JPH11229156A - アルミニウム合金製処理缶およびその処理方法 - Google Patents
アルミニウム合金製処理缶およびその処理方法Info
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- JPH11229156A JPH11229156A JP3556098A JP3556098A JPH11229156A JP H11229156 A JPH11229156 A JP H11229156A JP 3556098 A JP3556098 A JP 3556098A JP 3556098 A JP3556098 A JP 3556098A JP H11229156 A JPH11229156 A JP H11229156A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/06—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
- C23C22/34—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides
- C23C22/36—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also phosphates
- C23C22/361—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also phosphates containing titanium, zirconium or hafnium compounds
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐食性、耐レトルト白化性、塗料密着性、すべ
り性、加工性、操業性に優れたアルミニウム合金製しぼ
りしごき缶を提供する。 【解決手段】カーボンを主成分とする有機化合物とりん
化合物とジルコニウムあるいはチタニウム化合物を含む
有機−無機複合皮膜で、該複合皮膜の有機化合物の付着
量がカーボンとして3〜60mg/m2で、りん化合物の
付着量がリンとして0.5〜15mg/m2で、ジルコニ
ウムあるいはチタンの付着量が3〜30mg/m2で、厚
さが3〜100nmであり、表面被覆率が90%以上の
複合皮膜を有するアルミニウム合金製処理缶。0.5〜
10g/Lのりん酸イオンと、0.05〜5g/Lのジ
ルコニウムあるいはチタンの錯フッ化物イオンと、0.
1〜10g/Lの本発明で特定する水溶性重合体とを含
み、pHが2.2〜4.5で、35〜60℃の処理液を
スプレーしその後水洗し加熱乾燥する事により得られ
る。
り性、加工性、操業性に優れたアルミニウム合金製しぼ
りしごき缶を提供する。 【解決手段】カーボンを主成分とする有機化合物とりん
化合物とジルコニウムあるいはチタニウム化合物を含む
有機−無機複合皮膜で、該複合皮膜の有機化合物の付着
量がカーボンとして3〜60mg/m2で、りん化合物の
付着量がリンとして0.5〜15mg/m2で、ジルコニ
ウムあるいはチタンの付着量が3〜30mg/m2で、厚
さが3〜100nmであり、表面被覆率が90%以上の
複合皮膜を有するアルミニウム合金製処理缶。0.5〜
10g/Lのりん酸イオンと、0.05〜5g/Lのジ
ルコニウムあるいはチタンの錯フッ化物イオンと、0.
1〜10g/Lの本発明で特定する水溶性重合体とを含
み、pHが2.2〜4.5で、35〜60℃の処理液を
スプレーしその後水洗し加熱乾燥する事により得られ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム合金製
処理缶に関するもので、より詳細には耐食性、耐レトル
ト白化性、塗料密着性、すべり性、加工性および操業性
に優れたアルミニウム合金製処理缶に関するものであ
る。特に本発明が効果的に利用できる分野は、アルミニ
ウム合金製絞りしごき缶の分野である。
処理缶に関するもので、より詳細には耐食性、耐レトル
ト白化性、塗料密着性、すべり性、加工性および操業性
に優れたアルミニウム合金製処理缶に関するものであ
る。特に本発明が効果的に利用できる分野は、アルミニ
ウム合金製絞りしごき缶の分野である。
【0002】
【従来の技術】従来、2ピ−ス缶の一種として、絞りし
ごき缶が知られている。この絞りしごき缶は、絞り加工
(Drawing)と次いで行われるしごき加工(Ironing)に
より形成されるため、一般にはDI缶と呼ばれている。
素材には加工性に優れた金属材料である、スズめっき鋼
やアルミニウム合金が使われている。アルミニウム合金
を用いた絞りしごき缶は、現在、ビ−ルや炭酸飲料用の
缶として広く使われている。
ごき缶が知られている。この絞りしごき缶は、絞り加工
(Drawing)と次いで行われるしごき加工(Ironing)に
より形成されるため、一般にはDI缶と呼ばれている。
素材には加工性に優れた金属材料である、スズめっき鋼
やアルミニウム合金が使われている。アルミニウム合金
を用いた絞りしごき缶は、現在、ビ−ルや炭酸飲料用の
缶として広く使われている。
【0003】通常、絞りしごき缶は、加工後の缶体に塗
料を施すのが一般的であり、缶体の耐食性や塗膜との密
着性を高めるために種々の表面処理を行っている。アル
ミニウム合金製の絞りしごき缶の場合には、この表面処
理としてクロム系のリン酸クロメ−ト化成処理(U.S. P
atent 2,438,877)あるいはノンクロム系のジルコニウ
ム系化成処理(特開昭52−131937号公報)が工
業的に広く使用されている。化成処理とは処理液と被処
理素材を接触させて化学反応により表面に皮膜を形成さ
せる方法であり、"Chemical Conversion Coating"ある
いは"ConversionCoating"とも呼ばれている。リン酸ク
ロメ−ト化成処理は6価クロムを含む化成処理液を使用
するため廃水処理の負荷がかかり環境上好ましくない。
また、ジルコニウム系の化成処理により形成される表面
処理皮膜は、後述の耐レトルト性、すべり性および加工
性に問題がある。
料を施すのが一般的であり、缶体の耐食性や塗膜との密
着性を高めるために種々の表面処理を行っている。アル
ミニウム合金製の絞りしごき缶の場合には、この表面処
理としてクロム系のリン酸クロメ−ト化成処理(U.S. P
atent 2,438,877)あるいはノンクロム系のジルコニウ
ム系化成処理(特開昭52−131937号公報)が工
業的に広く使用されている。化成処理とは処理液と被処
理素材を接触させて化学反応により表面に皮膜を形成さ
せる方法であり、"Chemical Conversion Coating"ある
いは"ConversionCoating"とも呼ばれている。リン酸ク
ロメ−ト化成処理は6価クロムを含む化成処理液を使用
するため廃水処理の負荷がかかり環境上好ましくない。
また、ジルコニウム系の化成処理により形成される表面
処理皮膜は、後述の耐レトルト性、すべり性および加工
性に問題がある。
【0004】表面処理されたアルミニウム合金製絞りし
ごき缶は、後に充填される内容物にあわせた種々のデザ
インの印刷が外面に施され、内面には耐食性を向上させ
る塗料が塗装される。このように内面、外面とも塗料や
インクなどのオ−バ−コ−ティングがなされるが、ボト
ムの外面だけは一般に塗装されない。その後、缶体にビ
−ル、ジュ−ス等の種々の内容物が充填され、蓋が巻締
められ密封される。充填された缶には、その後、殺菌を
目的とした処理が施される。この殺菌の条件は内容物に
依存するが、65℃〜90℃の温水に浸漬し殺菌する方
法や更に厳しい条件である115℃〜130℃の雰囲気
にさらされる高温殺菌方法(一般にレトルト処理)があ
る。ミルク入りコ−ヒ−やお茶等が充填された場合に
は、このレトルト処理がなされる。
ごき缶は、後に充填される内容物にあわせた種々のデザ
インの印刷が外面に施され、内面には耐食性を向上させ
る塗料が塗装される。このように内面、外面とも塗料や
インクなどのオ−バ−コ−ティングがなされるが、ボト
ムの外面だけは一般に塗装されない。その後、缶体にビ
−ル、ジュ−ス等の種々の内容物が充填され、蓋が巻締
められ密封される。充填された缶には、その後、殺菌を
目的とした処理が施される。この殺菌の条件は内容物に
依存するが、65℃〜90℃の温水に浸漬し殺菌する方
法や更に厳しい条件である115℃〜130℃の雰囲気
にさらされる高温殺菌方法(一般にレトルト処理)があ
る。ミルク入りコ−ヒ−やお茶等が充填された場合に
は、このレトルト処理がなされる。
【0005】前述のように基本的にアルミニウム合金製
絞りしごき缶のボトムは未塗装であるため、上記殺菌工
