JPH11228923A - 擬似接着シートおよびその製造方法 - Google Patents

擬似接着シートおよびその製造方法

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JPH11228923A
JPH11228923A JP3728398A JP3728398A JPH11228923A JP H11228923 A JPH11228923 A JP H11228923A JP 3728398 A JP3728398 A JP 3728398A JP 3728398 A JP3728398 A JP 3728398A JP H11228923 A JPH11228923 A JP H11228923A
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pseudo
roll
adhesive sheet
pressure
adhesive
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JP3728398A
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Masayuki Yamamoto
真之 山本
Katsuaki Yoshizawa
克明 吉沢
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の擬似接着シートのめくり取り難いという
欠点、および、印刷時の熱による表面基材が剥がれやす
くなるという欠点を改善する。 【解決手段】表面基材の裏面に熱可塑性樹脂を押し出
し、冷却ロールと圧着ロールにより冷却圧着することに
より得られる、表面基材と熱可塑性樹脂層との間で擬似
接着されている擬似接着シート、又は、表面基材と中間
基材の間に熱可塑性樹脂を押し出し、冷却ロールと圧着
ロールにより冷却圧着することにより得られる、表面基
材と熱可塑性樹脂層との間または熱可塑性樹脂層と中間
基材との間で擬似接着されている擬似接着シートにおい
て、該擬似接着が部分的に剥離力の低い擬似接着領域を
有することを特徴とする擬似接着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は擬似接着シートに関
し、詳しくは熱可塑性樹脂により擬似接着された層を含
む擬似接着シートに関し、さらに詳しくは物流管理に用
いる荷札や配送伝票、工程管理に用いる表示ラベルに適
した擬似接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デパートや通信販売、宅配便等の
運送会社は、商品の受注、発送、顧客の受取等の物流管
理に、感圧複写紙(例えばノーカーボン紙)を複数枚積
層し、最下層部が粘着シートなった形状の伝票を用いて
いる。このような伝票に商品名、送り主、送り先等の情
報を書き込む際には、強い圧力を加える必要がある。ま
た、感圧複写紙を使用しているため、流通過程で強い衝
撃を受けると発色し、書き込まれている情報が読み取り
難くなる場合がある。さらに、複数枚の紙がシートの一
部分を接着した状態で積層されているため、流通過程で
破れたり、剥がれ落ちる場合がある。
【0003】このような問題を解決するために、近年、
図1に示すような表面基材2と熱可塑性樹脂層3を有
し、表面基材と熱可塑性樹脂層との間で剥離可能なよう
に擬似接着されている擬似接着シートを用い、その熱可
塑性樹脂層側に粘着剤層4および剥離基材5を積層した
図2の如き擬似接着粘着シートや、図3に示すような表
面基材6、1層または2層からなる熱可塑性樹脂層7、
紙基材またはフィルム等からなる中間基材8を有し、表
面基材と熱可塑性樹脂層との間または熱可塑性樹脂層と
中間基材の間のどちらか一方で剥離可能なように擬似接
着されている擬似接着シートを用い、その中間基材側に
粘着剤層9および剥離基材10を積層した図4の如き擬
似接着粘着シートが提案されている。このような構成の
擬似接着粘着シートを荷札等に用いる方法は、例えば特
公昭55−15035号公報に開示されている。
【0004】この公報の開示によればポリエチレン、ポ
リプロピレン等の熱可塑性樹脂から選ばれた1種または
数種を通常のラミネーション処理温度より低い温度で溶
融し押し出し機のTダイより押し出し紙等の基材と積層
冷却固化することにより擬似接着シートを製造し、該擬
似接着シートに粘着加工を施すことにより擬似接着粘着
シートを得ることができる。
【0005】このような擬似接着粘着シートを荷札や物
流管理用の配送伝票に用いた場合、感圧複写紙を複数枚
積層したタイプを用いた場合の、情報を書き込む際に強
い圧力を加える必要がある、流通過程で強い衝撃を受け
ると発色し、書き込まれている情報が読み取り難くな
る、複数枚の紙が積層されているため流通過程で破れた
り剥がれ落ちる場合がある等の欠点が改善されている。
【0006】一方で、荷物の受け渡し時に荷物に貼られ
ている配送伝票の一枚を受領書としてめくり取る場合、
感圧複写紙を複数枚積層したタイプの配送伝票は非常に
めくり取り易いという長所を有するが、擬似接着粘着シ
ートを配送伝票に用いた場合は感圧複写紙を複数枚積層
したタイプに比較しめくり取り難いという欠点を有す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、このよ
うな欠点を解決すべく、擬似接着シートをめくり易くす
るために擬似接着されていない部分を設けることにより
