JPH11229360A - 水門の操作装置 - Google Patents
水門の操作装置Info
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- JPH11229360A JPH11229360A JP31878398A JP31878398A JPH11229360A JP H11229360 A JPH11229360 A JP H11229360A JP 31878398 A JP31878398 A JP 31878398A JP 31878398 A JP31878398 A JP 31878398A JP H11229360 A JPH11229360 A JP H11229360A
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Abstract
心配のない空気を使用し、しかも従来のエアジャッキの
機構ではなく空気袋に送り込んだ空気の圧力によって操
作棒を駆動しようとするもので、機構を非常に簡単にす
ることができる水門の操作装置を提供しようとするもの
である。 【解決手段】水路に設けて水を流したり止めたりする水
門の扉体と、扉体を上下に操作する操作手段とからなる
水門の操作装置であって、扉体に操作棒を介して取り付
けた受圧板と、受圧板の昇降をガイドするガイド部と、
上記受圧板の上下にそれぞれ配置した上側および下側空
気袋と、上側および下側空気袋のそれぞれに空気を送り
込む空気圧縮機と、上側および下側空気袋と空気圧縮機
との間に設置され、上側および下側空気袋のいずれに空
気を送り込むかを切換ないし調整する切換弁および流量
調整弁とを備え、いずれかの空気袋に圧縮空気を送り込
んで受圧板を移動させることにより、扉体を上下に移動
させ、扉体を開閉するようにしたことを特徴とする水門
の操作装置。
Description
あって流水を止めたり、流したりする水門のうち、小型
の水門を開閉操作するための水門の操作装置に関するも
のである。
駆動機構によって回転させることによって操作棒を上方
向または下方向に移動させるもの。 B)操作棒を2本の矩形断面の棒鋼と、これをハシゴ状
に結合する多数のピンによって一体に構成してラックと
なし、ラックにかみ合った歯車を駆動機構によって回転
させることにより操作棒を上方向または下方向に移動さ
せるもの。 C)操作棒を往復運動する油圧ジャッキのピストンに結
合し、作動油の圧入、排出を操作することによって操作
棒を上方向または下方向に移動させるもの。等があり、
多種類実用化されてきている。
従来の水門の操作装置は機構が複雑で、設備費が高価で
あるばかりでなく、日常の点検、給油等にも時間と費用
が多く必要となり、設置者にとって重い負担である。
水中に落ちて環境を汚し、近隣住民の悪評の原因となっ
ている。
作棒の移動量が大きくなると油圧ジャッキが極端に高価
となるという欠点もあった。
をおこなう場合は、速度制御のためにさらに複雑な機構
を追加する必要があり、設備費が高価となるという問題
があった。
力を伝達する媒体として安価でかつ環境を汚す心配のな
い空気を使用し、しかも従来のエアジャッキの機構では
なく空気袋に送り込んだ空気の圧力によって操作棒を駆
動しようとするもので、機構を非常に簡単にすることが
できる水門の操作装置を提供しようとするものである。
の操作装置は、水路に設けて水を流したり止めたりする
水門の扉体と、扉体を上下に操作する操作手段とからな
る水門の操作装置であって、扉体に操作棒を介して取り
付けた受圧板と、受圧板の昇降をガイドするガイド部
と、上記受圧板の上下にそれぞれ配置した上側および下
側空気袋と、上側および下側空気袋のそれぞれに空気を
送り込む空気圧縮機と、上側および下側空気袋と空気圧
縮機との間に設置され、上側および下側空気袋のいずれ
に空気を送り込むかを切換ないし調整する切換弁および
流量調整弁とを備え、いずれかの空気袋に圧縮空気を送
り込んで受圧板を移動させることにより、扉体を上下に
