JPH11230869A - 排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法 - Google Patents

排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法

Info

Publication number
JPH11230869A
JPH11230869A JP10048884A JP4888498A JPH11230869A JP H11230869 A JPH11230869 A JP H11230869A JP 10048884 A JP10048884 A JP 10048884A JP 4888498 A JP4888498 A JP 4888498A JP H11230869 A JPH11230869 A JP H11230869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
exhaust gas
trace
measured
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10048884A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3434192B2 (ja
Inventor
Masayuki Adachi
正之 足立
Kyoji Hirano
恭司 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Original Assignee
Horiba Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Horiba Ltd filed Critical Horiba Ltd
Priority to JP04888498A priority Critical patent/JP3434192B2/ja
Priority to DE69935818T priority patent/DE69935818T2/de
Priority to EP99102680A priority patent/EP0936467B1/en
Publication of JPH11230869A publication Critical patent/JPH11230869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3434192B2 publication Critical patent/JP3434192B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/0004Gaseous mixtures, e.g. polluted air
    • G01N33/0009General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment
    • G01N33/0011Sample conditioning
    • G01N33/0014Sample conditioning by eliminating a gas
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/0004Gaseous mixtures, e.g. polluted air
    • G01N33/0009General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment
    • G01N33/0011Sample conditioning

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の排気ガス中の各特定成分ガスの走行
モード別の排出量を、希釈空気を用いることなくリアル
タイムで精度よく計測することが可能な排気ガス分析装
置を提供する。 【解決手段】 トレースガスの供給源10と、そのトレ
ースガスの車両2への供給量を調整する流量制御装置1
1と、前記車両2からの排気ガスの経路3に設けられる
除湿器5と、その経路3における除湿器5の下流側に互
いに並列に配置されるトレースガス検出器8および前記
排ガス中の測定対象成分を計測するためのガス分析計7
とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の排気ガス中
の各特定成分ガスの走行モード別の排出量を測定するた
めの排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレ
ース法によるモーダルマス解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両から排出される排気ガス
の成分は走行モードによって変化するため、各走行モー
ド別に特定成分の排出量をリアルタイムで把握する必要
があり、従来より、例えば図3に示すように、シャシダ
イナモaによって供試車両bの走行モードを変化させつ
つ、各走行モードにおける排気ガスを大気によって一定
の割合で希釈してガス成分計cに導入し、各特定成分の
