JP2002296372A - ダイバーズ用情報処理装置 - Google Patents

ダイバーズ用情報処理装置

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JP2002296372A
JP2002296372A JP2001101623A JP2001101623A JP2002296372A JP 2002296372 A JP2002296372 A JP 2002296372A JP 2001101623 A JP2001101623 A JP 2001101623A JP 2001101623 A JP2001101623 A JP 2001101623A JP 2002296372 A JP2002296372 A JP 2002296372A
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diving
nitrogen
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Rie Ota
理恵 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストップウォッチ・タイマー機能を水中でも
使用可能にし、ダイバーが安全な潜水を行うための時間
情報を提供すること。 【解決手段】 ダイビングモード(潜水中)において
も、外部操作(スイッチA、もしくはBの入力操作)があ
った際にストップウォッチ・もしくはタイマーの時間計
測をする。また、設定時間になった時には、視覚的手
段、聴覚的手段、触覚的手段、もしくはこれらを組み合
わせた報知手段により報知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイブコンピュー
タとも称せられるダイバーズ用情報処理装置に関するも
のである。さらに詳しくは、ダイバーが安全な潜水を行
うための時間情報を導出するための技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ダイバーが減圧症にならないようにする
ため減圧管理を行う情報処理装置としてダイブコンピュ
ータと呼ばれるものがある。ダイブコンピュータはセン
サーにて入水を感知してダイブモードへ移行し、一定水
深(1.5m)より深くなった時点で水深計測を開始する。
従来、このダイブモードでは、減圧管理に必要な情報を
表示していた。その内容は、潜水経過時間、現在水深、
最大水深、無減圧潜水可能時間である。さらに、安全性
を考慮し、水温、現在時刻についても必要に応じて表示
していた。ストップウォッチ・タイマー機能を有してい
ても、それぞれが独立したモードのため、ダイブモード
時には利用できなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水面への浮上を開始し
水面に上がる前に、ある一定の深さに一定の時間滞留し
なくてはならない(安全停止)。その理由は、体内に残
存する窒素を排出し、体への負担を低減するためであ
る。この時点で、従来のダイブモード時の情報だけを表
示している場合、このような安全停止の際、現在水深で
どのくらい時間が経過したのかは、潜水経過時間を記憶
しておかなければ分からず、潜水という特殊環境下では
ダイバーにとっては困難な動作であると共に、窒素が十
分に抜けきらないうちに浮上してしまい減圧症にかかっ
てしまう危険性があった。
【0004】そこで本発明は、安全な潜水が行えるよ
う、ストップウォッチ・タイマー機能を水中でも使用可
能にし、外部操作を行ったときからの経過時間を、視覚
的、聴覚的、触覚的、もしくはこれらを組み合わせた報
知手段により知ることができるダイバーズ用情報処理装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を達成
するため、本発明に関わるダイバーズ用情報処理装置で
は、水深を計測する水深計測手段と、時間経過を計測す
る計時手段と、該計時手段の計測結果及び前記水深計測
手段の計測結果に基づいて潜水中に体内に蓄積された不
活性ガス量を導出していく不活性ガス量導出手段と、ス
トップウォッチもしくはタイマー機能を有し、前記スト
ップウォッチもしくはタイマー機能は、水中での計測表
示が可能であることを特徴とする。
【0006】ここで、安全なダイビングを行う観点から
みれば、ストップウォッチもしくはタイマー機能は、減
圧停止時間を計測するために用い、減圧停止時におい
て、その計測値が表示されていることが好ましい。ま
た、楽しいダイビングを行う観点からみれば、ストップ
ウォッチもしくはタイマー機能は、目標とする水深値
(最大水深値など)での滞留経過時間を計測するために
用い、その計測値が表示されていることが好ましい。
【0007】本発明によれば、ダイバー自身が現在水深
と共に時間管理まで行わなくてはならなかったため、潜
水という特殊環境下ではとても困難であったが、経過時
間が把握できることで、ダイバーは水深の管理のみに集
中することができ、経験や実績から得た適正な時間に達
した時、浮上を行うだけでよい。
【0008】また、本発明に関わるダイバーズ用情報処
理装置では、前記タイマー機能の時間設定を、大気中・
水中いずれでも行うことができることを特徴とする。
【0009】ここで、タイマー機能によって、減圧停止
時間などが設定可能であるが、各人の性別、年齢、体重
などによって、潜水中に体内に蓄積された不活性ガス量
が異なるため、適宜設定できるようになっていることが
より好ましい。
【0010】さらに、本発明に関わるダイバーズ用情報
処理装置では、前記タイマー設定時間終了時には、その
旨をダイバーに報知する報知手段を有することを特徴と
する。
【0011】ここで、報知手段は、視覚的手段、聴覚的
手段、触覚的手段のいずれかを用いるのが好ましく、こ
れらを組み合わせて用いてもよい。
【0012】さらに、本発明に関わるダイバーズ用情報
処理装置では、前記報知手段は、音による報知を行う報
音装置を備えていることを特徴とする。