移動させ、扉体を開閉するようにしたことを特徴とする
ものである。
て水を流したり止めたりする水門の扉体と、扉体を上下
に操作する操作手段とからなる水門の操作装置であっ
て、扉体に操作棒を介して取り付けた受圧板と、受圧板
の昇降をガイドするガイド部と、上記受圧板の上下にそ
れぞれ配置した上側および下側空気袋と、上側および下
側空気袋のそれぞれに送気管を介して空気を送り込む空
気圧縮機および流量調整弁と、上側および下側空気袋か
ら空気を排出する放出用流量調整弁と、上側および下側
空気袋と空気圧縮機および流量調整弁、放出用流量調整
弁の間に設置され、上側および下側空気袋のいずれに空
気を送り込むかを切り換える四方切換弁とを備え、空気
圧縮機により四方切換弁を操作して圧縮空気を下側空気
袋に送入して、受圧板を移動させることにより扉体を引
き上げ、四方切換弁を切り換えて圧縮空気を上側空気袋
に送入して、受圧板を移動させることにより扉体を下降
させ、四方切換弁を中立位置とし、下側空気袋の送気管
に設けた開閉弁を閉じて扉体を所定の位置に保持するこ
とができるようにして、扉体を開閉するようにしたこと
を特徴とするものである。
下にそれぞれ配置した上側および下側の空気袋が複数の
単位袋からなり、各単位袋間に形状保持板を接着し介在
させて積層するとともに、各単位袋間を通気孔によって
連結したことにより、空気袋の形状保持姓能を向上した
ことをも特徴とするものである。
側空気袋が、負の圧力で横方向の形状が著しく変形しな
いように補強骨によって補強され、かつ空気吸入部を備
えた吸入用手動弁を口径の大きい送気管で上側空気袋と
連結したことを特徴とするものである。
側空気袋が、負の圧力で横方向の形状が著しく変形しな
いように補強骨によって補強され、かつ上側空気袋と下
側空気袋とを途中に流量調整弁と開閉弁とを有するバイ
パス管で連結したことを特徴とするものである。
板とを連結する操作棒にピンを挿入してピンを操作棒ガ
イド部の所定位置に支持するとともに、下側空気袋の送
気管に設けた開閉弁を閉じて扉体が自重によって降下し
ないように保持し、扉体を自重で降下させるときには、
四方切換弁を扉体下降ポジションとし、ピンを操作棒か
ら引き抜くとともに吸入用手動弁を開放し、次いで下側
空気袋の送気管に設けた開閉弁を開いて扉体を自重によ
って降下するようにしたことを特徴とするものである。
板とを連結する操作棒にピンを挿入してピンを操作棒ガ
イド部の所定位置に支持するとともに、下側空気袋の送
気管に設けた開閉弁を閉じて扉体が自重によって降下し
ないように保持し、扉体を自重で降下させるときには、
ピンを操作棒から引き抜くとともバイパス管の開閉弁を
開放するようにしたことを特徴とするものである。
積を充分大きくすることにより、使用する圧縮空気の圧
力を1kgf/cm2 程度以下として、圧力変化によ
る圧縮空気の体積変化を極力小さくしたことを特徴とす
るものである。
がタンクを付設され、空気圧縮機によってタンクに貯え
られた圧縮空気を使用して、緊急時の操作を行なうよう
にしたことを特徴とするものである。
重が変動しやすくその変動幅が大きい、しかも操作速度
が毎分0.1〜3mと低速でその上平滑な運動であるこ
とが求められる。すなわち操作荷重の変動幅が大きいこ
とが特徴であり、加えて圧縮空気で駆動するエアシリン
ダ等では荷重が変動すると駆動機構の動きが止まった
り、激しく動いたりする現象があり、危険であると考え
られてきた。
て体積が大きく変化する気体は、水門の操作装置の力を
伝達する媒体としては不適当であると判断していたので
ある。
することによって使用する圧縮空気の最大圧力を極く低
いものとすれば、荷重の変化による圧力の変化は微小と
なるから体積の変化も微小となって操作状態は安定し、
媒体として液体を使用した操作装置に近い状態となるの
である。
る現象は発生しにくくなり、万一荷重変動のために一担
止まった後に再び動く場合でも、その一挙の移動量も移
動速度も小さいので、危険感はないのである。
に導入して力を発生させる場合、シリンダとピストン、
