JPH1026173A - 制振用ダンパ - Google Patents
制振用ダンパInfo
- Publication number
- JPH1026173A JPH1026173A JP8178221A JP17822196A JPH1026173A JP H1026173 A JPH1026173 A JP H1026173A JP 8178221 A JP8178221 A JP 8178221A JP 17822196 A JP17822196 A JP 17822196A JP H1026173 A JPH1026173 A JP H1026173A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylindrical body
- damper
- fixed
- vibration
- oil chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16L—PIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16L3/00—Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets
- F16L3/16—Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets with special provision allowing movement of the pipe
- F16L3/20—Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets with special provision allowing movement of the pipe allowing movement in transverse direction
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Supports For Pipes And Cables (AREA)
- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 設計パラメータの選択幅を拡大できると共
に、コンパクトで安価な制振用ダンパを提供する。 【解決手段】 本発明に係る制振用ダンパ1は、作動流
体11が封入される流体室12を区画形成し、二つの開
放部を有した固定側部材2と、一方の上記開放部に隙間
5をもって挿入される可動側部材4と、この可動側部材
4及び上記一方の開放部の区画壁に固着されて上記隙間
5を閉塞する第1のゴム部材6と、他方の上記開放部の
区画壁に固着されてその開放部を閉塞する第2のゴム部
材8と、上記開放部の間で上記流体室12を仕切る隔壁
13と、この隔壁13に設けられたオリフィス穴14と
を備えたものである。
に、コンパクトで安価な制振用ダンパを提供する。 【解決手段】 本発明に係る制振用ダンパ1は、作動流
体11が封入される流体室12を区画形成し、二つの開
放部を有した固定側部材2と、一方の上記開放部に隙間
5をもって挿入される可動側部材4と、この可動側部材
4及び上記一方の開放部の区画壁に固着されて上記隙間
5を閉塞する第1のゴム部材6と、他方の上記開放部の
区画壁に固着されてその開放部を閉塞する第2のゴム部
材8と、上記開放部の間で上記流体室12を仕切る隔壁
13と、この隔壁13に設けられたオリフィス穴14と
を備えたものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に微小振動の抑
制に適した制振用ダンパに関するものである。
制に適した制振用ダンパに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、高精度な精密機器の制振や大型構
造物の耐震等のため、微小振幅の振動範囲内で制振を行
うことのできる微小振動用ダンパの要請が高まりつつあ
る。
造物の耐震等のため、微小振幅の振動範囲内で制振を行
うことのできる微小振動用ダンパの要請が高まりつつあ
る。
【0003】一般的には、振動を抑制するためにピスト
ン・シリンダ形式のオイルダンパが用いられるが、これ
は構造が比較的簡単で安価という利点はあるものの、動
作時にピストンのシール部(摺動部)の摩擦が大きいこ
と、制振対象物との取付けにクレビスを用いるため取付
部にガタが生じるなどの理由により、0.1mm 程度以下の
振幅の微小振動には制振効果が期待できない。
ン・シリンダ形式のオイルダンパが用いられるが、これ
は構造が比較的簡単で安価という利点はあるものの、動
作時にピストンのシール部(摺動部)の摩擦が大きいこ
と、制振対象物との取付けにクレビスを用いるため取付
部にガタが生じるなどの理由により、0.1mm 程度以下の
振幅の微小振動には制振効果が期待できない。
【0004】一方、本発明者らは、特願平5-175535号に
て上記の欠点を解消し得る微小振動用ダンパを提案し
た。これは金属ベローズを用いて伸縮可能な流体室を区
画形成し、その伸縮に基づき内部のオリフィス穴に作動
流体を通過させ、そのときの通路抵抗により減衰力を発
生させ、振動を抑制するものである。
て上記の欠点を解消し得る微小振動用ダンパを提案し
た。これは金属ベローズを用いて伸縮可能な流体室を区
画形成し、その伸縮に基づき内部のオリフィス穴に作動
流体を通過させ、そのときの通路抵抗により減衰力を発
生させ、振動を抑制するものである。
【0005】これによると、内部には摺動部分が一切な
く、制振対象物にはフランジ等により一体的に取り付け
られるため、上記の欠点を解決して微小振動に好適に対
応できるようになる。
く、制振対象物にはフランジ等により一体的に取り付け
られるため、上記の欠点を解決して微小振動に好適に対
応できるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この制
振用ダンパにおいては、金属ベローズの使用に伴う以下
の欠点がある。
振用ダンパにおいては、金属ベローズの使用に伴う以下
の欠点がある。
