JPH11236673A - 化学気相成長装置 - Google Patents

化学気相成長装置

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JPH11236673A
JPH11236673A JP3843298A JP3843298A JPH11236673A JP H11236673 A JPH11236673 A JP H11236673A JP 3843298 A JP3843298 A JP 3843298A JP 3843298 A JP3843298 A JP 3843298A JP H11236673 A JPH11236673 A JP H11236673A
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JP
Japan
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gas
reaction chamber
pressure
chemical vapor
vapor deposition
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JP3843298A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Irizumi
智之 入住
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体材料をバブリングにより気化させて作成
した気化ガスを、キャリアガスを導入して希釈し、反応
室に供給して成膜する化学気相成長装置において、気化
ガスの精密な流量制御を可能にして、成膜の信頼性を向
上する。 【解決手段】 液体材料20、キャリアガス27、30
を導入する配管系38a、38b、および原料ガス24
を反応室28に供給する配管系37にヒータ34を設
け、配管系37、38a、38bに設けられたヒータ3
4は、配管40内のガス温度を直接監視して所定のガス
温度に制御する機構を有し、気化ガス24の液化を防止
して安定した流量を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化学気相成長装
置に関し、特に液体材料をバブリングにより気化し、原
料ガスを供給する供給系を備えた化学気相成長装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体基板表面に原料となるガスを流し
て化学反応を起こし、所定の組成を有した膜を形成させ
る化学気相成長法(CVD法)において、液体状態で貯
蔵された原料を窒素等でバブリングして気化させること
により、原料ガスを安定供給する供給系を備えた化学気
相成長装置は広く用いられている。図9および図10
は、従来の化学気相成長装置の構造を、便宜上分割して
示した部分ブロック図である。図に示すように、液体材
料1はバブリング用のタンク2(以下、バブラ2と称
す)に貯蔵されており、流量制御器3で所定の流量Q1
に制御されたバブリングガス(N2)4を、バブラ2内
に導入する。バブラ2内でバブリングにより液体材料1
を気化させて原料ガス5(以下、気化ガス5と称し、図
示せず)に変換し、バブリングガス(N2)4と共にバ
ブラ2外の配管に送る。バブラ2から送られたガス流量
Q2を流量計6でモニタリングして、気化ガス5の流量
(Q2−Q1)を監視する。
【0003】この後、流量制御器7で所定の流量Q3に
制御されたキャリアガス(N2)8を導入して気化ガス
5を希釈し、成膜を行う反応室9にガス流量Q4(Q2
+Q3)で圧送する。このとき、流量制御器10で所定
の流量Q5に制御されたキャリアガス(N2)11を、
反応室9手前で導入して気化ガス5をさらに希釈し、ガ
ス流量Q6(Q4+Q5)で反応室9内に供給する。成
膜を行わない時は、キャリアガス(N2)11を導入す
る手前で、希釈された気化ガス5をタンク12内に排気
(ガス流量Q7)し、液化して廃液する。また、キャリ
アガス(N2)11は、成膜時以外は、配管および反応
室9内をパージするのに用いられる。
【0004】また、13および14は希釈された気化ガ
ス5を反応室9に圧送する途中に設けられた圧力計およ
び圧力制御器であり、バブラ2内および配管内の圧力を
モニタリングし、所定の圧力に制御する。また、15a
〜15fは、液体材料1、バブラ2、および、気化ガス
5を反応室9に供給する配管系(流量計6、圧力計1
3、圧力制御器14等を含む)をそれぞれ加熱するヒー
タで、熱電対16a〜16fおよび温度制御器17a〜
17fをそれぞれ備えて所定の温度に制御して加熱す
る。さらに、18a〜18fは、配管途中に設けられた
切り替えバルブである。
【0005】ヒータ15による配管の加熱手段を図11
に基づいて以下に説明する。気化ガス5を反応室9に供
給する配管19の周囲を覆うようにヒータ15を設け、
熱電対16を配管19外側の表面に接触させて、配管1
9の温度が所定の温度になるように、温度制御器17に
より制御する。また、バブラ2内および配管内の圧力を
圧力計13でモニタリングし、所定の圧力に制御する圧
力制御器14は、電圧を印加してバルブを開閉させる圧
力バルブで構成され、圧力が変動すると、それを抑制す
る様に圧力バルブ14が動作して圧力を一定に保つ。
【0006】次に、切り替えバルブ18(18a〜18
f)の開閉と処理の流れについて図12に基づいて以下
に示す。まず、バブリングガス(N2)4を、バブラ2
側のバルブ18aおよびバルブ18cを閉じて、バルブ
18bを開けることにより配管内に流し、排気用のタン
ク12側のバルブ18dを開け、反応室9側のバルブ1
8eを閉じることにより、導入されたキャリアガス(N
2)8と共に、タンク12内に排気する。キャリアガス
(N2)11を導入するためのバルブ18fは、常時開
けており、この場合反応室9内およびその手前の配管内
をパージするのに用いる。これにより、配管内および反
応室9内をキャリアガス8、11およびバブリングガス
4のN2で充満させておく(待機)。
【0007】次に、バルブ18aおよびバルブ18cを