排出量を求める希釈分析方法が採用されている。
【0003】その特定成分の排出量を求めるための方法
として、希釈分析方法を用いたモーダルマス解析方法が
公知である。この解析方法では、濃度計測用サンプリン
グ流路dに吸引される排気ガスの流量をQA (一定)、
希釈空気流入路eにおける超音波式流量計fにより計測
される希釈空気量をQD (t) 、定流量サンプラーCVS
による総吸引流量をQM (一定)とすると、供試車両b
から排出される排気ガスの流量(水分を含む)QWE(t)
は、 QWE(t) =QA +QM −QD (t) … なる演算式から求められる。
【0004】一方、ガス濃度分析計cにより計測される
排気ガス中の測定対象成分の濃度をCWE(t) とすると、
排気ガス中の測定対象成分の排気量(マス)M(t) は、 M(t) =ρ×CWE(t) ×QWE(t) … なる演算式により各走行モード別に求められる。このよ
うな式および式よりなる演算方法が希釈分析方法に
適用したモーダルマス解析方法である。なお、図3に
て、gは熱交換器、hは定流量ベンチュリー管、iは吸
引ポンプ、jは除湿器、kは吸引ポンプである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述した希
釈分析方法によるモーダルマス解析方法では、排気ガス
中の測定対象成分と同じ成分が大気中に存在している場
合には、その影響を受ける可能性があり、測定精度に限
界が生じる難点があった。
【0006】また、希釈用に大流量の空気精製機を用い
たとしても、測定成分が低濃度である場合には、これを
さらに希釈して分析することは分析計にとって不利にな
ること明らかである。また、そのような空気精製のため
の装置や一定流量に希釈空気を吸引するためのCVS
(コンスタントボリュームサンプラー)装置にも多大の
コストを要し、分析装置全体がコスト高となり、かつ、
大型化するという難点があった。
【0007】一方、走行モード毎の測定対象成分の排出
量M(t) を求める前記式の演算においては、その濃度
WE(t) は水分量を含めた値すなわちウェットベースの
値が用いられるが、ガス分析計cには除湿器jによって
水分が除去された排気ガスが導入されるため、その濃度
WE(t) はガス分析計cで直接検出することができな
い。
【0008】そこで、便宜上、ガス分析計cによって検
出されたドライベースの(水分を含まない)濃度C
DE(t) を別途、ウェットベースの濃度CWE(t) に換算し
て式に投入している。例えば、排気ガス中に含まれて
いた水分量(≒除湿器jで除去された水分量)をCH2O
(t) とすれば、 CWE(t) =CDE(t) ×(1−CH2O (t) )… なる換算式により、ウェットベースの濃度CWE(t) を求
めることができる。その水分量CH2O (t) は排気ガスの
流量QWE(t) を1とした場合の割合とし、例えば全排気
ガス中に10%の水分が含まれている場合には、CH2O
(t) =1/10(=0.1)となる。
【0009】しかるに、その水分量CH2O (t) の値は実
際に計測することはできず、経験的に妥当と考えられる
値(仮定値)が用いられているのであるが、実際の水分
量CH2O (t) は、燃料や測定条件(季節等)によって異
なるため、前記式で求められるウェットベースの濃度
WE(t) は実際の値と異なる場合があり、その結果、前
記式により求められる測定対象成分の排気量M(t) の
値は正確を期し難く、再現性に難点があった。
【0010】本発明はこのような実情に鑑みてなされ、
自動車の排気ガス中の各特定成分ガスの走行モード別の
排出量を希釈空気を用いることなくリアルタイムで精度
よく計測することが可能な排気ガス分析装置およびその
演算方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、請求項1に記載の発明では、トレースガスの供給源
と、そのトレースガスの車両への供給量を調整する流量
制御装置と、前記車両からの排気ガスの経路に設けられ
る除湿器と、その経路における前記除湿器の下流側に互
いに並列に配置されるトレースガス検出器および前記排
ガス中の測定対象成分を計測するためのガス分析計とを
具備し、ドライベースの濃度とドライベースの流量を実
測することを特徴としている。なお、本明細書にいうト
レースガスの「車両への供給」とは車両に搭載したエン
ジンの吸気系への供給のみならず車両の排気系への供給
をも含む。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の排気ガス分析装置において、予め設定・記憶させて
あるガストレース法を用いたモーダルマス解析方法によ
る演算プログラムに基づいて、前記測定対象成分の排出
量M(t) を走行モード毎に求める演算手段を具備してな
ることを特徴としてる。
【0013】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載の排気ガス分析装置を用い、所定の走
行モード切り換えシーケンスに基づいておこなわれる走
行シュミレーション試験に供される前記車両から排出さ
れる排気ガスに混合させてあるトレースガスの既知の流
量QH (t) と、一定のサンプリングタイムで計測したト
