JPH11229594A - 防音床材、および防音床材用の緩衝材の製造方法 - Google Patents

防音床材、および防音床材用の緩衝材の製造方法

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JPH11229594A
JPH11229594A JP4903698A JP4903698A JPH11229594A JP H11229594 A JPH11229594 A JP H11229594A JP 4903698 A JP4903698 A JP 4903698A JP 4903698 A JP4903698 A JP 4903698A JP H11229594 A JPH11229594 A JP H11229594A
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JP
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nonwoven fabric
cushioning
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JP4903698A
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Hidetaka Hanajima
秀隆 花島
Yoshihiro Maekawa
吉弘 前川
Matataro Muramatsu
又太郎 村松
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的単純な構成によって、十分な防音性能
と良好な歩行感の両立を図ることができる防音床材、お
よびそのような防音床材用の緩衝材を容易かつ安価に製
造することができる防音床材用の緩衝材の製造方法を提
供する。 【解決手段】 緩衝材4を含む複数の材料層2、3、4
を表裏方向に積層することによって形成された防音床材
であって、緩衝材4が、複数の硬質部4aおよび軟質部
4bを平面的に配置した不織布で構成されている。ま
た、表裏方向に積層され、防音床材1を構成する複数の
材料層の1つとして用いられる防音床材1用の緩衝材4
の製造方法であって、不織布用マットMを準備し、複数
のニードル13を互いに異なる密度で配置した複数の高
密度および低密度のニードル部を有する縫合手段11を
準備し、不織布用マットMを縫合手段11のニードル1
3で刺し縫いすることによって、緩衝材4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防音性能を得るた
めの緩衝材を含む複数の材料層を積層した防音床材、お
よびそのような防音床材用の緩衝材の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図14および図15は、従来のこの種の
防音床材の2つの例を示している。図14に示す防音床
材51は、表層側から順に、化粧材52、基材53およ
び緩衝材54で構成されている。化粧材52は、ラワン
合板などの表面に化粧単板などを一体に接着した、いわ
ゆる化粧合板で構成されている。基材53は、合板やM
DFなどの比較的高い剛性の材料で構成され、その裏面
には複数の溝55が形成されている。また、緩衝材54
は、発泡ポリウレタンなどの発泡樹脂、不織布や、SB
R、NBRまたは天然ゴムなどから成る均質なシート材
で構成されている。この構成によれば、基材53によっ
て防音床材51の剛性が確保されるとともに、緩衝材5
4によって防音性とクッション性が得られる。また、図
15の防音床材61は、図8の防音床材51に対し、緩
衝材54の表裏面に凹凸62を形成することによって、
防音性能を高めたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した2つ
の防音床材51、61はいずれも、緩衝材54が均質な
材料で構成されているので、防音性能を高めるべく、緩
衝材54を非常に柔軟な材料、例えば高発泡の発泡樹脂
で構成した場合には、緩衝材54が柔らかくなりすぎる
ため、ふわふわした歩行感になり、歩行時の沈み込み量
が大きくなって、人によっては船酔いに似た症状が現れ
てしまうという欠点がある。また、防音床材によって防
音すべき音は一般に、広い周波数域を有しているのに対
し、上記のように均質な材料で構成された緩衝材54
は、その密度などに応じた特定の周波数域でしか吸音効
果を発揮できないため、これを非常に柔軟な材料で構成
した場合でも、得られる防音性能には限界がある。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、比較的単純な構成によって、十
