JPH11233044A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JPH11233044A
JPH11233044A JP33463398A JP33463398A JPH11233044A JP H11233044 A JPH11233044 A JP H11233044A JP 33463398 A JP33463398 A JP 33463398A JP 33463398 A JP33463398 A JP 33463398A JP H11233044 A JPH11233044 A JP H11233044A
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JP
Japan
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electrode
electron
electron beam
phosphor layer
display device
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Application number
JP33463398A
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English (en)
Inventor
Takatsugu Kurata
隆次 倉田
Michio Osugi
倫生 大杉
Hiroshige Taniguchi
啓成 谷口
Koji Matsuo
孝二 松尾
Kanji Imai
寛二 今井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
Application filed by Matsushita Electronics Corp filed Critical Matsushita Electronics Corp
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像表示装置を構成する際における各構成要
素の製造誤差等に起因する電子ビームのランディング位
置のずれを最小限に抑え、高い解像度を有する画像表示
装置を得る。 【解決手段】 真空に保持された真空容器39中に、蛍
光体層38と、複数の電子源31を有する電子放出源3
3と、電子放出源33から放出された電子ビームを偏向
させる偏向電極34と、電子ビームを集束させ、その集
束された電子ビームを蛍光体層38の所定位置にランデ
ィングさせる機能を有する超集束電極40とを備え、電
子放出源33と蛍光体層38との間に超集束電極40を
配置し、電子放出源33と超集束電極40との間に偏向
電極34を配置して、電子ビームによって蛍光体層38
を発光させるような構成の画像表示装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置に関
し、詳しくは、映像機器等に用いられる薄型の画像表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーテレビあるいはパソコン等
のディスプレイ(画像表示装置)としては、陰極線管
(Cathode Ray Tube)が主流であっ
た。ところが近年は、画像表示装置に小型、軽量、薄型
化が求められるようになり、それに応じて、様々な薄型
の画像表示装置の開発、製品化が進められている。
【0003】以上のような状況下において、最近は様々
な薄型の画像表示装置の研究開発がなされており、その
中でも液晶ディスプレイおよびプラズマディスプレイの
開発が盛んである。液晶ディスプレイは、携帯型パソコ
ン、携帯型テレビ、ビデオカメラおよびカーナビゲーシ
ョン等の様々な製品に応用されている。また、プラズマ
ディスプレイも、20インチあるいは40インチ級の大
型ディスプレイ等の製品に応用されている。
【0004】しかしながら、液晶ディスプレイは視野角
が狭く、応答性能が遅いという問題点を抱えており、プ
ラズマディスプレイも高輝度が得にくく、消費電力が大
きい等の問題点を抱えている。そこで、これらの問題を
解決する薄型の画像表示装置として、常温で真空中に電
子が放出される電界放出(Field Emissio
n)という現象を応用した画像表示装置(以下「電界放
出型画像表示装置」という)が注目されている。この電
界放出型画像表示装置は、自発光タイプであるため、広
い視野角および高輝度を得ることが可能であり、また、
基本原理(電子ビームを用いて蛍光体を発光させるこ
と)は従来の陰極線管と同様であるため、自然で色再現
性の高い画像を表示することができる。
【0005】この種の電界放出型画像表示装置は、例え
ば、特開平1−100842号公報に開示されている。
また、上記電界放出型画像表示装置とは構造は異なる
が、線状の熱陰極を用いた高画質の自発光型の画像表示
装置としては、例えば特開平2−33839号公報等に
開示された画像表示装置が知られている。
【0006】図7は、従来技術に係る第一の画像表示装
置の分解斜視図を示したものである(特開平2−338
39号公報参照)。図7に示された画像表示装置は、背
面電極100、線陰極101、電子ビーム引き出し電極
102、制御電極103、第一集束電極104、第二集
束電極105、水平偏向電極106、垂直偏向電極10
7、内面に蛍光体層108を有する前側ガラス容器10
9a、および後側ガラス容器109bを用いて構成され
ている。背面電極100、線陰極101、電子ビーム引
き出し電極102、制御電極103、第一集束電極10
4、第二集束電極105、水平偏向電極106および垂
直偏向電極107は、後側ガラス容器109bと前側ガ
ラス容器109a(蛍光体層108形成面)との間に収
容されており、後側ガラス容器109bと前側ガラス容
器109aとで形成された各構成要素の収容空間は、真
空に保持されている。
【0007】以上のように構成された画像表示装置によ
れば、線陰極101および電子ビーム引き出し電極10