開に、バルブ18bを閉に切り替える。バブリングガス
(N2)4を、バブラ2内に導入して、バブリングによ
り液体材料1を気化させ、気化ガス5をバブリングガス
(N2)4と共にバブラ2外の配管に送り、キャリアガ
ス(N2)8を導入して希釈して圧送し、タンク12内
に排気する。キャリアガス(N2)11は上記待機時
と同様にパージに用いる。これにより、成膜に用いる気
化ガス5を発生させ、所定の流量に安定して供給できる
まで待つ(気化安定待ち)。
【0008】次に、バルブ18dを閉に、バルブ18e
を開に切り替える。バブリングガス(N2)4を、バブ
ラ2内に導入して、バブリングにより液体材料1を気化
させ、気化ガス5をバブリングガス(N2)4と共にバ
ブラ2外の配管に送り、キャリアガス(N2)8を導入
して希釈し、成膜を行う反応室9に圧送する。このと
き、キャリアガス(N2)11を、反応室9手前で導入
して気化ガス5をさらに希釈し、反応室9内に供給す
る。これにより、成膜の原料となる気化ガス5を反応室
9内に供給し、反応室9内に別途導入された他のガス
(図示せず)と反応させ、半導体基板(図示せず)表面
に成膜する(成膜)。次に、バルブ18dを開に、バ
ルブ18eを閉に切り替える。上記気化安定待ち時と
同様に、バブリングガス(N2)4を、バブラ2内に導
入して、バブリングにより液体材料1を気化させ、気化
ガス5をバブリングガス(N2)4と共にバブラ2外の
配管に送り、キャリアガス(N2)8を導入して希釈し
て圧送し、タンク12内に排気する。また、キャリアガ
ス(N2)11はパージに用いる。これにより、成膜が
完了したウエハ(半導体基板)を反応室9より搬出し、
次に処理するウエハを新たに反応室9に搬入するまでの
間、気化ガス5を反応室9には送らず、所定の流量に供
給できる様に保つ(次ウエハ待ち)。
【0009】次に、再びバルブ18dを閉に、バルブ1
8eを開に切り替えて、成膜時と同様に成膜処理を行
う(成膜)。複数枚のウエハを連続処理するときは、
上記のような成膜と次ウエハ待ちを所定の時間毎
に繰り返し行う。次に、複数枚のウエハの連続処理を完
了すると、再びバルブ18dを開に、バルブ18eを閉
に切り替え、次ウエハ待ち時と同様に、新たなウエハ
を反応室9に搬入するまでの間、気化ガス5を反応室9
には送らず、所定の流量に供給できる様に保つ。通常、
ウエハは複数枚で構成されるロット毎に連続処理を行う
ため、これは、あるロットの処理が完了した後、次のロ
ットの処理を開始するまでの状態である(次ロット待ち
)。
【0010】再び、上記のような成膜と次ウエハ待
ちを所定の時間毎に繰り返し、一連の処理を完了後、
次ロット待ち時の状態から、バルブ18a、18cを閉
に、バルブ18bを開に切り替えて、待機時と同様に、
バブリングガス(N2)4を配管内に流し、導入されたキ
ャリアガス(N2)8と共に、タンク12内に排気する。
キャリアガス(N2)11は、反応室9内およびその手
前の配管内をパージするのに用いる。これにより配管内
および反応室9内の残留ガスを押し出し、キャリアガス
8、11およびバブリングガス4のN2で充満させておく
(待機)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】半導体基板表面に所定
の組成を有する信頼性の高い膜を、安定して形成するた
めには、気化ガス5の流量を精密に制御して、反応室9
内の半導体基板上に供給する必要がある。この気化ガス
5の流量は、原理的にはバブリングガス4の流量、液体
材料1の温度、およびバブラ2内の圧力を制御すること
により安定的にコントロールできるものであるが、以下
に示すような問題点から、気化ガス5を安定した流量で
反応室9内、あるいは半導体基板上に供給できず、信頼
性の高い膜を安定して形成できないものであった。従来
の化学気相成長装置は上述したように構成されており、
液体材料1を気化して作成した気化ガス5を、加熱され
た配管系で反応室9へ供給するが、キャリアガス8、1
1を導入して希釈する際、上記気化ガス5がキャリアガ
ス8、11により冷却され、液化することがあった。こ
のため、気化ガス5の流量が大きく変動する。また、気
化ガス5の液化は、配管内の詰まりや異物発生の要因に
もなり、これによっても気化ガス5の流量変動が起きる
ものであった。
【0012】また、気化ガス5を反応室9に供給する配
管系は、ヒータ15により加熱されているが、配管19
の温度が所定の温度になるように、温度制御器17によ
り制御するものであるため、気化ガス5の実際の温度を
把握できず、ヒータ15の巻き方等により、熱の伝わり
にくい部分で気化ガス5の温度が低下することがあり、
これによっても気化ガス5の液化を生じ、流量が変動す
るものであった。さらにまた、反応室9に送られた気化
ガス5は、半導体基板上で反応する前に、反応室9内に
導入された直後から、反応室9内入り口付近で他のガス
と反応し始める。このため、半導体基板上に所望の流量
の気化ガス5を安定して供給することができないもので
あった。
【0013】また、切り替えバルブ18の一連の操作に
よりガスの流路を切り替える際、一連のバルブ18の開
閉操作を同時に行うため、バブラ2内および気化ガス5
を反応室9に供給する配管系の圧力が変動する。このバ
ルブ18切り替え時の圧力変動により、配管内で気化ガ
ス5の液化が生じたり、また、バブラ2内の気化ガス5
の発生量が変動し、気化ガス5の流量は不安定になるも
のであった。また、バブラ2内の圧力は、圧力計13お
よび圧力バルブから成る圧力制御器14で制御される
が、この圧力バルブ14は、電圧の印加によるバルブ1
4の開閉に伴ってバルブ14が配管に対して位置変動す
る動作範囲が限られており、この動作範囲内で所望の圧
力に制御するとき、微少な圧力変動や瞬間的な圧力変動
により敏感に圧力バルブ14が反応する不安定な領域で
の制御となることがある。その場合、微少な圧力変動や
何らかの条件による瞬間的な圧力変動によって反応した
圧力バルブ14のバルブ動作の影響により、逆に、より
大きな圧力変動を招くことになり、圧力バルブ14によ
るバブラ2内圧力の安定した制御が困難になり、気化ガ
