間、潜水開始時刻(潜水時間)が表示される。第1
の表示領域111より6時の側に位置する第3の表示領
域113には、ダイビングモード、サーフェスモード
(時刻モード)、プランニングモード、ログモードのと
きにそれぞれ最大水深、体内窒素排出時間、セーフティ
レベル、最大水深(平均水深)が表示される。第3の表
示領域113より3時の側に位置する第4の表示領域1
14には、ダイビングモード、サーフェスモード((時
刻モード)、プランニングモード、ログモードのときに
それぞれ無減圧潜水可能時間、水面休止時間、温度、潜
水終了時刻(最大水深時水温)が表示される。また、第
3の表示領域113より6時の側に位置する第5の表示
領域115には、電源容量切れ警告104や高所ランク
103が表示される。
【0036】液晶表示パネル11の最も6時の側に位置
する第6の表示領域116には、体内窒素量がグラフ表
示される。ここで体内窒素量は、9個の全てのマークが
消灯したときも含めて10段階のランクに表示される。
【0037】また、第6の表示領域116より3時の側
に位置する第7の表示領域117には、ダイビングモー
ドで減圧潜水状態になったときに窒素が吸収傾向にある
のか、排出傾向にあるかを示す領域、浮上速度が高すぎ
る旨の浮上速度違反警告の1つとしての「SLOW」を
表示する領域、および潜水中に減圧潜水に至った旨の警
告としての「DECO」を表示する領域が構成されてい
る。このように、液晶表示パネル11の表示面では、ダ
イビングモードのときに現在水深を表示する領域(第1
の表示領域111)が最も大きく確保されているので、
ダイバーは重要なデータである現在水深の表示を視認し
やすい。しかも、液晶表示パネル11の表示面が上ケー
ス21の上面より凹んでいるため液晶表示パネル11の
表示面の周囲に上ケース21に起因する段差があって
も、ダイビングモードのときの現在水深の表示領域(第
1の表示領域111)が12時の側に配置されているの
で、前記の段差によって現在水深の表示が隠れることが
ない。それ故、この点からも、本形態のダイバーズ用情
報処理装置1では、重要なデータである現在水深の表示
を視認しやすい。
【0038】さらに、本形態では、第3の表示領域11
3および第4の表示領域114に対して6時の側で隣接
する領域には、第8の表示領域118および第9の表示
領域119が構成され、これらの表示領域では、後述す
るように、上記の情報に加えてさらに別の情報も潜水中
に表示される。
【0039】(安全情報導出手段の構成)図4は、本形
態のダイバーズ用情報処理装置1において体内窒素量
(体内不活性ガス量)を計算し、その結果に基づいて体
内窒素排出時間や無減圧潜水可能時間などの安全情報を
導出するための機能ブロック図である。
【0040】図4に示すように、ダイバーズ用情報処理
装置1には、吸気に含まれる窒素が体内に吸収され、か
つ、排出されていく様子をシュミレートして、体内窒素
量((体内窒素分圧)を計算する体内窒素量導出手段6
0(体内不活性ガス量導出手段)が構成されている。な
お、以下に説明する体内窒素量の計算はあくまで一例で
あり、各種の方法を用いることができることから、ここ
ではその一例を簡単に説明しておく。
【0041】体内窒素量導出手段60では、まず、体内
窒素量を分圧として計算するために、図2に示した圧力
センサー34、増幅回路35、A/D変換回路36を利
用した水深計測手段61、図2に示したCPU51、R
OM53、RAM54の機能として実現される呼吸気窒
素分圧計算手段62、図2に示したRAM54を利用し
た呼吸気窒素分圧記憶手段63、図2に示したCPU5
1、ROM53、RAM54の機能として実現される体
内窒素分圧計算手段64、図2に示したRAM54を利
用した体内窒素分圧記憶手段65、図2に示した時刻用
カウンタ33を利用した計時手段68、図2に示したC
PU51、ROM53、RAM54の機能として実現さ
れ、呼吸気窒素分圧記憶手段63と体内窒素分圧記憶手
段65に記憶されているデータ比較を行う比較手段6
6、図2に示したCPU51、ROM53、RAM54
の機能として実現される半飽和時間選択手段67が構成
されている。
【0042】これらの構成要素のうち、呼吸気窒素分圧
計算手段62、体内窒素分圧計算手段64、比較手段6
6、半飽和時間選択手段67は、図2のCPU51、R
OM53、およびRAM54にてソフトウエアとして実
現可能であるが、ハードウエアである論理回路のみ、あ
るいは論理回路とCPUを含む処理回路とソフトウエア
を組み合わせることで実現することも可能である。
【0043】この構成例では、水深計測手段61は、時
間tに対応する水深P(t)を計測して出力する。
【0044】呼吸気窒素分圧計算手段62は、水深計測
手段61から出力された水深P(t)に基づいて、呼吸
気窒素分圧PIN2 (t)を計算し、出力する。呼吸気
窒素分圧PIN2 (t)は潜水中の水深P(t)より次
式 PIN2 (t)=0.79×P [bar] により計算で求めることができる。
【0045】呼吸気窒素分圧記憶手段63は、呼吸気窒
素分圧計算手段62において上式のように計算されたP
IN2 (t)の値を記憶する。
【0046】体内窒素分圧計算手段64は、窒素の吸収
/排出の速度が異なる組織毎に体内窒素分圧PGT
(t)を計算する。1つの組織を例にとると、潜水時刻
t=t0からtE までに吸収/排出する体内窒素分圧P
GT(tE )は、t0 時の体内窒素分圧PGT(t0
と潜水時間tE と、半飽和時間TH より計算される。
【0047】ここでいう半飽和時間TH とは、図5に示
すように、体内窒素分圧PGT(tE )がt0 時の体内
窒素分圧PGT(t0 )からこの水深下での呼吸気窒素
分圧PIIGに到達する過程で体内窒素分圧PGT(t
0 )と呼吸気窒素分圧PIIGとの中間圧力に到達する
までの時間(ハーフタイム)に相当する。
【0048】そして、その結果は、図4に示すように、
PGT(tE )として体内窒素分圧記憶手段65に記憶
される。そのための計算式は、下式のとおりである。
【0049】
【数2】
【0050】ここで、kは実験的に求められる定数であ
る。
【0051】次に、比較手段66により、呼吸気窒素分
圧記憶手段63の結果であるPIN2 (t)と体内窒素
分圧手段5の結果であるPGT(t)を比較し、その結
果、半飽和時間選択手段67によって、体内窒素分圧計
算手段64で用いられる半飽和時間TH を可変とする。
【0052】たとえば、t=t0 時の呼吸気窒素分圧P
IN2 (t0 )、体内窒素分圧PGT(t0 )が、それ
ぞれ呼吸気窒素分圧記憶手段63と体内窒素分圧記憶手
段65に記憶されているとすると、比較手段66はこの
PIN2 (t0 )とPGT((t0 )を比較する。
【0053】そして、体内窒素分圧計算手段64は、半
飽和時間選択手段67により、次のように制御され、t
