JPH11236318A - 口紅組成物 - Google Patents

口紅組成物

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JPH11236318A
JPH11236318A JP35841598A JP35841598A JPH11236318A JP H11236318 A JPH11236318 A JP H11236318A JP 35841598 A JP35841598 A JP 35841598A JP 35841598 A JP35841598 A JP 35841598A JP H11236318 A JPH11236318 A JP H11236318A
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JP
Japan
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lipstick
acid
glyceride
fatty acid
glycerides
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Pending
Application number
JP35841598A
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English (en)
Inventor
Shigeru Obara
滋 小原
Makoto Ito
伊藤  誠
Yukio Yamamoto
雪夫 山本
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TEIKKU FINE KK
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
TEIKKU FINE KK
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性に優れ、高温多湿の下でも発汗を
押さえられ、かつ、その他の特性、例えば、発色、伸展
性、潤い感などを損なわない、口紅組成物を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 口紅用発汗防止剤として、トリグリセラ
イド/ジグリセライド/モノグリセライドの各含有率が
30〜55/40〜60/1〜20%であり、室温で流
動性を有しないグリセライドを使用することにより上記
課題が改善される。このグリセライドは口紅に一般的に
含まれる油分と置き換えることで性能を発揮する事が可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は口紅用発汗防止剤および
口紅組成物に関する物であり、更に詳しくは、保存安定
性に優れ、高温多湿の下でも表面に水分が結露または凝
結しない(発汗しない)口紅を作成可能とするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に口紅用組成物に用いられる油分
として、固形成分としてはキャンデリラロウ、カルナバ
ロウ、ミツロウなどのロウ類、液状成分としてはひまし
油、液状ラノリンなどを組み合わせる。これは着色剤と
して用いられる油溶性染料を混合する際必要な物であ
る。これら処方系は油溶性染料の溶解性、発色性に優れ
ているものの、経時にて酸化されやすく、保存安定性は
極めて悪く、悪臭や発汗(表面への水分の結露)という
問題があった。口紅は唇に塗ることから、無刺激、悪臭
がないこと、が心地よく使用する際に必要であり、梅雨
時や熱帯地方への旅行や輸出など高温多湿な状態の生じ
る場合は発汗しないという特性も必要となる。そういう
点を考慮すると、従来の上記組成は無刺激なことは満た
されるものの、発色性、実用特性、保存安定性の全てに
優れたものはなかった。例えば、特開平3−90013
号公報には固形炭化水素、多価アルコールエステル、液
状またはペースト状炭化水素、油溶性染料からなる発色
性、伸展性、付着性、持続性、仕上がり、保存安定性に
優れた口紅組成物が開示されている。この特許の実施例
をもってしても、湿度60〜70%では安定であるもの
の、高温・多湿(40℃、80%)の下では発汗が観測
された。また、特開平4−89418号公報にはワック
ス状フッ素含有ポリマー、脂肪酸残基のうち少なくとも
一方は炭素数16以上の脂肪酸残基である室温で固体状
ジグリセライド、ペースト状油剤からなる固形化粧料が
開示され、更に特開平5−255115号公報には乳化
剤などを含むリップトリートメント組成物が開示されて
いる。しかし、いずれの実施例も前出の特開平3−90
013号公報の実施例の際と類似の結果であった。特公
平6−72087号公報では炭素数18〜22の直鎖飽
和脂肪酸と2−エチルヘキシル酸から成るジグリセライ