またピストンロッドとの間に要求される高度の気密性は
エアシリンダを高価なものとするばかりでなく、気密を
保ちつつ摺動する部分の摩擦力が大きいため、低い圧力
の圧縮空気による駆動には不適当である。
気を一担空気袋に入れ、この空気袋によって大きい面積
の受圧板に力を加えて移動させ、ひいては水門の扉体を
移動させることにした。したがって操作棒とその摺動支
持のための支持台、受圧板とそのガイド部との間には気
密性は要求されることなく、したがって各摺動部分の摩
擦力は非常に小さい値となる。
れてきた圧縮空気の利用を水門の操作装置に導入したこ
とにより、従来の操作装置の抱えていた a)機構が複雑で高価である。 b)点検、維持管理が困難で経費がかかる。 c)油脂等が環境を汚す。 といった数々の課題を解決することができる。
利用し、各部の機構も簡単で加工精度も低くて済むため
安価な水門の操作装置とすることができる。また点検、
維持管理は容易であり、もし空気が漏れても、あるいは
放出しても環境を汚す心配のない水門の操作装置を提供
することができるようになった。
で安価であり、取扱いや点検、維持管理、修理等が容易
な水門の操作装置を提供することができる。
する空気は環境そのものであり、環境を汚染するもので
はないから水門の操作装置自体が環境に悪影響を及ぼす
心配もまったくない。
の実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。
1実施例を示すものである。
引き上げ、または押し下げる操作棒2は、ピン3によっ
て扉体1と結合され、その上部はケース5の内部に伸び
ており、上端に受圧板4が取り付けられている。この受
圧板4の下側には円筒状の下側空気袋7があり、送気管
9により手動開閉弁16を経て四方切換弁11に接続さ
れている。他方、受圧板4の上側には円柱状の上側空気
袋8が設けてあり、送気管10によって四方切換弁11
に接続されている。
気管14によって流量調整弁12を経由して空気圧縮機
13が接続され、また別途放出用流量調整弁15が接続
されている。
ョンを選択することができる。すなわち、 送気管9と放出用流量調整弁15を接続し、同時に送
気管10を送気管14により流量調整弁12を経由して
空気圧縮機13に接続するポジション。 4つの接続口が閉じた状態となるポジション。 送気管9を送気管14により流量調整弁12を経由し
て空気圧縮機13に接続し、同時に送気管10を放出用
流量調整弁15に接続するポジション。 である。これを利用して水門の扉体1に対し、上昇、停
止、下降の操作を行なうのである。
して最大使用圧力を低く押さえることが望ましい。すな
わち、負荷の変動によって操作棒2が止まったり、動い
たりする現象が発生しにくくなり、万一そのような場合
が起きても操作棒2の急激な動きを防止することができ
る。
cm2としたときの、受圧板の面積と可能な操作荷重を
試算してみると下記の通りの値を得ることができる。 受圧板直径 300mm→ 面積= 706cm2,操
作荷重= 353kgf 受圧板直径 500mm→ 面積=1963cm2,操
作荷重= 982kgf 受圧板直径 800mm→ 面積=5026cm2,操
作荷重=2513kgf 受圧板直径1000mm→ 面積=7854cm2,操
作荷重=3927kgf したがって、水門の操作装置として充分実用に供するこ
とができる。図1は空気圧縮機13を稼働させつつ、四
方切換弁11をのポジションとすることにより、流量
調整弁12によって流量を抑制されつつ送気管14と送
気管10によって圧縮空気を上側空気袋8に送り込み、
同時に下側空気袋7の内部の空気が送気管9によって開
放された手動開閉弁16を経由して放出用流量調整弁1
5によって流量を抑制されつつ、大気中に放出されるよ
うにした結果、扉体1、操作棒2、ピン3ならびに受圧
板4が速度を制御されつつ降下した状態を示す。図2は
四方切換弁11をのポジションとすることにより、流
量調整弁12によって流量を抑制されつつ送気管14と