分な防音性能と良好な歩行感の両立を図ることができる
防音床材、およびそのような防音床材用の緩衝材を容易
かつ安価に製造することができる防音床材用の緩衝材の
製造方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、緩衝材を含む複数の材料層
を表裏方向に積層することによって形成された防音床材
であって、緩衝材が、複数の硬質部および軟質部を平面
的に配置した不織布で構成されていることを特徴として
いる。
【0006】この防音床材では、緩衝材を構成する不織
布の中に、複数の硬質部および軟質部が平面的に混在し
て配置される。したがって、緩衝材に音が伝搬した場
合、その振動エネルギーのうちの、ある周波数域に対す
る硬質部による吸音効果と、他の周波数域に対する軟質
部による吸音効果とを、同時にかつ相乗的に発揮させる
ことができる。その結果、より広い周波数域に対して吸
音効果を発揮でき、したがって、十分な防音性能を得る
ことができる。
【0007】また、軟質部の硬度不足が硬質部によって
補われるので、緩衝材全体として、柔らかすぎない適度
なクッションが得られ、良好な歩行感を達成することが
できる。
【0008】また、前記目的を達成するため、請求項2
に係る発明は、表裏方向に積層され、防音床材を構成す
る複数の材料層の1つとして用いられる防音床材用の緩
衝材の製造方法であって、不織布用マットを準備し、複
数のニードルを複数の高密度部および低密度部を有する
ように互いに異なる密度で配置したニードル手段を準備
し、不織布用マットをニードル手段でパンチングするこ
とによって、緩衝材を形成することを特徴としている。
【0009】この防音床材用の緩衝材の製造方法によれ
ば、複数の高密度部および低密度部を有するように複数
のニードルを配置したニードル手段で、不織布用マット
をパンチングすることによって、マットの繊維の定着が
なされ、不織布が形成される。同時に、ニードルの高密
度部に対応する不織布の部分には、パンチングが密に行
われることによって、複数の硬質部が形成される一方、
ニードルの低密度部に対応する不織布の部分には、パン
チングが疎に行われることによって、複数の軟質部が形
成される。このように、この製造方法では、上記請求項
1の防音床材用の緩衝材、すなわち複数の硬質部および
軟質部を平面的に配置した不織布から成る緩衝材を、不
織布の形成と同時に効率良く製造することができる。
【0010】また、請求項3に係る発明は、表裏方向に
積層され、防音床材を構成する複数の材料層の1つとし
て用いられる防音床材用の緩衝材の製造方法であって、
不織布シートを準備し、ミシンを準備し、不織布シート
に複数の硬質部および軟質部が平面的に配置されるよう
に、不織布シートをミシンで部分的に縫うことによっ
て、緩衝材を形成することを特徴としている。
【0011】この製造方法では、不織布シートをミシン
で部分的に縫うことによって、ミシンで縫われた不織布
シートの部分には、縫合により硬度が高められること
で、複数の硬質部が形成され、縫われなかった不織布シ
ートの部分は、もとの硬度が維持され、複数の軟質部と
して残る。このように、本製造方法によれば、あらかじ
め形成した不織布シートを2次加工によりミシンで部分
的に縫うだけで、請求項1の防音床材用の緩衝材を、容
易かつ安価に製造することができる。
【0012】請求項4に係る発明は、表裏方向に積層さ
れ、防音床材を構成する複数の材料層の1つとして用い
られる防音床材用の緩衝材の製造方法であって、互いに
異なる硬度を有する複数の第1および第2の不織布シー
トを準備し、これら複数の第1および第2の不織布シー
トを交互に積層してブロック体を形成し、このブロック
体を第1および第2の不織布シートの積層方向に切断す
ることによって、緩衝材を形成することを特徴としてい
る。
【0013】この製造方法では、互いに異なる硬度を有
する複数の第1および第2の不織布シートを交互に積層
したブロック体を切断することによって、不織布から成
る緩衝材が得られ、その切断面に、複数の第1および第
2の不織布シート、すなわち複数の硬質部と軟質部が交
互に配置される。このように、本製造方法によれば、異
なる硬度を有する複数の不織布シートを交互に積層し、
切断するだけで、請求項1の防音床材用の緩衝材を、容
易かつ安価に製造することができる。
【0014】さらに、請求項5に係る発明は、表裏方向
に積層され、防音床材を構成する複数の材料層の1つと
して用いられる防音床材用の緩衝材の製造方法であっ
て、互いに異なる硬度を有する複数の不織布シートを準
備し、多数のニードルを有するニードル手段を準備し、