【0007】 金属ベローズがかなり大きなばね効果
を有し、その成形も比較的難しく細かい機械的特性を得
られないため、設計パラメータの制約が大きくなる。
を有し、その成形も比較的難しく細かい機械的特性を得
られないため、設計パラメータの制約が大きくなる。
【0008】 金属ベローズが弱い薄板であるため、
ケーシングに収めて保護する必要があり大型化する。ま
た作動油の圧力変動に伴う疲労強度上の制約もある。
ケーシングに収めて保護する必要があり大型化する。ま
た作動油の圧力変動に伴う疲労強度上の制約もある。
【0009】 金属ベローズが比較的高価であり、標
準以外のサイズを用いるとさらにコスト高となる。
準以外のサイズを用いるとさらにコスト高となる。
【0010】 ベローズのひだの部分の作動油は減衰
に寄与しないので使用する作動油は多くなる。
に寄与しないので使用する作動油は多くなる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る制振用ダン
パは、作動流体が封入される流体室を区画形成し、二つ
の開放部を有した固定側部材と、一方の上記開放部に隙
間をもって挿入される可動側部材と、この可動側部材及
び上記一方の開放部の区画壁に固着されて上記隙間を閉
塞する第1のゴム部材と、他方の上記開放部の区画壁に
固着されてその開放部を閉塞する第2のゴム部材と、上
記開放部の間で上記流体室を仕切る隔壁と、この隔壁に
設けられたオリフィス穴とを備えたものである。
パは、作動流体が封入される流体室を区画形成し、二つ
の開放部を有した固定側部材と、一方の上記開放部に隙
間をもって挿入される可動側部材と、この可動側部材及
び上記一方の開放部の区画壁に固着されて上記隙間を閉
塞する第1のゴム部材と、他方の上記開放部の区画壁に
固着されてその開放部を閉塞する第2のゴム部材と、上
記開放部の間で上記流体室を仕切る隔壁と、この隔壁に
設けられたオリフィス穴とを備えたものである。
【0012】これにおいては、可動側部材の挿入方向へ
の進退に伴い、流体室内部でオリフィス穴を通ずる作動
流体の移動が生じ、このときの通路抵抗により減衰力が
発生する。特に第2のゴム部材はダイヤフラムを形成
し、隔壁との間の流体室容積を作動油の移動に合わせて
変化させる。そして可動側部材は第1のゴム部材を介し
て固定側部材に固着されており、これによって摺動部分
が皆無となり、微小振動に好適に対応できるようにな
る。また、可動側部材の移動を金属ベローズではなくゴ
ムの変形で許容するため、金属ベローズを用いることに
よる上記欠点を一掃することが可能となる。
の進退に伴い、流体室内部でオリフィス穴を通ずる作動
流体の移動が生じ、このときの通路抵抗により減衰力が
発生する。特に第2のゴム部材はダイヤフラムを形成
し、隔壁との間の流体室容積を作動油の移動に合わせて
変化させる。そして可動側部材は第1のゴム部材を介し
て固定側部材に固着されており、これによって摺動部分
が皆無となり、微小振動に好適に対応できるようにな
る。また、可動側部材の移動を金属ベローズではなくゴ
ムの変形で許容するため、金属ベローズを用いることに
よる上記欠点を一掃することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】〔第1の実施の形態〕図1は、本発明に係
る制振用ダンパの第1の実施の形態を示す縦断面図であ
る。図示するように、ダンパ1は、固定側部材をなす外
側円筒体2を有し、外側円筒体2はその円筒軸方向の両
端が開放され、その一端(図中左側)には固定側フラン
ジ3が一体的に設けられる。固定側フランジ3には、固
定壁等への取付時にボルトを挿通させるための複数のボ
ルト穴(図示せず)が周方向に適宜間隔で設けられる。
る制振用ダンパの第1の実施の形態を示す縦断面図であ
る。図示するように、ダンパ1は、固定側部材をなす外
側円筒体2を有し、外側円筒体2はその円筒軸方向の両
端が開放され、その一端(図中左側)には固定側フラン
ジ3が一体的に設けられる。固定側フランジ3には、固
定壁等への取付時にボルトを挿通させるための複数のボ
ルト穴(図示せず)が周方向に適宜間隔で設けられる。
【0015】外側円筒体2の他端部(図中右側)には、
可動側部材をなす小径の内側円筒体4が、他端側から一
端側に向けて、外周側に隙間5をもって同軸に挿入され
る。しかしながらこの隙間5は、リング状に形成された
第1のゴム部材6で完全に閉塞される。この第1のゴム
部材6は、外側円筒体2の内周面(固定側部材の一方の
開放部の区画壁)と内側円筒体4の外周面とにそれぞれ
固着されて、その弾性変形範囲内で、内側円筒体4の外
側円筒体2に対する相対移動を許容する。そして内側円
筒体4の一端側の挿入端は開放され、他端は一体的に設
けられた可動側フランジ7で閉塞される。なおこの可動
側フランジ7にも複数のボルト穴(図示せず)が設けら
れる。
可動側部材をなす小径の内側円筒体4が、他端側から一
端側に向けて、外周側に隙間5をもって同軸に挿入され
る。しかしながらこの隙間5は、リング状に形成された
第1のゴム部材6で完全に閉塞される。この第1のゴム
部材6は、外側円筒体2の内周面(固定側部材の一方の
開放部の区画壁)と内側円筒体4の外周面とにそれぞれ
固着されて、その弾性変形範囲内で、内側円筒体4の外
側円筒体2に対する相対移動を許容する。そして内側円
筒体4の一端側の挿入端は開放され、他端は一体的に設
けられた可動側フランジ7で閉塞される。なおこの可動
側フランジ7にも複数のボルト穴(図示せず)が設けら
れる。
【0016】一方、外側円筒体2の一端部には、その内
周面(固定側部材の他方の開放部の区画壁)に固着され
た第2のゴム部材8が設けられる。第2のゴム部材8は
ここではリング状に形成され、その軸心部には内側円筒
体4と同径の閉塞円筒体9が挿入され固着される。そし
て、第1のゴム部材6と第2のゴム部材8とは厚さ(径
方向厚さ)が等しくされる。閉塞円筒体9は、一端側の
端部が端壁部10によって閉塞され、他端側の端部は開
放される。第1のゴム部材6と第2のゴム部材8との固
着には接着剤が用いられ、固着後は向き合う端面同士が
それぞれ離間され且つ面一状とされる。