程中に表面処理皮膜自身の耐食性が乏しいとアルミニウ
ムが酸化(腐食)して外観が変色する。一般に温水に浸
漬した際は黒色に、レトルト処理の場合には白色に変色
する。基本的にはアルミの酸化物は白色を呈するが、温
水浸漬の場合には成長する酸化物に使用水の硬度成分等
が取り込まれるために黒色となる。この現象は一般に黒
変や白化と言われている。実際に従来のリン酸クロメ−
ト化成処理やジルコニウム系化成処理により形成される
表面処理皮膜は、レトルト時に白化しやすく、工業的に
はボトムを塗装し対処している場合が多い。また、レト
ルトにより外面のインクの密着性が損なわれることがあ
る。このため、レトルトされる場合にはサイズコ−トあ
るいはサイジングと称される1種のプライマ−塗装が印
刷前に施される。当然のことながら、1工程よけいにか
かることになり工業的には好ましくない。しかしなが
ら、現状では高い耐食性があり、サイズコ−トなしでレ
トルトしてもインクの密着性が損なわれないような表面
処理皮膜は得られていないのである。
絞りしごき缶のボトムは未塗装であるため、上記殺菌工
程中に表面処理皮膜自身の耐食性が乏しいとアルミニウ
ムが酸化(腐食)して外観が変色する。一般に温水に浸
漬した際は黒色に、レトルト処理の場合には白色に変色
する。基本的にはアルミの酸化物は白色を呈するが、温
水浸漬の場合には成長する酸化物に使用水の硬度成分等
が取り込まれるために黒色となる。この現象は一般に黒
変や白化と言われている。実際に従来のリン酸クロメ−
ト化成処理やジルコニウム系化成処理により形成される
表面処理皮膜は、レトルト時に白化しやすく、工業的に
はボトムを塗装し対処している場合が多い。また、レト
ルトにより外面のインクの密着性が損なわれることがあ
る。このため、レトルトされる場合にはサイズコ−トあ
るいはサイジングと称される1種のプライマ−塗装が印
刷前に施される。当然のことながら、1工程よけいにか
かることになり工業的には好ましくない。しかしなが
ら、現状では高い耐食性があり、サイズコ−トなしでレ
トルトしてもインクの密着性が損なわれないような表面
処理皮膜は得られていないのである。
【0006】一方、製缶工程においては、缶外面の高い
摩擦係数により缶のコンベヤ−移送の際、缶表面のすべ
りが悪く缶が横転して移送障害がしばしば起こってい
る。特に缶の移送性はプリンタ−に搬送しようとすると
きに問題となる。したがって、製缶工業において、缶に
塗装されるペイントやインクの密着性に悪影響を与える
ことなく缶の静摩擦係数を低下させることが必要となっ
ている。このすべり性を向上させる方法としては、特開
昭64−85292号公報に開示されている発明が挙げ
られる。この発明はりん酸エステル類、アルコ−ル類、
一価または多価脂肪酸、脂肪酸誘導体類およびそれらの
混合物から選択される水溶性有機物質を含む金属缶用表
面処理剤に関するものであるが、この開示の方法ではす
べり性の向上は認められても、耐食性および塗料密着性
の向上は認められないといった問題を有しているのであ
る。また、すべり性を向上させる方法としてりん酸エス
テルを使用する特開平5−239434号公報に開示さ
れている発明があるが、この開示の方法でもすべり性の
向上は認められても、耐食性および塗料密着性の向上は
認められないといった問題を有しているのである。
摩擦係数により缶のコンベヤ−移送の際、缶表面のすべ
りが悪く缶が横転して移送障害がしばしば起こってい
る。特に缶の移送性はプリンタ−に搬送しようとすると
きに問題となる。したがって、製缶工業において、缶に
塗装されるペイントやインクの密着性に悪影響を与える
ことなく缶の静摩擦係数を低下させることが必要となっ
ている。このすべり性を向上させる方法としては、特開
昭64−85292号公報に開示されている発明が挙げ
られる。この発明はりん酸エステル類、アルコ−ル類、
一価または多価脂肪酸、脂肪酸誘導体類およびそれらの
混合物から選択される水溶性有機物質を含む金属缶用表
面処理剤に関するものであるが、この開示の方法ではす
べり性の向上は認められても、耐食性および塗料密着性
の向上は認められないといった問題を有しているのであ
る。また、すべり性を向上させる方法としてりん酸エス
テルを使用する特開平5−239434号公報に開示さ
れている発明があるが、この開示の方法でもすべり性の
向上は認められても、耐食性および塗料密着性の向上は
認められないといった問題を有しているのである。
【0007】前述のごとく、缶はジュ−ス等の内容物が
充填された後に蓋が巻きしめられ密封される。この蓋材
の材料を節減する目的で、蓋の直径が缶体の直径より小
さくなってきている。このため、缶体の蓋側は、この蓋
材に合わせた直径に絞れていなければならない。この缶
体の直径を絞ることをネックインと呼んでいる。現在、
ビ−ル等に主に用いられている350mL用の缶体の直
径は211と呼ばれ、2+11/16インチであり、蓋
材の直径は206と呼ばれ、2+6/16インチであ
る。このため缶体の蓋側は211から206にネックイ
ンされている。近年、蓋材の節減を目的として更なる縮
径化が検討されており、蓋材を202と呼ばれる2+2
/16インチに絞ることが望まれている。このため、缶
体のネックインが行われる部位はより厳しい加工を受け
ることになる。このため、この加工においても充分な密
着性を付与する表面処理皮膜が望まれているのである。
充填された後に蓋が巻きしめられ密封される。この蓋材
の材料を節減する目的で、蓋の直径が缶体の直径より小
さくなってきている。このため、缶体の蓋側は、この蓋
材に合わせた直径に絞れていなければならない。この缶
体の直径を絞ることをネックインと呼んでいる。現在、
ビ−ル等に主に用いられている350mL用の缶体の直
径は211と呼ばれ、2+11/16インチであり、蓋
材の直径は206と呼ばれ、2+6/16インチであ
る。このため缶体の蓋側は211から206にネックイ
ンされている。近年、蓋材の節減を目的として更なる縮
径化が検討されており、蓋材を202と呼ばれる2+2
/16インチに絞ることが望まれている。このため、缶
体のネックインが行われる部位はより厳しい加工を受け
ることになる。このため、この加工においても充分な密
着性を付与する表面処理皮膜が望まれているのである。
【0008】しかしながら、現状では厳しい加工を受け
ても充分な密着性を有し、且つ、高温殺菌(レトルト)
においても高い耐食性を持ち、サイズコ−トなしでも密
着性が良好で、缶の移送をスム−ズに行えるようなすべ
り性を有するような表面処理皮膜は得られていないので
ある。
ても充分な密着性を有し、且つ、高温殺菌(レトルト)
においても高い耐食性を持ち、サイズコ−トなしでも密
着性が良好で、缶の移送をスム−ズに行えるようなすべ
り性を有するような表面処理皮膜は得られていないので
ある。
【0009】これら上記問題点を解決する一つの方法と
して、同一出願人が係わる特開平7−278836号公
報に開示されている発明がある。この発明は、りん酸イ
オンと縮合りん酸イオンとフェノール系の水溶性重合体
を含むアルミDI缶用表面処理液に関するものである。
この方法にてアルミニウム表面に耐食性、密着性、すべ
り性に優れた皮膜を形成することができる。しかし、こ
の開示の方法を実際の製缶ラインに使用した場合に、処
理液中に不溶性の固形物(以下スラッジ)が発生し、実
際の操業上問題を引き起こすことがある。このため、操
業性にも優れた表面処理方法が望まれているのである。
して、同一出願人が係わる特開平7−278836号公
報に開示されている発明がある。この発明は、りん酸イ
オンと縮合りん酸イオンとフェノール系の水溶性重合体
を含むアルミDI缶用表面処理液に関するものである。
この方法にてアルミニウム表面に耐食性、密着性、すべ
り性に優れた皮膜を形成することができる。しかし、こ
の開示の方法を実際の製缶ラインに使用した場合に、処
理液中に不溶性の固形物(以下スラッジ)が発生し、実
際の操業上問題を引き起こすことがある。このため、操
業性にも優れた表面処理方法が望まれているのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の有
する前記問題点を解決するためのものであり、より具体
的には、高温殺菌(レトルト)において、表面処理皮膜
自身に高い耐食性を付与し外観を白色化せず、また、サ
イズコ−ト(プライマ−塗装)を不要にする皮膜を有
し、製缶工程における缶の移送性に優れるすべり性を有
し、且つ、ネックイン加工に対して優れた加工性を有す
る表面処理皮膜を有するアルミニウム合金製処理缶およ
び操業性に優れたその処理方法を提供しようとするもの
である。
する前記問題点を解決するためのものであり、より具体
的には、高温殺菌(レトルト)において、表面処理皮膜
