JPH11231359A - 表面弾性波高速光偏向素子 - Google Patents

表面弾性波高速光偏向素子

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JPH11231359A
JPH11231359A JP16924498A JP16924498A JPH11231359A JP H11231359 A JPH11231359 A JP H11231359A JP 16924498 A JP16924498 A JP 16924498A JP 16924498 A JP16924498 A JP 16924498A JP H11231359 A JPH11231359 A JP H11231359A
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JP
Japan
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light
saw
acoustic wave
piezoelectric substrate
incident
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JP16924498A
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English (en)
Inventor
Akihito Otani
昭仁 大谷
Koichiro Miyagi
幸一郎 宮城
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光偏向の高速動作と任意方向あるいは任意位置
への偏向制御が可能で偏向光量の大きな表面弾性波高速
光偏向素子を提供する。 【解決手段】光透過性を有し、かつ、平滑面2と光学的
研磨処理を施した光入出射面7a,7bとを備えた圧電
性基材1上に交差指型電極3が設けられており、交差指
型電極3から圧電性基材1の平滑面2を含む表層に光学
的位相格子が形成されるように表面弾性波が送出され
る。圧電性基材1の光入出射面7a,7bと平滑面2と
は光入出射面7aから圧電性基材1内に入射した光が、
平滑面2で圧電性基材1内部に反射し、かつ、光学的位
相格子によってブラッグ回折して光入出射面7bから出
射する位置に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光の進行方向を超音
波を利用して変える音響光学的偏向素子に係り、特に、
固体基材表面を伝搬する表面弾性波(SAW; Surface Acou
stic Wave)により生じる固体基材内の周期的屈折率変化
を位相格子として利用したもので、光の進行方向を表面
弾性波の伝搬面に対して平行に近くなるようにして、固
体基材内を通過する光がSAWとの相互作用長を長く確
保できるようにして回折させるものである。したがっ
て、本発明の回折現象はブラッグ回折となるため、回折
効率が非常に高い。また、本発明は固体基材表面を伝搬
する表面弾性波により生じる固体基材内の周期的屈折率
変化の格子定数をSAWの励振周波数で変化させること
により光の偏角、すなわち回折方向が調整可能である。
さらに、表面弾性波伝搬媒質に異方性結晶を用いること
で偏光ビームスプリッタと同一機能を有する。本発明は
以上のような特徴を有する表面弾性波高速光偏向素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】光の進行方向を変える方法として、最も
簡単で、かつ、直感的なものには反射鏡やプリズムを使
用して光の反射角を機械的に制御する方法がある。この
方法は、光の性質、例えば単色性やコヒーレンシー等に
影響されることが少ないために、例えば、偏向による走
査速度(偏向の速度)が比較的遅くても良い場合におい
ては非常に有効でレーザを用いた画像ディスプレイの分
野を中心に広く応用されている。しかし、偏向の速度を
速くすると、機械的に動作を追随させることが困難とな
り、回転プリズムやミラー等の回転機構による周期的動
作を用いた特殊な方式の場合を除けば、ほぼ数10kHz
(偏向動作時間で 0.1ms程度)で使用限界に達する。他
にSAWを用い高速光偏向動作に主目的をおいて開発さ
れた同一出願人による「表面弾性波を利用した光の回折
装置(特願昭第60−234812号) 」がある。これは偏向の
繰返し周波数が数MHzと非常に高速に偏向可能である
が、偏向すべき光線がSAW発生面に垂直入射する方式
であるために回折効率が低く実用上の使用範囲がせばめ
られている。
【0003】次に、任意の偏光状態にある光の中から垂
直偏光(S偏光成分)と水平偏光(P偏光成分)を分離