周面(固定側部材の他方の開放部の区画壁)に固着され
た第2のゴム部材8が設けられる。第2のゴム部材8は
ここではリング状に形成され、その軸心部には内側円筒
体4と同径の閉塞円筒体9が挿入され固着される。そし
て、第1のゴム部材6と第2のゴム部材8とは厚さ(径
方向厚さ)が等しくされる。閉塞円筒体9は、一端側の
端部が端壁部10によって閉塞され、他端側の端部は開
放される。第1のゴム部材6と第2のゴム部材8との固
着には接着剤が用いられ、固着後は向き合う端面同士が
それぞれ離間され且つ面一状とされる。
【0017】こうして外側円筒体2の内部は外部から完
全に遮断され、且つその内部には作動流体としての作動
油11が封入される。これにより、外側円筒体2は流体
室たる油室12を形成することになる。
全に遮断され、且つその内部には作動流体としての作動
油11が封入される。これにより、外側円筒体2は流体
室たる油室12を形成することになる。
【0018】さらに、外側円筒体2の内部中央部には、
油室12を仕切るための仕切板13(隔壁)が設けら
れ、仕切板13の軸心部には所定径のオリフィス穴14
が穿設される。これによって油室12は、他端側の第1
油室15と一端側の第2油室16とに分割され、且つこ
れらはオリフィス穴14を通じてのみ連通されることに
なる。なお、内側円筒体4と閉塞円筒体9との内部にも
作動油11が封入される。
油室12を仕切るための仕切板13(隔壁)が設けら
れ、仕切板13の軸心部には所定径のオリフィス穴14
が穿設される。これによって油室12は、他端側の第1
油室15と一端側の第2油室16とに分割され、且つこ
れらはオリフィス穴14を通じてのみ連通されることに
なる。なお、内側円筒体4と閉塞円筒体9との内部にも
作動油11が封入される。
【0019】次に上記ダンパ1の作用について説明す
る。このダンパ1は、例えば固定側フランジ3を固定側
の構造物に固定し、可動側フランジ7を制振対象となる
振動構造物に固定する。しかしながら、これらは逆であ
っても構わないし、互いに相対移動する構造物間を連結
するように取り付ければその向きは限定されない。従っ
て、「固定側」、「可動側」という用語は便宜上用いて
いるにすぎない。また、このダンパ1は、その軸方向を
振動方向に一致させるようにして用いる。図は水平方向
の使用例を示すが、縦や斜めにして用いることも当然可
能である。
る。このダンパ1は、例えば固定側フランジ3を固定側
の構造物に固定し、可動側フランジ7を制振対象となる
振動構造物に固定する。しかしながら、これらは逆であ
っても構わないし、互いに相対移動する構造物間を連結
するように取り付ければその向きは限定されない。従っ
て、「固定側」、「可動側」という用語は便宜上用いて
いるにすぎない。また、このダンパ1は、その軸方向を
振動方向に一致させるようにして用いる。図は水平方向
の使用例を示すが、縦や斜めにして用いることも当然可
能である。
【0020】図2は、構造物の振動により可動側フラン
ジ7が軸方向に引っ張られたときの様子を示す(Fは引
張力)。これによると、内側円筒体4が同時に引っ張ら
れて移動し、これとともに第1のゴム部材6が軸方向に
伸びてせん断的に変形するようになる。こうなると、第
1油室15が容積増加して負圧となるため、この負圧に
引っ張られて第2油室16の作動油がオリフィス穴14
を通じて第1油室15に移動する。そして第2油室16
も同様に負圧となるため、この負圧を相殺するように第
2のゴム部材8が引張方向にせん断変形し、第2油室1
6の容積を作動油移動分だけ減小する。
ジ7が軸方向に引っ張られたときの様子を示す(Fは引
張力)。これによると、内側円筒体4が同時に引っ張ら
れて移動し、これとともに第1のゴム部材6が軸方向に
伸びてせん断的に変形するようになる。こうなると、第
1油室15が容積増加して負圧となるため、この負圧に
引っ張られて第2油室16の作動油がオリフィス穴14
を通じて第1油室15に移動する。そして第2油室16
も同様に負圧となるため、この負圧を相殺するように第
2のゴム部材8が引張方向にせん断変形し、第2油室1
6の容積を作動油移動分だけ減小する。
【0021】また、図示しないが、反対側の押込力を受
けた際には、内側円筒体4の押込みにより第1油室15
の作動油がオリフィス穴14を通じて第2油室16に押
し込まれる。そして第2のゴム部材8は押込み方向にせ
ん断変形し、第2油室16の容積を作動油移動分だけ増
加する。このように、第2のゴム部材8は、作動油の移
動に合わせて適宜変形し、第2油室16の容積を変化さ
せるダイヤフラムを形成する。なお、ここでは第2のゴ
ム部材8に閉塞円筒体9が一体的に取り付けられるた
め、これによって第2のゴム部材8の剛性が強化され、
第2のゴム部材8と第1のゴム部材6との厚さが等しく
なってダンパ1の調整が容易となる。
けた際には、内側円筒体4の押込みにより第1油室15
の作動油がオリフィス穴14を通じて第2油室16に押
し込まれる。そして第2のゴム部材8は押込み方向にせ
ん断変形し、第2油室16の容積を作動油移動分だけ増
加する。このように、第2のゴム部材8は、作動油の移
動に合わせて適宜変形し、第2油室16の容積を変化さ
せるダイヤフラムを形成する。なお、ここでは第2のゴ
ム部材8に閉塞円筒体9が一体的に取り付けられるた
め、これによって第2のゴム部材8の剛性が強化され、
第2のゴム部材8と第1のゴム部材6との厚さが等しく
なってダンパ1の調整が容易となる。
【0022】これにおいては、作動油がオリフィス穴1
4を通過する際の通過抵抗が減衰力を発生させ、これに
より振動を効果的に抑制することができる。このとき、
従来のオイルダンパと異なり摺動部分がなく、構造物に
対してはフランジ3,7を用いて剛に結合されるため、
これによって微小振動に対応可能となり、微小振動を効
果的に抑制することができる。なお、第1のゴム部材6
があらゆる方向にも変形可能であるため、径方向や斜め
方向、或いは捩り方向からの力にもその弾性変形範囲内
で対処が可能であり、これによってクレビスを用いない
剛なフランジ結合が可能となる。
4を通過する際の通過抵抗が減衰力を発生させ、これに