ス5の精密な流量制御も困難になるものであった。
【0014】従来の化学気相成長装置は、以上述べたよ
うな現象に起因して、気化ガス5を安定した流量で反応
室9内、あるいは半導体基板上に供給できず、半導体基
板表面に所定の組成を有する信頼性の高い膜を、安定し
て形成することが困難であった。
【0015】この発明は、上記のような問題点を解消す
るために成されたものであって、液体材料をバブリング
により気化し、原料ガスを供給する供給系を備えた化学
気相成長装置において、原料ガスとなる気化ガスを、精
密な流量制御により安定した流量で供給し、信頼性の高
い安定した成膜を可能にすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる請求項
1記載の化学気相成長装置は、液体材料をバブリングに
より気化させて作成した原料ガスを、キャリアガスを導
入して希釈し、反応室に供給して成膜する装置構成であ
って、上記液体材料、上記キャリアガスを導入する配管
系、および上記原料ガスを上記反応室に供給する配管系
に加熱手段を設けたものである。
【0017】この発明に係わる請求項2記載の化学気相
成長装置は、請求項1において、キャリアガスを導入す
る配管系、および原料ガスを反応室に供給する配管系に
設けた加熱手段が、上記配管内のガスの温度を直接監視
して所定のガス温度に制御する機構を備えたものであ
る。
【0018】この発明に係わる請求項3記載の化学気相
成長装置は、請求項1または2において、原料ガスを希
釈するキャリアガスが、気化された上記原料ガスを反応
室に圧送する第1のキャリアガスと、上記原料ガスを上
記反応室に至る手前で希釈して冷却する第2のキャリア
ガスとを有し、上記反応室入り口直前の配管内のガスの
温度を直接監視して、所定のガス温度まで上記第2のキ
ャリアガスにより冷却して制御する機構を備えたもので
ある。
【0019】この発明に係わる請求項4記載の化学気相
成長装置は、請求項2または3において、熱電対の端部
を配管内に埋め込んで、該配管内のガスの温度を直接監
視するものである。
【0020】この発明に係わる請求項5記載の化学気相
成長装置は、請求項3において、第2のキャリアガス
を、成膜時以外は配管内および反応室内をパージするの
に用いるものである。
【0021】この発明に係わる請求項6記載の化学気相
成長装置は、ガスを流通させる配管系に複数の切り替え
バルブを備え、該バルブの一連の操作により上記ガスの
流路を切り替える際、液体材料をバブリングするタン
ク、および作成した原料ガスを反応室に供給する配管系
の圧力変動を抑制する様に、一連の該バルブの操作時間
に時間差を設定可能にしたものである。
【0022】この発明に係わる請求項7記載の化学気相
成長装置は、液体材料をバブリングするタンクの圧力を
制御する圧力バルブを、上記タンクの出口側でキャリア
ガス導入後の配管に備え、上記圧力バルブの開閉に伴い
該圧力バルブが上記配管に対して位置変動する動作範囲
を調整する機構を有して、ガス流量一定時の圧力変動に
対する圧力バルブ動作特性が、所定の圧力およびその近
傍における該圧力バルブ動作の変化の割合が所定の値を
越えないように、また、圧力一定時のガス流量変動に対
する圧力バルブ動作特性が、所定のガス流量およびその
近傍における該圧力バルブ動作の変化の割合が所定の値
を越えないように、上記動作範囲を調整して、安定した
圧力制御を可能にしたものである。
【0023】この発明に係わる請求項8記載の化学気相
成長装置は、請求項1〜7のいずれかにおいて、複数種
の液体材料をそれぞれバブリングする複数のタンクを備
え、上記液体材料を気化させて作成した複数種の原料ガ
スを混合して、成膜に用いるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1および図2
は、この発明の実施の形態1による化学気相成長装置の
構造を、図示の便宜上分割して示した部分ブロック図で
ある。図に示すように、例えばTEOS等の液体材料2
0はバブリング用のタンク21(以下、バブラ21と称
す)に貯蔵されており、流量制御器22で所定の流量Q
1に制御されたバブリングガス(N2)23を、バブラ
21内に導入する。バブラ21内でバブリングにより液
体材料20を気化させて原料ガス24(以下、気化ガス
24と称し、図示せず)に変換し、バブリングガス(N
2)23と共にバブラ21外の配管に送る。バブラ21
から送られたガス流量Q2を流量計25でモニタリング
して、気化ガス24の流量(Q2−Q1)を監視する。
【0025】この後、流量制御器26で所定の流量Q3
に制御された第1のキャリアガス(N2)27を導入して
気化ガス24を希釈し、成膜を行う反応室28にガス流
量Q4(Q2+Q3)で圧送する。このとき、流量制御器
29で所定の流量Q5に制御された第2のキャリアガス
(N2)30を、反応室28手前で導入して気化ガス24
をさらに希釈し、ガス流量Q6(Q4+Q5)で反応室
28内に供給する。成膜を行わない時は、第2のキャリ
アガス(N2)30を導入する手前で、希釈された気化
ガス24をタンク31内に排気(ガス流量Q7)し、液
化して廃液する。また、第2のキャリアガス(N2)3
0は、成膜時以外は、配管および反応室28内をパージ
するのに用いられる。
【0026】また、32および33は希釈された気化ガ
ス24を反応室28に圧送する途中に設けられた圧力計
および圧力制御器であり、バブラ21内および配管内の
圧力をモニタリングし、所定の圧力に制御する。また、
34aおよび34bは、液体材料20に設けられた加熱
手段としてのヒータで、ヒータ34aは、バブラ21の
上面を加熱して、熱電対35aおよび温度制御器36a
で、液体材料20の温度を直接所定の温度に制御し、ヒ
ータ34bは、バブラ21の底面を加熱して、熱電対3
5bおよび温度制御器36bで、バブラ21の底面の温
度を所定の温度に制御する。34c〜34fは、気化ガ
ス24を反応室28に供給する配管系37(流量計2
5、圧力計32、圧力制御器33等を含む)に設けられ
た加熱手段としてのヒータで、熱電対35c〜35fお
よび温度制御器36c〜36fをそれぞれ備えて所定の