2によって電子ビームがマトリクス状に形成され、この
電子ビームが、第一集束電極104および第二集束電極
105を用いて集束される。さらに、電子ビームは、水
平偏向電極106および垂直偏向電極107によって偏
向され、蛍光体層108の所定の位置にランディングす
ることとなる。そして、制御電極103は、このような
電子ビームの経時的な制御を行い、絵素を表示するため
の映像信号に応じて各電子ビームを個別に調節してい
る。
【0008】図8は、従来技術に係る第二の画像表示装
置の概略構成の断面図を示したものである(特開平1−
100842号公報参照)。図8に示された画像表示装
置は、電子放出源210と、この電子放出源210と向
かい合うような形で平行な位置に設けられた蛍光体層2
08a,208b、フェースプレート209および透明
電極207とから構成されている。蛍光体層208a,
208bは、透明電極207を介してフェースプレート
209上に設けられており、蛍光体層208a,208
bが電子放出源210と対面している。電子放出源21
0は、基板204と、この基板204の上に形成された
薄膜202と、この薄膜202に電圧を印加するために
形成された電極201a,201bとを用いて構成され
ており、薄膜202には、フォーミングによって電子放
出部203が形成されている。
【0009】以上のように構成された画像表示装置によ
れば、電極201a,201bに印加する電圧を制御し
て電子放出部203から発生する電子ビームの偏向状態
を調整することにより、電子ビームを所定位置の蛍光体
層208a,208bにランディングさせ、これらの蛍
光体層208a,208bを発光させるような構成とな
っている。また、この従来技術に係る画像表示装置にお
いては、電子放出源210と、蛍光体層208a,20
8bとの間に板状電極(図示省略)を設けて、この板状
電極に透明電極207よりも低い電圧を印加することに
より、レンズ効果によって蛍光体面で電子ビームを絞る
技術が開示されている。この板状電極は、もともと偏向
されている電子ビームの偏向度合いを調整するにすぎな
いものであり、積極的に電子ビームを偏向させるという
機能を有していない。
【0010】上記それぞれの従来技術に係る画像表示装
置の各構成要素は、いずれも薄い平板状の部品であるか
ら、これらの各部品を組み合わせて構成することによっ
て、全体として奥行きが小さく、フラットな画面を有す
る画像表示装置とすることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術に係る画像表示装置においては、画像表示装置を
構成する際の、各構成要素の製造誤差、あるいは各構成
要素の組立誤差等が発生した場合に、これらの誤差が、
電子ビームのランディング位置のずれに直接影響を及ぼ
すこととなる。例えば、電子源のピッチと蛍光体層のス
トライプピッチとが1対1に対応している画像表示装置
においては、電子源が10μmずれていれば、電子ビー
ムの蛍光体層におけるランディング位置も10μmずれ
てしまう。また、偏向電極のずれや段差等の精度バラツ
キがある場合も、それらが、電子ビームのランディング
位置のずれに直接影響を及ぼすこととなる。したがっ
て、このような構成の画像表示装置においては、電子源
や偏向電極等の位置がずれた場合には、電子ビームを蛍
光体層の所定位置にランディングさせることが困難とな
り、多色打ち等の起こる可能性が増大するので、画像表
示装置の画質が悪化し、高解像度の画像表示装置を得る
ことが難しくなる。
【0012】また、画像表示装置の解像度をさらに高め
るためには、電子ビームをより小さく絞り(電子ビーム
のスポット径を小さくし)、その電子ビームを蛍光体層
でより精度高くランディングさせる必要があるが、従来
技術に係る画像表示装置における通常の偏向作用等で
は、その構造上自ずと限界が生ずる。例えば、解像度を
5倍にするためには、スポット径を1/5にして、ラン
ディング精度も1/5以下にする必要があるが、これを
従来技術に係る画像表示装置で実現するのは非常に困難
である。
【0013】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るためになされたもので、シャープに小さく絞られた電
子ビームを蛍光体層で精度高くランディングさせること
によって、通常の偏向作用等では到達できない、さらな
る高解像度を得ることが可能であるとともに、画像表示
装置を構成する際における各構成要素の製造誤差等に起
因する電子ビームのランディング位置のずれを最小限に
抑えることが可能である画像表示装置を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る画像表示装置は、真空に保持された真空
容器中に、蛍光体層と、電子源を有する電子放出源と、
前記電子放出源から放出された電子ビームを偏向させる
機能を有する偏向電極と、前記偏向電極で偏向された電
子ビームを集束させ、その集束された電子ビームを前記
蛍光体層の所定位置にランディングさせる機能を有する
超集束電極とを備え、前記超集束電極には、前記電子ビ
ームの配列ピッチに等しいピッチでスリットが形成さ
れ、前記蛍光体層には、前記超集束電極のスリットピッ
チの整数分の一のピッチでストライプが形成されてお
り、前記電子放出源と前記蛍光体層との間に前記超集束
電極を配置し、前記電子放出源と前記超集束電極との間
に前記偏向電極を配置して、前記超集束電極に電圧を印
加することによって前記スリットが集束レンズを構成
し、前記集束レンズが所定の集束力と屈折力とを有する
ことによって前記電子ビームを前記蛍光体層の所定位置
にランディングさせて前記蛍光体層を発光させることを
特徴とする。
【0015】本発明に係る画像表示装置によれば、前記
超集束電極が、所定の集束力と屈折力とを有する前記集
束レンズを構成しているので、前記集束レンズに入射す
る前記電子ビームの発射される位置と、前記集束レンズ
の位置とが定まれば、前記蛍光体層の所定位置に、シャ
ープなスポット径を有する電子ビームを精度高くランデ