レースガスの濃度CH (t) とから、 QDE (t)=QH (t) ÷CH (t) … なる演算式より前記排気ガスの流量QDE (t)を求める一
方、前記トレースガスの濃度CH (t) の計測と同じ一定
のサンプリングタイムで、前記排気ガス中の測定対象成
分の濃度CDE(t) を計測し、 M(t) =ρ×CDE(t) ×QDE(t) … (ここに、ρは測定対象成分の密度)なる演算式より測
定対象成分の排出量M(t) を走行モード毎に求めること
を特徴としている。
【0014】
【作用】本装置を用いたトレースガスによるモーダルマ
ス解析方法では、希釈空気を用いないので、希釈空気中
に含まれている特定成分の影響がなく、また、面倒な排
気ガスの温度や圧力の補正が不要であり、かつ、排気ガ
スの脈動の影響を受けにくい。
【0015】また、トレースガス検出器とガス分析計を
並列に配置してあるので、双方に排気ガスを同一タイミ
ングで導入させることができ、トレースガス検出器によ
って計測される排気ガスの流量QDE(t) と、ガス分析計
によって計測される測定対象成分の濃度CDE(t) とが同
一のタイミングで求められるため、双方の時間調整が不
要となる。
【0016】さらに、排気ガスは、トレースガスをエン
ジンの吸入側から注入した場合には、燃焼室以降の任意
の位置から、また、トレースガスをテールパイプに注入
した場合には、その注入位置から適当な距離をおいた任
意の位置から採取できる利点があり、装置のレイアウト
の自由度が著しく向上する。そして、CVS装置や空気
精製機が不要であることによってもさらにレイアウトの
自由度が向上し、装置をコンパクト、かつ、コスト安に
提供することができる。また、CVS装置を用いないの
で、暖気を必要としない利点もあり、ランニングコスト
の大幅な低減化も可能となる。
【0017】そして、本装置によるトレースガスを用い
たモーダルマス解析方法では、ドライベースの濃度CDE
(t) に直接乗算できるドライベースの流量QDE(t) をト
レースガス検出器で実測することができるため(式参
照)、前記における演算過程では、従来のような水分
量の仮定値を用いることなく精度のよい測定値を信頼性
よく求めることができる。
【0018】ちなみに、本方法では、式におけるドラ
イベースの演算によって、ウェットベースの測定対象成
分の排出量M(t) を直接求めることができる原理につい
て説明すると、まず、ウェットベースの濃度CWE(t) と
ドライベースの濃度CDE(t)との間には以下の関係式が
成立する。 CWE(t) =CDE(t) ×(1−CH2O (t))…
【0019】また、ウェットベースの排気ガスの流量Q
WE(t) とドライベースの排気ガスの流量QDE(t) との間
には以下の関係式が成立する。 QWE(t) =QDE(t) ×1/(1−CH2O (t))…
【0020】故に、,式から求められるCDE(t) お
よびQDE(t) の値を式に代入すれば、式を得る。 M(t) =ρ×CDE(t) ×QDE(t) … =ρ×{CWE(t) /(1−CH2O (t))}×{QWE(t) ×(1−CH2O (t)) } =ρ×CWE(t) ×QWE(t)
【0021】すなわち、ドライベースによる演算式
は、従来のウェットベースによる演算式と等しくな
る。ここにおいて、式による演算では、実測できない
水分量CH2O が相殺されていまうため、結果として、仮
定による誤差発生原因が取り除かれることとなる。従っ
て、本方法では、従来の希釈分析方法を用いたモーダル
マス解析方法よりも、精度よく信頼性の高い計測値を求
めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の排気ガス分析装置
およびトレースガスを用いたモーダルマス解析方法の実
施形態を詳細に説明する。図1は装置の基本的な構成を
示し、符号1はシャシダイナモ、2は供試車両、3はテ
ールパイプに接続された排気ガス採取管、4はフィル
タ、5は除湿器、6は吸引ポンプ、7は測定対象成分測
定用のNDIR法またはFTIR法等を用いたガス分析
計、8は排気ガス導入管3の分岐点31を介してガス分
析計7と並列に接続されたトレースガス検出器(ヘリウ
ムディテクタ)であり、これらガス分析計7とトレース
ガス検出器8で分析計9を構成している。
【0023】10はトレースガスとしてのHeガスを供
給するHeガスボンベ(トレースガス供給源)、11は
トレースガス供給管、12は流量制御装置としてのマス
フローコントローラ、13は三方弁(例えば電磁三方切
換弁)、14は供試車両2のエンジンの吸気側に接続さ
れる分岐供給管、15は排気ガス導入管3に接続される
分岐供給管である。
【0024】このような装置により、構成簡易なHeガ
スを用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法
を実施することができるため、排気ガス中の測定対象成
分と同じ成分が大気中に存在する場合の影響を考える必
要がなく、また、面倒な排気ガスの温度や圧力の補正が
不要となり、かつ、排気ガスの脈動の影響も受けにくく
なる。
【0025】また、トレースガス検出器8とガス分析計
7を並列に配置してあるので、双方に排気ガスを同一タ
イミングで導入させることができ、トレースガス検出器
