JPH11235896A - 曲面転写方法 - Google Patents

曲面転写方法

Info

Publication number
JPH11235896A
JPH11235896A JP5424598A JP5424598A JPH11235896A JP H11235896 A JPH11235896 A JP H11235896A JP 5424598 A JP5424598 A JP 5424598A JP 5424598 A JP5424598 A JP 5424598A JP H11235896 A JPH11235896 A JP H11235896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
layer
resin
transfer sheet
transferred
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5424598A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohisa Yoshikawa
浩久 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP5424598A priority Critical patent/JPH11235896A/ja
Publication of JPH11235896A publication Critical patent/JPH11235896A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 三次元的な凹凸表面に確実に転写でき且つ耐
候密着性に優れた化粧材等の転写製品を得る。 【解決手段】 支持体1と転写層2とからなる転写シー
トSの転写層は、反応性接着剤層3形成前の最外層が、
活性水素含有官能基を有する樹脂(反応性樹脂)を含有
する層とする。この転写シートにイソシアネート化合物
を含有する反応性接着剤層3を形成し、反応性樹脂とイ
ソシアネート化合物との反応完了前に、被転写基材Bの
凹凸表面側に、転写シートの転写層側を対向させて、転
写シートの支持体側に多数の固体粒子Pを衝突させ、そ
の衝突圧を利用して被転写基材に転写シートを圧接し、
転写層が被転写基材に接着後、支持体を剥離除去して、
転写層を被転写基材に転写する。反応性樹脂とイソシア
ネート化合物との反応は転写シート圧接後に完了させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の外装及び内
装材、家具、家電製品等に用いる特に凹凸装飾面を有し
且つ耐久性を有する化粧材等の転写製品を製造する為の
曲面転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧板の基材面に直刷り法、ラミ
ネート法、転写法等により絵柄等の装飾を施した化粧板
が種々の用途で使用されている。この場合、基材の表面
が平面ならば、絵柄装飾は容易にできるが、凹凸表面に
対しては格別の工夫により絵柄装飾を施している。例え
ば、窓枠、面縁材等の柱状で基材装飾面が二次元的凹凸
〔円柱の様に一方向(母線、或いは高さ方向に直交する
方向)にのみ曲率を有する形状〕の場合に適用できる曲
面装飾技術の一つが、特公昭61−5895号公報に提
案されている。すなわち、同号公報の技術はラミネート
法による表面装飾法であり、片面に接着剤を塗布した表
装シートを供給し、一方基材を表装シートの供給速度と
同調した速度で水平に搬送し、併設した多数の押え治具
にて表装シートの端部が貼着されない状態を維持しつつ
表装シートの接着剤塗布面側を基材に対して小面積毎に
段階的に押圧し、表装シートを基材面に加熱貼着するも
のである。なお、この方法はラッピング加工法と言われ
ている。また、表面凹凸がエンボス形状等の三次元的凹
凸(すなわち、半球面の様に2方向に曲率を有する形
状)の場合に適用できる曲面装飾技術としては、例えば
特開平5−139097号公報に提案されている。すな
わち、同号公報の技術は転写法による表面装飾法であ
り、転写シートの支持体として熱可塑性樹脂フィルムを
用い、該支持体上に剥離層、絵柄層、及び接着層を順次
設けた構成の転写シートを、凹凸表面を有する基材上に
設置し、支持体の裏面からゴム硬度60°以下のゴム製
の熱ローラで押圧して、絵柄を転写することによって化
粧板を得るものである。また、支持体と剥離層間に転写
時の熱で発泡する発泡層を設け、この発泡も利用して基
材の凹凸表面に追従させようとするものである。
【0003】ところが、サイディング等の外装用途の化
粧材においては、基材表面に形成した装飾層の密着性
が、外屋の日光や風雨に暴露された際に経時的に低下し
ないという耐候密着性が要求される。そこで、従来は、
ウレタン樹脂等による2液硬化型塗料を用い、それを基
材に直接塗装する等していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な従来の方法では、特公昭61−5895号公報に開
示の技術では、二次元的曲面までしか対応できず、ま
た、特開平5−139097号公報が提案する技術で
は、三次元的曲面も対応できるが、基本的に回転する熱
ローラのゴムによる弾性変形を利用して表面凹凸に追従
させる為に、浅いエンボス形状は良いとしても大きな表
面凹凸には適用できない。その上、被転写基材の凹凸の
隅角部によって軟質のゴムローラが損耗し易い。また、
転写シートに発泡層を設ける構成では、転写シートが複
雑高価になり過ぎる。また、全体として平板状の基材に
限定されるといった問題があった。
【0005】また、耐候密着性が要求される場合には、
単なる塗装では単純な装飾しか出来ず、印刷により凹凸
基材を装飾する場合には、一般に上記した様な方法が用
いられる。しかし、転写シートの転写層を2液硬化型ウ
レタン樹脂の架橋硬化物とすると、転写層が硬くなり凹
凸表面への転写層の追従性が悪く、割れ(クラック)が
入り易い。一方、転写シートの転写層を熱可塑性樹脂か
ら構成すれば、凹凸表面への追従性は確保できるが、転
写層の耐候密着性が悪化する。特に、凹凸表面を有する
被転写基材の場合、基材上に形成した接着剤層の上に転
写層を転写すると、どうしても間の残留空気等の影響に
より、転写層と接着剤層との接着に不完全な部分が出来
易く、その結果、耐候密着性が弱いことが多い。また、
凹凸表面を有する被転写基材の場合、基材上に接着剤層
を形成する手法として、スプレーコートやゴムロールコ
ートが挙げられるが、いずれの場合も凹凸表面に均一な
塗工膜を形成することができず、耐候密着性に大きな影
響を生じる。
【0006】そこで、本発明の目的は、大きな三次元的
凹凸表面にも転写でき、しかも耐候密着性に優れた表面
装飾を有する化粧材等の転写製品が得られ、且つ転写圧
の押圧に特殊形状の治具を必要とせず、ゴムローラ等部
品の損耗による交換の必要の無い、曲面転写方法を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の曲面転写方法では、転写圧の押圧方法