ィングさせることが可能となる。前記集束レンズによれ
ば、前記蛍光体層のピッチを1/N(ここでNは整数)
にしようとする場合(つまりN倍の解像度を得ようとす
る場合)には、レンズの横倍率を1/Nに設定すること
により、スポット径も、ランディング精度も、原理的に
1/Nにすることができるから、容易に、高解像度を有
する画像表示装置を提供することができる。また、前記
超集束電極によって前記電子ビームを集束させ、さらに
その電子ビームを屈折させて前記蛍光体層の所定位置に
ランディングさせるので、画像表示装置を構成する際の
各構成要素の製造誤差等に起因する前記電子ビームのラ
ンディング位置のずれがあっても、前記超集束電極にお
いて集束される分だけそのずれも小さくなるので、前記
蛍光体層にランディングする際の前記電子ビームのずれ
の影響を最小限に抑えることができる。
【0016】したがって、以上のように構成された本発
明に係る画像表示装置によれば、前記電子ビームをより
小さく絞り、その電子ビームを精度高くランディングさ
せて、製造誤差等によるずれの影響も最小限に抑えるこ
とが可能となるので、複数の蛍光体を同時に照射するい
わゆる多色打ち等を防止して、高い解像度を有する画像
表示装置を得ることができる。
【0017】また、本発明に係る画像表示装置において
は、前記電子放出源が、マトリクス状に配置された複数
の電子源を有する構成であることが好ましい。
【0018】また、本発明に係る画像表示装置において
は、等価的にマトリクス駆動できる電子源を有する構成
であることが好ましい。この好ましい構成の電子源の形
態は特に限定されない。例えば、ストライプ状に分割し
て形成された電子源、あるいは、面状に連続して形成さ
れた電子源のいずれを用いることもできる。
【0019】また、本発明に係る画像表示装置において
は、前記電子放出源が平行に架張された線陰極を含む構
成とすることもできる。
【0020】さらに、本発明に係る画像表示装置におい
ては、前記蛍光体層から前記超集束電極までの距離が、
前記超集束電極の最も近くに位置する前記偏向電極から
前記超集束電極までの距離よりも小さい構成であること
が好ましい。ここで、超集束電極の最も近くに位置する
偏向電極とは、偏向電極が画像表示装置の厚さ方向に複
数層にわたって積層されている場合において、超集束電
極に最も近い層にある偏向電極を意味する。この好まし
い例によれば、前記超集束電極を前記蛍光体層に近づけ
ることは、レンズを物面より像面に近づけることに相当
するので、レンズの倍率を容易に小さくすることが可能
となる。したがって、前記蛍光体層にランディングさせ
る電子ビームのスポット径をより小さく絞り、ずれの影
響も小さくすることができるので、さらなる高解像度を
有する画像表示装置を容易に得ることが可能となる。
【0021】なお、本発明において偏向電極とは、電子
ビームを偏向させるために必要な制御をする電極を意味
し、電子ビームの軌道方向に1層のみの電極で構成して
もよく、該軌道方向に複数層の電極を積層した電極群で
構成してもよい。また、偏向電極は、電子ビームを偏向
させる機能を有すると同時に、他の制御機能、例えば電
子ビームの集束やビーム整形などの機能を具備するもの
であってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0023】(第一の実施形態)図1は、本発明の第一
の実施形態に係る画像表示装置の分解斜視図を示したも
のである。本実施形態に係る画像表示装置は、図1に示
すように、複数の電子源31をマトリクス状に配置して
形成されている電子放出源33と、この電子放出源33
から放出される電子ビームを偏向・集束させる機能を有
する電極(偏向電極)34と、電子ビームをさらに集束
させ、蛍光体層38の所定位置にランディングさせる機
能を有する超集束電極40と、電子ビームによって励起
されて光を放出する蛍光体層38と、これら電子放出源
33、電極34、蛍光体層38および超集束電極40を
内部に収容して、その内部を真空状態に保持する真空容
器39とを用いて構成されている。
【0024】電極34は電子放出源33と蛍光体層38
との間に、超集束電極40は電極34と蛍光体層38と
の間に配置され、蛍光体層38は真空容器39の内面に
接するような位置に設けられている。そして、蛍光体層
38から発せられる光が外部から観察され得るように、
真空容器39における蛍光体層38と接する部分は、透
明な部材を用いて形成されている。真空容器39の内部
は、10-6〜10-8torr程度の真空度に保持されて
いる。
【0025】電子放出源33は、絶縁性基板32上に、
電子源31をマトリクス状に配置して構成されている。
この電子源31は、電子ビームを放出できるものであれ
ば、どのような形態のものでも使用可能であり、例え
ば、SnO2(Sb)薄膜、またはAu薄膜等やその他
の材料の薄膜で形成された表面伝導素子、スピント型
(Spindtにより考案された電界放出カソード)等のマイ
クロチップ型の電界電子放出素子、MIM型若しくはそ
れに類似した構造をもつ電界電子放出素子、あるいは電
子放出材料がダイアモンド、グラファイト、DLC(Di
amond Like Carbon)等のカーボン材料で形成された冷
陰極線素子を用いて構成されるものがあげられる。
【0026】電極34は、第一の櫛歯状電極34a、第
二の櫛歯状電極34bおよび絶縁性基板34cから構成
されている。それぞれの櫛歯状電極34a,34bは、
絶縁性基板34c上において、各櫛歯状電極34a,3
4bを構成する各構成部分(櫛歯部分)が適宜の間隔を
有し、互いに噛み合わせたように配置されている。この
ように構成したことにより、各櫛歯状電極34a,34
bの各構成部分が、所定の間隔を有する複数の一対の電
極として、絶縁性基板34cの同一平面上に一定の間隔
で配列することとなる。ここで、絶縁性基板34cは、
各櫛歯状電極34a,34bを保持するとともに、絶縁
性基板34c上に配置された各一対の電極間を電子ビー
ムが走査することが可能な形状に形成されている。例え