【0013】また、本発明に関わるダイバーズ用情報処
理装置では、前記報知手段は、振動による報知を行う振
動発生装置を備えていることを特徴とするまた、本発明
に関わるダイバーズ用情報処理装置では、前記ストップ
ウォッチもしくはタイマー機能は、ダイバーが外部操作
を行ったときに使用可能となることを特徴とする。
【0014】ここで、外部操作手段としては、押しボタ
ンによる方法、磁気センサによる入力方法、圧電センサ
による入力方法などを用いるのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。なお、各形態を説明していく前に
各形態において共通する構成について説明し、しかる後
に各形態のダイビングモードでの特徴点を説明する。
【0016】[基本構成] (全体構成)図1(A)、(B)はそれぞれ、本形態のダイバ
ーズ用情報処理装置の装置本体および腕バンドの一部を
示す平面図、および6時の方から装置本体を見た時の側
面図である。図2はそのブロック図である。
【0017】図1において、本形態のダイバーズ用情報
処理装置1は、いわゆるダイブコンピュータとも称され
るものであり、潜水中に体内に蓄積される窒素量(体内
不活性ガス量/体内窒素分圧)を計測し、この計測結果
から、潜水後に陸上でとるべき休止時間などを表示する
ものである。このダイバーズ用情報処理装置1は、短形
の装置本体2に対して、腕時計における6時の側及び12
時の側に腕バンド3、4がそれぞれ連結され、これらの腕
バンド3、4によって腕時計と同様、腕に装着して使用す
ることができる。装置本体2は、上ケース21と下ケース
22とが完全水密状態でビス止めなどの方法で固定され、
その内部には各種の電子部品などが搭載された基板(図
示せず。)が収納されている。
【0018】装置本体2の上面側には、液晶パネル11を
用いた表示部10が構成され、それにより腕時計における
6時の側には2つのプッシュボタンからなるスイッチA、
Bが構成されている。このため、潜水中でもスイッチ操
作が容易である。ここで、スイッチA、Bは、後述すると
おり、ダイバーズ用情報処理装置1で行われる各モード
の選択、切り換えするとともに、各種条件を設定するた
めの操作部5である。
【0019】装置本体2の上面側のうち、腕時計におけ
る9時の側には潜水を開始したか否かを監視するための
水分検知センサーを用いた入水監視スイッチ30が構成さ
れている。この入水監視スイッチ30は、装置本体2の上
面に露出している2つの電極31、32を備え、これらの電
極31、32が海水などで導通し、電極31、32間の抵抗値が
小さくなった時に潜水を開始したものと判断する。但
し、この入水監視スイッチ30は、あくまで入水したこと
を検出して、後述するダイビングモードに移行するのに
用いられるだけで、1回のダイビングを開始した旨を検
出するものではない。すなわち、ダイバーズ用情報処理
装置1を装着した腕が海水に浸かっただけのこともあ
り、このような場合にはダイビングを開始したものと扱
うべきではないからである。それゆえ、本形態のダイバ
ーズ用情報処理装置1では、装置本体2に内蔵の圧力セ
ンサ(図示せず。)によって水深(水圧)が一定以上、
たとえば、本形態では水深が1.5mより深くなったときに
ダイビングを開始したものとみなし、かつ、この水深値
よりも浅くなったときにダイビングが終了したものとみ
なす。
【0020】図2に示すように、本形態のダイバーズ用
情報処理装置1は、各種の情報を表示して利用者に報知
するための液晶パネル11、およびそれを駆動する液晶ド
ライバー12を備える表示部10と、各モードでの処理を行
うとともに、各モードに応じた表示を液晶パネル11で行
わせる制御部50とが構成されている。制御部50に対して
は、スイッチA、B及び入水監視スイッチ30からの出力が
入力されるようになっている。
【0021】ダイバーズ用情報処理装置1では、通常時
刻の表示や潜水時間の計測を行うことから、制御部50に
対しては、発振回路31からのクロック出力が分周回路32
を介して入力され、時刻用カウンタ33によって1秒単位
での計時が行われる計時手段68とが構成されている。ま
た、該計時手段68には、分周回路32を介して入力された
クロック出力によるストップウォッチカウンタ39、タイ
マーカウンタ40も構成されている。
【0022】また、ダイバーズ用情報処理装置1は、水
深を計測、表示するとともに、水深(水圧)と潜水時間
とから体内に蓄積される窒素ガス(不活性ガス)の量を
計測していくことから、圧力センサ34(半導体圧力セン
サ)、この圧力センサ34の出力信号に対する増幅回路3
5、およびこの増幅回路35から出力されるアナログ信号
をデジタル信号に変換して制御部50に出力するA/D変換
回路36を備える水深計測手段61が構成されている。さら
に、ダイバーズ用情報処理装置には、報音装置37や振動
発生装置38が構成され、警告などをアラーム音や振動と
してダイバーに知らせることが可能である。
【0023】本形態において、制御部50は、装置全体の
制御を司るCPU51と、このCPU51の制御の下に液晶ドライ
バー12及び時刻用カウンタ33を制御する制御回路52とが
用いられ、ROM53に格納されているプログラムに基づい
てCPU51が行う各処理によって後述する各モードが実現
される。また、RAM54は潜水結果をログデータとして記
憶しておくメモリ、各種演算を行う際のワーキングメモ
リなどとして用いられる。
【0024】(浮上速度監視のための構成)ダイバーズ
用情報処理装置1には、後述するダイビングモード中、
ダイバーの浮上速度を監視して、それが適正か否かをダ
イバーの安全情報として導出する浮上速度監視手段が構
成され、この手段は、CPU51、ROM53、RAM54などの機能
を利用して以下の構成として実現される。
【0025】すなわち、図3に示すように、ダイバーズ
用情報処理装置1では、前記の計時手段68の計測結果お
よび水深計測手段61の計測結果に基づいて浮上時の浮上
速度を計測する浮上速度計測手段75と、浮上速度計測手