として固体粒子衝突圧を利用した。すなわち、凹凸表面
を有する被転写基材の凹凸表面側に、支持体と転写層と
からなる転写シートの転写層側を対向させ、該転写シー
トの支持体側に固体粒子を衝突させ、その衝突圧を利用
して、被転写基材の凹凸表面への転写シートの圧接を行
い、転写層が被転写基材に接着後、転写シートの支持体
を剥離除去することで、転写層を被転写基材に転写する
曲面転写方法とすることで、先ず凹凸表面への転写の追
従性を確保した。しかも、転写シートの転写層は転写前
の最外層が活性水素含有官能基を有する樹脂を含有する
層からなり、該転写シートを被転写基材に圧接する前
に、転写シートに対してイソシアネート化合物を含有す
る反応性接着剤層を形成し、そして前記活性水素含有官
能基とイソシアネート化合物との反応が完了するより前
に、圧接を行うことで、前記転写層中の活性水素含有官
能基を有する樹脂と、反応性接着剤層層中のイソシアネ
ート化合物とを反応させることで、転写層の耐候密着性
を確保し、前記転写の追従性と耐候密着性とを両立させ
た。その結果、凹凸表面が装飾され且つ耐候密着性にも
優れた化粧材等の転写製品を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の曲面転写方法の実
施の形態を説明する。先ず、図1は本発明の一形態を示
す概念図である。すなわち、支持体1と転写層2とから
なる転写シートSとして、転写層2は、反応性接着剤層
3が形成される前の状態に於ける転写層の最外層が、活
性水素含有官能基を有する樹脂(以下、本明細書ではこ
れを「反応性樹脂」とも言う)を含有する層からなる構
成の転写シートを用いる。そして先ず、通常は同図に如
く、転写装置に付属する塗工機或いは印刷機等の接着剤
層形成装置10によりインラインで、転写シートを被転
写基材に圧接する前に、反応性接着剤層3を転写シート
Sに形成する。次いで、反応性接着剤層3が形成された
転写シートSaを用いて、被転写基材Bに転写層2を間
に反応性接着剤層3を介して転写する。なお、反応性接
着剤層3も新たな転写層の一部として捉えることも出来
るので、反応性接着剤層3が形成された転写シートSは
転写シートSaとして区別した。
【0009】そして、転写層2中の反応性樹脂(活性水
素含有官能基)と反応性接着剤層3中のイソシアネート
化合物(イソシアネート基)との反応が完了するより前
に、固体粒子衝突圧を利用して転写シートを被転写基材
に圧接する。すなわち、転写シートSの転写層2側を、
被転写基材Bの凹凸表面側に対向させて、転写シートS
の支持体1側に多数の固体粒子Pを衝突させ、その衝突
圧を転写圧として利用して転写する。固体粒子Pは、噴
出器11から転写シートに向かって噴出させる。そし
て、固体粒子衝突圧によって、転写シートSを被転写基
材Bに押圧して、その凹凸表面へ追従成形させて、転写
シートSを被転写基材Bに圧接する。そして、転写シー
トSが反応性接着剤層3を介して被転写基材Bに接着し
た後、支持体1を被転写基材Bから剥離ローラ12等に
よって剥離除去する事で、一応の転写過程は完了する。
そして、反応性接着剤層3中のイソシアネート化合物
と、転写層2中の反応性樹脂とは、転写シート圧接時の
加熱等により反応が進行する場合もあるが、圧接後に反
応未完了の場合は適宜加熱する等して、反応を完結させ
る。反応の完結は支持体の剥離前でも剥離後でも良い。
以上の結果、転写層2が反応性接着剤層3を介して被転
写基材Bの凹凸表面に固着した、化粧材等の転写製品D
が得られる。
【0010】しかも、本発明の曲面転写方法によれば、
反応性接着剤層中のイソシアネート化合物と、転写層中
の活性水素含有官能基を有する樹脂(反応性樹脂)とは
化学反応してこれら層間にウレタン結合等の化学結合が
生じる。化学結合は、一般的な接着で起きると予想され
る極性基間の水素結合よりも結合エネルギーが大きく、
その結果、これら層間でのはるかに強い層間密着力を実
現できる。そして、両層が化学結合により一体化した強
固な層間密着力によって、耐候密着性が向上することに
なる。また、転写層自体も、その活性水素含有官能基を
持つ樹脂とイソシアネート化合物との反応によって、耐
久性向上が図れる。しかも、反応性接着剤層の形成は転
写シートの被転写基材への圧接の前であるので、圧接時
は反応性接着剤層の反応は進んでおらず、転写層及び反
応性接着剤層の凹凸表面への成形追従性を確保でき、耐
候密着性と凹凸表面の転写装飾とが両立した曲面転写方
法となる。
【0011】なお、図1に示す本発明の形態例では、転
写(圧接及び剥離)と反応性接着剤層の形成はインライ
ンで同時であったが、転写シートSaの状態である程
度、保存、取扱等が出来、且つ転写シートの表面凹凸へ
の追従性等に問題が無い程度に、反応の進行を抑えられ
れば、反応性接着剤層はオフラインで事前に予め形成し
ておいても良い。また、被転写基材側にも、反応性接着
剤層を設けておいても良い。また、反応性接着剤層3中
には、着色剤を添加して、全ベタ層の装飾層としても良
い。
【0012】以下、さらに本発明を詳述する。
【0013】〔被転写基材〕先ず、本発明における被転
写基材としては、被転写面が平坦な平面でももちろん適
用できるが、本発明が真価を発揮するのは被転写面が凹
凸表面であり、特にその凹凸が三次元的である被転写基
材である。従来の回転接触する押さえ治具(前述の特公
昭61−5895号公報)や、ゴム製の転写ローラ(前
述の特開平5−139097号公報参照)では、その回
転軸による方向性を本質的に有しているために、適用で
きる表面凹凸形状が制約される。即ち前者では、1軸方
向にのみ曲率を有する二次元的凹凸に限定され、また、
後者では2軸方向に曲率を有する三次元的凹凸への転写
が可能でもその三次元形状は任意の方向に均質に適用で
きない。例えば、木目導管柄の長手方向は、転写シート
の送り方向に平行にしないと、導管凹部には旨く転写で
きない。しかも、後者は基材形状は平板状に事実上限定
され、それ以外は基材形状毎にその都度合わせた特殊形
状の転写ローラとでもしない限り不可能である。ところ
が、本発明では、後述の様に、流体的に振る舞うことが
できる固体粒子群の衝突圧を利用するため、表面凹凸の
三次元的形状に対して圧力印加領域の面的な方向性を本
質的に持たない。(この方向性とは、圧力が印加される
被転写基材上のポイントの時間的位置変化の方向のこと
である。)従って、転写シートや被転写基材の送り方向
(転写圧印加方向)に凹凸がある形状を持つ被転写基材
でも構わない。すなわち、送り方向のみ又は幅方向のみ
等と一方向にのみ凹凸がある二次元的凹凸、送り方向及
び幅方向の両方等と2方向に凹凸がある三次元的凹凸に
も適用できることを意味する。なお、固体粒子群の衝突
圧が方向性を持たない点は、枚葉の転写シートを被転写
基材上に載置し一つずつ圧接密着する様に、固体粒子を
噴出する噴出器を移動、又は噴出器固定で転写シートと
被転写基材とを移動させて、衝突圧が印加される領域が
移動していく様子を考えれば、容易に理解できる。