複数の不織布シートを積層し、ニードル手段でパンチン
グすることによって、緩衝材を形成することを特徴とし
ている。
【0015】この製造方法では、異なる硬度をもつ複数
の不織布シートをあらかじめ形成し、これらを2次加工
によりニードルパンチングするだけで、硬質部と軟質部
を表裏方向に配置した不織布から成る緩衝材を簡単かつ
安価に製造することができる。また、このように製造さ
れた緩衝材では、音が伝搬した場合、その振動エネルギ
ーのうちの、ある周波数域に対する硬質部による吸音効
果と、他の周波数域に対する軟質部による吸音効果と
を、順次かつ相乗的に発揮させることができる。その結
果、より広い周波数域に対して吸音効果を発揮でき、し
たがって、十分な防音性能を得ることができる。また、
軟質部の硬度不足が硬質部によって補われるので、緩衝
材全体として、柔らかすぎない適度なクッションが得ら
れ、良好な歩行感を達成することができる。
【0016】また、請求項6に係る発明は、表裏方向に
積層され、防音床材を構成する複数の材料層の1つとし
て用いられる防音床材用の緩衝材の製造方法であって、
互いに異なる硬度を有する複数の不織布シートを準備
し、ミシンを準備し、複数の不織布シートを積層し、ミ
シンで縫合することによって、緩衝材を形成することを
特徴としている。
【0017】この製造方法によれば、あらかじめ形成し
た異なる硬度の複数の不織布シートを、2次加工により
ミシンで縫合するだけで、請求項5と同様、硬質部と軟
質部を表裏方向に配置した不織布から成る緩衝材を、簡
単かつ安価に製造することができる。また、緩衝材の表
裏面にミシンの縫い糸による凹凸が自然に形成されるの
で、この凹凸形状によって防音性能をさらに高めること
ができる。
【0018】さらに、請求項7に係る発明は、表裏方向
に積層され、防音床材を構成する複数の材料層の1つと
して用いられる防音床材用の緩衝材の製造方法であっ
て、互いに異なる硬度を有する複数の不織布シートを準
備し、熱融着フィルムを準備し、複数の不織布シートの
間に熱融着フィルムを挿入し、熱圧着することによっ
て、緩衝材を形成することを特徴としている。
【0019】この製造方法では、熱圧着によって熱融着
フィルムが融け、不織布シート同士を融着する。したが
って、この製造方法においても、請求項5および6と同
様、硬質部と軟質部を表裏方向に配置した不織布から成
る緩衝材を、簡単かつ安価に製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第
1実施形態による防音床材(以下、単に「床材」とい
う)を示している。同図に示すように、この床材1は、
3層構造のものであり、表層側から順に、化粧材2、基
材3および緩衝材4で構成されている。
【0021】化粧材2は、ラワン合板などの表面に楢や
カバなどの無垢の化粧単板などを一体に接着した、いわ
ゆる化粧合板で構成されている。基材3は、合板やMD
Fなどの比較的高い剛性の材料で構成され、その裏面に
は、音の減衰を促進して、防音性能を高めるための複数
の溝5が、等間隔で形成されている。なお、これらの溝
5は省略することが可能である。
【0022】緩衝材4は、複数の硬質部4aおよび軟質
部4bから成る不織布で構成されている。図2に示すよ
うに、複数の硬質部4aおよび軟質部4bは、それぞれ
帯状のものであり、平面的に見て、交互に等間隔で配置
されている。
【0023】以上の構成の床材1では、緩衝材4を構成
する不織布の中に、複数の硬質部4aおよび軟質部4b
が平面的に混在して配置されている。したがって、化粧
材2および基材3を介して緩衝材4に音が伝搬した場
合、その振動エネルギーのうちの、ある周波数域に対す
る硬質部4aによる吸音効果と、他の周波数域に対する
軟質部4bによる吸音効果とを、同時にかつ相乗的に発
揮させることができる。その結果、より広い周波数域に
対して吸音効果を発揮でき、したがって、十分な防音性
能を得ることができる。
【0024】また、軟質部4bの硬度不足が硬質部4a
によって補われるので、緩衝材4全体として、柔らかす
ぎない適度なクッションが得られ、したがって、良好な
歩行感を達成することができる。また、床材1は、3層
構造という比較的単純な構成で、上記効果を達成するこ
とができる。
【0025】図3は、上記構成の緩衝材4の製造方法の
一例を示している。この緩衝材4の製造方法は、これを
構成する不織布の形成と、不織布の硬質部4aおよび軟
質部4bの形成とを同時に行うものである。すなわち、
この場合の不織布は、繊維の定着を、バインダーを用い
ずにニードルの刺し縫いで行うものであり、同図の符号
11は、そのための縫合装置(縫合手段)を示してい
る。