段75の計測結果と予め設定されている浮上速度許容値76
とを比較して現在の浮上速度が浮上速度許容値76より速
い場合には浮上速度違反との判定を行う浮上速度違反判
定手段77とが構成されている。浮上速度計測手段75は、
図2に示したCPU51、ROM53、RAM54の演算機能として実現
される一方、浮上速度違反判定手段77は、図2に示したC
PU51、ROM53、RAM54などで実現され、その判定結果を知
らせる手段として、報音装置37、振動発生装置38、およ
び液晶表示パネル11が利用される。
【0026】(表示部の説明)再び図1(A)において、液
晶表示パネル11の表示面には複数の表示領域が構成さ
れ、これらの表示領域で行われる表示は基本的には以下
のとおりである。まず、腕時計の12時の側に位置する第
1の表示領域111は、各表示領域のうちで最も大きく構
成され、そこには、後述するダイビングモード、サーフ
ェイスモード(時刻モード)、プランニングモード、ログ
モードの時にそれぞれ現在水深、現在月日、水深ラン
ク、潜水月日(ログナンバー)が表示される。第1の表示
領域111より3時の側に位置する第2の表示領域112に
は、ダイビングモード、サーフェイスモード(時刻モー
ド)、プランニングモード、ログモードの時にそれぞれ
潜水時間、現在時刻、無減圧潜水可能時間、潜水開始時
刻(潜水時間)が表示される。第1の表示領域111より6時
の側に位置する第3の表示領域113には、ダイビングモ
ード、サーフェイスモード(時刻モード)、プランニング
モード、ログモードの時にそれぞれ最大水深、体内窒素
排出時間、セーフティレベル、最大水深(平均水深)が表
示される。第3の表示領域113より3時の側に位置する第
4の表示領域114には、ダイビングモード、サーフェイ
スモード(時刻モード)、プランニングモード、ログモー
ドの時にそれぞれ無減圧潜水可能時間、水面休止時間、
温度、潜水終了時刻(最大水深時水温)が表示される。ま
た、第3の表示領域113より6時の側に位置する第5の表
示領域115には、電源容量切れ警告104や高所ランク103
が表示される。
【0027】液晶表示パネル11の最も6時の側に位置す
る第6の表示領域116には、体内窒素量がグラフ表示さ
れる。ここで体内窒素量は、9個全てのマークが消灯し
た時も含めて10段階のランクに表示される。
【0028】また、第6の表示領域116より3時の側に位
置する第7の表示領域117には、ダイビングモードで減
圧潜水状態になった時に窒素が吸収傾向にあるのか、排
出傾向にあるかを示す領域、浮上速度が高すぎる旨の浮
上速度違反警告の1つとしての「SLOW」を表示する領域、
及び潜水中に減圧潜水に至った旨の警告としての「DECO」
を表示する領域が構成されている。このように、液晶表
示パネル11の表示面では、ダイビングモードの時に、現
在水深を表示する領域(第1の表示領域111)が最も大き
く確保されているので、ダイバーは重要なデータである
現在水深の表示を視認しやすい。しかも、液晶表示パネ
ル11の表示面が上ケース21の上面より凹んでいるため液
晶表示パネル11の表示面の周囲に上ケース21に起因する
段差があっても、ダイビングモードの時の現在水深の表
示領域(第1の表示領域111)が12時の側に配置されてい
るので、前記の段差によって現在水深の表示が隠れるこ
とがない。それゆえ、この点からも、本形態のダイバー
ズ用情報処理装置1では、重要なデータである現在水深
の表示を視認しやすい。
【0029】さらに、本形態では、第3の表示領域113
及び第4の表示領域114に対して6時の側で隣接する領域
には、第8の表示領域118及び第9の表示領域119が構成
され、これらの表示領域では、後述するように、上記の
情報に加えてさらに別の情報も潜水中に表示される。
【0030】(安全情報導出手段の構成)図4は、本形
態のダイバーズ用情報処理装置1において体内窒素量
(体内不活性ガス量)を計算し、その結果に基づいて体
内窒素排出時間や無減圧潜水可能時間などの安全情報を
導出するための機能ブロック図である。
【0031】図4に示すように、ダイバーズ用情報処理
装置1には、吸気に含まれる窒素が体内に吸収され、か
つ、排出されていく様子をシュミレートして、体内窒素
量(体内窒素分圧)を計算する体内窒素量導出手段60
(体内不活性ガス量導出手段)が構成されている。な
お、以下に説明する体内窒素量の計算はあくまで一例で
あり、各種の方法を用いることができることから、ここ
ではその一例を簡単に説明しておく。
【0032】体内窒素量導出手段60では、まず、体内窒
素量を分圧として計算するために図2に示した圧力セン
サー34、増幅回路35、A/D変換回路36を利用した水深計
測手段61、図2に示したCPU51、ROM53、RAM54の機能とし
て実現される呼吸気窒素分圧計算手段62、図2に示したR
AM54を利用した呼吸気窒素分圧記憶手段63、図2に示し
たCPU51、ROM53、RAM54の機能として実現される体内窒
素分圧計算手段64、図2に示したRAM54を利用した体内窒
素分圧記憶手段65、図2に示した時刻用カウンタ33を利
用した計時手段68、図2に示したCPU51、ROM53、RAM54の
機能として実現されm呼吸気窒素分圧記憶手段63と体内
窒素分圧記憶手段65に記憶されているデータ比較を行う
比較手段66、図2に示したCPU51、ROM53、RAM54の機能と
して実現される半飽和時間選択手段67が構成されてい
る。
【0033】これらの構成要素のうち、呼吸気窒素分圧
計算手段62、体内窒素分圧計算手段64、比較手段66、半
飽和時間選択手段67は、図2のCPU51、ROM53、およびRAM
54にてソフトウェアとして実現可能であるが、ハードウ
ェアである論理回路のみ、あるいは論理回路とCPUを含
む処理回路とソフトウェアを組み合わせることで実現す
ることも可能である。
【0034】この構成例では、水深計測手段61は、時間
tに対応する水深P(t)を計測して出力する。
【0035】呼吸気窒素分圧計算手段62は、水深計測手