【0014】また、被転写基材は全体として(包絡面形
状が)平板状の板材だけでなく、断面が円弧状に凸又は
凹に送り方向又は幅方向に湾曲した二次元的凹凸を有す
る基材でも良く、またその湾曲面にさらに細かい三次元
的な表面凹凸があってもよい。なお、本発明では、被転
写基材の円弧状等の二次元的な凹凸に対して、それを例
えば幅方向として、或いは送り方向として転写するかは
作業性等を考慮して任意にできる。また、大柄な凹凸に
重畳して微細な凹凸を有する凹凸表面の被転写基材、或
いは凹凸表面の凹部底部や凹部内側面に転写すべき面を
有する被転写基材も可能である。前記大柄な凹凸と微細
な凹凸とは、例えば図4の要部拡大斜視図に示す如く被
転写基材の凹凸が大柄な凹凸401、402とその凸部
402上にある微細な凹凸403とからなるもので、大
柄の凹凸形状は段差が1〜10mm、凹部の幅が1〜1
0mm、凸部の幅が5mm以上のもので構成されるもの
であり、微細な凹凸形状は、段差及び幅ともに大柄な凹
凸形状よりも小さく、具体的には段差が0.1〜5mm
程度、凹部の幅及び凸部の幅が0.1mm以上で、大柄
な凹凸形状の凸部の幅の1/2未満程度である。大柄な
凹凸と微細な凹凸との組み合わせの凹凸から成り、且つ
三次元的な表面凹凸を持つ化粧材の凹凸模様の具体例と
しては、例えば、大柄な凹凸として目地、溝等を有する
タイル、煉瓦、石等の二次元配列模様を有し、その上に
微細な凹凸としてスタッコ調、リシン調等の吹き付け塗
装面の凹凸模様、花崗岩の劈開面やトラバーチン大理石
板等の石材表面の凹凸等を有する石目調凹凸模様、或い
は大柄な凹凸模様として目地、溝、簓、サネ等を有する
羽目板模様、浮造木目板模様を有し、その上に微細凹凸
として導管溝、浮出した年輪、ヘアライン等を有する木
目調の凹凸模様が挙げられる。なお、凹凸面を構成する
各面は、平面のみから、曲面のみらか、或いは平面と曲
面の組み合わせと任意である。従って、本発明の被転写
基材上の曲面とは、断面が下駄の歯形の様に複数の平面
のみから構成される曲面を持たない凹凸面も意味する。
また、本発明でいう曲率とは、立方体の辺或いは頂点の
周辺の様に角張っている曲率無限大(曲率半径=0)の
場合も包含する。なお、被転写基材表面を所望の凹凸と
するには、プレス加工、エンボス加工、押し出し加工、
切削加工、成形加工等によれば良い。
【0015】被転写基材の材質は任意であり、例えば、
板材であれば、ケイ酸カルシウム板、押し出しセメント
板、スラグセメント板、ALC(軽量気泡コンクリー
ト)板、GRC(硝子繊維強化コンクリート)板、パル
プセメント板等の非陶磁器窯業系板、木材単板や木材合
板、パーティクルボード、集成材、木質中密度繊維板
(MDF)等の木質板、また、鉄、アルミニウム、銅等
の金属板、陶磁器やガラス等のセラミックス、ポリプロ
ピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂成形品等
でも良い。また、これらの被転写基材表面には、予め、
接着剤との接着を補助する為の易接着プライマー、或い
は表面の微凹凸や多孔質を目止めし封じるシーラー剤を
塗工しておいても良い。易接着プライマー、或いはシー
ラー剤としては、イソシアネート、2液硬化ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の
樹脂を塗工し形成する。
【0016】〔転写シート〕転写シートSは支持体1と
転写移行する転写層2とからなるが、特に本発明では、
転写層のうちの転写シート圧接前に於ける最外層(つま
り、圧接前に転写シートSに施す反応性接着剤層3と接
する層)を、活性水素含有官能基を有する樹脂(反応性
樹脂)を含有する層からなる。なお、圧接前に反応性接
着剤層が形成される結果、圧接前での転写シートSa
(図1参照)に於ける、転写移行する転写層は、前記最
初から形成されていた転写層2と反応性接着剤層3とか
ら構成される事になる。なお、図2は転写シートの一例
であり、同図では転写シートSは、支持体1上に、上記
転写層2として、剥離層5、装飾層4がこの順に積層さ
れた構成である。
【0017】(支持体)上記支持体には、被転写基材が
二次元的凹凸表面であれば、延伸性が無い紙等も可能だ
が、本発明が真価を発揮する三次元的凹凸表面に適用す
る為には、少なくとも転写時には延伸性の有る支持体を
用いる。延伸性により固体粒子の衝突圧印加時に、被転
写基材表面の凹部内部まで転写シートを追従させて密着
し転写することができる。転写シート全体の延伸性は、
主に支持体の延伸性に支配される。従って、支持体に
は、従来公知の熱可塑性樹脂フィルムの他に、常温でも
延伸するゴム膜も使用できる。熱可塑性樹脂フィルムの
場合、装飾層等の転写層形成時には延伸性が殆どなく、
転写時には、加熱により充分な延伸性を発現し、且つ冷
却後は変形した形状を保持し続け、弾性による形状の復
元を生じない。支持体の具体例としては、延伸性の点
で、従来多用されている2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムでも、表面凹凸形状次第で、加熱条件、
衝突圧条件等の設定によって、必要充分な延伸性を発現
させることができるので曲面転写は可能である。ただ、
より低温・低圧で延伸性が発現し易い好ましい支持体と
しては、例えば、エチレン・テレフタレート・イソフタ
レート共重合体ポリエステル、ポリブチレンテレフタレ
ート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピ
レン−ブテン3元共重合体等のポリオレフィン樹脂、塩
化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体、アクリル樹脂、ポリア
ミド樹脂、或いは天然ゴム、合成ゴム、オレフィン系熱
可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー
等を単体又は混合物で、単層又は異種の複層とした樹脂
フィルムを用いることがてきる。これら樹脂フィルムは
低延伸又は無延伸の物が好ましい。例えば、具体的には
ポリプロピレン系熱可塑性エラストマーフィルムは、延
伸特性に優れ且つ廃棄燃焼時に塩酸ガスを発生せず環境
対策的にも好ましい支持体の一つである。支持体の厚さ
は、通常20〜200μmである。
【0018】なお、支持体には必要に応じ、転写層側に
転写層との剥離性を向上させる為、支持体の構成要素と
して離型層を設けても良い。この離型層は支持体を剥離
時に、支持体の一部として転写層から剥離除去される。
離型層としては、例えば、シリコーン樹脂、メラミン樹
脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹
脂、ワックス等の単体又はこれらを含む混合物が用いら
れる。また、剥離性の調整の為に、支持体の転写層側の
面にコロナ処理、オゾン処理等を行っても良い。
【0019】また、支持体には、転写層側の面に凹凸模
様を設ければ、転写後の転写層表面に砂目、梨地、木目
