JPH11235818A - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
インクジェット式記録ヘッドInfo
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- JPH11235818A JPH11235818A JP4005698A JP4005698A JPH11235818A JP H11235818 A JPH11235818 A JP H11235818A JP 4005698 A JP4005698 A JP 4005698A JP 4005698 A JP4005698 A JP 4005698A JP H11235818 A JPH11235818 A JP H11235818A
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Abstract
電体層の絶縁破壊を防止することができるインクジェッ
ト式記録ヘッドを提供する。 【解決手段】 ノズル開口に連通する圧力発生室12の
一部を構成して少なくとも上面が下電極60として作用
する振動板と、振動板の表面に形成された圧電体層70
及び圧電体層70の表面に形成された上電極80からな
り且つ圧力発生室12に対向する領域に形成された圧電
体能動部320とからなる圧電振動子を備え、圧電体能
動部320上に設けられた絶縁体層90に形成された開
口部90aを介して圧電体能動部320に接続されるリ
ード電極100を有するインクジェット式記録ヘッドに
おいて、絶縁体層90の少なくとも開口部90aに対向
する領域及び開口部90aを介して圧電体能動部320
に接続されるリード電極100の周囲を覆う保護層11
0を形成し、開口部90aへの大気の流入を防止する。
Description
るノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構
成し、この振動板の表面に圧電体層を形成して、圧電体
層の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式
記録ヘッドに関する。
る圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧
電振動子により変形させて圧力発生室のインクを加圧し
てノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット
式記録ヘッドには、圧電振動子の軸方向に伸長、収縮す
る縦振動モードの圧電振動子を使用したものと、たわみ
振動モードの圧電振動子を使用したものの2種類が実用
化されている。
せることにより圧力発生室の容積を変化させることがで
きて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反
面、圧電振動子をノズル開口の配列ピッチに一致させて
櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられ
た圧電振動子を圧力発生室に位置決めして固定する作業
が必要となり、製造工程が複雑であるという問題があ
る。
シートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼
成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電振動子を
作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する
関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困
難であるという問題がある。
べく、特開平5−286131号公報に見られるよう
に、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧
電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法に
より圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生
室毎に独立するように圧電振動子を形成したものが提案
されている。
る作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、
かつ簡便な手法で圧電振動子を作り付けることができる
ばかりでなく、圧電振動子の厚みを薄くできて高速駆動
が可能になるという利点がある。
面全体に設けたままで少なくとも上電極のみを各圧力発
生室毎に設けることにより、各圧力発生室に対応する圧
電振動子を駆動することができるが、単位駆動電圧当た
りの変位量および圧力発生室に対向する部分とその外側
とを跨ぐ部分で圧電体層にかかる応力の問題から、圧電
体層及び上電極からなる圧電体能動部を、圧力発生室に
対向する領域内に設けるか、少なくとも一端部以外は圧
力発生室に対向する領域外に出ないように形成するのが
望ましい。
動子を使用した記録ヘッドでは、各圧力発生室に対応す
る圧電振動子は絶縁体層で覆われ、この絶縁体層には各
圧電振動子を駆動するための電圧を供給するリード電極
との接続部を形成するための窓(以下、コンタクトホー
ルという)が各圧力発生室に対応して設けられており、
各圧電振動子とリード電極との接続部がコンタクトホー
ル内に形成される。
をコンタクトホール内に形成した場合、接続部とコンタ
クトホールとの隙間から大気が流入して圧電体層と接触
し、圧電体層が大気中の水分を取り込んでしまう。した
がって、大気中の水分を取り込んだ圧電体層に電圧を印
加すると、その水分の影響により、圧電体層が絶縁破壊
を起こしてしまうという問題がある。
トホールからの大気の流入による圧電体層の絶縁破壊を
防止することができるインクジェット式記録ヘッドを提
供することを課題とする。
明の第1の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室の
一部を構成して少なくとも上面が下電極として作用する
振動板と、該振動板の表面に形成された圧電体層及び該
圧電体層の表面に形成された上電極からなり且つ前記圧
力発生室に対向する領域に形成された圧電体能動部とか
らなる圧電振動子を備え、前記圧電体能動部上に設けら
れた絶縁体層に形成された開口部を介して当該圧電体能
動部に接続されるリード電極を有するインクジェット式
記録ヘッドにおいて、前記絶縁体層の少なくとも前記開
口部に対向する領域及び当該開口部を介して前記圧電体
能動部に接続される前記リード電極の周囲を覆う保護層
が形成されていることを特徴とするインクジェット式記