8によって計測される排気ガスの流量QDE(t) と、ガス
分析計7によって計測される測定対象成分の濃度C
DE(t) とが同一のタイミングで求められるため、双方の
時間調整が不要となる。
【0026】さらに、排気ガスは、Heガスをエンジン
の吸入側から注入した場合には、燃焼室以降の任意の位
置から、また、Heガスをテールパイプに注入した場合
には、その注入点から適当な距離をおいたテールパイプ
の任意の位置から採取できる利点があり、装置のレイア
ウトの自由度が著しく向上する。そして、CVS装置や
空気精製機が不要であることによっても装置が軽量・コ
ンパクト化され、さらにレイアウトの自由度が向上し、
装置をコンパクト、かつ、コスト安に提供することがで
きる。また、CVS装置を用いないので、暖気を必要と
しない利点もあり、ランニングコストの大幅な低減化も
可能となる。
【0027】図2はより好ましい装置の実施形態を示
し、この場合、シャシダイナモ1、ガス分析計7、トレ
ースガス検出器8、マスフローコントローラ12および
電磁三方弁13は入出力インターフェース15を介して
演算手段を含むシステムコントローラ(CPU)17に
接続され、予め設定・記憶させてある演算プログラムに
従い、ガストレース法を用いたモーダルマス解析方法に
より、走行パターンに応じた特定成分ガスの排出量M
(t) をリアルタイムで求めることができる。なお、多成
分を同時に測定するには、ガス分析計7がNDIR法に
よる場合には、複数個を並列に接続するが、FTIR法
を用いる場合には、単一のガス分析計7で多成分同時連
続測定が可能である。
【0028】本装置では、100%のHeガスがマスフ
ローコントローラ12によって流量が調整された後、そ
のHeガスを排気ガス中に十分に混合させるために、分
岐供給管13からエンジンの吸気口側に、あるいは、分
岐供給管14からテールパイプに導入される。テールパ
イプの下流から排気ガス採取管3によって採取されたサ
ンプルガスとしての排気ガスは、フィルタ4および除湿
器5を経て分析計9に導入され、これによりガス分析計
7およびトレースガス検出器8を水蒸気や汚染物粒子等
から保護することができる。なお、符号81はキャピラ
リ又はHeガスのみを通す薄膜である。
【0029】車両2の走行モードは、システムコントロ
ーラ17からの指令により制御駆動されるシャシダイナ
モ1によって、所定のシーケンスで連続的に切り換えら
れ、その間、ガス分析計7およびトレースガス検出器8
からの検出信号がCPU17に入力され、予め設定・記
憶されている演算プログラムに従い、以下のような演算
により各測定対象成分の排出量M(t) が、各走行モード
毎にリアルタイムで求められる。
【0030】まず、トレースガス検出器8によって一定
のサンプリングタイムでトレースガスの濃度CH (t) を
計測し、その濃度CH (t) と既知のHeガスの流量QH
(t)とから、 QDE(t) =QH (t) ÷CH (t) … なる演算式より、ドライベースの排気ガスの流量Q
DE(t) を求める。なお、単位は、QH (t) はcc/mi
n、CH (t) はppm、QDE(t) はm3 /minであ
る。一方、そのHeガスの計測と同一のサンプリングタ
イムでガス分析計7によって、排気ガス中の測定対象成
分のドライベースの濃度CDE(t) を計測し、 M(t) =ρ×CDE(t) ×QDE(t) … (ここに、ρは測定対象成分の密度)なる演算式によ
り、既に説明したように、各測定対象成分のウェットベ
ースの排出量M(t) を走行モード毎にリアルタイムで求
めることができる。
【0031】このようなガストレース法を用いたモーダ
ルマス解析方法では、式の演算において、前述したよ
うに、誤差発生要因となる水分量CH2O が相殺されてし
まうため、ガス分析計7で求めたドライベースの濃度C
DE(t) に対して、トレースガス検出器8により同一タイ
ミングで求めたドライベースの流量QDE(t) を直接乗算
することによって、ウェットベースの排出量M(t) をよ
り簡易な演算内容で精度よく求めることができ、信頼性
が著しく向上する。従って、特に、低公害車を対象とし
た排気ガスの計測において、良好な感度で再現性よく対
処できる利点が大きい。
【0032】この点については、前述したように、従来
のCVS法(希釈分析法)では、排気ガスを大気で希釈
しなければならないため、現在および将来の低排出ガス
車には向いていないのが実情である。低公害車から排出
される汚染物質の量は、既に、大気中の存在量程度にま
で低減されており、従って、大気でガスを希釈しても、
実際には、排出ガスの希釈にはならず、成分によっては
むしろ、濃度が高くなる場合もある。さらにCVS法
は、成分を希釈してもそれが希釈前の排出ガス中に既に
低濃度で含まれているときは、ガス分析計での検出が困
難となる。また、たとえ大流量の空気清浄器を用いて、
この問題を解決しようとしても、うまくいかなかった。
このような実情から、テールパイプ末端の排気ガス流量
を大気で希釈することなく正確に測定することのできる
本装置を用いたトレースガス法によるモーダルマス解析
方法が提案されるに至ったのである。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の排気ガス