等の凹凸模様を賦形できる。凹凸模様は、エンボス加
工、サンドブラスト加工、賦形層(離型層)による盛り
上げ印刷加工等の公知の方法で形成する。
【0020】(転写層)転写層は、少なくとも装飾層か
ら構成し、更に適宜、剥離層等も転写層の構成要素とす
ることもある。なお、前述の如く転写シートの被転写基
材への圧接前では反応性接着剤層も転写移行する層とし
て形成されるので、転写前に於ける転写シートSaの形
態では、反応性接着剤層も転写層の一構成要素と言え
る。本発明では、反応性接着剤層が形成される前の前記
転写層として、転写シート圧接の最外層が活性水素含有
官能基を有する樹脂(反応性樹脂)を含有する層から構
成する。最外層とは、反応性接着剤層と接する層という
意味での層である。従って、もしも、転写層が、支持体
全面に設けた剥離層上に、装飾層がその絵柄等によって
部分的に剥離層を露出する様に形成されている場合で
は、反応性接着剤層に接する層は装飾層と剥離層とであ
り、最外層は装飾層と剥離層となる。
【0021】この様な、転写シート圧接前の反応性接着
剤層形成前に於ける転写層の最外層は、活性水素含有官
能基を含有する樹脂(反応性樹脂)から構成する。そし
て、該反応性樹脂は、反応性接着剤層中のイソシアネー
ト化合物と反応して、ウレタン結合等の化学結合を生
じ、転写層と反応性接着剤層を一体化させ、耐候密着性
が向上する。なお、前記した様に、反応性接着剤層に接
する転写層の最外層が装飾層と剥離層と複数有る場合
は、それら全ての層に上記反応性樹脂を用いるが好まし
い。しかし、例えば、剥離層の略全面を装飾層が覆い、
剥離層の露出部分が少ないのであれば、反応性樹脂は接
触面積が大きい装飾層のみに用いて剥離層には用いず、
転写後は表面に露出する剥離層には表面物性等の機能付
与の為に、他の樹脂を用いても良い。
【0022】(転写層:装飾層)装飾層はグラビア印
刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の従来公
知の各種方法、材料で絵柄等を印刷した絵柄層を部分的
或いは全面に形成した層等であり、用途に合わせたもの
を用いる。絵柄としては、被転写基材の表面凹凸に合わ
せて、木目模様、石目模様、布目模様、タイル調模様、
煉瓦調模様、皮絞模様、文字、幾何学模様、全面ベタ等
を用いる。なお、絵柄層用インキは、バインダー等から
なるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加え
る各種添加剤からなる。インキは溶剤系、水系のどちら
でも良い。装飾層は通常、反応性接着剤層と接する層と
なるので、装飾層のバインダーの樹脂には、下記する活
性水素含有官能基を有する樹脂(反応性樹脂)を用い
る。着色剤の顔料としては、チタン白、カーボンブラッ
ク、弁柄、黄鉛、群青等の無機顔料、アニリンブラッ
ク、キナクリドン、イソインドリノン、フタロシアニン
ブルー等の有機顔料を用いる。なお、装飾層は、アルミ
ニウム、クロム、金、銀等の金属を公知の蒸着法等を用
いて部分的或いは全面に形成した金属薄膜層も使用でき
る。但し、この場合は、金属薄膜層の上に反応性接着剤
層と接する最外層として、反応性樹脂による層を、全ベ
タ層、模様層、易接着層等として設ける。
【0023】(転写層:剥離層)また、剥離層を、支持
体と装飾層との間の剥離性を調整する為、また、転写後
の装飾層の表面保護の為(トップコート層を設けない場
合)等に、これら層間に設けることもできる。剥離層に
は例えば上記絵柄層用インキのバインダーに用いる樹脂
として挙げた反応性樹脂等を用いる。なお、この剥離層
は転写時に装飾層と共に被転写基材側に転写され、装飾
層の表面を被覆する。
【0024】(活性水素含有官能基を有する樹脂)活性
水素含有官能基を有する樹脂(反応性樹脂)が有する活
性水素含有官能基としては、水酸基、カルボキシル基、
アミノ基、メルカプト基等があるが、水酸基が代表的で
あり、また取扱い、物性等の点で使い易い。反応性樹脂
は、転写層の転写時に必要な延伸性が確保できれば熱硬
化性等の硬化性樹脂(硬化物)が、転写後の耐擦傷性等
の表面物性等の点で好ましいが、要求物性が許せば延伸
性確保が容易な熱可塑性樹脂を用いても、耐候密着性の
向上効果は得られる。また、熱可塑性樹脂でも反応性接
着剤層中のイソシアネート化合物との反応によって、そ
の反応が架橋反応であれば反応部分は熱硬化性にでき、
物性向上に寄与できる。また、硬化性樹脂でも、完全硬
化前の熱可塑性を呈する状態の樹脂として用いて転写シ
ート圧接後に完全硬化させれば、耐候密着性の表面物性
等にも優れ、且つ延伸性とも両立できる。
【0025】活性水素含有官能基としては水酸基が好ま
しい基の1つであり、従って、反応性樹脂としては、水
酸基を分子中に1個有するものでも良いが、2以上有す
るポリオールがより好ましい。ポリオールは、反応性接
着剤層中のイソシアネート化合物と反応に関与する一分
子当たりの基数が多く、それだけ耐候密着性向上に関与
できるからである。ポリオール又はイソシアネート化合
物の少なくともどちらか一方に3官能以上の化合物を用
いれば、反応は架橋反応となり反応物は熱硬化性樹脂と
なる。ポリオールとしては、例えばポリ(エチレンアジ
ペート)、ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(ネオペ
ンチルアジペート)、ポリ(ヘキサメチレンアジペー
ト)、ポリ(ブチレンアゼラエート)、ポリ(ブチレン
セバケート)、ポリカプロラクトン等のポリエステルポ
リオール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオ
キサイド、ポリ(テトラメチレンエーテル)等のポリエ
ーテルポリオール、ポリ(ブチレンカーボネート)、ポ
リ(ヘキサメチレンカーボネート)等のポリカーボネー
トポリオール、或いはアクリルポリオール、ウレタンポ
リオール、或いはフッ素系ポリオール、アクリルシリコ
ーン系ポリオール等を使用する。ポリオールはジオール
と水酸基数が2でも良いが、3以上でも良い。或いは、
ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共
重合体等も挙げられる。また、活性水素含有官能基が水
酸基以外の反応性樹脂としては、ポリビニルブチラール
樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体等が挙げられる。
【0026】(その他)なお、転写シートには、被転写
基材表面と転写シートとの間に抱き込まれて残留する空
気を抜き易くする為に、必要に応じて転写シート全面に
転写シート全層を貫通する小孔を多数穿設しても良い。
小孔の直径は0.1〜0.5mm程度、小孔の数密度
(面密度)は1〜100個/cm2 程度である。
【0027】〔反応性接着剤層〕転写シート圧接前に、
転写シート上に設ける反応性接着剤層は、本発明ではイ
ソシアネート化合物を含有する接着剤層である。イソシ
アネート化合物としては、ポリウレタン分野にて従来公
知の脂肪族(乃至は脂環式)又は芳香族のポリイソシア