【0026】この縫合装置11は、ベース12から下方
に突出する多数のニードル13と、不織布用マットMを
それぞれ繰り出し、卷き取るための繰出しリール14お
よび卷取りリール15と、マットMを案内するガイドロ
ーラ16、16と、上下一対の押え板17、17などを
備えている。ニードル13は、図示しないが、複数のニ
ードル13を高い密度で配置した複数の高密度部と、よ
り低い密度で配置した低密度部とで構成されており、こ
れら複数の高密度部および低密度部は、各々が図3の左
右方向に帯状に延びるとともに、奥行方向に沿って交互
に配置されている。
【0027】そして、不織布用マットMを、繰出しリー
ル14などで所定量ずつ送り、押え板17、17で挟持
した状態で、ニードル13でパンチングを行って(ニー
ドルパンチ)、その繊維を定着することにより、不織布
が形成される。また、これと同時に、ニードル13の高
密度部に対応する不織布の部分には、パンチングが密に
行われることによって、複数の硬質部4aが形成される
一方、低密度部に対応する不織布の部分には、パンチン
グが疎に行われることによって、複数の軟質部4bが形
成される。その結果、図2に示すような、帯状の複数の
硬質部4aおよび軟質部4bを交互に配置した緩衝材4
が得られる。このように、この製造方法では、緩衝材4
を、不織布の形成と同時に効率良く製造することができ
る。なお、ニードル13の粗密の配置を変えることによ
って、硬質部4aおよび軟質部4bを、帯状以外の任意
の配置、例えば市松状の配置とすることも可能である。
【0028】図4は、緩衝材4の別の製造方法を示して
いる。この製造方法は、あらかじめ形成した不織布シー
トSをミシンで部分的に縫うことによって、緩衝材4を
形成するものである。すなわち、同図の不織布シートS
のハッチング部分は、所定の幅および間隔をもって1方
向にミシンで縫合された複数の縫合部であり、これらの
縫合部は、縫合によって硬度が高められることで、複数
の硬質部4aとなる。一方、縫合部以外の白抜き部分
は、縫合が行われない非縫合部であり、不織布シートS
のもとの硬度が維持されることによって、複数の軟質部
4bとして残される。このように、本製造方法によれ
ば、あらかじめ形成した不織布シートを2次加工により
ミシンで部分的に縫うだけで、緩衝材4を容易かつ安価
に製造することができる。なお、この場合、不織布シー
トSの繊維の定着方法は任意であり、定着をバインダー
を用いて行ったもの、あるいはニードルパンチで行った
ものなどのいずれでもよい。
【0029】図5は、上述した製造方法の変形例を示し
ている。すなわち、この製造方法は、不織布シートS
を、互いに直交する2方向に、それぞれ所定の幅および
間隔をもって、ミシンで縫合したものである。したがっ
て、この方法で製造された緩衝材24では、図6に示す
ように、両方向の縫合領域が重なり合う2重縫合部(同
図の網状部分)は、2重の縫合によって硬度が最も高め
られることで、硬質部24aとなり、いずれか1方向の
みの縫合が行われた縫合部(ハッチング部分)が中硬質
部24bとなり、縫合が行われない非縫合部(白抜き部
分)が軟質部24cとなる。以上のように、この製造方
法によれば、硬質部24a、中硬質部24bおよび軟質
部24cという3段階の硬度部をギンガムチェック状に
配置した緩衝材24を、容易かつ安価に製造することが
できる。また、このような緩衝材24は、混在した3段
階の硬度部を有することで、吸音可能な周波数域が広が
るとともに、それらの相乗的な吸音効果が高められるの
で、より優れた防音性能を発揮することができる。
【0030】図7は、緩衝材4の別の製造方法を示して
いる。この製造方法は、硬質の複数の第1不織布シート
S1と、軟質の複数の第2不織布シートS2を交互に積
層・接着してブロック体Bを形成し、このブロック体B
を、断面線C−C´に沿い、第1および第2の不織布シ
ートS1、S2の積層方向に切断することによって、帯
状の複数の硬質部4aおよび軟質部4bを交互に配置し
た緩衝材4を形成したものである。このように、本製造
方法では、異なる硬度を有する第1および第2の不織布
シートS1、S2を交互に積層し、切断するだけで、緩
衝材4を容易かつ安価に製造することができる。
【0031】図8は、本発明の第2実施形態による床材
を示している。同図に示すように、この床材31は、前
述した第1実施形態の床材1と同様、3層構造で、表層
側から順に、化粧材2、基材3および緩衝材34から成
り、この緩衝材34の構成だけが床材1の緩衝材4と異
なるものである。すなわち、床材1の緩衝材4が、複数
の硬質部4aおよび軟質部4bを平面的に配置した不織
布で構成されているのに対し、この緩衝材34は、図9