送気管9によって開放された手動開閉弁16を経由して
圧縮空気を下側空気袋7に送り込み、同時に上側空気袋
8の内部の空気が送気管10を経由して放出用流量調整
弁15によって流量を抑制されつつ大気中に放出される
ようにした結果、扉体1、操作棒2、ならびに受圧板4
が速度を抑制されつつ上昇した状態を示す。
ンとしたときには、四方切換弁11を経由する空気の流
れは止まるから、扉体1等は静止している。
が扉体1、操作棒2、ピン3ならびに受圧板4の重量を
支持する場合、下側空気袋7の内部の空気が漏れると扉
体1等は少しづつ降下して不都合であるから、長時間扉
体1等を静止させる場合には、手動開閉弁16を全閉と
して空気の漏れを極力小さくする。この空気の漏れの問
題に、さらに高度の配慮をしたものが図3と図4に示す
もう1つの実施例である。
引き上げ、または押し下げる操作棒2は、ピン3によっ
て扉体1と結合され、その上部はケース5の下部のガイ
ド部6に支持されてケース5の内部に伸び、受圧板4が
取り付けられている。受圧板4の上部には操作棒延長部
19が取り付けられ、ケース5の上部のガイド部23に
支持されてケース5の上方に突き抜けている。
開けられており、これに挿入したピン21が、ケース5
の上部の支持部22に支持されると扉体1、操作棒2、
ピン3、受圧板4ならびに操作棒延長部19が自重で降
下することは防止される。
あり、送気管9によって手動開閉弁16を経て四方切換
弁11に接続されている。他方受圧板4の上には、外径
と内径を保持する補強骨25を有する円筒状の上側空気
袋8があり、口径を大きくして抵抗を小さくした送気管
24によって手動開閉弁17を経て空気吸入部18に接
続されると同時に、送気管24から分岐した送気管10
によって四方切換弁11に接続されている。
気管14によって流量調整弁12を経由して空気圧縮機
13が接続され、また放出用流量調整弁15が接続され
ている。
全開、手動開閉弁17を全閉とすれば、図1および図2
の実施例と同様に四方切換弁11の3種のポジションを
選択することにより、扉体1の上昇、下降、または停止
の操作を行なうことができる。
空気圧縮機13から送気管9、手動開閉弁16を経由し
て下側空気袋7に圧縮空気を流量調整弁12によって流
量を抑制されつつ送り込み、また上側空気袋8の内部の
空気が送気管24、送気管10から放出用流量調整弁1
5によって流量を抑制されつつ大気中に放出されるよう
にした結果、受圧板4が下側空気袋7から力を受けて、
受圧板4、操作棒延長部19、操作棒2、ピン3、扉体
1が上昇したことを示している。なお、引き続いて操作
棒延長部19のピン孔20の1箇所にピン21を挿入
し、ピン21はケース5の上部の支持部22に支持され
たので、扉体1等が降下することが抑止されている状態
である。
れても、扉体1等が降下する心配はない。
19のピン孔20からピン21を引き抜いて、扉体1等
の降下が可能とした後、扉体1等を降下させた状態を示
している。
下させるには、四方切換弁11をのポジションとして
空気圧縮機13から圧縮空気を送る方法もあるが、圧縮
空気を使用せず、扉体1等の自重によって降下させるこ
とができる。すなわち、一担手動開閉弁16を全閉とし
て扉体1等の重量を受圧板4を経由して下側空気袋7の
空気圧で支持した後に、操作棒延長部19のピン孔20
からピン21を引き抜き、さらに四方切換弁11をの
ポジションとし、引き続いて手動開閉弁17を全開とし
てから、手動開閉弁16を静かに開くと、扉体1等は速
度を放出用流量調整弁15によって抑制されつつ自重で
降下する。
を経由して支持する下側空気袋7の内部の空気は、送気
管9、手動開閉弁16を経由して放出用流量調整弁15
によって流量を抑制されつつ、大気中に放出される。
るから、空気吸入部18から手動開閉弁17、送気管2
4を経由して大気を吸い込む。このときの抵抗を小さく
するため、送気管24、手動開閉弁17等は口径を大き
くするとともに、管路の延長を短くする。
れる心配があるので、補強骨25によって円筒形状を保
つようにする。