する光学部品であるが、偏光分離には偏光ビームスプリ
ッタが一般的に使用されている。しかし、通常の偏光ビ
ームスプリッタは光の波長ごとに作製されているため汎
用性が少なく、かつ、偏光による分離度(特定の直線偏
光が主軸光から分離される割合)が当然のことながら固
定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今日の
光応用機器においては、光の高速性を十分活用するため
に、光偏向の高速動作と任意方向あるいは任意位置への
偏向制御、さらに、偏向光量の増大が望まれ、また、任
意位置へ所定の偏光面を持った光をサンプリングする偏
光ビームサンプラー等の開発が待たれている。特に、高
速動作に関してはレーザディスプレイやレーザプリンタ
等の技術分野におけるレーザ光の偏向や微細レーザ光線
の掃引により測定を行う光学的表面粗さ計や線径測定器
などの計量器関係の技術分野からの要望が強い。また、
偏光ビームサンプラーに関してはHe−Neレーザの周波数
安定化等の先端制御技術分野での要望も強い。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、かかる要望
に応じるべくなされたもので、そのための手段として、
電気信号によって発生させる固体表面上のSAWにより
生ずるSAW伝搬媒質内の周期的屈折率変化を光に対す
る光学的位相格子として使用し、さらに、偏向すべき光
の偏向素子への導入を、SAW伝搬面に対して小さな角
度を持つように行い、基板内部よりSAW伝搬面に入射
させ、かつ、内部反射させて出力させることでSAWと
光との相互作用長を長くした。
【0006】次に、SAWの空間周期は電気信号の周波
数変調で変化させることが可能であるため結果的には位
相格子の格子定数を任意に変化させることが可能であ
る。このため、SAWを発生させる電気信号の周波数に
応じて回折角を任意に制御することが可能となる。SA
Wは素子の電極構造に依存した素子固有の共振周波数を
中心に発生する。また、SAW発生強度の10%減程度
までの変動を許せば、SAWの周波数を中心周波数の5
〜10%変化させることが可能である。このため、前記
位相格子によって生ずる回折輝点の位置は、SAWの周
波数が低くなると光軸側に、つまり回折角が減少する方
向に変化し、逆にSAWの周波数が高くなると回折角が
増大する方向に変化する。この回折角の変化の大きさ
は、前記共振周波数による光軸からの回折角、すなわ
ち、±1次回折光の回折角の5〜10%程度となる。よ
って、SAWによる位相格子で回折した±1次の回折輝
点による光の回折装置が実現でき、この光の回折装置に
よる回折光、すなわち、偏向した回折輝点の位置制御
は、SAWを発生させる電気信号の周波数を制御するこ
とにより実現できる。また、このときの光の偏向速度は
前記電気信号の周波数変調速度で定まり、±1次の回折
輝点の位置の最大偏角を得るに要する作動時間は数μs
程度と考えられる。
【0007】さらに、電気信号の周波数を所望の偏向角
が得られる値に固定すれば、任意の偏向角で回折輝点を
静止させておくことも可能である。一方、前記した発明
「表面弾性波を利用した光の回折装置(特願昭第60−23
4812号) 」は、SAW発生面に垂直入射する方式である
ため、SAWと光の相互作用長が短い上に、入射光がS
AWにより位相変調を受ける回数は1回だけである。こ
のため、回折効率が非常に低い。これに対し、本発明に
係る表面弾性波高速光偏向素子は、SAWと光の相互作
用長が長く、入射光が素子内で層状化された位相格子に
より複数回反射するブラッグ回折現象であるため、上記
した従来の素子と比較し、格段に回折効率を向上させる
ことが可能である。
【0008】次に、本発明に係る表面弾性波高速光偏向
素子を偏光ビームサンプラーに使用できるようにするた
めに、SAW伝搬媒質(圧電性基材)に異方性結晶を用
いることとした。例えば、ニオブ酸リチウム結晶のよう
な材料を使用する。これは、異方性結晶が複屈折現象を
生じ偏光面の方向に応じた屈折率を示すことを応用した
ものである。異方性結晶のS偏光、P偏光に対する屈折
率の相違からブラッグ角が異なるため各偏光に対するブ
ラッグ回折条件が僅かに異なり入射角の調整で偏光選択
が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係る表面弾性波高
速光偏向素子の第1の実施の形態における構成図を示
す。1は、光透過性を有する圧電性基材を示す。2は、
該圧電性基材1上に設けられたSAWが伝搬可能で、さ
らに光学的に散乱が生じないように平滑に光学研磨を施
された平滑面を示す。3は、該平滑面2の表層に位相格
子を形成するように表面弾性波を送出するための交差指