=tE の時の体内窒素分圧PGT(tE )が計算され
る。
【0054】
【数3】
【0055】
【数4】
【0056】ここで、上記2式では、kは定数、TH2
H1と計算される。
【0057】なお、PGT(t0 )=PIN2 (t0
のときは、半飽和時間TH =(TH2+TH1)/2として
計算するのが好ましい。また、これらの時間(t0 やt
E についての計測)は、図4の計時手段68によって管
理される。
【0058】ここで、PGT(t0 )>PIN
2 (t0 )のときは、体内から窒素が排出される場合で
あり、PGT(t0 )<PIN2 (t0 )のときは、体
内へ窒素が吸収される場合である。これらの時に半飽和
時間を可変するということは、窒素が排出される場合
は、半飽和時間が長く、排出に時間がかかることを意味
し、逆に窒素が吸収される場合は半飽和時間が短く、吸
収にかかる時間は排出にかかる時間と比較すると短いこ
とになる。
【0059】このようにすれば、体内窒素量のシュミレ
ーションをより厳密に行うことができる。従って、体内
窒素分圧の許容値を設定しておけば、ダイバーがある水
深((水圧)で滞留したときに体内窒素分圧がこの許容
値に到達するまでの時間(無減圧潜水可能時間)、およ
び水面上で体内窒素分圧が平衡値にまで低下するまでの
時間(体内窒素排出時間/安全情報)を精度よく求める
ことができる。このようにして本形態のダイバーズ用情
報処理装置1には、無減圧潜水可能時間および体内窒素
排出時間をダイバーの安全情報として導出する潜水可能
時間導出手段92および体内窒素排出時間導出手段91
が構成されている。また、体内窒素排出時間導出手段9
1は、水面上で体内窒素分圧が平衡値にまで低下するま
での時間だけでなく、所定の水深位置でダイバーが停止
し続けたときに、体内窒素量が所定の量だけ減少するま
での時間や体内窒素量が所定の量にまで減少するまでの
時間も導き出すこともできる。
【0060】(各モードの説明)このように構成したダ
イバーズ用情報処理装置1は、図6を参照して以下に説
明する各モード(時刻モードST1、サーフェスモード
ST2、プランニングモードST3、設定モードST
4、ダイビングモードST5、ログモードST6)での
使用が可能である。なお、本形態におけるダイビングモ
ードST5での特徴的な動作および表示については各形
態毎に後述するので、ここでは基本的な動作および表示
について説明する。従って、図6には液晶表示パネル1
1の各表示領域のうち、第8の表示領域118および第
9の表示領域119については省略してある。
【0061】(時刻モードST1)時刻モードST1
は、スイッチ操作を行わず、かつ、体内窒素が平衡状態
時、陸上で携帯するときの機能であり、液晶表示パネル
11には現在月日100、現在時刻101、高度ランク
102(図1を参照。/高度ランクがランク0の場合に
はマークが表示されない。)が表示される。高度ランク
102は、現在の場所の高度を自動的に計測し、3つの
ランクで表示するようになっている。現在時刻101は
コロンが点滅することによって、この表示が現在時刻1
01である旨を知らせる。たとえば、図6に示す状態で
は、現在12月5日の10時06分であると表示されて
いる。
【0062】また、海抜の高い所、低い所を上下したと
きも気圧が変化するので、過去のダイビングの有無にか
かわらず、体内への窒素の溶け込みや窒素の排出が起き
る。そこで、本形態のダイバーズ用情報処理装置1で
は、時刻モードST1であってもこのような高度変化が
あったときには減圧計算を自動的に開始し、表示が変わ
る。すなわち、図示を省略するが、高度が変わってから
の時間、体内窒素が平衡状態になるまでの時間、現在か
ら平衡状態になるまで体内に排出または溶け込む窒素量
が表示される。
【0063】この時刻モードST1では、スイッチAを
押すとプランニングモードST3に直接、移行し、スイ
ッチBを押すとログモードST6に直接、移行する。ま
た、スイッチAを押した後、スイッチAを押したままス
イッチBを5秒間押し続けると、設定モードST4に移
行する。
【0064】この時刻モードST1の間に、図1、図2
に示した入水監視スイッチ30を介して入水したことを
検出したときには自動的に機能チェックを行い、センサ
などが正常であることが確認できれば、ダイビングモー
ドST5に自動的に移行する。このときセンサなどに異
常があったときには、その旨を図2に示した報音装置3
7からアラーム音などで報知する。
【0065】(サーフェスモードST2)ダイバーズ用
情報処理装置1は、ダイビングの終了後、導通していた
入水監視スイッチ30が絶縁状態になると自動的にサー
フェスモードST2に移行する。このサーフェスモード
ST2は、前回のダイビングから48時間経過するま
で、陸上で携帯するときの機能である。このサーフェス
モードST2では、時刻モードST1で表示するデータ
(現在月日100、現在時刻101、高度ランク)の他
に、ダイビング終了後の体内窒素量の変化の目安などを
表示する。すなわち、体内に溶け込んだ過剰な窒素が排
出され、平衡状態になるまでの時間が体内窒素排出時間
201として表示される。この体内窒素排出時間201
は、平衡状態になるまでの時間をカウントダウンする。
体内窒素排出時間201が0時間00分になった以降
は、無表示となる。なお、体内窒素排出時間201が0
時間00分になったときには、体内窒素量導出手段60
が計測した体内不窒素量が陸上での平衡値になったとし
て、その旨が体内窒素排出時間201の表示の点滅、報
音装置37からのアラーム音、および振動発生装置38
からの振動でダイバーに報知される。従って、ダイバー
は十分な休息をとったことを知ることができる。
【0066】また、潜水後の経過時間は水面休止時間2
02として表示され、この水面休止時間202は、ダイ
ビングモードST5において水深が1.5mよりも浅く
なった時点をダイビングの終了として計時が開始され、
48時間まで計測した後、無表示となる。従って、ダイ
バーズ用情報処理装置1において、ダイビング終了後、
48時間が経過するまでは陸上においてこのサーフェス
モードST2となり、それ以降は時刻モードST1であ
る。なお、図6に示す状態では、現在、12月5日の1
1時58分であり、ダイビング終了後、1時間13分経
過していると表示されている。また、これまで行ったダ
イビングにより体内に溶け込んだ窒素量が体内窒素グラ
フ203の4個分に相当することが表示され、この状態
から体内の過剰な窒素が排出されて平衡状態になるまで
の時間(体内窒素排出時間201)が、たとえば10時
間55分であると表示されている。
【0067】このサーフェスモードST2では、スイッ
チAを押すとプランニングモードST3に直接、移行
し、スイッチBを押すとログモードST6に直接、移行
する。また、スイッチAを押した後、スイッチAを押し