ネートを使用できる。例えば、脂肪族(乃至は脂環式)
系としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート等の2価のイソシアネート、芳香
族としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,
6−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、水素添加トリレ
ンジイソシアネート等の2価のイソシアネート、或い
は、デスモシュールR(Bayer社製、トリレンジイソイ
アネートの付加体の商品名)、デスモシュールL(Baye
r 社製、トリレンジイソイアネートの付加体の商品名)
等の3価のイソシアネート、トリレンジイソシアネート
の三量体の重合体等の4価以上のイソシアネート等が使
用できる。また、デスモシュールL等の様に各種の付加
体(アダクト)も使用できる。なお、外装用途等の耐候
性を必要とする場合には、脂肪族(乃至は脂環式)系が
好ましい。また、イソシアネート化合物としては、前記
ポリオールに上記各種イソシアネート化合物を過剰に反
応させて得られる、分子末端等をイソシアネート基とし
たイソシアネート化合物も使用できる。この化合物は、
イソシアネート基を含有するウレタンプレポリマー等で
あるが、例えば、所謂湿気硬化型接着剤としてのウレタ
ンプレポリマー等がある。ウレタンプレポリマーが、常
温固体で熱可塑性を呈する樹脂ならば、湿気硬化型感熱
溶融型接着剤として、熱融着で初期密着を行える。その
後、自然放置により空気中の水分で架橋・硬化反応が徐
徐に進行することで、最終的にクリープ変形及び熱溶融
がなく耐熱性等に優れ、良好な耐候密着性が得られる。
【0028】なお、反応性接着剤層の塗工適性や印刷適
性、物性調整の為に、上記イソシアネート化合物を、活
性水素含有官能基を持たない反応には関与しない通常の
熱可塑性樹脂中に含有させる形態で、反応性接着剤層を
形成することもできる。該熱可塑性樹脂としては、例え
ば、感熱型接着剤等として使用されるアクリル樹脂等で
ある。
【0029】なお、反応性接着剤層には、更に、必要に
応じて、各種添加剤を添加することもできる。これらの
添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、シリカ、アルミナ等の微粉末からなる体質顔料(充
填剤)等である。
【0030】また、反応性接着剤層の形成方法は特に限
定されず、従来公知の各種の塗工又は印刷手段によって
形成すれば良い。通常は接着剤の溶液(塗液又はイン
キ)として、例えば、グラビアコート、グラビア印刷等
である。反応性接着剤層の厚さは、被転写基材の表面凹
凸の程度にもよるが、3〜200g/m2 (固形分)で
ある。なお、接着剤溶液を塗工又は印刷後に溶剤等の揮
発分を乾燥させる場合は、転写シート圧接前に、反応性
接着剤層中のイソシアネート化合物と転写層中の反応性
樹脂との反応が完結しない程度の低い温度及び短い時間
とすると良い。
【0031】なお、反応性接着剤層は転写シート圧接前
に転写シートに形成し、必ずしも反応性接着剤層が形成
された状態の転写シートを保存、運搬等の取扱をする必
要が無い関係上、溶剤等の揮発成分が無い状態の常温
で、液体であっても良い。ところで、反応性接着剤層の
初期接着力の発現機構は、いわゆる感熱溶融型接着剤と
同様の熱融着(加熱して軟化又は溶融させ冷却して固化
させる)の他に、上記の様に液体でも良いから、液体か
らの固化反応(イソシアネート基の反応による)、或い
はこれら冷却と固化反応との複合形式等が可能である。
なお、反応性接着剤層は、転写シート側では無く被転写
基材側に設けておく方法もあり得るが、被転写基材の凹
凸表面にスプレーコートやゴムロールコート等で塗工膜
を均一に形成できない為に耐候密着性への影響が大き
く、転写シート側に設ける方が好ましい。
【0032】なお、固体粒子衝突圧を利用した転写で
は、反応性接着剤層がその初期接着を熱融着で行う感熱
型接着剤となる物を用いる場合に、接着剤を活性化して
熱融着させる為に加熱するタイミングは、衝突圧印加
前、衝突圧印加中、或いは衝突圧印加前及び印加中など
のいずれでも良い。接着剤の加熱は転写シートや被転写
基材を加熱して行う。接着剤が施された側の転写シート
を加熱しても良く、接着剤が施されていない側の被転写
基材を加熱しても良く、或いはこれら両方の材料を加熱
しても良い。また、衝突圧印加中の加熱には、加熱固体
粒子や、固体粒子加速用に流体を使用する場合は、それ
を加熱流体として用いても良い。一方、転写シートが被
転写基材の表面形状に追従し、成形され、転写シートが
反応性接着剤層を介して被転写基材に接触すれば、転写
シートの被転写基材への固着を促進する目的で、冷風等
の冷却手段で接着剤の冷却を促進しても良い。冷風は、
転写シート側や被転写基材側から吹き付ける。また、冷
却手段として、冷却固体粒子、冷却流体も用いることも
できる。冷却促進は、被転写基材の凹凸表面の凹部内部
にまで追従成形された転写シートが衝突圧開放後に復元
力がある場合に戻るのも防止する。冷却及びその開始
は、反応性接着剤層の反応完結の為に必要な加熱との兼
ね合いで行う。一時的に支持体剥離が可能な程度までの
固着促進目的である程度の温度まで冷却して支持体を剥
離し、その後反応性接着剤層の反応を加熱状態で完結さ
せた後に、最終的に冷却する等しても良い。
【0033】〔固体粒子衝突圧を利用した転写法〕固体
粒子衝突圧を利用した転写法は、本出願人が特開平9−
315095号公報で開示した、新規な転写方法であ
る。この転写法は、弾性体ローラでは適用出来ない大き
な表面凹凸に対して好適である。この転写法は、図1の
概念図で示す如く、転写シートSの支持体1側(図面上
方)から、多数の固体粒子Pを衝突させ、その衝突圧に
よって転写シートを被転写基材Bに押圧して、その表面
形状に追従させ成形し、転写シートを被転写基材に対し
て圧接する。その後、支持体のみ剥離除去することで転
写が完了する。固体粒子は噴出器11から噴出させる。
【0034】(固体粒子)固体粒子としては、ガラスビ
ーズ、セラミックビーズ、炭酸カルシウムビーズ、アル
ミナビーズ、ジルコニアビーズ、アランダムビーズ、コ
ランダムビーズ等の無機粉体である非金属無機粒子、
鉄、又は炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄合金、アルミニウ
ム、又はジュラルミン等のアルミニウム合金、チタン、
亜鉛等の金属ビーズ等の金属粒子、或いは、フッ素樹脂
ビーズ、ナイロンビーズ、シリコーン樹脂ビーズ、ウレ
タン樹脂ビーズ、尿素樹脂ビーズ、フェノール樹脂ビー
ズ、架橋ゴムビーズ等の樹脂ビーズ等の有機粒子等、或
いは金属等の無機粒子と樹脂とからなる無機物・樹脂複
合粒子等を使用することができる。形状は球形状が好ま
しいが、回転楕円体形状、多面体形状、鱗片状、無定
形、その他の形状のものでも用い得る。固体粒子の粒径
は、通常10〜1000μm程度である。