段61から出力された水深P(t)に基づいて、呼吸気窒素分
圧PIN2(t)を計算し、出力する。呼吸気窒素分圧PIN2(t)
は潜水中の水深P(t)より、次式 PIN2(t)=0.79×P [bar] により計算で求めることができる。
【0036】呼吸気窒素分圧記憶手段63は、呼吸気窒素
分圧計算手段62において上式のように計算されたPIN
2(t)の値を記憶する。
【0037】体内窒素分圧計算手段64は、窒素の吸収/
排出の速度が異なる組織毎に体内窒素分圧PGT(t)を計算
する。1つの組織を例にとると、潜水時刻t=t0からtE
でに吸収/排出する体内窒素分圧PGT(tE)は、t0時の
体内窒素分圧PGT(t0)と潜水時間tEと、半飽和時間TH
より計算される。
【0038】ここでいう半飽和時間THとは、図5に示す
ように、体内窒素分圧PGT(tE)がt 0時の体内窒素分圧P
GT(t0)からこの水深下での呼吸気窒素分圧PIIGに到達
する過程で体内窒素分圧PGT(t0)と呼吸気窒素分圧PII
Gとの中間圧力に到達するまでの時間(ハーフタイム)
に相当する。
【0039】そして、その結果は、図4に示すように、P
GT(tE)として体内窒素分圧記憶手段65に記憶される。
そのための計算式は、下式のとおりである。 PGT(tE)=PGT(t0)+{ PIN2(t0)−PGT(t0)}×{1
−exp(−k(tE−t0)/TH)} ここで、kは実験的に求められる定数である。
【0040】次に、比較手段66により、呼吸気窒素分圧
記憶手段63の結果であるPIN2(t)と体内窒素分圧記憶手
段65の結果であるPGT(t)を比較し、その結果、半飽和
時間選択手段67によって、体内窒素分圧計算手段64で用
いられる半飽和時間THを可変とする。
【0041】たとえば、t=t0時の呼吸気窒素分圧PIN2
(t0)、体内窒素分圧PGT(t0)が、それぞれ呼吸気窒
素分圧記憶手段63と体内窒素分圧記憶手段65に記憶され
ているとすると、比較手段66はこのPIN2(t0)とPGT(t
0)を比較する。
【0042】そして、体内窒素分圧計算手段64は、半飽
和時間選択手段67により、次のように制御され、t=tE
の時の体内窒素分圧PGT(tE)が計算される。 PGT(t0)>PIN2(t0)のとき PGT(tE)=PGT(t0)+{ PIN2(t0)−PGT(t0)}×{1
−exp(−k(tE−t0)/TH1)} PGT(t0)<PIN2(t0)のとき PGT(tE)=PGT(t0)+{ PIN2(t0)−PGT(t0)}×{1
−exp(−k(tE−t0)/TH2)} ここで、上記2式では、kは定数、TH2<TH1と計算さ
れる。
【0043】なお、PGT(t0)=PIN2(t0)のときは、
半飽和時間TH=(TH2+TH1)/2として計算するのが
好ましい。また、これらの時間(t0やtEについての計
測)は、図4の計時手段68によって管理される。
【0044】ここで、PGT(t0)>PIN2(t0)のとき
は、体内から窒素が排出される場合であり、PGT(t0
<PIN2(t0)のときは、体内へ窒素が吸収される場合で
ある。これらの時に半飽和時間を可変するということ
は、窒素が排出される場合は、半飽和時間が長く、排出
に時間がかかることを意味し、逆に窒素が吸収される場
合は半飽和時間が短く、吸収にかかる時間は排出にかか
る時間と比較すると短いことになる。
【0045】このようにすれば、体内窒素量のシュミレ
ーションをより厳密に行うことができる。従って、体内
窒素分圧の許容値を設定しておけば、ダイバーがある水
深(水圧)で滞留したときに体内窒素分圧がこの許容値
に到達するまでの時間(無減圧潜水可能時間)、および
水面上で体内窒素分圧が平衡値にまで低下するまでの時
間(体内窒素排出時間/安全情報)を精度よく求めるこ
とができる。このようにして本形態のダイバーズ用情報
処理装置1には、無減圧潜水可能時間および体内窒素排
出時間をダイバーの安全情報として導出する潜水可能時
間導出手段92および体内窒素排出時間導出手段91が構成
されている。
【0046】(各モードの説明)このように構成したダイ
バーズ用情報処理装置1は、図6を参照して以下に説明
する各モード(時刻モードST1、サーフェイスモードST
2、プランニングモードST3、設定モードST4、ダイビン
グモードST5、ログモードST6)での使用が可能である。
なお、本形態におけるダイビングモードST5での特徴的
な動作及び表示については各形態毎に後述するので、こ
こでは基本的は動作及び表示について説明する。従っ
て、図6には液晶表示パネル11の各表示領域のうち第8
の表示領域118については省略してある。
【0047】(時刻モードST1)時刻モードST1は、スイッ
チ操作を行わず、かつ、体内窒素が平衡状態時、陸上で
携帯するときの機能であり、液晶表示パネル11には、現
在月日100、現在時刻101、高度ランク(図1を参照 /
高度ランクがランク0の場合にはマークが表示されな
い)が表示される。高度ランク102は、現在の場所の高
度を自動的に計測し、3つのランクで表示するようにな
っている。現在時刻101はコロンが点滅することによっ
て、この表示が現在時刻101である旨を知らせる。例え
ば、図6に示す状態では、現在12月5日の10時06分であ
ると表示されている。
【0048】また、海抜の高い所、低い所を上下したと
きも気圧が変化するので、過去のダイビングの有無にか
かわらず、体内への窒素の溶け込みや窒素の排出が起き
る。そこで、本形態のダイバーズ用情報処理装置1で
は、時刻モードST1であってもこのような高度変化があ
ったときには減圧計算を自動的に開始し、表示が変わ
る。すなわち、図示を省略するが、高度が変わってから
の時間、体内窒素が平衡状態になるまでの時間、現在か
ら平衡状態になるまで体内に排出または溶け込む窒素量
が表示される。
【0049】この時刻モードST1では、スイッチAを押す
とプランニングモードST3に直接移行し、スイッチBを押
すとログモードST6に直接移行する。また、スイッチAを
押した後、スイッチAを押したままスイッチBを5秒間押