分析装置およびその装置を用いたガストレース法による
モーダルマス解析方法によれば、希釈空気を用いないの
で、希釈空気(大気)に含まれている特定成分の影響が
なく、また、排気ガスの温度や圧力の補正が一切不要で
あり、かつ、排気ガスの脈動の影響もうけにくくなる。
【0034】また、トレースガス検出器とガス分析計を
並列に配置してあるので、双方に排気ガスを同一タイミ
ングで導入させることができ、トレースガス検出器によ
って計測される排気ガスの流量QDE(t) と、ガス分析計
によって計測される測定対象成分の濃度CDE(t) とが同
一のタイミングで求められるため、双方の時間調整が不
要となる。
【0035】そして、排気ガスは、トレースガスをエン
ジンの吸入側から注入した場合には、燃焼室以降の任意
の位置から、また、トレースガスをテールパイプに注入
した場合には、その注入位置から適当な距離をおいた任
意の位置から採取することができ、装置のレイアウトの
自由度が著しく向上し、かつ、大きな定流量サンプラー
や空気精製機が不要であることによってもさらにレイア
ウトの自由度が向上し、装置をコンパクト、かつ、コス
ト安に提供することができる。また、CVS装置を用い
ないので、暖気を必要としない利点もあり、ランニング
コストの大幅な低減化も可能となる。
【0036】さらに、本装置を用いたトレースガスによ
るモーダルマス解析方法では、ドライベースの濃度CDE
(t) に直接乗算できるドライベースの流量QDE(t) をト
レースガス検出器で実測することができるため(式参
照)、前記における演算過程では従来のような水分量
の仮定値を用いることなく、精度のよい測定値を信頼性
よく求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気ガス分析装置の基本的な実施形態
を示す構成図である。
【図2】同排気ガス分析装置の好ましい実施形態を示す
構成図である。
【図3】従来のモーダルマス解析方法を実施するための
装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
2…車両、3…排気ガス採取管、5…除湿器、7…ガス
分析計、8…トレースガス検出器、10…トレースガス
供給源、12…流量制御装置、17…演算手段(CP
U)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレースガスの供給源と、そのトレース
    ガスの車両への供給量を調整する流量制御装置と、前記
    車両からの排気ガスの経路に設けられる除湿器と、その
    経路における前記除湿器の下流側に互いに並列に配置さ
    れるトレースガス検出器および前記排ガス中の測定対象
    成分を計測するためのガス分析計とを具備し、ドライベ
    ースの濃度とドライベースの流量を実測することを特徴
    とする排気ガス分析装置。
  2. 【請求項2】 予め設定・記憶させてあるガストレース
    法を用いたモーダルマス解析方法による演算プログラム
    に基づいて、前記測定対象成分の排出量M(t) を走行モ
    ード毎に求める演算手段を具備してなることを特徴とす
    る請求項1に記載の排気ガス分析装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の排気ガ
    ス分析装置を用い、所定の走行モード切り換えシーケン
    スに基づいておこなわれる走行シュミレーション試験に
    供される前記車両から排出される排気ガスに混合させて
    あるトレースガスの既知の流量QH (t) と、一定のサン
    プリングタイムで計測したトレースガスの濃度CH (t)
    とから、 QDE (t)=QH (t) ÷CH (t) … なる演算式より前記排気ガスの流量QDE (t)を求める一
    方、 前記トレースガスの濃度CH (t) の計測と同じ一定のサ
    ンプリングタイムで、前記排気ガス中の測定対象成分の
    濃度CDE(t) を計測し、 M(t) =ρ×CDE(t) ×QDE(t) … (ここに、ρは測定対象成分の密度)なる演算式より測
    定対象成分の排出量M(t) を走行モード毎に求めること
    を特徴とするガストレース法を用いたモーダルマス解析
    方法。
JP04888498A 1998-02-13 1998-02-13 排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法 Expired - Fee Related JP3434192B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04888498A JP3434192B2 (ja) 1998-02-13 1998-02-13 排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法
DE69935818T DE69935818T2 (de) 1998-02-13 1999-02-12 Auspuffgasanalysevorrichtung und modales Massenanalyseverfahren durch Gasspurverfahren unter Benutzung dieser Analysevorrichtung