たままスイッチBを5秒間押し続けると、設定モードS
T4に移行する。
【0068】このサーフェスモードST2の間に、入水
監視スイッチ30を介して入水したことを検出したとき
には自動的に機能チェックを行い、センサなどが正常で
あることを確認できれば、ダイビングモードST5に自
動的に移行する。このときセンサなどに異常があったと
きにはその旨を報音装置37からアラーム音などで報知
する。
【0069】(設定モードST4)設定モードST4
は、月日100、現在時刻101の設定の他に、警告ア
ラームのON/OFF設定、セーフティレベルの設定を
も行うための機能である。この設定モードST4では、
現在月日100、年106、現在時刻101、セーフテ
ィレベル(図示せず。)、アラームのON/OFF(図
示せず。)、高度ランクが表示され、これらの項目のう
ち、セーフティレベルは、通常の減圧計算を行うレベル
と、ダイビング後に1ランク高い高度ランクの場所へ移
動することを前提とした減圧計算を行うレベルの2つの
レベルに設定できる。アラームのON/OFFは、報音
装置37から各種警告のアラームを鳴らすか否かを設定
するための設定であり、アラームをOFFに設定してお
けば、アラームが鳴らない。従って、ダイバーズ用情報
処理装置1のように電池切れが特に致命的である装置で
は、アラームのために消費される電力を削減でき、都合
がよい。
【0070】この設定モードST4では、スイッチAを
押す度に設定項目が時、秒、分、年、月、日、セーフテ
ィレベル、アラームON/OFFの順に切り換わり、そ
れに相当する部分の表示が点滅する。このとき、スイッ
チBを押すと設定項目の数値または文字が変わり、押し
続けると数値や文字が早く変わる。アラームのON/O
FFが点滅しているときにスイッチAを押すと、サーフ
ェスモードST2または時刻モードST1に戻る。ま
た、スイッチA、Bのいずれもが1分〜2分間押されな
ければ、サーフェスモードST2または時刻モードST
1に自動的に戻る。
【0071】この設定モードST4の間に、入水監視ス
イッチ30を介して入水したことを検出したときにも自
動的に機能チェックを行い、センサなどが正常であるこ
とを確認できれば、ダイビングモードST5に自動的に
移行する。このときセンサなどに異常があったときには
その旨を報音装置37からアラーム音などで報知する。
【0072】(プランニングモードST3)プランニン
グモードST3とは、次に行うダイビングの最大水深と
潜水時間の目安を入力するためのモードである。このモ
ードでは、水深ランク301、無減圧潜水可能時間30
2、セーフティレベル、高度ランク、水面休止時間20
2、体内窒素グラフ203が表示される。水深ランク3
01のランクは、低ランクから高ランクへと順次、表示
が変わっていくとともに、各水深ランク301での無減
圧潜水可能時間302が表示される。たとえば、水深ラ
ンク301は、9m、12m、15m、18m、21
m、24m、27m、30m、33m、36m、39
m、42m、45m、48mの順に5秒毎に切り換わ
る。このとき、時刻モードST1からプランニングモー
ドST3に移行したのであれば、過去の潜水によって体
内に過剰な窒素蓄積がない初回潜水の計画であるため、
体内窒素グラフ203が0であり、水深が15mのとき
に無減圧潜水可能時間302が66分と表示される。そ
れ故、水深12m以上、15m以下のところで66分未
満まで無減圧潜水が可能であることがわかる。これに対
して、サーフェスモードST2からプランニングモード
ST3に移行したのであれば、過去の潜水によって体内
に過剰の窒素蓄積がある反復潜水の計画であるため、体
内窒素グラフ203が4つ分であり、最大水深が15m
のときであれば、無減圧潜水可能時間302は49分と
表示される。それ故、水深12m以上、15m以下のと
ころで49分未満まで無減圧潜水が可能であることがわ
かる。
【0073】このプランニングモードST3では、水深
ランク301が48mと表示されるまでの間にスイッチ
Aを2秒以上押し続けると、サーフェスモードST2に
直接、移行する。また、水深ランク301が48mと表
示された後には時刻モードST1またはサーフェスモー
ドST2に自動的に移行する。さらに、所定の期間、ス
イッチ操作がないときにはサーフェスモードST2また
は時刻モードST1に自動的に移行するので、その都
度、スイッチ操作を行う必要がない分、便利である。こ
れに対して、スイッチBを押すとログモードST6に直
接、移行する。
【0074】また、プランニングモードST3の間に、
入水監視スイッチ30を介して入水したことを検出した
ときには自動的に機能チェックを行い、センサなどが正
常であることを確認できれば、ダイビングモードST5
に自動的に移行する。このときセンサなどに異常があっ
たときにはその旨を報音装置37からアラーム音などで
報知する。
【0075】(ダイビングモードST5)ダイビングモ
ードST5とは、潜水時のモードであり、無減圧潜水モ
ードST51では、現在水深501、潜水時間502、
最大水深503、無減圧潜水可能時間302、体内窒素
グラフ203、高度ランクなど、ダイビングに必要な情
報が表示される機能である。
【0076】たとえば、図6に示す状態では、ダイビン
グを開始してから12分経過し、水深が16.8mのと
ころにおり、図1(A)に示した液晶表示パネル11の
第4の表示領域114には、この水深ではあと42分間
無減圧潜水を続けることができる旨が表示されている。
また、現在までの最大水深は20.0mである旨が表示
され、さらに、図1(A)に示した液晶表示パネル11
の第6の表示領域116では、現在の体内窒素量は体内
窒素グラフ203のマークが4つ点灯しているレベルで
ある旨が表示される。
【0077】ここで、ダイビングモードST5に移行し
たことをダイバーに知らせる目的で、現在水深501の
表示などを点滅させてもよい。このように構成すると、
ダイビングモードST5での処理を行っている旨を液晶
表示パネル11での表示で視認できるので、ダイバー
は、ダイビングモードST5が正常に機能しているか否
かを心配する必要がないので、便利である。
【0078】このダイビングモードST5では、浮上速
度監視機能として前記したとおり、急激な浮上は減圧症
の原因となることから、6秒毎に現在の浮上速度を求め
るとともに、この浮上速度と現在水深に対応する浮上速
度許容値とを比較し、今回求めた浮上速度が浮上速度許
容値よりも速い場合には、報音装置37から4kHzの
周波数でアラーム音(浮上速度違反警告)を3秒間発す
るとともに、浮上速度を落とすように、図1(A)に示
した液晶表示パネル11の第7の表示領域117におい
て「SLOW」との表示と、現在水深の表示とを1Hz
周期で交互に点滅させ、浮上速度違反警告を行う。ま
た、振動発生装置38から浮上速度違反である旨を振動
でダイバーに警告する。そして、浮上速度が正常なレベ