型電極を示す。この交差指型電極3は、アルミニウム,
金などの電極材料を用いて作製し,電極の電極幅や交差
指間隔(電極の中心間距離)は数μm〜10数μm 程度
と非常に微細であるが、これらの加工はホトリソグラフ
ィによる微細加工技術で容易に実現できる。また、交差
指型電極3は周波数可変な交流電源4より電力を供給さ
れ、周波数に応じた格子間隔で前記平滑面2上にSAW
を送出する。このとき、発生するSAWの振幅は前記交
流電源4により供給されるパワーにほぼ比例するために
SAWがつくる位相格子が光に与える変調度は、前記交
差指型電極3に供給されるパワーに比例する。したがっ
て、回折光の光強度は、入力電気信号のパワーで自由に
調整可能である。
【0010】交差指型電極3から送出されたSAWは、
前記平滑面2上を伝搬し、前記圧電性基材1の端面に達
するとSAW反射波となる。このSAW反射波は回折光
強度等に影響を与える。5は、前記平滑面2上を伝搬し
てきたSAWを前記圧電性基材1の端面で吸収する目的
で設けられた吸音材で、この吸音材5はSAWの持つエ
ネルギーを熱に変換する役割を持ち、かつ、該変換され
た熱を放熱する放熱板6を固定する役割も兼ねる。7a
及び7bは、前記表面弾性波の進行方向に平行で、前記
圧電性基材1の両側面に位置する光学的研磨処理と光学
的反射防止膜の形成を施した光入出射面を示す。
【0011】本実施の形態の偏向素子を用いる場合、偏
向すべき光を一方の光入出射面より入射し、前記平滑面
2で内部反射させ、かつ、他方の光入出射面より出射さ
せるように光を入射するには、ゴニオステージや回転微
動台等を利用し、光軸に対し本発明に係る表面弾性波高
速光偏向素子を傾けることが考えられる。このような素
子構成と光の入射を行うことにより、SAWの伝搬面と
光の進行方向とがほぼ平行となる。したがって、SAW
と光の相互作用長が長くなり、ブラッグ回折を生じさせ
ることができるようになるため、回折効率の向上が図れ
る。8は、前記交差指型電極3に電力を供給するための
電極を有し、本発明に係る表面弾性波高速光偏向素子全
体を保持するためのベースを示す。31は入射光、32
は非回折光、33は1次回折光を示す。図の入射光31
を詳細にみると反射点に近づくに従ってビームの太さが
小さくなるように入射させていることに注意して欲し
い。
【0012】図2に本発明に係る表面弾性波高速光偏向
素子の第2の実施の形態における構成図を示す。1は、
光透過性を有する圧電性基材を示す。2は、該圧電性基
材1上に設けられたSAWが伝搬可能で,さらに光学的
に散乱が生じないように平滑に光学研磨を施された平滑
面を示す。3は、該平滑面2の表層に位相格子を形成す
るように表面弾性波を送出するための交差指型電極を示
す。この交差指型電極3はアルミニウム、金などの電極
材料を用いて作製し、電極の電極幅や交差指間隔は数μ
m 〜10数μm 程度と非常に微細であるが、これらの加
工はホトリソグラフィによる微細加工技術で容易に実現
できる。また、この交差指型電極3は周波数可変な交流
電源4より電力を供給され、周波数に応じた格子間隔で
前記平滑面2上にSAWを送出する。このとき、発生す
るSAWの振幅は前記交流電源4で供給されるパワーに
ほぼ比例するためにSAWがつくる位相格子が光に与え
る変調度は、前記交差指型電極3に供給されるパワーに
比例する。したがって、回折光の光強度は入力電気信号
のパワーで自由に調整可能である。
【0013】交差指型電極3から送出されたSAWは前
記平滑面2上を伝搬し、前記圧電性基材1の端面に達す
るとSAW反射波となる。このSAW反射波は回折光強
度等に影響を与える。5は、前記平滑面2上を伝搬して
きたSAWを該圧電性基材1の端面で吸収する目的で設
けられた吸音材で、この吸音材5はSAWの持つエネル
ギーを熱に変換する役割を持ち、かつ、該変換された熱
を放熱する放熱板6を固定する役割も兼ねる。7a及び
7bは、前記表面弾性波の進行方向に平行で、前記圧電
性基材1の両側面に位置する光学的研磨処理と光学的反
射防止膜の形成を施した光入出射面を示す。9は、平滑
面2上に載置した反射鏡を示す。
【0014】本実施の形態の偏向素子を用いる場合、偏
向すべき光を一方の光入出射面より入射し、前記平滑面
2の上に載置した反射鏡9で完全に圧電性基材1内部に
反射させ、かつ、他方の光入出射面より出射させるよう
に光を入射するには、ゴニオステージや回転微動台等を
利用し、光軸に対し本発明に係る表面弾性波高速光偏向
素子を傾けることが考えられる。このような素子構成と
光の入射を行うことにより、SAWの伝搬面と光の進行
方向とがほぼ平行となる。したがって、SAWと光の相
互作用長が長くなり、ブラッグ回折を生じさせることが
できるようになるため、回折効率の向上が図れる。ま
