JPH11236456A - 樹脂シート、金属箔張り積層板及び多層プリント配線板 - Google Patents

樹脂シート、金属箔張り積層板及び多層プリント配線板

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JPH11236456A
JPH11236456A JP3862698A JP3862698A JPH11236456A JP H11236456 A JPH11236456 A JP H11236456A JP 3862698 A JP3862698 A JP 3862698A JP 3862698 A JP3862698 A JP 3862698A JP H11236456 A JPH11236456 A JP H11236456A
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JP
Japan
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resin
sheet
wiring board
printed wiring
resin sheet
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JP3862698A
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Hiroshi Sakai
広志 酒井
Akira Murai
曜 村井
Toshiyuki Iijima
利行 飯島
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形前の取扱性がよく、成形後の絶縁層厚み
が薄く、成形性、表面平滑性に優れかつレーザー穴あけ
加工性に優れた金属箔張り積層板や多層プリント配線板
を得ることができる樹脂シートを提供する。 【解決手段】 ガラス繊維と、常温で固体で未硬化の熱
硬化性樹脂粒子および硬化性バインダー樹脂を必須成分
とする不織布状の樹脂シートであって、前記ガラス繊維
の平均繊維径が6μm以下であり、前記ガラス繊維の間
に常温で固体で未硬化の熱硬化性樹脂粒子が分散され、
かつ前記ガラス繊維と熱硬化性樹脂粒子が硬化性バイン
ダー樹脂により接着された樹脂シート。この樹脂シート
を所定枚数重ね、その片側または両側に金属箔を重ね加
熱加圧し金属箔張り積層板としたり、樹脂シートを構成
材の接着材料として用い積層一体化して多層プリント配
線板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂シート、金属
箔張り積層板および多層プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】配線板技術の向上と軽量化指向により、
多層プリント配線板の高多層化、高密度化が進んでい
る。高密度化のために、多層プリント配線板の絶縁層の
薄型化と配線回路の細線化が進み、それに伴いIVH
(Interstitial Via Hole)及びSVH(Surface Vi
a Hole)等の層間接続用の穴も細径化が進んでいる。
これに対応し穴あけに使用されるドリル径が細径化され
てはいるが、これには限界があり、現在もっとも細いも
ので直径0.08mmのドリルが市販されており、これ
以上の細径化は技術的に困難と思われる。細いドリルで
は穴あけ時の目曲がりが大きくなり穴位置精度が悪くな
ってしまう。そのため、ドリルに代わり細径穴あけ加工
にはレーザー穴あけ機が使用されるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがレーザー穴あ
け機では積層板基材に含まれる無機繊維であるガラスク
ロス(ガラス織布)に穴を明けることが困難である。本
発明者等はガラスクロスを使用しない積層板として、特
開平9−70921号公報において表面平滑性、ドリル
加工性、耐電食性にすぐれた積層板を提案している。し
かし、この特開平9−70921号公報において提案し
ているようなガラスクロスを使用していない積層板でも
ガラス繊維が溶け残るという、レーザー加工性の点で改
善すべき余地があった。本発明の目的は、成形後の絶縁
層厚みが薄く、表面平滑性に優れ、かつレーザー穴あけ
加工性に優れた積層板および多層プリント配線板を得る
為の樹脂シート及びその樹脂シートを使用した表面平滑
性に優れかつレーザー穴あけ加工性に優れた金属箔張り
積層板や多層プリント配線板を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス繊維
と、常温で固体で未硬化の熱硬化性樹脂粒子および硬化
