JPH11228998A - トイレ用固形洗浄剤の成形方法 - Google Patents

トイレ用固形洗浄剤の成形方法

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JPH11228998A
JPH11228998A JP10032740A JP3274098A JPH11228998A JP H11228998 A JPH11228998 A JP H11228998A JP 10032740 A JP10032740 A JP 10032740A JP 3274098 A JP3274098 A JP 3274098A JP H11228998 A JPH11228998 A JP H11228998A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の保形性が高く、押出成形後の後工程
において、成形品がヒビ割れたり、折れたり、切断表面
がササクレる等の問題が発生せず、水洗時における水へ
の溶解量のバラツキが少ないトイレ用固形洗浄剤の成形
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 固形ビルダ−と界面活性剤及びその他の
配合物からなり、そのうち界面活性剤及び/又はその他
の配合物の一部若しくは全部が混練中の加熱状態におい
て組成物全体の潤滑剤となる性質を示す物質であるトイ
レ用洗浄剤組成物を、減圧下、混練手段を用いて混練し
つつ押し出し、成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレ用固形洗浄
剤の成形方法、特に、従来の脆さが改善された保形性の
高いトイレ用固形洗浄剤の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トイレ用固形洗浄剤は、従来、トイレ用
洗浄剤組成物を混練機を用いて混練したものを、押出成
形機を用いて成形する2段階方式又は混練押出成形機を
用いて一度に混練と押出成形を行う1段階方式で製造さ
れていた。
【0003】しかし、この場合、混練物の粘りが大きく
付着性の高いものや、潤滑性があまりなく固い混練物の
場合は、混練機等の成形機内において摩擦が大きくなり
成形作業に支障を生じるばかりか金型内で混練物が滞留
して閉塞する場合がある。そのため、成形機内の抵抗を
小さくすべく金型の絞り込みを小さくする(入口径と出
口径の差を小さくする)手段や、混練物に粘りが少なく
付着性が小さい組成物を用いる等の改良が行われたが、
いずれの場合も、保形性が悪く、成形品が脆くて運送中
や使用中に一部が欠けたり、ひび割れが発生したりし
た。したがって、このような成形品は、押出成形後の後
工程においてヒビ割れたり、折れたりする問題があり、
また、これを切断して製品にする場合には、切断面にサ
サクレが生じ、製品の外観を損なう問題があった。更
に、運送中や使用中に一部欠けたり、水洗時における水
への溶解量のバラツキが大きい問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、成
形品の保形性が高く、運送中や使用中に一部欠けるとい
った脆さやヒビ割れの問題、前記切断面のササクレ等の
問題が発生せず、しかも水洗時における水への溶解量の
バラツキが少ないトイレ用固形洗浄剤の成形方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、鋭意研究した結果、少なくとも所定の成分を有する
トイレ用固形洗浄剤組成物を、減圧状態で混練して、金
型より押出成形すれば、脆さが改善され、保形性が高い
成形品が得られることを見出だし、本発明を完成させ
た。
【0006】すなわち、本発明のうち請求項1記載の発
明は、界面活性剤及びその他の配合物からなり、そのう
ち界面活性剤及び/又はその他の配合物の一部が混練中
の加熱状態において組成物全体の潤滑剤となる性質を示
す物質であるトイレ用洗浄剤組成物を、減圧下、混練手
段を用いて混練しつつ押し出す工程を経て、成形するこ
とを特徴とするトイレ用固形洗浄剤の成形方法であり、
請求項2記載の発明は、固形ビルダ−と界面活性剤及び
その他の配合物からなり、そのうち界面活性剤及び/又
はその他の配合物の一部若しくは全部が混練中の加熱状
態において組成物全体の潤滑剤となる性質を示す物質で
あるトイレ用洗浄剤組成物を、減圧下、混練手段を用い
て混練しつつ押し出す工程を経て、成形することを特徴
とするトイレ用固形洗浄剤の成形方法である。
【0007】本発明に用いる界面活性剤は、非イオン界
面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、
両性イオン界面活性剤、その他の界面活性剤のいずれで
あってもよいが、非イオン界面活性剤、アニオン界面活
性剤が好ましく、具体的には次のものが例示される。な
お、これらの界面活性剤は、単独で用いてもよいし、2
種以上を混合して用いてもよい。
【0008】非イオン界面活性剤としては、高級アルコ
−ルエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノ−ルエ
チレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付
加物、多価アルコ−ル脂肪酸エステルエチレンオキサイ
ド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエ
チレンオキサイド付加物、ポリプロピレングルコ−ルエ
チレンオキサイド付加物等のポリエチレングリコ−ル型
界面活性剤や、グリセロ−ルの脂肪酸エステル、ペンタ
エリスリト−ルの脂肪酸エステル、ソルビト−ル及びソ
ルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、
多価アルコ−ルのアルキルエ−テル、アルカノ−ルアミ
ン類の脂肪酸エステル等の多価アルコ−ル型界面活性剤
が使用できる。
【0009】アニオン界面活性剤としては、セッケン、
その他のカルボン酸塩、高級アルコ−ル硫酸エステル
塩、高級アルキルエ−テル硫酸エステル塩、硫酸化油、
硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化オレフィン等の硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフ
タレンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、イゲボ
ンT、エアロゾルOT等のスルホン酸塩、高級アルコ−
ルリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩が使用でき
る。
【0010】なお、カチオン界面活性剤としては、炭素
数8から18の長鎖アルキルジメチルアミンを塩化メチ
ル、塩化ベンジル等と反応させて得られるテトラアルキ
ルアンモニウム塩、ピリジンに長鎖のハロゲン化アルキ
ルを作用させて合成するピリジニウム塩等の第四級アン
モニウム型界面活性剤や長鎖アミン又は複素環アミン
(イミダゾ−ル等)の塩の型で用いられるアミン型界面
活性剤が例示され、両性界面活性剤としては、親水基と
してアミノ酸やベタインを有する界面活性剤が例示され
る。
【0011】本発明に用いるビルダ−としては、水溶性
の充填剤であればいずれも使用できるが、具体的には次
の水溶性無機充填剤、水溶性有機充填剤が例示できる。
なお、これらのビルダ−は、単独で用いてもよいし、2
種以上を混合して用いてもよい。水溶性無機充填剤とし
ては、アルカリ金属の塩化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硫
酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩及びケイ酸塩が使用でき、例
えば、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、
ピロリン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム等の比較的水
に溶けやすいものから、ホウ砂等の比較的水に難溶性の
ものまで含まれる。
【0012】水溶性有機充填剤としては、炭素数が2〜
10のカルボン酸、炭素数が2〜10のヒドロキシカル
ボン酸、ポリカルボン酸及びヒドロキシポリカルボン酸
等の有機酸並びにそれらの塩、炭素数が2〜10のアミ
ノカルボン酸、アミノポリカルボン酸若しくはポリアミ
ノカルボン酸又はそれらの塩等が使用できる。具体例と
しては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、マレ
イン酸、フマ−ル酸、グルコン酸、アジピン酸等の有機
酸及びそれらの塩、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ
三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジヒドロキシ
エチルグリシン、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレントリアミン
六酢酸等のアミノカルボン酸及びそれらの塩等が使用で
き、これらの塩としては、例えばナトリウム塩等が挙げ
られ、また、ブドウ糖、ショ糖、果糖、乳糖等の糖類、
尿素等も使用できる。
【0013】本発明において、「混練中の加熱状態」と
は、混練中の摩擦熱による加熱のみならず、外部からの
加熱手段により加熱する場合をも含む。この場合、加熱
状態の温度は20〜80℃とするのが好ましく、更に好
ましい温度は30〜60℃である。また、「混練中の加
熱状態において組成物全体の潤滑剤となる性質を示す物
質」とは、上記過熱状態において、混練中にシリンダ−
内の組成物を閉塞状態にしない程度の潤滑性を示すもの
であれば特に限定されないが、例えば、加熱混練中に溶
融して流動化し潤滑性を示すものや常温で少し粘性のあ
る液状のものを用いるのが好ましく、このようなものと
しては、前記非イオン界面活性剤、香料、流動パラフィ
ン等のオイル、その他、水溶性であって熱可塑性のオリ
ゴマ−やポリマ−、例えばゼラチン、寒天等を、例示す
ることができる。なお、これら以外に、適宜、目的に応
じて、着色剤、芳香剤、溶解調節剤、滑沢剤、離型剤等
の他の配合剤が配合されていてもよい。
【0014】このように形成すると、トイレ用洗浄剤組
成物の各構成物は、混練、押し出しの各工程中、減圧状
態にあるので、それらの構成物間に介在する空気が脱気
され、接触状態が密になり、相互の結合力が強まる結
果、成形品の保形性が高く、押出成形後の後工程おける
ひび割れ、折れ及び運送中や使用中に一部欠けるといっ
た脆さやひび割れの問題が発生しないトイレ用固形洗浄
剤が得られる。この場合、使用中に一部欠けるといった
脆さの問題が発生しないので、水洗時における水への溶
解量のバラツキも少なくなる。しかも、切断時の切断面
にササクレが発生しないので、製品の外観がよくなり、
商品価値を高めことができる。
【0015】また、本発明において、前記「混練中の加
熱状態において組成物全体の潤滑剤となる性質を示す物
質」の配合量は、請求項3記載の発明の如く、10〜6
0重量%にするのが好ましく、より好ましくは20〜4
0重量%である。10重量%未満では成形作業性を損ね
る場合があり、一方、60重量%を超えると洗浄剤の洗
浄効果に悪影響を与える場合があるからである。
【0016】本発明において、前記「減圧下、混練手段
を用いて混練しつつ押し出す工程」は、請求項4記載の
発明の如く、混練・押出手段を有する第1シリンダ−と
押出手段を有する第2シリンダ−とを減圧下のチャンバ
−で連通・連結させた状態で、前記トイレ用洗浄剤組成
物を第1シリンダ−、チャンバ−、第2シリンダ−の順
に移動させて金型に導く工程で構成されていることが好
ましい。
【0017】ここで、「第1シリンダ−と第2シリンダ
−とをチャンバ−で連通・連結させた状態」とは、第1
シリンダ−とチャンバ−及び該チャンバ−と第2シリン
ダ−が、それぞれ、相互に、通気状態で連結されている
ことを意味する。このように形成すると、第1シリンダ
−が減圧状態になり、そこでトイレ用洗浄剤組成物が脱
気されながら混練されると共に、減圧下のチャンバ−を
通過するので、チャンバ−通過の際、さらに該組成物中
の空気の脱気が行われ、その構成物の結合力をより高め
ることになる。
【0018】この場合、第1シリンダ−とチャンバ−と
の間には、格子状の孔が形成された隔壁を設けることが
好ましい。混練物が隔壁を通過する際の抵抗で第1シリ
ンダ−に内圧がかかりよく混練できると共にチャンバ−
の減圧状態が維持しやすくなるからである。また、第1
シリンダ−の混練物が棒状に分離されてチャンバ−に入
るので表面積が大きくなり、混練物中の空気が更に抜け
やすくなるからである。なお、この場合、第1シリンダ
−を上段に、第2シリンダ−を下段に置き、チャンバ−
はその間に位置するようにするのが好ましい。上段の第
1シリンダ−の混練物が、棒状となって下段の第2シリ
ンダ−ヘ、すなわちチャンバ−内を上から下に移動する
ことになり、棒状の形状を維持しやすく、脱気と成形作
業の容易性が確保できるからである。
【0019】本発明において、前記減圧下の減圧の程度
は、請求項5記載の発明の如く、560〜0.01mm
Hgにすることが好ましい。更に好ましくは、380〜
0.01mmHgである。前記組成物の脱気を十分に行
い、構成物の結合力を十分高め、成形品の保形性をより
十分に確保するためである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、以
下に示すトイレ用洗浄剤組成物を用い、図面に基づいて
説明するが、本発明はこの実施の形態に示す方法に限定
されるものではない。なお、図1は本発明に用いる成形
工程を実施できる成形機の長さ方向の縦断面図であり、
図2は図1のA−A間における縦断面図である。
【0021】本発明にかかるトイレ用固形洗浄剤の成形
方法の一つの好ましい形態は、少なくとも、固形ビルダ
−として前記水溶性無機充填剤の20〜50重量%、前
記アニオン界面活性剤の10〜30重量%、前記非イオ
ン界面活性剤及び/又は液体香料の10〜30重量%か
らなるトイレ用洗浄剤組成物を、図1に示す成形機を用
い、投入口5から投入後、混練・押出手段を有する第1
シリンダ−1と押出手段を有する第2シリンダ−2とを
380〜0.01mmHgに減圧したチャンバ−3で連
通・連結させた状態で、第1シリンダ−1、続いてチャ
ンバ−3、第2シリンダ−2の順に加熱状態で混練しつ
つ移動させて金型4に導き、押出成形する方法が採用さ
れる。この場合、加熱状態の温度は30〜60℃とする
のが好ましい。加熱は、混練時の摩擦熱を用いる場合の
他、これと外部からの公知の加熱手段とを併用してもよ
い。公知の加熱手段としては、第1シリンダ−等にジャ
ケット構造で温水や温油を循環させる方法が例示でき
る。
【0022】このように形成すれば、第1シリンダ−1
で脱気されながら混練され、チャンバ−3内で更に混練
物中の空気が除かれながら第2シリンダ−2に移動しこ
こでも脱気されるので、混練物が密になると共に、非イ
オン界面活性剤等が潤滑剤の役割を果たすので、混練物
は成形機内をスム−ズに移動する。その結果、構成物間
の結合力が強くなって、脆さ、ひび割れ、ササクレがな
く保形性のよい成形物が効率よく得られる。また、成形
物の硬度が向上するため、従来の方法を用いると柔らか
すぎる成形品が得られる場合の処方にも対応可能とな
り、処方設計の幅が広がり、生産効率の改善も可能とな
る。
【0023】なお、この場合において、第1シリンダ−
1とチャンバ−3との間には、格子状の多数の孔が形成
された隔壁(図示せず)を設けると共に、第1シリンダ
−1を上段に、第2シリンダ−2を下段に置き、チャン
バ−3はその間に位置するようにするのが好ましい。第
1シリンダ−1の混練物が複数の棒状に分離されて下段
のチャンバ−3、更に下の第2シリンダ−2に入るの
で、棒状の形状の維持の容易性と、表面積の増大とをも
たらし、そのため混練物の脱気と成形作業が容易に行わ
れるからである。
【0024】本発明の実施の形態における前記トイレ用
洗浄剤組成物については、前記非イオン界面活性剤等の
一部又は全部を、前記混練中の加熱状態において組成物
全体の潤滑剤となる性質を示す物質としての他の化合
物、例えば、流動パラフィン等で置き換えてよい。ま
た、目的に応じ、前記着色剤等のその他の配合剤を配合
してもよいのは勿論である。
【0025】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0026】(実施例1)まず、表1の実施例1に示す
トイレ用洗浄剤組成物(配合量の単位は重量%である)
を調整する。この組成物は、アニオン界面活性剤として
椰子湯混合脂肪酸塩(第一工業製薬株式会社製)の20
重量%と、非イオン界面活性剤としてポリエチレングリ
コ−ル6000(第一工業製薬株式会社製PEG600
0P)の10重量%と、ビルダ−として無水硫酸塩(四
国化成工業株式会社製中性無水芒硝)の50重量%と、
溶解調節剤としてカルボキシメチルセルロ−ス塩(第一
工業製薬株式会社製セロゲン)の10重量%と、着色剤
として青色1号(三国住友化学工業株式会社製)の10
重量%とを配合し、調整されたものである。
【0027】次に、この組成物を、パドル1aとフィ−
ドスクリュウ1bが2本のシャフト8に配置された2軸
型の混練・押出手段を有する第1シリンダ−1と、真空
ポンプ7からの排気パイプが連結され、第1シリンダ−
1との間に格子状の多数の孔のある隔壁(図示せず)を
設けたチャンバ−3と、スクリュウ2aが配置された第
2シリンダ−2と、金型4とがこの順に連結された図1
に示す成形機を用い、380〜0.01mmHgの減圧
下において、混練し、押し出し、成形した。なお、真空
ポンプ7による脱気は、原料が原料投入口5から投入さ
れ、金型4から成形品6が押し出された状態、すなわち
成形機の入口と出口が塞がり成形作業が立ち上がった時
点で行えばよい。この場合において、減圧下における混
練時の組成物の温度は、約45℃であった。この成形物
6の下記物性を評価し、その結果を表2に示す。
【0028】(実施例2〜7)表1の実施例2〜7の如
く配合した組成物を、実施例1と同様にして、減圧下
に、押出成形した。この場合、混練時の各組成物の温度
は、いずれも、約45℃であった。各成形物の下記物性
を評価し、その結果を表2に示す。
【0029】(比較例1〜7)表1の比較例1〜7の如
く配合した組成物を、減圧にせず、常圧で行った以外
は、実施例1と同様にして、成形した。この場合、混練
時の各組成物の温度は、いずれも、約45℃であった。
各成形物の下記物性を評価し、その結果を表2に示す。
【0030】(物性試験方法) 「脆さ」について;次に示す「折れ時の荷重」にて評価
した。長さが30mm、直径が6mmの円柱形の押出成
形物を、レオメ−タ(サン科学社製モデルCR−30
0)のサンプル受台(幅10mm、深さ4mmの溝を有
する)の溝に横方向に跨がるように架け、次に針入弾性
用アダプタ−(直径5mmの棒)を溝に架かった部分の
サンプルの中央部に当て、続いて前記サンプル受台を一
定速度(60mm/min)で押し上げて、サンプルが
折れた時の荷重(g)を求めた。
【0031】「硬度」について;次に示す「突き刺し時
の荷重」にて評価した。長さが25mm、直径が30m
mの円柱形の押出成形物を、レオメ−タ(サン科学社製
モデルCR−300)のサンプル受台に円形の断面が上
下面になるように取り付けた後、サンプルの上面の中央
部に、針入度用アダプタ−(直径3mmの棒であって、
先端部は高さ5mmの円錐形となり尖っている)の先端
を当て、前記サンプル受台を一定速度(60mm/mi
n)で押し上げて、前記アダプタ−の先端が一定深さ
(6mm)に達するまで突き刺し、その時の荷重を
(g)を求めた。
【0032】「ササクレ」について;次の「切断試験」
を行い、ササクレの程度を目視で評価した。直径が20
mmの棒状の押出成形物をカッタ−ナイフ(コクヨ株式
会社製HA−2A)を用いて、幅方向に切断した時の切
り口の状態を目視で観察した。 ○:ササクレが認められないか、ほとんど認められな
い。 ×:切り口の下部にササクレが明確に認められる。
【0033】「密度(g/cm3 )」について;長さが
100mm、直径が20mmの円柱形の押出成形物の体
積と重量を測定し、算出した。
【0034】「均一溶解性」について;一つのサンプル
(例えば、実施例1のサンプル)の試験において、2個
のロ−タタンク(TOTO株式会社製S721B)の手
洗い部のそれぞれに、直径30mmの押出成形物の25
gを入れた容器(小林製薬株式会社製貝殻型)を一個づ
つ合計2個を設置し、1回のフラッシュに対し60秒で
満水になるように水流を調整した後、1時間に1回の割
合で1日に24回フラッシュし、これを7日間、148
回繰り返した。2個の押出成形物につき各回のたまり水
の吸光度(630nm)を分光光度計で測定し、そのバ
ラツキの幅にて一つのサンプルの均一溶解性を評価し
た。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1に示すように、同一番号の実施例と比
較例の組成物の種類と配合割合は、いずれも同じであ
り、双方の相違は、実施例が380〜0.01mmHg
の減圧下において、混練し、押し出し、成形しているの
に対し、比較例は減圧にしていない点にある。なお、表
1において、前記「混練中の加熱状態において組成物全
体の潤滑剤となる性質を示す物質」は、ポリエチレング
リコ−ル6000と香料混合物である。なお、これらの
配合がないと、成形機内での摩擦が特に減圧下で大きく
なる傾向にあり、閉塞が生じる等成形作業がスム−ズに
進まない。
【0038】表2示すように、同じ組成の実施例と比較
例を対比すると、実施例は、折れ強さが比較例の2倍に
改善され、密度、硬度も比較例より高く、また比較例の
切断表面がササクレが生じるのに対し、実施例のそれは
ササクレを生じない。これは、混練・押出成形中、実施
例は減圧下、組成物中の空気が脱気されるので、組成物
の密度が高くなり、組成構成物の結合力が高まったこと
によると考えられる。したがって、運送中や使用中に成
形物の一部が欠ける問題や製品外観を損なう問題を生じ
ない。
【0039】さらに、これらの成形品を、実際にトイレ
に使用した場合の、水への均一溶解性を比較すると、表
2に示すように、実施例は比較例に比べ、吸光度のバラ
ツキの幅が小さく、着色剤を配合していないため吸光度
がゼロの実施例2と比較例2は別として、特に実施例4
〜7は比較例の半分以下のバラツキになっている。これ
は、一回のフラッシュごとに溶ける薬剤の量は、実施例
が均一であることを示しており、使用上のメリットは大
きい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、混練、押出しの各工程中、減圧状態にある
ので、組成構成物の接触状態が密になり、相互の結合力
が強まる結果、成形品の保形性が高く、押出成形後の後
工程おけるひび割れ、折れ及び運送中や使用中に一部欠
けるといった脆さやひび割れの問題が発生せず、切断時
のササクレがなく、硬度が高く、水洗時における水への
溶解量のバラツキも少ないトイレ用固形洗浄剤が得られ
る。また、請求項2記載の発明によれば、潤滑剤の配合
量が好ましいため、成形作業性を損ねることもなく、洗
浄剤の洗浄効果にも悪影響を与えることもない。
【0041】請求項3記載の発明によれば、第1シリン
ダ−で減圧下混練されたトイレ用洗浄剤組成物が、減圧
下のチャンバ−を通過するので、該組成物中の空気の脱
気がより十分に行われ、請求項4記載の発明によれば、
減圧の程度が、前記組成物の脱気を十分に行う上で好ま
しく、請求項1の効果の向上をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる一つの成形工程を実施できる成
形機の長さ方向の縦断面図である。
【図2】図2は図1のA−A間における縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・ 第1シリンダ− 1a・・・ パドル 1b・・・ フィ−ドスクリュ− 2・・・ 第2シリンダ− 2a・・・ スクリュ− 3・・・ チャンバ− 4・・・ 金型 5・・・ 原料投入口 6・・・ トイレ用固形洗浄剤成形物 7・・・ 真空ポンプ 8・・・ シャフト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤及びその他の配合物からな
    り、そのうち界面活性剤及び/又はその他の配合物の一
    部が混練中の加熱状態において組成物全体の潤滑剤とな
    る性質を示す物質であるトイレ用洗浄剤組成物を、減圧
    下、混練手段を用いて混練しつつ押し出す工程を経て、
    成形することを特徴とするトイレ用固形洗浄剤の成形方
    法。
  2. 【請求項2】 固形ビルダ−、界面活性剤及びその他の
    配合物からなり、そのうち界面活性剤及び/又はその他
    の配合物の一部若しくは全部が混練中の加熱状態におい
    て組成物全体の潤滑剤となる性質を示す物質であるトイ
    レ用洗浄剤組成物を、減圧下、混練手段を用いて混練し
    つつ押し出す工程を経て、成形することを特徴とするト
    イレ用固形洗浄剤の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記混練中の加熱状態において組成物全
    体の潤滑剤となる性質を示す物質の配合量が10〜60
    重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のト
    イレ用固形洗浄剤の成形方法。
  4. 【請求項4】 前記減圧下、混練手段を用いて混練しつ
    つ押し出す工程が、混練・押出手段を有する第1シリン
    ダ−と押出手段を有する第2シリンダ−とを減圧下のチ
    ャンバ−で連通・連結させた状態で、前記トイレ用洗浄
    剤組成物を第1シリンダ−、チャンバ−、第2シリンダ
    −の順に移動させて金型に導く工程で構成されているこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載のトイレ用固形
    洗浄剤の成形方法。
  5. 【請求項5】 前記減圧下の減圧が560〜0.01m
    mHgであることを特徴とする請求項1、2、3又は4
    記載のトイレ用固形洗浄剤の成形方法。
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