ルにまで低下したときには前記の浮上速度違反警告を停
止する。
【0079】なお、ダイビングモードST5では、スイ
ッチAを押すと、それが押し続けられている間だけ、現
在時刻表示モードST52として、現在時刻101と現
在水温504が表示される。図6に示す状態では、現
在、時刻が10時18分であり、水温が23℃であると
表示されている。このように、ダイビングモードST5
においてその旨のスイッチ操作があったときには所定の
期間だけ現在時刻101や現在水温の表示を行うため、
小さな表示面内で常時はダイビングに必要なデータだけ
を表示するように構成したとしても(無減圧潜水モード
ST51)、現在時刻101などを必要に応じて表示で
きるので(現在時刻表示モードST52)、便利であ
る。しかも、このようにダイビングモードST5におい
ても、表示の切り換えにスイッチ操作を用いたので、ダ
イバーが知りたい情報を適正なタイミングで表示でき
る。
【0080】このダイビングモードST5の間に、水深
が1.5mより浅いところにまで浮上したときには、ダ
イビングが終了したものとして処理され、導通していた
入水監視スイッチ30が絶縁状態になった時点でサーフ
ェスモードST2に自動的に移行する。この間、水深が
1.5m以深になったときから1.5m以浅になったと
きまでを1回の潜水動作としてこの間の潜水結果(ダイ
ビングの日付、潜水時間、最大水深などの様々なデー
タ)をRAM54に記憶、保持しておく。併せて、今回
のダイビング中に前記の浮上速度違反警告が連続して2
回以上あったときには、その旨も潜水結果として記録す
る。
【0081】本形態のダイバーズ用情報処理装置1は、
あくまで無減圧潜水を前提に構成されているものである
が、万が一、減圧潜水の状態になったときには、その旨
のアラーム音でダイバーに報知するとともに、以下の減
圧潜水表示モードST53に切り換わる。すなわち、減
圧潜水表示モードST53では、現在水深501、潜水
時間502、体内窒素グラフ203、高度ランク、減圧
停止深度505、減圧停止時間506、総浮上時間50
7が表示される。図6に示す状態では、潜水開始から2
4分経過し、水深が29.5mのところにいる旨が表示
されている。また、体内窒素量が最大許容値を越え、危
険であるため、安全な浮上速度を守りながら、水深3m
のところまで浮上し、そこで1分間の減圧停止をするよ
うにとの指示が表示される。また、安全な浮上速度とし
て水面までには最低でも5分かけるようにとの指示が表
示される。さらに、現在、体内窒素量が増大傾向にある
旨が上向きの矢印508で表示される。そこで、ダイバ
ーは、上記の表示内容に基づいて減圧停止した後、浮上
するが、この減圧を行っている間、体内窒素量が減少傾
向にある旨が下向きの矢印509で表示される。
【0082】(ログモードST6)時刻モードST1ま
たはサーフェスモードST2においてスイッチBを押す
と、ログモードST6に直接、移行する。ログモードS
T6は、3分以上、ダイビングモードST5に入った状
態で水深1.5mよりも深く潜水したときの各種データ
を記憶、表示する機能である。このようなダイビングの
データは、ログデータとして潜水毎に順次記憶され、最
大10本のログデータが記憶、保持され、それ以上潜水
した場合には古いデータから順に削除され、常に最新の
10本分のダイビングが記憶される。
【0083】このログモードST6において、ログデー
タは4秒毎に切り換わる2つの画面で表示される。第1
の画面ST61では、潜水月日601、平均水深50
9、潜水開始時刻603、潜水終了時刻604、高度ラ
ンク、潜水を終了したときの体内窒素グラフ203が表
示される。第2の画面ST62では、その日での潜水ナ
ンバーであるログナンバー605、最大水深608、潜
水時間606、最大水深時の水温607、高度ランク、
潜水を終了したときの体内窒素グラフ203が表示され
る。たとえば、図6に示す状態では、高度ランクが0の
ところで、12月5日の2本目のダイビングは潜水が1
0時07分に開始された以降、10時45分で終了し、
38分間の潜水であった旨が表示されている。このとき
のダイビングでは、平均水深が14.6m、最大水深が
26.0m、最大水深時の水温が23℃であり、ダイビ
ング終了後、体内窒素グラフ203が4つ分の窒素が体
内に溶け込んだ旨を表示してる。このように、ログモー
ドST6では2画面を自動的に切り換えながら各種の情
報を表示するので、表示面が小さくても表示できる情報
量が多い。
【0084】また、ログモードST6では、今回表示し
ているダイビング中に前記の速度違反警告が2回以上あ
ったときには、その旨を、たとえば液晶表示パネル11
の第7の表示領域117において「SLOW」と表示す
る。
【0085】このログモードST6ではスイッチBを押
す度に、新しいデータから古いデータに切り換わり、最
も古いデータが表示された後は、時刻モードST1また
はサーフェスモードST2に移行する。その途中にスイ
ッチBを2秒以上押し続けた場合も時刻モードST1ま
たはサーフェスモードST2に移行する。さらに、スイ
ッチA、Bのいずれもが1分〜2分間押されない場合
も、サーフェスモードST2または時刻モードST1に
自動的に戻るので、その都度、スイッチ操作を行う必要
がない分、便利である。これに対して、スイッチAを押
すと、プランニングモードST3に直接、移行する。こ
のように、本形態では、プランニングモードST3、サ
ーフェスモードST2と、ログモードST6のうち、い
ずれのモード間でも1回のスイッチ操作で相互の直接移
行が可能である。従って、各モードへの移行ルートの自
由度が高いので、プランニングモードST3とログモー
ドST6との間でも1回の操作で相互に、直接移行でき
るため、過去の潜水記録を参照しながら潜水計画を立て
るのに手間がかからず、便利である。
【0086】また、ログモードST6の間に、入水監視
スイッチ30を介して入水したことを検出したときには
自動的に機能チェックを行い、センサなどが正常である
ことを確認できれば、ダイビングモードST5に自動的
に移行する。このときセンサなどに異常があったときに
はその旨を報音装置37からアラーム音などで報知す
る。このように、プランニングモードST3、サーフェ
スモードST2(時刻モードST1)、ログモードST
6、設定モードST4のいずれのモードからもダイビン
グモードST5に自動的に移行することができるので、
たとえば、ログモードST6において過去の潜水記録を
確認した後、あるいはプランニングモードST3で潜水
計画を設定した後、そのまますぐに潜水を開始すること
ができるなど、便利である。また、いずれもモードから
でもダイビングモードST5に移行できるので、ダイビ
ングモードST5に移行する準備ができていなくてダイ
ビングモードST5に移行し損ねたことを潜水を開始し
た後にはじめて知るという失敗がないので、使い勝手が