た、内部反射を反射鏡で行うため基材からのもれ光がな
くなり損失低減となる。8は、前記交差指型電極3に電
力を供給するための電極を有し、本発明に係る表面弾性
波高速光偏向素子全体を保持するためのベースを示す。
31は入射光、32は非回折光、33は1次回折光を示
す。
【0015】図3に本発明に係る表面弾性波高速光偏向
素子の第3の実施の形態における構成図を示す。1は、
光透過性を有し、さらに入射光31と出射光(非回折光
32と1次回折光33)を含む平面と平行な断面形状が
台形である圧電性基材を示す。この圧電性基材1の台形
形状は、SAW伝搬方向と平行で、かつ、該圧電性基材
1の側面に位置する光学的研磨処理を施した光入出射面
7a,7bに対してそれぞれ入射光31及び出射光(非
回折光32と1次回折光33)のなす入射角が該圧電性
基材1固有のブリュースタ角となるようにしている。2
は、前記圧電性基材1上に設けられたSAWが伝搬可能
で、さらに光学的に散乱が生じないように平滑に光学研
磨を施された平滑面を示す。
【0016】3は、該平滑面2の表層に位相格子を形成
するように表面弾性波を送出するための交差指型電極を
示す。この交差指型電極3は、アルミニウム、金などの
電極材料を用いて作製し、電極の電極幅や交差指間隔は
数μm 〜10数μm 程度と非常に微細であるが、これら
の加工はホトリソグラフィによる微細加工技術で容易に
実現できる。また、交差指型電極3は周波数可変な交流
電源4より電力を供給され、周波数に応じた格子間隔で
前記平滑面2上にSAWを送出する。このとき、発生す
るSAWの振幅は前記交流電源4で供給されるパワーに
ほぼ比例するためにSAWがつくる位相格子が光に与え
る変調度は、前記交差指型電極3に供給されるパワーに
比例する。したがって、回折光の光強度は入力する電気
信号のパワーで自由に調整が可能である。
【0017】前記交差指型電極3から送出されたSAW
は、エネルギーを伴いながら前記平滑面2上を伝搬し,
前記圧電性基材1の端面に達すると,SAW反射波とな
る。このSAW反射波は回折光強度等に影響を与える。
5は、前記平滑面2上を伝搬してきたSAWを前記圧電
性基材1の端面で吸収する目的で設けた吸音材で、この
吸音材5はSAWの持つエネルギーを熱に変換する役割
を持ち,かつ,該変換された熱を放熱する放熱板6を固
定する役割も兼ねる。7a及び7bは、前記表面弾性波
の進行方向に平行で,該圧電性基材1の両側面に位置す
る光学的研磨処理と光学的反射防止膜の形成を施した光
入出射面を示す。
【0018】本実施の形態の偏向素子を用いる場合、偏
向すべき光を一方の光入出射面より入射し、前記平滑面
2で内部反射させ、かつ、他方の光入出射面より出射さ
せるように光を入射するにはゴニオステージや回転微動
台等を利用し、光軸に対し本発明に係る表面弾性波高速
光偏向素子を傾けることが考えられる。このような素子
構成と光の入射を行うことにより、SAWの伝搬面と光
の進行方向とがほぼ平行となる。したがって、SAWと
光の相互作用長が長くなり、ブラッグ回折を生じさせる
ことができるようになるため、回折効率の向上が図れ
る。さらに、前記光入出射面7a,7bに対しそれぞれ
入射光31および出射光(非回折光32と1次回折光3
3)の入射角がブリュースタ角になっており、それぞれ
の光に含まれる偏向規定面がSAW伝搬方向に垂直な成
分が、反射されるようになっているため、偏光規定面が
SAW伝搬方向と平行となっている場合は全て前記圧電
性基板1内に透過するが、その反対に、偏光規定面がS
AW伝搬方向と垂直となっている場合は光入出射面7
a,7bで全て反射するという物理的な特徴を本実施の
形態は有する。
【0019】したがって、本実施の形態では入射光31
の全ての光の偏光規定面がSAW伝搬方向と平行であれ
ば光学的反射防止膜を必要としなくなる上に、入射光3
1に直線偏光以外の光源を用いるとブリュースタ角によ
る偏光ビームスプリッタとSAWによる回折格子の2つ
の機能を持った素子となる。8は、前記交差指型電極3
に電力を供給するための電極を有し、本発明に係る表面
弾性波高速光偏向素子全体を保持するためのベースを示
す。31は入射光、32は非回折光、33は1次回折光
を示す。
【0020】図4に本発明に係る表面弾性波高速光偏向
素子の第4の実施の形態における構成図を示す。1は、
光透過性を有し、屈折率異方性を有する圧電性基材1を
示す。2は、該圧電性基材1上に設けられたSAWが伝
搬可能で、さらに光学的に散乱が生じないように平滑に
光学研磨を施された平滑面を示す。3は、該平滑面2の
表層に位相格子を形成するように表面弾性波を送出する
ための交差指型電極を示す。この交差指型電極3はアル
ミニウム、金などの電極材料を用いて作製し、電極の電
極幅や交差指間隔は数μm 〜10数μm 程度と非常に微