達成できることを見出し、先に出願を行った(特願平9
−285084号、特願平9−285085号)。しか
し、更に研究を重ねた結果、場合によっては新たな課題
が発生することが判った。例えば表面基材に印刷する際
に加えられる熱などによっては、擬似接着されていない
部分の表面基材が膨れ、表面基材が剥がれてしまう課題
が発生した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、細幅帯状部分
にエアーが入らないように完全な未圧着(擬似接着をし
ていない状態)とせず若干基材に圧着するが他の部分に
比べ細幅帯状部の擬似接着力を低くする事により印刷時
などの表面基材の膨れを防止し、また流れ方向の細幅帯
状の擬似接着力の低い部分を最終製品となった擬似接着
シートの一端になるように加工することで該軽い擬似接
着領域がめくりしろとなり擬似接着シートのめくり取り
難いという欠点を解決できることを見いだした。
【0009】(1).本発明は、表面基材の裏面に熱可
塑性樹脂を押し出し、冷却ロールと圧着ロールにより冷
却圧着することにより得られる、表面基材と熱可塑性樹
脂層との間で擬似接着されている擬似接着シート、又
は、表面基材と中間基材の間に熱可塑性樹脂を押し出
し、冷却ロールと圧着ロールにより冷却圧着することに
より得られる、表面基材と熱可塑性樹脂層との間または
熱可塑性樹脂層と中間基材との間で擬似接着されている
擬似接着シートにおいて、該擬似接着が部分的に剥離力
の低い擬似接着領域を有することを特徴とする擬似接着
シートである。部分的に剥離力の低い擬似接着領域を形
成することにより、該領域部分をめくりしろとすること
ができ、且つ該部分が完全に未接着状態ではないのでエ
アー等が基材と熱可塑性樹脂の間に入ることがないた
め、印刷時などの表面基材の膨れを阻害することが可能
となる。
【0010】(2).剥離力の低い擬似接着領域が細幅
帯状に形成されている(1)記載の擬似接着シートであ
る。剥離力の低い擬似接着領域が細幅帯状に形成した構
成は、めくりしろとして好ましい形態である。なお、帯
状の幅としては3〜20mm程度が好ましい、より好ま
しくは、5〜15mm程度である。
【0011】(3).剥離力の低い擬似接着領域と他の
擬似接着領域を、擬似接着加工の際に使用する圧着ロー
ルのロール硬度に差をつけることにより形成した前記
(1)又は(2)記載の擬似接着シートである。新たな
工程を設けることなく、単に通常の圧着ロールから部分
的に硬度の低い領域を有する圧着ロールに変更すること
により、他の部分より剥離力の低い擬似接着領域を形成
することができるものである。
【0012】(4).(1)〜(3)に記載された擬似
接着シートの裏面側に、更に粘着剤層及び剥離シートを
積層した擬似接着シートである。粘着加工を施すことに
より、荷札、配送伝票、表示ラベル等、様々な用途とし
て使用可能となる。
【0013】(5).(1)〜(4)に記載された擬似
接着シートの剥離力の軽い擬似接着部分が端部にくるよ
うに断裁加工した擬似接着シートである。 (6).(1)〜(4)に記載された擬似接着シートの
剥離力の軽い擬似接着部分の表面基材に切込み線を形成
した擬似接着シートである。
【0014】また、部分的にロール硬度が低い部分を有
する圧着ロールと、冷却ロールからなるニップに、表面
基材の表面側が圧着ロール側となるように連続する表面
基材を導き、Tダイより押し出された熱可塑性樹脂と表
面基材を該ニップで圧着積層する擬似接着シートの製造
方法である。更に、部分的にロール硬度が低い部分を有
する圧着ロールと、冷却ロールからなるニップに、表面
基材と中間基材を導き、Tダイより押し出された熱可塑
性樹脂により表面基材と中間基材を該ニップで圧着積層
する擬似接着シートの製造方法である。擬似接着シート
の製造工程に新たな工程を設けることなく、単に通常の
圧着ロールから硬度の異なる部分を有する圧着ロールに
変更することにより、他の部分より剥離力の軽い擬似接
着領域を形成することができるものである。なお、得ら
れた擬似接着シートは、印刷加工、粘着加工、断裁加工
などを施すことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】通常、擬似接着シートは、熱可塑
性樹脂を通常のラミネーション処理温度より10〜50
℃低い温度で溶融して押し出し機のTダイ14より、冷
却ロール13と圧着ロール12の間に挟み込まれた紙等
の表面基材17の裏面に(図5)、あるいはに冷却ロー
ル13と圧着ロール12の間に挟み込まれた表面基材
(20又は21)と中間基材(21又は20)の間に
(図6)、該溶融熱可塑性樹脂を押し出し、冷却と同時
に基材と積層圧着して得る。
【0016】このようにして得られる擬似接着シートの
擬似接着の剥離力は0.3m/分の条件で15〜80g
/50mm程度、好ましくは20〜60g/50mm程
度である。80g/50mmを越えると剥離が困難にな
る傾向にあり、15g/50mm未満であると、使用前
或は使用中に剥がれてしまうという、意図としない剥離
を生じる恐れがあるからである。
【0017】本発明では、この擬似接着の剥離力を部分
的に変更する、即ち、低い剥離力の擬似接着領域(以
下、軽擬似接着部と記す)を部分的に形成することが特
徴である。軽擬似接着部の剥離力は、他の部分の剥離力
よりも小さければよく、特に限定するものではないが、
0.3m/分の条件で剥離力が5g/50mm以上小さ
いことが好ましい。例えば、軽擬似接着部の剥離力は、
0.3m/分の条件で1〜30g/50mm程度が好ま
