JPH112299A - 摩擦ローラ式変速機 - Google Patents

摩擦ローラ式変速機

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JPH112299A
JPH112299A JP15887697A JP15887697A JPH112299A JP H112299 A JPH112299 A JP H112299A JP 15887697 A JP15887697 A JP 15887697A JP 15887697 A JP15887697 A JP 15887697A JP H112299 A JPH112299 A JP H112299A
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大滝  亮一
Koichi Sakai
幸一 坂井
Takashi Machida
尚 町田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の削減により、摩擦ローラ式変速機
を組み込んだ各種機械装置の小型・軽量化、コスト低
減、組み付け精度の向上を図る。 【解決手段】 電動モータ28のケーシング29の開口
と、摩擦ローラ式変速機のハウジング31の開口とを、
枢軸7aを支持する為の支持基板32を介して突き合わ
せる。この支持基板32の外周部分に設けた延長部39
を、上記ハウジング31を支持ブロック41に結合固定
する為の取付フランジとして機能させる。ハウジング3
1を上記支持ブロック41に、取付けブラケットを設け
る事なく、直接固定する事により、上記課題を解決す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種機械装置に
組み込んで、減速或は増速しつつ回転運動を伝達する摩
擦ローラ式変速機の改良に関し、小型・軽量化並びに低
コスト化を図れ、しかも組み付け精度の確保も容易な構
造を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】摩擦ローラ式変速機は、遊星歯車式等の
歯車式変速機に比べて、高速で運転した場合にも発生す
る騒音が小さい。この為、例えば摩擦ローラ式変速機を
電動モータの出力部に組み付けて減速機として使用し、
この電動モータの回転運動を減速すると共にトルクを増
大させる構造が、例えば特開平8−210455号公報
に記載されている。又、伝達すべきトルクの大きさに応
じて、各ローラの周面同士の当接圧を変化させる事によ
り、高い伝達効率を確保できる構造として、米国特許第
4709589号明細書には、図4〜6に示す様な摩擦
ローラ式変速機が記載されている。この従来の摩擦ロー
ラ式変速機は、有底円筒状の本体1とこの本体1の基端
開口部を塞ぐ蓋体2とから成る固定のハウジング3内に
中心ローラ4の内半部(図4の右半部)を、上記蓋体2
の略中央部に形成した通孔5を通じて挿入している。
尚、この通孔5は、上記蓋体2の中心から、少しだけ外
れた位置に設けている。又、上記中心ローラ4の外半部
(図4の左半部)で上記蓋体2から突出した部分には、
第一の回転軸である入力軸6の端部を結合固定してい
る。
【0003】又、上記ハウジング3の内側で上記中心ロ
ーラ4の周囲部分には、3本の枢軸7a、7b、7c
を、それぞれこの中心ローラ4と平行に配置している。
即ち、これら各枢軸7a、7b、7cの一端部(図4の
左端部)を上記蓋体2に支持すると共に、他端部(図4
の右端部)を連結板8に支持している。従って、図4〜
6に示した従来構造では、上記蓋体2が、上記複数本の
枢軸7a、7b、7cの一端部を支持する為の支持基板
としての機能を兼ね備えている。尚、上記3本の枢軸7
a、7b、7cのうち、図5〜6の上部中央に位置する
1本の枢軸7aは、その両端部を上記蓋体2及び連結板
8に形成した嵌合孔に圧入固定若しくはがたつきなく挿
入している。従って、この枢軸7aが、上記ハウジング
3内で円周方向或は直径方向に変位する事はない。
【0004】これに対して、図5〜6の下部左右両側に
位置する残り2本の枢軸7b、7cは、両端部を上記蓋
体2及び連結板8に対し、上記ハウジング3の円周方向
及び直径方向に亙る若干の変位自在に支持している。こ