より振動を効果的に抑制することができる。このとき、
従来のオイルダンパと異なり摺動部分がなく、構造物に
対してはフランジ3,7を用いて剛に結合されるため、
これによって微小振動に対応可能となり、微小振動を効
果的に抑制することができる。なお、第1のゴム部材6
があらゆる方向にも変形可能であるため、径方向や斜め
方向、或いは捩り方向からの力にもその弾性変形範囲内
で対処が可能であり、これによってクレビスを用いない
剛なフランジ結合が可能となる。
【0023】また、上記ダンパ1においては、ゴムを用
いてダンパ1の伸縮を許容する点に特徴がある。即ち、
ゴムは金属ベローズよりも遥かに成形が容易で、そのサ
イズ(厚さや長さ等)及び硬さ等を自由に選択できる。
従って、従来の金属ベローズダンパよりきめ細かい機械
的特性(ばね定数等)を得ることができる。これによっ
て設計パラメータの選択幅が拡がり、制振対象構造物に
合わせて最適設計が可能となる。また、ゴムは金属ベロ
ーズよりも遥かに安価であるため、高性能なダンパ1を
安価に提供することが可能となる。
いてダンパ1の伸縮を許容する点に特徴がある。即ち、
ゴムは金属ベローズよりも遥かに成形が容易で、そのサ
イズ(厚さや長さ等)及び硬さ等を自由に選択できる。
従って、従来の金属ベローズダンパよりきめ細かい機械
的特性(ばね定数等)を得ることができる。これによっ
て設計パラメータの選択幅が拡がり、制振対象構造物に
合わせて最適設計が可能となる。また、ゴムは金属ベロ
ーズよりも遥かに安価であるため、高性能なダンパ1を
安価に提供することが可能となる。
【0024】そして、上記ダンパ1は非常にシンプル
で、且つコンパクトな小型のものとなっている点も特徴
の一つである。特に外側円筒体2がケーシングを兼ねて
外部に露出しているため、従来のような保護ケーシング
を必要としないことにも依存している。
で、且つコンパクトな小型のものとなっている点も特徴
の一つである。特に外側円筒体2がケーシングを兼ねて
外部に露出しているため、従来のような保護ケーシング
を必要としないことにも依存している。
【0025】また、第1及び第2のゴム部材6,8のせ
ん断長(軸方向に沿う長さ)も長く取ることができ、こ
れによってばね定数を大きく取れると共に局部的な応力
集中を防止でき、疲労強度を大巾に向上して信頼性、耐
久性を高めることができる。
ん断長(軸方向に沿う長さ)も長く取ることができ、こ
れによってばね定数を大きく取れると共に局部的な応力
集中を防止でき、疲労強度を大巾に向上して信頼性、耐
久性を高めることができる。
【0026】ここで、ゴム材料としてはあらゆるものを
考えることができる。例えば、作動油の種類によっては
天然ゴムも使用可能で、合成ゴム特にニトリルゴム等を
使用した場合は耐久性、信頼性が向上する。
考えることができる。例えば、作動油の種類によっては
天然ゴムも使用可能で、合成ゴム特にニトリルゴム等を
使用した場合は耐久性、信頼性が向上する。
【0027】また、内側円筒体4や閉塞円筒体9を中実
としたり、別の形状に変えたり、或いは閉塞円筒体9を
省略する等の変形も可能である。なお、金属ベローズは
その長手方向の伸縮のみが可能で、曲げ方向の変形は極
めて僅かしか許容しないため、第1及び第2のゴム部材
6,8を金属ベローズに置き換えるような変形は不可能
である。
としたり、別の形状に変えたり、或いは閉塞円筒体9を
省略する等の変形も可能である。なお、金属ベローズは
その長手方向の伸縮のみが可能で、曲げ方向の変形は極
めて僅かしか許容しないため、第1及び第2のゴム部材
6,8を金属ベローズに置き換えるような変形は不可能
である。
【0028】〔第2の実施の形態〕次に、図3に示す第
2の実施の形態にあっては、ダンパ21が外側円筒体2
2を有し、外側円筒体22はその一端(図中左側)が閉
塞されて固定側フランジ23を一体的に有し、その他端
(図中右側)は開放されている。固定側フランジ23に
は前記同様、複数のボルト穴(図示せず)が周方向に適
宜間隔で設けられる。
2の実施の形態にあっては、ダンパ21が外側円筒体2
2を有し、外側円筒体22はその一端(図中左側)が閉
塞されて固定側フランジ23を一体的に有し、その他端
(図中右側)は開放されている。固定側フランジ23に
は前記同様、複数のボルト穴(図示せず)が周方向に適
宜間隔で設けられる。
【0029】外側円筒体22の開放端には内側円筒体2
4が隙間25をもって同軸に挿入される。そしてこの隙
間25は、外側円筒体22と内側円筒体24とに固着さ
れた第1のゴム部材26で閉塞される。内側円筒体24
の一端側の挿入端は閉塞され、他端は開放される。そし
てその閉塞端にはオリフィス穴34が穿設され、開放端
は第2のゴム部材28で閉塞される。内側円筒体24の
他端には可動側フランジ27が一体的に設けられる。可
動側フランジ27には、複数のボルト穴(図示せず)と
中心穴37とが設けられ、中心穴37によって第2のゴ
ム部材28は外部と連通される。外側円筒体22と内側
円筒体24との内部には作動油31が封入され、これに
より油室32が形成される。
4が隙間25をもって同軸に挿入される。そしてこの隙
間25は、外側円筒体22と内側円筒体24とに固着さ
れた第1のゴム部材26で閉塞される。内側円筒体24
の一端側の挿入端は閉塞され、他端は開放される。そし
てその閉塞端にはオリフィス穴34が穿設され、開放端
は第2のゴム部材28で閉塞される。内側円筒体24の
他端には可動側フランジ27が一体的に設けられる。可
動側フランジ27には、複数のボルト穴(図示せず)と
中心穴37とが設けられ、中心穴37によって第2のゴ
ム部材28は外部と連通される。外側円筒体22と内側
円筒体24との内部には作動油31が封入され、これに
より油室32が形成される。
【0030】上記構成においては、内側円筒体24が固
定側部材と可動側部材とを兼用しており、即ちこれは、
外側円筒体22とともに作動油31を封入して油室32
を区画形成すると共に、一方の開放部たる外側円筒体2
2の開放端に隙間25をもって挿入される。そして、内
側円筒体24は、その他端側の開放端によって固定側部
材の他方の開放部を形成する。