【0035】なお、固体粒子は加熱手段や冷却手段を兼
用することもできる。加熱された加熱固体粒子を用いれ
ば、接着剤の加熱活性化やその架橋硬化の促進、或いは
転写シートの加熱による延伸性の向上を、転写シートの
押圧と共に行うこともできる。この場合、衝突圧印加前
に他の加熱方法で、ある程度まで転写シート、被転写基
材を加熱しておいても良い。また、固体粒子は、接着後
の冷却促進目的で、接着時の接着剤の温度よりも低温の
固体粒子を、冷却固体粒子として用いる事もできる。ま
た、固体粒子はその一部又は全部を加熱固体粒子、冷却
固体粒子として用いたり、加熱固体粒子を衝突させた
後、冷却固体粒子を衝突させる等と、併用しても良い。
また、他の加熱方法で転写シートや被転写基材、接着剤
等の加熱を要するものを充分に加熱しておき、これに冷
却固体粒子を用いて、転写シートの成形と接着及び冷却
を殆ど同時に行うこともできる。固体粒子を加熱又は冷
却するには、固体粒子の貯蔵をホッパ等の形態のタンク
に貯蔵する場合は、タンク内やタンク外壁の設けた、電
熱ヒータ、加熱蒸気、冷媒等による加熱手段、冷却手段
で行えば良い。また、固体粒子輸送管の外壁にこれら手
段を設けて、輸送管通過中に加熱又は冷却しても良い。
【0036】(固体粒子による衝突圧印加)固体粒子を
転写シートに衝突させて衝突圧を印加し、転写シートを
被転写基材に押圧するには、固体粒子を噴出する固体粒
子噴出手段としての噴出器から、多数の固体粒子を連続
して転写シートに向かって噴出させて、転写シートに衝
突圧を印加する。多数の固体粒子は固体粒子群として転
写シートに衝突する。噴出器には、代表的には羽根車や
吹出ノズルを用いる。羽根車はその回転により固体粒子
を加速し、吹出ノズルは固体粒子加速流体として高速の
流体流で固体粒子を搬送し加速する。羽根車や吹出ノズ
ルには、サンドブラスト或いはショットブラスト、ショ
ットピーニング等とブラスト分野にて使用されているも
のを流用できる。例えば羽根車には遠心式ブラスト装
置、吹出ノズルには加圧式や吸引式ブラスト装置、ウェ
ットブラスト装置等である。遠心式ブラスト装置は羽根
車の回転力で固体粒子を加速し噴出する。加圧式ブラス
ト装置は、圧縮空気に混合しておいた固体粒子を、空気
と共に噴出する。吸引式ブラスト装置は、圧縮空気の高
速流で生ずる負圧部に固体粒子を吸い込み、空気と共に
噴出する。ウェットブラスト装置は、固体粒子を液体と
混合して噴出する。また、噴出器には、吹出ノズルや羽
根車以外にも、重力による自由落下を利用して固体粒子
を加速する方法、磁性体粒子を磁場によって加速する方
法等を採用することも可能である。なお、羽根車、重
力、磁場を用いた噴出器の場合は、真空中で固体粒子を
転写シートに向かって噴出させる事も可能である。
【0037】〔羽根車〕図5〜図7に、噴出器の粒子加
速器として用い得る羽根車の一例の概念図を示す。これ
らは、ブラスト分野にて使用されている遠心式ブラスト
装置に該当する。図面では、羽根車812は、複数の羽
根813がその両側を2枚の側面板814で固定され、
且つ回転中心部は羽根813が無い中空部815となっ
ている。更に、この中空部815内に方向制御器816
を内在する。方向制御器816は、外周の一部が円周方
向に開口した開口部817を有し中空筒状で羽根車81
2の回転軸芯と同一回転軸芯で、羽根車とは独立して回
動自在となっている。羽根車使用時は、方向制御器の開
口部を適宜の方向に向くように固定して、固体粒子の噴
出方向を調整する。更に、この方向制御器の内部に、内
部中空で羽根車812の回転軸芯と同一回転軸芯のもう
一つの羽根車が散布器818として内在する(図7参
照)。散布器818は外側の羽根車812と共に回転す
る。そして、前記側面板814の回転中心には回転軸8
19が固定され、回転軸819は、軸受820で回転自
在に軸支され電動機等の回転動力源(図示略)によって
駆動回転され、羽根車812が回転する。また回転軸8
19は、羽根813を間に有する2枚の側面板814間
には貫通しておらず、軸無しの空間を形成している。そ
して、散布器818の内部に固体粒子Pがホッパ等から
輸送管を通って供給される。通常、固体粒子は、羽根車
の上方(直上又は斜上方)から供給する。散布器内に供
給された固体粒子は散布器の羽根車で外側に飛び散る。
飛び散った固体粒子は、方向制御器816の開口部81
7によって許された方向にのみ放出され、外側の羽根車
812の羽根813と羽根813との間に供給される。
そして、羽根813に衝突し、羽根車812の回転力で
加速され、羽根車から噴出する。
【0038】なお、固体粒子の噴出方向は、図5〜図6
では略鉛直下方であるが、水平方向(図示略)、或いは
斜下方(図示略)等としても良い。図8(A)及び図8
(B)に方向制御器816の開口部817の向きの設定
より固体粒子の噴出方向を調整する噴出方向制御の概念
図を示す(図8(A)、(B)では方向制御器はそれぞ
れ図示の位置で固定されている)。なお、方向制御器8
16は、その開口部の円周方向、幅方向の大きさを調整
することで、固体粒子の噴出量を調整することもでき
る。なお、図6に於いては、回転軸819は側面板81
4の外側のみで中空部815にまで貫通していない構成
となっているが、この他、中空部の直径より細い回転軸
を該中空部にまで貫通させたり、外周に固体粒子通り抜
け用の開口部を設けた中空筒状の回転軸の内部自身を中
空部とする構成などでも良い(図示略)。羽根813の
形は、図5〜図7の様な長方形の平板(直方体)が代表
的であるが、この他、湾曲曲面板、スクリュープロペラ
等のプロペラ形等を用いる事も可能であり、用途、目的
に応じて選択する。又、羽根の数は複数枚、通常最大1
0枚程度までの範囲から選択する。羽根車の形状、枚
数、回転速度、及び固体粒子の質量や供給速度と供給方
向、方向制御器の開口部サイズ及び向きの組み合わせに
より、加速された固体粒子の噴出(吹出)方向、噴出速
度、投射密度、噴出拡散角等を調整する。
【0039】羽根車812の寸法は、通常直径5〜60
cm程度、羽根の幅は5〜20cm程度、羽根の長さ
は、ほぼ羽根車の直径程度、羽根車の回転数は500〜
5000〔rpm〕程度である。固体粒子の噴出速度は
10〜50〔m/s〕程度、投射密度(基材単位面積当
たりに衝突させる固体粒子の総重量)は10〜150
〔kg/m2 〕程度である。
【0040】〔吹出ノズル〕次に、図9は吹出ノズルを
用いた噴出器の一例を示す概念図である。同図の噴出器
840は固体粒子加速流体として空気等の気体を用い、
固体粒子噴出時に該気体と固体粒子を混合して噴出する
形態の噴出器の一例である。噴出器840は、固体粒子
Pと流体Fを混合する誘導室841と、誘導室内に流体
を噴出する内部ノズル842と、ノズル開口部843か
ら固体粒子及び流体を噴出する吹出ノズル部844から
なる。圧縮機等からの加圧状態の流体Fを、内部ノズル
842から噴出し誘導室841を経てノズル844のノ
ズル開口部843から噴出する際に、噴出器内の誘導室
841にて、高速で流れる流体流の作用で負圧を作り、
この負圧により固体粒子を流体流に導き混合し、流体流