の為に、上記蓋体2及び連結板8の一部で上記枢軸7
b、7cの両端部に整合する部分には、図6に示す様
に、上記両枢軸7b、7cの外径よりも大きな内径を有
する支持孔9、9を形成し、これら各支持孔9、9に、
上記両枢軸7b、7cの両端部を緩く係合させている。
そして、これら各枢軸7a、7b、7cの中間部周囲
に、それぞれが中間ローラであるガイドローラ10及び
ウェッジローラ11a、11bを、それぞれラジアルニ
ードル軸受12により、回転自在に支持している。尚、
上記連結板8は、上記蓋体2の内面(上記ガイドローラ
10及びウェッジローラ11a、11bを設置した空間
側の面で、図4の右面)の一部で、上記ガイドローラ1
0及びウェッジローラ11a、11bから外れた位置に
突設した突部13、13に突き当て、連結ボルト14、
14により、上記蓋体2に連結固定している。
【0005】又、上記ハウジング3の内側で上記ガイド
ローラ10及びウェッジローラ11a、11bを囲む部
分には、円環状の外輪15を、回転自在に設けている。
この外輪15の内周面中央部は直径方向内方に突出させ
る事により、土手状の凸部16とし、この凸部16の内
周面を第二の円筒面17としている。そして、この第二
の円筒面17と、上記ガイドローラ10及びウェッジロ
ーラ11a、11bの外周面である第三の円筒面18、
18とを当接自在としている。又、上記外輪15には、
結合ブラケット19の外径側端部を外嵌固定し、この結
合ブラケット19の中心部に、第二の回転軸である出力
軸20の内端部を結合固定している。この出力軸20
は、前記ハウジング3を構成する本体1の中央部に形成
した第二の通孔21を回転自在に挿通して、このハウジ
ング3外に突出させている。
【0006】上記ガイドローラ10及びウェッジローラ
11a、11bの外周面である、上記各第三の円筒面1
8、18は、それぞれ前記中心ローラ4の外周面に設け
た第一の円筒面22と、上記外輪15の内周面に設けた
上記第二の円筒面17とに当接させている。上記中心ロ
ーラ4の中心と上記出力軸20及び外輪15の中心とは
互いに偏心している。即ち、前述の様に、上記中心ロー
ラ4を挿通する通孔5は、上記ハウジング3の中心から
少しだけ外れた位置に設けているのに対して、上記出力
軸20を挿通する第二の通孔21は、上記ハウジング3
の中心に設けている。又、この第二の通孔21の内側に
回転自在に支持した出力軸20と外輪15とは、互いに
同心である。従って、上記中心ローラ4と上記外輪15
及び出力軸20とは、上記通孔5のハウジング3の中心
からのずれ量δ(図4参照)分だけ、互いに偏心してい
る。そして、上記中心ローラ4の外周面に設けた上記第
一の円筒面22と上記外輪15に設けた上記第二の円筒
面17との間に存在して上記ガイドローラ10及びウェ
ッジローラ11a、11bが設けられた環状空間23の
幅寸法が、このδ分の偏心量に見合う分だけ、円周方向
に亙り不同になっている。
【0007】この様に、上記環状空間23の幅寸法を円
周方向に亙り不同にした分、上記ガイドローラ10及び
ウェッジローラ11a、11bの外径を異ならせてい
る。即ち、上記外輪15に対して中心ローラ4が偏心し
ている側(図5〜6の下側)に位置するウェッジローラ
11a、11bの径を、互いに同じとすると共に比較的
小径にしている。これに対し、上記外輪15に対して中
心ローラ4が偏心しているのと反対側(図5〜6の上
側)に位置するガイドローラ10の径を、上記両ウェッ
ジローラ11a、11bよりも大きくしている。そし
て、これら3個の、それぞれが中間ローラであるガイド
ローラ10及びウェッジローラ11a、11bの外周面
である第三の円筒面18、18を、上記第一、第二の円
筒面22、17に当接させている。
【0008】尚、それぞれが中間ローラである、上記1
個のガイドローラ10及び2個のウェッジローラ11
a、11bのうち、ガイドローラ10を支持した枢軸7
aは、前述の様に、上記ハウジング3内に固定してい
る。これに対して、ウェッジローラ11a、11bを支
持した枢軸7b、7cは、やはり前述した様に上記ハウ
ジング3内に、円周方向及び直径方向に亙る若干の変位
を自在に支持している。従って、上記ウェッジローラ1
1a、11bも、上記ハウジング3内で円周方向及び直
径方向に亙り若干の変位自在である。そして、前記蓋体