温度に制御して加熱する。34gおよび34hは、キャ
リアガス27、30を導入する配管系38a、38bに
設けられた加熱手段としてのヒータで、熱電対35g、
35hおよび温度制御器36g、36hをそれぞれ備え
て所定の温度に制御して加熱する。この第2のキャリア
ガス30を導入する配管系38bのヒータ34hは、反
応室28入り口直前のガス温度を制御する熱電対35i
および温度制御器36iにも連結される(連結部、図示
せず)。さらに、39a〜39fは、配管途中に設けら
れた切り替えバルブである。
【0027】配管系37、38a、38bに設けられた
ヒータ34c〜34hのうち、流量計25、圧力計3
2、圧力制御器33等を含まない配管39に設けられた
ヒータ34c、34f〜34hによる加熱手段を図3に
基づいて以下に説明する。ガスの流路となる配管40の
周囲を覆うようにヒータ34(34c、34f〜34
h)を設け、熱電対35(35c、35f〜35h)
を、その端部を配管40内に埋め込むことによって直接
配管40内のガスに接触させて、配管40内のガスの温
度を直接モニタリングし、所定のガス温度になるように
温度制御器36(36c、36f〜36h)により制御
する。反応室28入り口直前のガス温度を制御する熱電
対35iも、図3で示したものと同様に配管内のガスの
温度を直接モニタリングし、この場合、所定のガス温度
になるように温度制御器36iで、第2のキャリアガス
30を導入する配管系38bに設けられたヒータ34h
を制御する。また、ヒータ34dは、流量計25を含む
配管を、熱電対35dで流量計25の温度をモニタリン
グして温度制御器36dで制御して加熱する。ヒータ3
4eは、圧力計32、圧力制御器33を含む配管を、熱
電対35eで圧力制御器33の温度をモニタリングして
温度制御器36eで制御して加熱する。
【0028】上記のように、液体材料20、気化ガス2
4を反応室28に供給する配管系37、およびキャリア
ガス27、30を導入する配管系38a、38bにヒー
タ34a〜34hを設け、希釈された気化ガス24は約
80℃程度に保持するように制御されて反応室28に送
られる。その後反応室28内に供給される手前で、第2
のキャリアガス30を導入して気化ガス24をさらに希
釈する際、反応室28入り口直前のガス温度が約60℃
程度になるように、第2のキャリアガス30で希釈しな
がら冷却し、約60℃程度の希釈された気化ガス24を
反応室28内に供給する。反応室9内で別途導入された
他のガス(図示せず)と反応させ、半導体基板(図示せ
ず)表面に成膜する。なお、気化ガス24が液化し始め
る温度は、約30℃である。
【0029】以上のように、この実施の形態では、液体
材料20、気化ガス24を反応室28に供給する配管系
37だけでなく、キャリアガス27、30を導入する配
管系38a、38bにも加熱手段としてのヒータ34
g、34hを設けたため、キャリアガス27、30を導
入して気化ガス24を希釈する際、上記気化ガス24が
冷却によって液化することが防止できる。また、配管系
37、38a、38bにおいて、配管39の周囲を覆う
ようにヒータ34(34c、34f〜34h)を設け、
熱電対35(35c、35f〜35h)を、その端部を
配管39内に埋め込むことによって直接配管39内のガ
スに接触させて、配管39内のガスの温度を直接モニタ
リングし、所定のガス温度になるように温度制御器36
(36c、36f〜36h)により制御する様にした。
このため、ガスの実際の温度を把握して制御でき、ヒー
タ34の巻き方等による熱の伝わりにくい部分における
ガス温度の低下が防止でき、ガスの温度を信頼性良く制
御できる。これにより、気化ガス24、キャリアガス2
7、30双方とも信頼性良く温度制御され、キャリアガ
ス27、30を導入して気化ガス24を希釈する際、お
よび希釈された気化ガス24を反応室28へ供給する
際、気化ガス24が液化することが無く、配管内の詰ま
りや異物発生も防止でき、気化ガス24の精密な流量制
御が可能になり、安定した流量で反応室28に供給でき
る。
【0030】また、反応室28入り口直前のガス温度を
直接モニタリングして、約60℃程度の所定の温度にな
るように、第2のキャリアガス30で希釈しながら冷却
するため、気化ガス24が半導体基板上で反応する前
に、反応室28内に導入された直後から反応室28内入
り口付近で他のガスと反応し始めるのが抑制できる。こ
のため、半導体基板上に所望の流量の気化ガス24を安
定して供給することができる。この様に、約30℃程度
で液化を始める気化ガス24を、約80℃程度の十分高
い温度で信頼性良く制御して、液化することなく安定し
た流量で圧送し、反応室28内に供給する直前に、第2
のキャリアガス30により、約60℃程度の液化の恐れ
のない程度の低温にまで冷却することにより、反応室2
8内入り口付近での気化ガス24の反応を抑制して、半
導体基板上に安定した流量の気化ガス24を供給する。
このため、半導体基板表面に所定の組成を有する信頼性
の高い膜を、安定して形成することができる。なお、半
導体基板上では、約400℃程度で反応させて成膜を行
う。また、第2のキャリアガス30は、成膜時以外は、
配管および反応室28内をパージするのに用いられるも
ので、パージ、気化ガス24の希釈、冷却を効率的に行
うことができる。
【0031】実施の形態2.次に、この発明の実施の形
態2について説明する。この実施の形態では、上記実施
の形態1で示した化学気相成長装置において、配管途中
に設けた切り替えバルブ39a〜39f(図1、2参
照)の一連の操作に時間差を設定可能にしたもので、切
り替えバルブ39a〜39fの開閉と処理の流れについ
て図4に基づいて以下に示す。まず、バブリングガス
(N2)23を、バブラ21側のバルブ39aおよびバ
ルブ39cを閉じて、バルブ39bを開けることにより
配管内に流し、排気用のタンク31側のバルブ39dを
開け、反応室28側のバルブ39eを閉じることによ
り、導入された第1のキャリアガス(N2)27と共
に、タンク31内に排気する。第2のキャリアガス(N
2)30を導入するためのバルブ39fは、常時開けて