録ヘッドにある。
体層とリード電極との隙間が封止され、コンタクトホー
ル内への大気の流入が防止される。
記保護層は、前記圧電体能動部に対向する領域のみに、
前記開口部毎に独立して設けられていることを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッドにある。
動部に対向する領域のみに形成されているので、圧電体
能動部の駆動による振動板の変位量を低下させることが
ない。
て、前記保護層は、少なくとも前記開口部の長手方向の
長さよりも広い幅を有し、隣接する前記圧電体能動部に
設けられた前記保護層が連続して設けられていることを
特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
設けることにより、確実に絶縁体層とリード電極との隙
間が封止され、コンタクトホール内への大気の流入が防
止される。
て、前記保護層は、前記圧電体能動部に対向する全領域
に設けられていることを特徴とするインクジェット式記
録ヘッドにある。
動部に対向する全領域に設けることにより、保護層の細
かいパターニングが不要となり、コンタクトホール内へ
の大気の流入が防止される。
において、前記保護層の材質は、ポリイミド、酸化珪
素、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、及び窒化珪素からな
る群から選択されることを特徴とするインクジェット式
記録ヘッドにある。
境から確実に保護することができる。
の態様において、前記圧力発生室がシリコン単結晶基板
に異方性エッチングにより形成され、前記圧電振動子の
各層が成膜及びリソグラフィ法により形成されたもので
あることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにあ
る。
口を有するインクジェット式記録ヘッドを大量に且つ比
較的容易に製造することができる。
て詳細に説明する。
ジェット式記録ヘッドを示す組立斜視図であり、図2
は、平面図及びその1つの圧力発生室の長手方向におけ
る断面構造を示す図である。
実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板か
らなる。流路形成基板10としては、通常、150〜3
00μm程度の厚さのものが用いられ、望ましくは18
0〜280μm程度、より望ましくは220μm程度の
厚さのものが好適である。これは、隣接する圧力発生室
間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるから
である。
り、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリ
コンからなる、厚さ0.1〜2μmの弾性膜50が形成
されている。
リコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより、
ノズル開口11、圧力発生室12が形成されている。
結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々
に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面
と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且
つ上記(110)と約35度の角度をなす第2の(11
1)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと
比較して(111)面のエッチングレートが約1/18
0であるという性質を利用して行われるものである。か
かる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)
面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平
行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うこと
ができ、圧力発生室12を高密度に配列することができ
る。
を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で
形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板1
0をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングす
ることにより形成されている。なお、弾性膜50は、シ
リコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵さ
れる量がきわめて小さい。
各ノズル開口11は、圧力発生室12より幅狭で且つ浅
く形成されている。すなわち、ノズル開口11は、シリ
コン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチング(ハー
フエッチング)することにより形成されている。なお、
ハーフエッチングは、エッチング時間の調整により行わ
れる。
る圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズ
ル開口11の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出
スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、
1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノ
ズル開口11は数十μmの溝幅で精度よく形成する必要
がある。
ンク室31とは、後述する封止板20の各圧力発生室1
2の一端部に対応する位置にそれぞれ形成されたインク
供給連通口21を介して連通されており、インクはこの
インク供給連通口21を介して共通インク室31から供
給され、各圧力発生室12に分配される。
対応したインク供給連通口21が穿設された、厚さが例
えば、0.1〜1mmで、線膨張係数が300℃以下
で、例えば2.5〜4.5[×10-6/℃]であるガラ
スセラミックスからなる。なお、インク供給連通口21
は、各圧力発生室12のインク供給側端部の近傍を横断
する一つのスリット孔でも、あるいは複数のスリット孔
であってもよい。封止板20は、一方の面で流路形成基
板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝
撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。また、封