にも示すように、硬質部4aと軟質部4bを表裏方向に
配置した不織布で構成されており、この例では、表側に
軟質部4bが、裏側に硬質部4aが、それぞれ配置され
ている。
【0032】したがって、この床材31では、化粧材2
および基材3を介して緩衝材34に音が伝搬した場合、
まず、軟質部4bによって、その硬さに応じた周波数域
に対する吸音が行われた後、硬質部4aによって、その
硬さに応じた他の周波数域に対する吸音が行われる。こ
のように、ある周波数域に対する軟質部4bによる吸音
効果と、他の周波数域に対する硬質部4aによる吸音効
果とを、順次かつ相乗的に発揮させることができる。そ
の結果、より広い周波数域に対して吸音効果を発揮で
き、したがって、十分な防音性能を得ることができる。
また、軟質部4bの硬度不足を硬質部4aで補うこと
で、緩衝材34全体として適度なクッションが得られ、
良好な歩行感を達成できること、および3層構造という
比較的単純な構成で上記効果を達成できることは、第1
実施形態の床材1と同様である。
【0033】図10〜図12は、床材31の緩衝材34
を製造する3つの製造方法をそれぞれ示している。図1
0は、ニードルパンチによる製造方法を示している。す
なわち、それぞれ所定の硬度を有する硬質不織布シート
34aおよび軟質不織布シート34bをあらかじめ準備
し、両シート34a、34bを積層し、図示しないニー
ドル手段でパンチングすることによって、緩衝材34が
製造される。このように、この製造方法では、硬質およ
び軟質の不織布シート34a、34bをあらかじめ形成
し、これらを2次加工によりニードルパンチングするだ
けで、緩衝材34を簡単かつ安価に製造することができ
る。
【0034】図11は、ミシンの縫合による製造方法を
示している。すなわち、硬質および軟質の不織布シート
34a、34bを積層し、図示しないミシンで縫合する
ことによって、緩衝材34が製造される。したがって、
この方法においても、2次加工によりミシンで縫合する
だけで、緩衝材34を簡単かつ安価に製造することがで
きる。また、緩衝材34の表裏面にミシンの縫い糸35
による凹凸36が自然に形成されるので、この凹凸形状
によって防音性能をさらに高めることができる。
【0035】図12は、熱融着フィルムを用いた製造方
法を示している。すなわち、硬質および軟質の不織布シ
ート34a、34bの間に熱融着フィルム37を挿入
し、図示しないプレス機で熱圧着する。これにより、熱
融着フィルム37が融け、両不織布シート34a、34
b同士を融着するので、この製造方法においても、緩衝
材34を、簡単かつ安価に製造することができる。この
場合、不織布シート34a、34bの中に熱融着性繊維
(図示せず)をあらかじめ混入するとともに、プレス機
のプレス面に凹凸を付けておけば、熱融着性繊維の融着
によって、図13に示すように、緩衝材34の表裏面に
プレス面の凹凸に対応した凹凸38を形成でき、この凹
凸形状によって防音性能をさらに高めることができる。
【0036】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、第1実施形態では、不織布の硬軟を2段階また
は3段階としているが、この段階数をさらに増やしても
よい。また、第2実施形態では、不織布の硬軟を2段階
とし、表側に軟質部4bを裏側に硬質部4aを配置して
いるが、この硬軟の段階数を増やしてもよいし、表裏逆
に配置してもよい。さらに、実施形態で例示した構成
に、他の材料層を適宜、付加してもよいことはもちろん
である。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、細
部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の防音床材
は、比較的単純な構成によって、十分な防音性能と良好
な歩行感の両立を図ることができるなどの効果を有し、
本発明防音床材用の緩衝材の製造方法は、そのような防
音床材用の緩衝材を容易かつ安価に製造することができ
るなどの効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による防音床材の断面図
である。
【図2】図1の防音床材の緩衝材の平面図である。
【図3】図2の緩衝材の一製造方法に用いる装置の模式
図である。
【図4】緩衝材の他の製造方法を示す図である。
【図5】図4の製造方法の変形例を示す図である。
【図6】図5の製造方法により製造された緩衝材の平面
図である。
【図7】緩衝材のさらに別の製造方法を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態による防音床材の断面図