細であるが、これらの加工はホトリソグラフィによる微
細加工技術で容易に実現できる。また、交差指型電極3
は周波数可変な交流電源4より電力を供給され、周波数
に応じた格子間隔で前記平滑面2上にSAWを送出す
る。このとき、発生するSAWの振幅は前記交流電源4
により供給されるパワーにほぼ比例するためにSAWが
つくる位相格子が光に与える変調度は、前記交差指型電
極3に供給されるパワーに比例する。したがって、回折
光の光量調整は、本発明に係る表面弾性波高速光偏向素
子への電気信号の入力パワーで自由に調整可能である。
【0021】交差指型電極3から送出されたSAWは、
前記平滑面2上を伝搬し,前記圧電性基材1の端面に達
してSAW反射波となる。このSAW反射波は回折光強
度等に影響を与える。5は、前記平滑面2上を伝搬して
きたSAWを前記圧電性基材1の端面で吸収する目的で
設けた吸音材で、この吸音材5はSAWの持つエネルギ
ーを熱に変換する役割を持ち、かつ、該変換された熱を
放熱する放熱板6を固定する役割も兼ねる。7a及び7
bは、前記表面弾性波の進行方向に平行で,該圧電性基
材1の両側面に位置する光学的研磨処理と光学的反射防
止膜の形成を施した光入出射面を示す。
【0022】本実施の形態の偏向素子を用いる場合、偏
向すべき光を一方の光入出射面より入射し、前記平滑面
2で内部反射させ、かつ、他方の光入出射面より出射さ
せるように光を入射するには、ゴニオステージや回転微
動台等を利用し、光軸に対し本発明に係る表面弾性波高
速光偏向素子を傾けることが考えられる。このような素
子構成と光の入射を行うことにより、SAWの伝搬面と
光の進行方向とがほぼ平行となる。したがって、SAW
と光の相互作用長が長くなり、ブラッグ回折を生じさせ
ることができるようになるため回折効率の向上が図れ
る。
【0023】さて、SAWにより生じる前記圧電性基材
1内の周期的屈折率変化の位相格子と光とのブラッグ回
折条件は 2d sinθ=λ/n ・・・・・・・(1) で表される。ここで、dはSAW波長、θはブラッグ
角、λは入射光の波長、nは圧電性基材1の屈折率を示
す。
【0024】通常、圧電性材料は異方性結晶であり、結
晶軸方向でそれぞれ屈折率が異なる。したがって、偏光
規定面の方向を変えると屈折率が変化し、前記(1)式
のブラッグの回折条件から偏光規定面の方向に応じたブ
ラッグ角が生じてくる。例えば、圧電性結晶であるニオ
ブ酸リチウム結晶は一軸性結晶であり、その常光屈折率
は2.286 、異常光屈折率は2.20である。したがって、当
然のことながらブラッグ角も異なっている。故に、入射
角を調整することにより特定のブラッグ回折条件を満た
すと、さまざまな偏光の成分を持つ光の中からS偏光成
分、P偏光成分のどちらか一方だけの直線偏光の光の一
部を回折することが可能となる。ただし、ここでいう入
射角とは、圧電性基材内に入射した光がSAW回折格子
面に入射する角度をいう。
【0025】8は、前記交差指型電極3に電力を供給す
るための電極を有し、本発明に係る表面弾性波高速光偏
向素子全体を保持するためのベースを示す。10は、本
発明に係る表面弾性波高速光偏向素子全体とベース8を
のせ、前記平滑面2の垂線を軸として回転させるための
回転ステージを示す。31は入射光、32は非回折光、
33は1次回折光を示す。
【0026】図5に本発明に係る表面弾性波高速光偏向
素子の第5の実施の形態における構成図を示す。1は、
光透過性を有し、屈折率異方性を有する圧電性基材を示
す。2は、該圧電性基材1上に設けられたSAWが伝搬
可能で、さらに光学的に散乱が生じないように平滑に光
学研磨を施された平滑面を示す。3は、該平滑面2の表
層に位相格子を形成するように表面弾性波を送出するた
めの交差指型電極を示す。この交差指型電極3はアルミ
ニウム、金などの電極材料を用いて作製し、電極の電極
幅や交差指間隔は数μm 〜10数μm 程度と非常に微細
であるが、これらの加工はホトリソグラフィによる微細
加工技術で容易に実現できる。また、該交差指型電極3
は周波数可変な交流電源4より電力を供給され、周波数
に応じた格子間隔で前記平滑面2上にSAWを送出す
る。このとき、発生するSAWの振幅は前記交流電源4
により供給されるパワーにほぼ比例するためにSAWが
つくる位相格子が光に与える変調度は、前記交差指型電
極3に供給されるパワーに比例する。したがって、回折
光の光強度は入力電気信号のパワーにより調整が可能で
ある。
【0027】交差指型電極3から送出されたSAWは、
前記平滑面2上を伝搬し、前記圧電性基材1の端面に達
するとSAW反射波となる。このSAW反射波は回折光
強度等に影響を与える。5は、前記平滑面2上を伝搬し
てきたSAWを前記圧電性基材1の端面で吸収する目的