いて、緊急時の動力源として圧縮空気のタンク28に貯
蔵した圧縮空気を使用する場合を示す。
開いて空気圧縮機13を稼働させると、タンク28内部
に圧縮空気を貯えることができる。その後に手動開閉弁
27を閉じ、手動開閉弁26を開いておけば、操作装置
は所定通りに操作することができる。
重量を操作棒延長部19の孔20にピン21を挿入し、
ピン21がケース5上端の支持部22に支持されて扉体
1、操作棒2等の自重による降下を抑止している状態で
ある。この状態で扉体1等を降下させたいときには、ピ
ン21を引き抜く必要があるが、支持部22とピン21
との間に加えられた力が大きいときはピン21を引き抜
くことは困難であるから、扉体1等を少し押し上げてや
る必要がある。このとき、空気圧縮機13が順調に始動
すればよいが、万一不調等の緊急事態が発生したときに
は、タンク28の内部に貯えた圧縮空気を利用する。
換弁11をのポジションとした後に、手動開閉弁27
を開くと圧縮空気が下側空気袋7に流入して扉体1等を
引き上げることができる。
7とを閉じ、引き続いてピン21を引き抜いてから四方
切換弁11をのポジションとして、最後に手動開閉弁
16を開けば、扉体1等は自重で降下することができ
る。
この状態から扉体1等を引き上げたいとき、空気圧縮機
13が順調に始動すればよいが、万一不調等の緊急事態
が発生したときには、タンク28の内部の貯えた圧縮空
気を利用する。
閉弁17の全閉を確認した後、四方切換弁11をのポ
ジションとし、引き続いて手動開閉弁27を開けば、圧
縮空気が下側空気袋7に流入して扉体1等を引き上げる
ことができる。
て利用可能な空気袋の他の例を示し、図3および図5と
同じ状態を示す。水門の扉体を引き上げ、または押し下
げる操作棒2は、その上部をケース5の下部のガイド部
6に支持されてケース5の内部に伸び、受圧板4が取り
付けられている。受圧板4の上部には操作棒延長部19
が取り付けられ、ケース5の上部のガイド部23に支持
されてケース5の上方に突き抜けている。
箇所開けられており、これに挿入したピン21が、ケー
ス5の上部の支持部22に支持されると扉体1、操作棒
2、ピン3、受圧板4ならびに操作棒延長部19が自重
で降下することは防止される。
1を備え、かつ各単位袋31間に形状保持板32を接着
し介在させて積み重ねた下側空気袋積層体33が設置さ
れている。そして各単位袋31間は通気孔34によって
連結されている。また、各単位空気袋31の内部には補
強骨35があって各単位空気袋31が常に円筒形状を保
つようになっている。上記下側空気袋積層体33は、送
気管9により手動開閉弁を経て四方切換弁に接続されて
いる。
1を備え、かつ各単位袋41間に形状保持板42を接着
し介在させて積み重ねた上側空気袋積層体43が設置さ
れている。そして各単位袋41間は通気孔44によって
連結されている。また、各単位空気袋41の内部には補
強骨45があって各単位空気袋41が常に円筒形状を保
つようになっている。上記上側空気袋積層体43は、送
気管24によって四方切換弁に接続されている。
空気袋積層体43は、それぞれ単位袋31,41と形状
保持板32,42とを単位袋31,41の膨らむ範囲を
残して接着しておくことが望ましい。
て利用可能な空気袋の他の例を示し、図4および図6と
同じ状態を示す。この状態では、上側空気袋積層体43
に圧縮空気が流入して膨らみ、下側空気袋積層体33は
縮小している。
て利用可能な単位袋の要部を示す平面図で、この例では
単位袋51は正方形に形成されている。このような正方
形の単位袋51は、ゴム布等によって作製する場合に円
形の単位袋に比較して作製が非常に容易である。52は
単位袋51が負圧となって外部から空気を吸い込む際、
単位袋51の外周側が内側に引き込まれて接着部が剥離
しないようにするために設けた補強骨(外周部拡張骨)
である。この補強骨52は、渦巻状補強骨53によって
常に外方向に押されており、よって単位袋51の正方形
の形状が保持される。上記渦巻状補強骨53は、単位袋