おり、この場合反応室28内およびその手前の配管内を
パージするのに用いる。これにより、配管内および反応
室28内をキャリアガス27、30およびバブリングガ
ス23のN2で充満させておく(待機)。
【0032】次に、バルブ39aおよびバルブ39cを
開に、バルブ39bを閉に切り替える。このとき、バル
ブ39a、39cとバルブ39bとの操作に時間差t1
を設定し、バルブ39a、39cを開に切り替えた後、
所定の時間t1後にバルブ39bを閉に切り替える。バ
ブリングガス(N2)23を、バブラ21内に導入し
て、バブリングにより液体材料20を気化させ、気化ガ
ス24をバブリングガス(N2)23と共にバブラ21
外の配管に送り、第1のキャリアガス(N2)27を導
入して希釈して圧送し、タンク31内に排気する。第2
のキャリアガス(N2)30は上記待機時と同様にパ
ージに用いる。これにより、成膜に用いる気化ガス24
を発生させ、所定の流量に安定して供給できるまで待
つ。また、このとき、バルブ39a、39cを開に切り
替えた後、所定の時間t1後にバルブ39bを閉に切り
替えたため、バブラ21内の急激な圧力変動を抑制し、
発生した気化ガス24が、配管内で液化するのが防止で
き、スムーズに所定流量に安定させることができる(気
化安定待ち)。
【0033】次に、バルブ39dを閉に、バルブ39e
を開に切り替える。このとき、バルブ39dとバルブ3
9eとの操作に時間差t2を設定し、バルブ39eを開
に切り替えた後、所定の時間t2後にバルブ39dを閉
に切り替える。バブリングガス(N2)23を、バブラ
21内に導入して、バブリングにより液体材料20を気
化させ、気化ガス24をバブリングガス(N2)23と
共にバブラ21外の配管に送り、第1のキャリアガス
(N2)27を導入して希釈し、成膜を行う反応室28
に圧送する。このとき、第2のキャリアガス(N2)3
0を、反応室28手前で導入して気化ガス24をさらに
希釈し、反応室28内に供給する。これにより、成膜の
原料となる気化ガス24を反応室28内に供給し、反応
室28に別途導入された他のガス(図示せず)と反応さ
せ、半導体基板(図示せず)表面に成膜する。また、こ
のとき、バルブ39eを開に切り替えた後、所定の時間
t2後にバルブ39dを閉に切り替えたため、バブラ2
1内および気化ガス24を反応室28に供給する配管系
の圧力変動を抑制し、気化ガス24の発生量の変動、お
よび発生した気化ガス24の配管内での液化が防止で
き、気化ガス24を信頼性良く安定した流量で反応室2
8に供給できる(成膜)。
【0034】次に、バルブ39dを開に、バルブ39e
を閉に切り替える。このとき、バルブ39dとバルブ3
9eとの操作に時間差t3を設定し、バルブ39dを開
に切り替えた後、所定の時間t3後にバルブ39eを閉
に切り替える。上記気化安定待ち時と同様に、バブリ
ングガス(N2)23を、バブラ21内に導入して、バ
ブリングにより液体材料20を気化させ、気化ガス24
をバブリングガス(N2)23と共にバブラ21外の配
管に送り、第1のキャリアガス(N2)27を導入して
希釈して圧送し、タンク31内に排気する。また、第2
のキャリアガス(N2)30はパージに用いる。これに
より、成膜が完了したウエハ(半導体基板)を反応室2
8より搬出し、次に処理するウエハを新たに反応室28
に搬入するまでの間、気化ガス24を反応室28には送
らず、所定の流量に供給できる様に保つ。また、このと
き、バルブ39dを開に切り替えた後、所定の時間t3
後にバルブ39eを閉に切り替えたため、バブラ21内
および気化ガス24を反応室28に供給する配管系の圧
力変動を抑制し、気化ガス24の発生量の変動、および
発生した気化ガス24の配管内での液化が防止でき、気
化ガス24を信頼性良く安定した流量で供給できる状態
に保持できる(次ウエハ待ち)。
【0035】次に、再びバルブ39dを閉に、バルブ3
9eを開に切り替えて、成膜時と同様に成膜処理を行
う。このときのバルブ操作も、時間差t4を設定し、バ
ルブ39eを開に切り替えた後、所定の時間t4後にバ
ルブ39dを閉に切り替えることにより、バブラ21内
および気化ガス24を反応室28に供給する配管系の圧
力変動を抑制し、気化ガス24の発生量の変動、および
発生した気化ガス24の配管内での液化が防止でき、気
化ガス24を信頼性良く安定した流量で反応室28に供
給できる(成膜)。複数枚のウエハを連続処理すると
きは、上記のような成膜と次ウエハ待ちを所定の
時間毎に繰り返し行う。
【0036】次に、複数枚のウエハの連続処理を完了す
ると、再びバルブ39dを開に、バルブ39eを閉に切
り替える。このとき、バルブ39dとバルブ39eとの
操作に時間差t5を設定し、バルブ39dを開に切り替
えた後、所定の時間t5後にバルブ39eを閉に切り替
える。次ウエハ待ち時と同様に、新たなウエハを反応
室9に搬入するまでの間、気化ガス5を反応室9には送
らず、所定の流量に供給できる様に保つ。通常、ウエハ
は複数枚で構成されるロット毎に連続処理を行うため、
これは、あるロットの処理が完了した後、次のロットの
処理を開始するまでの状態である。またこの場合も、バ
ルブ操作に時間差を設けたため、バブラ21内および気
化ガス24を反応室28に供給する配管系の圧力変動を
抑制し、気化ガス24の発生量の変動、および発生した
気化ガス24の配管内での液化が防止でき、気化ガス2
4を信頼性良く安定した流量で供給できる状態に保持で
きる(次ロット待ち)。
【0037】再び、上記のような成膜と次ウエハ待
ちを所定の時間毎に繰り返し、一連の処理を完了後、
次ロット待ち時の状態から、バルブ39a、39cを
閉に、バルブ39bを開に切り替える。このとき、バル
ブ39a、39cとバルブ39bとの操作に時間差t6
を設定し、バルブ39bを開に切り替えた後、所定の時
間t6後にバルブ39a、39cを閉に切り替える。待
機時と同様に、バブリングガス(N2)23を配管内
に流し、導入された第1のキャリアガス(N2)27と
共に、タンク31内に排気する。第2のキャリアガス
(N2)30は、反応室28内およびその手前の配管内
をパージするのに用いる。これにより配管内および反応