自身に高い耐食性を付与し外観を白色化せず、また、サ
イズコ−ト(プライマ−塗装)を不要にする皮膜を有
し、製缶工程における缶の移送性に優れるすべり性を有
し、且つ、ネックイン加工に対して優れた加工性を有す
る表面処理皮膜を有するアルミニウム合金製処理缶およ
び操業性に優れたその処理方法を提供しようとするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の抱える問題点を解決するための手段について鋭意
検討した。その結果、アルミニウム合金を加工して得ら
れる缶の表面に特定の膜厚で特定の付着量の有機−無機
複合皮膜を有し、該複合皮膜で缶を特定の範囲の比率で
被覆するアルミニウム合金製処理缶と操業性に優れたそ
の処理方法を新たに見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
技術の抱える問題点を解決するための手段について鋭意
検討した。その結果、アルミニウム合金を加工して得ら
れる缶の表面に特定の膜厚で特定の付着量の有機−無機
複合皮膜を有し、該複合皮膜で缶を特定の範囲の比率で
被覆するアルミニウム合金製処理缶と操業性に優れたそ
の処理方法を新たに見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0012】すなわち、本発明は、アルミニウム合金を
加工して得られる缶であって、この表面にカ−ボンを主
成分とする有機化合物とリン化合物とジルコニウムある
いはチタン化合物を含む有機−無機複合皮膜を有し、該
複合皮膜の有機化合物の付着量がカ−ボンとして3〜6
0mg/m2で、リン化合物の付着量がリンとして0.5〜
15mg/m2、ジルコニウムあるいはチタンの付着量が3
〜30mg/m2で、厚さが3〜100nmであり、且つ、
前記複合皮膜の表面被覆率が90%以上であることを特
徴とするアルミニウム合金製処理缶に関するものであ
る。そして、前記有機化合物が下記一般式で示される重
合体であることが好ましい。
加工して得られる缶であって、この表面にカ−ボンを主
成分とする有機化合物とリン化合物とジルコニウムある
いはチタン化合物を含む有機−無機複合皮膜を有し、該
複合皮膜の有機化合物の付着量がカ−ボンとして3〜6
0mg/m2で、リン化合物の付着量がリンとして0.5〜
15mg/m2、ジルコニウムあるいはチタンの付着量が3
〜30mg/m2で、厚さが3〜100nmであり、且つ、
前記複合皮膜の表面被覆率が90%以上であることを特
徴とするアルミニウム合金製処理缶に関するものであ
る。そして、前記有機化合物が下記一般式で示される重
合体であることが好ましい。
【0013】
【化3】
【0014】但し、式(I)において、X1およびX
2は、それぞれ互いに独立に、水素原子、C1〜C5アル
キル基、または、C1〜C5ヒドロキシアルキル基を表
し、Y1およびY2は、それぞれ互いに独立に、水素原
子、または、下記式(II)により表されるZ基:(但
し、式(II)中、R1,R2は、それぞれ互いに独立に、
水素原子、C1〜C10アルキル基、または、C1〜C10ヒ
ドロキシアルキル基から選ばれた1員を表す)を表し、
前記重合体分子のベンゼン環に結合しているZ基の各々
は、互いに他から異なっていてもよく、あるいは他と同
一であってもよく、前記重合体分子中の各ベンゼン環の
前記Z基置換数の平均値は1.0以下である。
2は、それぞれ互いに独立に、水素原子、C1〜C5アル
キル基、または、C1〜C5ヒドロキシアルキル基を表
し、Y1およびY2は、それぞれ互いに独立に、水素原
子、または、下記式(II)により表されるZ基:(但
し、式(II)中、R1,R2は、それぞれ互いに独立に、
水素原子、C1〜C10アルキル基、または、C1〜C10ヒ
ドロキシアルキル基から選ばれた1員を表す)を表し、
前記重合体分子のベンゼン環に結合しているZ基の各々
は、互いに他から異なっていてもよく、あるいは他と同
一であってもよく、前記重合体分子中の各ベンゼン環の
前記Z基置換数の平均値は1.0以下である。
【0015】
【化4】
【0016】そして、前記リン化合物がリン酸化合物、
縮合リン酸化合物、リン酸ジルコニウム化合物およびリ
ン酸チタンから選ばれる1種以上であることが好まし
い。
縮合リン酸化合物、リン酸ジルコニウム化合物およびリ
ン酸チタンから選ばれる1種以上であることが好まし
い。
【0017】また、前記アルミニウム合金がアルミニウ
ム−マンガン合金で缶体の成形方法が絞りしごき加工で
あることが好ましい。また、0.5〜10g/Lのりん
酸イオンと、0.05〜5g/Lの錯フッ化物と、0.
1〜10g/Lの一般式(I)の水溶性重合体(但し、
重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z基置換数の平均値
は0.2〜0.8であり、かつnは2〜50の平均重合
度を表す。)とを含み、且つ、pHが2.2〜4.5こ
とを特徴とするアルミ缶用表面処理液を35〜60℃に
加温し、5〜30秒スプレ−処理し、その後、水洗して
加熱乾燥することにより目的のアルミニウム合金製処理
缶を得ることができる。
ム−マンガン合金で缶体の成形方法が絞りしごき加工で
あることが好ましい。また、0.5〜10g/Lのりん
酸イオンと、0.05〜5g/Lの錯フッ化物と、0.
1〜10g/Lの一般式(I)の水溶性重合体(但し、
重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z基置換数の平均値
は0.2〜0.8であり、かつnは2〜50の平均重合
度を表す。)とを含み、且つ、pHが2.2〜4.5こ
とを特徴とするアルミ缶用表面処理液を35〜60℃に
加温し、5〜30秒スプレ−処理し、その後、水洗して
加熱乾燥することにより目的のアルミニウム合金製処理
缶を得ることができる。
【0018】以下、本発明のアルミニウム合金製処理缶
について詳しく説明する。本発明の缶体はアルミニウム
合金を加工して得られる缶体である。缶体を成形する加
工方法は、絞り加工、絞りしごき加工、ストレッチドロ
−加工等が挙げられ、特に限定されるものではないが、
特に本発明が効果的に適用されるのは絞りしごき缶に対
するものである。使用するアルミニウム素材は、工業的
に絞りしごき加工に耐えられ、製缶することが可能であ
ればよく特に限定されるものではない。しかし、商業的
には1台のボディ−メ−カ−と呼ばれるDIマシンで1
分間に150から300缶の缶体を連続的に加工する必
要がある。これに耐えるには素材にアルミニウム−マン
ガン合金を用いることが望ましい。
について詳しく説明する。本発明の缶体はアルミニウム
合金を加工して得られる缶体である。缶体を成形する加
工方法は、絞り加工、絞りしごき加工、ストレッチドロ
−加工等が挙げられ、特に限定されるものではないが、
特に本発明が効果的に適用されるのは絞りしごき缶に対
するものである。使用するアルミニウム素材は、工業的
に絞りしごき加工に耐えられ、製缶することが可能であ
ればよく特に限定されるものではない。しかし、商業的
には1台のボディ−メ−カ−と呼ばれるDIマシンで1
分間に150から300缶の缶体を連続的に加工する必
要がある。これに耐えるには素材にアルミニウム−マン
ガン合金を用いることが望ましい。
【0019】本発明において缶体の表面には有機−無機
複合皮膜が必須成分として存在しなければならない。こ
の有機−無機複合皮膜を表面に形成させる表面処理液お
よび表面処理方法は特に限定されるものではない。有機
−無機複合皮膜は有機化合物と無機化合物から成るもの
である。複合皮膜中の有機化合物の付着量はすべり性お
よび加工性を左右するために極めて重要である。有機化
合物の付着量はカ−ボンとして3〜60mg/m2の範囲が
好ましい。より好ましくは15〜30mg/m2の範囲であ
る。この付着量が3mg/m2未満では充分なすべり性が得
られない。また、それが60mg/m2を超えても性能上問
題はないが、外観が干渉色を呈したり、コスト高となる
ために好ましくない。
複合皮膜が必須成分として存在しなければならない。こ
の有機−無機複合皮膜を表面に形成させる表面処理液お
よび表面処理方法は特に限定されるものではない。有機
−無機複合皮膜は有機化合物と無機化合物から成るもの
である。複合皮膜中の有機化合物の付着量はすべり性お
よび加工性を左右するために極めて重要である。有機化
合物の付着量はカ−ボンとして3〜60mg/m2の範囲が
好ましい。より好ましくは15〜30mg/m2の範囲であ
る。この付着量が3mg/m2未満では充分なすべり性が得
られない。また、それが60mg/m2を超えても性能上問
題はないが、外観が干渉色を呈したり、コスト高となる
ために好ましくない。
【0020】複合皮膜中の無機化合物はリン化合物であ
り、この付着量はリンとして0.5〜15mg/m2の範囲
が好ましい。より好ましくは2〜7mg/m2の範囲であ
る。この付着量が0.5mg/m2未満では耐食性が充分に
得られない。また、それが15mg/m2を超えても性能上
は問題ないが、コストが高くなるために経済的に好まし
くない。また、ジルコニウムあるいはチタンの付着量が
3〜30mg/m2の範囲が好ましい。より好ましくは、5
〜12,mg/m2の範囲である。
り、この付着量はリンとして0.5〜15mg/m2の範囲
が好ましい。より好ましくは2〜7mg/m2の範囲であ
る。この付着量が0.5mg/m2未満では耐食性が充分に
得られない。また、それが15mg/m2を超えても性能上
は問題ないが、コストが高くなるために経済的に好まし
くない。また、ジルコニウムあるいはチタンの付着量が
3〜30mg/m2の範囲が好ましい。より好ましくは、5
〜12,mg/m2の範囲である。
【0021】前記複合皮膜の厚さは3〜100nmの範
囲が好ましい。より好ましくは10〜30nmの範囲で
ある。この厚さが3nm未満では優れたすべり性が得ら
れない。また、それが100nmを超えると色調を損ね
たり、加工性が劣化し好ましくない。前記複合皮膜の表
面被覆率は90%以上が必要である。被覆率が90%未
満では耐食性が充分でない。
囲が好ましい。より好ましくは10〜30nmの範囲で
ある。この厚さが3nm未満では優れたすべり性が得ら
れない。また、それが100nmを超えると色調を損ね
たり、加工性が劣化し好ましくない。前記複合皮膜の表
面被覆率は90%以上が必要である。被覆率が90%未
満では耐食性が充分でない。
【0022】次に本発明で特定されているカ−ボン付着
量、リン付着量、皮膜の被覆率および皮膜厚の測定方法
について以下に説明する。カ−ボン付着量の測定は市販
の表面炭素分析装置を用いて測定する。先ず本発明のア
ルミニウム合金製缶を適当なサイズ(20〜50cm2程
度)に切り出しサンプルとする。表面炭素分析装置はサ
ンプルを昇温し、表面に存在する炭素を酸化しガス化し
て、このガスをIR(赤外線吸収)にて定量する原理と
なっている。測定条件は表面の炭素を酸化しガス化させ
る条件であればよいが、一般に500℃−5分程度の条
件で測定することが好ましい。
量、リン付着量、皮膜の被覆率および皮膜厚の測定方法
について以下に説明する。カ−ボン付着量の測定は市販
の表面炭素分析装置を用いて測定する。先ず本発明のア
ルミニウム合金製缶を適当なサイズ(20〜50cm2程
度)に切り出しサンプルとする。表面炭素分析装置はサ
ンプルを昇温し、表面に存在する炭素を酸化しガス化し
て、このガスをIR(赤外線吸収)にて定量する原理と
なっている。測定条件は表面の炭素を酸化しガス化させ
る条件であればよいが、一般に500℃−5分程度の条
件で測定することが好ましい。
【0023】リンの付着量は市販の蛍光X線分析装置に
て定量する。リンの付着量が既知で付着量の異なるサン
プルを複数測定し、この際の強度より、強度−付着量の
検量線を作成する。同様の条件で本発明のアルミニウム
合金製処理缶を適当なサイズ(φ3cm程度)に切り出し
測定する。この測定強度を前述の検量線に基づきリン付
着量に換算する。
て定量する。リンの付着量が既知で付着量の異なるサン
プルを複数測定し、この際の強度より、強度−付着量の
検量線を作成する。同様の条件で本発明のアルミニウム
合金製処理缶を適当なサイズ(φ3cm程度)に切り出し
測定する。この測定強度を前述の検量線に基づきリン付
着量に換算する。
【0024】被覆率は市販のXPS(X線光電子分光分
析)装置にて定量する。XPSとはサンプルを超高真空
(10-5Pa以下)にてX線で励起し、この際に放出される
光電子を分析する装置である。この光電子の強度と感度
係数より表面に存在する原子の比率を計算することがで
きる。なお、定量計算方法はすでに確立されたものであ
り、プログラムとして市販されている。大気にさらされ
たサンプルは必ず何らかの汚染を受けている。このた
め、大気中にて清浄にしたサンプルでもXPSで分析す
ると最表面にはカ−ボン等の汚染物が検出される。この
影響を除去するため、本発明で定義する被覆率算出に
は、最表面をアルゴンで若干スパッタリング(2nm)
してから分析を行っている。
析)装置にて定量する。XPSとはサンプルを超高真空
(10-5Pa以下)にてX線で励起し、この際に放出される
光電子を分析する装置である。この光電子の強度と感度
係数より表面に存在する原子の比率を計算することがで
きる。なお、定量計算方法はすでに確立されたものであ
り、プログラムとして市販されている。大気にさらされ
たサンプルは必ず何らかの汚染を受けている。このた
め、大気中にて清浄にしたサンプルでもXPSで分析す
ると最表面にはカ−ボン等の汚染物が検出される。この
影響を除去するため、本発明で定義する被覆率算出に
は、最表面をアルゴンで若干スパッタリング(2nm)
してから分析を行っている。
【0025】すなわち、XPS分析装置に併設されてい
る市販のアルゴンスパッタリングガンを用い、表面を2
nmスパッタリングし汚染物を除去した後にX線で表面
を励起し光電子を分析した。X線で励起した後、ワイド
スキャンと呼ばれる分析を行い、先ず、表面に存在する
原子の定性を行った。通常、本発明のアルミニウム合金
製処理缶で検出される元素は炭素、酸素、リン、アルミ
ニウムが主である。定性にて測定された元素について定
量計算を行い、これよりアルミニウムの原子%であるA
を算出する。このアルミニウムの原子%であるAを用い
被覆率を次式(III)により計算した。 被覆率=100−A (III) 皮膜厚は前述のアルゴンスパッタリングガンを用い測定
する。皮膜厚が既知(透過電子顕微鏡等で測定)の皮膜
厚が異なるサンプルを複数測定する。アルゴンスパッタ
リング−光電子分析を数回に分けて繰り返す。上記被覆
率が40原子%となるまでを皮膜が存在したと定義し、
これに要したスパッタリングの積算時間と皮膜厚の検量
線を作成する。そして、本発明のアルミニウム合金製処
理缶を分析し、被覆率が40原子%となるまでのスパッ
タリング積算時間と先の検量線より皮膜厚を算出する。
る市販のアルゴンスパッタリングガンを用い、表面を2
nmスパッタリングし汚染物を除去した後にX線で表面
を励起し光電子を分析した。X線で励起した後、ワイド
スキャンと呼ばれる分析を行い、先ず、表面に存在する
原子の定性を行った。通常、本発明のアルミニウム合金
製処理缶で検出される元素は炭素、酸素、リン、アルミ
ニウムが主である。定性にて測定された元素について定
量計算を行い、これよりアルミニウムの原子%であるA
を算出する。このアルミニウムの原子%であるAを用い
被覆率を次式(III)により計算した。 被覆率=100−A (III) 皮膜厚は前述のアルゴンスパッタリングガンを用い測定
する。皮膜厚が既知(透過電子顕微鏡等で測定)の皮膜
厚が異なるサンプルを複数測定する。アルゴンスパッタ
リング−光電子分析を数回に分けて繰り返す。上記被覆
率が40原子%となるまでを皮膜が存在したと定義し、
これに要したスパッタリングの積算時間と皮膜厚の検量
線を作成する。そして、本発明のアルミニウム合金製処
理缶を分析し、被覆率が40原子%となるまでのスパッ
タリング積算時間と先の検量線より皮膜厚を算出する。
【0026】本発明に適用する有機化合物は密着性やす
べり性を考慮し、これらの性能を満足する構造を有して
いなければならない。さらに、飲料缶に用いる場合には
食品衛生性を考慮し、これらを満足する構造を有してい
なければならない。好ましい有機化合物として式(I)
に示される重合体が挙げられる。
べり性を考慮し、これらの性能を満足する構造を有して
いなければならない。さらに、飲料缶に用いる場合には
食品衛生性を考慮し、これらを満足する構造を有してい
なければならない。好ましい有機化合物として式(I)
に示される重合体が挙げられる。
【0027】
【化5】
【0028】(但し、式(I)において、X1およびX2
は、それぞれ互いに独立に、水素原子、C1〜C5アルキ
ル基、または、C1〜C5ヒドロキシアルキル基を表し、
Y1およびY2は、それぞれ互いに独立に、水素原子、ま
たは、下記式(II)により表されるZ基:(但し、式
(II)中、R1,R2は、それぞれ互いに独立に、水素原
子、C1〜C10アルキル基、または、C1〜C10ヒドロキ
シアルキル基から選ばれた1員を表す)を表し、前記重
合体分子のベンゼン環に結合しているZ基の各々は、互
いに他から異なっていてもよく、あるいは他と同一であ
ってもよく、前記重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z
基置換数の平均値は0.8以下である。
は、それぞれ互いに独立に、水素原子、C1〜C5アルキ
ル基、または、C1〜C5ヒドロキシアルキル基を表し、
Y1およびY2は、それぞれ互いに独立に、水素原子、ま
たは、下記式(II)により表されるZ基:(但し、式
(II)中、R1,R2は、それぞれ互いに独立に、水素原
子、C1〜C10アルキル基、または、C1〜C10ヒドロキ
シアルキル基から選ばれた1員を表す)を表し、前記重
合体分子のベンゼン環に結合しているZ基の各々は、互
いに他から異なっていてもよく、あるいは他と同一であ
ってもよく、前記重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z
基置換数の平均値は0.8以下である。
【0029】
【化6】
【0030】X1およびX2は、それぞれ互いに独立に、
水素原子、C1〜C5アルキル基、または、C1〜C5ヒド
ロキシアルキル基である。C6以上では樹脂がバルキ−
となり立体障害を引き起こし緻密な耐食性に優れた皮膜
にならない。Y1およびY2は、それぞれ互いに独立に、
水素原子、または、式(II)により表されるZ基であ
る。式(II)中、R1,R2は、それぞれ互いに独立に、
水素原子、C1〜C10アルキル基、または、C1〜C10ヒ
ドロキシアルキル基から選ばれた1員を表す。C11以上
では官能基がバルキ−すぎて皮膜が粗となり耐食性が低
下する。
水素原子、C1〜C5アルキル基、または、C1〜C5ヒド
ロキシアルキル基である。C6以上では樹脂がバルキ−
となり立体障害を引き起こし緻密な耐食性に優れた皮膜
にならない。Y1およびY2は、それぞれ互いに独立に、
水素原子、または、式(II)により表されるZ基であ
る。式(II)中、R1,R2は、それぞれ互いに独立に、
水素原子、C1〜C10アルキル基、または、C1〜C10ヒ
ドロキシアルキル基から選ばれた1員を表す。C11以上
では官能基がバルキ−すぎて皮膜が粗となり耐食性が低
下する。
【0031】前記重合体分子のベンゼン環に結合してい
るZ基の各々は、互いに他から異なっていてもよく、あ
るいは他と同一であってもよく、前記重合体分子中の各
ベンゼン環の前記Z基置換数の平均値は0.8以下であ
る。例えば、nが10の高分子(芳香環は20個)にZ
が10個導入されていれば、導入率が0.8を超えると
バルキ−すぎて皮膜が粗となり耐食性が低下する。
るZ基の各々は、互いに他から異なっていてもよく、あ
るいは他と同一であってもよく、前記重合体分子中の各
ベンゼン環の前記Z基置換数の平均値は0.8以下であ
る。例えば、nが10の高分子(芳香環は20個)にZ
が10個導入されていれば、導入率が0.8を超えると
バルキ−すぎて皮膜が粗となり耐食性が低下する。
【0032】また、本発明で適用する無機成分はリン化
合物であり、リン化合物は耐食性を付与する上で極めて
重要な成分である。好ましい化合物としてはリン酸化合
物、縮合リン酸化合物リン酸ジルコニウムおよびリン酸
チタンから選ばれる1種以上である。
合物であり、リン化合物は耐食性を付与する上で極めて
重要な成分である。好ましい化合物としてはリン酸化合
物、縮合リン酸化合物リン酸ジルコニウムおよびリン酸
チタンから選ばれる1種以上である。
【0033】次いで本発明のアルミニウム合金製処理缶
を製造するプロセスについて記載する。好ましい例とし
てアルミニウム合金製絞りしごき缶を製造するプロセス
を記載する。アルミニウム合金製絞りしごき缶を製造す
る工程は既知のDI缶製造工程に準ずる。すなわち、ア
ルミニウム板(コイル)からブランクと呼ばれる円状の
板に打ち抜き、これをカップ状に絞り加工する。次い
で、このカップを再絞りし、この側壁をしごき加工する
ことにより缶体に成形する。この際に、この絞りしごき
加工を容易にするために種々の潤滑剤が使用されてお
り、成形された缶体は潤滑剤が付着した状態になってい
る。このため、このまま表面に皮膜を均一に生成させる
ことは困難である。
を製造するプロセスについて記載する。好ましい例とし
てアルミニウム合金製絞りしごき缶を製造するプロセス
を記載する。アルミニウム合金製絞りしごき缶を製造す
る工程は既知のDI缶製造工程に準ずる。すなわち、ア
ルミニウム板(コイル)からブランクと呼ばれる円状の
板に打ち抜き、これをカップ状に絞り加工する。次い
で、このカップを再絞りし、この側壁をしごき加工する
ことにより缶体に成形する。この際に、この絞りしごき
加工を容易にするために種々の潤滑剤が使用されてお
り、成形された缶体は潤滑剤が付着した状態になってい
る。このため、このまま表面に皮膜を均一に生成させる
ことは困難である。
【0034】そこで、先ず、この潤滑剤および成形の際
に表面に発生する摩耗粉等を除去する目的で洗浄処理を
行う。洗浄剤としては、酸系あるいはアルカリ系の洗浄
剤を使用することができ、特に限定されるものではな
い。洗浄された缶体表面を水ですすぎ、表面に皮膜を形
成する目的で表面処理が行われる。本発明の有機−無機
複合皮膜を形成する表面処理方法は特に限定されるもの
ではないが、表面処理は古くから水系の化成処理液を使
用する設備となっているため、既存の設備をそのまま使
用する水系の表面処理液にて処理する方法が工業的には
望ましい。
に表面に発生する摩耗粉等を除去する目的で洗浄処理を
行う。洗浄剤としては、酸系あるいはアルカリ系の洗浄
剤を使用することができ、特に限定されるものではな
い。洗浄された缶体表面を水ですすぎ、表面に皮膜を形
成する目的で表面処理が行われる。本発明の有機−無機
複合皮膜を形成する表面処理方法は特に限定されるもの
ではないが、表面処理は古くから水系の化成処理液を使
用する設備となっているため、既存の設備をそのまま使
用する水系の表面処理液にて処理する方法が工業的には
望ましい。
【0035】次に本発明の有機−無機複合皮膜を形成す
る好ましい例として挙げられる表面処理液について概説
する。有機化合物を皮膜として形成させるために、水溶
性の重合体を使用することができる。これにリン酸イオ
ン、ジルコニウムあるいはチタンの錯フッ化物とを共存
させ、水溶性重合体とリン酸、錯フッ化物が沈澱しやす
いpHに調整する。この処理液をアルミニウム合金缶に
接触させる。フッ素化合物によりアルミニウム表面がエ
ッチングされ、この際に界面でpH上昇が起こる。これ
により共存する水溶性重合体およびリン化合物が表面に
析出し皮膜となるのである。なお、表面処理された缶体
は水ですすがれ、未反応のものは表面から除去される。
さらに純水等ですすぎ、更に乾燥されて、本発明のアル
ミニウム合金製処理缶が得られる。
る好ましい例として挙げられる表面処理液について概説
する。有機化合物を皮膜として形成させるために、水溶
性の重合体を使用することができる。これにリン酸イオ
ン、ジルコニウムあるいはチタンの錯フッ化物とを共存
させ、水溶性重合体とリン酸、錯フッ化物が沈澱しやす
いpHに調整する。この処理液をアルミニウム合金缶に
接触させる。フッ素化合物によりアルミニウム表面がエ
ッチングされ、この際に界面でpH上昇が起こる。これ
により共存する水溶性重合体およびリン化合物が表面に
析出し皮膜となるのである。なお、表面処理された缶体
は水ですすがれ、未反応のものは表面から除去される。
さらに純水等ですすぎ、更に乾燥されて、本発明のアル
ミニウム合金製処理缶が得られる。
【0036】なお、乾燥温度によっては表面上で重合体
が更に高分子化する。より高い耐食性が得られる場合に
は乾燥温度を高くし(180℃以上)表面上で重合度を
高めるとよい。なお、加熱し重合度が高くなる際に、重
合度nは表面処理液中での値(2〜50)より大きくな
る。また、この際にZ基が脱離するためにZ基置換数も
表面処理液中での値(0.2〜0.8)より小さくな
る。カ−ボンの付着量(有機化合物に起因)およびリン
付着量、ジルコニウムあるいはチタン付着量、被覆率お
よび皮膜厚は、処理液中の水溶性重合体の濃度やリン化
合物の濃度、処理温度、処理時間等により調整すること
ができる。
が更に高分子化する。より高い耐食性が得られる場合に
は乾燥温度を高くし(180℃以上)表面上で重合度を
高めるとよい。なお、加熱し重合度が高くなる際に、重
合度nは表面処理液中での値(2〜50)より大きくな
る。また、この際にZ基が脱離するためにZ基置換数も
表面処理液中での値(0.2〜0.8)より小さくな
る。カ−ボンの付着量(有機化合物に起因)およびリン
付着量、ジルコニウムあるいはチタン付着量、被覆率お
よび皮膜厚は、処理液中の水溶性重合体の濃度やリン化
合物の濃度、処理温度、処理時間等により調整すること
ができる。
【0037】また、現実に工業的に使用するには、前述
のように安定し皮膜を形成させることが重要である。ス
ラッジの発生がない、好ましい処理方法としては、0.