し続けると、設定モードST4に移行する。
【0050】この時刻モードST1の間に、図1、図2に
示した入水監視スイッチ30を介して入水したことを検出
した時には自動的に機能チェックを行い、センサなどが
正常であることが確認できれば、ダイビングモードST5
に自動的に移行する。この時センサなどに異常があった
時には、その旨を図2に示した報音装置37からアラーム
音などで報知する。
【0051】(サーフェイスモードST2)ダイバーズ用情
報処理装置1は、ダイビングの終了後、導通していた入
水監視スイッチ30が絶縁状態になると自動的にサーフェ
イスモードST2に移行する。このサーフェイスモードST2
は、前回のダイビングから48時間経過するまで、陸上で
携帯する時の機能である。このサーフェイスモードST2
では、時刻モードST1で表示するデータ(現在月日100、
現在時刻101、高度ランク)の他に、ダイビング終了後の
体内窒素量の変化の目安などを表示する。すなわち、体
内に溶け込んだ過剰な窒素が排出され、平衡状態になる
までの時間が体内窒素排出時間201として表示される。
この体内窒素排出時間201は、平衡状態になるまでの時
間をカウントダウンする。体内窒素排出時間201が0時00
分になった以降は、無表示となる。なお、体内窒素排出
時間201が0時00分になった時には、体内窒素量導出手段
60が計測した体内窒素量が陸上での平衡値になったとし
て、その旨が体内窒素排出時間201の表示の点滅、報音
装置37からのアラーム音、及び振動発生装置38からの振
動でダイバーに報知される。従って、ダイバーは十分な
休息をとったと知ることができる。
【0052】また、潜水後の経過時間は水面休止時間20
2として表示され、この水面休止時間202は、ダイビング
モードST5において水深が1.5mよりも浅くなった時点を
ダイビングの終了として計時が開始され、48時間まで計
測した後、無表示となる。従って、ダイバーズ用情報処
理装置1において、ダイビング終了後、48時間が経過す
るまでは陸上においてこのサーフェイスモードST2とな
り、それ以降は時刻モードST1である。なお、図6に示す
状態では、現在、12月5日の11時58分であり、ダイビン
グ終了後、1時間13分経過していると表示されている。
また、これまで行ったダイビングにより体内に溶け込ん
だ窒素量が体内窒素グラフ203の4個分に相当すると表示
され、この状態から体内の過剰な窒素が排出されて平衡
状態になるまでの時間(体内窒素排出時間201)が、例え
ば10時間55分であると表示されている。
【0053】このサーフェイスモードST2では、スイッ
チAを押すとプランニングモードST3に直接移行し、スイ
ッチBを押すとログモードST6に直接移行する。また、ス
イッチAを押した後、スイッチAを押したままスイッチB
を5秒間押し続けると、設定モードST4に移行する。
【0054】このサーフェイスモードST2の間に、入水
監視スイッチ30を介して入水したこを検出した時には自
動的に機能チェックを行い、センサなどが正常であるこ
とを確認できれば、ダイビングモードST5に自動的に移
行する。この時センサなどに異常があった時には、その
旨を報音装置37からアラーム音などで報知する。
【0055】(設定モードST4)設定モードST4は、月日10
0、現在時刻101の設定の他に、警告アラームのON/OFF
設定、セーフティレベルの設定をも行うための機能であ
る。この設定モードST4では、現在月日100、年106、現
在時刻101、セーフティレベル(図示せず。)、アラーム
のON/OFF(図示せず。)、高度ランクが表示され、これ
らの項目のうち、セーフティレベルは、通常の減圧計算
を行うレベルと、ダイビング後に1ランク高い高度ラン
クの場所へ移動することを前提とした減圧計算を行うレ
ベルの2つのレベルに設定できる。アラームのON/OFF
は、報音装置37から各種警告のアラームを鳴らすか否か
を設定するための設定であり、アラームをOFFに設定し
ておけば、アラームが鳴らない。従って、ダイバーズ用
情報処理装置1のように電池切れが特に致命的である装
置では、アラームのために消費される電力を削減でき、
都合がよい。
【0056】この設定モードST4では、スイッチAを押す
度に設定項目が時、秒、分、年、月、日、セーフティレ
ベル、アラームON/OFFの順に切り換わり、それに相当
する部分の表示が点滅する。この時、スイッチBを押す
と設定項目の数値または文字が変わり、押し続けると数
値や文字が早く変わる。アラームのON/OFFが点滅して
いる時にスイッチAを押すと、サーフェイスモードST2ま
たは時刻モードST1に自動的に戻る。
【0057】この設定モードST4の間に、入水監視スイ
ッチ30を介して入水したことを検出した時にも自動的に
機能チェックを行い、センサなどが正常であることを確
認できれば、ダイビングモードST5に自動的に移行す
る。このときセンサなどに異常があった時にはその旨を
報音装置37からアラーム音などで報知する。
【0058】(プランニングモードST3)プランニングモ
ードST3とは、次に行うダイビングの最大水深と潜水時
間の目安を入力するためのモードである。このモードで
は、水深ランク301、無減圧潜水可能時間302、セーフテ
ィレベル、高度ランク、水面休止時間202、体内窒素グ
ラフ203が表示される。水深ランク301のランクは、低ラ
ンクから高ランクへ順次、表示が変わっていくととも
に、各水深ランク301での無減圧潜水可能時間302が表示
される。例えば、水深ランク301は、9m、12m、15m、18
m、21m、24m、27m、30m、33m、36m、39m、42m、45m、48
mの順に5秒毎に切り換わる。この時、時刻モードST1か
らプランニングモードST3に移行したのであれば、過去
の潜水によって体内に過剰な窒素蓄積がない初回潜水の
計画であるため、体内窒素グラフ203が0であり、水深
が15mの時に無減圧潜水可能時間302が66分と表示され
る。それゆえ、水深12m以上、15m以下のところで66分未