室28内の残留ガスを押し出し、キャリアガス27、3
0およびバブリングガス23のN2で充満させておく。
またこの場合も、バルブ操作に時間差を設けたため、バ
ブラ21内の急激な圧力変動を抑制し、発生した気化ガ
ス24が、配管内で液化するのが防止でき、スムーズに
待機状態へ移行させることができる(待機)。
【0038】この実施の形態では、上述したように、切
れ替えバルブ39a〜39fの一連の操作により、ガス
の流路を切り替える際、一連のバルブ操作のタイミング
に時間差を設けて、バブラ21内および気化ガス24を
反応室28に供給する配管系の圧力変動を抑制するよう
にしたため、気化ガス24の発生量の変動および発生し
た気化ガス24の配管内での液化が防止でき、配管内の
詰まりや異物発生も防止でき、気化ガス24の精密な流
量制御が可能になり、安定した流量で反応室28に供給
できる。このため、半導体基板表面に所定の組成を有す
る信頼性の高い膜を、安定して形成することができる。
なお、バルブ操作に設けられる時間差は、通常1〜2秒
程度であるが、これに限るものではなく、任意に設定可
能である。また、この実施の形態では、上記実施の形態
1で示した化学気相成長装置に適用したものについて示
したが、それ以外の、例えば従来の化学気相成長装置に
適用することもできる。
【0039】実施の形態3.次に、この発明の実施の形
態3について説明する。この実施の形態では、第1のキ
ャリアガス27導入後に、希釈された気化ガス24を反
応室28に圧送する途中に設けられ、バブラ21内およ
び配管内の圧力をモニタリングし、所定の圧力に制御す
る圧力計32および圧力制御器33について、図5に基
づいて以下に説明する。図5に示すように、圧力計32
で圧力を測定し、圧力バルブ33aで構成される圧力制
御器33により所定の圧力に制御する。圧力バルブ33
aの開閉は、電圧の印加によって行い、この圧力バルブ
33aの開閉に伴い、圧力バルブ33aが配管40に対
して位置変動するが、圧力バルブ33aの全開位置と全
閉位置との範囲内で位置変動の動作範囲41を有し、動
作範囲41を限定することにより、精密な圧力制御を行
う。
【0040】この実施の形態では、圧力制御器33に、
上記圧力バルブ33aの開閉に伴い圧力バルブ33aが
配管40に対して位置変動する動作範囲41を以下の様
に調整する機構を設けた。上記動作範囲41が異なる
と、圧力バルブ33aの圧力バルブ動作特性が異なり、
この圧力バルブ動作特性を図6に示す。なお、バルブ開
閉のための印加電圧は0V〜15Vとし、この0V〜1
5Vの電圧印加による圧力バルブ33aの位置変動の動
作範囲41が異なる2種類について比較した。図6
(a)は、ガス流量一定時の圧力変動に対する圧力バル
ブ動作特性を示すもので、ガス流量を成膜時の所望の流
量Q4で一定としたとき、動作範囲41がA、Bのそれ
ぞれの圧力バルブ動作特性を曲線42、43で示す。所
望の圧力P1およびその近傍において、曲線42は、圧
力バルブ動作の変化の割合が大きく不安定であり、曲線
43は、圧力バルブ動作の変化の割合が小さく安定であ
る。この変化の割合が所定の値を超えないように、圧力
バルブ33aの動作範囲41を調整して、バルブ動作の
安定領域で圧力制御を行う。すなわち、圧力バルブ33
aの開閉によって所望の圧力に制御する際、何らかの条
件による瞬間的な圧力変動や微少な圧力変動が生じた場
合、圧力バルブ33aがこれら圧力変動に過剰に反応し
てより大きな圧力変動を招くという不都合を確実に防止
できて、安定した圧力制御が行える。
【0041】図6(b)は、圧力一定時のガス流量変動
に対する圧力バルブ動作特性を示すもので、成膜時の所
望の圧力P1で一定としたとき、動作範囲41がC、D
のそれぞれの圧力バルブ動作特性を曲線44、45で示
す。所望のガス流量Q4およびその近傍において、曲線
44は、圧力バルブ動作の変化の割合が大きく不安定で
あり、曲線45は、圧力バルブ動作の変化の割合が小さ
く安定である。この変化の割合が所定の値を超えないよ
うに、圧力バルブ33aの動作範囲41を調整して、バ
ルブ動作の安定領域で圧力制御を行う。すなわち、圧力
バルブ33aの開閉によって所望の圧力に制御する際、
何らかの条件による瞬間的なガス流量変動や微少なガス
流量変動が生じた場合、圧力バルブ33aがこれら圧力
変動に過剰に反応してより大きな圧力変動を招くという
不都合を確実に防止できて、安定した圧力制御が行え
る。
【0042】以上のように、ガス流量一定時の圧力変動
に対する圧力バルブ動作特性が、所定の圧力およびその
近傍における該圧力バルブ動作の変化の割合が所定の値
を越えないように、また、圧力一定時のガス流量変動に
対する圧力バルブ動作特性が、所定のガス流量およびそ
の近傍における該圧力バルブ動作の変化の割合が所定の
値を越えないように、圧力バルブ33aの動作範囲41
を調整して、安定した圧力制御を可能にする。このた
め、バブラ21内および配管内の圧力を安定して制御す
ることができ、気化ガス24の精密な流量制御が可能に
なり、安定した流量で反応室28に供給できる。これに
より、半導体基板表面に所定の組成を有する信頼性の高
い膜を、安定して形成することができる。なお、この実
施の形態を上記実施の形態1または2で示した化学気相
成長装置に適用しても良く、気化ガス24の流量制御が
さらに信頼性良く精密に可能となり、成膜の信頼性がさ
らに向上する。
【0043】実施の形態4.次に、この発明の実施の形
態4について説明する。この実施の形態は、上記実施の
形態1を、複数個のバブラ21を有して複数種の気化ガ
ス24を作成し、それらを混合して成膜に用いる化学気
相成長装置に適用したものである。図7および図8は、
この発明の実施の形態4による化学気相成長装置の構造
を、図示の便宜上分割して示した部分ブロック図であ
る。図に示すように、例えば二種類の液体材料20a、
20bをそれぞれのバブリング用のタンク(バブラ)2
1a、21bに貯蔵し、流量制御器22a、22bで所
定の流量Q1a、Q1bに制御されたバブリングガス
(N2)23a、23bを、バブラ21a、21b内に
導入して、それぞれ原料ガス(気化ガス)24a、24