で固体粒子を加速、搬送して、ノズル844のノズル開
口部843から流体流と共に噴出するものである。な
お、固体粒子加速流体に液体を用いる吹出ノズル等もあ
る。流体圧は吹付圧力で通常0.1〜10kg/cm2
程度である。流体流の流速は、液流では通常1〜20m
/秒程度、気流では通常5〜80m/秒程度である。
【0041】噴出器は、1個のみでは加圧領域を所望の
形状、大きさに出来ない場合は、複数用いる。例えば、
転写シート及び被転写基材の送り方向に直交して幅方向
に全幅を加圧領域とするには、幅方向に一直線状に複数
個を配置して、幅方向に直線状で幅広の帯状形状の加圧
領域とする。また、衝突圧印加時間を長くするには、噴
出器は、例えば転写シート及び被転写基材の送り方向に
向かって2列以上配置する多段配置とする。複数個を配
列時は、個々の噴出器の隣接する加圧領域を互いに一部
重複させることが好ましい。なお、固体粒子の衝突圧
は、例えば転写シート送り方向に直交する幅方向の中央
部が最大で、幅方向両端部に近い程低下する山型圧力分
布等と、不均一に設定することもできる。この設定は、
中央部から両端部に向かって順次段階的に圧着を進行さ
せ、内部に空気を抱き込むことを防ぐ。もちろん、衝突
圧は転写が完全に行える圧以上で、且つ転写シートの歪
み、被転写基材の変形、破損等の生じない圧以下の適正
圧力範囲内とする。
【0042】また、複数の噴出器を用いる場合、被転写
基材の被転写面の包絡面(の搬送方向に直交する断面形
状)が例えば円型になる円筒状の凸曲面であれば、各噴
出器が主とし受け持つ個別の衝突面に対して、略垂直に
固体粒子が衝突する様に、噴出器の向きを、近接する被
転写基材の包絡面法線方向をカバーする様に複数配置す
ることもできる。また、実際に固体粒子を用いて転写す
る際は、固体粒子は周囲の雰囲気中に飛散させずに且つ
循環再利用するのが好ましい。そこで、転写する空間を
周囲空間と隔離するチャンバ内で、固体粒子を転写シー
トに衝突させて転写圧を加える等すると良い。支持体の
剥離は、チャンバ外でも良い。支持体の剥離は、転写層
が被転写基材に密着し、支持体が破れたりせずに剥離可
能な状態になれば、固体粒子衝突圧の解除直後でも良い
し、間を置いてからでも良いからである。また、好まし
くは、予め熱可塑性樹脂の支持体からなる転写シートは
赤外線輻射ヒータ等で加熱軟化させ、被転写基材が熱容
量の大きい場合は予め予熱し、感熱型の反応性接着剤層
の場合は加熱活性化させた状態で、固体粒子を転写シー
トに衝突させる様にする。
【0043】〔転写製品の用途〕本発明で得られる化粧
材等の転写製品の用途は、転写された装飾面が平面又は
特に三次元形状等の凹凸表面の物品として各種用途に用
いられ得る。例えば、化粧材として、サイディング等の
外壁、塀、屋根、門扉、破風板等の外装、壁面、天井、
床等の建築物の内装、窓枠、扉、手摺、敷居、鴨居等の
建具類の表面化粧、箪笥等の家具やテレビ受像機等の弱
電・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動車、電車
等の車両内装材、航空機や船舶等の内装材等の各種分野
で用いられ得る。化粧材は化粧板等として利用される。
なかでも、本発明では、耐候密着性が優れた転写製品が
得られるので、外装用途等は好適である。なお、化粧材
も含めて転写製品の形状は、平板、曲面板、棒状体、立
体物等と任意である。
【0044】〔後加工〕なお、転写後の化粧材等の転写
製品の表面に、耐久性、意匠感等を付与する為に、更に
透明な上塗り層を塗装する等しても良い。この様な上塗
り層は、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等
のフッ素樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹
脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂の1種又は2種以上
等をバインダーとし、これに必要に応じて、ベンゾトリ
アゾール、超微粒子酸化セリウム等の紫外線吸収剤、ヒ
ンダードアミン系ラジカル捕捉剤等の光安定剤、着色顔
料、体質顔料、滑剤等を添加した塗料を用いる。また、
外装用途では、無機系塗料を用いることもできる。塗工
はスプレー塗装、フローコート、軟質ゴムロールやスポ
ンジロールを使用したロールコート等で行う。上塗り層
の膜厚は1〜100μm程度である。ちなみに、図3は
得られる化粧材Dの一例であり、被転写基材B上に、反
応性接着剤層3を介して装飾層4及び剥離層5が転写層
2として形成され、さらにその上に、透明な上塗り層6
が形成された構成のものである。
【0045】
【実施例】次に実施例及び比較例により本発明を更に説
明する。
【0046】〔実施例〕先ず、転写シートSの支持体と
して、アイソタクチックポリプロピレン90重量%及び
アタクチックポリプロピレン10重量%に対してエルカ
酸アミド1000ppmを添加したオレフィン系熱可塑
性エラストマー、を主成分とする厚さ100μmの樹脂
フィルムをTダイ押し出し法により用意した。上記支持
体の片面に、転写層となる装飾層を、バインダー樹脂の
主成分にウレタンポリオールを用いた着色インキをグラ
ビア印刷して形成した。装飾層は、支持体側から石目柄
の柄層と着色ベタ層とからなる。なお、着色インキの着
色顔料には、弁柄、イソインドリノン、カーボンブラッ
ク、チタン白を用いた。
【0047】被転写基材としては、図4の要部拡大斜視
図に例示する様な、大柄な凹凸として深さ1.5mm、
開口幅5mmの目地の溝状凹部401と、煉瓦積み模様
の平坦凸部402とを有し、微細な凹凸として平坦凸部
上に深さが0.1〜0.5mmの範囲に分布する梨地調
の微細凹凸403を有する、大柄な凹凸と微細な凹凸と
が重畳した三次元的表面凹凸を有する厚さ12mmのケ
イ酸カルシウム板を用意した。そして、この被転写基材
に、スプレー塗装で2液硬化型ウレタン樹脂系塗料(ア
クリルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートと
の混合物)による下地塗装及び下塗り塗装を予め行っ
た。
【0048】転写は、転写シートの転写層側に転写シー
ト圧接直前に、イソシアネート基を有するウレタンプレ
ポリマーからなる1液硬化型ウレタン樹脂系接着剤をロ
ールコートし、溶剤を乾燥して厚み20μmの反応性接
着剤層を形成後、直ちに、予熱しておいた被転写基材上
に載置し、転写シート上からも更に加熱して転写シート
を100℃まで加熱し、転写シートの加熱軟化と接着剤
の加熱活性化を行って、固体粒子として平均粒径0.3
mmの球形の亜鉛球を平均速度35〔m/s〕で、転写
シートの支持体側に衝突させて固体粒子衝突圧を転写圧
として与えた。噴出器には図5及び図6の様な羽根車を
用いた。そして、熱融着による初期接着が完了し冷却し
た後、支持体を剥離して化粧材を得た。転写シートが目
地の凹部内にまで延ばされ、凹凸表面全面に絵柄が転写
されていた。更に、この化粧材の転写層の表面に、0.