しく、1〜20g/50mmがより好ましく、1〜10
g/50mmが特に好ましい。
【0018】しかし、形成する軽擬似接着部の形状によ
っては、該領域の面積が狭いなどの理由で、軽擬似接着
部の剥離力の測定が困難である場合がある。この場合、
軽擬似接着部のみの剥離力の測定が困難なので、通常の
擬似接着部と軽擬似接着部を有する状態で剥離力測定装
置で剥離力を測定すると、剥離力曲線が軽擬似接着部で
マイナス側のピークとなって現れるので、確認すること
ができる。但し、この場合の軽擬似接着部の剥離力の測
定値は、誤差が生じやすいので、上記の好ましい剥離力
とは必ずしも一致しない。
【0019】また、軽擬似接着部の剥離力の確認は触感
等により判断することもできる。即ち、軽擬似接着部で
シートを切断し、軽擬似接着部が端を形成するようにす
る。そして、該切断部分が基材と熱可塑性樹脂層の間で
浮き上がりがあるようであれば、両者は未接着状態であ
り、軽擬似接着部ではない。また、実際に切断面から剥
がしてみて、剥離に要する力加減が最初は軽く、後に急
に重くなるようであれば、軽擬似接着部と他の擬似接着
部を有することになる。なお、剥離に要する力加減が略
一定の場合は、擬似接着部の剥離力の差が殆どないと判
断できる。
【0020】擬似接着シートの一部に軽擬似接着部を形
成する方法としては、予め擬似接着する面の剥離力を低
くする領域に、シリコーン等の離型剤を少量(例えば
0.1g/m2 程度)塗布する方法や、擬似接着加工を
施すこと際の圧着ロールに予め深さ0.5mm未満の極
浅い溝を彫って熱可塑性樹脂と基材との密着を弱める方
法等が考えられる。しかし、前者は剥離力が安定してい
るものの工程が増える欠点を有し、後者は工程こそ増え
ないが、擬似接着加工時のニップ圧を低くすると所望す
るような軽擬似接着部とならずに完全な未圧着部になる
ため、ロール硬度と加工時のニップ圧から深さを求め、
ニップ圧を変えるときは深さを変える必要がある等、加
工条件が著しく制限をうけることになる。
【0021】本発明者は、更に軽擬似接着部を形成する
方法について研究した結果、圧着ロールの一部に他の部
分よりもロール硬度の低い部分を設けたロールに変更す
る方法が、どのような加圧条件でも確実に軽擬似接着部
の剥離力を軽くすことができ、ロール硬度の低い部分を
設けたロールに交換するだけで新たな工程を必要としな
いので好ましい。
【0022】圧着ロールを変更する方法は、通常の擬似
接着シートと同様にして擬似接着加工を施すが、積層圧
着に用いる圧着ロールに、例えば図7の如きロール回転
方向22にロール周面を一周する他の部分よりロール硬
度の低い部分を設けることにより、基材と熱可塑性樹脂
との圧着力を部分的に低くなるようにして、この圧着力
の低い部分が他の部分に比べ剥離力の軽い擬似接着部分
となる。このようにして得られた擬似接着シートは、図
8のように連続した擬似接着シートの流れ方向に細幅帯
状の軽擬似接着部23を形成することができる。
【0023】軽擬似接着部は、擬似接着シートのめくり
しろとして使用される。伝票やラベルとして使用する場
合、その一部分に軽擬似接着部を有すると、その部分が
めくりしろとなる。所望の伝票やラベルなどにする場
合、その少なくとも一辺を軽擬似接着部が構成するよう
に断裁やスリット等の加工を施すか、軽擬似接着部の表
面基材に切込みを形成することで、よりめくりしろとし
ての機能が高くなる。
【0024】軽擬似接着部の形状は、特に限定するもの
ではないが、シートの流れ方向に細幅で帯状の形状を採
用すると、伝票やラベルに加工する際に位置合わせが容
易であり、また、剥離がしやすくなるので好ましい。細
幅で帯状の軽擬似接着部の幅としては、3〜20mmが
好ましく、より好ましくは5〜15mmである。軽擬似
接着部の幅が3mm未満ではめくりしろとしての効果が
得られない場合がある。軽擬似接着部の幅が20mmよ
り広い場合は、印刷加工時や伝票等に用いた場合意図せ
ぬ剥がれの原因となる場合がある。該細幅で帯状の軽擬
似接着部の本数は特に限定はされないが、最終製品のめ
くりしろとなる部分にの帯状部分がくるように位置を決
める必要がある。
【0025】細幅で帯状の軽擬似接着部の形成は、圧着
ロールの一部に他の部分よりロール硬度の低い部分を形
成することにより得る方法が、効率的であり好ましい。
圧着ロールの硬度の低い部分の幅は、圧着ロールの回転
方向に幅3〜20mm程度のロール周面を一周する帯状
の低硬度部を形成するとよい。
【0026】圧着ロールの低硬度部と他の部分との硬度
差は10〜50度が好ましい。因みに、硬度差が10度
未満では細幅帯状軽擬似接着部をめくりしろとして使用
するのに十分な他の部分との剥離力差が生じない場合が
あり、硬度差が50度を越える場合は低硬度部の耐久性
が低くなる場合がある。
【0027】圧着ロールの材質としては、通常のゴムロ
ールやシリコーンゴムロールが好んで使用されるが特に
これらに限定されるものではない。また、低硬度部の材
質としては、シリコーンゴムや、ウレタンフォーム、ス
チレンフォーム等の発泡加工の施されたゴムや樹脂等が
使用できるが特にこれらに限定されるものではない。ま
た、低硬度部の材質によっては熱可塑性樹脂が低硬度部
に付着する場合があるがこのような時は低硬度部にシリ
コーン等の離型剤処理を施すと良い。ロール径について
も特に限定はされない。なお、圧着ロールは、製造中に
高温にならないように、外部あるいは内部に冷却手段を
有することが好ましい。例えば、積層用とは別の冷却ロ
ールを圧着ロールに接するように設けることが好まし
い。