よい。しかも、ダイビングモードST5に移行する際に
は予め機能チェックを行い、該機能チェックにおいて異
常を検出したときにはダイビングモードST5への移行
を自動的に停止するとともに、その旨のアラーム報知を
行うため、異常があるままダイビングモードST5に移
行するという失敗がなく、しかも異常にすぐ気付くの
で、便利である。しかも、潜水中に体内に蓄積される不
活性ガスの量を監視し損なうということがないので、減
圧症を防止するという観点から安全でもある。
【0087】[実施の形態1]このように構成したダイ
バーズ用情報処理装置1において、本形態では、前記の
サーフェスモードST2だけでなく、ダイビングモード
ST5(潜水中)においても、図7に示すように、液晶
表示パネルの第8の表示領域118において、図4を参
照して説明した体内窒素排出時間導出手段91が導出し
た窒素排出時間901を表示する。但し、ここで表示さ
れる体内窒素排出時間901は、サーフェスモードST
2のように水面上で潜水を休止している状態における体
内窒素排出時間201(図6参照。)ではなく、ダイビ
ング中の現在水深位置でダイバーが停止し続けたとき
に、体内窒素が体内から排出されて体内窒素量がこの水
深位置で平衡値(目標体内窒素量/目標体内不活性ガス
量)となるのに要する時間である。すなわち、図4にお
いて、体内窒素排出時間導出手段91は、サーフェスモ
ードST2で表示すべき体内窒素排出時間201を体内
窒素の平衡値基準914および水深0m基準911で導
出するとともに、ダイビングモードST5(潜水中)で
表示すべき体内窒素排出時間901を水深計測手段61
での現在水深の計測結果に基づいて現在水深基準912
および体内窒素の平衡値基準914で導出する。
【0088】このように構成すると、ダイバーの現在水
深位置が深すぎる場合には、窒素が体内に吸収され、体
内窒素分圧が上昇傾向にあるため、体内窒素排出時間9
01は導出されない。それ故、このような水深位置では
体内窒素排出時間901の表示を行わない。
【0089】これに対して、ダイバーの現在水深が比較
的浅いときには、窒素が体内から排出され、体内窒素分
圧が下降傾向にあるため、体内窒素排出時間901を導
出することができる。そこで、本形態では、この現在水
深位置において体内窒素量が平衡値となるまでの時間を
表示する。たとえば、図7に示す状態では、ダイビング
を開始してから18分経過したときに水深が6.0mの
ところにまで浮上しており、この位置で停止し続けれ
ば、15分後に体内窒素量902が水深6.0mに対応
する所定の平衡値となる旨を表示している。
【0090】従って、ダイバーは、潜水途中に安全停止
を行ったときに、第7の表示領域117の矢印の向きで
窒素が吸収状態および排出状態のいずれの状態にあるか
を判断できるとともに、体内窒素排出時間901が表示
されておれば、この水深位置での停止は、窒素が排出状
態にあって、安全停止として妥当であると客観的に判断
することができる。また、ダイバーは、現在水深位置で
の体内窒素排出時間901が表示されるので、その時間
が長すぎるときには、もう少し浅い位置で安全停止すべ
きであるとの判断を行うことになる。それ故、ダイバー
は、陸上に上がらなくても、適正な水深位置にまで浮上
して安全停止を開始した以降、体内窒素排出時間901
が時間経過とともにカウントダウンされていく様子をみ
て、体内窒素を完全に、あるいはある程度排出するのに
十分な時間だけ安全停止したことを客観的に、かつ、確
実に確認することができる。
【0091】なお、ダイビングモードST5において、
ダイバーが現在水深位置で停止し続けるうちに、体内液
晶表示パネルの第8の表示領域118に表示されている
体内窒素排出時間901が0時間00分になったときに
は、体内窒素量導出手段60が計測した体内不窒素量
が、現在水深値に対応する平衡値(目標体内窒素量)ま
で低下したとして、その旨が体内窒素排出時間901の
表示の点滅、報音装置37からのアラーム音、および振
動発生装置38からの振動でダイバーに報知される。従
って、ダイバーは現在水深位置で十分な安全停止を行っ
たことを知ることができる。
【0092】また、本形態では、ダイビングモード中、
現在の体内窒素量からみて無減圧潜水状態を維持しなが
ら潜降可能な許容水深値902を液晶表示パネル11の
第9の表示領域119に表示するようになっている。す
なわち、図4に示すように、本形態のダイバーズ用情報
装置1には現在の体内窒素量(体内窒素分圧)に基づい
て無減圧潜水状態を維持しながら潜降可能な許容水深値
902を導出していく許容水深値導出手段93が構成さ
れている。この水深許容値導出手段93は、図2に示し
たCPU51、ROM53、RAM54の機能として実
現され、たとえばROM53に構成されているルックア
ップテーブルから現在の体内窒素量に対応する許容水深
値903を導出する。そして、この許容水深値903も
ダイビングモードST5では表示部10において、液晶
表示パネル11の第9の表示領域119に表示される。
たとえば、図7に示す状態では、今の状態であれば21
mの深さにまで潜っても無減圧潜水のままである旨が表
示されている。それ故、ダイバーは、ダイビング中に表
示される水深許容値902を確認しながらダイビングす
ることによって、減圧潜水となってしまうことを確実に
防止できる。
【0093】なお、ダイビングモードST5中、体内窒
素分圧の許容値に到達するまでの時間(無減圧潜水可能
時間302)が液晶表示パネルの第4の表示領域114
に表示されるのは、図6を参照して説明したとおりであ
る。また、ダイビングモードST5中、体内窒素量が体
内窒素グラフ203として第6の表示領域116にラン
ク表示されるのも、図6を参照して説明したとおりであ
る。
【0094】[実施の形態2]本形態でも、前記のサー
フェスモードST2だけでなく、ダイビングモードST
5(潜水中)においても、図8に示すように、液晶表示
パネル11の第8の表示領域118において、図4を参
照して説明した体内窒素排出時間導出手段91が導出し
た体内窒素排出時間904を表示するようになってい
る。但し、ここで表示される体内窒素排出時間904
は、サーフェスモードST2のように水面上で潜水を休
止している状態における体内窒素排出時間201(図6
参照。)ではなく、予め設定されている水深設定値、た
とえば水深5mでダイバーが停止し続けたときに、体内
窒素量がこの水深設定値に相当する水深値で平衡値(目
標体内窒素量)となるのに要する時間であり、この水深
設定値905も、同じく液晶表示パネル11の第8の表
示領域118に5mと表示される。従って、図4に示す
体内窒素排出時間導出手段91は、サーフェスモードS
T2で表示すべき体内窒素排出時間201を体内窒素の
平衡値基準914および水深0m基準911で導出する
とともに、ダイビングモードST5(潜水中)で表示す
