JPH11230247A - 制震・制振ダンパー - Google Patents

制震・制振ダンパー

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JPH11230247A
JPH11230247A JP5423998A JP5423998A JPH11230247A JP H11230247 A JPH11230247 A JP H11230247A JP 5423998 A JP5423998 A JP 5423998A JP 5423998 A JP5423998 A JP 5423998A JP H11230247 A JPH11230247 A JP H11230247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
damper
bypass
damping
earthquake
Prior art date
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Pending
Application number
JP5423998A
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English (en)
Inventor
Kouji Kitazawa
巧次 北澤
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で所望のダンパー特性を確実にセ
ットできる制震・制振ダンパーを提供すること。 【解決手段】 シリンダ2内に嵌め合わされたピストン
3によって区劃されるシリンダ室4、5内に粘性流体6
を充填すると共に、シリンダ室4、5間に複数のバイパ
ス管7〜9を設け、これらのバイパス管7〜9によるシ
リンダ室4、5間の連通を開閉弁14〜16のオン、オ
フによって制御し、制震・制振ダンパー1の剛性及び減
衰性能をステップ的に変更、設定できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制震・制振ダンパ
ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震或いは風による揺れ等の影響を抑制
するため、各種の制震・制振装置が開発されてきてい
る。例えば、コンピュータ制御を活用して、建物の屋上
に載せた錘を動かしたり、ケーブルやブレースの効き方
を調整して、人為的に地震による揺れを抑える装置が公
知である。これらは錘の大きさや駆動エネルギーの容量
との関係から、風揺れや中小地震時の揺れの低減に活用
されているが比較的高価である。
【0003】これに対し、ダンパ機能を利用したパッシ
ブ制震が広く採用されている。これは主として大きな減
衰機能(ダンパ類)を建物に組み込むことによって、揺
れを抑えるものであり、大地震から風揺れまで、数十パ
ーセント程度の低減効果が期待できる。この種の装置は
コストもあまりかからないので、低層から高層ビルまで
幅広く適用できるという利点を有している。
【0004】ところで、従来の制震・制振ダンパーは、
シリンダー内に嵌め合わされたピストンによって区劃さ
れる2つのシリンダ室内に粘性流体を充填すると共に、
これら2つのシリンダ室を連通させるバイパス通路を設
け、このバイパス通路に配設されたオリフィス弁の開度
を調節することによりダンパーの剛性と減衰性能とを所
望の値にセットする構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の構成によると、所望のダンパーの特性を得るために
は、オリフィス弁を細かく操作する制御装置が必要であ
り、価格が高くなるほか、故障も生じ易いという問題点
を有している。
【0006】本発明の目的は、したがって、従来技術に
おける上述の問題点を解決することができる制震・制振
ダンパーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の特徴は、シリンダー内に嵌め合わされたピス
トンによって区劃される2つのシリンダ室内に粘性流体
を充填すると共に、前記2つのシリンダ室間にバイパス
通路手段を設けた制震・制振ダンパーであって、前記バ
イパス通路手段が前記2つのシリンダ室間を連通させる
複数のバイパス管と、該複数のバイパス管にそれぞれ設
けられ対応するバイパス管による前記2つのシリンダ室
間の連通をオン、オフするための開閉弁とを備えて成る
点にある。
【0008】各バイパス管に設けられている開閉弁を選
択的に開閉することにより、各バイパス管について粘性
流体を通すか否かを設定し制震・制振ダンパーの剛性と
減衰性能とをステップ的に変更、設定することができ
る。
【0009】ここで、複数のバイパス管の内径は全て同
一でもよいが、種々の有効通路面積のものを設けておく
ことにより、より広範囲の設定が可能になる。すなわ
ち、バイパス管の各有効通路面積が相互に異なるよう
に、かつ、オンした時の有効通路面積の和が2n (ここ
でnはバイパス管の本数)通りあるように、バイパス管
の断面積を変えるように設定することによりより広範囲
の設定が可能になる。例えば、バイパス管を4本用意
し、各バイパス管の有効通路面積の比率を1:2:4:
8としておけば、16段階の調節が可能となる。
【0010】上記で説明した制震・制振ダンパーは、シ
リンダをフレームに固定し、ピストンをブレースに固定
するなどして、各種建造物の制震及び制振を図ることが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明による制震・制振ダンパー
の実施の形態を示す断面図である。制震・制振ダンパー
1は、シリンダ2内に嵌め合わされたピストン3によっ
て区劃される2つのシリンダ室4、5内に公知の粘性流
体6が充填されており、これら2つのシリンダ室4、5
間には複数のバイパス管が設けられている。本実施の形
態では、断面積が同一の一様の太さの3つのバイパス管
7、8、9が相互に独立して設けられている。バイパス
管7は、一端7Aがシリンダ室4と連通し他端7Bがシ
リンダ室5と連通するようにシリンダ2に公知の手段で
液密に接続されている。バイパス管8、9の各一端8
A、9A及び各他端8B、9Bも同様にしてシリンダ2
に液密に接続されている。
【0013】ピストン3に接続されている一対のピスト
ンロッド10、11は、それぞれ対応するシリンダ側壁
12、13に設けられた貫通孔12A、13Aから突出
している。ここで、ピストンロッド10と貫通孔12A
との間、及びピストンロッド11と貫通孔13Aとの間
には図示しない公知の液密シールが設けられており、貫
通孔12A、13Aから粘性流体6が漏れ出すことがな
い構成となっている。
【0014】したがって、ピストン3がシリンダ2内で
移動すると、その移動方向に応じて、バイパス管7、
8、9を介して粘性流体6がシリンダ室4内からシリン
ダ室5内に向けて、又はシリンダ室5内からシリンダ室
4内に向けて流れることができる。
【0015】バイパス管7、8、9内においてそれぞれ
生じる粘性流体6の上述の流れを制御するため、バイパ
ス管7、8、9の途中には開閉弁14、15、16がそ
れぞれ設けられている。これらの開閉弁14、15、1
6は、いずれも、対応するバイパス管内での粘性流体6
の流れを許すか停止させるか、すなわち当該バイパス管
によってシリンダ室4とシリンダ室5とを連通状態とす
るか否かを制御するためのものであり、手動式又は電磁
式の公知の開閉弁を用いて構成することができる。
【0016】制震・制振ダンパー1は以上の様に構成さ
れているので、例えば、シリンダ2を建造物のフレーム
に、ピストンロッド10、11をその建造物のブレース
に公知の適宜の手段でそれぞれ固定することにより、フ
レームとブレースとの間に制震・制振ダンパー1を取り
付けると、例えば地震等により建造物が揺れた場合、フ
レームとブレースとの間において、制震・制振ダンパー
1において設定された剛性と減衰性能に応じた揺れに対
する抑制力が作用し、建造物の揺れを低減させることが
できる。
【0017】ここで、制震・制振ダンパー1は、開閉弁
14、15、16の開閉によって、対応するバイパス管
7、8、9によるシリンダ室4とシリンダ室5との間の
連通機能を選択的にオン、オフし、これにより、制震・
制振ダンパー1の剛性と減衰性能とを段階的に変更する
構成となっている。したがって、これらの開閉弁14、
15、16は、弁の開度を連続的に変化させることがで
きるようにした従来の構成に比べ、簡単な構成のもので
済むからコストの低減を図ることができる。また、特性
を段階的に変更する構成であるから、オリフィス等を設
けたものに比べて所要の特性を確実且つ正確に設定する
ことができ、熟練等を必要としない。さらに、構造が簡
単なため故障等も生じにくく、保守が簡単で長寿命を期
待できるという利点も有している。
【0018】なお、上記実施の形態では、開閉弁14、
15、16として全く同一のバイパス管を用いて構成し
たが、複数のバイパス管は必ずしも同一のものとする必
要はなく、種々の有効通路面積のものを設けておくこと
により、より広範囲の設定が可能になる。例えば、バイ
パス管の各有効通路面積が相互に異なるように、かつ、
オンした時の有効通路面積の和が2n (ここでnはバイ
パス管の本数)通りあるように、バイパス管の断面積を
変えるように設定することができる。この場合、開閉弁
14、15、16の有効通路面積の比率を1:2:4と
すれば、3本のバイパス管を用いて特性を8段階に設定
することが可能となる。
【0019】図2を参照すると、図1に示した制震・制
振ダンパー1を建造物のブレースに装着する場合の設置
例が示されている。図2の(A)はフレームFとブレー
スBとの間に制震・制振ダンパー1を装着した例であ
り、これらはいずれもブレースBの上方に装着されてい
る。これに対し、図2の(B)には制震・制振ダンパー
1をブレースBの下端とフレームFとの間に装着した例
が示されている。図1の(C)は、フレームFの上下に
一対のブレースB1、B2を設け、これらのブレースB
1、B2の間に制震・制振ダンパー1を装着した例であ
る。
【0020】図3には、図1に示した制震・制振ダンパ
ー1を建造物の耐震壁に装着する場合の設置例が示され
ている。図3の(A)は、立設された耐震壁Wの上端と
フレームFとの間に装着した例である。これに対し、図
3の(B)では、制震・制振ダンパー1を垂設された耐
震壁Wの下端とフレームFとの間に装着した例が示され
ている。図3の(C)は、フレームFの上下に一対の耐
震壁W1、W2を対向して設け、これらの耐震壁W1、
W2の間に制震・制振ダンパー1を装着した例である。
【0021】図4は制震・制振ダンパー1を柱へ装着し
た例を示している。図4では、いずれも各柱Pの途中に
制震・制振ダンパー1が装着されている。
【0022】このように、制震・制振ダンパー1は耐震
性や制振性を必要とする各種の建造物に幅広く適用する
ことができ、避難用の建造物、低層から超高層までの構
造物にも適用して顕著なる効果を発揮させることができ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、上述のように、複数の
バイパス管にそれぞれ設けられた開閉弁をオン、オフす
ることにより制震・制振ダンパーの剛性及び減衰特性を
ステップ的に変更して所望の特性にセットする構成であ
るから、特性の設定が誰でも簡単確実に行える。さら
に、構造が簡単で済み、コストも安く、故障しにくい等
の優れた効果を奏する。このため、保守が簡単で長寿命
を期待できる。
【0024】したがって、本発明の制震・制振ダンパー
によれば、耐震性や制振性を必要とする各種の建造物に
幅広く適用することができ、避難用の建造物、低層から
超高層までの構造物にも適用して顕著なる効果を発揮さ
せることができる。
【0025】また、複数のバイパス管の各有効通路面積
をそれぞれ異なるものとしておけば、少ない本数のバイ
パス管でも多数段階に特性の変更、設定を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による制震・制振ダンパーの実施の形態
の一例を示す断面図。
【図2】図1に示した制震・制振ダンパーを建造物のブ
レースに装着した場合の設置例を模式的に示す図。
【図3】図1に示した制震・制振ダンパーを建造物の耐
震壁に装着した場合の設置例を模式的に示す図。
【図4】図1に示した制震・制振ダンパーを柱へ装着し
た場合の設置例を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 制震・制振ダンパー 2 シリンダ 3 ピストン 4、5 シリンダ室 6 粘性流体 7、8、9 バイパス管 10、11 ピストンロッド 14、15、16 開閉弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダー内に嵌め合わされたピストン
    によって区劃される2つのシリンダ室内に粘性流体を充
    填すると共に、前記2つのシリンダ室間にバイパス通路
    手段を設けた制震・制振ダンパーであって、 前記バイパス通路手段が前記2つのシリンダ室間を連通
    させる複数のバイパス管と、該複数のバイパス管にそれ
    ぞれ設けられ対応するバイパス管による前記2つのシリ
    ンダ室間の連通をオン、オフするための開閉弁とを備え
    て成ることを特徴とする制震・制振ダンパー。
  2. 【請求項2】 前記バイパス管の各有効通路面積が相互
    に異なるように、かつ、オンした時の有効通路面積の和
    が2n (ここでnはバイパス管の本数)通りあるよう
    に、前記バイパス管の断面積を変えるように設定されて
    いる請求項1記載の制震・制振ダンパー。
JP5423998A 1998-02-20 1998-02-20 制震・制振ダンパー Pending JPH11230247A (ja)

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JP5423998A JPH11230247A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 制震・制振ダンパー

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008007935A (ja) * 2006-06-26 2008-01-17 Daiwa House Ind Co Ltd 制震構造及び制震パネル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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