【0028】本発明に用いられる表面基材としては、上
質紙やクラフト紙などの紙類を好んで使用するが、アル
ミ蒸着紙や樹脂含浸紙、合成紙等の特殊紙およびPET
やポリ塩化ビニル、ポリオレフィン等のフィルム類でも
良い。表面基材の裏面に、ポリエチレン等のラミネート
層を形成することもできる。更に、表面基材の表面に熱
転写記録用受容層、感熱記録層、インクジェット記録層
等の記録層を有する記録シートも使用でき、特にこれら
に限定されるものではない。中でも、各種プリンターで
記録可能な記録シートの使用が好ましく、特に感熱記録
シートは伝票等の出力に適しているので好ましい。な
お、表面基材の厚さは特に限定はされないが、通常20
〜150μm程度である。
【0029】中間基材を用いる構成の場合、該中間基材
としては、上質紙やクラフト紙、グラシン紙、パーチメ
ント紙等の紙基材類や、これらに更にポリエチレン等を
ラミネートしたラミネート紙、PETやポリ塩化ビニリ
デン、ポリプロピレン等のフィルム類が使用されるがこ
れらに限定されるものではない。また、中間基材の厚み
としては通常15〜150μm、好ましくは20〜10
0μm程度である。
【0030】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系重合体または共重合体やポリスチレン、酢酸ビニル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹
脂を1種または数種を混合したものが使用されるが、勿
論これらに限定されるものではなく、擬似接着の効果が
得られる熱可塑性樹脂であれば何れでも良い。また、熱
可塑性樹脂層の厚さは特に限定はされないが通常5〜6
0μm、好ましくは10〜50μm程度である。なお、
熱可塑性樹脂は、通常のラミネーション処理温度より1
0〜50℃低い温度で、例えばポリエチレン樹脂の場合
250〜320℃で、溶融して押し出し機のTダイよ
り、冷却ロールと圧着ロールの間に導かれた表面基材の
裏面に該溶融熱可塑性樹脂を押し出される。
【0031】なお、中間基材を用いる場合、表面基材の
裏面若しくは中間基材の表面の一方に、擬似接着に使用
する熱可塑性樹脂と同種の熱可塑性樹脂によるプレラミ
ネーション処理を施すと、安定した剥離ができるので好
ましい。例えば、表面基材の裏面に予めポリエチエン樹
脂をエクストルージョンラミネートしておき、擬似接着
加工にポリエチレン樹脂を用いて中間基材とを積層する
と、中間基材と擬似接着加工時に用いたポリエチレン樹
脂との間で剥離することができ、また、中間基材の表面
に予めポリエチエン樹脂をエクストルージョンラミネー
トしておき、擬似接着加工にポリエチレン樹脂を用いて
表面基材とを積層すると、表面基材と擬似接着加工時に
用いたポリエチレン樹脂との間で剥離することができ
る。
【0032】このようにして得られた擬似接着シートの
裏面には粘着剤層及び剥離シートを積層する所謂粘着加
工を施すことができる。使用できる粘着剤としては、ア
クリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着
剤、シリコーン系粘着剤等の公知の粘着剤が使用される
が勿論これらに限定されるものではない。粘着剤層の厚
さは特に限定されないが、通常5〜60μm、好ましく
は10〜40μm程度である。
【0033】また、剥離シートとしては、通常の上質紙
やクラフト紙、グラシン紙といった紙基材およびこれら
紙基材にラミネーション処理が施された基材やPETや
ポリプロピレン等のフィルム類から形成されており、こ
れらの基材の粘着剤層接する側にシリコーン等の離型処
理を施したものが使用される。剥離基材の厚さは特に限
定されないが20〜150μm、好ましくは40〜10
0μm程度である。
【0034】本発明を下記実施例によってさらに具体的
に説明するが、勿論本発明はこれらによって限定される
ものではない。
【0035】実施例1 [擬似接着シートの作成]米坪78g/m2 の感熱記録
紙(厚さ80μm)の感熱記録層とは逆面に、ポリエチ
レン樹脂(商品名 ミラソン16P,三井石油化学工業
社製)をTダイにて、エクストルージョンラミネート法
で、樹脂温度300℃、冷却ロールと圧着ロールのニッ
プ圧を1kg/cm2 に設定して、ラミ圧が40μmと
なるように施し、擬似接着シートを得た。
【0036】この際に用いた圧着ロールはJIS Aで
測定したゴム硬度が75度のシリコーンゴム製で、図7
のようにロールの一部にロール回転方向に周面を一周す
る幅5mmの部分(23)をJIS Aで測定したゴム
硬度が60度のシリコーンゴムに置き換え低硬度部を形
成したものを使用した。得られた擬似接着シートは、図
8および図9のように、その中央に幅5mmの帯状の軽
擬似接着部を形成した。
【0037】[粘着加工]ついで、得られた擬似接着シ
ートの樹脂層側にアクリル系粘着剤を15μmとなるよ
うに塗工した後、シリコーン離型処理を施した米坪64
g/m2 のグラシン紙(厚さ60μm)の離型処理面が
粘着剤層と接するように擬似接着シートと貼合し、20
0mm幅の擬似接着粘着シートを得た。
【0038】[ラベル加工]ついで、得られた擬似接着
粘着シートに、UVインキを用いて凸版のシール印刷を
施した後、UVランプで乾燥し、中央部の帯状の軽擬似
接着部が一端に来るようにスリットを施し、100mm
幅の擬似接着粘着ラベルを得た。このラベルの一端は幅
2.5mmで他の部分より軽い剥離であった。
【0039】実施例2 圧着ロールの低硬度部の幅を15mmとした以外は、実