べき体内窒素排出時間901を体内窒素の平衡値基準9
14および水深設定値基準913で導出するように構成
されている。それ故、ここで表示される体内窒素排出時
間904はダイバーの現在水深位置とは直接、関係がな
い。なお、図8に示す状態では、ダイビングを開始して
から18分経過したときに水深が6.0mのところにま
で浮上した状態にあって、かつ、体内窒素排出時間90
4が15分であるので、水深5mの位置で安全停止を行
えば15分間の安全停止により体内窒素量が平衡値とな
る旨が表示されている。
【0095】このように構成したダイバーズ用情報処理
装置1では、設定水深値905での体内窒素排出時間9
04が表示されているので、陸上に上がらなくても水深
5mのところまで浮上して安全停止を開始した以降、体
内窒素排出時間904が時間経過とともにカウントダウ
ンされていく様子をみて、体内窒素を完全に、あるいは
ある程度排出するのに十分な時間だけ安全停止したこと
を客観的に、かつ、確実に確認することができる。
【0096】また、ダイビングモードST5において、
ダイバーが設定水深値905に相当する水深位置で停止
し続けるうちに、体内液晶表示パネルの第8の表示領域
118に表示されている体内窒素排出時間904が0時
間00分になったときには、体内窒素量導出手段60が
計測した体内不窒素量が、設定水深値905に対応する
平衡値(目標体内窒素量)まで低下したとして、その旨
が体内窒素排出時間904の表示の点滅、報音装置37
からのアラーム音、および振動発生装置38からの振動
でダイバーに報知される。従って、ダイバーは現在水深
位置で十分な安全停止を行ったことを知ることができ
る。
【0097】なお、ダイバーがダイビングの途中に安全
停止しようとしたときに、あまりに浅いところでは減圧
症にかからなくても、肺への負担が大きいなどの危険が
考えられる。そこで、本形態では、ダイバーが前記の水
深設定値905である5mよりも浅いところにまで浮上
してしまったときにも、液晶表示パネル11の第8の表
示領域118に表示されている水深設定値905の表示
を点滅させ、ダイバーに報知する。同時に、図2に示し
た報音装置37および振動発生装置38から発せられる
アラーム音や振動によっても、ダイバーが水深設定値9
05よりも浅いところにまで浮上してしまったことをダ
イバーに報知する。
【0098】その他の構成は図7を参照して説明した実
施の形態1と同様であるため、それらの説明を省略す
る。
【0099】なお、本形態では、前記の水深設定値90
5が5mと設定されてい場合を例に説明したが、この値
については、外部から任意の値に設定できるように構成
してもよい。このような設定は、図6を参照して説明し
た設定モードST4で行えばよい。すなわち、水深設定
値905が5mと初期設定されている場合でも、より安
全を考慮して水深6mの位置を安全停止の位置と設定し
たいときには、設定モードST4において設定項目を水
深設定値905とし、スイッチBを押して数値を変える
だけでよい。その結果、R0M53に5mと初期設定さ
れていた水深設定値905に代えて、新たにRAM54
に5mと書き込まれた水深設定値905に基づいて、ダ
イビングモードST5での体内窒素排出時間904が導
出される。このようにして、水深設定値905を変更す
るための水深設定値入力手段を実現できる。
【0100】[実施の形態3]また、実施の形態1、2
のいずれにおいても、ダイビング中に表示する体内窒素
排出時間として、サーフェスモードST2と同様、体内
窒素量が平衡値となるまでの時間を用いたが、ダイビン
グ中に表示する窒素排出時間については、安全停止の適
否などを確認するための目安であることから、体内窒素
量が平衡値となるまでの時間では長すぎることがある。
【0101】そこで、本形態では、実施の形態2で参照
したものをベースに構成したものを図9に示すように、
ダイビングモードST5で表示する体内窒素排出時間9
06については、予め設定されている窒素量設定値(ダ
イビングモードで行う安全停止時の目標体内窒素量)に
まで体内窒素量が減少するまでの時間として導出し、そ
れを表示する。従って、図4に示す体内窒素排出時間導
出手段91は、体内窒素の平衡値基準914に代えて、
窒素量設定値基準915で体内窒素排出時間906を導
出し、図9に示すように、体内窒素排出時間906を液
晶表示パネル11の第8の表示領域118に表示すると
ともに、第9の表示領域119には、前記の窒素量設定
値907、たとえば5barと表示する。
【0102】ここで、窒素量設定値基準915として用
いる窒素量設定値907については、第6の表示領域1
16に表示されている体内窒素グラフ203と連動させ
ることが好ましい。たとえば、体内窒素グラフ203は
マークが9個構成されていることから、全部消灯も含め
て10ランクで表示できる。そこで、体内窒素グラフ2
03がたとえば3個の点灯から2個の点灯に切り変わる
とき、すなわち、体内窒素グラフ203において完全消
灯から数えて3ランク目に相当する量(本形態では5b
ar/目標体内窒素量)にまで減少するのに要する時間
を導出するように構成していく。このように構成する
と、ダイバーは、ダイビング中に安全停止したときには
体内窒素排出時間906で時間管理をし、かつ、体内窒
素グラフ203から体内窒素量を確認することができ
る。
【0103】なお、本形態では、窒素量設定値基準91
5として用いる窒素量設定値907は5barと設定さ
れてい場合を例に説明したが、この値については、外部
から任意に値に設定できるように構成してもよい。この
ような設定も、図6を参照して説明した設定モードST
4で行えばよい。すなわち、窒素量設定値907が5b
arと初期設定されている場合でも、より安全を考慮し
て窒素量設定値907を4barに変えたいときには、
設定モードST4において設定項目が窒素量設定値90
7となったときに、スイッチBを押して数値を変えるだ
けでよい。その結果、R0M53に5barと初期設定
されていた窒素量設定値907に代えて、新たにRAM
54に4barと書き込まれた窒素量設定値907に基
づいて、ダイビングモードST5での体内窒素排出時間
906が導出される。このようにして、窒素量設定値9
07を変更するための窒素量設定値入力手段を実現でき
る。
【0104】また、ダイビングモードST5で表示する
体内窒素排出時間906については、現在の体内窒素量
から所定の量(判定値)だけ減少するまでの時間として
導出し、それを表示してもよい。この場合の判定値につ
いても第6の表示領域116に表示されている体内窒素
グラフ203(図1(A)を参照。)と連動させること
が好ましい。たとえば、体内窒素グラフ203はマーク
が9個構成されていることから、現在いくつのマークが
点灯している場合でもその1個分に相当する量だけ体内
窒素が減少した量を目標体内窒素量とし、この目標体内