5〜10g/Lのりん酸イオンと、0.05〜5g/L
のジルコニウムあるいはチタンの錯フッ化物イオンと、
0.1〜10g/Lの一般式(I)の水溶性重合体(但
し、重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z基置換数の平
均値は0.2〜0.8であり、かつnは2〜50の平均
重合度を表す。)とを含み、且つ、pHが2.2〜4.
5ことを特徴とするアルミ缶用表面処理液を35〜60
℃に加温し、5〜30秒スプレ−処理し、その後、水洗
して加熱乾燥することにより、目的のアルミニウム合金
製処理缶を得ることができる。
のように安定し皮膜を形成させることが重要である。ス
ラッジの発生がない、好ましい処理方法としては、0.
5〜10g/Lのりん酸イオンと、0.05〜5g/L
のジルコニウムあるいはチタンの錯フッ化物イオンと、
0.1〜10g/Lの一般式(I)の水溶性重合体(但
し、重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z基置換数の平
均値は0.2〜0.8であり、かつnは2〜50の平均
重合度を表す。)とを含み、且つ、pHが2.2〜4.
5ことを特徴とするアルミ缶用表面処理液を35〜60
℃に加温し、5〜30秒スプレ−処理し、その後、水洗
して加熱乾燥することにより、目的のアルミニウム合金
製処理缶を得ることができる。
【0038】この際に、りん酸イオンの濃度が0.5g
/L以下では反応性が乏しく皮膜が形成しない。また、
その濃度が10g/Lを超えるとスラッジの量が多くな
りやすく問題である。ジルコニウムあるいはチタンの錯
フッ化物の濃度が0.05g/L未満では、ジルコニウ
ムあるいはチタンの付着量が充分に得られない。また、
その濃度が5g/Lを超えると処理液の安定性が悪くな
り問題である。水溶性重合体の濃度が0.1g/L未満
では充分なカーボン付着量が得られない。10g/Lを
超えるとコストが高くなり経済性に問題を生じる。
/L以下では反応性が乏しく皮膜が形成しない。また、
その濃度が10g/Lを超えるとスラッジの量が多くな
りやすく問題である。ジルコニウムあるいはチタンの錯
フッ化物の濃度が0.05g/L未満では、ジルコニウ
ムあるいはチタンの付着量が充分に得られない。また、
その濃度が5g/Lを超えると処理液の安定性が悪くな
り問題である。水溶性重合体の濃度が0.1g/L未満
では充分なカーボン付着量が得られない。10g/Lを
超えるとコストが高くなり経済性に問題を生じる。
【0039】処理液のpHが2.2未満では皮膜が充分
に成長しない。また、pHが4.5を超えると処理液の
安定性が悪くなりスラッジを発生するようになる。処理
温度が35℃以下では皮膜が充分に成長しない。処理温
度が60℃を超えると処理液安定性に問題がある。処理
時間が5秒以下では皮膜が充分に成長しない。また、3
0秒を超えても特に問題はないが、処理工程が長くなり
余分なスペースを必要とすることになる。
に成長しない。また、pHが4.5を超えると処理液の
安定性が悪くなりスラッジを発生するようになる。処理
温度が35℃以下では皮膜が充分に成長しない。処理温
度が60℃を超えると処理液安定性に問題がある。処理
時間が5秒以下では皮膜が充分に成長しない。また、3
0秒を超えても特に問題はないが、処理工程が長くなり
余分なスペースを必要とすることになる。
【0040】
【実施例】以下に本発明のアルミニウム合金製処理缶に
関し、幾つかの実施例を挙げ、その有用性を比較例と対
比して示す。 (アルミニウム合金製缶作成方法)アルミニウム合金板
(A3004)を絞りしごき加工して作ったアルミニウム合
金製処理缶を市販の洗浄剤(登録商標 パルクリ−ン5
00:日本パ−カライジング株式会社製)の8%水溶液
を用いて75℃−40秒スプレ−にて洗浄し、次いで水
洗し清浄にした後、実施例に示す表面処理液を用いてス
プレ−処理を行い、次いで水道水で水洗し、さらに30
00,000Ωcm以上の脱イオン水で10秒間スプレ−
した後、180℃の熱風乾燥炉内で2分間乾燥した。
関し、幾つかの実施例を挙げ、その有用性を比較例と対
比して示す。 (アルミニウム合金製缶作成方法)アルミニウム合金板
(A3004)を絞りしごき加工して作ったアルミニウム合
金製処理缶を市販の洗浄剤(登録商標 パルクリ−ン5
00:日本パ−カライジング株式会社製)の8%水溶液
を用いて75℃−40秒スプレ−にて洗浄し、次いで水
洗し清浄にした後、実施例に示す表面処理液を用いてス
プレ−処理を行い、次いで水道水で水洗し、さらに30
00,000Ωcm以上の脱イオン水で10秒間スプレ−
した後、180℃の熱風乾燥炉内で2分間乾燥した。
【0041】(付着量測定方法)作成したアルミニウム
合金製処理缶の有機−無機複合皮膜の付着量を定量し
た。カ−ボンの付着量は市販の表面炭素分析装置にて定
量した。サンプルサイズは32cm2で測定条件は500
℃−5分とした。また、リン付着量は市販の蛍光X線分
析装置にて定量した。サンプルサイズはφ3cmとした。
合金製処理缶の有機−無機複合皮膜の付着量を定量し
た。カ−ボンの付着量は市販の表面炭素分析装置にて定
量した。サンプルサイズは32cm2で測定条件は500
℃−5分とした。また、リン付着量は市販の蛍光X線分
析装置にて定量した。サンプルサイズはφ3cmとした。
【0042】(被覆率および皮膜厚)作成したアルミニ
ウム合金製処理缶の有機−無機複合皮膜の状態を市販の
XPS(X線光電子分光分析)装置にて分析した。最表
面を2nmスパッタリングし定性分析を行った。この際
検出された元素を定量計算し前述の式(III)に従い算
出した。また、XPS分析装置に市販のアルゴンスパッ
タリングガンを併設し、スパッタリングにて皮膜を破壊
除去した。この際のスパッタリング時間より前述の方法
にて皮膜厚を換算した。
ウム合金製処理缶の有機−無機複合皮膜の状態を市販の
XPS(X線光電子分光分析)装置にて分析した。最表
面を2nmスパッタリングし定性分析を行った。この際
検出された元素を定量計算し前述の式(III)に従い算
出した。また、XPS分析装置に市販のアルゴンスパッ
タリングガンを併設し、スパッタリングにて皮膜を破壊
除去した。この際のスパッタリング時間より前述の方法
にて皮膜厚を換算した。
【0043】(評価方法) 耐食性 アルミニウム合金製処理缶の耐食性(耐レトルト白化
性)はアルミニウム合金製処理缶を未塗装の状態で12
1℃−30分でレトルト処理し、この際の外観変化によ
り評価した。白変なしを”○”、一部白変を”△”、全
面白変を”×”で示した。
性)はアルミニウム合金製処理缶を未塗装の状態で12
1℃−30分でレトルト処理し、この際の外観変化によ
り評価した。白変なしを”○”、一部白変を”△”、全
面白変を”×”で示した。
【0044】塗料密着性 本発明のアルミニウム合金製処理缶をサイズコ−トなし
で、市販の缶外面用のインクを用い印刷した。これを1
21℃−30分でレトルト処理し、その後、密着性を評
価した。テ−プにて剥離を行い、剥離なしを”○”、一
部剥離を”△”、全面剥離を”×”で示した。
で、市販の缶外面用のインクを用い印刷した。これを1
21℃−30分でレトルト処理し、その後、密着性を評
価した。テ−プにて剥離を行い、剥離なしを”○”、一
部剥離を”△”、全面剥離を”×”で示した。
【0045】すべり性 すべり性は、缶外面の静摩擦係数を測定し評価した。し
たがって、静摩擦係数が低いほどすべり性に優れる。一
般に1.0以下の静摩擦係数を有していれば良好であ
る。
たがって、静摩擦係数が低いほどすべり性に優れる。一
般に1.0以下の静摩擦係数を有していれば良好であ
る。
【0046】加工性 本発明のアルミニウム合金製処理缶を市販の外面用ホワ
イト塗料を10μmになるように塗装した。これを市販
のネッキングマシンを用い、202へネックインした。
この際のネック部の密着性を評価した。塗膜の剥離なし
を”○”、一部剥離を”△”、全面剥離を”×”で示し
た。
イト塗料を10μmになるように塗装した。これを市販
のネッキングマシンを用い、202へネックインした。
この際のネック部の密着性を評価した。塗膜の剥離なし
を”○”、一部剥離を”△”、全面剥離を”×”で示し
た。
【0047】操業性 処理液を設定の処理温度で1週間放置し、処理液のスラ
ッジの発生状況を観察した。スラッジなしを”○”、ス
ラッジ浮遊を”△”、スラッジ沈降を”×”で評価し
た。
ッジの発生状況を観察した。スラッジなしを”○”、ス
ラッジ浮遊を”△”、スラッジ沈降を”×”で評価し
た。
【0048】(実施例1)以下の表面処理液を用い処理
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液1 フッ化水素酸(HF) 0.01g/L 75%りん酸(H3PO4) 0.20g/L 20%ジルコニウムフッ化水素酸(H2ZrF6) 1.3g/L 水溶性重合体固形分 0.4g/L pH 3.5(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体1 n=5 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH3)2 導入率=0.25 表面処理温度:40℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 8mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :15nm。
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液1 フッ化水素酸(HF) 0.01g/L 75%りん酸(H3PO4) 0.20g/L 20%ジルコニウムフッ化水素酸(H2ZrF6) 1.3g/L 水溶性重合体固形分 0.4g/L pH 3.5(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体1 n=5 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH3)2 導入率=0.25 表面処理温度:40℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 8mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :15nm。