ば、中央部分が貫通して四方の縁部分のみで構成された
ロ字形状等である。電子放出源33からマトリクス状に
放出される電子ビームのそれぞれは、各櫛歯状電極34
a,34bで構成される一対の電極間において、適切に
集束されるとともに所定の方向(映像信号等に対応した
方向)に偏向され、その後超集束電極40でさらに集束
された後に、蛍光体層38にランディングするように、
電子放出源33と電極34と超集束電極40と蛍光体層
38とが構成されている。また、この電極34において
は、第一の櫛歯状電極34aおよび第二の櫛歯状電極3
4bに印加する電圧を制御することにより電子ビームの
偏向方向を調整し、蛍光体層38と電極34との間の平
均電界の強さが、電極34と電子放出源33との間の平
均電界の強さよりも大きくなるように、電極34に供給
する電位を制御することにより、電子ビームの集束状態
を調整している。
【0027】蛍光体層38は、電子放出源33から放出
された電子ビームの照射によって発光する蛍光体材料
を、ガラス基板等に塗布等して形成されている。ガラス
基板等に蛍光体材料を塗布等する場合には、カラー表示
が可能な蛍光体層38とするために、赤(R)、緑
(G)、青(B)の順番で、多数の蛍光体のストライプ
がガラス基板等上に形成されるように塗布等を行う。こ
のような蛍光体ストライプは、ガラス基板にスクリーン
印刷法等により直接印刷形成する方法や、一旦樹脂シー
ト上に印刷形成したものを熱または圧力により転写形成
する方法、また、通常の陰極線管のように、フォトリソ
グラフにより形成する方法などによって形成することが
可能である。
【0028】真空容器39は、例えば、ガラス等の透明
な材料を用いて形成されている。画像表示装置として機
能させるためには、前述したように、真空容器39の外
部から、蛍光体層38から発せられる光が観察され得る
必要があるからである。ただし、真空容器39の全体が
透明である必要はなく、真空容器39における蛍光体層
38と接する部分(図1においては、最も面積の広い上
面部分)が透明であればよい。
【0029】超集束電極40は、板状の部材を用いて形
成されており、この板状部材の所定位置には、電子源3
1の配列ピッチと等しいピッチのスリットが形成されて
いる。また、この超集束電極40に形成されているスリ
ットのピッチ(S)と、蛍光体層38のストライプピッ
チ(K)との関係は、以下の[数1]であらわされる。
【0030】
【数1】K=S/N (ここでN
は、整数である。)
【0031】図2は、図1に示された画像表示装置の概
略構成の断面図を示したものである。この図2に示すよ
うに、電子放出源33を構成している各電子源31から
は、適宜電子ビームが放出される。電極34および超集
束電極40は、各電子源31から放出された各電子ビー
ムが、適切な集束作用、偏向作用等を受けて、蛍光体層
38の所定位置にランディングするように、それぞれ電
子放出源33と蛍光体層38との間の適切な位置に設け
られている。
【0032】具体的には、電子放出源33と蛍光体層3
8との間に超集束電極40が配置され、電子放出源33
と超集束電極40との間に電極34が配置されている。
そして、蛍光体層38から超集束電極40までの距離
が、超集束電極40から電極34までの距離よりも小さ
く設定されている。このような構成として、超集束電極
40を蛍光体層38に近づけることは、レンズを物面よ
り像面に近づけることに相当するので、集束レンズの倍
率を容易に小さくでき、これにより蛍光体層38にラン
ディングする電子ビームのスポット径をより小さく絞る
ことが可能となって、容易に高い解像度を得ることがで
きる。また、超集束電極40と蛍光体層38との間に
は、上述した[数1]の関係があるので、電極34でN
段の偏向を行うことで、超集束電極40の数を増やすこ
となく、実際の表示画像の解像度となる蛍光体層38の
ピッチを超集束電極40に対してN倍細かくすることが
できるので、多数の電極を用いる等、超集束電極40の
構成を複雑にすることなく、表示画像の解像度を向上さ
せることができる。特に、本実施形態においては、上記
のように電子ビームのスポット径をより小さく絞ること
が可能となっているので、蛍光体層38のピッチを小さ
くしても電子ビームが所定の蛍光体層部分以外を刺激発
光させるいわゆる他色打ちや、電子ビームが複数の蛍光
体層部分を同時に刺激発光させるいわゆる多色打ちを防
止することができ、表示画像の解像度となる蛍光体層3
8のピッチの細かさを、電子ビームのスポット径による
制約を受けることなく決定することができる。
【0033】本実施形態に係る超集束電極40は、以上
のように構成されているので、超集束電極40に電圧を
印加することによって、超集束電極40を構成する各電
極間(スリット部分)に強力な集束レンズが形成される
こととなる。以下、この図2においては、一つの電子源
31から放出された電子ビーム35の動きを例にあげ
て、本実施形態に係る画像表示装置の動作および効果等
を説明する。
【0034】電子ビーム35は、電極34の一対の電極
34a,34b間を通るように電子源31から放出さ
れ、その際のそれぞれの電極34a,34bの電位に従
って、所定の方向に偏向する。この図2においては、電
子ビーム35が直進するために必要な電位が電極34
a,34bに与えられている。次に、電子ビーム35
は、超集束電極40の一対の電極40a,40b間を通
る。この超集束電極40においては、上述したように、
一対の電極40a,40b間に強力な集束レンズが形成
されているので、一対の電極40a,40b間を通る電
子ビーム35は強力な集束作用を受け、蛍光体層38の
所定位置にランディングする。このように、電子ビーム
が強力な集束作用を受ける本実施形態においては、電子
ビームのフォーカスを従来よりも、かなり小さく絞るこ
とが可能であるので、高解像度を有する画像表示装置と
することができる。
【0035】本実施形態においては、超集束電極40が
強力な集束作用と屈折作用とを電子ビームに及ぼすの
で、電子ビームを放出する電子源31の位置と、超集束