性バインダー樹脂を必須成分とする不織布状の樹脂シー
トであって、前記ガラス繊維の平均繊維径が6μm以下
であり、前記ガラス繊維の間に常温で固体で未硬化の熱
硬化性樹脂粒子が分散され、かつ前記ガラス繊維と熱硬
化性樹脂粒子が硬化性バインダー樹脂により接着されて
いることを特徴とする樹脂シートである。そして、ガラ
ス繊維と熱硬化性樹脂の重量比がガラス繊維:熱硬化性
樹脂=10:90〜30:70の範囲である樹脂シート
であると好ましく、また、加熱成形後の一枚分の厚みが
100μm以下になる樹脂シートであると好ましい。ま
た、本発明は、樹脂シートを所定枚数重ねあわせ、その
片側または両側に金属箔を重ね加熱加圧して得られる金
属箔張り積層板である。そして、樹脂シートを構成材の
接着材料として積層一体化して得られる多層プリント配
線板である。本発明の樹脂シートは通常のプリプレグと
異なりガラス繊維の束を織って作られた織布(ガラスク
ロス)を使用しておらず、更に、ガラス単繊維の直径が
6μm以下と非常に細いため、レーザー穴あけ機による
微細穴あけ加工が容易にできる。また、絶縁層の表面に
織物特有のうねりがなく、表面平滑性に優れている。更
に、決まった厚みの織布を使用せず、ガラス単繊維と熱
硬化性樹脂粒子とを含むスラリーを抄造することにより
製造することができる樹脂シートであるため、従来のガ
ラスクロスを使用したプリプレグに比べ成形後の絶縁層
厚みを薄型化することが可能である。また、成形前の樹
脂シートの状態では紙状の構造をしているため、成形後
の絶縁層厚みより成形前のシート厚みを厚くすることが
できる。即ち、ある絶縁層厚みの樹脂シートを作る揚合
において接着フィルムでは成形前も薄くしなければなら
ないのに対し、この樹脂シートは成形前の時点ではある
程度の厚みを有するため取扱性、作業性を向上すること
が可能である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明について説明する。本
発明の樹脂シートは、平均繊維径6μm以下のガラス繊
維、熱硬化性樹脂及び硬化性バインダー樹脂を必須成分
とする不織布状の樹脂シートである。樹脂シートの原料
の一つであるガラス繊維は、それに用いられているガラ
スのケイ酸塩以外の成分については制約が無い。一般的
に電気絶縁材料用に使用されるEガラスが好ましいが、
その他のガラス、例えば、Sガラス、無アルカリのホウ
ケイ酸ガラス、アルカリを含むホウケイ酸ガラス等の繊
維も使用することができる。これらのガラス繊維の形状
は、シート形成可能であれば長繊維、短繊維いずれでも
よく、繊維径は6μm以下のものが分散性や樹脂シート
の形成性から好適に使用できる。また、2種類以上の太
さのガラス繊維を併用しても良い。繊維径が6μmを超
えて太くなるとレーザー加工時にガラス繊維が溶け残
り、その結果としてスルーホール信頼性が悪化してしま
う。
【0006】常温で固体で未硬化の熱硬化性樹脂粒子の
樹脂(以下単に熱硬化性樹脂粒子という)としては、エ
ポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、シアネート系樹脂、
ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、フラ
ン系樹脂、アニリン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、珪素(シリコーン)
系樹脂等が単独又はその硬化剤とともに使用でき、また
はこれらの樹脂を併用してもよい。常温で固体で未硬化
とは、完全に硬化していない状態であり加熱により流動
性を示すことを意味し、A、BステージあるいはCステ
ージの前半までである。これらは製造方法により粒子化
されたり、粉砕により粒子化する。熱硬化性樹脂粒子の
大きさは、分散性や樹脂シートの形成性から、好ましく
は0.01〜300μm、より好ましくは0.1〜10
0μmである。
【0007】熱硬化性樹脂には、必要に応じて難燃剤、
熱可塑性樹脂粒子、硬化促進剤、着色材、紫外線不透過
剤、酸化防止剤、還元剤、エンジニアリングプラスチッ
ク材料の粒子や充填剤を配合することもでき、また、単
独若しくは組み合わせて用いスラリーに加え抄造するこ
とができる。これは、樹脂シートの成形性を向上させた
り、成形後の絶縁層の誘電率を低下させる等の電気特性
や機械特性等を樹脂シートに付与させるためであり、配
合量は熱硬化性樹脂粒子に対し80重量%以下が好まし
い。これらを多量に配合すると、硬化物の強度を小さく
する傾向にあるので、この点を考慮してかつ配合する目
的に応じて配合量の範囲を定める必要がある。粒子の大