ドを用いた固形化粧料に関する記述があるが、ジグリセ
ライド単独で用いようとすると合成されたグリセライド
を精製する必要が有り、精製工程を経ると非常にコスト
高となる。又、特公平5−33923号公報のごとくモ
ノグリセライドを除いたものを用いてもコスト高とな
る。一方、本発明で用いられるグリセライドは一段階の
反応だけで得られ、精製の工程が不要で低コストで得ら
れる。これら精製工程に関することは前記の特開平4−
89418号公報にも同様のことが言える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は発色
性、実用特性を損なうことなく、特に保存安定性に優れ
た口紅用組成物を提供することにある。また、リップト
リートメント組成物、リップクリーム組成物にも応用で
きる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、口紅用発汗防
止剤としてのトリグリセライド/ジグリセライド/モノ
グリセライドの各含有率が30〜55/40〜60/1
〜20%であり、室温で流動性を有しないグリセライ
ド、およびそれを含んだ口紅組成物に関するものであ
る。尚、ここで表された含有率はGPCにより分離、検
出された各成分の面積比である。
【0005】本発明に使用されるグリセライドに用いら
れる脂肪酸成分としては、一価脂肪酸、すなわち、例え
ばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸の如き直鎖
飽和脂肪酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリン酸
の如き側鎖飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レン酸の如き不飽和脂肪酸が挙げられるが、好ましくは
炭素数8〜14のカプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸等である。ヤシ脂肪酸、牛脂脂肪酸、
またはこれらの水素添加物などの如き天然物由来の脂肪
酸も使用できる。ただし、これらに限定されるものでは
ない。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を混
合しても構わない。多種の脂肪酸を混合することによ
り、好みの融点を持つグリセライドを作ることができ
る。また、高い結晶性が必要な時は単一の脂肪酸で合成
することにより結晶性が向上し、逆に結晶性を落とした
いときは多種の脂肪酸を混合するなど、目的に沿う物が
得易く好ましい。
【0006】本発明に使用されるグリセライドは上記脂
肪酸とグリセリンから合成してもよく、逆に天然物を部
分加水分解する事によって得ても良い。また、これらに
水素添加しても良い。合成は化学的に行ってもよく、酵
素を利用するなど、生化学的、生物学的に合成しても良
い。本発明に使用されるグリセライドはトリグリセライ
ド、ジグリセライド、モノグリセライドからなっている
が、トリグリセライドの含有率が高くなると高温多湿の
下では発汗しやすくなり、更に保湿性も低下する。逆に
モノグリセライドが多くなると製剤された口紅の融点が
高くなり、好ましくない。請求項1記載の各含有率が好
ましい。本発明に使用されるグリセライドはジグリセラ
イドとトリグリセライドを多く含有していることから、
融点が2つ観測される。トリグリセライドの融点が体温
で融解し、ジグリセライドの融点は体温で溶融しないよ
うに設計すると、唇に塗った際に半ば濡れた感触(ウェ
ット感)が得られる。また、ジグリセライドはトリグリ
セライド(油脂)に比して保水性(保湿性)がよく、潤
い感も得られ好ましい。この特徴は近年製品化されるよ
うになった水を含有する口紅やリップクリーム、リップ
トリートメントにも応用できる。
【0007】これらグリセライドの口紅への配合量は5
〜90重量%であり、好ましくは20〜80重量%、更
に好ましくは40〜80重量%である。配合量が5%重
量以下では保存安定性が得られず、90重量%以上では
発色性に難が出る。保存安定性を重視する目的であれ
ば、40〜80重量%の添加が好ましい。
【0008】本発明に用いられるグリセライド以外に固
形油分、液状ラノリンなどの液状油分、油溶性染料など
の色素・着色剤、パール化剤、防腐剤、酸化防止剤も本
発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができ
る。
【0009】本発明の口紅組成物の好適な実施態様を以
下に記す。 (イ)グリセリドがグリセリンと脂肪酸から合成される
請求項1記載の口紅組成物。 (ロ)グリセリドが油脂をケン化して得られる請求項1
記載の口紅組成物。 (ハ)脂肪酸成分として炭素数8〜14の一価脂肪酸が
用いられている請求項1記載の口紅組成物。 (ニ)請求項1で用いられているグリセライドを40〜