電極40の一対の電極間の位置とが定まれば、電子ビー
ムは、自ずと蛍光体層38の所定位置にランディングす
ることとなる。この作用を図3を用いてさらに詳細に説
明する。
【0036】図3は、図1に示された画像表示装置にお
ける超集束電極と電子ビームのランディング位置との関
係を示した断面図である。この図3に示された画像表示
装置を構成する電子放出源33は、絶縁性基板32上
に、第一電子源31a、第二電子源31b、第三電子源
31c、第四電子源31d、第五電子源31e、第六電
子源31fおよび第七電子源31gを有している。この
電子放出源33の上方には、電子ビームの集束および偏
向を司る電極34が設けられている。そして、電極34
の上方には、超集束電極40が設けられており、第一電
極40Aと第二電極40Bとの間に第一集束レンズを形
成し、第二電極40Bと第三電極40Cとの間に第二集
束レンズを形成し、第三電極40Cと第四電極40Dと
の間に第三集束レンズを形成し、第四電極40Dと第五
電極40Eとの間に第四集束レンズを形成し、第五電極
40Eと第六電極40Fとの間に第五集束レンズを形成
している。さらに、超集束電極40の上方には、蛍光体
層38が設けられており、電極34および超集束電極4
0によって制御された電子ビームは、蛍光体層38の所
定位置にランディングする。
【0037】ここでは、第四電子源31dから放出され
る電子ビームを例にとって、超集束電極40の作用を説
明する。第四電子源31dから放出された電子ビーム
は、電極34によって所定の大きさに絞られ(集束さ
れ)、電子ビームを挟む一対の電極34の電位に従って
所定の方向に偏向する。本実施形態においては、電極3
4の電位を調整して5段階の偏向が可能なように、ま
た、その偏向された電子ビームが超集束電極40のそれ
ぞれの集束レンズの適当な位置を通るように構成されて
いる。したがって、第四電子源31dから放出された電
子ビームは、映像信号等の制御信号に基づいて、第一集
束レンズを通る電子ビーム35d1、第二集束レンズを
通る電子ビーム35d2、第三集束レンズを通る電子ビ
ーム35d3、第四集束レンズを通る電子ビーム35
4、第五集束レンズを通る電子ビーム35d5のいずれ
かに偏向される。
【0038】以上の各集束レンズは、レンズ光学的に非
常に倍率が小さく収差も少ないレンズとして形成されて
いる。そこで、ある一定の角度を持って集束レンズに入
った電子ビームは、その角度に対応した角度を持って集
束レンズから出ることとなる。本実施形態においては、
第四電子源31dの垂直方向上方の第三集束レンズに入
った電子ビーム35d3は、そのまま集束されて直進
し、所定の蛍光体層38d3にランディングする。左側
に一段偏向されて第二集束レンズに入った電子ビーム3
5d2は、第二集束レンズの屈折作用によって所定の蛍
光体層38d2にランディングする。左側に二段偏向さ
れて第一集束レンズに入った電子ビーム35d1は、第
一集束レンズの屈折作用によって所定の蛍光体層38d
1にランディングする。また、右側に一段偏向されて第
四集束レンズに入った電子ビーム35d 4は、第四集束
レンズの屈折作用によって所定の蛍光体層38d4にラ
ンディングする。右側に二段偏向されて第五集束レンズ
に入った電子ビーム35d5は、第五集束レンズの屈折
作用によって所定の蛍光体層38d5にランディングす
る。
【0039】従来の画像表示装置においては、電子ビー
ムの軌道方向と垂直方向に電界を付与して電子ビームを
偏向させることにより、電子源の位置を基準にして、そ
の電子源の垂直方向上方の蛍光体層、およびこの蛍光体
層に隣接する蛍光体層に電子源からの電子ビームをラン
ディングさせるように制御している。このような従来の
制御方法を用いて本実施の形態のように電子源から遠く
離れた蛍光体層に電子ビームをランディングさせようと
すると、電子ビームを挟む超集束電極間(例えば第四電
子源31dからの電子ビーム35d3を挟む第三電極4
0Cと第四電極40Dとの間)に非常に大きな電圧を印
加して、強力な電界を形成する必要がある。また、電子
ビームは電子源から離れるに従い加速され、電子ビーム
速度が大きくなればなるほど偏向のためにより強力な電
界が必要となり、従ってより大きな電圧を超集束電極間
に印加する必要が生じる。ところが、本実施形態におい
ては、超集束電極40において強力な集束レンズを形成
し、その屈折力を利用して電子ビームを偏向させている
ので、超集束電極40に非常に大きな電圧を印加する必
要がない。したがって、本実施形態の画像表示装置にお
いては、上記のようなレンズ作用を利用した制御を行
い、電子ビームを所定の蛍光体層にランディングさせて
いるので、従来の制御方法を採用した場合に比べて消費
電力を大幅に低下させることができる。
【0040】すわなち、本実施形態によれば、各集束レ
ンズがそれぞれ強力な集束作用と、所定の屈折作用とを
有しているので、特定の位置(角度)の電子源から放出
された電子ビームは、所定の蛍光体層にランディングす
ることとなる。また、この蛍光体層へのランディングの
際、上述したように、電子ビームが強力な集束作用を受
けるので、例えば、電子源の位置ずれ等の理由により超
集束電極40に入る前の電子ビームに若干のずれが生じ
ていても、電子ビームが集束される分だけそのずれも小
さくなる。したがって、電子ビームのフォーカスの倍率
を小さくすればする程(例えば、電子ビームが5分の1
に集束されるとするとずれも5分の1になるように)、
その分だけ電子ビームのずれも小さくなるので、各構成
要素の製造誤差等に起因する電子ビームのランディング
位置のずれを最小限に抑えることができる。以上のこと
から、本実施形態に係る画像表示装置によれば、画像表
示装置を構成する構成要素の製造誤差等の精度バラツキ
による色ずれ、輝度むら等を効果的に防止することがで
きる。
【0041】本実施形態においては、第四電子源31d
以外の電子源(第一電子源31a、第二電子源31b、
第三電子源31c、第五電子源31e、第六電子源31