51が膨張したときは直径が小さくなり、扁平につぶれ
たときは直径が大きくなる。
操作装置において扉体を自重降下させることに配慮した
実施例である。
1を引き上げ、または押し下げる操作棒2はピン3によ
って扉体1に結合され、その上部はケース5の下部のガ
イド部6に支持されてケース5の内部に伸び、受圧板4
が取り付けられている。受圧板4の上部には操作棒延長
部19が取り付けられ、ケース5の上部のガイド部23
に支持されてケース5の上方に突き抜けている。
開けられており、これに挿入したピン21がケース5の
上部の支持部22に支持されると扉体1、操作棒2等が
自重で降下することは防止される。
あり、送気管9によって手動開閉弁16を経て四方切換
弁11に接続されている。
を保持する補強骨25を有する円筒状の上側空気袋8が
あり、送気管10によって四方切換弁11に接続されて
いる。さらに送気管9は、途中に流量調整弁62と手動
開閉弁63を有するバイパス管61によって送気管10
に連結している。
管14によって、流量調整弁12を経由して空気圧縮機
13が接続され、また放出用流量調整弁15が接続され
ている。
開とし、そして手動開閉弁63を全閉とすれば、図1お
よび図2の実施例と同様に四方切換弁11の〜の3
種のポジションを選択することにより、扉体1の上昇、
降下、または停止の操作を行なうことができる。
にして空気圧縮機13から送気管9、手動開閉弁16を
経由して下側空気袋7に圧縮空気を流量調整弁12によ
って流量を制御しつつ送り込み、また上側空気袋8の内
部の空気が送気管10から放出用流量調整弁15によっ
て流量を制御されつつ大気中に放出されるようにした結
果、受圧板4が下側空気袋7から力を受けて受圧板4、
操作棒延長部19、操作棒2、ピン3、扉体1が上昇し
た状態を示している。
の1箇所にピン21を挿入し、ピン21はケース5の上
部の支持部22に支持されたので扉体1等が降下するこ
とは抑止されている。したがってこの状態では下側空気
袋7から空気が漏れても扉体1等が降下する心配はな
い。
長部19のピン孔20からピン21を引き抜いて扉体1
等の降下を可能とした後、扉体1等を降下させた状態を
示している。ピン21を引き抜いた状態で扉体1等を降
下させるには、四方切換弁11をのポジションとして
空気圧縮機13から上側空気袋8に圧縮空気を送る方法
もあるが、圧縮空気を使用せず、扉体1を自重によって
降下させることができる。
して扉体1の重量を受圧板4を経由して下側空気袋7の
空気圧で支持した後に、操作棒延長部19のピン孔20
からピン21を引き抜き、引き続いて手動開閉弁63を
静かに開くと、扉体1等は速度を流量調整弁62によっ
て制御されつつ自重で降下する。
経由して支持する下側空気袋7の内部の空気は、流量調
整弁62に流量を制御されつつ送気管9、バイパス管6
1、送気管10を経由して上側空気管8に移動する。こ
の場合は上側空気袋8の内部の負圧状態はそれほどでは
ないが、上側空気袋8の形状が乱れる心配はあるので、
補強骨25によって円筒形状を保つようにする。
単な構造で安価であり、操作や点検、維持管理、修繕等
が容易であるばかりでなく、環境を汚染する心配のな
い、新規な水門の操作装置を提供することができるよう
になった。すなわち、 (1)面積の大きい受圧板の採用 受圧板の面積を充分大きくしたことにより、最大使用圧
力を低く押さえることができ、負荷の変動によって操作
棒が止まったり、動いたりする現象が発生しにくくな
り、万一そのような場合が起きても操作棒の急激な動き
を防止することができるようになった。 (2)空気袋の採用 従来のように、操作装置をエアジャッキのように精密に
加工したシリンダ、ピストン、ピストンロッドを組み合
わせ、各摺動部が高度の気密性を保ちつつ運動するもの
とすると、油圧ジャッキを使用する場合と同様に非常に
高価になり、さらに摺動部の摩擦力が大きい値となって
上記(1)で説明した低い圧力での駆動は不可能であ
る。
空気を空気袋に送り込んで、この空気袋によって大きい