窒素量に体内窒素量が到達するのに要する時間を体内窒
素排出時間906として導出し、それを表示する。この
ように構成した場合も、ダイバーは、ダイビング中でも
体内窒素排出時間906で時間管理をし、かつ、体内窒
素グラフ203の点灯が1個減ったことによって体内窒
素量を確認することができる。このような表示による報
知に加えて、体内窒素グラフ203の点灯が1個減った
時点で、体内窒素量が目標体内窒素量に到達した旨を報
音装置37からのアラーム音、および振動発生装置38
からの振動でダイバーに報知してもよい。
【0105】[その他の実施の形態]なお、上記の各形
態では不活性ガスとして窒素を監視する構成を説明した
が、ヘリウムガスなどの希ガスを含むもの、あるいはヘ
リウムガスなどの希ガスと窒素との混合ガスを含むもの
を吸気として用いた場合には、希ガス、または希ガスと
窒素の体内蓄積量およびその排出時間を監視するように
構成してもよい。また、上記の各形態に限らず、各形態
で説明した各構成を種々組み合わせてもよいことは勿論
である。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るダイ
バーズ用情報処理装置では、ある水深でダイバーが停止
し続けたときの不活性ガス排出時間が導出され、かつ、
この不活性ガス排出時間は潜水中も表示されることに特
徴を有する。従って、ダイバーは陸上に上がらなくて
も、水深の比較的浅いところでどの位の時間、安全停止
すればよいのかを経験や記憶に頼ることなく客観的に、
かつ確実に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明を適用したダイバーズ用情報
処理装置の装置本体および腕バンドの一部を示す平面
図、(B)は、その装置本体を腕時計の6時の方からみ
たときの側面図である。
【図2】本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置全
体のブロック図である。
【図3】本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置に
おいて、浮上速度違反警告を行うための機能ブロック図
である。
【図4】本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置に
構成した体内窒素量導出手段などの機能ブロック図であ
る。
【図5】本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置に
おいて、体内窒素量や体内窒素排出時間を導出する際に
用いる半飽和時間の意味を示す説明図である。
【図6】本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置が
有する各機能を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1に係るダイバーズ用情報
処理装置のダイビングモードで行われる表示内容を示す
説明図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るダイバーズ用情報
処理装置のダイビングモードで行われる表示内容を示す
説明図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係るダイバーズ用情報
処理装置のダイビングモードで行われる表示内容を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 ・・・ダイバーズ用情報処理装置 5 ・・・操作部 10・・・表示部(表示手段) 11・・・液晶表示パネル 30・・・入水監視スイッチ 34・・・圧力センサ 37・・・報音装置 38・・・振動発生装置 50・・・制御部 51・・・CPU 53・・・ROM 54・・・RAM 60・・・体内窒素量導出手段 61・・・水深計測手段(水圧計測手段) 62・・・呼吸気窒素分圧計算手段 63・・・呼吸気窒素分圧記憶手段 64・・・体内窒素分圧計算手段 65・・・体内窒素分圧記憶手段 67・・・半飽和時間選択手段 68・・・計時手段 75・・・浮上速度計測手段 76・・・浮上速度許容値 77・・・浮上速度違反判定手段 91・・・体内窒素排出時間導出手段 92・・・潜水可能時間導出手段 93・・・許容水深値導出手段 A、B・・・スイッチ ST1・・・時刻モード ST2・・・サーフェスモード ST3・・・プランニングモード ST4・・・設定モード ST5・・・ダイビングモード ST6・・・ログモード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平川 友章 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小山 登志子 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水深を計測する水深計測手段と、時間経
    過を計測する計時手段と、該計時手段の計測結果および
    前記水深計測手段の計測結果に基づいて潜水中に体内に
    蓄積された不活性ガス量を導出していく不活性ガス量導
    出手段と、該不活性ガス量導出手段が導出した体内不活
    性ガス量および現在水深値に基づいて該現在水深値に対
    応する水深位置でダイバーが停止し続けたときに不活性
    ガスが体内から排出されて目標体内不活性ガス量に到達
    するまでの時間を不活性ガス排出時間として導出する体
    内不活性ガス排出時間導出手段と、該体内不活性ガス排
    出時間導出手段が導出した不活性ガス排出時間を潜水中
    に表示可能な表示手段とを有することを特徴とするダイ
    バーズ用情報処理装置。
  2. 【請求項2】 水深を計測する水深計測手段と、時間経
    過を計測する計時手段と、該計時手段の計測結果および
    前記水深計測手段の計測結果に基づいて潜水中に体内に
    蓄積された不活性ガス量を導出していく不活性ガス量導
    出手段と、該不活性ガス量導出手段が導出した体内不活
    性ガス量および予め設定されている水深設定値に基づい
    て該水深設定値に対応する水深位置でダイバーが停止し
    続けたときに不活性ガスが体内から排出されて目標体内
    不活性ガス量に到達するまでの時間を不活性ガス排出時
    間として導出する体内不活性ガス排出時間導出手段と、
    該体内不活性ガス排出時間導出手段が導出した不活性ガ
    ス排出時間を潜水中に表示可能な表示手段とを有するこ
    とを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、さらに、前記水深設
    定値を外部から任意の値に設定するための水深設定手段