施例1と同様にして、その中央に幅15mmの帯状の軽
擬似接着部を有する擬似接着シートを得た。更に、実施
例1と同様にして、擬似接着粘着シートおよび擬似接着
粘着ラベルを得た。このラベルの一端は印刷時の熱処理
後も幅7.5mmで他の部分より軽い剥離であった。
【0040】実施例3 圧着ロールをJIS Aで測定したゴム硬度が90度の
クロロプレンゴム製で、図7の低硬度部のJIS Aで
測定したゴム硬度が50度のシリコーンゴムで形成した
ものを使用した以外は実施例1と同様にして、その中央
に幅5mmの帯状の軽擬似接着部を有する擬似接着シー
トを得た。更に、実施例1と同様にして、擬似接着粘着
シートおよび擬似接着粘着ラベルを得た。このラベルの
一端は印刷時の熱処理後も幅2.5mmで他の部分より
軽剥離であった。
【0041】実施例4 圧着ロールをJIS Aで測定したゴム硬度が90度の
クロロプレンゴム製で、図7の低硬度部のJIS Aで
測定したゴム硬度が50度のシリコーンゴムで形成した
ものを使用した以外は実施例2と同様にして、その中央
に幅15mmの帯状の軽擬似接着部を有する擬似接着シ
ートを得た。更に、実施例2と同様にして、擬似接着粘
着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得た。このラベル
の一端は印刷時の熱処理後も幅7.5mmで他の部分よ
り軽剥離であった。
【0042】比較例1 擬似接着加工時に低硬度部の無いプレーンな圧着ロール
を使用した以外は、実施例1と同様にして、擬似接着シ
ートおよび擬似接着粘着シートを得た。ついで、該擬似
接着粘着シートに、UVインキを用いて凸版のシール印
刷を施した後、UVランプで乾燥し、中央部にスリット
を施し、100mm幅の擬似接着粘着ラベルを得た。こ
のラベルの両端は表面基材とポリエチレン樹脂層が圧着
していた。
【0043】比較例2 擬似接着加工時に中央部にロール回転方向に周面を一周
する幅5mm、深さ0.5mmの凹部を施した圧着ロー
ルを使用した以外は実施例1と同様にして、擬似接着シ
ートを得た。このときロール凹部に接した擬似接着面が
幅5mmで未接着であった。更に、実施例1と同様にし
て、擬似接着粘着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得
た。このラベルの一端は印刷時の熱により40mm幅で
表面基材とポリエチレン樹脂層が未接着であった。
【0044】比較例3 擬似接着加工時に中央部にロール回転方向に周面を一周
する幅15mm、深さ1mmの凹部を施した圧着ロール
を使用した以外は実施例1と同様にして、擬似接着シー
トを得た。このときロール凹部に接した擬似接着面が幅
15mmで未接着であった。更に、実施例1と同様にし
て、擬似接着粘着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得
た。このラベルの一端は印刷時の熱により50mm幅で
表面基材とポリエチレン樹脂層が未接着であった。
【0045】実施例5 [表面基材の作成]米坪78g/m2 の感熱記録紙(厚
さ80μ)の感熱記録層とは逆面に、ポリエチレン樹脂
(商品名 ミラソン16P、三井石油化学工業社製)を
Tダイにて、エクストル−ジョンラミネート法で、樹脂
温度350℃、冷却ロールと圧着ロールのニップ圧を5
kg/cm2 に設定して、ラミ圧が10μm、感熱記録
紙とポリエチレン樹脂の再剥離が起きないようにしっか
りとラミネート処理(プレラミネーション)を施し表面
基材を得た。
【0046】[擬似接着シートの作成]次いで、米坪3
0g/m2 のパ−チメント紙(厚さ25μ)にポリエチ
レン樹脂(商品名 ミラソン16P、三井石油化学工業
社製)をTダイにて、エクストル−ジョンラミネート法
で、樹脂温度300℃、冷却ロールと圧着ロールのニッ
プ圧を1kg/cm2 に設定して、ラミ圧が10μmと
なるように施すと同時に先にプレラミネーション処理を
施した該表面基材のポリエチレン樹脂層側がポリエチレ
ン樹脂層に接する様に冷却ロールと圧着ロール部にて貼
合して、中間基材(パーチメント紙)とポリエチレン層
との間で剥離可能な擬似接着シートを得た。
【0047】この際に用いた圧着ロールはJIS Aで
測定したゴム硬度が75度のシリコーンゴム製で、図7
のようにロールの一部にロール回転方向に周面を一周す
る幅5mmの部分(23)をJIS Aで測定したゴム
硬度が60度のシリコーンゴムに置き換え低硬度部を形
成したものを使用した。得られた擬似接着シートは、図
8および図10のように、その中央に幅5mmの帯状の
軽擬似接着部を形成した。
【0048】[粘着加工]得られた擬似接着シートの中
間基材側に、アクリル系粘着剤を15μmとなるように
塗工した後、シリコーン離型処理を施した米坪64g/
2 のグラシン紙(厚さ60μm)の離型処理面が粘着
剤層と接するように該擬似接着シートと貼合し、幅20
0mmの擬似接着粘着シートを得た。
【0049】[ラベル加工]次いで、該擬似接着粘着シ
ートに、UVインキを用いて凸版のシール印刷を施した
後、UVランプで乾燥し、中央部の帯状の軽擬似接着部
が一端に来るようにスリットを施し、100mm幅の擬
似接着粘着ラベルを得た。このラベルの一端は幅2.5
mmで他の部分より軽剥離であった。
【0050】実施例6 圧着ロールの低硬度部の幅を15mmとした以外は、実
施例5と同様にして、その中央に幅15mmの帯状の軽
擬似接着部を有する擬似接着シートを得た。更に、実施
例5と同様にして、擬似接着粘着シートおよび擬似接着