bに変換する。この二種類の気化ガス24a、24bは
バブリングガス(N2)23a、23bと共に送られ、
ガス流量Q2a、Q1bを流量計25a、25bでそれ
ぞれモニタリングして、流量を監視する。この後、流量
制御器26で所定の流量Q3に制御された第1のキャリ
アガス(N2)27を導入すると共に、二種類の気化ガ
ス24a、24bを混合して第1のキャリアガス27で
希釈し、成膜を行う反応室28に圧送する。
【0044】第1のキャリアガス27導入から反応室2
8に至る構造は、上記第1の実施の形態で示したものと
同様である。二種類の気化ガス24a、24bの発生か
らそれらを混合するまでのそれぞれのブロックA、Bに
は、上記第1の実施の形態と同様に、熱電対35aa〜
35ad、35ba〜35bdおよび温度制御器36a
a〜36ad、33ba〜36bdを備えた加熱手段と
してのヒータ34aa〜34ad、34ba〜34b
d、および切り替えバルブ39aa〜39ac、39b
a〜39bcが設けられている。
【0045】この様に、複数種の気化ガス24a、24
bを混合して成膜に用いる場合、ガス流量も多くなり、
反応室28に供給される気化ガス24a、24bの流量
が不安定になる要因が増大するものであるが、上記実施
の形態1を適用することにより、効果的に気化ガス24
の流量制御の精密度を向上し、安定した流量で反応室2
8に供給でき、成膜の信頼性を効果的に向上できる。な
お、この実施の形態では、複数種の気化ガス24a、2
4bを混合して成膜に用いる化学気相成長装置に上記実
施の形態1を適用したが、上記実施の形態2、3を適用
しても良く、上記実施の形態1〜3を、それぞれまたは
組み合わせて適用することができ、気化ガス24a、2
4bの流量制御の精密度を効果的に向上して成膜の信頼
性を向上する。
【0046】
【発明の効果】以上のように、この発明に係わる請求項
1記載の化学気相成長装置は、液体材料をバブリングに
より気化させて作成した原料ガスを、キャリアガスを導
入して希釈し、反応室に供給して成膜する装置構成であ
って、上記液体材料、上記キャリアガスを導入する配管
系、および上記原料ガスを上記反応室に供給する配管系
に加熱手段を設けたため、原料ガスが配管系内で液化す
るのが防止でき、原料ガスの精密な流量制御が可能とな
り、半導体基板表面に信頼性の高い膜を安定して形成す
ることができる。
【0047】またこの発明に係わる請求項2記載の化学
気相成長装置は、請求項1において、キャリアガスを導
入する配管系、および原料ガスを反応室に供給する配管
系に設けた加熱手段が、上記配管内のガスの温度を直接
監視して所定のガス温度に制御する機構を備えたため、
ガス温度が信頼性良く制御できて、原料ガスが配管系内
で液化するのが防止でき、原料ガスの精密な流量制御が
可能となり、半導体基板表面に信頼性の高い膜を安定し
て形成することができる。
【0048】またこの発明に係わる請求項3記載の化学
気相成長装置は、請求項1または2において、原料ガス
を希釈するキャリアガスが、気化された上記原料ガスを
反応室に圧送する第1のキャリアガスと、上記原料ガス
を上記反応室に至る手前で希釈して冷却する第2のキャ
リアガスとを有し、上記反応室入り口直前の配管内のガ
スの温度を直接監視して、所定のガス温度まで上記第2
のキャリアガスにより冷却して制御する機構を備えたた
め、反応室内入り口付近での原料ガスの反応が抑制でき
て、原料ガスを安定した流量で半導体基板上に供給で
き、半導体基板表面に信頼性の高い膜を安定して形成す
ることができる。
【0049】またこの発明に係わる請求項4記載の化学
気相成長装置は、請求項2または3において、熱電対の
端部を配管内に埋め込んで、該配管内のガスの温度を直
接監視するため、ガス温度が信頼性良く容易に制御でき
て、原料ガスの供給量が精密に制御可能となり、半導体
基板表面に信頼性の高い膜を安定して形成することがで
きる。
【0050】またこの発明に係わる請求項5記載の化学
気相成長装置は、請求項3において、第2のキャリアガ
スを、成膜時以外は配管内および反応室内をパージする
のに用いるため、原料ガスの希釈、冷却およびパージを
効率的に行って、半導体基板表面に信頼性の高い膜を安
定して形成することができる。
【0051】またこの発明に係わる請求項6記載の化学
気相成長装置は、ガスを流通させる配管系に複数の切り
替えバルブを備え、該バルブの一連の操作により上記ガ
スの流路を切り替える際、液体材料をバブリングするタ
ンク、および作成した原料ガスを反応室に供給する配管
系の圧力変動を抑制する様に、一連の該バルブの操作時
間に時間差を設定可能にしたため、原料ガスの精密な流
量制御が可能となり、半導体基板表面に信頼性の高い膜
を安定して形成することができる。
【0052】またこの発明に係わる請求項7記載の化学
気相成長装置は、液体材料をバブリングするタンクの圧
力を制御する圧力バルブを、上記タンクの出口側でキャ
リアガス導入後の配管に備え、上記圧力バルブの開閉に
伴い該圧力バルブが上記配管に対して位置変動する動作
範囲を調整する機構を有して、ガス流量一定時の圧力変
動に対する圧力バルブ動作特性が、所定の圧力およびそ
の近傍における該圧力バルブ動作の変化の割合が所定の
値を越えないように、また、圧力一定時のガス流量変動
に対する圧力バルブ動作特性が、所定のガス流量および
その近傍における該圧力バルブ動作の変化の割合が所定
の値を越えないように、上記動作範囲を調整して、安定
した圧力制御を可能にしたため、原料ガスの精密な流量
制御が可能となり、半導体基板表面に信頼性の高い膜を
安定して形成することができる。
【0053】この発明に係わる請求項8記載の化学気相
成長装置は、請求項1〜7のいずれかにおいて、複数種
の液体材料をそれぞれバブリングする複数のタンクを備
え、上記液体材料を気化させて作成した複数種の原料ガ
スを混合して、成膜に用いるため、原料ガスの流量制御
の精密度をを効果的に向上でき、半導体基板表面に信頼
性の高い膜を安定して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による化学気相成長