    を有することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、前記水深計
    測手段の計測結果に基づいて現在水深が前記水深設定値
    より浅くなったときにその旨をダイバーに報知する報知
    手段を有することを特徴とするダイバーズ用情報処理装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記不活性ガス量導出手段の計測結果に基づいて体内不
    活性ガス量が前記目標体内不活性ガス量になったときに
    その旨をダイバーに報知する報知手段を有することを特
    徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、前記表示手
    段は、前記報知手段としても機能するように構成されて
    いることを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項4または5において、前記報知手
    段は、音による報知を行う報音装置を備えていることを
    特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項4または5において、前記報知手
    段は、振動による報知を行う振動発生装置を備えている
    ことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記不活性ガス排出時間は、前記水深位置でダイバーが
    停止し続けたときに体内不活性ガス量が前記目標体内不
    活性ガス量として前記水深位置での平衡値に到達するま
    での時間であることを特徴とするダイバーズ用情報処理
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし3のいずれかにおい
    て、前記不活性ガス排出時間は、前記水深位置でダイバ
    ーが停止し続けたときに体内不活性ガス量が、前記目標
    体内不活性ガス量として予め設定された不活性ガス量設
    定値に到達するまでの時間であることを特徴とするダイ
    バーズ用情報処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、さらに、前記不
    活性ガス量設定値を外部から任意の値に設定するための
    不活性ガス量設定手段を有することを特徴とするダイバ
    ーズ用情報処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし3のいずれかにおい
    て、前記不活性ガス排出時間は、前記水深位置でダイバ
    ーが停止し続けたときに体内不活性ガスが所定の量だけ
    体内から排出されたときのガス量を前記目標体内不活性
    ガス量として該目標体内不活性ガス量に体内不活性ガス
    に到達するまでの時間であることを特徴とするダイバー
    ズ用情報処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし3のいずれかにおい
    て、前記表示手段は、前記体内不活性ガス排出時間をカ
    ウントダウン表示していくように構成されていることを
    特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし3のいずれかにおい
    て、前記表示手段は、現在の体内不活性ガス量をグラフ
    により表示していくことを特徴とするダイバーズ用情報
    処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記表示手段
    は、現在の体内不活性ガス量をグラフにより複数のラン
    クのいずれに相当するかを表示していくとともに、前記
    不活性ガス排出時間導出手段は、前記グラフ表示におい
    て所定のランク位置に相当する体内不活性ガス量を前記
    目標体内不活性ガス量とし、該目標体内不活性ガス量に
    体内不活性ガスが到達するまでの時間を前記不活性ガス
    排出時間として導出するように構成されていることを特
    徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項14において、前記表示手段
    は、現在の体内不活性ガス量をグラフにより複数のラン
    クのいずれに相当するかを表示していくとともに、前記
    不活性ガス排出時間導出手段は、体内不活性ガスが前記
    グラフ表示における所定のランク数に相当する量だけ排
    出されたときのガス量を前記目標体内不活性ガス量と
    し、該目標体内不活性ガス量に体内不活性ガスが到達す
    るまでの時間を前記不活性ガス排出時間として導出する
    ように構成されていることを特徴とするダイバーズ用情
    報処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし3のいずれかにおい
    て、さらに、前記不活性ガス量導出手段が導出した体内
    不活性ガス量に基づいて現在水深位置で無減圧潜水を継
    続可能な時間を導出していく潜水可能時間導出手段を有
    し、前記表示手段は、前記潜水可能時間導出手段が導出
    した無減圧潜水可能時間も潜水中に表示するように構成
    されていることを特徴とするダイバーズ用情報処理装
    置。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし3のいずれかにおい
    て、さらに、前記不活性ガス量導出手段が導出した体内
    不活性ガス量に基づいて無減圧潜水状態を維持しながら
    潜降可能な許容水深値を導出していく許容水深値導出手
    段を有し、前記表示手段は、前記許容水深値導出手段が
    導出した許容水深値も潜水中に表示するように構成され
    ていることを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  19. 【請求項19】 請求項1ないし3のいずれかにおい
    て、前記不活性ガスは、窒素、ヘリウムなどの希ガス、
    またはヘリウムなどの希ガスと窒素との混合ガスである
    ことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
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KR100927747B1 (ko) 2002-09-04 2009-11-20 아스라브 쏘시에떼 아노님 아날로그 디스플레이를 가진 전자 잠수 시계

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