2のシリンダ孔24、24内に装着した圧縮コイルばね
25、25等の弾性材により、上記各ウェッジローラ1
1a、11bを支持した枢軸7b、7cを、これら各枢
軸7b、7cに回転自在に支持したウェッジローラ11
a、11bを前記環状空間23の幅の狭い部分に向け移
動させるべく、弾性的に軽く押圧している。
【0009】上述の様に構成される従来構造の摩擦ロー
ラ式変速機の場合、入力軸6に結合した中心ローラ4の
回転は、この中心ローラ4の外周面である第一の円筒面
22と、ガイドローラ10及びウェッジローラ11a、
11bの外周面である第三の円筒面18、18との当接
部である、各内径側当接部26、26を介して、これら
ガイドローラ10及びウェッジローラ11a、11bに
伝わる。更に、これらガイドローラ10及びウェッジロ
ーラ11a、11bの回転は、上記各第三の円筒面1
8、18と前記外輪15の内周面に設けた第二の円筒面
17との当接部である、各外径側当接部27、27を介
して、この外輪15に伝わる。そして、この外輪15に
結合固定した前記出力軸20が回転する。
【0010】上記中心ローラ4が図5〜6の時計方向
(又は反時計方向)に、外輪15が同じく反時計方向
(又は時計方向)に、それぞれ回転すると、図5〜6の
右側の枢軸7b(又は左側の枢軸7c)に回転自在に支
持したウェッジローラ11a(又は11b)が、上記第
一、第二の円筒面22、17同士の間に存在する環状空
間23内で、この環状空間23の幅の狭い部分(図5〜
6の下側中央部分)に向け移動する。この結果、上記枢
軸7b(又は7c)に回転自在に支持したウェッジロー
ラ11a(又は11b)の外周面である第三の円筒面1
8が、上記第一の円筒面22と第二の円筒面17とを強
く押圧する。そして、当該ウェッジローラ11a(又は
11b)に関する第三の円筒面18と上記第一の円筒面
22との当接部である内径側当接部26、及び、当該ウ
ェッジローラ11a(又は11b)に関する第三の円筒
面18と上記第二の円筒面17との当接部である外径側
当接部27の当接圧が高くなる。
【0011】上記1個のウェッジローラ11a(又は1
1b)に関する内径側、外径側両当接部26、27の当
接圧が高くなると、上記中心ローラ4と外輪15とのう
ちの少なくとも一方の部材が、組み付け隙間、或は弾性
変形等に基づき、それぞれの直径方向に亙り僅かに変位
する。この結果、残り2個の中間ローラである、ガイド
ローラ10及びウェッジローラ11b(又は11a)の
外周面である第三の円筒面18、18と上記中心ローラ
4の外周面である第一の円筒面22との当接部である2
個所の内径側当接部26、26、及びこれらウェッジロ
ーラ11b(又は11a)及びガイドローラ10の外周
面である第三の円筒面18、18と外輪15の内周面で
ある第二の円筒面17との当接部である2個所の外径側
当接部27、27の当接圧が高くなる。
【0012】上記1本の枢軸7b(又は7c)に回転自
在に支持したウェッジローラ11a(又は11b)を、
上記環状空間23内でこの環状空間23の幅の狭い部分
に向け移動させようとする力は、上記中心ローラ4から
上記外輪15に伝達するトルクの大きさに応じて変化す
る。即ち、上記中心ローラ4の駆動トルクが大きくなる
程、上記ウェッジローラ11a(又は11b)を上記環
状空間23の幅の狭い部分に向け移動させようとする力
が大きくなる。そして、この力が大きくなる程、上記各
内径側、外径側両当接部26、27の当接圧が大きくな
る。逆に言えば、上記駆動トルクが小さい場合には、こ
れら各内径側、外径側両当接部26、27の当接圧が小
さい。
【0013】尚、図4〜6に示した構造の場合には、入
力軸6が何れの方向にも回転する可能性がある為、2個
のウェッジローラ11a、11bを設けているが、入力
軸の回転方向が一定であれば、ウェッジローラを1個の
み設け、他の中間ローラをガイドローラとする事もでき
る。この場合に、ウェッジローラとガイドローラとを1
個ずつ、合計2個の中間ローラを設け、これら2個の中
間ローラを、中心ローラに関して直径方向反対側から少
しだけずれた位置に配置する事もできる。又、入力軸と
出力軸とを逆にすれば、増速機として使用する事も可能
である。更に、伝達すべきトルクに関係なく、内径側、
外径側両当接部26、27の当接圧を一定にしたままで