止板20は、他面で共通インク室31の一壁面を構成す
る。
室31の周壁を形成するものであり、ノズル開口数、イ
ンク滴吐出周波数に応じた適正な厚みのステンレス板を
打ち抜いて作製されたものである。本実施形態では、共
通インク室形成基板30の厚さは、0.2mmとしてい
る。
なり、一方の面で共通インク室31の一壁面を構成する
ものである。また、インク室側板40には、他方の面の
一部にハーフエッチングにより凹部40aを形成するこ
とにより薄肉壁41が形成され、さらに、外部からのイ
ンク供給を受けるインク導入口42が打抜き形成されて
いる。なお、薄肉壁41は、インク滴吐出の際に発生す
るノズル開口11と反対側へ向かう圧力を吸収するため
のもので、他の圧力発生室12に、共通インク室31を
経由して不要な正又は負の圧力が加わるのを防止する。
本実施形態では、インク導入口42と外部のインク供給
手段との接続時等に必要な剛性を考慮して、インク室側
板40を0.2mmとし、その一部を厚さ0.02mm
の薄肉壁41としているが、ハーフエッチングによる薄
肉壁41の形成を省略するために、インク室側板40の
厚さを初めから0.02mmとしてもよい。
側の弾性膜50の上には、厚さが例えば、約0.5μm
の下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体膜
70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80と
が、後述するプロセスで積層形成されて、圧電振動子
(圧電素子)を構成している。このように、弾性膜50
の各圧力発生室12に対向する領域には、各圧力発生室
12毎に独立して圧電振動子が設けられているが、本実
施形態では、下電極膜60は圧電振動子の共通電極と
し、上電極膜80を圧電振動子の個別電極としている
が、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はな
い。また、本実施形態では、圧電体膜70を各圧力発生
室12に対応して個別に設けたが、圧電体膜を全体に設
け、上電極膜80を各圧力発生室12に対応するように
個別に設けてもよい。何れの場合においても、各圧力発
生室12毎に圧電体能動部が形成されていることにな
る。
形成基板10上に、圧電体膜70等を形成するプロセス
を図3を参照しながら説明する。
基板10となるシリコン単結晶基板のウェハを約110
0℃の拡散炉で熱酸化して二酸化シリコンからなる弾性
膜50を形成する。
リングで下電極膜60を形成する。下電極膜60の材料
としては、Pt等が好適である。これは、スパッタリン
グやゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体膜70は、成
膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜100
0℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるから
である。すなわち、下電極膜60の材料は、このような
高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければなら
ず、殊に、圧電体膜70としてPZTを用いた場合に
は、PbOの拡散による導電性の変化が少ないことが望
ましく、これらの理由からPtが好適である。
70を成膜する。この圧電体膜70の成膜にはスパッタ
リングを用いることもできるが、本実施形態では、金属
有機物を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥
してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物
からなる圧電体膜70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を
用いている。圧電体膜70の材料としては、チタン酸ジ
ルコン酸鉛(PZT)系の材料がインクジェット式記録
ヘッドに使用する場合には好適である。
80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料で
あればよく、Al、Au、Ni、Pt等の多くの金属
や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、P
tをスパッタリングにより成膜している。
圧電体膜70及び上電極膜80をパターニングする。
70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電体能動
部320のパターニングを行う。次に、図4(b)に示
すように、各圧力発生室12(図4では圧力発生室12
は形成前であるが、破線で示す)の幅方向両側に対向し
た領域である圧電体能動部320の両側の振動板の腕に
相当する部分の下電極膜60を除去することにより、下
電極膜除去部350を形成する。このように下電極膜除
去部350を設けることにより、圧電体能動部320へ
の電圧印加による変位量の向上を図っている。
0を完全に除去せずに、厚さを薄くしたものでもよい。
また、圧電体能動部320の腕部に相当する部分に下電
極除去部350を形成しているが、これに限定されず、
例えば、圧電体能動部320の両端部よりも長手方向外
側まで形成するようにしてもよいし、圧力発生室12の
周縁部ほぼ全体に亘って形成してもよい。勿論、この下
電極除去部350は、必ずしも設ける必要はない。
膜60をエッチングして下電極膜60の全体パターンを
パターニングする。
ングした後には、好ましくは、各上電極膜80の上面の
少なくとも周縁、及び圧電体膜70および下電極膜60
の側面を覆うように電気絶縁性を備えた絶縁体層90を
形成する(図2参照)。
20の略中央部に対応する部分の一部には、コンタクト
ホール90aが形成されている。そして、このコンタク
トホール90aを介して各上電極膜80に一端が接続
し、また他端がAFC(異方性導電膜)等の接続端子部
に延びるリード電極100が形成されている。
ル90aに対向する領域のリード電極100上には、少
なくともリード電極100の周囲を覆う保護膜110が
形成されている。この保護膜110は、後述するよう
に、コンタクトホール90aへの大気の流入を防止し、
大気中の水分が圧電体膜70と接触するのを防止するた
めのものである。また、この保護膜110は、例えば、
ポリイミド、酸化珪素、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、
窒化珪素等の材質で形成されることが好ましい。
0及び保護膜110の形成プロセスを図5に示す。
80の周縁部、圧電体膜70および下電極膜60の側面
を覆うように絶縁体層90を形成する。この絶縁体層9
0は、本実施形態ではネガ型の感光性ポリイミドを用い
ている。
90をパターニングすることにより、各圧力発生室12
の長手方向端部に対応する部分にコンタクトホール90
aを形成する。
全面に成膜した後、パターニングすることにより、リー
ド電極100を形成する。
すように、各コンタクトホール90aに対向する領域
に、例えば、ポリイミド等を成膜して、パターニングす
ることにより保護膜110を形成する。
して膜形成を行った後、図5(d)に示すように、前述
したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エ
ッチングを行い、圧力発生室12等を形成する。
ェット式記録ヘッドの平面図及び断面図である。
よび上電極膜80からなる圧電体能動部320は、圧力
発生室12に対向する領域内に設けられ、上電極膜80
上には、絶縁体層90を介してリード電極100が形成
されている。この上電極膜80とリード電極100と
は、図6(b)に示すように、絶縁体層90の圧電体能
動部320の長手方向端部近傍に形成されたコンタクト
ホール90a内で接続されている。また、本実施形態で
は、コンタクトホール90aに対向する領域のリード電
極100上には、それぞれ、リード電極100の周囲を
覆うように保護膜110が形成されている。
0とリード電極100との接合面を封止するので、この
接合面から大気が流入してコンタクトホール90a内に
入り込み、圧電体膜70と接触することを防止すること
ができる。したがって、圧電体膜70の大気中の水分に
よる絶縁破壊を防止することができる。また、本実施形
態では、保護膜110を圧電体能動部320に対向する
領域のみコンタクトホール90a毎に独立して設けるよ
うにしたので、圧電体能動部320の駆動による振動板
の変位量を低下させることがない。
は、上述の一連の膜形成及び異方性エッチングで、一枚
のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終
了後、図1に示すような一つのチップサイズの各流路形
成基板10に分割する。また、分割した流路形成基板1
0を、封止板20、共通インク室形成基板30、及びイ
ンク室側板40と順次接着して一体化し、インクジェッ
ト式記録ヘッドとする。
ト式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段と接
続したインク導入口42からインクを取り込み、共通イ
ンク室31からノズル開口11に至るまで内部をインク
で満たした後、図示しない外部の駆動回路からの記録信
号に従い、リード電極100を介して下電極膜60と上
電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極
膜60及び圧電体膜70をたわみ変形させることによ
り、圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口11か
らインク滴が吐出する。
10を、各コンタクトホール90aに対向する領域毎に
独立して設けるようにしたが、これに限定されるわけで
はない。
を、コンタクトホール90a及びリード電極100の周
囲を覆うように、複数のコンタクトホール90aに対向
する領域のリード電極100上に連続して設けるように
してもよい。これにより、より確実に、絶縁体層80と
リード電極100との接合面の隙間が封止され、大気の
コンタクトホール90a内への流入が防止できる。
110を圧電体能動部320全体を覆うように設けるよ
うにしてもよい。この場合にも、確実に大気のコンタク
トホール90a内への流入を防止でき、また、保護膜1
10を容易に形成することができる。
90aを圧電体能動部320の長手方向端部近傍に設け
るようにしたが、これに限定されず、例えば、圧電体能
動部320の長手方向に亘って設けるようにしてもよ
く、この場合にも、例えば、図9(a)に示すように、
コンタクトホール90aに対向する領域を覆うように、
圧電体能動部320に対向する領域に、保護膜110を
形成するようにすればよい。
に対向する位置に複数のコンタクトホール90aを設け
るようにしてもよく、この場合にも、図9(b)に示す
ように、全てのコンタクトホール90aを覆うように保
護膜110を形成すればよい。
同様に、コンタクトホール90a内への大気の流入を防
止でき、大気中の水分による圧電体層の絶縁破壊を防止
することができる。
膜110をコンタクトホール90a毎に独立して設けて
もよいことは言うまでもない。
態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的
構成は上述したものに限定されるものではない。
ンク室形成板30をガラスセラミックス製としてもよ
く、さらには、薄肉膜41を別部材としてガラスセラミ
ックス製としてもよく、材料、構造等の変更は自由であ
る。
を流路形成基板10の端面に形成しているが、面に垂直
な方向に突出するノズル開口を形成してもよい。
を図10、その流路の断面を図11にぞれぞれ示す。こ
の実施形態では、ノズル開口11が圧電振動子とは反対
のノズル基板120に穿設され、これらノズル開口11
と圧力発生室12とを連通するノズル連通口22が、封
止板20,共通インク室形成板30及び薄肉板41A及
びインク室側板40Aを貫通するように配されている。
Aとインク室側板40Aとを別部材とし、インク室側板
40に開口40bを形成した以外は、基本的に上述した
実施形態と同様であり、同一部材には同一符号を付して
重複する説明は省略する。
実施形態と同様に、保護膜をコンタクトホールに対応す
る領域に形成することにより、コンタクトホールからの
大気の流入が防止でき、大気中の水分による圧電体膜の
絶縁破壊を防止することができる。
びリソグラフィプロセスを応用することにより製造でき
る薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、
勿論これに限定されるものではなく、例えば、基板を積
層して圧力発生室を形成するもの、あるいはグリーンシ
ートを貼付もしくはスクリーン印刷等により圧電体膜を
形成するもの、又は結晶成長により圧電体膜を形成する
もの等、各種の構造のインクジェット式記録ヘッドに本
発明を採用することができる。
として下電極膜とは別に弾性膜を設けたが、下電極膜が
弾性膜を兼ねるようにしてもよい。
縁体膜を設けた例を説明したが、これに限定されず、例
えば、絶縁体膜を設けないで、各上電極に異方性導電膜
を熱溶着し、この異方性導電膜をリード電極と接続した