で設けた吸音材で、この吸音材5はSAWの持つエネル
ギーを熱に変換する役割を持ち、かつ、該変換された熱
を放熱する放熱板6を固定する役割も兼ねる。7a及び
7bは、前記表面弾性波の進行方向に平行で、該圧電性
基材1の両側面に位置する光学的研磨処理と光学的反射
防止膜の形成を施した光入出射面を示す。
【0028】本実施の形態の偏向素子を用いる場合、偏
向すべき光を一方の光入出射面より入射し、前記平滑面
2で内部反射させ、かつ、他方の光入出射面より出射さ
せるように光を入射するためには、ゴニオステージや回
転微動台等を利用し、光軸に対し本発明に係る表面弾性
波高速光偏向素子を傾けることが考えられる。このよう
な素子構成と光の入射を行うことにより、SAWの伝搬
面と光の進行方向とがほぼ平行となる。したがって、S
AWと光の相互作用長が長くなり、ブラッグ回折を生じ
させることができるようになる。8は、前記交差指型電
極3に電力を供給するための電極を有し、本発明に係る
表面弾性波高速光偏向素子全体を保持するためのベース
を示す。10は、本発明に係る表面弾性波高速光偏向素
子全体とベース8をのせ、前記平滑面2の垂線を軸とし
て回転させるための回転ステージを示す。31は入射
光、32は非回折光、33は1次回折光を示す。
【0029】ここで、本実施の形態の圧電性基材1につ
いて少しく説明を加える。前記圧電性基材1にはニオブ
酸リチウム結晶を使用し、SAW伝搬方向をニオブ酸リ
チウム結晶のZ軸方向にとり、Y軸方向を前記平滑面2
に垂直な方向となるようにした。本実施の形態の偏向素
子を用いて、図5に示すように偏光規定面の異なる光を
同時に出射するようにするには、入射光31は直線偏光
のものを使用する。この直線偏光の偏光規定面をλ/2
波長板で前記圧電性基材1のZ軸からY軸へ45°回転
させた状態に固定し、該入射光31の持つ直線偏光の成
分を該圧電性基板1のZ軸成分(P偏光成分)及びY軸
成分(S偏光成分)に等分配する。ただし、入射するレ
ーザ光はレンズ等で光線を絞って本発明に係る表面弾性
波高速光偏向素子に入射する。この場合、入射角の調整
は第4の実施の形態と同様に回転ステージ10を使って
行い、P偏光成分、S偏光成分の両者とも回折される位
置で固定する。
【0030】上記した第1ないし第5の実施の形態の動
作について、以下、図6、図7及び図8を用いて説明す
る。図6は従来技術のSAW発生面に光を垂直に入射す
る方式と本発明に係る表面弾性波高速光偏向素子との回
折効率の相違を説明するため、(a)に、本発明の表面
弾性波高速光偏向素子の光軸を含む平面での断面図を示
し、(b)に、SAW発生面に垂直に光を入射する方式
の断面図を示す。図6(a)(b)共に左側より光が入
射し、SAWにより生ずる位相格子を通過して変調を受
け、出射光の一部が回折(偏向)する。図で明らかなよ
うに入射光を位相変調する位相格子は本発明に係る表面
弾性波高速光偏向素子では多層状であり、従来技術のS
AW発生面に垂直に光を入射させる方式では1枚の膜状
であるから平面的である。両者の回折動作で根本的に異
なる点は、素子に入射した光がSAWにより生じた位相
格子によって何回の位相変化を受けるかという点であ
る。
【0031】すなわち、図6(a)の本発明に係る表面
弾性波高速光偏向素子は、入射光を素子内で層状化され
た位相格子面で複数回反射させて出射回折光を出力させ
る。この出射回折光は、SAWの位相格子間隔d、入射
光の波長λ、基板屈折率n及び入射角θがブラッグ回折
条件である前記(1)式を満足すれば同相で重ね合い一
つの出射回折光となって強度を増す。しかしながら、図
6(b)に示す従来技術のSAW発生面に垂直に光を入
射する方式では、入射光はSAWによる1回の位相変化
を受けるのみでそのまま出射回折光を出力する。以上の
ことより、従来技術で得られていたSAW発生面に光を
垂直に入射させる方式のものと比較し、本発明に係る表
面弾性波高速光偏向素子の回折効率は格段に向上するこ
とが分かる。
【0032】図7(a)は本発明に係る表面弾性波高速
光偏向素子にチャープ信号を加え高速スイープさせた場
合の励振周波数対回折光強度をオシロスコープで観測し
た波形を模したもので、図7(b)にこの測定光学系を
示す。図7(b)に示すようにHe−Neレーザ光源から出
力されるレーザ光を焦点距離200mmのレンズを用いて
本発明に係る表面弾性波高速光偏向素子に導入した。そ
の結果、図7(a)からもわかるようにSAW発生強度
を−10%程度の変動値内に制限した場合、中心周波数
131.5MHzの素子で13.3μsという高速偏向速度が得られ
る。ただし、この偏向速度は、印加する電気信号の周波
数変調速度で定まった値であり,素子性能から予想され
る最高偏向速度は数μsである。