満まで無減圧潜水が可能であることがわかる。これに対
して、サーフェイスモードST2からプランニングモードS
T3に移行したのであれば、過去の潜水によって体内に過
剰の窒素蓄積がある反復潜水の計画であるため、体内窒
素グラフ203が4つ分であり、最大水深が15mのときであ
れば、無減圧潜水可能時間302は49分と表示される。そ
れゆえ、水深12m以上、15m以下のところで49分未満まで
無減圧潜水が可能であることがわかる。
【0059】このプランニングモードST3では、水深ラ
ンク301が48mと表示されるまでの間にスイッチAを2秒以
上押し続けると、サーフェイスモードST2に直接移行す
る。また、水深ランク301が48mと表示された後には時刻
モードST1またはサーフェイスモードST2に自動的に移行
する。さらに、所定の期間、スイッチ操作がない時には
サーフェイスモードST2または時刻モードST1に自動的に
移行するので、その都度、スイッチ操作を行う必要がな
い分、便利である。これに対して、スイッチBを押すと
ログモードST6に直接移行する。
【0060】また、プランニングモードST3の間に、入
水監視スイッチ30を介して入水したことを検出した時に
は自動的に機能チェックを行い、センサなどが正常であ
ることを確認できれば、ダイビングモードST5に自動的
に移行する。この時センサなどに異常があった時にはそ
の旨を報音装置37からアラーム音などで報知する。
【0061】(ダイビングモードST5)ダイビングモードS
T5とは、潜水時のモードであり、無減圧潜水モードST51
では、現在水深501、潜水時間502、最大水深503、無減
圧潜水可能時間302、体内窒素グラフ203、高度ランクな
ど、ダイビングに必要な情報が表示される機能である。
【0062】たとえば、図6に示す状態では、ダイビン
グを開始してから12分が経過し、水深が16.8mのところ
におり、図1(A)に示した液晶パネル11の第4の表示領
域114には、この水深ではあと42分間無減圧潜水を続け
ることができる旨が表示されている。また、現在までの
最大水深は20.0mである旨が表示され、さらに、図1(A)
に示した液晶パネル11の第6の表示領域116では、現在
の体内窒素量は体内窒素グラフ203のマークが4つ点灯
しているレベルである旨が表示される。
【0063】ここで、ダイビングモードST5に移行した
ことをダイバーに知らせる目的で、現在水深501の表示
などを点滅してもよい。このように構成すると、ダイビ
ングモードST5での処理を行っている旨を液晶表示パネ
ル11での表示で視認できるので、ダイバーは、ダイビン
グモードST5が正常に機能しているか否かを心配する必
要がないので、便利である。
【0064】このダイビングモードST5では、浮上速度
監視機能として前記したとおり、急激な浮上は減圧症の
原因となることから、6秒毎に現在の浮上速度を求める
とともに、この浮上速度と現在水深に対応する浮上速度
許容値とを比較し、今回求めた浮上速度が浮上速度許容
値よりも速い場合には、報音装置37から4kHzの周波数で
アラーム音(浮上速度違反警告)を3秒間発するととも
に、浮上速度を落すように、図1(A)に示した液晶表示
パネル11の第7の表示領域117において「SLOW」との表
示と、現在水深の表示とを1Hz周期で交互に点滅させ、
浮上速度違反警告を行う。また、振動発生装置38から不
浄速度違反である旨を振動でダイバーに警告する。そし
て、浮上速度が正常なレベルにまで低下した時には前記
の浮上速度違反警告を停止する。
【0065】なお、ダイビングモードST5では、スイッ
チAを押すと、それが押し続けられている間だけ、現在
時刻表示モードST52として、現在時刻101と現在水温504
が表示される。図6に示す状態では、現在、時刻が10時1
8分であり、水温が23℃であると表示されている。この
ように、ダイビングモードST5においてその旨のスイッ
チ操作があったときには所定の期間だけ現在時刻101や
現在水温の表示を行うため、小さな表示面内では常時は
ダイビングに必要なデータだけを表示するように構成し
たとしても(無減圧潜水モードST51)、現在時刻101な
どを必要に応じて表示できるので(現在時刻表示モード
ST52)、便利である。しかも、このようにダイビングモ
ードST5においても、表示の切り換えにスイッチ操作を
用いたので、ダイバーが知りたい情報を適正なタイミン
グで表示できる。
【0066】このダイビングモードST5の間に、水深が
1.5mより浅いところまで浮上したときには、ダイビング
が終了したものとして処理され、導通していた入水監視
スイッチ30が絶縁状態になった時点でサーフェイスモー
ドST2に自動的に移行する。この間、水深が1.5m以深に
なったときから1.5m以浅になったときまでを1回の潜水
動作としてこの間の潜水結果(ダイビングの日付、潜水
時間、最大水深などの様々なデータ)をRAM54に記憶、
保持しておく。併せて、今回のダイビング中に前記の浮
上速度違反警告が連続して2回以上あったときには、そ
の旨も潜水結果として記録する。
【0067】本形態のダイバーズ用情報処理装置1は、
あくまで無減圧潜水を前提に構成されているものである
が、万が一、減圧潜水の状態になったときには、その旨
のアラーム音でダイバーに報知するとともに、以下の減
圧潜水表示モードST53に切り換わる、すなわち、減圧潜
水表示モードST53では、現在水深501、潜水時間502、体
内窒素グラフ203、高度ランク、減圧停止深度505、減圧
停止時間506、総浮上時間507が表示される。図3に示す
状態では潜水開始から24分経過し、水深が29.5mのとこ
ろにいる旨が表示されている。また、体内窒素量が最大
許容値を越え、危険であるため、安全な浮上速度を守り
ながら、水深3mのところまで浮上し、そこで1分間の減
圧停止をするようにとの指示が表示される。また、安全
な浮上速度として水面までには最低でも5分かけるよう
にとの指示が表示される。さらに、現在、体内窒素量が
増大傾向にある旨が上向きの矢印508で表示される。そ