きさは、熱硬化性樹脂粒子と同様に好ましくは0.01
〜300μm、より好ましくは0.1〜100μmであ
る。
【0008】硬化性バインダー樹脂は、樹脂シート抄造
後の加熱(通常100〜180℃の範囲で加熱される)
により硬化しかつ未硬化の熱硬化性樹脂粒子がこの加熱
では硬化しない若しくは硬化の程度が低いものが好まし
い。このような硬化性バインダー樹脂の種類としては、
例えば、自己架橋型アクリルエマルジョン、フェノール
樹脂エマルジョン、水溶性シリコーン樹脂エマルジョン
等が挙げられる。
【0009】ガラス繊維と熱硬化性樹脂粒子との割合
は、重量%でガラス繊維30〜10重量%、熱硬化性樹
脂粒子70〜90重量%の範囲が良好な成形性が得られ
るため好ましい。硬化性バインダー樹脂は、ガラス繊維
と熱硬化性樹脂粒子とをシート状に妙造した後、抄造し
たシートに付与され、加熱により硬化の程度を進めガラ
ス繊維と熱硬化性樹脂粒子との接着性、固定を確保させ
る。硬化性バインダー樹脂の添加量は、ガラス繊維と熱
硬化性樹脂粒子との合計量に対して、好ましくは1〜2
0重量%、より好ましくは5〜10重量%の範囲とする
のが良い。1〜20重量%の範囲で強度を維持し、か
つ、安定した樹脂シートを形成することができる。
【0010】本発明の樹脂シートはガラス繊維と熱硬化
性樹脂粒子とを必須成分として含むスラリーを抄造し、
抄造して得られたシートに硬化性バインダー樹脂を塗布
し、次いで加熱乾燥して硬化性バインダー樹脂を硬化さ
せることで得られる。まず、ガラス繊維および熱硬化性
樹脂粒子、及び必要により分散剤等を水中で混合し、攪
拌機で分散させスラリー状態とする。このスラリーを抄
造し、シートを得る。得られたシートに硬化性バインダ
ー樹脂をスプレー法、含浸法等により塗布する。得られ
たシートを次いで乾燥機で加熱乾燥する。この加熱では
硬化性バインダー樹脂は硬化するが、熱硬化性樹脂粒子
は硬化しない若しくは硬化の程度が低いようにする。こ
のようにして得られた樹脂シートは、例えば巻取り機で
巻取られる。樹脂シートの厚みは任意に設定することが
できる。特に従来より薄いシートとすることも容易であ
る。抄造条件を適宜設定することで、例えば10〜10
0μmの範囲の樹脂シートを得ることができる。加熱成
形後の一枚分の厚みが100μm以下になる樹脂シート
であると、レーザによる穴あけが容易であり、薄い絶縁
層を付与することができ基板の高密度化や軽量化に寄与
できる。
【0011】本発明の金属箔張り積層板は、目的とする
絶縁層の厚みに合わせて樹脂シートを所定枚数重ねあわ
せ、その片側または両側に金属箔を配し、加熱加圧して
金属箔張り積層板を製造する。同様に、目的とする絶縁
層の厚みに合わせて内層基材と金属箔の間に樹脂シート
を所定枚数配し、加熱加圧して多層プリント配線板を製
造する。金属箔としては主に銅箔やアルミ箔を用いる
が、他の金属箔を用いてもよい。金属箔の厚みは通常5
〜200μmである。
【0012】樹脂シートにより金属箔と一体化する内層
基材としては、電気絶縁材料として使用される積層板、
金属箔張り積層板または多層プリント配線板等があげら
れる。 積層板製造時の加熱温度は、130〜300
℃、より好ましくは160〜200℃で圧力は0.5〜
10MPa、より好ましくは1〜4MPaである。プリ
プレグ特性や、プレス機の能力、目的の積層板の厚み等
により積層条件を決定することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 (実施例1)平均繊維径4μm、繊維長6mmのガラス
繊維(ガラスチョップドストランド)を水に分散し、濃
度0.4重量%のスラリーとした。熱硬化性樹脂として
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
株式会社製、エピコートE5048(商品名)を使用)
100重量部、フェノールノボラック樹脂(大日本イン
キ化学工業株式会社製、フェノライトTD−2131
(商品名)を使用)15重量部、2−フェニルイミダゾ
ール0.15重量部を混合して粉砕し、粒径が10〜9
0μmの粉末とし、前記スラリーに加えて混合して分散
させスラリーを調製した。このスラリーを、米坪80g
/m2になるようにしてシートを抄造した。抄造された
シートは、ガラス繊維と熱硬化性樹脂粒子の比率が重量
比で、29(ガラス繊維):71(熱硬化性樹脂粒子)
であった。このシートに、熱硬化性アクリル樹脂エマル
ジョン(帝国化学産業株式会社製、HTR−600LB
(商品名)を使用した)100重量部、メラミン樹脂
(日立化成工業株式会社製、メランX66(商品名)を
使用した)10重量部及びp−トルエンスルホン酸0.