定側部材と可動側部材とを兼用しており、即ちこれは、
外側円筒体22とともに作動油31を封入して油室32
を区画形成すると共に、一方の開放部たる外側円筒体2
2の開放端に隙間25をもって挿入される。そして、内
側円筒体24は、その他端側の開放端によって固定側部
材の他方の開放部を形成する。
【0031】また、この開放部を閉塞する第2のゴム部
材28はここでは単なる円板状とされている。しかしな
がら、前記同様に中心部に他の部材を固着させることは
自由である。
材28はここでは単なる円板状とされている。しかしな
がら、前記同様に中心部に他の部材を固着させることは
自由である。
【0032】そして、内側円筒体24の閉塞端部は油室
32を仕切る隔壁を形成している。ここではオリフィス
穴34が端面部に設けられているが、油室32に没入さ
れている部分のどこに設けてもよく、周方向に沿う側壁
に設けるようにしても構わない。そしてこれにより、内
側円筒体24と外側円筒体22との間には第1油室35
が、内側円筒体24の内部には第2油室36が形成され
る。
32を仕切る隔壁を形成している。ここではオリフィス
穴34が端面部に設けられているが、油室32に没入さ
れている部分のどこに設けてもよく、周方向に沿う側壁
に設けるようにしても構わない。そしてこれにより、内
側円筒体24と外側円筒体22との間には第1油室35
が、内側円筒体24の内部には第2油室36が形成され
る。
【0033】この実施の形態についても作用効果は前記
同様であり、ここでは動作原理についてのみ簡単に説明
する。図4に示すように、可動側フランジ27が引張力
Fで引っ張られると、内側円筒体24の移動により第1
油室35が容積増加して負圧となる。このため、負圧に
引っ張られて第2油室36の作動油がオリフィス穴34
を通じて第1油室35に移動する。そして第2油室36
も同様に負圧となるため、この負圧を相殺するように第
2のゴム部材28が引張方向と反対方向に弾性変形し、
第2油室36の容積を作動油移動分だけ減小する。この
とき中心穴37からは空気の吸い込みがなされる。な
お、内側円筒体24の周側壁に横穴38を設け、これか
ら空気を吸い込むようにしてもよい。
同様であり、ここでは動作原理についてのみ簡単に説明
する。図4に示すように、可動側フランジ27が引張力
Fで引っ張られると、内側円筒体24の移動により第1
油室35が容積増加して負圧となる。このため、負圧に
引っ張られて第2油室36の作動油がオリフィス穴34
を通じて第1油室35に移動する。そして第2油室36
も同様に負圧となるため、この負圧を相殺するように第
2のゴム部材28が引張方向と反対方向に弾性変形し、
第2油室36の容積を作動油移動分だけ減小する。この
とき中心穴37からは空気の吸い込みがなされる。な
お、内側円筒体24の周側壁に横穴38を設け、これか
ら空気を吸い込むようにしてもよい。
【0034】また、図示しないが、反対側の押込力を受
けた際には、内側円筒体24の押込みにより第1油室3
5の作動油がオリフィス穴34を通じて第2油室36に
押し込まれる。そして第2のゴム部材28は押込み方向
と反対方向に弾性変形し、第2油室36の容積を作動油
移動分だけ増加する。ここでも第2のゴム部材28は、
内部圧力の増減に応じて第2油室36の容積を変化させ
るダイヤフラムを形成する。
けた際には、内側円筒体24の押込みにより第1油室3
5の作動油がオリフィス穴34を通じて第2油室36に
押し込まれる。そして第2のゴム部材28は押込み方向
と反対方向に弾性変形し、第2油室36の容積を作動油
移動分だけ増加する。ここでも第2のゴム部材28は、
内部圧力の増減に応じて第2油室36の容積を変化させ
るダイヤフラムを形成する。
【0035】なお、かかるダンパ21は、特に軸方向の
長さをあまり大きく取れない場合に有効である。
長さをあまり大きく取れない場合に有効である。
【0036】〔第3の実施の形態〕次に、図5に示す第
3の実施の形態について説明する。このダンパ41は、
第1の実施の形態で示したダンパ1(図1)と略同様で
あり、以下異なる部分について説明し、同一の部分につ
いては図中同一符号を付し説明を省略する。
3の実施の形態について説明する。このダンパ41は、
第1の実施の形態で示したダンパ1(図1)と略同様で
あり、以下異なる部分について説明し、同一の部分につ
いては図中同一符号を付し説明を省略する。
【0037】これにあっては、第1の実施の形態におけ
る内側円筒体4が、一端側(図中左側)まで延出されて
閉塞円筒体9と一体をなし、これによって前記内側円筒
体4よりも長い内側円筒体44が形成されている。従っ
て、内側円筒体44はその一端部が第2のゴム部材8に
固着され、他端部(図中右側)が第2のゴム部材6に固
着される。またその内部は作動油が封入されない単なる
空間となっている。そして仕切板53は、その中心部の
中心穴57に内側円筒体44を隙間58をもって挿通さ
せると共に、その隙間58によって周方向に沿うオリフ
ィス穴54を区画形成する。
る内側円筒体4が、一端側(図中左側)まで延出されて
閉塞円筒体9と一体をなし、これによって前記内側円筒
体4よりも長い内側円筒体44が形成されている。従っ
て、内側円筒体44はその一端部が第2のゴム部材8に
固着され、他端部(図中右側)が第2のゴム部材6に固
着される。またその内部は作動油が封入されない単なる
空間となっている。そして仕切板53は、その中心部の
中心穴57に内側円筒体44を隙間58をもって挿通さ
せると共に、その隙間58によって周方向に沿うオリフ
ィス穴54を区画形成する。
【0038】これによると、図6に示すように、可動側
フランジ7が引張力Fで引っ張られたときには、第2油
室16の作動油が第2のゴム部材8によって引張方向に
押され、オリフィス穴54を通じて第1油室15に移動
するようになる。また逆に、図示しないが、反対側の押
込力を受けた際には、第1油室15の作動油が第1のゴ
ム部材6によって押込み方向に押され、オリフィス穴5
4を通じて第2油室16に移動するようになる。
フランジ7が引張力Fで引っ張られたときには、第2油
室16の作動油が第2のゴム部材8によって引張方向に
押され、オリフィス穴54を通じて第1油室15に移動
するようになる。また逆に、図示しないが、反対側の押
込力を受けた際には、第1油室15の作動油が第1のゴ
ム部材6によって押込み方向に押され、オリフィス穴5
4を通じて第2油室16に移動するようになる。
【0039】このように、このダンパ41にあっては、
引張り、押込みいずれの方向に対しても作動油を押出し
て反対側の油室に移動するようになっている。前述の第
1及び第2の実施の形態にあっては、引張り方向のとき
に負圧を利用して作動油を吸引するようにしているが、
油室の圧力変動が大きくなり、負圧があまり大きくなる
と気泡が発生し減衰特性が悪化する。この第3の実施の
形態では、引張り方向のときにも作動油を積極的に押出
して移動するため、負圧が大きくなることを防止し、気
泡の発生、減衰特性の悪化を防止できる。そしてこのダ
ンパ41は、特に大きな減衰力を必要とする大形構造物
にも適用できる。なお、内側円筒体44の代わりに中実
の軸を用いる変形例も可能である。
引張り、押込みいずれの方向に対しても作動油を押出し
て反対側の油室に移動するようになっている。前述の第
1及び第2の実施の形態にあっては、引張り方向のとき
に負圧を利用して作動油を吸引するようにしているが、
油室の圧力変動が大きくなり、負圧があまり大きくなる
と気泡が発生し減衰特性が悪化する。この第3の実施の
形態では、引張り方向のときにも作動油を積極的に押出
して移動するため、負圧が大きくなることを防止し、気
泡の発生、減衰特性の悪化を防止できる。そしてこのダ
ンパ41は、特に大きな減衰力を必要とする大形構造物
にも適用できる。なお、内側円筒体44の代わりに中実
の軸を用いる変形例も可能である。
【0040】以上、第1乃至第3の実施の形態について
説明してきたが、本発明は他にも次のような変形例が可
能である。
説明してきたが、本発明は他にも次のような変形例が可
能である。
【0041】図7に示すように、この変形例では、例え
ば第1の実施の形態における第1のゴム部材6が、ゴム
層17aと金属層18aとを径方向に沿って交互に積層
してなる積層構造とされている。具体的には、ゴム層1
7aと金属層18aとはそれぞれ薄肉円筒状に形成され
たゴムと金属からなり、これらを交互に嵌め合わせて接
着剤で接着することにより、第1のゴム部材6は形成さ
れる。なお、ゴム層17aは最外周と最内周とに設けて
外側円筒体2と内側円筒体4それぞれに固着するのが好
ましい。このようにすると、ゴム部分の径方向厚さが薄
くなって第1のゴム部材6のせん断変形を抑制できるよ
うになり、特に厚さが厚い場合や内圧が高い場合等には
好適となる。なお、これらの積層数は任意に設定でき
る。
ば第1の実施の形態における第1のゴム部材6が、ゴム
層17aと金属層18aとを径方向に沿って交互に積層
してなる積層構造とされている。具体的には、ゴム層1
7aと金属層18aとはそれぞれ薄肉円筒状に形成され
たゴムと金属からなり、これらを交互に嵌め合わせて接
着剤で接着することにより、第1のゴム部材6は形成さ
れる。なお、ゴム層17aは最外周と最内周とに設けて
外側円筒体2と内側円筒体4それぞれに固着するのが好
ましい。このようにすると、ゴム部分の径方向厚さが薄
くなって第1のゴム部材6のせん断変形を抑制できるよ
うになり、特に厚さが厚い場合や内圧が高い場合等には
好適となる。なお、これらの積層数は任意に設定でき
る。
【0042】また、図8に示す変形例では、例えば第1
の実施の形態における第1のゴム部材6が、ゴム層17
bと金属層18bとを軸方向に沿って交互に積層してな
る積層構造とされている。この場合、ゴム層17bと金
属層18bとは、軸方向に比較的薄い厚さを有する円環
状のゴムと金属からなり、これらを交互に重ね合わせて
接着剤で接着することにより、第1のゴム部材6は形成
される。ここで、金属層18bの外周側と内周側とには
隙間19が設けられ、外側円筒体2と内側円筒体4とに
はゴム層17bのみが固着されて、第1のゴム部材6の
せん断変形を許容している。こうすると特に、第1のゴ
ム部材6の軸方向の剛性を高められ内圧が高い場合に有
利となる。
の実施の形態における第1のゴム部材6が、ゴム層17
bと金属層18bとを軸方向に沿って交互に積層してな
る積層構造とされている。この場合、ゴム層17bと金
属層18bとは、軸方向に比較的薄い厚さを有する円環
状のゴムと金属からなり、これらを交互に重ね合わせて
接着剤で接着することにより、第1のゴム部材6は形成
される。ここで、金属層18bの外周側と内周側とには
隙間19が設けられ、外側円筒体2と内側円筒体4とに
はゴム層17bのみが固着されて、第1のゴム部材6の
せん断変形を許容している。こうすると特に、第1のゴ
ム部材6の軸方向の剛性を高められ内圧が高い場合に有
利となる。
【0043】なお、これらの構造はいずれの実施の形態
においても、また第2のゴム部材に対しても採用するこ
とができる。
においても、また第2のゴム部材に対しても採用するこ
とができる。
【0044】次に、これらダンパの適用例として代表的
なものを以下に述べる。
なものを以下に述べる。
【0045】図9は、プラント設備等の配管への適用例
であり、この場合は配管61と固定壁62とを結ぶよう
にダンパ1(21,41でもよい)を設置する。こうす
ることで配管61の振動は確実に抑制される。
であり、この場合は配管61と固定壁62とを結ぶよう
にダンパ1(21,41でもよい)を設置する。こうす
ることで配管61の振動は確実に抑制される。
【0046】図10はエンジンの防振支持に用いる例
で、この場合はエンジン63とエンジンベッド64とを
結んでダンパ1を設置する。こうすることで、エンジン
63からエンジンベッド64への振動伝達を確実に抑制
できる。なお、エンジン63の荷重(重量)は、ばね構
造のマウント部材65で受けられるので、ダンパ1には
荷重が作用されない。
で、この場合はエンジン63とエンジンベッド64とを
結んでダンパ1を設置する。こうすることで、エンジン
63からエンジンベッド64への振動伝達を確実に抑制
できる。なお、エンジン63の荷重(重量)は、ばね構
造のマウント部材65で受けられるので、ダンパ1には
荷重が作用されない。
【0047】図11は精密機器用の除振台66への適用
例である。これによって、支持台67の振動はダンパ1
で吸収されて除振台66には伝達されなくなる。なお、
除振台66の荷重(重量)は同様にばね構造のマウント
部材68で受けられる。
例である。これによって、支持台67の振動はダンパ1
で吸収されて除振台66には伝達されなくなる。なお、
除振台66の荷重(重量)は同様にばね構造のマウント
部材68で受けられる。
【0048】図12は、ビル等の鉄骨構造物69への適
用例を示し、これにおいては各スラブ間にダンパ1を設
置し、鉄骨構造物69の風や地震等による揺れを抑制す
るようにしている。ここで、各スラブを区画する横材7
0からは斜材71が下方に一体的に延出され、斜材71
の下端とその下方の横材70とを結ぶように、ダンパ1
が水平に設置されている。これは、鉄骨構造物69の揺
れに伴って、上下の横材70同士が水平方向に相対移動
することによる。そしてこの相対移動を減衰すること
で、鉄骨構造物69の揺れは確実に抑制されることにな
る。
用例を示し、これにおいては各スラブ間にダンパ1を設
置し、鉄骨構造物69の風や地震等による揺れを抑制す
るようにしている。ここで、各スラブを区画する横材7
0からは斜材71が下方に一体的に延出され、斜材71
の下端とその下方の横材70とを結ぶように、ダンパ1
が水平に設置されている。これは、鉄骨構造物69の揺
れに伴って、上下の横材70同士が水平方向に相対移動
することによる。そしてこの相対移動を減衰すること
で、鉄骨構造物69の揺れは確実に抑制されることにな
る。
【0049】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、他の様々な実施の形態を採ることが可能である。例
えば、各円筒体を矩形筒体等の別形状のものに代えた
り、構造物への取付けにフランジを用いず、溶接等によ
り一体的に固着するようにしても構わない。また、かか
るダンパは、第1及び第2のゴム部材の変形量を増すこ
とにより、微小振動のみならず中程度の振幅を有する振
動にも対応可能となる。
説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、他の様々な実施の形態を採ることが可能である。例
えば、各円筒体を矩形筒体等の別形状のものに代えた
り、構造物への取付けにフランジを用いず、溶接等によ
り一体的に固着するようにしても構わない。また、かか
るダンパは、第1及び第2のゴム部材の変形量を増すこ
とにより、微小振動のみならず中程度の振幅を有する振
動にも対応可能となる。
【0050】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
る。
【0051】(1) 設計パラメータの選択幅を拡大で
き、制振対象構造物に合わせて最適設計が可能となる。
き、制振対象構造物に合わせて最適設計が可能となる。
【0052】(2) コンパクトで高性能な微小振動制
振用ダンパを安価に提供できる。
振用ダンパを安価に提供できる。
【図1】本発明に係る制振用ダンパを示し、第1の実施
の形態を示す縦断面図である。
の形態を示す縦断面図である。
【図2】第1の実施の形態における動作時の様子を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図3】本発明に係る制振用ダンパを示し、第2の実施
の形態を示す縦断面図である。
の形態を示す縦断面図である。
【図4】第2の実施の形態における動作時の様子を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図5】本発明に係る制振用ダンパを示し、第3の実施
の形態を示す縦断面図である。
の形態を示す縦断面図である。
【図6】第3の実施の形態における動作時の様子を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図7】変形例を示す縦断面図である。
【図8】別の変形例を示す縦断面図である。
【図9】本発明に係る制振用ダンパの適用例を示す斜視
図である。
図である。
【図10】本発明に係る制振用ダンパの適用例を示す概
略正面図である。
略正面図である。
【図11】本発明に係る制振用ダンパの適用例を示す概
略正面図である。
略正面図である。
【図12】本発明に係る制振用ダンパの適用例を示す概
略正面図である。
略正面図である。
1,21,41 ダンパ 2,22 外側円筒体 4,24,44 内側円筒体 5,25 隙間 6,26 第1のゴム部材 8,28 第2のゴム部材 11 作動油 12,32 油室 13,53 仕切板 14,34,54 オリフィス穴
Claims (5)
- 【請求項1】 作動流体が封入される流体室を区画形成
し、二つの開放部を有した固定側部材と、一方の上記開
放部に隙間をもって挿入される可動側部材と、該可動側
部材及び上記一方の開放部の区画壁に固着されて上記隙
間を閉塞する第1のゴム部材と、他方の上記開放部の区
画壁に固着されて該開放部を閉塞する第2のゴム部材
と、上記開放部の間で上記流体室を仕切る隔壁と、該隔
壁に設けられたオリフィス穴とを備えたことを特徴とす
る制振用ダンパ。 - 【請求項2】 上記固定側部材が、両端が開放された筒
体からなる請求項1記載の制振用ダンパ。 - 【請求項3】 上記固定側部材が、一端が開放され他端
が閉塞される第1筒体と、該第1筒体の開放端に隙間を
もって挿入されて上記可動側部材をも形成し、挿入側の
端部が閉塞されて上記隔壁を形成すると共に、反対側の
端部が開放される第2筒体とからなり、上記第1のゴム
部材が、上記第1筒体の内周面と上記第2筒体の外周面
とに固着されて上記隙間を閉塞し、上記第2のゴム部材
が、上記第2筒体の開放端を閉塞する請求項1記載の制
振用ダンパ。 - 【請求項4】 上記固定側部材が、両端が開放された筒
体からなり、上記可動側部材が、上記筒体の一端部から
挿入されて他端部まで延出されると共に、上記第1のゴ
ム部材が、上記筒体の一端部にて上記隙間を閉塞し、上
記第2のゴム部材が、上記筒体の他端部にて上記可動側
部材に固着され、上記隔壁が上記可動側部材を挿通さ
せ、上記オリフィス穴が、上記隔壁と上記可動側部材と
の隙間によって形成される請求項1記載の制振用ダン
パ。 - 【請求項5】 上記固定側部材と上記可動側部材とにフ
ランジが一体的に設けられた請求項1乃至4いずれかに
記載の制振用ダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8178221A JPH1026173A (ja) | 1996-07-08 | 1996-07-08 | 制振用ダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8178221A JPH1026173A (ja) | 1996-07-08 | 1996-07-08 | 制振用ダンパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1026173A true JPH1026173A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16044713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8178221A Pending JPH1026173A (ja) | 1996-07-08 | 1996-07-08 | 制振用ダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1026173A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100482962B1 (ko) * | 2001-11-20 | 2005-04-15 | 기아자동차주식회사 | 라디에이터 진동 흡수 장치 |
JP2009079631A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用軸ばね |
JP2009108974A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用軸ばね |
JP2011251683A (ja) * | 2011-09-09 | 2011-12-15 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用軸ばね |
JPWO2014125703A1 (ja) * | 2013-02-15 | 2017-02-02 | イーグル工業株式会社 | アキュムレータ |
-
1996
- 1996-07-08 JP JP8178221A patent/JPH1026173A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100482962B1 (ko) * | 2001-11-20 | 2005-04-15 | 기아자동차주식회사 | 라디에이터 진동 흡수 장치 |
JP2009079631A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用軸ばね |
JP2009108974A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用軸ばね |
JP2011251683A (ja) * | 2011-09-09 | 2011-12-15 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用軸ばね |
JPWO2014125703A1 (ja) * | 2013-02-15 | 2017-02-02 | イーグル工業株式会社 | アキュムレータ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH02278029A (ja) | スリーブ形ゴム緩衝器 | |
JP2007531852A (ja) | 流体質量効果を利用した粘性防振および制動ストラット | |
JPH033088B2 (ja) | ||
JPH01234635A (ja) | ブッシュ形取付装置 | |
US7806420B2 (en) | Hydraulic damper | |
JPS62224746A (ja) | 流体封入式防振支持体 | |
JP2002227921A (ja) | 防振装置 | |
WO1989012184A1 (en) | Fluid seal type mounting apparatus | |
JPH0534535B2 (ja) | ||
JPH04262114A (ja) | 弾性ゴム軸受 | |
JPH1026173A (ja) | 制振用ダンパ | |
JPH01238730A (ja) | 流体封入式マウント装置 | |
JPH01193426A (ja) | 流体封入式マウント装置 | |
JPS60132144A (ja) | 防振装置 | |
US4880215A (en) | Fluid-filled elastic mounting structure | |
EP1203898B1 (en) | Fluid and elastomer apparatus with discrete volume compensator and secondary compliance | |
JPH10169705A (ja) | 制振器 | |
JPS61157430A (ja) | 支持構造体への振動ボデイの装着組立体 | |
JP2001235084A (ja) | フレキシブル管、防振器及びこれらを利用する防振配管構造 | |
JP3465714B2 (ja) | 振動エネルギー吸収装置およびその製造方法 | |
JPH01229132A (ja) | 流体封入式マウント装置 | |
JP2002130370A (ja) | 免震装置 | |
JP5363363B2 (ja) | 流体封入式防振装置 | |
JPH01164831A (ja) | 流体封入式円筒型マウント | |
JPS63275827A (ja) | 流体封入式マウント装置を用いた防振方法 |