こで、ダイバーは、上記の表示内容に基づいて減圧停止
した後、浮上するが、この減圧を行っている間、体内窒
素量が減少傾向にある旨が下向きの矢印509で表示され
る。
【0068】(ログモードST6)時刻モードST1またはサ
ーフェイスモードST2においてスイッチBを押すと、ロ
グモードST6に直接、移行する。ログモードST6は、3分
以上、ダイビングモードST5に入った状態で水深1.5mよ
りも深く潜水したときの各種データを記憶、表示する機
能である。このようなダイビングのデータは、ログデー
タとして潜水毎に順次記憶され、最大10本のログデータ
が記憶、保持され、それ以上潜水した場合には古いデー
タから順に削除され、常に最新の10本分のダイビングが
記憶される。
【0069】このログモードST6において、ログデータ
は4秒毎に切り換わる2つの画面で表示される。第1の画
面ST61では、潜水月日601、平均水深509、潜水開始時刻
603、潜水終了時刻604、高度ランク、潜水を終了したと
きの体内窒素グラフ203が表示される。第2の画面ST62で
は、その日での潜水ナンバーであるログナンバー605、
最大水深608、潜水時間606、最大水深時の水温607、高
度ランク、潜水を終了したときの体内窒素グラフ203が
表示される。たとえば、図3に示す状態では高度ランク
が0のところで、12月5日の2本目のダイビングは潜水が1
0時07分に開始された以降、10時45分で終了し、38分間
の潜水であった旨が表示されている。このときのダイビ
ングでは、平均水深14.6m、最大水深が26.0m、最大水深
時の水温が23℃であり、ダイビング終了後、体内窒素グ
ラフ203が4つ分の窒素が体内に溶け込んだ旨を表示して
いる。このように、ログモードST6では2画面を自動的に
切り換えながら各種の情報を表示するので、表示面が小
さくても表示できる情報量が多い。
【0070】また、ログモードST6では、今回表示して
いるダイビング中に前記の速度違反警告が2回以上あっ
たときには、その旨を、たとえば液晶表示パネル11の第
7の表示領域117において「SLOW」と表示する。
【0071】このログモードST6ではスイッチBを押す
度に、新しいデータから古いデータに切り換わり、最も
古いデータが表示された後は、時刻モードST1または、
サーフェイスモードST2に移行する。その途中にスイッ
チBを2秒以上押し続けた場合も時刻モードST1またはサ
ーフェイスモードST2に移行する。さらに、スイッチA、
Bのいずれもが1分〜2分間押されない場合も、サーフェ
イスモードST2または時刻モードST1に自動的に戻るの
で、その都度、スイッチ動作を行う必要がない分、便利
である。これに対して、スイッチAを押すと、プランニ
ングモードST3に直接移行する。このように、本形態で
は、プランニングモードST3、サーフェイスモードST2
と、ログモードST6のうち、いずれのモード間でも1回の
スイッチ操作で相互の直接移行が可能である。従って、
各モードへの移行ルートの自由度が高いので、プランニ
ングモードST3とログモードST6との間でも1回の操作で
相互に、直接移行ができるため、過去の潜水記録を参照
しながら潜水計画を立てるのに手間がかからず、便利で
ある。
【0072】また、ログモードST6の間に、入水監視ス
イッチ30を介して入水したことを検出したときには自動
的に機能チェックを行い、センサなどが正常であること
を確認できれば、ダイビングモードST5に自動的に移行
する。このときセンサなどに異常があったときにはその
旨を報音装置37からアラーム音などで報知する。このよ
うに、プランニングモードST3、サーフェイスモードST2
(時刻モードST1)、ログモードST6、設定モードST4の
いずれのモードからもダイビングモードST5に自動的に
移行することができるので、たとえば、ログモードST6
において過去の潜水記録を確認した後、あるいはプラン
ニングモードST3で潜水計画を設定した後、そのまます
ぐに潜水を開始することができるなど、便利である。ま
た、いずれのモードからでもダイビングモードST5に移
行できるので、ダイビングモードST5に移行する準備が
できていなくてダイビングモードST5に移行し損ねたこ
とを潜水を開始した後にはじめて知るという失敗がない
ので、使い勝手がよい。しかも、ダイビングモードST5
に移行する際には予め機能チェックを行い、該機能チェ
ックにおいて異常を検出したときにはダイビングモード
ST5への移行を自動的に停止するとともに、その旨のア
ラーム報知を行うため、異常があるままダイビングモー
ドST5に移行するという失敗がなく、しかも異常にすぐ
気付くので、便利である。しかも、潜水中に体内に蓄積
される不活性ガスの量を監視し損なうということがない
ので、減圧症を防止するという観点から安全である。
【0073】[実施例]このように構成したダイバーズ用
情報処理装置1において、本形態では、前記のサーフェ
イスモードST2だけでなく、ダイビングモードST5(潜水
中)においても、図7に示すように、液晶表示パネルの
第8の表示領域118において、外部操作(スイッチA、も
しくはBの入力操作)があった際にストップウォッチ・
もしくはタイマーの時間表示905をする。今までは、安
全停止をする時には、3〜5mに3〜5分の停止、もしくは
窒素バーグラフの減少を目安にダイバー自身が現在水深
と共に時間管理まで行わなくてはならなかったため、潜
水という特殊環境下ではとても困難であった。しかし、
スイッチ入力により、操作時からの経過時間が把握でき
ることで、ダイバーは水深の管理のみに集中することが
でき、経験や実績から得た適正な時間に達した時、浮上
を行うだけでよい。また、サーフェイスモード中に適正
停止時間(3〜5分)の時間設定を行うことで、適正水深
に達した時スイッチ入力を行えば、水深の管理のみを行
えばよい。設定時間になった時、ストップウォッチ・タ
イマー時間の表示の点滅、報音装置37からのアラーム
音、および振動発生装置38からの振動でダイバーに報知
され、ダイバーは適正時間が経過し、十分な停止を行っ