80重量%含むことを特徴とする口紅組成物。
【0010】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明は以下の実施
例により限定されるものではない。また、配合量等は特
に指定しない限り、重量部を示す。 実施例1 脂肪酸成分がミリスチン酸である請求項1のグリセライド 74.9部 オクチルドデカノール 15.0 液状ラノリン 5.0 オゾケライト 4.0 酸化チタン 1.0 赤色201号 1.0 赤色202号 2.0 黄色4号アルミニウムレーキ 1.0 赤色223号 0.1 香料 適量 酸化防止剤 適量 防腐剤 適量
【0011】 実施例2 オゾケライト 5.0部 セレシン 5.0 脂肪酸成分がラウリン酸である請求項1のグリセライド 70.0 ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0 酸化チタン 1.0 赤色201号 1.0 赤色202号 1.0 青色1号アルミニウムレーキ 0.1 雲母チタン 6.5 香料 適量 酸化防止剤 適量 防腐剤 適量
【0012】 実施例3 脂肪酸成分がカプリル酸からミリスチン酸(C8〜14) までの混合脂肪酸である請求項1のグリセライド 61部 赤色201号 10 ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 15.7 ヒドロキシステアリン酸コレステリル 3 雲母チタン 7 フタル酸ジオクチル 0.3 パルミチン酸デキストリン 3
【0013】比較例1 ひまし油 51.9部 オクチルドデカノール 15.0 ラノリン 5.0 液状ラノリン 5.0 ミツロウ 5.0 オゾケライト 4.0 キャンデリラロウ 7.0 カルナバロウ 2.0 酸化チタン 1.0 赤色201号 1.0 赤色202号 2.0 黄色4号アルミニウムレーキ 1.0 赤色223号 0.1 香料 適量 酸化防止剤 適量 防腐剤 適量
【0014】比較例2 オゾケライト 5.0部 セレシン 5.0 固形パラフィン 10.0 トリオクタン酸グリセリル 20.0 リンゴ酸ジイソステアリル 40.0 ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0 酸化チタン 1.0 赤色201号 1.0 赤色202号 1.0 青色1号アルミニウムレーキ 0.1 雲母チタン 6.5 香料 適量 酸化防止剤 適量 防腐剤 適量
【0015】比較例3 リンゴ酸ジイソステアリル 15部 赤色201号 10 トリイソステアリン酸 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 16 ジステアリン酸ジエチレングリコール 15.7 ジペンタエリスリット脂肪酸エステル 9 ヒドロキシステアリン酸コレステリル 3 流動パラフィン 5 エルカ酸オレイル 8 キャンデリラロウ 8 雲母チタン 7 フタル酸ジオクチル 0.3 パルミチン酸デキストリン 3
【0016】評価法 上記各口紅を温度40℃、湿度80%に保った部屋に静
置し、状態の変化を観察し、結果を表1に示した。ま
た、同温で湿度40〜80%での1週間後の状態の変化
も観察し、結果を表2に示した。湿度を80%に固定
し、温度を変化させた際の状態の違いも観察し、結果を
表3に示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【本発明の効果】以上記載のごとく、本発明は高温多湿
の下でも表面に水分が結露または凝結しない(発汗しな
い、保存安定性に優れた)口紅組成物を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 雪夫 大阪市西区新町1丁目12番10号 ティック ファイン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリグリセライド/ジグリセライド/モ
    ノグリセライドの各含有率が30〜55/40〜60/
    1〜20%であり、室温で流動性を有しないグリセライ
    ドを含んだ口紅組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のグリセライドを含み、か
    つ、40℃、湿度80%の下で表面に水分が結露または
    凝結しない口紅。
  3. 【請求項3】 脂肪酸成分として炭素数8〜14の一価
    脂肪酸が用いられている請求項1記載のグリセライドお
    よびそれを使用した口紅組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1で用いられているグリセライド
    を5〜90重量%含むことを特徴とする口紅組成物。
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