良ければ、総ての中間ローラをガイドローラとする事も
可能である。但し、ウェッジローラを設けない場合に
は、伝達すべきトルクに応じた最適の当接圧を得られな
い為、このトルクが変動する場合に伝達効率が低くなる
だけでなく、中心ローラの外周面と外輪の内周面との間
に複数の中間ローラを、必要とする当接圧を確保しつつ
組み付ける作業が面倒になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用する、従来から知られている摩擦ローラ式変速機は、
この摩擦ローラ式変速機を介して動力を出し入れする機
械装置への組み付け性を考慮していない。この為、実際
に上記摩擦ローラ式変速機を機械装置に組み付ける際に
は、組み付け用のブラケット等が必要になる。この結
果、組み付け作業が面倒になるだけでなく、摩擦ローラ
式変速機を組み込んだ各種機械装置の小型・軽量化並び
に低コスト化が難しくなる。しかも、上記組み付け用ブ
ラケットを設ける分、上記機械装置に対する上記摩擦ロ
ーラ式変速機の組み付け精度の確保も難しくなる。本発
明の摩擦ローラ式変速機は、この様な事情に鑑みて、小
型・軽量化並びに低コスト化を図れ、しかも組み付け精
度の確保も容易な構造を実現すべく発明したものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の摩擦ローラ式変
速機は、前述した従来の摩擦ローラ式変速機と同様に、
第一の回転軸と、この第一の回転軸の端部にこの第一の
回転軸と同心に固定され、外周面を第一の円筒面とした
中心ローラと、内周面を第二の円筒面として上記中心ロ
ーラの周囲に、この中心ローラに対する相対回転を自在
に設けた外輪と、この外輪と同心で一端部をこの外輪に
結合固定した第二の回転軸と、上記第一の円筒面と上記
第二の円筒面との間の環状空間内に、上記第一の回転軸
と平行に配置された複数本の枢軸と、これら各枢軸によ
り回転自在に支持され、それぞれの外周面を第三の円筒
面とした複数個の中間ローラと、上記複数本の枢軸の一
端部を支持する為の支持基板とを備え、上記支持基板の
ほぼ中央部に設けた通孔内に上記第一の回転軸を回転自
在に支持している。
【0016】特に、本発明の摩擦ローラ式変速機に於い
ては、次の〜の要件のうちの少なくとも1個を備え
る。 上記支持基板の外周寄り部分を上記外輪の直径方向
外方にまで延長して延長部とし、この延長部を、上記支
持基板を固定部分に結合固定する為の取付フランジとし
て機能させる。 上記支持基板の外周部分で上記外輪よりも直径方向
外側寄り部分に、この外輪と同心の支持筒部を設け、こ
の支持筒部の内周面と上記外輪の外周面との間に軸受を
設ける事により、上記外輪を上記支持基板に回転自在に
支持する。 摩擦ローラ式変速機に隣接させて、駆動手段と被駆
動装置との少なくとも一方を設け、上記支持基板に、上
記駆動手段と被駆動装置との何れか一方の構成部品とし
ての機能を合わせ持たせる。 摩擦ローラ式変速機に隣接させて、駆動手段と被駆
動装置との少なくとも一方を設け、上記外輪を、上記駆
動手段と被駆動装置との何れか一方の構成部材に回転自
在に支持させる。
【0017】
【作用】上述の様に構成する本発明の摩擦ローラ式変速
機によれば、摩擦ローラ式変速機を組み込んだ機械装置
の小型・軽量化並びに低コスト化を図れ、しかも組み付
け精度の確保も容易な構造を実現できる。即ち、の構
成を採用する事により、摩擦ローラ式変速機を構成する
支持基板を、上記機械装置に対して直接結合固定自在と
なり、取り付け用ブラケットを省略する事に基づく小型
・軽量化並びに低コスト化を図れ、しかも組み付け精度
の確保も可能になる。又、の構成を採用する事によ
り、外輪を回転自在に支持する為の部材を省略でき、小
型・軽量化並びに低コスト化を図れる。又、の構成を
採用する事により、摩擦ローラ式変速機を組み込んだ機
械装置全体としての構成部品の数を低減して、この機械
装置全体としての小型・軽量化並びに低コスト化を図れ
る。更に、の構成を採用する事により、やはり摩擦ロ
ーラ式変速機を組み込んだ機械装置全体としての構成部
品の数を低減して、この機械装置全体としての小型・軽
量化並びに低コスト化を図れる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の第