粘着ラベルを得た。このラベルの一端は印刷時の熱処理
後も幅7.5mmで他の部分より軽い剥離であった。
【0051】実施例7 圧着ロールをJIS Aで測定したゴム硬度が90度の
クロロプレンゴム製で、図7の低硬度部のJIS Aで
測定したゴム硬度が50度のシリコーンゴムで形成した
ものを使用した以外は実施例5と同様にして、その中央
に幅5mmの帯状の軽擬似接着部を有する擬似接着シー
トを得た。更に、実施例5と同様にして、擬似接着粘着
シートおよび擬似接着粘着ラベルを得た。このラベルの
一端は印刷時の熱処理後も幅2.5mmで他の部分より
軽剥離であった。
【0052】実施例8 圧着ロールをJIS Aで測定したゴム硬度が90度の
クロロプレンゴム製で、図7の低硬度部のJIS Aで
測定したゴム硬度が50度のシリコーンゴムで形成した
ものを使用した以外は実施例6と同様にして、その中央
に幅15mmの帯状の軽擬似接着部を有する擬似接着シ
ートを得た。更に、実施例6と同様にして、擬似接着粘
着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得た。このラベル
の一端は印刷時の熱処理後も幅7.5mmで他の部分よ
り軽剥離であった。
【0053】比較例4 擬似接着加工時に低硬度部の無いプレーンな圧着ロール
を使用した以外は、実施例5と同様にして、擬似接着シ
ートおよび擬似接着粘着シートを得た。ついで、該擬似
接着粘着シートに、UVインキを用いて凸版のシール印
刷を施した後、UVランプで乾燥し、中央部にスリット
を施し、100mm幅の擬似接着粘着ラベルを得た。こ
のラベルの両端は他の部分と同等の剥離力であった。
【0054】比較例5 擬似接着加工時に中央部にロール回転方向に周面を一周
する幅5mm、深さ0.5mmの凹部を施した圧着ロー
ルを使用した以外は実施例5と同様にして、擬似接着シ
ートを得た。このときロール凹部に接した擬似接着面が
幅5mmで未接着であった。更に、実施例5と同様にし
て、擬似接着粘着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得
た。このラベルの一端は印刷時の熱により40mm幅で
擬似接着部である中間基材とポリエチレン樹脂層の間が
未接着であった。
【0055】比較例6 擬似接着加工時に中央部にロール回転方向に周面を一周
する幅15mm、深さ1mmの凹部を施した圧着ロール
を使用した以外は実施例5と同様にして、擬似接着シー
トを得た。このときロール凹部に接した擬似接着面が幅
15mmで未接着であった。更に、実施例1と同様にし
て、擬似接着粘着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得
た。このラベルの一端は印刷時の熱により50mm幅で
擬似接着部である中間基材とポリエチレン樹脂層の間が
未接着であった。
【0056】実施例9 [中間基材の作成]米坪30g/m2 のパ−チメント紙
(厚さ25μ)の片面にポリエチレン樹脂(商品名 ミ
ラソン16P、三井石油化学工業社製)をTダイにて、
エクストル−ジョンラミネート法で、樹脂温度350
℃、冷却ロールと圧着ロールのニップ圧を5kg/cm
2 に設定して、ラミ圧が10μm、中間基材とポリエチ
レン樹脂の再剥離が起きないようにしっかりとラミネー
ト処理(プレラミネーション)を施し中間基材を得た。
【0057】[擬似接着シートの作成]次いで、米坪7
8g/m2 の感熱記録紙(厚さ80μ)の感熱記録層と
は逆面に、ポリエチレン樹脂(商品名 ミラソン16
P、三井石油化学工業社製)をTダイにて、エクストル
−ジョンラミネート法で、樹脂温度300℃、冷却ロー
ルと圧着ロールのニップ圧を1kg/cm2 に設定し
て、ラミ圧が10μmとなるように施すと同時に先にプ
レラミネーション処理を施した該中間基材のポリエチレ
ン樹脂層側がポリエチレン樹脂層に接する様に冷却ロー
ルと圧着ロール部にて貼合して、表面基材(感熱記録
紙)とポリエチレン層との間で剥離可能な擬似接着紙を
得た。
【0058】この際に用いた圧着ロールはJIS Aで
測定したゴム硬度が75度のシリコーンゴム製で、図7
のようにロールの一部にロール回転方向に周面を一周す
る幅5mmの部分(23)をJIS Aで測定したゴム
硬度が60度のシリコーンゴムに置き換え低硬度部を形
成したものを使用した。得られた擬似接着シートは、図
8および図11のように、その中央に幅5mmの帯状の
軽擬似接着部を形成した。
【0059】[粘着加工]得られた擬似接着シートの中
間基材側に、アクリル系粘着剤を15μmとなるように
塗工した後、シリコーン離型処理を施した米坪64g/
2 のグラシン紙(厚さ60μm)の離型処理面が粘着
剤層と接するように該擬似接着シートと貼合し、幅20
0mmの擬似接着粘着シートを得た。
【0060】[ラベル加工]次いで、該擬似接着粘着シ
ートに、UVインキを用いて凸版のシール印刷を施した
後、UVランプで乾燥し、中央部の帯状の軽擬似接着部
が一端に来るようにスリットを施し、100mm幅の擬
似接着粘着ラベルを得た。このラベルの一端は幅2.5
mmで他の部分より軽剥離であった。
【0061】実施例10 圧着ロールの低硬度部の幅を15mmとした以外は、実
施例9と同様にして、その中央に幅15mmの帯状の軽
擬似接着部を有する擬似接着シートを得た。更に、実施
例9と同様にして、擬似接着粘着シートおよび擬似接着
粘着ラベルを得た。このラベルの一端は印刷時の熱処理
後も幅7.5mmで他の部分より軽剥離であった。
【0062】実施例11 圧着ロールをJIS Aで測定したゴム硬度が90度の