面積の受圧板を押すことにしたので、受圧板とケースの
内面、操作棒とケースの支持部には充分に隙間を与える
ことが可能となり、摺動部の摩擦力を非常に小さい値と
することができた。さらにケース、受圧板、操作棒等の
操作装置を構成する部材は加工が簡単となり、非常に安
価に製造することができるようになった。 (3)自重降下機能の容易性 小型の水門には自重降下の機能を要求されるものが多数
存在する。このため従来の操作装置においては、降下時
の速度制御などに複雑な機構が必要となり、操作装置を
高価なものとしている。この発明の水門の操作装置では
自重降下機能を付加することは追加費用が少額で済み、
その操作もバルブ操作で簡単である。 (4)落下事故に対する安全性 従来の操作装置においては、ブレーキが故障すると扉体
が自由落下に近い速度で落下する危険があったが、充分
大きい面積の受圧板をケース内に納めているので、送気
管が破損したり、空気袋に穴が開いても、自由落下状態
で扉体が降下することはない。 (5)圧縮タンクの利用による緊急操作の確実性 実施例で説明した通り、洪水の際等に緊急操作が必要と
なる水門にあっては、万一空気圧縮機の不具合の場合に
備えてタンクに圧縮空気を蓄えておくと、操作の確実性
を飛躍的に向上させることができる。 (6)空気圧縮機が市販品であることの経済性、優位性 使用する空気圧縮機の種類は、電動、エンジン駆動、手
動ハンドル駆動、足踏ペダル駆動等、多様であり、水門
の設置場所の条件、状況、水門の大きさ、操作頻度等に
よって選択する。この場合、いずれにしても製造者が規
格を定めて多量に製造する工業製品であるから、安価に
短い納期で入手できるばかりでなく、修理部品等も入手
しやすく、修繕等の専門技術者も全国各地に居住してい
るため、点検、維持管理、修繕が容易であるという優位
性がある。 (7)操作に電気を使用しない安全性 操作系は圧縮空気用の機器と配管とから構成されてお
り、暴風雨の中でも操作作業を求められる水門の操作装
置としては感電事故の危険性がないので安全である。 (8)環境に対する安全性 力を伝達する媒体が空気であり、大気中に放出しても、
また水門の操作装置から漏れても環境を汚染することが
なく、安全である。また、空気圧縮機を含む圧縮空気用
機器類を除いては摺動部ないし滑動部に油脂を使用しな
いので、漏れた油脂類が環境を汚染する心配がない。
扉体が降下した状態の概略正面図である。
し、扉体の降下を抑止するためのピンと、ピンを受け入
れる孔を有する操作棒の延長部を具備しており、扉体が
上昇し、ピンが操作棒の延長部の孔に挿入されて扉体の
降下を抑止している状態の概略正面図である。
を操作棒とともに自重落下させた状態の概略正面図であ
る。
し、図3の例において緊急用のタンクを付加した状態の
概略正面図である。
態の概略正面図である。
の1例で、形状保持板と補強骨を有する単位袋との積層
体の構造を示す概略正面図であり、受圧板が上方に移動
している。
強骨を有する単位袋との積層体の概略正面図である。
空気袋の概略平面図である。
示し、扉体の降下を抑止するためのピンとピンを受け入
れる孔を有する操作棒の延長部を具備し、同時に上側空
気袋と下側空気袋とを連結し、途中に流量調整弁と手動
開閉弁を有するバイパス管を具備しており、扉体が上昇
し、ピンが操作棒の延長部の孔に挿入されて扉体の降下
を抑止している状態の概略正面図である。
扉体を操作棒とともに自重降下させた状態の概略正 面
図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 水路に設けて水を流したり止めたりする
水門の扉体と、扉体を上下に操作する操作手段とからな
る水門の操作装置であって、扉体に操作棒を介して取り
付けた受圧板と、受圧板の昇降をガイドするガイド部
と、上記受圧板の上下にそれぞれ配置した上側および下
側空気袋と、上側および下側空気袋のそれぞれに空気を
送り込む空気圧縮機と、上側および下側空気袋と空気圧
縮機との間に設置され、上側および下側空気袋のいずれ