【0049】(実施例2)以下の表面処理液を用い処理
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液2 フッ化水素酸(HF) 0.05g/L 20%フルオロジルコニウム酸(H2ZrF6) 2.0g/L 75%りん酸(H3PO4) 1.0g/L 水溶性重合体固形分 1.0g/L pH 3.0(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体2 n=5 X1,X2=−C2H5 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2OH)2 導入率=0.5 表面処理温度:45℃ 表面処理時間:300秒 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 8mg/m2 被覆率 :92% 皮膜厚 :10nm。
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液2 フッ化水素酸(HF) 0.05g/L 20%フルオロジルコニウム酸(H2ZrF6) 2.0g/L 75%りん酸(H3PO4) 1.0g/L 水溶性重合体固形分 1.0g/L pH 3.0(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体2 n=5 X1,X2=−C2H5 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2OH)2 導入率=0.5 表面処理温度:45℃ 表面処理時間:300秒 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 8mg/m2 被覆率 :92% 皮膜厚 :10nm。
【0050】(実施例3)以下の表面処理液を用い処理
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液3 フッ化水素酸(HF) 0.01g/L 75%りん酸(H3PO4)
0.20g/L 40%チタンフッ化水素酸(H2ZrF6)
0.6g/L 水溶性重合体固形分 0.4g/L pH 3.5(重炭酸アンモニウムで調整) ・水溶性重合体3 n=15 X1,X2=−C2H5 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2OH)2 導入率=1.0 表面処理温度:45℃ 表面処理時間:45秒 カ−ボン付着量:40mg/m2 リン付着量 : 8mg/m2 チタン付着量 : 7mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :30nm。
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液3 フッ化水素酸(HF) 0.01g/L 75%りん酸(H3PO4)
0.20g/L 40%チタンフッ化水素酸(H2ZrF6)
0.6g/L 水溶性重合体固形分 0.4g/L pH 3.5(重炭酸アンモニウムで調整) ・水溶性重合体3 n=15 X1,X2=−C2H5 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2OH)2 導入率=1.0 表面処理温度:45℃ 表面処理時間:45秒 カ−ボン付着量:40mg/m2 リン付着量 : 8mg/m2 チタン付着量 : 7mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :30nm。
【0051】(実施例4)以下の表面処理液を用い処理
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液4 フッ化水素酸(HF) 0.01g/L 75%りん酸(H3PO4) 0.20g/L 40%チタンフッ化水素酸(H2ZrF6) 0.6g/L 水溶性重合体固形分 0.4g/L pH 3.8(重炭酸アンモニウムで調整) ・水溶性重合体4 n=15 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH2OH)2 導入率=0.5 表面処理温度:50℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量:30mg/m2 リン付着量 : 6mg/m2 チタン付着量 : 5mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :20nm。
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液4 フッ化水素酸(HF) 0.01g/L 75%りん酸(H3PO4) 0.20g/L 40%チタンフッ化水素酸(H2ZrF6) 0.6g/L 水溶性重合体固形分 0.4g/L pH 3.8(重炭酸アンモニウムで調整) ・水溶性重合体4 n=15 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH2OH)2 導入率=0.5 表面処理温度:50℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量:30mg/m2 リン付着量 : 6mg/m2 チタン付着量 : 5mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :20nm。
【0052】(実施例5)以下の表面処理液を用い処理
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液5 フッ化水素酸(HF) 0.05g/L 20%フルオロジルコニウム酸(H2ZrF6) 2.0g/L 75%りん酸(H3PO4) 1.0g/L 水溶性重合体固形分 1.0g/L pH 3.3(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体5 n=20 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2CH2OH)2 導入率=0.75 表面処理温度:40℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量 :15mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 6mg/m2 被覆率 :93% 皮膜厚 :10nm。
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液5 フッ化水素酸(HF) 0.05g/L 20%フルオロジルコニウム酸(H2ZrF6) 2.0g/L 75%りん酸(H3PO4) 1.0g/L 水溶性重合体固形分 1.0g/L pH 3.3(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体5 n=20 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2CH2OH)2 導入率=0.75 表面処理温度:40℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量 :15mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 6mg/m2 被覆率 :93% 皮膜厚 :10nm。
【0053】(比較例1)以下の表面処理液を用い処理
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液7 フッ化水素酸(HF) 0.1g/L 75%りん酸(H3PO4) 10.0g/L ピロりん酸ナトリウム(Na4P2O7・10H2O) 3.0g/L 水溶性重合体固形分 2.0g/L pH 4.0(水酸化ナトリウムで調整) ・水溶性重合体1 n=5 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH3)2 導入率=0.25 表面処理温度:40℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 0mg/m2 チタン付着量 : 0mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :15nm。
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液7 フッ化水素酸(HF) 0.1g/L 75%りん酸(H3PO4) 10.0g/L ピロりん酸ナトリウム(Na4P2O7・10H2O) 3.0g/L 水溶性重合体固形分 2.0g/L pH 4.0(水酸化ナトリウムで調整) ・水溶性重合体1 n=5 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH3)2 導入率=0.25 表面処理温度:40℃ 表面処理時間:20秒 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 0mg/m2 チタン付着量 : 0mg/m2 被覆率 :95% 皮膜厚 :15nm。
【0054】(比較例2)以下の表面処理液を用い処理
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液8 75%りん酸(H3PO4) 0.5g/L 水溶性重合体固形分 1.0g/L pH 6.0(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体6 n=10 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2CH2OH)2 導入率=0.75 表面処理温度:40℃ 表面処理時間: 5秒 カ−ボン付着量 :2mg/m2 リン付着量 :0.2mg/m2 ジルコニウム付着量: 0mg/m2 チタン付着量 : 0mg/m2 被覆率 :70% 皮膜厚 :0.3nm。
を行った。形成された有機−無機複合皮膜の付着量、被
覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液8 75%りん酸(H3PO4) 0.5g/L 水溶性重合体固形分 1.0g/L pH 6.0(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体6 n=10 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH2CH2CH2OH)2 導入率=0.75 表面処理温度:40℃ 表面処理時間: 5秒 カ−ボン付着量 :2mg/m2 リン付着量 :0.2mg/m2 ジルコニウム付着量: 0mg/m2 チタン付着量 : 0mg/m2 被覆率 :70% 皮膜厚 :0.3nm。
【0055】(比較例3)以下の表面処理液を塗布し水
洗を行わないで乾燥した。形成された有機−無機複合皮
膜の付着量、被覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液9 75%りん酸(H3PO4) 0.01g/L 水溶性重合体固形分 0.02g/L pH 7.0(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体1 n=5 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH3)2 導入率=0.25 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 0mg/m2 チタン付着量 : 0mg/m2 被覆率 :80% 皮膜厚 :15nm。
洗を行わないで乾燥した。形成された有機−無機複合皮
膜の付着量、被覆率、皮膜厚を以下に合わせ示す。 表面処理液9 75%りん酸(H3PO4) 0.01g/L 水溶性重合体固形分 0.02g/L pH 7.0(アンモニア水で調整) ・水溶性重合体1 n=5 X1,X2=水素 Y1,Y2=−CH2N(CH3)2 導入率=0.25 カ−ボン付着量 :20mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2 ジルコニウム付着量: 0mg/m2 チタン付着量 : 0mg/m2 被覆率 :80% 皮膜厚 :15nm。
【0056】(比較例4)市販のリン酸クロメ−ト系の
表面処理液(登録商標アロジン401:日本パ−カライ
ジング株式会社製)の3%水溶液を用い40℃−20秒
缶スプレ−処理を行った。形成された化成皮膜の付着量
を以下に合わせ示す。 クロム付着量 :20mg/m2 リン付着量 :15mg/m2。
表面処理液(登録商標アロジン401:日本パ−カライ
ジング株式会社製)の3%水溶液を用い40℃−20秒
缶スプレ−処理を行った。形成された化成皮膜の付着量
を以下に合わせ示す。 クロム付着量 :20mg/m2 リン付着量 :15mg/m2。
【0057】(比較例5)市販のジルコニウム系の表面
処理液(登録商標アロジン404:日本パ−カライジン
グ株式会社製)の2%水溶液を用い40℃−20秒缶ス
プレ−処理を行った。形成された化成皮膜の付着量を以
下に合わせ示す。 ジルコニウム付着量:12mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2。
処理液(登録商標アロジン404:日本パ−カライジン
グ株式会社製)の2%水溶液を用い40℃−20秒缶ス
プレ−処理を行った。形成された化成皮膜の付着量を以
下に合わせ示す。 ジルコニウム付着量:12mg/m2 リン付着量 : 4mg/m2。
【0058】上記実施例1〜5および比較例1〜4の評
価結果を表1に示す。表1の結果より明らかなように、
本発明のアルミニウム合金製処理缶を用いた実施例1〜
5は、耐食性、密着性、すべり性、加工性および操業性
とも全て優れていることがわかる。一方、従来技術の比
較例1では、耐食性、密着性、すべり性、加工性は良好
であるものの操業性に問題がある。カ−ボン、リン付着
量が少ない比較例2では耐食性、密着性、すべり性およ
び加工性が劣り、表面処理剤を塗布した被覆率が低い比
較例3では、耐食性、密着性および加工性が劣り、市販
のリン酸クロメ−ト薬剤を使用した比較例4と市販のジ
ルコニウム系薬剤を使用した比較例5では、耐食性、塗
料密着性、すべり性および加工性が劣っていることがわ
かる。
価結果を表1に示す。表1の結果より明らかなように、
本発明のアルミニウム合金製処理缶を用いた実施例1〜
5は、耐食性、密着性、すべり性、加工性および操業性
とも全て優れていることがわかる。一方、従来技術の比
較例1では、耐食性、密着性、すべり性、加工性は良好
であるものの操業性に問題がある。カ−ボン、リン付着
量が少ない比較例2では耐食性、密着性、すべり性およ
び加工性が劣り、表面処理剤を塗布した被覆率が低い比
較例3では、耐食性、密着性および加工性が劣り、市販
のリン酸クロメ−ト薬剤を使用した比較例4と市販のジ
ルコニウム系薬剤を使用した比較例5では、耐食性、塗
料密着性、すべり性および加工性が劣っていることがわ
かる。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
に係わるアルミニウム合金製処理缶により、耐食性(特
に耐レトルト白化性)、塗料密着性、すべり性および加
工性が優れたアルミニウム合金製の処理缶を提供でき、
本発明の方法で工業上大きな問題となる操業安定性にも
優れた処理方法を提供できるという優れた効果を奏す
る。
に係わるアルミニウム合金製処理缶により、耐食性(特
に耐レトルト白化性)、塗料密着性、すべり性および加
工性が優れたアルミニウム合金製の処理缶を提供でき、
本発明の方法で工業上大きな問題となる操業安定性にも
優れた処理方法を提供できるという優れた効果を奏す
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 アルミニウム合金を加工して得られる缶
であって、この表面にカ−ボンを主成分とする有機化合
物とリン化合物とジルコニウムあるいはチタン化合物を
含む有機−無機複合皮膜を有し、該複合皮膜の有機化合
物の付着量がカ−ボンとして3〜60mg/m2で、リン化
合物の付着量がリンとして0.5〜15mg/m2、ジルコ
ニウムあるいはチタンの付着量が3〜30mg/m2で、厚
さが3〜100nmであり、且つ、前記複合皮膜の表面
被覆率が90%以上であることを特徴とするアルミニウ
ム合金製処理缶。 - 【請求項2】 前記有機化合物が下記一般式(I)で示
される重合体である請求項1に記載のアルミニウム合金
製処理缶。 【化1】 但し、式(I)において、X1およびX2は、それぞれ互
いに独立に、水素原子、C1〜C5アルキル基、または、
C1〜C5ヒドロキシアルキル基を表し、Y1およびY
2は、それぞれ互いに独立に、水素原子、または、下記
式(II)により表されるZ基:(但し、式(II)中、R
1,R2は、それぞれ互いに独立に、水素原子、C1〜C
10アルキル基、または、C1〜C10ヒドロキシアルキル
基から選ばれた1員を表す)を表し、前記重合体分子の
ベンゼン環に結合しているZ基の各々は、互いに他から
異なっていてもよく、あるいは他と同一であってもよ
く、前記重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z基置換数
の平均値は0.8以下である。 【化2】 - 【請求項3】 前記リン化合物がリン酸化合物、縮合リ
ン酸化合物、リン酸ジルコニウム化合物およびリン酸チ
タンから選ばれる1種以上である、請求項1に記載のア
ルミニウム合金製処理缶。 - 【請求項4】 前記アルミニウム合金がアルミニウム−
マンガン合金で絞りしごき加工にて成形されている、請
求項1に記載のアルミニウム合金製処理缶。 - 【請求項5】 0.5〜10g/Lのりん酸イオンと、
0.05〜5g/Lのジルコニウムあるいはチタンの錯
フッ化物イオンと、0.1〜10g/Lの一般式(I)
の水溶性重合体(但し、重合体分子中の各ベンゼン環の
前記Z基置換数の平均値は0.2〜0.8であり、かつ
nは2〜50の平均重合度を表す。)とを含み、且つ、
pHが2.2〜4.5の表面処理液を35〜60℃に加
温し、5〜30秒スプレ−処理し、その後、水洗して加
熱乾燥することにより請求項1に記載のアルミニウム合
金製処理缶を得ることを特徴とするアルミニウム合金製
処理缶の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3556098A JPH11229156A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | アルミニウム合金製処理缶およびその処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3556098A JPH11229156A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | アルミニウム合金製処理缶およびその処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11229156A true JPH11229156A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12445135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3556098A Pending JPH11229156A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | アルミニウム合金製処理缶およびその処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11229156A (ja) |
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1998
- 1998-02-18 JP JP3556098A patent/JPH11229156A/ja active Pending
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