fおよび第七電子源31g)のそれぞれから放出された
電子ビームについても、上記第四電子源31dから放出
された電子ビームと同様の制御が行われる。ここでは、
第四電子源31dの上方部近傍の蛍光体層38にランデ
ィングする電子ビームについてのみ簡単に説明する。
【0042】まず、右側に二段偏向されて第二集束レン
ズに入った第一電子源31aから放出された電子ビーム
35a5は、第二集束レンズの屈折作用によって所定の
蛍光体層38a5にランディングする。右側に一段偏向
されて第二集束レンズに入った第二電子源31bから放
出された電子ビーム35b4は、第二集束レンズの屈折
作用によって所定の蛍光体層38b4にランディング
し、右側に二段偏向されて第三集束レンズに入った電子
ビーム35b5は、第三集束レンズの屈折作用によって
所定の蛍光体層38b5にランディングする。第三電子
源31cの垂直方向上方の第二集束レンズに入った電子
ビーム35c3は、そのまま集束されて直進し、所定の
蛍光体層38c3にランディングする。右側に一段偏向
されて第三集束レンズに入った電子ビーム35c4は、
第三集束レンズの屈折作用によって所定の蛍光体層38
4にランディングする。第四電子源31dから放出さ
れる電子ビームについては、上述した通りである。
【0043】さらに、左側に一段偏向されて第三集束レ
ンズに入った第五電子源31eから放出された電子ビー
ム35e2は、第三集束レンズの屈折作用によって所定
の蛍光体層38e2にランディングし、第五電子源31
eの垂直方向上方の第四集束レンズに入った電子ビーム
35e3は、そのまま集束されて直進し、所定の蛍光体
層38e3にランディングする。左側に一段偏向されて
第四集束レンズに入った第六電子源31fから放出され
た電子ビーム35f2は、第四集束レンズの屈折作用に
よって所定の蛍光体層38f2にランディングし、左側
に二段偏向されて第三集束レンズに入った電子ビーム3
5f1は、第三集束レンズの屈折作用によって所定の蛍
光体層38f1にランディングする。左側に二段偏向さ
れて第四集束レンズに入った電子ビーム35g1は、第
四集束レンズの屈折作用によって所定の蛍光体層38g
1にランディングする。
【0044】本実施形態においては、全ての電子源から
放出される電子ビームが以上のように制御されるので、
電子源31および超集束電極40のスリットの数を特に
増やすことなく、電極34における偏向段数を増加させ
ることによって、比較的容易に、画像表示装置の解像度
を上げることができる。すなわち、本実施形態において
は、電子ビーム35を水平方向に挟むように、電極34
を設けて、電子ビーム35を5段階に偏向させる場合に
ついて説明したが、本発明はこの構成に限定されるもの
ではなく、例えば、一対の電極34a,34b間に供給
する電位をさらに細かく制御する(例えば、6段階以上
の電圧を供給する)ことにより、電子ビーム35をさら
に細かく偏向させてもよい。このように、偏向段数を上
げれば上げる程、その分だけ画像表示装置の解像度を上
げることが可能となる。
【0045】以上の電子放出源33、電極34、蛍光体
層38、真空容器39および超集束電極40は、いずれ
も薄い平板状の部品である。したがって、電子放出源3
3、電極34、超集束電極40および蛍光体層38を積
層した状態で真空容器39内に収容することによって構
成される本実施形態に係る画像表示装置は、フラットな
画面を有する薄型の画像表示装置とすることができる。
【0046】また、本実施形態においては、電子ビーム
35を水平方向に偏向させる構成(電極34および超集
束電極40が電子ビーム35を水平方向に挟む構成)の
画像表示装置について説明したが、本発明はこの構成に
限定されるものではなく、例えば、電子ビーム35を垂
直方向に偏向させるように構成した画像表示装置として
もよく、さらに、電子ビーム35を水平方向および垂直
方向の両方向に偏向可能なように構成した画像表示装置
としてもよい。
【0047】(第二の実施形態)図4は、本発明の第二
の実施形態に係る画像表示装置の分解斜視図を示したも
のである。本実施形態に係る画像表示装置は、図4に示
すように、背面電極10、線陰極11、電子ビーム引き
出し電極12、制御電極13、第一集束電極14、第二
集束電極15、水平偏向電極16、垂直偏向電極17お
よび超集束電極20を、後側ガラスパネル19bと内面
に蛍光体層18を有する前側ガラスパネル19a(蛍光
体層18形成面側)との間に設けて構成されている。こ
れらの構成要素は、適当な真空容器に収容されており、
この真空容器は密閉保持されている。そして、この真空
容器内の収容空間は、10-6〜10-8torr程度の真
空度に保持されている。
【0048】本実施形態に係る画像表示装置によれば、
複数本の線陰極11を平行に架張し、電子ビーム引き出
し電極12には線陰極11に対向する位置にマトリック
ス状に開口部を形成してあるので、これら線陰極11お
よび電子ビーム引き出し電極12によって電子ビームが
マトリクス状に形成される。制御電極13は、電子ビー
ムの経時的な制御を行い、絵素を表示するための映像信
号に応じて各電子ビームを個別に調節している。このよ
うにマトリクス状に形成された電子ビームは、第一集束
電極14および第二集束電極15を用いて集束され、さ
らに、水平偏向電極16および垂直偏向電極17によっ
て偏向される。このように、第一集束電極14、第二集
束電極15、水平偏向電極16および垂直偏向電極17
等を用いて調整された電子ビームは、次に、超集束電極
20の所定位置に進入する。超集束電極20は、電子ビ
ームをさらに集束させるとともに、その電子ビームを蛍
光体層18の所定位置にランディングさせる機能を有し
ている。この超集束電極20には所定の電圧が印加さ
れ、これにより超集束電極20を構成する各電極間には
集束レンズが形成されることとなる。
【0049】すなわち、本実施形態に係る超集束電極2
0も、先述した第一の実施形態に係る超集束電極40と
同様の機能を有し、超集束電極20が、所定の集束力と
屈折力とを有する集束レンズを構成しているので、集束