【0033】図8(a)(b)は、本発明に係る表面弾
性波高速光偏向素子の偏光ビームサンプラーとしての特
性を示す。S偏光、P偏光をパラメータとし、縦軸は光
強度、横軸は本偏向素子に印加した電力である。図8
(a)は、入力電気信号の周波数を固定し、円偏光レー
ザを本偏向素子に導入した場合、P偏光成分が最も回折
される位置に入射角を固定すると回折光が約6:1の割
合でP偏光に偏ることを示している。図8(b)は、逆
に、S偏光成分が最も回折される位置に入射角を固定し
た場合、回折光が約5:1の割合でS偏光に偏ることを
示している。
【0034】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明の表面弾性
波高速光偏向素子は、電気信号によって発生させる固体
表面上のSAWにより生ずるSAW伝搬媒質内の周期的
屈折率変化を光に対する光学的位相格子として使用し、
さらに、偏向すべき光の偏向素子への導入を、SAW伝
搬面に対して小さな角度を持つように行い、基板内部よ
りSAW伝搬面に入射させ、かつ、内部反射させて出力
させることとしたから、光とSAWの相互作用長が長く
できるようになった。このため、ブラッグ回折現象を生
じさせることが可能となり,回折効率が向上した。ま
た、表面弾性波の伝搬媒質を異方性結晶とすることで、
ブラッグの回折条件と、偏光規定面の方向の相違による
屈折率の相違を利用でき、偏光選択性をもった偏向素子
の実現が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の構成図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の構成図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態の構成図である。
【図6】本発明と従来技術との回折効率の相違を説明す
るための図であり、(a)は本発明に係る表面弾性波高
速光偏向素子の光軸を含む平面での断面図、(b)は従
来技術であるSAW発生面に対し垂直に光を入射する方
式の断面図である。
【図7】本発明の表面弾性波高速光偏向素子について行
った測定を説明するための図であり、(a)は本発明に
係る表面弾性波高速光偏向素子にチャープ信号を加え、
高速スイープさせた場合における励振周波数対回折強度
をオシロスコープで観測した波形を模した例を示す図、
(b)はその測定光学系を示す図である。
【図8】本発明の表面弾性波高速光偏向素子の偏光選択
性を示すグラフであり、(a)(b)はいずれも入力電
気信号の周波数を固定し、円偏光レーザを本発明に係る
表面弾性波高速光偏向素子に導入した場合の偏光選択性
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 圧電性基材 2 平滑面 3 交差指型電極 4 交流電源 5 吸音材 6 放熱板 7a 光入出射面 7b 光入出射面 8 ベース 9 反射鏡 10 回転ステージ 31 入射光 32 非回折光 33 1次回折光
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】光の進行方向を変える方法として、最も
簡単で、かつ、直感的なものには反射鏡やプリズムを使
用して光の反射角を機械的に制御する方法がある。この
方法は、光の性質、例えば単色性やコヒーレンシー等に
影響されることが少ないために、例えば、偏向による走
査速度(偏向の速度)が比較的遅くても良い場合におい
ては非常に有効でレーザを用いた画像ディスプレイの分
野を中心に広く応用されている。しかし、偏向の速度を
速くすると、機械的に動作を追随させることが困難とな
り、回転プリズムやミラー等の回転機構による周期的動
作を用いた特殊な方式の場合を除けば、ほぼ数10kHz
(偏向動作時間で 0.1ms程度)で使用限界に達する。他
にSAWを用い高速光偏向動作に主目的をおいて開発さ
れた同一出願人による「表面弾性波を利用した光の回折
装置(特願昭第60−234812号) 」がある。これは偏向の
繰返し周波数が数MHzと非常に高速に偏向可能である
が、偏向すべき光線がSAW発生面に垂直入射する方式
であるために回折効率が低く実用上の使用範囲がせばめ
られている。「導波型光偏向器(特開昭第62−257133
号)」には、偏向すべき光線をSAW発生面に平行に入
射する方法が記載されているが、光導波路を用いている
ため、光を結合する点で問題があり、空間を伝搬してき
たビーム径の大きな光を直接入射する形では用いること
ができない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、かかる要望
に応じるべくなされたもので、そのための手段として、