5重量%のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含む2
液硬化型の透明ウレタン樹脂塗料(アクリルポリオール
とヘキサメチレンジイソシアネートとの混合物)を乾燥
時厚さ10μmに塗装して、上塗り層付きの化粧材とし
た。その後、40℃で1週間養生して、反応性接着剤層
と転写層との反応、及び上塗り層の反応を完結させて最
終的な化粧材とした。
【0049】〔比較例〕実施例において、転写シートと
して、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を用いた通常の
感熱溶融型接着剤による接着剤層を予め形成しておいた
転写シートを用意し、反応性接着剤層の形成は行わなか
った。また、被転写基材側の接着剤にはアクリル樹脂系
のものを用いた。そして、その他については実施例同様
に転写した後、上塗り層を塗装し、上塗り層付きの化粧
材を得た。
【0050】(性能評価)耐候密着性は、紫外線耐光性
試験機(岩崎電気株式会社製スーパーUVテスター)を
用いてブラックパネル温度83℃、紫外線照射量60m
W/cm2 の条件下で促進耐光性試験を行って評価し
た。その結果、表1に示す如く、実施例では耐候密着性
は試験時間600時間経過後でも良好であったが、比較
例では試験時間200時間経過時点で、転写層に剥離が
発生し耐候密着性不良となった。なお、被転写基材の凹
凸表面への転写シートの追従性は、固体粒子衝突圧によ
る転写であった為に、実施例及び比較例ともに良好で、
凹凸表面の凹部内部にまで転写層が転写されていた。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、大きな三次元的凹凸
表面が装飾された化粧材等の転写製品が容易に得られ
る。転写製品の全体の(包絡面)形状は、もちろん、窓
枠、サッシ等の二次元的凹凸も可能であり、平板状の板
材以外にも、瓦の様に全体として(包絡面形状が)波う
ち形状のもの、或いは凸又は凹に湾曲した形状のもので
も容易に得られる。 しかも、大柄な凹凸表面の凸部上、凹部内(底部や凸
部と底部の連結部分である側面)も転写できる。また、
大柄な凹凸の凸部上に、更に微細な凹凸模様(例えば、
ヘアライン、梨地等)が有る場合でも、その微細凹凸の
凹部内にまで、転写にて装飾できる。 更に、特定材料の反応性接着剤層と該反応性接着剤層
と反応する特定材料の転写層との組み合わせで、転写シ
ート圧接前に反応性接着剤層を形成し、前記反応完結前
に転写シートを圧接するので、優れた耐候密着性と転写
シートの凹凸表面への追従性を両立できる。しかも、表
面の凹凸が大きい場合では、凹凸表面への追従性とと耐
候密着性の両立は従来の転写ローラ以上により難しい課
題であるが、これを容易に解決できる。 また、従来のゴムローラ押圧方式の様に、凹凸基材の
凹凸部によるローラ等部品の損耗も無い。 以上の結果、従来に無く極めて意匠性に優れた且つ耐
久性にも優れた化粧材等の転写製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の曲面転写方法の一形態を説明する概念
図。
【図2】本発明の曲面転写方法で用い得る転写シートの
一例を示す断面図。
【図3】本発明の曲面転写方法で得られる転写製品の一
例を示す断面図。
【図4】本発明の曲面転写方法で用い得る被転写基材の
一例を示す要部拡大斜視図。
【図5】羽根車を用いた噴出器の一形態を説明する概念
図(正面図)。
【図6】図5の羽根車部分の斜視図。
【図7】図5の羽根車内部を説明する概念図。
【図8】羽根車にて噴出方向を調整する説明図。
【図9】吹出ノズルによる噴出器の一形態を説明する概
念図。
【符号の説明】
1 支持体 2 転写層 3 反応性接着剤層 4 装飾層 5 剥離層 6 上塗り層 10 接着剤層形成装置 11 噴出器 12 剥離ローラ 401 溝状凹部 402 平坦凸部 403 微細凹凸 812 羽根車 813 羽根 814 側面板 815 中空部 816 方向制御器 817 開口部 818 散布器 819 回転軸 820 軸受 840 吹出ノズルを用いた噴出器 841 誘導室 842 内部ノズル 843 ノズル開口部 844 ノズル B 被転写基材 D 転写製品(化粧材等) F 流体 P 固体粒子 S 転写シート Sa (反応性接着剤層形成済み)転写シート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸表面を有する被転写基材の凹凸表面
    側に、支持体と転写層とからなる転写シートの転写層側
    を対向させ、該転写シートの支持体側に固体粒子を衝突
    させ、その衝突圧を利用して、被転写基材の凹凸表面へ
    の転写シートの圧接を行い、転写層が被転写基材に接着
    後、転写シートの支持体を剥離除去することで、転写層
    を被転写基材に転写する曲面転写方法であって、 転写シートの転写層は転写前の最外層が活性水素含有官
    能基を有する樹脂を含有する層からなり、該転写シート
    を被転写基材に圧接する前に、転写シートに対してイソ
    シアネート化合物を含有する反応性接着剤層を形成し、
    そして前記活性水素含有官能基とイソシアネート化合物
    との反応が完了するより前に、圧接を行うことで、前記
    転写層中の活性水素含有官能基を有する樹脂と、反応性
    接着剤層中のイソシアネート化合物とを反応させる、曲
    面転写方法。
JP5424598A 1998-02-20 1998-02-20 曲面転写方法 Withdrawn JPH11235896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5424598A JPH11235896A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 曲面転写方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5424598A JPH11235896A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 曲面転写方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11235896A true JPH11235896A (ja) 1999-08-31

Family

ID=12965168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5424598A Withdrawn JPH11235896A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 曲面転写方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11235896A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1998029265A1 (fr) Procede et dispositif de transfert sur des surfaces courbes
JP2000071410A (ja) 化粧材の製造方法
JPH1148695A (ja) 転写シート及びそれを用いる曲面転写方法
JP4074008B2 (ja) 化粧材及び転写シート
JPH11323263A (ja) 転写用接着剤、それを用いた転写シートと転写方法
JP2000185383A (ja) 転写シート、それを用いた転写方法、及び化粧材
JP4043588B2 (ja) 化粧板の製造方法、化粧板および絵柄転写シート
JPH11235896A (ja) 曲面転写方法
JPH11245590A (ja) 曲面転写方法及び曲面転写装置
JP3827854B2 (ja) 後塗装用転写シートとそれを用いた化粧材の製造方法
JPH1120397A (ja) 凹凸基材用の転写シート及びそれを用いた曲面転写方法
JP2000158895A (ja) 曲面転写方法及び化粧材
JP2000000944A (ja) 転写シート及びそれを用いる曲面転写方法
JPH10329493A (ja) 曲面転写方法
JP2000108595A (ja) 転写方法
JP4876305B2 (ja) インキ組成物、転写シート、転写方法、及び化粧材
JP2001129956A (ja) 化粧材の製造方法、及び化粧材
JPH11235805A (ja) 溝状部を有する凹凸化粧材及びその製造方法
JPH1158661A (ja) 化粧材及びその製造方法
JPH1134597A (ja) 曲面転写方法
JPH11334294A (ja) 曲面転写方法及び曲面転写装置
JPH11170793A (ja) 転写方法
JPH11348494A (ja) 曲面転写方法
JP2000263995A (ja) 転写方法
JPH11170792A (ja) 転写方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510