EP99102680A EP0936467B1 (en) 1998-02-13 1999-02-12 Exhaust gas analyzer and modal mass analysis method by gas trace process using the analyzer thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04888498A JP3434192B2 (ja) 1998-02-13 1998-02-13 排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11230869A true JPH11230869A (ja) 1999-08-27
JP3434192B2 JP3434192B2 (ja) 2003-08-04

Family

ID=12815720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04888498A Expired - Fee Related JP3434192B2 (ja) 1998-02-13 1998-02-13 排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0936467B1 (ja)
JP (1) JP3434192B2 (ja)
DE (1) DE69935818T2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006284508A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Horiba Ltd 車両搭載型排気ガス分析装置
JP2008083012A (ja) * 2006-09-29 2008-04-10 Honda Motor Co Ltd 自動車排ガス測定装置およびそのサンプリングラインパージ方法
US7454950B2 (en) 2005-03-29 2008-11-25 Horiba, Ltd. Vehicle exhaust gas analyzer
JP2013181808A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Toyota Motor Corp ガス計測方法及び装置
JP2014066637A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Toyota Motor Corp 計測装置及び計測方法
JP2014524578A (ja) * 2011-08-16 2014-09-22 トランスオーシャン セドコ フォレックス ベンチャーズ リミテッド ディーゼルエンジン排出量の測定
CN110531036A (zh) * 2019-09-30 2019-12-03 华南理工大学 机动车尾气实时检测系统
WO2022071066A1 (ja) * 2020-10-02 2022-04-07 株式会社堀場製作所 排ガス分析装置、排ガス分析方法及び排ガス分析装置用プログラム記憶媒体

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108982054B (zh) * 2018-08-07 2020-07-24 亚翔系统集成科技(苏州)股份有限公司 一种洁净室腐蚀性气体来源确定方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4121455A (en) * 1976-08-06 1978-10-24 Ricardo & Co., Engineers (1927) Limited Measuring a flow of gas through a combustion engine
JPS60225029A (ja) * 1984-04-23 1985-11-09 Mazda Motor Corp 排気ガス測定方法
JPH0619311B2 (ja) * 1985-10-19 1994-03-16 株式会社堀場製作所 多成分同時測定用ガス分析装置
JPS62157546A (ja) * 1985-12-31 1987-07-13 Horiba Ltd 自動車排気ガスのモ−ダルマス解析方法
US5639957A (en) * 1995-10-12 1997-06-17 Snap-On Technologies, Inc. Method and apparatus for performing modal mass analysis of exhaust gas from motor vehicle
EP0855578A3 (en) * 1997-01-25 1998-11-18 Horiba, Ltd. Exhaust gas flow measuring equipment of internal combustion engine and process for calibrating sensitivity of trace gas flow meter