り、その他、ワイヤボンディング等の各種ボンディング
技術を用いて接続したりする構成としてもよい。
い限り、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドに応
用することができる。
クトホールに対応する領域のリード電極上に、少なくと
もリード電極の周囲を覆う保護膜を形成することによ
り、絶縁体膜とリード電極との接合面の隙間が封止さ
れ、コンタクトホール内への大気の流入を防止すること
ができる。したがって、圧電体膜が大気と接触すること
がないので、大気中の水分による圧電体膜の絶縁破壊を
防止することができるという効果を奏する。
録ヘッドの分解斜視図である。
録ヘッドを示す図であり、図1の平面図及び断面図であ
る。
ある。
ある。
ある。
録ヘッドの要部を示す平面図及び断面図である。
る。
式記録ヘッドの分解斜視図である。
式記録ヘッドを示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ノズル開口に連通する圧力発生室の一部
を構成して少なくとも上面が下電極として作用する振動
板と、該振動板の表面に形成された圧電体層及び該圧電
体層の表面に形成された上電極からなり且つ前記圧力発
生室に対向する領域に形成された圧電体能動部とからな
る圧電振動子を備え、前記圧電体能動部上に設けられた
絶縁体層に形成された開口部を介して当該圧電体能動部
に接続されるリード電極を有するインクジェット式記録
ヘッドにおいて、 前記絶縁体層の少なくとも前記開口部に対向する領域及
び当該開口部を介して前記圧電体能動部に接続される前
記リード電極の周囲を覆う保護層が形成されていること
を特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1において、前記保護層は、前記
圧電体能動部に対向する領域のみに、前記開口部毎に独
立して設けられていることを特徴とするインクジェット
式記録ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1において、前記保護層は、少な
くとも前記開口部の長手方向の長さよりも広い幅を有
し、隣接する前記圧電体能動部に設けられた前記保護層
が連続して設けられていることを特徴とするインクジェ
ット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 請求項1において、前記保護層は、前記
圧電体能動部に対向する全領域に設けられていることを
特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記保
護層の材質は、ポリイミド、酸化珪素、フッ素樹脂、シ
リコーン樹脂、及び窒化珪素からなる群から選択される
ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記圧
力発生室がシリコン単結晶基板に異方性エッチングによ
り形成され、前記圧電振動子の各層が成膜及びリソグラ
フィ法により形成されたものであることを特徴とするイ
ンクジェット式記録ヘッド。
Priority Applications (1)
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JP4005698A JP3551748B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | インクジェット式記録ヘッド |
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Family Applications (1)
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JP4005698A Expired - Lifetime JP3551748B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | インクジェット式記録ヘッド |
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JP (1) | JP3551748B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7175262B2 (en) | 2002-03-18 | 2007-02-13 | Seiko Epson Corporation | Liquid-jet head, method of manufacturing the same and liquid-jet apparatus |
JP2008149648A (ja) * | 2006-12-20 | 2008-07-03 | Fuji Xerox Co Ltd | 液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドの製造方法 |
CN103085474A (zh) * | 2011-10-28 | 2013-05-08 | 三星电机株式会社 | 喷墨印刷头组件 |
US9227403B2 (en) | 2013-03-08 | 2016-01-05 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Ink jet head and ink jet printing apparatus having the same |
US9897799B2 (en) | 2014-04-15 | 2018-02-20 | Denso Corporation | Piezoelectric element |
-
1998
- 1998-02-23 JP JP4005698A patent/JP3551748B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7175262B2 (en) | 2002-03-18 | 2007-02-13 | Seiko Epson Corporation | Liquid-jet head, method of manufacturing the same and liquid-jet apparatus |
JP2008149648A (ja) * | 2006-12-20 | 2008-07-03 | Fuji Xerox Co Ltd | 液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドの製造方法 |
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