電気信号によって発生させる固体表面上のSAWにより
生ずるSAW伝搬媒質内の周期的屈折率変化を光に対す
る光学的位相格子として使用し、さらに、偏向すべき光
の偏向素子への導入を、SAW伝搬面に対して小さな角
度を持つように行い、基板内部よりSAW伝搬面に入射
させ、かつ、内部反射させて出力させることで、光導波
路を用いなくても、SAWと光との相互作用長が長くな
るようにした。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】本実施の形態の偏向素子を用いる場合、偏
向すべき光を一方の光入出射面より入射し、前記平滑面
2で内部反射させ、かつ、他方の光入出射面より出射さ
せるように光を入射するにはゴニオステージや回転微動
台等を利用し、光軸に対し本発明に係る表面弾性波高速
光偏向素子を傾けることが考えられる。このような素子
構成と光の入射を行うことにより、SAWの伝搬面と光
の進行方向とがほぼ平行となる。したがって、SAWと
光の相互作用長が長くなり、ブラッグ回折を生じさせる
ことができるようになるため、回折効率の向上が図れ
る。さらに、前記光入出射面7a,7bに対しそれぞれ
入射光31および出射光(非回折光32と1次回折光3
3)の入射角がブリュースタ角になっており、光入出射
面7a,7bへの入射時にも直交する二つの偏光のふる
い分けがされて、偏光消光比を低下させる原因となる不
要な一方の偏光を低減できるという特徴を本実施の形態
は有する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明の表面弾性
波高速光偏向素子は、電気信号によって発生させる固体
表面上のSAWにより生ずるSAW伝搬媒質内の周期的
屈折率変化を光に対する光学的位相格子として使用し、
さらに、偏向すべき光の偏向素子への導入を、SAW伝
搬面に対して小さな角度を持つように行い、基板内部よ
りSAW伝搬面に入射させ、かつ、内部反射させて出
させることとしたから、光導波路を用いなくても、光と
SAWの相互作用長が長くなった。このため、ブラッ
グ回折現象を生じさせることが可能となり,回折効率が
向上した。また、光導波路を用いなくてもよいから空間
を伝搬してきたビーム径の大きな光もそのまま偏向する
ことができる。さらに、表面弾性波の伝搬媒質を異方性
結晶とすることで、ブラッグの回折条件と、偏光規定面
の方向の相違による屈折率の相違を利用でき、偏光選択
性をもった偏向素子の実現が可能となった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性を有し、かつ、平滑面(2)と
    光学的研磨処理を施した一または二の光入出射面(7a, 7
    b)とを備えた圧電性基材(1)と、 該圧電性基材上に設けられ、該圧電性基材の前記平滑面
    を含む表層に光学的位相格子を形成するように表面弾性
    波を送出する交差指型電極(3)とを備え、 前記圧電性基材の光入出射面と平滑面とは、光入出射面
    より圧電性基材内に入射した光が、前記平滑面で圧電性
    基材内部に反射し、かつ、前記光学的位相格子によりブ
    ラッグ回折して圧電性基材の光入出射面より出射する位
    置に配置されていることを特徴とする表面弾性波高速光
    偏向素子。
  2. 【請求項2】 前記平滑面上に反射鏡(9)が載置され
    ており、光入出射面より圧電性基材内に入射した光が、
    前記反射鏡で圧電性基材内部に反射するようにした請求
    項1に記載の表面弾性波高速光偏向素子。
  3. 【請求項3】 前記圧電性基材内に光が入射する光入出
    射面は、入射する光の該光入出射面に対する入射角が前
    記圧電性基材固有のブリュースタ角となるような光入出
    射面であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の表面弾性波高速光偏向素子。
  4. 【請求項4】 前記圧電性基材は屈折率異方性を持った
    圧電性基材であり、異なる偏光規定面をもつ入射光がそ
    れぞれの偏光規定面に応じた異なる角度で回折され、そ
    の回折された光の光軸が各々分離して出射されるように
    したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    表面弾性波高速光偏向素子。
  5. 【請求項5】 前記平滑面上に反射鏡(9)が載置され
    ており、光入出射面より圧電性基材内に入射した光が、
    前記反射鏡で圧電性基材内部に反射するようにした請求
    項4に記載の表面弾性波高速光偏向素子。
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