3重量部の割合で配合してなる硬化性バインダー樹脂
を、乾燥後の重量で7重量%となるようスプレー法で塗
布し、120℃で40秒間加熱乾燥して樹脂シートを作
製した。樹脂シートの厚さは、200μmであった。
【0014】厚さ0.6mmで銅箔の厚さが18μmの
ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(日立化成工
業株式会社製、MCL−E−67(商品名)を使用)に
内層導体パターンを形成して得られた配線板基材の両側
に、前記で得られた樹脂シートを1枚ずつ重ね、さらに
その外側に厚み18μmの銅箔を配し、圧力3MPa、
温度170℃で90分間加熱加圧し積層一体化して4層
プリント配線板を得た。得られた4層プリント配線板の
表面には内層回路パターンの凹凸はみられず、表面粗さ
を測定したところ、最大粗さ(Rmax)が2.5μ
m、平均粗さ(Rtm)が1.8μm、表面最大うねり
(WCM)が2.7μmであった。また樹脂シート部の
成形後の絶縁層厚みは55μmであった。得られた4層
プリント配線板の銅箔をエッチングし、炭酸ガスレーザ
ー穴明機(日立精工株式会社製NLC−1B21(商品
名))を使用してパルス幅20μsにてレーザー穴あけ
加工を実施したところ、3ショットにて絶縁層を貫通し
穴径0.1mmの穴をあけることができた。
【0015】(実施例2)平均繊維径6μm、繊維長6
mmのガラスチョップドストランドと平均繊維径1.8
μm、繊維長6mmの細径ガラス繊維とを等重量ずつ水
に分散して濃度0.4重量%のスラリーとした。熱硬化
性樹脂としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹
脂(大日本インキ化学工業株式会社製、エピクロンN−
865(商品名)を使用)100重量部、変性フェノー
ルノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、
フェノライトVH−4170(商品名)を使用)45重
量部、テトラブロモビスフェノールAを30重量部、ウ
ンデシルイミダゾール0.3重量部を混合して粉砕し、
粒径が10〜60μmの粉末とし、前記スラリーに混合
して分散させスラリーを調製した。このスラリーを、米
坪が70g/m2になるようにしてシートを抄造した。
抄造されたシートは、2種類のガラス繊維の合計重量と
熱硬化性樹脂粒子の比率は、重量比でガラス繊維の合計
が30、熱硬化性樹脂粒子が70であった。このシート
に、実施例1と同じ硬化性バインダー樹脂を、乾燥後の
重量で10重量%となるようにスプレー法で塗布し、1
20℃で30秒間加熱乾燥して樹脂シートを作製した。
樹脂シートの厚さは190μmであった。
【0016】以下実施例1と同様にして4層プリント配
線板を得た。得られた4層プリント配線板の表面には内
層回路パターンの凹凸はみられず、表面粗さを測定した
ところ、Rmaxが1.7μm,Rtmが1.2μm,
WCMが2.0μmであった。また樹脂シート部の成形
後の絶縁層厚みは45μmであった。得られた4層プリ
ント配線板の銅箔をエッチングし、実施例1と同様の炭
酸ガスレーザー穴明機にてパルス幅20μsでレーザー
穴あけ加工を実施したところ、3ショットにて絶縁層を
貫通し穴径0.10mmの穴をあけることができた。
【0017】(比較例1)実施例1にて使用した熱硬化
性樹脂粒子をメチルエチルケトンとエチレングリコール
モノメチルエーテルの混合溶剤(重量比で10:1)に
溶解して樹脂固形分60重量%のワニスを作製した。こ
のワニスを厚み50μmのガラスクロス(MIL品番1
080タイプ)に含浸し、170℃の乾燥器中で3分間
乾燥して樹脂分64重量%のプリプレグを得た。得られ
たプリプレグの厚みを測定したところ82μmであっ
た。内層基材に実施例1と同様の配線板基材を使用して
前述のプリプレグを1枚ずつ重ね、さらにその外側に厚
さ18μmの銅箔を配し、実施例1と同様の条件にて加
熱加圧して4層プリント配線板を得た。得られた4層プ
リント配線板の表面には内層回路パターンの凹凸はみら
れず、表面粗さを測定したところ、Rmaxが7.8μ
m、Rtmが5.2μm、WCMが8.4μmであっ
た。またプリプレグ部の成形後の絶縁層厚みは68μm
であった。得られた4層プリント配線板の銅箔をエッチ
ングし、実施例1と同様の炭酸ガスレーザー穴明機にて
パルス幅50μsにてレーザー穴あけ加工を実施したと
ころ、5ショットでも穴あけできなかった。
【0018】(比較例2)臭素化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(東都化成株式会社製、YDB−400(商
品名)を使用)40重量部、アミノポリアミド樹脂(東
都化成株式会社製、グッドマイドG−625A(商品
名)を使用)10重量部および2−エチル−4−メチル
イミダゾール0.1重量部をフェノキシ樹脂ワニス(東