1例として、前述した要件〜のうち、の2個の
要件を備えた摩擦ローラ式変速機を示している。尚、本
発明の特徴は、小型・軽量化並びに低コスト化を図れ、
しかも組み付け精度の確保も容易な構造を実現すべく、
摩擦ローラ式変速機の構成部品を、この摩擦ローラ式変
速機を組み付けるべき機械装置に取り付ける部分の構造
にある。中心ローラ4と、外輪15aと、ガイドローラ
10を含む複数個の中間ローラとにより構成する摩擦ロ
ーラ式変速機本体部分の構造及び作用は、前述の図4〜
6に示した米国特許第4709589号明細書等に記載
されて従来から知られている摩擦ローラ式変速機と同様
である。又、上記摩擦ローラ式変速機本体部分の構造及
び作用は、本発明の要旨ではない。従って、従来構造と
同等部分に関する説明は省略若しくは簡略にし、以下、
本発明の特徴部分、並びに図4〜6に示した従来構造と
異なる部分を中心に説明する。尚、図1〜3は、前述し
た図4とは逆に、ガイドローラ10が図中下側に位置す
る状態で示している。
【0019】上記中心ローラ4を回転駆動する為の駆動
手段である電動モータ28は、有底円筒状のケーシング
29の中心部に、第一の回転軸に相当する回転駆動軸3
0を、回転自在に支持している。又、上記摩擦ローラ式
変速機本体部分を納めるハウジング31も、有底円筒状
に形成している。そして、このハウジング31の端部開
口と上記ケーシング29の端部開口とを互いに対向さ
せ、支持基板32を介して互いに突き合わせている。そ
して、この支持基板32と上記ケーシング29とを複数
本のねじ33により、上記支持基板32と上記ハウジン
グ31とをやはり複数本のねじ34により、それぞれ結
合固定している。この為に、上記ケーシング29の開口
端部には、外向フランジ状の鍔部35を形成し、上記複
数本のねじ33を、この鍔部35に形成したねじ孔36
に螺合し更に緊締している。又、上記複数本のねじ34
を、上記ハウジング31の周壁部37に形成したねじ孔
38に螺合し更に緊締している。
【0020】上記支持基板32の外周寄り部分は、上記
鍔部35の外周縁よりも直径方向外方に延長する事によ
り、延長部39としている。そして、この延長部39
を、取付フランジとして機能させている。即ち、上記延
長部39の複数個所を軸方向に挿通したねじ40、40
を、支持ブロック41等の固定部分に設けたねじ孔に螺
合し更に緊締して、上記支持基板32を上記支持ブロッ
ク41に結合固定している。尚、上記支持ブロック41
としては、例えば被駆動装置となる第二段の減速機のハ
ウジングを利用できる。上記延長部39の片面と上記支
持ブロック41の端面との対向する部分には、環状凹溝
の如き係合凹部42と環状突条の如き係合凸部43とを
設けて、互いに係合させている。これら係合凹部42と
係合凸部43との係合に基づき、上記支持基板32の直
径方向に亙る位置決めを図っている。
【0021】又、上記支持基板32の中央部に形成した
通孔5には、前記回転駆動軸30の先端部(図1の右端
部)にこの回転駆動軸30と一体に設けた、前記中心ロ
ーラ4を挿通している。そして、この中心ローラ4の基
端部(図1の左端部)を転がり軸受44により上記通孔
5内に、上記回転駆動軸30の基端部を別の転がり軸受
45により前記ケーシング29の底部内面に、それぞれ
回転自在に支持している。上記回転駆動軸30の中間部
外周面にはロータ46を、上記ケーシング29の内周面
にはステータ47を、それぞれ固定する事により、前記
電動モータ28を構成している。
【0022】更に、前記ハウジング31を構成する底板
部48のほぼ中央部には、この底板部48の両面同士を
連通させる、第二の通孔21aを形成している。上記底
板部48の外面(図1の右面)には円筒部49を、上記
第二の通孔21aを囲む状態で形成している。これら円
筒部49及び第二の通孔21aの中心軸は、上記回転駆
動軸30及び中心ローラ4の中心軸に対して、δだけ偏
心している。この点は、前述の図4〜6に示した従来構
造の場合と同様である。そして、上記円筒部49及び第
二の通孔21aの内側に、第二の回転軸である出力軸2
0aを、転がり軸受50により、回転自在に支持してい
る。上記出力軸20aは、有底円筒状の外輪15aを構
成する底板部51の外面中心部に、この外面に対して直
角に結合固定している。
【0023】上述の様に構成する本発明の摩擦ローラ式
変速機によれば、摩擦ローラ式変速機を組み込んだ機械
装置の小型・軽量化並びに低コスト化を図れ、しかも組
み付け精度の確保も容易な構造を実現できる。即ち、前
記支持基板32の外周寄り部分に設けた延長部39に挿
通したねじ40、40により上記支持基板32を、上記
機械装置を構成する支持ブロック41に対して直接結合
固定する為、取り付け用ブラケットを省略する事に基づ
く小型・軽量化並びに低コスト化を図れる。しかも、組
み付け精度の確保も可能になる。
【0024】又、図示の例では、摩擦ローラ式変速機に
隣接させて、駆動手段である電動モータ28を設け、上
記支持基板32に、この電動モータ28を構成するケー
シング29の開口部を塞ぐ蓋板としての機能と、摩擦ロ
ーラ式変速機の本体部分を収納するハウジング31の開
口部を塞ぐ蓋板としての機能とを合わせ持たせている。
この為、摩擦ローラ式変速機を組み込んだ機械装置全体
としての構成部品の数を低減できる。そして、この機械
装置全体としての小型・軽量化並びに低コスト化を図れ
る。更に、上記電動モータ28の回転駆動軸30及び摩
擦ローラ式変速機の中心ローラ4を、上記2種類の蓋板
としての機能を合わせ持った、1枚の支持基板32に回
転自在に支持している為、これら回転駆動軸30及び中
心ローラ4の支持精度を高度に維持できる。
【0025】次に、図2は、本発明の実施の形態の第2
例として、前述の要件〜のうち、〜の3個の要
件を備えた摩擦ローラ式変速機を示している。本例の場
合には、支持基板32aの外周部分で外輪15aよりも
直径方向外側寄り部分に、この外輪15aと同心の支持
筒部52を設けている。そして、この支持筒部52の内
周面と上記外輪15aの外周面との間に、1対の玉軸受
等の転がり軸受53、53を設ける事により、上記外輪
15aを上記支持基板32aに、回転自在に支持してい
る。上記支持基板32aを機械装置を構成する支持ブロ
ック41に結合固定する為の延長部39aは、上記支持
筒部52の開口部外周縁に、外向フランジ状に形成して
いる。
【0026】上述の様に構成する本例の構造の場合に
は、上述した第1例で得られる作用・効果に加え、ハウ
ジング31(図1)を省略する事による作用・効果と、
上記外輪15aを支持する転がり軸受53、53の径を
大きくする事による作用・効果とを得られる。先ず、上
記ハウジング31を省略する事に伴い、部品点数の削減
による小型・軽量化並びに低コスト化を図れる。
【0027】又、上記外輪15aを支持する転がり軸受
53、53の径を大きくする事に伴い、出力軸20aか
ら上記外輪15aに加わる曲げモーメントに対する剛性
が高くなる。即ち、上記出力軸20aには、この出力軸
20aの先端部に結合した機械装置の被駆動部材側か
ら、こじる様な曲げモーメントが加わる場合がある。前
述の図4に示した従来構造、或は上述の図1に示した第
1例の構造の様に、比較的小径の軸受により出力軸2
0、20aを支持する構造の場合には、上記曲げモーメ
ントに対する剛性が低い。これに対して、本例の様に、
上記外輪15aを大径の転がり軸受53、53により支
持する構造の場合には、上記曲げモーメントに対する剛
性が高くなる。そして、曲げモーメントが加わった場合
にも、構成各部に無理な力が加わりにくくして、摩擦ロ
ーラ式変速機の耐久性を確保できる。その他の構成及び
作用は、ねじ33、33を嵌合させるねじ孔36、36
を支持基板32a側に設けた以外、前述した第1例の場
合とほぼ同様であるから、同等部分には同一符号を付し
て、重複する説明を省略する。
【0028】次に、図3は、本発明の実施の形態の第3
例として、前述の要件〜のうち、の3個の要
件を備えた摩擦ローラ式変速機を示している。本例の場
合には、摩擦ローラ式変速機に隣接させて、被駆動装置
を設け、この被駆動装置を構成する支持ブロック41の
内周面に、上記摩擦ローラ式変速機を構成する外輪15
aを、1対の玉軸受等の転がり軸受53、53により、
回転自在に支持している。
【0029】本例の場合には、上述の様に、上記外輪1
5aを上記支持ブロック41の内周面に直接回転自在に
支持する事に伴い、前述の第1例に組み込んでいるハウ
ジング31(図1)を省略できる。この様にハウジング
31を省略した分、摩擦ローラ式変速機を組み込んだ機
械装置全体としての構成部品の数を低減して、この機械
装置全体としての小型・軽量化並びに低コスト化を図れ
る。又、上記外輪15aを大径の転がり軸受53、53
により支持する事に伴って、上記曲げモーメントに対す
る剛性が高くなる。その他の構成及び作用は、前述した
第1例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号
を付して、重複する説明を省略する。
【0030】
【発明の効果】本発明の摩擦ローラ式変速機は、以上に
述べた通り構成され作用するので、部品点数の削減に基
づき、摩擦ローラ式変速機を組み込んだ各種機械装置の
小型・軽量化並びに低コスト化を図れ、しかも組み付け
精度の確保も容易な構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。
【図2】同第2例を示す断面図。
【図3】同第3例を示す断面図。
【図4】従来構造の1例を示す断面図。
【図5】図4のA−A断面図。
【図6】同B−B断面図。
【符号の説明】
1 本体 2 蓋体 3 ハウジング 4 中心ローラ 5 通孔 6 入力軸 7a、7b、7c 枢軸 8 連結板 9 支持孔 10 ガイドローラ 11a、11b ウェッジローラ 12 ラジアルニードル軸受 13 突部 14 連結ボルト 15、15a 外輪 16 凸部 17 第二の円筒面 18 第三の円筒面 19 結合ブラケット 20、20a 出力軸 21、21a 第二の通孔 22 第一の円筒面 23 環状空間 24 シリンダ孔 25 圧縮コイルばね 26 内径側当接部 27 外径側当接部 28 電動モータ 29 ケーシング 30 回転駆動軸 31 ハウジング 32、32a 支持基板 33 ねじ 34 ねじ 35 鍔部 36 ねじ孔 37 周壁部 38 ねじ孔 39、39a 延長部 40 ねじ 41 支持ブロック 42 係合凹部 43 係合凸部 44 転がり軸受 45 転がり軸受 46 ロータ 47 ステータ 48 底板部 49 円筒部 50 転がり軸受 51 底板部 52 支持筒部 53 転がり軸受

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の回転軸と、この第一の回転軸の端
    部にこの第一の回転軸と同心に固定され、外周面を第一
    の円筒面とした中心ローラと、内周面を第二の円筒面と
    して上記中心ローラの周囲に、この中心ローラに対する
    相対回転を自在に設けた外輪と、この外輪と同心で一端
    部をこの外輪に結合固定した第二の回転軸と、上記第一
    の円筒面と上記第二の円筒面との間の環状空間内に、上
    記第一の回転軸と平行に配置された複数本の枢軸と、こ
    れら各枢軸により回転自在に支持され、それぞれの外周
    面を第三の円筒面とした複数個の中間ローラと、上記複
    数本の枢軸の一端部を支持する為の支持基板とを備え、
    上記支持基板のほぼ中央部に設けた通孔内に上記第一の
    回転軸を回転自在に支持した摩擦ローラ式変速機に於い
    て、次の〜の要件のうちの少なくとも1個を備える
    事を特徴とする摩擦ローラ式変速機。 上記支持基板の外周寄り部分を上記外輪の直径方向
    外方にまで延長して延長部とし、この延長部を、上記支
    持基板を固定部分に結合固定する為の取付フランジとし
    て機能させる。 上記支持基板の外周部分で上記外輪よりも直径方向
    外側寄り部分に、この外輪と同心の支持筒部を設け、こ
    の支持筒部の内周面と上記外輪の外周面との間に軸受を
    設ける事により、上記外輪を上記支持基板に回転自在に
    支持する。 摩擦ローラ式変速機に隣接させて、駆動手段と被駆
    動装置との少なくとも一方を設け、上記支持基板に、上
    記駆動手段と被駆動装置との何れか一方の構成部品とし
    ての機能を合わせ持たせる。 摩擦ローラ式変速機に隣接させて、駆動手段と被駆
    動装置との少なくとも一方を設け、上記外輪を、上記駆
    動手段と被駆動装置との何れか一方の構成部材に回転自
    在に支持させる。
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