である。
【図9】図8の緩衝材の斜視図である。
【図10】図9の緩衝材の製造方法を示す図である。
【図11】図9の緩衝材の他の製造方法を示す図であ
る。
【図12】図9の緩衝材のさらに別の製造方法を示す図
である。
【図13】図12の製造方法の変形例によって製造され
た緩衝材の断面図である。
【図14】従来の防音床材の断面図である。
【図15】図14とは別の従来の防音床材の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 防音床材 2 化粧材 3 基材 4 緩衝材 4a 硬質部 4b 軟質部 11 縫合装置 13 ニードル 24 緩衝材 24a 硬質部 24b 中硬質部 24c 軟質部 31 防音床材 34 緩衝材 34a 硬質不織布シート 34b 軟質不織布シート 37 熱融着フィルム B ブロック体 M 不織布用マット S 不織布シート S1 第1不織布シート S2 第2不織布シート

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緩衝材を含む複数の材料層を表裏方向に
    積層することによって形成された防音床材であって、 前記緩衝材が、複数の硬質部および軟質部を平面的に配
    置した不織布で構成されていることを特徴とする防音床
    材。
  2. 【請求項2】 表裏方向に積層され、防音床材を構成す
    る複数の材料層の1つとして用いられる防音床材用の緩
    衝材の製造方法であって、 不織布用マットを準備し、 複数のニードルを複数の高密度部および低密度を有する
    ように互いに異なる密度で配置したニードル手段を準備
    し、 前記不織布用マットを前記ニードル手段でパンチングす
    ることによって、前記緩衝材を形成することを特徴とす
    る防音床材用の緩衝材の製造方法。
  3. 【請求項3】 表裏方向に積層され、防音床材を構成す
    る複数の材料層の1つとして用いられる防音床材用の緩
    衝材の製造方法であって、 不織布シートを準備し、 ミシンを準備し、 前記不織布シートに複数の硬質部および軟質部が平面的
    に配置されるように、前記不織布シートを前記ミシンで
    部分的に縫うことによって、前記緩衝材を形成すること
    を特徴とする防音床材用の緩衝材の製造方法。
  4. 【請求項4】 表裏方向に積層され、防音床材を構成す
    る複数の材料層の1つとして用いられる防音床材用の緩
    衝材の製造方法であって、 互いに異なる硬度を有する複数の第1および第2の不織
    布シートを準備し、 これら複数の第1および第2の不織布シートを交互に積
    層してブロック体を形成し、 このブロック体を前記第1および第2の不織布シートの
    積層方向に切断することによって、前記緩衝材を形成す
    ることを特徴とする防音床材用の緩衝材の製造方法。
  5. 【請求項5】 表裏方向に積層され、防音床材を構成す
    る複数の材料層の1つとして用いられる防音床材用の緩
    衝材の製造方法であって、 互いに異なる硬度を有する複数の不織布シートを準備
    し、 多数のニードルを有するニードル手段を準備し、 前記複数の不織布シートを積層し、前記ニードル手段で
    パンチングすることによって、前記緩衝材を形成するこ
    とを特徴とする防音床材用の緩衝材の製造方法。
  6. 【請求項6】 表裏方向に積層され、防音床材を構成す
    る複数の材料層の1つとして用いられる防音床材用の緩
    衝材の製造方法であって、 互いに異なる硬度を有する複数の不織布シートを準備
    し、 ミシンを準備し、 前記複数の不織布シートを積層し、前記ミシンで縫合す
    ることによって、前記緩衝材を形成することを特徴とす
    る防音床材用の緩衝材の製造方法。
  7. 【請求項7】 表裏方向に積層され、防音床材を構成す
    る複数の材料層の1つとして用いられる防音床材用の緩
    衝材の製造方法であって、 互いに異なる硬度を有する複数の不織布シートを準備
    し、 熱融着フィルムを準備し、 前記複数の不織布シートの間に前記熱融着フィルムを挿
    入し、熱圧着することによって、前記緩衝材を形成する
    ことを特徴とする防音床材用の緩衝材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002180567A (ja) * 2000-12-12 2002-06-26 Sanpuku Kogyo Kk 遮音床材用裏打材
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