レンズに入射する(マトリクス状に引き出された)電子
ビームの発射される位置と、集束レンズの位置とが定ま
れば、蛍光体層18の所定位置に、シャープなスポット
径を有する電子ビームを精度高くランディングさせるこ
とが可能となる。したがって、超集束電極20に入る前
の電子ビームに、画像表示装置を構成する際における各
構成要素の製造誤差等に起因するずれがあっても、その
電子ビームは超集束電極20に形成されている集束レン
ズによってさらに集束されて蛍光体層18にランディン
グするので、電子ビームのずれも集束される分だけ小さ
くなる。例えば、電子ビームのフォーカスが5分の1に
集束されるとするとずれも5分の1になって、両者の相
乗効果によって電子ビームの多色打ちや他色打ちの可能
性も小さくなるので、各構成要素の製造誤差等に起因す
る電子ビームのランディング位置のずれを最小限に抑え
ることができる。
【0050】また、これらの各構成要素は、いずれも薄
い平板状の部品であるから、これらの各部品を組み合わ
せて構成される本実施形態に係る画像表示装置は、全体
として奥行きが小さく、フラットな画面を有する薄型の
画像表示装置とすることができる。
【0051】(第三の実施形態)図5は、本発明の第三
の実施形態に係る画像表示装置の分解斜視図を示したも
のである。本実施形態に係る画像表示装置は、基本的に
は前記第一の実施形態に係る画像表示装置(図1参照)
と同様の構成を有している。唯一異なる点は、電子放出
源の構造である。即ち、図5に示すように、制御電極5
1を別部材として設け、また、絶縁性基板32上の電子
源31’のパターン形状を変更している。
【0052】制御電極51は、ストライプ状に電気的に
分割され、所定の電子ビームが通過する位置に孔52を
設け、電子が通過できるようにしている。基板32上の
電子源31’は制御電極51の分割方向と垂直方向に、
同様にストライプ状にパターニングされ、それぞれが電
気的に分離されている。さらに、通常の電子を放出しな
い状態では制御電極51のストライプ状の電子源31’
に対する電位が負、ないしは両者の電位差が低い状態に
ある。
【0053】ここで、選択的に一部の制御電極51の電
位を正にし、選択的に一部のストライプ状の電子源3
1’の電位を負にすると、選択されたそれぞれの交点の
電位差だけが大きくなり、電子源31’のその交点部分
から電子が放出される(電子の引き出し)。選択された
交点から引き出された電子は、制御電極51に設けられ
た孔52を通過して(選択透過)、蛍光体層38の方向
に流れていく。その後の動作については上記第一の実施
形態と同様であるのでその説明は省略する。
【0054】本実施形態に係る画像表示装置によれば、
以上のような構成と作用により、実質的に同一面上に電
子源をマトリクス状に配置しない場合でも、別部材とし
て制御電極51を設けることによりマトリクス動作可能
な電子源として利用することができる。つまり、以上の
構成の制御電極51と電子源31’を一体としてマトリ
クス状に配置された電子源を有する電子放出源とみなす
ことができる。
【0055】なお、以上の実施形態においては、制御電
極51は一面に形成されている場合で説明したが、電子
を電位差で引き出す作用と選択透過する作用を2本以上
の電極に分担させ、例えば、電子源の電子が放出される
方向に複数本の電極を設けることもでき、上記と同様の
効果を奏する。
【0056】(第四の実施形態)図6は、本発明の第四
の実施形態に係る画像表示装置の分解斜視図を示したも
のである。本実施形態に係る画像表示装置は、基本的に
は前記第一の実施形態に係る画像表示装置(図1参照)
と同様の構成を有している。唯一異なる点は、電子放出
源の構造である。即ち、図6に示すように、同一面上の
全面に電子源31″を配置し、かつ、電子源31″上
に、電子源31″から電子を放出するための制御電極5
4,55をそれぞれ複数枚設けている。
【0057】図6に示すように、制御電極54はストラ
イプ状に電気的に分割され、所定の電子ビームが通過す
る位置に孔56を設け、電子が通過できるようにしてい
る。制御電極55は、同様にストライプ状に電気的に分
割され、孔56に対応する位置に孔57を設け、孔56
を通過した電子が通過できるようにしている。そして、
制御電極54と制御電極55のそれぞれの分割方向が直
交するように、制御電極54,55を配置している。絶
縁性基板32上の電子源31″は面状に連続した電子源
である。さらに、通常の電子を放出しない状態では制御
電極54の面状の電子源31″に対する電位が負、ない
しは両者の電位差が低い状態にある。
【0058】ここで、選択的に一部の制御電極54の電
位を正にすると、選択された制御電極54に対応するス
トライプ部分の電位差だけが大きくなり、この部分から
電子が放出される(電子の引き出し)。選択されたスト
ライプ部分から放出された電子は、選択された制御電極
54に設けられた全ての孔56を通過する。次に、選択
的に一部の制御電極55の電位を正電位とし、その他の
制御電極55の電位をカットオフ電位とすると、孔56
を通過した電子のうち、選択された制御電極54と選択
された制御電極55の交点部分の電子だけが制御電極5
5の孔57を通過して(選択透過)、蛍光体層38の方
向に流れていく。その後の動作については上記第一の実
施形態と同様であるのでその説明は省略する。
【0059】本実施形態に係る画像表示装置によれば、
以上のような構成と作用により、連続した面状の一の電
子源31″であっても、2枚の制御電極54,55を設
けることにより、マトリクス動作可能な電子源として利
用することができる。つまり、以上の構成の制御電極5
4,55と電子源31″とを一体としてマトリクス状に
配置された電子源を有する電子放出源とみなすことがで
きる。
【0060】なお、以上の実施形態においては、制御電
極は2組で形成されている場合で説明したが、電子を電
位差で引き出すだけの機能を有する電極を別に設け、選
択透過する機能を2組の制御電極に分担させ、合計3組
以上の電極を設けることもでき、上記と同様の効果を奏