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7454950B2 (en) 2005-03-29 2008-11-25 Horiba, Ltd. Vehicle exhaust gas analyzer
JP2006284508A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Horiba Ltd 車両搭載型排気ガス分析装置
JP4550645B2 (ja) * 2005-04-04 2010-09-22 株式会社堀場製作所 車両搭載型排気ガス分析装置
JP2008083012A (ja) * 2006-09-29 2008-04-10 Honda Motor Co Ltd 自動車排ガス測定装置およびそのサンプリングラインパージ方法
JP4494382B2 (ja) * 2006-09-29 2010-06-30 本田技研工業株式会社 自動車排ガス測定装置およびそのサンプリングラインパージ方法
JP2014524578A (ja) * 2011-08-16 2014-09-22 トランスオーシャン セドコ フォレックス ベンチャーズ リミテッド ディーゼルエンジン排出量の測定
JP2013181808A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Toyota Motor Corp ガス計測方法及び装置
JP2014066637A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Toyota Motor Corp 計測装置及び計測方法
CN110531036A (zh) * 2019-09-30 2019-12-03 华南理工大学 机动车尾气实时检测系统
WO2022071066A1 (ja) * 2020-10-02 2022-04-07 株式会社堀場製作所 排ガス分析装置、排ガス分析方法及び排ガス分析装置用プログラム記憶媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP3434192B2 (ja) 2003-08-04
DE69935818D1 (de) 2007-05-31
EP0936467A2 (en) 1999-08-18
DE69935818T2 (de) 2007-12-27
EP0936467B1 (en) 2007-04-18
EP0936467A3 (en) 2001-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1914545B1 (en) Vehicle-mountable exhaust gas analyzer
CN104165665B (zh) 排气流量计和排气分析系统
JP3268783B2 (ja) 含水量に基づいた排出物分析装置における流れ制御および測定修正
US10955398B2 (en) Calibration method for gas analysis apparatus, gas analysis system, and pressure varying device
US5410907A (en) Gas sampling method and dilution tunnel therefor
JPH0795019B2 (ja) 内燃機関の排気ガスの質量流量計測装置を較正する方法、そのための装置および比例サンプル抽出方法
CN1888857A (zh) 汽油车尾气排放污染物总量测量设备及其方法
US6112574A (en) Exhaust gas analyzer and modal mass analysis method by gas trace process using the analyzer thereof
JP3434192B2 (ja) 排気ガス分析装置およびその装置を用いたガストレース法によるモーダルマス解析方法
JP4390737B2 (ja) 排気ガス測定装置および排気ガス測定方法
JP2011242194A (ja) 排ガス測定装置および排ガス採取方法
EP2778651B1 (en) Exhaust gas analyzing apparatus
CN205562503U (zh) 一种便式智能汽车尾气检测装置
JP2006284508A (ja) 車両搭載型排気ガス分析装置
JP2010139281A (ja) 排気ガス測定装置
JPH08226879A (ja) ガスサンプリング装置
JPH11344425A (ja) ガストレース法を用いた内燃機関の排ガス分析装置
JPH09145562A (ja) 排気ガス測定装置
JP3992121B2 (ja) 排気ガス希釈サンプリング装置
JPH02234021A (ja) 自動車の燃料流量計測方法
JP2001004504A (ja) ガスサンプリング装置
CN111458374B (zh) 稀释通道内水凝结监测系统和用于车辆排放测试的方法
JP2003172698A (ja) 排ガス測定システム
KR20040095087A (ko) 시료가스 고속 샘플링장치
JP3521104B2 (ja) 排ガス中のpm測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees