JP3303556B2 - 鉄骨構造物の制振装置 - Google Patents
鉄骨構造物の制振装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄骨構造物の制振装置に
係り、特に、地震による比較的大きな振動のみならず、
風等によって生じる構造物の微小振動をも抑制できる鉄
骨構造物の制振装置に関するものである。
係り、特に、地震による比較的大きな振動のみならず、
風等によって生じる構造物の微小振動をも抑制できる鉄
骨構造物の制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビル、ボイラ建屋など鉄骨構造物の耐震
性、耐風性を向上させるため、減衰性能の高い鉄骨構造
のニーズが高まっている。このため、鉄骨構造物にオイ
ルダンパ或いは弾塑性ダンパ等の制振装置を組み込むこ
とによって、地震に対する応答を低減した制振鉄骨構造
が提案され実用化されつつある。
性、耐風性を向上させるため、減衰性能の高い鉄骨構造
のニーズが高まっている。このため、鉄骨構造物にオイ
ルダンパ或いは弾塑性ダンパ等の制振装置を組み込むこ
とによって、地震に対する応答を低減した制振鉄骨構造
が提案され実用化されつつある。
【0003】このようなものの一つに、例えば鹿島技術
研究所年報第41号(1993年10月31日発行)に報告された
ものがある。ここで用いる制振装置は通常のオイルダン
パで、即ち油が封入されたシリンダ内をピストンが往復
移動する形式のものである。鉄骨構造物は通常、梁材と
柱材とを立体格子状に且つ複数階層に組み立てて構成さ
れ、これにはさらに、各階層の上下の梁材をV字状或い
は逆V字状に掛け渡して連結する連結部材、即ちブレー
ス材(筋かい)が設けられている。ブレース材は一対で
あり、例えば離反側端部となるそれぞれの上端部が上側
の梁材にボルト結合されて固定端を形成し、近接側端部
となるそれぞれの下端部はガセットプレートにボルト結
合される。通常の鉄骨構造物ではガセットプレートは下
側の梁材に溶接されているが、上記の場合一部のガセッ
トプレートが梁材から切り離されて自由端を形成し、且
つこれら間に上記ダンパが介設されている。
研究所年報第41号(1993年10月31日発行)に報告された
ものがある。ここで用いる制振装置は通常のオイルダン
パで、即ち油が封入されたシリンダ内をピストンが往復
移動する形式のものである。鉄骨構造物は通常、梁材と
柱材とを立体格子状に且つ複数階層に組み立てて構成さ
れ、これにはさらに、各階層の上下の梁材をV字状或い
は逆V字状に掛け渡して連結する連結部材、即ちブレー
ス材(筋かい)が設けられている。ブレース材は一対で
あり、例えば離反側端部となるそれぞれの上端部が上側
の梁材にボルト結合されて固定端を形成し、近接側端部
となるそれぞれの下端部はガセットプレートにボルト結
合される。通常の鉄骨構造物ではガセットプレートは下
側の梁材に溶接されているが、上記の場合一部のガセッ
トプレートが梁材から切り離されて自由端を形成し、且
つこれら間に上記ダンパが介設されている。
【0004】地震等の揺れがあると、鉄骨構造物には全
体として曲げ力が作用し、これに伴い上下の梁材は概ね
水平方向に相対移動する。通常の場合はブレース材と梁
材とからなるトラス構造によって、即ちブレース材に作
用する軸力(圧縮力及び引張力)によって相対移動に抗
じようとするが、上記報告の場合はブレース材がダンパ
に水平方向の変位を与え、つまりダンパはその変位方向
が水平方向となるよう設置され、これによって減衰を与
えるようになっている。尚、梁材やブレース材など各部
のボルト結合部は構造設計上は回動自在なピン結合とみ
なされる。
体として曲げ力が作用し、これに伴い上下の梁材は概ね
水平方向に相対移動する。通常の場合はブレース材と梁
材とからなるトラス構造によって、即ちブレース材に作
用する軸力(圧縮力及び引張力)によって相対移動に抗
じようとするが、上記報告の場合はブレース材がダンパ
に水平方向の変位を与え、つまりダンパはその変位方向
が水平方向となるよう設置され、これによって減衰を与
えるようになっている。尚、梁材やブレース材など各部
のボルト結合部は構造設計上は回動自在なピン結合とみ
なされる。
【0005】このような制振鉄骨構造とすると、通常1
次モードに対して2〜3%程度に設定される設計時の等
価粘性減衰比を10%を越える高い値に設定でき、これに
より従来構造より小さな設計外力の設定が可能となり、
梁材や柱材等の構造材を小さくできると共に建物の建造
コストを低減できる。
次モードに対して2〜3%程度に設定される設計時の等
価粘性減衰比を10%を越える高い値に設定でき、これに
より従来構造より小さな設計外力の設定が可能となり、
梁材や柱材等の構造材を小さくできると共に建物の建造
コストを低減できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来報告さ
れた制振装置は通常のオイルダンパが殆どであって、且
つダンパの両端、即ちシリンダ側とピストン側とはそれ
ぞれ相手方の構造材に、水平移動時に生じる僅かな回転
を許容すべく、ピン結合によって回動可能に接続されて
いる。このため、機械的な 0.1〜0.3 mm程度のガタはど
うしても避けられず、よって微小変位に対してはダンパ
による減衰を与えることができず、結果的に不感帯が生
じてしまう。
れた制振装置は通常のオイルダンパが殆どであって、且
つダンパの両端、即ちシリンダ側とピストン側とはそれ
ぞれ相手方の構造材に、水平移動時に生じる僅かな回転
を許容すべく、ピン結合によって回動可能に接続されて
いる。このため、機械的な 0.1〜0.3 mm程度のガタはど
うしても避けられず、よって微小変位に対してはダンパ
による減衰を与えることができず、結果的に不感帯が生
じてしまう。
【0007】また、ピン結合におけるガタを回避できる
方法が仮にあった場合、逆に、オイルダンパ内のピスト
ンとシリンダ間に存在するシール機構の摩擦抵抗によ
り、微小な変位は拘束されて減衰を付与できない。
方法が仮にあった場合、逆に、オイルダンパ内のピスト
ンとシリンダ間に存在するシール機構の摩擦抵抗によ
り、微小な変位は拘束されて減衰を付与できない。
【0008】一方、上記制振鉄骨構造の場合、ダンパが
接続された連結部材即ちブレース材は一方の梁材のみに
剛に結合されており、よって上下の梁材の相対移動時に
はその結合された梁材と連動して移動することになる。
この移動がダンパに変位、即ち変位速度を与えて減衰力
を生じさせる訳であるが、逆に言えばブレース材による
トラス効果が生じず、よって制振は、そのトラス効果よ
りもむしろダンパの減衰力に大きく依存する方向とな
る。
接続された連結部材即ちブレース材は一方の梁材のみに
剛に結合されており、よって上下の梁材の相対移動時に
はその結合された梁材と連動して移動することになる。
この移動がダンパに変位、即ち変位速度を与えて減衰力
を生じさせる訳であるが、逆に言えばブレース材による
トラス効果が生じず、よって制振は、そのトラス効果よ
りもむしろダンパの減衰力に大きく依存する方向とな
る。
【0009】このことから、地震等の比較的大きな揺れ
の場合は、ダンパの変位及び変位速度が大きいので制振
効果を期待できるが、逆に風等による微小な揺れの場合
にはダンパの変位及び変位速度が小さく制振効果をあま
り期待できない。よってビル或いは建屋全体がかえって
揺れ易くなってしまい、延いては居住者の船酔い現象に
つながる虞がある。
の場合は、ダンパの変位及び変位速度が大きいので制振
効果を期待できるが、逆に風等による微小な揺れの場合
にはダンパの変位及び変位速度が小さく制振効果をあま
り期待できない。よってビル或いは建屋全体がかえって
揺れ易くなってしまい、延いては居住者の船酔い現象に
つながる虞がある。
【0010】そこで、上記課題を解決すべく本発明は創
案され、その目的は、風等によって生じる微小振動をも
確実に抑制し得る鉄骨構造物の制振装置を提供すること
にある。
案され、その目的は、風等によって生じる微小振動をも
確実に抑制し得る鉄骨構造物の制振装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1の発明は、梁材と柱材とを立体格子状に組み立てる
と共に上下の上記梁材を連結部材で掛け渡し、その連結
部材の一端を固定端として一方の上記梁材に結合すると
共にその他端を自由端として一方の上記梁材と略同一の
水平移動をするようにし、その連結部材の他端と他方の
上記梁材との間に介設されてなる鉄骨構造物の制振装置
において、上記梁材と上記連結部材とにそれぞれ固定さ
れる一対のフランジと、これらフランジ間を掛け渡す少
なくとも内外二重の伸縮自在なベローズ筒体と、上記内
側のベローズ筒体内部を中央部で仕切って一方の室内に
形成される気体室と、上記内側のベローズ筒体内部の他
方の室内及び上記内外ベローズ筒体間に作動液体を充填
して形成される内側及び外側液体室と、これら内側及び
外側液体室を連通して上記作動液体を通過させるオリフ
ィス通路と、上記フランジ間を掛け渡すと共に上記外側
のベローズ筒体外周を囲繞して設けられるばね手段とを
備えたものである。 また第2の発明は、梁材と柱材と
を立体格子状に組み立てると共に上下の上記梁材を連結
部材で掛け渡し、該連結部材の一端を固定端として一方
の上記梁材に結合すると共にその他端を自由端とし、該
連結部材の他端と他方の上記梁材との間に介設されてな
る鉄骨構造物の制振装置において、上記梁材と上記連結
部材とにそれぞれ固定される一対のフランジと、一端が
一方の上記フランジに結合されて閉塞されると共に他端
が他方の上記フランジに向けて延出され且つ閉塞部材に
よって閉塞された伸縮自在なベローズ筒体と、一方の上
記フランジと上記閉塞部材とを互いに所定距離を隔てて
連結する第1の連結体と、上記ベローズ筒体内部を中央
部で仕切る仕切板と、該仕切板と他方の上記フランジと
を互いに所定距離を隔てて連結する第2の連結体と、上
記仕切板で仕切られた上記ベローズ筒体内部のそれぞれ
の室内に作動液体を充填して形成される第1及び第2液
体室と、該第1及び第2液体室を連通して上記作動液体
を通過させる上記仕切板に設けられたオリフィス通路
と、上記フランジ間を掛け渡すと共に上記ベローズ筒体
外周を囲繞して設けられるばね手段とを備えたものであ
る。
第1の発明は、梁材と柱材とを立体格子状に組み立てる
と共に上下の上記梁材を連結部材で掛け渡し、その連結
部材の一端を固定端として一方の上記梁材に結合すると
共にその他端を自由端として一方の上記梁材と略同一の
水平移動をするようにし、その連結部材の他端と他方の
上記梁材との間に介設されてなる鉄骨構造物の制振装置
において、上記梁材と上記連結部材とにそれぞれ固定さ
れる一対のフランジと、これらフランジ間を掛け渡す少
なくとも内外二重の伸縮自在なベローズ筒体と、上記内
側のベローズ筒体内部を中央部で仕切って一方の室内に
形成される気体室と、上記内側のベローズ筒体内部の他
方の室内及び上記内外ベローズ筒体間に作動液体を充填
して形成される内側及び外側液体室と、これら内側及び
外側液体室を連通して上記作動液体を通過させるオリフ
ィス通路と、上記フランジ間を掛け渡すと共に上記外側
のベローズ筒体外周を囲繞して設けられるばね手段とを
備えたものである。 また第2の発明は、梁材と柱材と
を立体格子状に組み立てると共に上下の上記梁材を連結
部材で掛け渡し、該連結部材の一端を固定端として一方
の上記梁材に結合すると共にその他端を自由端とし、該
連結部材の他端と他方の上記梁材との間に介設されてな
る鉄骨構造物の制振装置において、上記梁材と上記連結
部材とにそれぞれ固定される一対のフランジと、一端が
一方の上記フランジに結合されて閉塞されると共に他端
が他方の上記フランジに向けて延出され且つ閉塞部材に
よって閉塞された伸縮自在なベローズ筒体と、一方の上
記フランジと上記閉塞部材とを互いに所定距離を隔てて
連結する第1の連結体と、上記ベローズ筒体内部を中央
部で仕切る仕切板と、該仕切板と他方の上記フランジと
を互いに所定距離を隔てて連結する第2の連結体と、上
記仕切板で仕切られた上記ベローズ筒体内部のそれぞれ
の室内に作動液体を充填して形成される第1及び第2液
体室と、該第1及び第2液体室を連通して上記作動液体
を通過させる上記仕切板に設けられたオリフィス通路
と、上記フランジ間を掛け渡すと共に上記ベローズ筒体
外周を囲繞して設けられるばね手段とを備えたものであ
る。
【0012】
【作用】第1の発明によれば、振動による上下の梁材の
相対移動に伴い、制振装置は連結部材によりそれと連動
する変位を与えられる。このとき移動側のフランジは固
定側のフランジに対し近接離反移動を行う訳であるが、
こうすると内外ベローズ筒体の伸縮により内側及び外側
液体室間における作動液体の移動が生じる。この移動の
際に作動液体はオリフィス通路を通過し、このとき生じ
る通過抵抗により減衰力が与えられる。またフランジ同
士の近接離反移動に伴ってばね力も与えられ、これら減
衰力及びばね力により振動は確実に抑制される。
相対移動に伴い、制振装置は連結部材によりそれと連動
する変位を与えられる。このとき移動側のフランジは固
定側のフランジに対し近接離反移動を行う訳であるが、
こうすると内外ベローズ筒体の伸縮により内側及び外側
液体室間における作動液体の移動が生じる。この移動の
際に作動液体はオリフィス通路を通過し、このとき生じ
る通過抵抗により減衰力が与えられる。またフランジ同
士の近接離反移動に伴ってばね力も与えられ、これら減
衰力及びばね力により振動は確実に抑制される。
【0013】また第2の発明によれば、振動時におい
て、ベローズ筒体はその長さ即ち容積が一定に保持され
たまま仕切板と相対移動し、これにより作動液体の移動
を生じさせて減衰力を発生させる。このようにすると、
作動流体の変動圧力が大きくなる場合でも一方の液体室
内が負圧になることを抑制でき、作動液体に気泡ができ
ることによる減衰力低下を防止して安定した減衰力を得
ることが可能となる。
て、ベローズ筒体はその長さ即ち容積が一定に保持され
たまま仕切板と相対移動し、これにより作動液体の移動
を生じさせて減衰力を発生させる。このようにすると、
作動流体の変動圧力が大きくなる場合でも一方の液体室
内が負圧になることを抑制でき、作動液体に気泡ができ
ることによる減衰力低下を防止して安定した減衰力を得
ることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下本発明の好適実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
て詳述する。
【0015】図2は制振鉄骨構造を示す概略側面図であ
る。図示するように、鉄骨構造物1は、H鋼等による水
平方向に延出された梁材2と、同じくH鋼等による鉛直
方向に延出された柱材3とを立体格子状に組み立てて主
に構成される。柱材3は幅及び奥行方向に所定のスパン
間隔で設けられ、また梁材2は高さ方向に複数の階層を
区画すべく所定のスラブ間隔で設けられている。各階層
において、上下に位置する梁材2は一対のブレース材4
によりV字状に掛け渡される。これらブレース材4は、
その離反側端部となる上端部が上側の梁材2にボルト結
合され、その近接側端部となる下端部がガセットプレー
ト5にボルト結合される。ガセットプレート5は、下側
の梁材2に対しスライド移動可能とされると共に、制振
装置6を中間に介して、下側の梁材2に溶接固定された
固定部材7に結合或いは連結されている。これら一対の
ブレース材4とガセットプレート5とは連結部材Rを形
成し、即ち連結部材Rはその上端側が固定端とされて上
側の梁材2に結合されると共に、その下端側が自由端と
されて下側の梁材2に制振装置6を介して結合されてい
る。尚、この構成を上下反転させて、例えばブレース材
4を逆V字状の配置にすることも可能である。
る。図示するように、鉄骨構造物1は、H鋼等による水
平方向に延出された梁材2と、同じくH鋼等による鉛直
方向に延出された柱材3とを立体格子状に組み立てて主
に構成される。柱材3は幅及び奥行方向に所定のスパン
間隔で設けられ、また梁材2は高さ方向に複数の階層を
区画すべく所定のスラブ間隔で設けられている。各階層
において、上下に位置する梁材2は一対のブレース材4
によりV字状に掛け渡される。これらブレース材4は、
その離反側端部となる上端部が上側の梁材2にボルト結
合され、その近接側端部となる下端部がガセットプレー
ト5にボルト結合される。ガセットプレート5は、下側
の梁材2に対しスライド移動可能とされると共に、制振
装置6を中間に介して、下側の梁材2に溶接固定された
固定部材7に結合或いは連結されている。これら一対の
ブレース材4とガセットプレート5とは連結部材Rを形
成し、即ち連結部材Rはその上端側が固定端とされて上
側の梁材2に結合されると共に、その下端側が自由端と
されて下側の梁材2に制振装置6を介して結合されてい
る。尚、この構成を上下反転させて、例えばブレース材
4を逆V字状の配置にすることも可能である。
【0016】図3は制振装置6の周辺部を、図4はガセ
ットプレート5と下側の梁材2との取付状態をそれぞれ
示す拡大図である。図示するように、それぞれのブレー
ス材4は、その下端部がガセットプレート5に複数のボ
ルト5aにより結合されている。また梁材2の上面部に
はその長手方向に延出されたガイド部材8が設けられ、
ガセットプレート5はこのガイド部材8に案内されてス
ライド移動を行う。ガイド部材8は上方が開放された断
面コ字状とされ、その内底面部にはテフロン等のプラス
チック或いは樹脂材料による摺動板9が貼設されてスラ
イド移動をスムーズとさせている。制振装置6はその一
端がガセットプレート5の側部に、その他端が固定部材
7の側部にボルト等により結合され、即ちその両端は相
手方に完全に剛の状態で結合されている。そして当然な
がら、制振装置6の変位方向はガセットプレート5のス
ライド方向と一致される。
ットプレート5と下側の梁材2との取付状態をそれぞれ
示す拡大図である。図示するように、それぞれのブレー
ス材4は、その下端部がガセットプレート5に複数のボ
ルト5aにより結合されている。また梁材2の上面部に
はその長手方向に延出されたガイド部材8が設けられ、
ガセットプレート5はこのガイド部材8に案内されてス
ライド移動を行う。ガイド部材8は上方が開放された断
面コ字状とされ、その内底面部にはテフロン等のプラス
チック或いは樹脂材料による摺動板9が貼設されてスラ
イド移動をスムーズとさせている。制振装置6はその一
端がガセットプレート5の側部に、その他端が固定部材
7の側部にボルト等により結合され、即ちその両端は相
手方に完全に剛の状態で結合されている。そして当然な
がら、制振装置6の変位方向はガセットプレート5のス
ライド方向と一致される。
【0017】図1は制振装置6の詳細を示す図で、制振
装置6は、ガセットプレート5との取付部10を一体的
に有する移動フランジ11と、同様な固定部材7との取
付部12が一体的に形成された固定フランジ13とを有
する。なお、取付部10,12は平板状とされる。これ
らフランジ11,13間には伸縮自在な外側ベローズ筒
体14が掛け渡され、移動フランジ11は固定フランジ
13に対し近接離反自在とされる。また外側ベローズ筒
体14内には固定フランジ13の近傍位置で内部を仕切
るオリフィス板15が設けられ、さらにこのオリフィス
板15と移動フランジ11とを掛け渡してやはり伸縮自
在な内側ベローズ筒体16が設けられる。内側ベローズ
筒体16内にはその内部を長手方向中央部で仕切る仕切
板17が設けられ、その仕切られた移動フランジ11側
の室内は、フランジ11に設けられた吸排気通路18に
より外部に大気開放された気体室19とされる。またそ
の仕切られた固定フランジ13側の室内、内側及び外側
ベローズ筒体16,14間、及び外側ベローズ筒体14
内のオリフィス板15と固定フランジ13との間には高
粘性の作動液体Sが隙間なく充填され、これにより内側
液体室20,外側液体室21,及び連通室22がそれぞ
れ形成されている。オリフィス板15にはオリフィス通
路たる内側及び外側オリフィス孔23,24が設けら
れ、これにより作動液体Sは内側及び外側液体室20,
21間を連通室22を経由して自由に移動できるように
なっている。
装置6は、ガセットプレート5との取付部10を一体的
に有する移動フランジ11と、同様な固定部材7との取
付部12が一体的に形成された固定フランジ13とを有
する。なお、取付部10,12は平板状とされる。これ
らフランジ11,13間には伸縮自在な外側ベローズ筒
体14が掛け渡され、移動フランジ11は固定フランジ
13に対し近接離反自在とされる。また外側ベローズ筒
体14内には固定フランジ13の近傍位置で内部を仕切
るオリフィス板15が設けられ、さらにこのオリフィス
板15と移動フランジ11とを掛け渡してやはり伸縮自
在な内側ベローズ筒体16が設けられる。内側ベローズ
筒体16内にはその内部を長手方向中央部で仕切る仕切
板17が設けられ、その仕切られた移動フランジ11側
の室内は、フランジ11に設けられた吸排気通路18に
より外部に大気開放された気体室19とされる。またそ
の仕切られた固定フランジ13側の室内、内側及び外側
ベローズ筒体16,14間、及び外側ベローズ筒体14
内のオリフィス板15と固定フランジ13との間には高
粘性の作動液体Sが隙間なく充填され、これにより内側
液体室20,外側液体室21,及び連通室22がそれぞ
れ形成されている。オリフィス板15にはオリフィス通
路たる内側及び外側オリフィス孔23,24が設けら
れ、これにより作動液体Sは内側及び外側液体室20,
21間を連通室22を経由して自由に移動できるように
なっている。
【0018】ここで、以上の構成は制振装置6のダンパ
部Dを形成し、これは本出願人が先に提案した特願平5-
175535号によるダンパと同様であり、微小振動に対して
特に優れた制振効果を発揮するもので、よって制振鉄骨
構造にとっては最適なものとなる。
部Dを形成し、これは本出願人が先に提案した特願平5-
175535号によるダンパと同様であり、微小振動に対して
特に優れた制振効果を発揮するもので、よって制振鉄骨
構造にとっては最適なものとなる。
【0019】続けて図1を参照して、かかる制振装置6
はさらに、移動及び固定フランジ11,13間を掛け渡
すと共に外側ベローズ筒体14外周を囲繞して設けられ
るばね手段25を有する。本実施例でばね手段25は、
互い違いに向きを異ならせて列設された複数の皿ばね2
6から構成され、これら皿ばね26の突き合せ端部は互
いに溶接されると共に、それぞれのフランジ11,13
に接触する端部も同様に溶接されている。外側ベローズ
筒体14は伸縮の際にその外径が変化するので、それと
ばね手段25との間には互いの接触がなきよう十分な間
隔が設けられている。尚、例えば皿ばね26の径方向内
側にこれらを支持するガイドを設け、皿ばね26を溶接
しない構造や、或いはばね手段25を単独で取外しでき
る構成とすることも可能である。
はさらに、移動及び固定フランジ11,13間を掛け渡
すと共に外側ベローズ筒体14外周を囲繞して設けられ
るばね手段25を有する。本実施例でばね手段25は、
互い違いに向きを異ならせて列設された複数の皿ばね2
6から構成され、これら皿ばね26の突き合せ端部は互
いに溶接されると共に、それぞれのフランジ11,13
に接触する端部も同様に溶接されている。外側ベローズ
筒体14は伸縮の際にその外径が変化するので、それと
ばね手段25との間には互いの接触がなきよう十分な間
隔が設けられている。尚、例えば皿ばね26の径方向内
側にこれらを支持するガイドを設け、皿ばね26を溶接
しない構造や、或いはばね手段25を単独で取外しでき
る構成とすることも可能である。
【0020】次に、上記実施例の作用について説明す
る。
る。
【0021】図5に示すように、鉄骨構造物1に地震や
風等による揺れ即ち振動が生じると、上側の梁材2は下
側の梁材2に対し水平方向に相対移動を行う。これに伴
って、ブレース材4は通常の位置(破線で示す)から移
動して、ガセットプレート5を介して制振装置6に変位
を与える。
風等による揺れ即ち振動が生じると、上側の梁材2は下
側の梁材2に対し水平方向に相対移動を行う。これに伴
って、ブレース材4は通常の位置(破線で示す)から移
動して、ガセットプレート5を介して制振装置6に変位
を与える。
【0022】ここで、図6及び図7を用いて制振装置6
の特にダンパ部Dの作動について説明する。図6に示す
ように、先ず引張力が作用する場合、外側ベローズ筒体
14は均一に伸びるが、内側ベローズ筒体16の伸び方
は気体室19と内側液体室20とで異なり、気体室19
の方はより伸びる方向、内側液体室20の方は縮む方向
となる。これは内側液体室20,外側液体室21,及び
連通室22の合計容積が一定と変わらないためであり、
よって伸びによる全体としての容積増加分は気体室19
の容積増加により補われる。そしてこの容積増加に伴っ
て気体室19には吸排気通路18を通じて外部気体が取
り込まれると共に、液体室20,21の容積変化に伴う
作動液体Sの移動が生じる。つまり作動液体Sは内側液
体室20から外側液体室21に移動し、このとき作動液
体Sが内側及び外側オリフィス孔23,24を通過する
ことによって生じる通過抵抗により、制振装置6は減衰
力を発生することになる。
の特にダンパ部Dの作動について説明する。図6に示す
ように、先ず引張力が作用する場合、外側ベローズ筒体
14は均一に伸びるが、内側ベローズ筒体16の伸び方
は気体室19と内側液体室20とで異なり、気体室19
の方はより伸びる方向、内側液体室20の方は縮む方向
となる。これは内側液体室20,外側液体室21,及び
連通室22の合計容積が一定と変わらないためであり、
よって伸びによる全体としての容積増加分は気体室19
の容積増加により補われる。そしてこの容積増加に伴っ
て気体室19には吸排気通路18を通じて外部気体が取
り込まれると共に、液体室20,21の容積変化に伴う
作動液体Sの移動が生じる。つまり作動液体Sは内側液
体室20から外側液体室21に移動し、このとき作動液
体Sが内側及び外側オリフィス孔23,24を通過する
ことによって生じる通過抵抗により、制振装置6は減衰
力を発生することになる。
【0023】他方、図7に示すように、圧縮力が作用す
る場合には、外側ベローズ筒体14が均一に縮み、内側
ベローズ筒体16の気体室19の方がより縮む方向、内
側液体室20の方が伸びる方向となる。そして気体室1
9からは吸排気通路18を通じて室内気体が排出される
と共に、作動液体Sは外側液体室21から内側液体室2
0に移動する。そして同様に、作動液体Sが孔23,2
4を通過することによって生じる通過抵抗により、制振
装置6は減衰力を発生する。
る場合には、外側ベローズ筒体14が均一に縮み、内側
ベローズ筒体16の気体室19の方がより縮む方向、内
側液体室20の方が伸びる方向となる。そして気体室1
9からは吸排気通路18を通じて室内気体が排出される
と共に、作動液体Sは外側液体室21から内側液体室2
0に移動する。そして同様に、作動液体Sが孔23,2
4を通過することによって生じる通過抵抗により、制振
装置6は減衰力を発生する。
【0024】さて、振動時、上側の梁材2は下側の梁材
2に対し水平方向に相対移動を行うが、これには僅かな
回転方向の成分も含まれ、よってガセットプレート5は
僅かながら回転を行う。従来のダンパの場合この回転を
許容するため両端がピン結合とされているが、かかる制
振装置6の場合外側ベローズ筒体14及びばね手段25
が屈曲可能なので、ピン結合とする必要がなく剛に結合
することが可能である。よって機械的なガタは皆無とな
り、微小振動即ち振幅乃至変位が 0.1mm以下のときにも
確実に作動させて減衰力及びばね力を与えることができ
る。
2に対し水平方向に相対移動を行うが、これには僅かな
回転方向の成分も含まれ、よってガセットプレート5は
僅かながら回転を行う。従来のダンパの場合この回転を
許容するため両端がピン結合とされているが、かかる制
振装置6の場合外側ベローズ筒体14及びばね手段25
が屈曲可能なので、ピン結合とする必要がなく剛に結合
することが可能である。よって機械的なガタは皆無とな
り、微小振動即ち振幅乃至変位が 0.1mm以下のときにも
確実に作動させて減衰力及びばね力を与えることができ
る。
【0025】また、制振装置6にばね手段25を設けた
ので、上下の梁材2があたかもトラス構造によって連結
されるかの如く剛性が高まり、特に風等による鉄骨構造
物1の微小な揺れを確実に防止できる。つまり鉄骨構造
物1の微小振動時、制振装置6の変位速度が低い場合に
は主にばね手段25による制振を行い、変位速度が高い
場合にはダンパ部Dの減衰力も加えて制振を行う。この
ようにして鉄骨構造物1の微小振動は確実に抑制され、
船酔い現象の発生も防止することができる。
ので、上下の梁材2があたかもトラス構造によって連結
されるかの如く剛性が高まり、特に風等による鉄骨構造
物1の微小な揺れを確実に防止できる。つまり鉄骨構造
物1の微小振動時、制振装置6の変位速度が低い場合に
は主にばね手段25による制振を行い、変位速度が高い
場合にはダンパ部Dの減衰力も加えて制振を行う。この
ようにして鉄骨構造物1の微小振動は確実に抑制され、
船酔い現象の発生も防止することができる。
【0026】さらに、ばね手段25が皿ばね26なので
比較的大きな外力を与えることができ、例えば数10,数
100tfといった構造物レベルの荷重にも十分耐えること
ができる。
比較的大きな外力を与えることができ、例えば数10,数
100tfといった構造物レベルの荷重にも十分耐えること
ができる。
【0027】加えて、外側ベローズ筒体14は比較的薄
い金属等で形成されるため、例えば外部から打撃等を受
けた場合に穴があいてしまう虞があるが、本実施例では
ばね手段25を外側ベローズ筒体14外周を囲繞して設
けたので、それにカバーの機能を与えて外側ベローズ筒
体14延いてはダンパ部Dの損傷を未然に防止できる。
尚、このようなばね手段25としては、皿ばね26の他
にコイルばね、板ばね等様々考えられる。
い金属等で形成されるため、例えば外部から打撃等を受
けた場合に穴があいてしまう虞があるが、本実施例では
ばね手段25を外側ベローズ筒体14外周を囲繞して設
けたので、それにカバーの機能を与えて外側ベローズ筒
体14延いてはダンパ部Dの損傷を未然に防止できる。
尚、このようなばね手段25としては、皿ばね26の他
にコイルばね、板ばね等様々考えられる。
【0028】そして制振装置6の特徴として、作動液体
Sの流路が同軸上で折り返されているため、非常にコン
パクトとなって設置位置の自由度を増せる点が挙げられ
る。尚、本実施例においては気体室19を大気開放とし
たが、これを密閉室としたり、或いは室20,21,2
2との圧力バランスを考慮して外部から圧力を与えるよ
うにすることも可能である。
Sの流路が同軸上で折り返されているため、非常にコン
パクトとなって設置位置の自由度を増せる点が挙げられ
る。尚、本実施例においては気体室19を大気開放とし
たが、これを密閉室としたり、或いは室20,21,2
2との圧力バランスを考慮して外部から圧力を与えるよ
うにすることも可能である。
【0029】次に、制振装置6のばね定数と減衰係数と
を決定する指針について説明する。先ず通常の鉄骨構造
物を考えた場合、それをモデル化すると図8のようにな
り、それを数式化すると以下のようになる。
を決定する指針について説明する。先ず通常の鉄骨構造
物を考えた場合、それをモデル化すると図8のようにな
り、それを数式化すると以下のようになる。
【0030】
【数1】
【0031】ここで、 Ms:鉄骨構造物の質量 Xs:鉄骨構造物の変位 Ks:鉄骨構造物のばね定数 Cs:鉄骨構造物の減衰係数 Kb:ブレース材のばね定数 f:外力(風荷重または地震等による外力) である。つまり、ブレース材は振動時に軸力を与え、そ
れ自身がばねの役割を果たすことになる。
れ自身がばねの役割を果たすことになる。
【0032】また、従来のダンパを組み込んだ鉄骨構造
物を考えた場合、それをモデル化すると図9のようにな
り、それを数式化すると以下のようになる。
物を考えた場合、それをモデル化すると図9のようにな
り、それを数式化すると以下のようになる。
【0033】
【数2】
【0034】ここで、 Mb:ブレース材の質量 Xb:ブレース材の変位 Cd:ダンパの減衰係数 f:外力(風荷重または地震等による外力) そして、かかる制振装置6を組み込んだ鉄骨構造物の場
合、モデルは図10で示され、以下のように数式化され
る。
合、モデルは図10で示され、以下のように数式化され
る。
【0035】
【数3】
【0036】ここで、 Kd:制振装置6のばね定数 Cd:制振装置6の減衰係数 f:外力(風荷重または地震等による外力) 尚、以上においてMs>>Mbであり、Cd>Csであ
る。
る。
【0037】かかる制振装置6においては、ブレース材
の軸力をばね手段25とダンパ部Dとで分担する。そし
てばね手段25のばね定数を適切に選ぶことにより、適
切な減衰力を得ることができる。図11は応答曲線を示
し、縦軸は応答倍率、横軸は外力振動数を固有振動数で
割った値ηである。ここで曲線aはCd=0,Kd=0
の場合、曲線bはCd=∞の場合である。Cd及びKd
が最適でないときは曲線cのようになり、最適なときに
は、曲線dの如く曲線a及びbの交点で最大値を持つよ
うになる。このようにCd及びKdを決定してやれば、
最適減衰又はそれに近い減衰を与えることが可能とな
る。
の軸力をばね手段25とダンパ部Dとで分担する。そし
てばね手段25のばね定数を適切に選ぶことにより、適
切な減衰力を得ることができる。図11は応答曲線を示
し、縦軸は応答倍率、横軸は外力振動数を固有振動数で
割った値ηである。ここで曲線aはCd=0,Kd=0
の場合、曲線bはCd=∞の場合である。Cd及びKd
が最適でないときは曲線cのようになり、最適なときに
は、曲線dの如く曲線a及びbの交点で最大値を持つよ
うになる。このようにCd及びKdを決定してやれば、
最適減衰又はそれに近い減衰を与えることが可能とな
る。
【0038】図12は、人工地震動の応答スペクトルと
設計用平滑スペクトルにおける減衰比をパラメータとし
た応答倍率の変化(減衰比h=0.05を基準とした場合)
を示すグラフで、h=0.01或いは0.03が従来の鉄骨構造
物の場合である。本実施例の場合、Cd及びKdを適切
に選ぶことによりh= 0.1程度にすることができ、応答
を数分の一に低減でき、構造材の重量を低減することが
できる。
設計用平滑スペクトルにおける減衰比をパラメータとし
た応答倍率の変化(減衰比h=0.05を基準とした場合)
を示すグラフで、h=0.01或いは0.03が従来の鉄骨構造
物の場合である。本実施例の場合、Cd及びKdを適切
に選ぶことによりh= 0.1程度にすることができ、応答
を数分の一に低減でき、構造材の重量を低減することが
できる。
【0039】次に、上記実施例の変形実施例について説
明する。
明する。
【0040】図13に示す第1変形実施例においては、
ガセットプレート5が下側の梁材2に溶接され、それぞ
れのブレース材4とガセットプレート5との間に制振装
置6が設けられている。つまり連結部材Rは一対のブレ
ース材4のみとなる。尚、ここで制振装置6はその両端
のフランジ11.13が直接ブレース材4とガセットプ
レート5とに固定される。
ガセットプレート5が下側の梁材2に溶接され、それぞ
れのブレース材4とガセットプレート5との間に制振装
置6が設けられている。つまり連結部材Rは一対のブレ
ース材4のみとなる。尚、ここで制振装置6はその両端
のフランジ11.13が直接ブレース材4とガセットプ
レート5とに固定される。
【0041】こうすると振動時には、図14に示すよう
に、それぞれの制振装置6がブレース材4からの圧縮力
或いは引張力を直接受け、これにより減衰力及びばね力
を発生して制振が行われる。
に、それぞれの制振装置6がブレース材4からの圧縮力
或いは引張力を直接受け、これにより減衰力及びばね力
を発生して制振が行われる。
【0042】また図15に示す第2変形実施例において
は、連結部材Rとしてブレース材4の代わりにPCパネ
ル等の耐力壁27が用いられている。耐力壁27はその
下端側が下側の梁材2に固定され、その上端側は上側の
梁材2に固定されたガイド部材28によってスライド可
能に支えられている。ガセットプレート5が上側の梁材
2に溶接されると共に固定部材29が耐力壁27に固定
され、これらガセットプレート5と固定部材29との間
に制振装置6が設けられる。このように、普及の著しい
耐力壁を用いた鉄骨構造物においても本発明は適用可能
である。
は、連結部材Rとしてブレース材4の代わりにPCパネ
ル等の耐力壁27が用いられている。耐力壁27はその
下端側が下側の梁材2に固定され、その上端側は上側の
梁材2に固定されたガイド部材28によってスライド可
能に支えられている。ガセットプレート5が上側の梁材
2に溶接されると共に固定部材29が耐力壁27に固定
され、これらガセットプレート5と固定部材29との間
に制振装置6が設けられる。このように、普及の著しい
耐力壁を用いた鉄骨構造物においても本発明は適用可能
である。
【0043】また他の変形例として、制振装置6の特に
ダンパ部Dのみを従来の鉄骨構造物のブレース材に並列
させて設け、ブレース材自身をばねとして利用すること
も可能である。
ダンパ部Dのみを従来の鉄骨構造物のブレース材に並列
させて設け、ブレース材自身をばねとして利用すること
も可能である。
【0044】次に、本発明に係る制振装置の別の実施例
について説明する。
について説明する。
【0045】図16に示すように、この実施例では特に
ダンパ部Dの構造が図1で示した前記実施例と異なる。
移動フランジ11にはベローズ筒体30が設けられ、ベ
ローズ筒体30は、その一端が移動フランジ11に結合
されて閉塞されると共に、その他端は固定フランジ13
に向けて延出され且つ円状の閉塞部31bを有する閉塞
部材31により閉塞される。移動フランジ11と閉塞部
材31とは、対向配置された第1の連結体たる第1連結
ステー32によって互いに所定間隔を隔てて連結され
る。他方、ベローズ筒体30は、中央部で第1ベローズ
筒体30aと第2ベローズ筒体30bとに二分割され、
且つこれらの分割端部は仕切板33にそれぞれ接続され
ており、仕切板33は固定フランジ13に、第2の連結
体たる第2連結ステー34を介して互いに所定間隔を隔
てて連結される。図17で分かるように、第2連結ステ
ー34も同様に対向的に配置され、且つ第1連結ステー
32と90°位相をずらされて互い違いに配置されてい
る。そしてベローズ筒体30内部の仕切板33で仕切ら
れたそれぞれの室内には作動液体Sが充填され、これに
よって第1及び第2液体室35,36がそれぞれ形成さ
れている。さらに仕切板33にはオリフィス通路たる複
数のオリフィス孔37が設けられ、作動液体Sはこのオ
リフィス孔37を通じて第1及び第2液体室35,36
間を自由に移動できるようになっている。従って、この
構成にあっては、振動時において固定位置にある仕切板
33に対し、第1及び第2ベローズ筒体30a,30b
が互いに異なる伸縮を行って、作動液体Sの移動及び減
衰力を生じさせるようになっている。
ダンパ部Dの構造が図1で示した前記実施例と異なる。
移動フランジ11にはベローズ筒体30が設けられ、ベ
ローズ筒体30は、その一端が移動フランジ11に結合
されて閉塞されると共に、その他端は固定フランジ13
に向けて延出され且つ円状の閉塞部31bを有する閉塞
部材31により閉塞される。移動フランジ11と閉塞部
材31とは、対向配置された第1の連結体たる第1連結
ステー32によって互いに所定間隔を隔てて連結され
る。他方、ベローズ筒体30は、中央部で第1ベローズ
筒体30aと第2ベローズ筒体30bとに二分割され、
且つこれらの分割端部は仕切板33にそれぞれ接続され
ており、仕切板33は固定フランジ13に、第2の連結
体たる第2連結ステー34を介して互いに所定間隔を隔
てて連結される。図17で分かるように、第2連結ステ
ー34も同様に対向的に配置され、且つ第1連結ステー
32と90°位相をずらされて互い違いに配置されてい
る。そしてベローズ筒体30内部の仕切板33で仕切ら
れたそれぞれの室内には作動液体Sが充填され、これに
よって第1及び第2液体室35,36がそれぞれ形成さ
れている。さらに仕切板33にはオリフィス通路たる複
数のオリフィス孔37が設けられ、作動液体Sはこのオ
リフィス孔37を通じて第1及び第2液体室35,36
間を自由に移動できるようになっている。従って、この
構成にあっては、振動時において固定位置にある仕切板
33に対し、第1及び第2ベローズ筒体30a,30b
が互いに異なる伸縮を行って、作動液体Sの移動及び減
衰力を生じさせるようになっている。
【0046】また、仕切板33の両側において、第1及
び第2液体室35,36からは導管38がそれぞれ導出
され、導管38は細管39を通じてリザーブタンク40
に接続されている。リザーブタンク40はベローズ管4
1によって形成され、他方、それぞれの導管38は、リ
リースバルブ42が介設された連絡管43によって互い
に連絡されている。尚、これら導管38、細管39、リ
ザーブタンク40、及び連絡管43にも作動液体Sが充
填され、また、第1連結ステー32の外周側には、フラ
ンジ11,13を掛け渡すばね手段25が設けられる。
ばね手段25は前記同様複数の皿ばね26によって構成
される。便宜上リザーブタンク40はばね手段25の外
部に描かれているが実際にそれは内部に配置される。
び第2液体室35,36からは導管38がそれぞれ導出
され、導管38は細管39を通じてリザーブタンク40
に接続されている。リザーブタンク40はベローズ管4
1によって形成され、他方、それぞれの導管38は、リ
リースバルブ42が介設された連絡管43によって互い
に連絡されている。尚、これら導管38、細管39、リ
ザーブタンク40、及び連絡管43にも作動液体Sが充
填され、また、第1連結ステー32の外周側には、フラ
ンジ11,13を掛け渡すばね手段25が設けられる。
ばね手段25は前記同様複数の皿ばね26によって構成
される。便宜上リザーブタンク40はばね手段25の外
部に描かれているが実際にそれは内部に配置される。
【0047】さて、装置6は鉄骨構造物1に設置される
ため、数10,数 100tfといった比較的大荷重を受け、圧
縮力が作用された直後には一方の液体室内が数10,数 1
00kgf/cm2 程度の高圧となり、引張力の場合には著しい
負圧が発生する。このとき図1で示した前記実施例の場
合だと、特に外側液体室21が負圧となったとき、作動
液体Sの移動或いは内側ベローズ筒体16の変形が追従
できず、結果的に外側液体室21内に作動液体Sの蒸発
(ベーパライジング)が生じ、気泡が混入してダンパが
機能しなくなる虞がある。これは内側及び外側ベローズ
筒体16,14の伸縮過程において、特に内側ベローズ
筒体16がその内圧に依存して自由伸縮を行うことに起
因するもので、つまり強力な引張力が作用した際に、内
側ベローズ筒体16が追従変形しきれず全体の容積が変
化することによる。
ため、数10,数 100tfといった比較的大荷重を受け、圧
縮力が作用された直後には一方の液体室内が数10,数 1
00kgf/cm2 程度の高圧となり、引張力の場合には著しい
負圧が発生する。このとき図1で示した前記実施例の場
合だと、特に外側液体室21が負圧となったとき、作動
液体Sの移動或いは内側ベローズ筒体16の変形が追従
できず、結果的に外側液体室21内に作動液体Sの蒸発
(ベーパライジング)が生じ、気泡が混入してダンパが
機能しなくなる虞がある。これは内側及び外側ベローズ
筒体16,14の伸縮過程において、特に内側ベローズ
筒体16がその内圧に依存して自由伸縮を行うことに起
因するもので、つまり強力な引張力が作用した際に、内
側ベローズ筒体16が追従変形しきれず全体の容積が変
化することによる。
【0048】本実施例はこれを効果的に解決するもので
あり、第1連結ステー32によりベローズ筒体30の長
さ即ち容積は不変とされて、引張力が作用された場合で
も第2液体室36から第1液体室35に作動液体Sを強
力に押出して、第1液体室35の負圧化即ち作動液体S
の蒸発化を防ぎ安定した減衰性能を得るものである。ま
たこれと同時に、大荷重にも対応できるので小型化を達
成できる。
あり、第1連結ステー32によりベローズ筒体30の長
さ即ち容積は不変とされて、引張力が作用された場合で
も第2液体室36から第1液体室35に作動液体Sを強
力に押出して、第1液体室35の負圧化即ち作動液体S
の蒸発化を防ぎ安定した減衰性能を得るものである。ま
たこれと同時に、大荷重にも対応できるので小型化を達
成できる。
【0049】さらに本実施例ではリザーブタンク40が
設けられ、外気温度の変化にも対応できるようになって
いる。即ち、作動液体Sやベローズ筒体30が温度変化
により収縮・膨脹を行った場合、リザーブタンク40と
第1及び第2液体室35,36との間で作動液体Sの受
け渡しが行われ、これにより安定した状態で作動が可能
となる。またこのときリザーブタンク40は、作動液体
Sの受け渡し量に応じて自由伸縮する。そしてリリース
バルブ42は設置或いは据付けの際に用いられるもの
で、これを開放することにより第1及び第2液体室3
5,36は瞬時に同圧力でバランスされる。尚、ベロー
ズ筒体30の伸縮時にもリザーブタンク40と第1及び
第2液体室35,36との間で作動液体Sが移動する
が、細管39が細いのでその量は僅かであり、よってリ
ザーブタンク40は主に静的な機能を果たすことにな
る。
設けられ、外気温度の変化にも対応できるようになって
いる。即ち、作動液体Sやベローズ筒体30が温度変化
により収縮・膨脹を行った場合、リザーブタンク40と
第1及び第2液体室35,36との間で作動液体Sの受
け渡しが行われ、これにより安定した状態で作動が可能
となる。またこのときリザーブタンク40は、作動液体
Sの受け渡し量に応じて自由伸縮する。そしてリリース
バルブ42は設置或いは据付けの際に用いられるもの
で、これを開放することにより第1及び第2液体室3
5,36は瞬時に同圧力でバランスされる。尚、ベロー
ズ筒体30の伸縮時にもリザーブタンク40と第1及び
第2液体室35,36との間で作動液体Sが移動する
が、細管39が細いのでその量は僅かであり、よってリ
ザーブタンク40は主に静的な機能を果たすことにな
る。
【0050】以上本発明は、上記実施例に限定されず様
々な態様によって実施可能で、またボイラ建屋や鉄塔等
広く適用可能である。
々な態様によって実施可能で、またボイラ建屋や鉄塔等
広く適用可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
る。
【0052】(1)風等によって生じる微小振動をも確
実に抑制できる。
実に抑制できる。
【0053】(2)鉄骨構造物上で作業する人の船酔い
現象の発生を未然に防止できる。
現象の発生を未然に防止できる。
【0054】(3)地震動にも効果がある。
【図1】本発明に係る制振装置の一実施例を示す側断面
図である。
図である。
【図2】制振鉄骨構造を示す概略側面図である。
【図3】制振装置の周辺部を示す拡大側面図である。
【図4】ガセットプレートと下側の梁材との取付状態を
示し、図3のA−A線断面図である。
示し、図3のA−A線断面図である。
【図5】振動時の様子を示す概略側面図である。
【図6】制振装置の作動を示す側断面図である。
【図7】制振装置の作動を示す側断面図である。
【図8】従来の鉄骨構造物の振動モデルを示す図であ
る。
る。
【図9】従来のダンパを組み込んだ鉄骨構造物の振動モ
デルを示す図である。
デルを示す図である。
【図10】本発明に係る制振装置を組み込んだ鉄骨構造
物の振動モデルを示す図である。
物の振動モデルを示す図である。
【図11】応答曲線を示すグラフである。
【図12】人工地震動の応答スペクトルと設計用平滑ス
ペクトルにおける減衰比をパラメータとした応答倍率の
変化(減衰比h=0.05を基準とした場合)を示すグラフ
である。
ペクトルにおける減衰比をパラメータとした応答倍率の
変化(減衰比h=0.05を基準とした場合)を示すグラフ
である。
【図13】第1変形実施例を示す側面図である。
【図14】第1変形実施例における振動時の様子を示す
概略側面図である。
概略側面図である。
【図15】第2変形実施例を示す側面図である。
【図16】本発明に係る制振装置の別の実施例を示す側
断面図である。
断面図である。
【図17】図16のX−X断面図である。
1 鉄骨構造物 2 梁材 3 柱材 4 ブレース材 5 ガセットプレート 6 制振装置 11 移動フランジ 13 固定フランジ 14 外側ベローズ筒体 16 内側ベローズ筒体 19 気体室 20 内側液体室 21 外側液体室 23 内側オリフィス孔(オリフィス通路) 24 外側オリフィス孔(オリフィス通路) 25 ばね手段 27 耐力壁 30 ベローズ筒体 31 閉塞部材 32 第1連結ステー(第1の連結体) 33 仕切板 34 第2連結ステー(第2の連結体) 35 第1液体室 36 第2液体室 37 オリフィス孔(オリフィス通路) R 連結部材 S 作動液体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 311 F16F 15/02 F16F 9/10
Claims (5)
- 【請求項1】 梁材と柱材とを立体格子状に組み立てる
と共に上下の上記梁材を連結部材で掛け渡し、連結部材
の一端を固定端として一方の上記梁材に結合すると共に
その他端を自由端として一方の上記梁材と略同一の水平
移動をするようにし、該連結部材の他端と他方の上記梁
材との間に介設されてなる鉄骨構造物の制振装置におい
て、 上記梁材と上記連結部材とにそれぞれ固定される一対の
フランジと、これらフランジ間を掛け渡す少なくとも内
外二重の伸縮自在なベローズ筒体と、上記内側のベロー
ズ筒体内部を中央部で仕切って一方の室内に形成される
気体室と、上記内側のベローズ筒体内部の他方の室内及
び上記内外ベローズ筒体間に作動液体を充填して形成さ
れる内側及び外側液体室と、該内側及び外側液体室を連
通して上記作動液体を通過させるオリフィス通路と、上
記フランジ間を掛け渡すと共に上記外側のベローズ筒体
外周を囲繞して設けられるばね手段とを備えたことを特
徴とする鉄骨構造物の制振装置。 - 【請求項2】 梁材と柱材とを立体格子状に組み立てる
と共に上下の上記梁材を連結部材で掛け渡し、該連結部
材の一端を固定端として一方の上記梁材に結合すると共
にその他端を自由端として一方の上記梁材と略同一の水
平移動をするようにし、該連結部材の他端と他方の上記
梁材との間に介設されてなる鉄骨構造物の制振装置にお
いて、 上記梁材と上記連結部材とにそれぞれ固定される一対の
フランジと、一端が一方の上記フランジに結合されて閉
塞されると共に他端が他方の上記フランジに向けて延出
され且つ閉塞部材によって閉塞された伸縮自在なベロー
ズ筒体と、一方の上記フランジと上記閉塞部材とを互い
に所定距離を隔てて連結する第1の連結体と、上記ベロ
ーズ筒体内部を中央部で仕切る仕切板と、該仕切板と他
方の上記フランジとを互いに所定距離を隔てて連結する
第2の連結体と、上記仕切板で仕切られた上記ベローズ
筒体内部のそれぞれの室内に作動液体を充填して形成さ
れる第1及び第2液体室と、該第1及び第2液体室を連
通して上記作動液体を通過させる上記仕切板に設けられ
たオリフィス通路と、上記フランジ間を掛け渡すと共に
上記ベローズ筒体外周を囲繞して設けられるばね手段と
を備えたことを特徴とする鉄骨構造物の制振装置。 - 【請求項3】 上記連結部材が、上下の上記梁材をV字
状或いは逆V字状に掛け渡す一対のブレース材であって
それぞれの離反側端部が一方の上記梁材に結合されて上
記固定端を形成する一対のブレース材と、これらブレー
ス材の近接側端部同士を結合すると共に他方の上記梁材
に対しスライド移動可能とされて上記自由端を形成する
ガセットプレートとからなる請求項1又は2記載の鉄骨
構造物の制振装置。 - 【請求項4】 上記連結部材が、上下の上記梁材をV字
状或いは逆V字状に掛け渡す一対のブレース材であって
それぞれの離反側端部が一方の上記梁材に結合されて上
記固定端を形成する一対のブレース材からなり、それぞ
れの該ブレース材の上記自由端たる近接側端部と、他方
の上記梁材に固定されたガセットプレートとの間に介設
された請求項1又は2記載の鉄骨構造物の制振装置。 - 【請求項5】 上記連結部材が、上下の上記梁材を掛け
渡すと共に一端側が一方の上記梁材に結合されて上記固
定端を形成する耐力壁からなり、該耐力壁の上記自由端
たる他端側と他方の上記梁材との間に介設された請求項
1又は2記載の鉄骨構造物の制振装置。
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---|---|---|---|
JP23722094A JP3303556B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 鉄骨構造物の制振装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23722094A JP3303556B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 鉄骨構造物の制振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08100545A JPH08100545A (ja) | 1996-04-16 |
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ID=17012167
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23722094A Expired - Fee Related JP3303556B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 鉄骨構造物の制振装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3303556B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111779148A (zh) * | 2020-06-29 | 2020-10-16 | 东南大学 | 一种内嵌连梁的变刚度减震装置及其工作方法 |
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-
1994
- 1994-09-30 JP JP23722094A patent/JP3303556B2/ja not_active Expired - Fee Related
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