都化成株式会社製、フェノトートYPB−40AM40
(商品名)を使用)120重量部に加えて溶解し、樹脂
固形分60重量%のワニスを得た。このワニスを厚さ5
0μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィル
ムに塗工して150℃の乾燥器中で3分間乾燥し絶縁層
厚さ50μm,PETフィルムを合わせた全体の厚さ1
00μmの接着フィルムを得た。この接着フィルムは、
少し折り曲げただけでも割れや欠けを生じ、また基材が
樹脂だけで構成されるために強度が弱く取扱性が非常に
悪かった。さらに、実施例1と同様の配線板基材を使用
して、その両側にPETフィルムを剥がした接着フィル
ムを重ね、さらにその外側に厚さ18μmの銅箔を配し
て実施例1と同じ条件で加熱加圧して4層プリント配線
板を得た。この際も、薄いPETフィルムを割れ易い樹
脂フィルムから剥がさなければならず作業性および取扱
性が非常に悪かった。また、得られた4層プリント配線
板の表面銅箔には内層回路パターンの凹凸が現われ、表
面粗さを測定したところRmaxが14μm、Rtmが
9.3μm、WCMが16μmであった。また接着フィ
ルム部の成形後の絶縁層厚みは48μmであった。得ら
れた4層プリント配線板の銅箔をエッチングし、実施例
1と同じ炭酸ガスレーザー穴明機を使用しパルス幅10
μsにてレーザー穴あけ加工を実施したところ、2ショ
ットにて絶縁層を貫通し穴径0.10mmの穴をあける
ことができた。
【0019】以上の実施例、比較例で得られた結果を纏
めて表1に示しした。表1より、本発明のガラス繊維の
平均繊維径が6μm以下である樹脂シートを用いた4層
プリント配線板は、表面粗さが小さく、平滑であり、加
熱成形前の樹脂シートの厚みが厚くて取扱性に優れ、樹
脂シートに折れ、シワを生じさせることがなかった。ま
た、繊維径が6μm以下であるためレーザー穴あけ加工
性に優れる。
【0020】
【表1】 項目 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 成形前の厚さ(μm) 200 190 82 50 最大粗さ(Rmax、μm) 2.5 1.7 7.8 14 平均粗さ(Rtm、μm) 1.8 1.2 5.2 9.3 表面最大うねり(WCM、μm)2.7 2.0 8.4 16
【0021】
【発明の効果】本発明の樹脂シートは、成形前の取扱性
が良好で作業性に優れ、かつ成形後の絶縁層厚みが薄く
成形性および表面平滑性に優れたプリント配線板用材料
である。また、この樹脂シートを積層して得られた金属
箔張り積層板及びプリント配線板は、樹脂シートを硬化
させて得られる絶縁層にレーザー穴あけ加工を行なうこ
とができ、レーザー穴明け加工性に優れている。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維と、常温で固体で未硬化の熱
    硬化性樹脂粒子および硬化性バインダー樹脂を必須成分
    とする不織布状の樹脂シートであって、前記ガラス繊維
    の平均繊維径が6μm以下であり、前記ガラス繊維の間
    に常温で固体で未硬化の熱硬化性樹脂粒子が分散され、
    かつ前記ガラス繊維と熱硬化性樹脂粒子が硬化性バイン
    ダー樹脂により接着されていることを特徴とする樹脂シ
    ート。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維と熱硬化性樹脂の重量比がガ
    ラス繊維:熱硬化性樹脂=10:90〜30:70の範
    囲である請求項1に記載の樹脂シート。
  3. 【請求項3】 加熱成形後の一枚分の厚みが100μm
    以下になる請求項1または請求項2に記載の樹脂シー
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の樹脂シートを所定枚数重ねあわせ、その片側または
    両側に金属箔を重ね加熱加圧して得られる金属箔張り積
    層板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の樹脂シートを構成材の接着材料として積層一体化し
    て得られる多層プリント配線板。
JP3862698A 1998-02-20 1998-02-20 樹脂シート、金属箔張り積層板及び多層プリント配線板 Abandoned JPH11236456A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012006149A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Toyobo Co Ltd ポリイミドボード、金属積層ポリイミドボード、およびプリント配線板
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