クロロプレンゴム製で、図7の低硬度部のJIS Aで
測定したゴム硬度が50度のシリコーンゴムで形成した
ものを使用した以外は実施例9と同様にして、その中央
に幅5mmの帯状の軽擬似接着部を有する擬似接着シー
トを得た。更に、実施例9と同様にして、擬似接着粘着
シートおよび擬似接着粘着ラベルを得た。このラベルの
一端は印刷時の熱処理後も幅2.5mmで他の部分より
軽剥離であった。
【0063】実施例12 圧着ロールをJIS Aで測定したゴム硬度が90度の
クロロプレンゴム製で、図7の低硬度部のJIS Aで
測定したゴム硬度が50度のシリコーンゴムで形成した
ものを使用した以外は実施例10と同様にして、その中
央に幅15mmの帯状の軽擬似接着部を有する擬似接着
シートを得た。更に、実施例10と同様にして、擬似接
着粘着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得た。このラ
ベルの一端は印刷時の熱処理後も幅7.5mmで他の部
分より軽剥離であった。
【0064】比較例7 擬似接着加工時に低硬度部の無いプレーンな圧着ロール
を使用した以外は、実施例9と同様にして、擬似接着シ
ートおよび擬似接着粘着シートを得た。ついで、該擬似
接着粘着シートに、UVインキを用いて凸版のシール印
刷を施した後、UVランプで乾燥し、中央部にスリット
を施し、100mm幅の擬似接着粘着ラベルを得た。こ
のラベルの両端は他の部分と同等の剥離力であった。
【0065】比較例8 擬似接着加工時に中央部にロール回転方向に周面を一周
する幅5mm、深さ0.5mmの凹部を施した圧着ロー
ルを使用した以外は実施例9と同様にして、擬似接着シ
ートを得た。このときロール凹部に接した擬似接着面が
幅5mmで未接着であった。更に、実施例9と同様にし
て、擬似接着粘着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得
た。このラベルの一端は印刷時の熱により40mm幅で
擬似接着部である表面基材とポリエチレン樹脂層の間が
未接着であった。
【0066】比較例9 擬似接着加工時に中央部にロール回転方向に周面を一周
する幅15mm、深さ1mmの凹部を施した圧着ロール
を使用した以外は実施例9と同様にして、擬似接着シー
トを得た。このときロール凹部に接した擬似接着面が幅
15mmで未接着であった。更に、実施例9と同様にし
て、擬似接着粘着シートおよび擬似接着粘着ラベルを得
た。このラベルの一端は印刷時の熱により50mm幅で
擬似接着部である表面基材とポリエチレン樹脂層の間が
未接着であった。
【0067】かくして得られた擬似接着粘着ラベルを段
ボールの箱に実際に貼り付けて表面基材のめくり取り易
さと表面基材の剥がれを以下の基準で評価した。 (評価基準) [めくり易さ] ◎:非常にめくり取りやすい ○:めくり取りやすい ×:めくり取り難い
【0068】[剥がれ] ◎:ラベルを軽く擦った時表面基材の剥がれが15mm
以下である ○:ラベルを軽く擦った時表面基材の剥がれが25mm
以下である ×:ラベルを軽く擦った時表面基材の剥がれが25mm
より大きい
【0069】
【表1】
【0070】表から明らかなとおり、帯状の軽擬似接着
部を設けることによりめくり取り難いという欠点と、印
刷時の熱により剥がれやすくなるという欠点を改善した
優れた擬似接着シートが得られるものである。
【0071】
【発明の効果】擬似接着粘着シートを荷札や物流管理用
の配送伝票に用いた場合、感圧紙を複数枚積層したタイ
プを用いた場合の、情報を書き込む際に強い圧力を加え
る必要がある、流通過程で強い衝撃を受けると発色し書
き込まれている情報が読み取り難くなる、複数枚の紙が
積層されているため流通過程で破れたり剥がれ落ちる場
合がある等の欠点が改善されている。
【0072】本発明の擬似接着粘着シートは、感圧複写
紙を複数枚積層したタイプを用いた場合の、情報を書き
込む際に強い圧力を加える必要がある、流通過程で強い
衝撃を受けると発色し書き込まれている情報が読み取り
難くなる、複数枚の紙が積層されているため流通過程で
破れたり剥がれ落ちる場合がある等の欠点がない。ま
た、従来の擬似接着タイプのめくり取り難いという欠
点、および、印刷時の熱により剥がれやすくなるという
欠点を改善した、物流管理に用いる荷札や配送伝票、工
程管理に用いる表示ラベルに適した擬似接着シートであ
ると言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面基材および熱可塑性樹脂層からなる従来の
擬似接着シートの層構成を説明する図である。
【図2】図1の擬似接着シートを粘着加工した擬似接着
粘着シートの層構成を説明する図である。
【図3】表面基材、熱可塑性樹脂層、中間基材からなる
従来の擬似接着シートの層構成を説明する図である。
【図4】図3の擬似接着シートを粘着加工した擬似接着
粘着シートの層構成を説明する図である。
【図5】表面基材および熱可塑性樹脂層からなる擬似接
着シートの製造工程を説明する図である。
【図6】表面基材、熱可塑性樹脂層、および中間基材か
らなる擬似接着シートの製造工程を説明する図である。
【図7】本発明の擬似接着シートを製造する際に使用す
る圧着ロールを説明する図である。
【図8】本発明の擬似接着シートの表面図である。軽擬
似接着部の配置を判りやすくするために、軽擬似接着部
を実線24で示してある。
【図9】本発明の表面基材および熱可塑性樹脂層からな
る擬似接着シートの層構成を説明する図であり、図8の