する。
【0061】なお、以上に説明した本発明の各実施形態
に係る画像表示装置を構成している種々の電極(集束電
極、偏向電極、超集束電極等)は、枠体に金属ワイヤを
架張して構成したものでもよい。このような構成の電極
とすれば、金属ワイヤを枠体等に架張して保持すること
のみによって、高い平面度を有する電極を得ることが可
能となり、また、金属ワイヤであるから、比較的容易に
各電極(ワイヤ)間のピッチを細かくすることが可能と
なるので、その分だけ画像表示装置の解像度を上げるこ
とができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シャープに小さく絞られた電子ビームを蛍光体層で精度
高くランディングさせることによって、通常の偏向作用
等では到達できない、さらなる高解像度を得ることが可
能であるとともに、画像表示装置を構成する際における
各構成要素の製造誤差等に起因する電子ビームのランデ
ィング位置のずれを最小限に抑えることが可能である画
像表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る画像表示装置の
分解斜視図
【図2】図1に示された画像表示装置の概略構成を示し
た断面図
【図3】図1に示された画像表示装置を構成している超
集束電極と電子ビームのランディング位置との関係を示
した断面図
【図4】本発明の第二の実施形態に係る画像表示装置の
分解斜視図
【図5】本発明の第三の実施形態に係る画像表示装置の
分解斜視図
【図6】本発明の第四の実施形態に係る画像表示装置の
分解斜視図
【図7】従来技術に係る第一の画像表示装置の分解斜視
【図8】従来技術に係る第二の画像表示装置の概略構成
を示した断面図
【符号の説明】
10 背面電極 11 線陰極 12 電子ビーム引き出し電極 13 制御電極 14 第一集束電極 15 第二集束電極 16 水平偏向電極 17 垂直偏向電極 18,38 蛍光体層 19a 前側ガラスパネル 19b 後側ガラスパネル 20,40 超集束電極 31,31’,31″ 電子源 32 絶縁性基板 33 電子放出源 34 電極 34a 第一の櫛歯状電極 34b 第二の櫛歯状電極 34c 絶縁性基板 35 電子ビーム 39 真空容器 51,54,55 制御電極 52,56,57 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 孝二 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 今井 寛二 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空に保持された真空容器中に、蛍光体
    層と、電子源を有する電子放出源と、前記電子放出源か
    ら放出された電子ビームを偏向させる機能を有する偏向
    電極と、前記偏向電極で偏向された電子ビームを集束さ
    せ、その集束された電子ビームを前記蛍光体層の所定位
    置にランディングさせる機能を有する超集束電極とを備
    え、 前記超集束電極には、前記電子ビームの配列ピッチに等
    しいピッチでスリットが形成され、前記蛍光体層には、
    前記超集束電極のスリットピッチの整数分の一のピッチ
    でストライプが形成されており、前記電子放出源と前記
    蛍光体層との間に前記超集束電極を配置し、前記電子放
    出源と前記超集束電極との間に前記偏向電極を配置し
    て、前記超集束電極に電圧を印加することによって前記
    スリットが集束レンズを構成し、前記集束レンズが所定
    の集束力と屈折力とを有することによって前記電子ビー
    ムを前記蛍光体層の所定位置にランディングさせて前記
    蛍光体層を発光させる画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記電子放出源が、マトリクス状に配置
    された複数の電子源を有する請求項1に記載の画像表示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記電子放出源が、ストライプ状に分割
    された複数の電子源を有する請求項1に記載の画像表示
    装置。
  4. 【請求項4】 前記電子放出源が、面状に連続した電子
    源を有する請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記電子放出源が、平行に架張された複
    数本の線陰極を含む請求項1に記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記蛍光体層から前記超集束電極までの
    距離が、前記超集束電極の最も近くに位置する前記偏向
    電極から前記超集束電極までの距離よりも小さい請求項
    1〜5のいずれかに記載の画像表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7064479B2 (en) 2002-04-11 2006-06-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Cold cathode display device and method of manufacturing cold cathode display device

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US7064479B2 (en) 2002-04-11 2006-06-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Cold cathode display device and method of manufacturing cold cathode display device

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