装置の構造を示す部分ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による化学気相成長
装置の構造を示す部分ブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による化学気相成長
装置の配管系に設けられた加熱手段を説明する断面図で
ある。
【図4】 この発明の実施の形態2による化学気相成長
装置の配管系に設けられた切り替えバルブの開閉と処理
の流れを説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による化学気相成長
装置の圧力制御に用いる圧力計および圧力制御器を示す
断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による化学気相成長
装置の圧力制御における圧力バルブ動作特性を示す図で
ある。
【図7】 この発明の実施の形態4による化学気相成長
装置の構造を示す部分ブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による化学気相成長
装置の構造を示す部分ブロック図である。
【図9】 従来の化学気相成長装置の構造を示す部分ブ
ロック図である。
【図10】 従来の化学気相成長装置の構造を示す部分
ブロック図である。
【図11】 従来の化学気相成長装置の配管系に設けら
れた加熱手段を説明する断面図である。
【図12】 従来の化学気相成長装置の配管系に設けら
れた切り替えバルブの開閉と処理の流れを説明する図で
ある。
【符号の説明】
20,20a,20b 液体材料、21,21a,21
b タンク、23,23a,23b バブリングガス、
27 第1のキャリアガス、30 第2のキャリアガ
ス、32 圧力計、33 圧力制御器、33a 圧力バ
ルブ、34,34a〜34h 加熱手段としてのヒー
タ、35,35c,35f〜35i 熱電対、36,3
6c,36f〜36i 温度制御器、37 原料ガスを
反応室に供給する配管系、38a,38b キャリアガ
スを導入する配管系、39a〜39f 切り替えバル
ブ、40 配管、41 動作範囲。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体材料をバブリングにより気化させて
    作成した原料ガスを、キャリアガスを導入して希釈し、
    反応室に供給して成膜する化学気相成長装置において、
    上記液体材料、上記キャリアガスを導入する配管系、お
    よび上記原料ガスを上記反応室に供給する配管系に加熱
    手段を設けたことを特徴とする化学気相成長装置。
  2. 【請求項2】 キャリアガスを導入する配管系、および
    原料ガスを反応室に供給する配管系に設けた加熱手段
    が、上記配管内のガスの温度を直接監視して所定のガス
    温度に制御する機構を備えたことを特徴とする請求項1
    記載の化学気相成長装置。
  3. 【請求項3】 原料ガスを希釈するキャリアガスが、気
    化された上記原料ガスを反応室に圧送する第1のキャリ
    アガスと、上記原料ガスを上記反応室に至る手前で希釈
    して冷却する第2のキャリアガスとを有し、上記反応室
    入り口直前の配管内のガスの温度を直接監視して、所定
    のガス温度まで上記第2のキャリアガスにより冷却して
    制御する機構を備えたことを特徴とする請求項1または
    2記載の化学気相成長装置。
  4. 【請求項4】 熱電対の端部を配管内に埋め込んで、該
    配管内のガスの温度を直接監視することを特徴とする請
    求項2または3記載の化学気相成長装置。
  5. 【請求項5】 第2のキャリアガスを、成膜時以外は配
    管内および反応室内をパージするのに用いることを特徴
    とする請求項3記載の化学気相成長装置。
  6. 【請求項6】 液体材料をバブリングにより気化させて
    作成した原料ガスを、キャリアガスを導入して希釈し、
    反応室に供給して成膜する化学気相成長装置において、
    ガスを流通させる配管系に複数の切り替えバルブを備
    え、該バルブの一連の操作により上記ガスの流路を切り
    替える際、上記液体材料をバブリングするタンク、およ
    び作成した上記原料ガスを上記反応室に供給する配管系
    の圧力変動を抑制する様に、一連の該バルブの操作時間
    に時間差を設定可能にしたことを特徴とする化学気相成
    長装置。
  7. 【請求項7】 液体材料をバブリングにより気化させて
    作成した原料ガスを、キャリアガスを導入して希釈し、
    反応室に供給して成膜する化学気相成長装置において、
    上記液体材料をバブリングするタンクの圧力を制御する
    圧力バルブを、上記タンクの出口側で上記キャリアガス
    導入後の配管に備え、上記圧力バルブの開閉に伴い該圧
    力バルブが上記配管に対して位置変動する動作範囲を調
    整する機構を有して、ガス流量一定時の圧力変動に対す
    る圧力バルブ動作特性が、所定の圧力およびその近傍に
    おける該圧力バルブ動作の変化の割合が所定の値を越え
    ないように、また、圧力一定時のガス流量変動に対する
    圧力バルブ動作特性が、所定のガス流量およびその近傍
    における該圧力バルブ動作の変化の割合が所定の値を越
    えないように、上記動作範囲を調整して、安定した圧力
    制御を可能にしたことを特徴とする化学気相成長装置。
  8. 【請求項8】 複数種の液体材料をそれぞれバブリング
    する複数のタンクを備え、上記液体材料を気化させて作
    成した複数種の原料ガスを混合して、成膜に用いること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の化学気相
    成長装置。
JP3843298A 1998-02-20 1998-02-20 化学気相成長装置 Pending JPH11236673A (ja)

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