に空気を送り込むかを切換ないし調整する切換弁および
流量調整弁とを備え、いずれかの空気袋に圧縮空気を送
り込んで受圧板を移動させることにより、扉体を上下に
移動させ、扉体を開閉するようにしたことを特徴とする
水門の操作装置。 - 【請求項2】 水路に設けて水を流したり止めたりする
水門の扉体と、扉体を上下に操作する操作手段とからな
る水門の操作装置であって、扉体に操作棒を介して取り
付けた受圧板と、受圧板の昇降をガイドするガイド部
と、上記受圧板の上下にそれぞれ配置した上側および下
側空気袋と、上側および下側空気袋のそれぞれに送気管
を介して空気を送り込む空気圧縮機および流量調整弁
と、上側および下側空気袋から空気を排出する放出用流
量調整弁と、上側および下側空気袋と空気圧縮機および
流量調整弁、放出用流量調整弁の間に設置され、上側お
よび下側空気袋のいずれに空気を送り込むかを切り換え
る四方切換弁とを備え、空気圧縮機により四方切換弁を
操作して圧縮空気を下側空気袋に送入して、受圧板を移
動させることにより扉体を引き上げ、四方切換弁を切り
換えて圧縮空気を上側空気袋に送入して、受圧板を移動
させることにより扉体を下降させ、四方切換弁を中立位
置とし、下側空気袋の送気管に設けた開閉弁を閉じて扉
体を所定の位置に保持することができるようにして、扉
体を開閉するようにしたことを特徴とする水門の操作装
置。 - 【請求項3】 受圧板の上下にそれぞれ配置した上側お
よび下側の空気袋が複数の単位袋からなり、各単位袋間
に形状保持板を接着し介在させて積層するとともに、各
単位袋間を通気孔によって連結したことにより、空気袋
の形状保持姓能を向上したことを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の水門の操作装置。 - 【請求項4】 受圧板の上側空気袋が、負の圧力で横方
向の形状が著しく変形しないように補強骨によって補強
され、かつ空気吸入部を備えた吸入用手動弁を口径の大
きい送気管で上側空気袋と連結したことを特徴とする請
求項2または3に記載の水門の操作装置。 - 【請求項5】 受圧板の上側空気袋が、負の圧力で横方
向の形状が著しく変形しないように補強骨によって補強
され、かつ上側空気袋と下側空気袋とを途中に流量調整
弁と開閉弁とを有するバイパス管で連結したことを特徴
とする請求項2または3に記載の水門の操作装置。 - 【請求項6】 扉体と受圧板とを連結する操作棒にピン
を挿入してピンを操作棒ガイド部の所定位置に支持する
とともに、下側空気袋の送気管に設けた開閉弁を閉じて
扉体が自重によって降下しないように保持し、扉体を自
重で降下させるときには、四方切換弁を扉体下降ポジシ
ョンとし、ピンを操作棒から引き抜くとともに吸入用手
動弁を開放し、次いで下側空気袋の送気管に設けた開閉
弁を開いて扉体を自重によって降下するようにしたこと
を特徴とする請求項2ないし4のいずれか水門の操作装
置。 - 【請求項7】 扉体と受圧板とを連結する操作棒にピン
を挿入してピンを操作棒ガイド部の所定位置に支持する
とともに、下側空気袋の送気管に設けた開閉弁を閉じて
扉体が自重によって降下しないように保持し、扉体を自
重で降下させるときには、ピンを操作棒から引き抜くと
ともバイパス管の開閉弁を開放するようにしたことを特
徴とする請求項5に記載の水門の操作装置。 - 【請求項8】 受圧板の面積を充分大きくすることによ
り、使用する圧縮空気の圧力を1kgf/cm2 程度
以下として、圧力変化による圧縮空気の体積変化を極力
小さくしたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれ
かに記載の水門の操作装置。 - 【請求項9】 空気圧縮機がタンクを付設され、空気圧
縮機によってタンクに貯えられた圧縮空気を使用して、
緊急時の操作を行なうようにしたことを特徴とする請求
項1ないし8のいずれかに記載の水門の操作装置。
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