A−A線における断面を示す図である。
【図10】本発明の表面基材、熱可塑性樹脂層、および
中間基材からなり、熱可塑性樹脂層と中間基材で剥離可
能な擬似接着シートの層構成を説明する図であり、図8
のA−A線における断面を示す図である。
【図11】本発明の表面基材、熱可塑性樹脂層、および
中間基材からなり、表面基材と熱可塑性樹脂層で剥離可
能な擬似接着シートの層構成を説明する図であり、図8
のA−A線における断面を示す図である。
【符号の説明】
1:擬似接着シート 2:表面基材 3:熱可塑性樹脂層 4:粘着剤層 5:剥離基材 6:表面基材 7:熱可塑性樹脂層 8:中間基材 9:粘着剤層 10:剥離基材 11:擬似接着シートの製造装置 12:圧着ロール 13:冷却ロール 14:Tダイ 15:アンワインダー 16:ワインダー 17:表面基材 18:擬似接着シート 19:アンワインダー 20:表面基材又は中間基材 21:中間基材又は表面基材 22:擬似接着シート 23:ロール回転方向の低硬度部 24:軽擬似接着部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材の裏面に熱可塑性樹脂を押し出
    し、冷却ロールと圧着ロールにより冷却圧着することに
    より得られる、表面基材と熱可塑性樹脂層との間で擬似
    接着されている擬似接着シート、又は、表面基材と中間
    基材の間に熱可塑性樹脂を押し出し、冷却ロールと圧着
    ロールにより冷却圧着することにより得られる、表面基
    材と熱可塑性樹脂層との間または熱可塑性樹脂層と中間
    基材との間で擬似接着されている擬似接着シートにおい
    て、該擬似接着が部分的に剥離力の低い擬似接着領域を
    有することを特徴とする擬似接着シート。
  2. 【請求項2】剥離力の低い擬似接着領域が細幅帯状に形
    成されている請求項1記載の擬似接着シート。
  3. 【請求項3】剥離力の低い擬似接着領域と他の擬似接着
    領域を、擬似接着加工の際に使用する圧着ロールのロー
    ル硬度に差をつけることにより形成した請求項1又は2
    記載の擬似接着シート。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載された
    擬似接着シートの裏面側に、更に粘着剤層及び剥離シー
    トを積層した擬似接着シート。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載された
    擬似接着シートの剥離力の軽い擬似接着領域が端部にく
    るように断裁加工した擬似接着シート。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項に記載された
    擬似接着シートの剥離力の軽い擬似接着領域の表面基材
    に切込み線を形成した擬似接着シート。
  7. 【請求項7】部分的にロール硬度が低い部分を有する圧
    着ロールと、冷却ロールからなるニップに、表面基材の
    表面側が圧着ロール側となるように連続する表面基材を
    導き、Tダイより押し出された熱可塑性樹脂と表面基材
    を該ニップで圧着積層する擬似接着シートの製造方法。
  8. 【請求項8】ロール硬度の低い部分と他の部分との、J
    IS K 6301に規定される硬さの試験方法(JI
    S A)で測定された硬度差が10〜50度である圧着
    ロールを用いる請求項7に記載の擬似接着シートの製造
    方法。
  9. 【請求項9】ロール硬度の低い部分が、幅3〜20mm
    で、圧着ロールの周面を一周する請求項7又は8記載の
    擬似接着シートの製造方法。
  10. 【請求項10】部分的にロール硬度が低い部分を有する
    圧着ロールと、冷却ロールからなるニップに、表面基材
    と中間基材を導き、Tダイより押し出された熱可塑性樹
    脂により表面基材と中間基材を該ニップで圧着積層する
    擬似接着シートの製造方法。
  11. 【請求項11】ロール硬度の低い部分と他の部分との、
    JIS K 6301に規定される硬さの試験方法(J
    IS A)で測定された硬度差が10〜50度である圧
    着ロールを用いる請求項10記載の擬似接着シートの製
    造方法。
  12. 【請求項12】ロール硬度の低い部分が、幅3〜20m
    mで、圧着ロールの周面を一周する請求項10又は11
    記載の擬似接着シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090117309A1 (en) * 2007-11-07 2009-05-07 Ogden Jr Orval D Extrudable adherable material systems

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090117309A1 (en) * 2007-11-07 2009-05-07 Ogden Jr Orval D Extrudable adherable material systems
US9457547B2 (en) * 2007-11-07 2016-10-04 Magnum Magnetics Corporation Extrudable adherable material systems

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