たことを知ることができる。
【0074】なお、ストップウォッチ・タイマー時間の
表示に関し、実施例では液晶表示を用いたが、指針によ
る表示を用いてもよい。液晶で表示されている潜水時間
との見誤りを防止できるので、安全なダイビングが行え
る。
【0075】また、報知手段は、視覚的手段、聴覚的手
段、触覚的手段、もしくはこれらを組み合わせたものを
用いてもよい。
【0076】さらに、実施例では、減圧停止時の経過時
間の計測は、外部操作(スイッチ入力)によって開始さ
れているが、水深値の上昇下降の変化値が一定範囲内に
おさまっている状態が一定時間以上経過した場合、自動
的に経過時間の計測を開始してもよい。外部操作の手間
を省けるので、複雑な操作を省くことも可能となる。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のダイバーズ
用情報処理装置では、水中においても使用できるストッ
プウォッチ機能、タイマー機能を有することを特徴とす
る。したがって、体への負担を減らす安全停止を行う際
に正確な時間情報を得ることができ、また、これらの機
能が水中でも有効になることで、例えば目的地までどの
くらいの時間が要するか、など知ることもでき、ダイビ
ングの楽しみがさらに増すことが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、本発明を適用したダイバーズ用情報処
理装置の装置本体および腕バンドの一部を示す平面図、
(B)は、その装置本体を腕時計の6時の方から見た時の側
面図である。
【図2】 本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置
全体のブロック図である。
【図3】 本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置
において、浮上速度違反警告を行うための機能ブロック
図である。
【図4】 本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置
を構成した体内窒素量導出手段などの機能ブロック図で
ある。
【図5】 本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置
において、体内窒素量や体内窒素排出時間を導出する際
に用いる半飽和時間の意味を示す説明図である。
【図6】 本発明を適用したダイバーズ用情報処理装置
が有する各機能を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の実施例に係るダイバーズ用情報処理
装置のダイビングモードで行われる表示内容を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 ダイバーズ用情報処理装置 5 操作部 10 表示部(表示手段) 11 液晶表示パネル 30 入水監視スイッチ 34 圧力センサ 37 報音装置 38 振動発生装置 50 制御部 51 CPU 53 ROM 54 RAM 60 体内窒素量導出手段 61 水深計測手段(水圧計測手段) 62 呼吸気窒素分圧計算手段 63 呼吸気窒素分圧記憶手段 64 体内窒素分圧計算手段 65 体内窒素分圧記憶手段 67 半飽和時間選択手段 68 計時手段 75 浮上速度計測手段 76 浮上速度許容値 77 浮上速度違反判定手段 91 体内窒素排出時間導出手段 92 潜水可能時間導出手段 93 許容水深値導出手段 A Aスイッチ B Bスイッチ ST1 時刻モード ST2 サーフェスモード ST3 プランニングモード ST4 設定モード ST5 ダイビングモード ST6 ログモード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F002 AA00 AA05 AA06 AB06 AC01 AD03 AD06 AD07 BA04 DA00 EA01 EB07 EB11 EB13 EC00 ED01 ED02 ED05 EE03 EE08 EH01 EH06 FA02 FA32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水深を計測する水深計測手段と、時間経
    過を計測する計時手段と、該計時手段の計測結果及び前
    記水深計測手段の計測結果に基づいて潜水中に体内に蓄
    積された不活性ガス量を導出していく不活性ガス量導出
    手段と、ストップウォッチもしくはタイマー機能を有
    し、前記ストップウォッチもしくはタイマー機能は、水
    中での計測表示が可能であることを特徴とするダイバー
    ズ用情報処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記タイマー機能の
    時間設定を、大気中・水中いずれでも行うことができる
    ことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記タイマー設定時
    間終了時には、その旨をダイバーに報知する報知手段を
    有することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記報知手段は、音
    による報知を行う報音装置を備えていることを特徴とす
    るダイバーズ用情報処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、前記報知手段は、振
    動による報知を行う振動発生装置を備えていることを特
    徴とするダイバーズ用情報処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記ストップウォッ
    チもしくはタイマー機能は、ダイバーが外部操作を行っ
    たときに使用可能となることを特徴とするダイバーズ用
    情報処理装置。
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