JPH11228867A - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents
粉体塗料用樹脂組成物Info
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- JPH11228867A JPH11228867A JP10034592A JP3459298A JPH11228867A JP H11228867 A JPH11228867 A JP H11228867A JP 10034592 A JP10034592 A JP 10034592A JP 3459298 A JP3459298 A JP 3459298A JP H11228867 A JPH11228867 A JP H11228867A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、屋外用途に好適な高い耐衝撃
性、耐候性そして耐熱黄変性等を兼ね備えた塗膜を与え
る粉体塗料用樹脂組成物に関する。 【解決手段】 本願発明は下記(A)成分、(B)成
分、及び(C)成分: (A)1000〜20000の数平均分子量、5〜20
0の酸価、及び30〜120℃のガラス転移温度を有す
るカルボキシル基含有樹脂、(B)式(1): 【化1】 で表される構造を一分子中に少なくとも二つ有するポリ
β−メチルグリシジル化合物、及び(C)熱黄変抑制剤
として立体障害アミン、を含有する粉体塗料用樹脂組成
物である。
性、耐候性そして耐熱黄変性等を兼ね備えた塗膜を与え
る粉体塗料用樹脂組成物に関する。 【解決手段】 本願発明は下記(A)成分、(B)成
分、及び(C)成分: (A)1000〜20000の数平均分子量、5〜20
0の酸価、及び30〜120℃のガラス転移温度を有す
るカルボキシル基含有樹脂、(B)式(1): 【化1】 で表される構造を一分子中に少なくとも二つ有するポリ
β−メチルグリシジル化合物、及び(C)熱黄変抑制剤
として立体障害アミン、を含有する粉体塗料用樹脂組成
物である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外用途に好適な
高い耐衝撃性、耐候性そして耐熱黄変性等を兼ね備えた
塗膜を与えるものであり、カルボキシル基含有樹脂とβ
−メチルグリシジル基を有する硬化剤を利用した粉体塗
料用樹脂組成物に関する。
高い耐衝撃性、耐候性そして耐熱黄変性等を兼ね備えた
塗膜を与えるものであり、カルボキシル基含有樹脂とβ
−メチルグリシジル基を有する硬化剤を利用した粉体塗
料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、粉体塗料用樹脂としてエポキシ系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ
塩化ビニール系樹脂、ポリエチレン系樹脂などが用いら
れている。近年塗膜の物理的特性、平滑性の点から熱硬
化性樹脂が主流となっている。しかし、熱硬化性樹脂
は、縮合系樹脂を用いた場合やブロックイソシアネート
を硬化剤に用いた場合は、硬化時に縮合脱離成分やブロ
ック剤等がガスとなって発生し、塗膜に気泡を生じやす
いという欠点がある。
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ
塩化ビニール系樹脂、ポリエチレン系樹脂などが用いら
れている。近年塗膜の物理的特性、平滑性の点から熱硬
化性樹脂が主流となっている。しかし、熱硬化性樹脂
は、縮合系樹脂を用いた場合やブロックイソシアネート
を硬化剤に用いた場合は、硬化時に縮合脱離成分やブロ
ック剤等がガスとなって発生し、塗膜に気泡を生じやす
いという欠点がある。
【0003】そこで粉体塗料に用いられる好ましい硬化
剤としては、硬化反応時に脱離成分のないポリグリシジ
ル化合物があげられる。しかしながら一般のグリシジル
化合物、例えば、ビスフェノール型ジグリシジルエーテ
ルを硬化剤として用いる場合は、そのフェニルエーテル
構造に由来する光に対する不安定さから屋外で使用した
際に樹脂が分解し、きわめて早い時期に表面の光沢が失
われることが知られている。また、ビスフェノール型以
外の骨格を有するポリグリシジル化合物を硬化剤として
使用する事でも、近年耐候性に対する要求が高まってい
ることから不十分な点がある。そのような要求に対して
は、ポリグリシジル化合物に代わりポリβ−メチルグリ
シジル化合物を架橋剤として使用する事によって優れた
耐候性の塗膜が得られることが知られている。
剤としては、硬化反応時に脱離成分のないポリグリシジ
ル化合物があげられる。しかしながら一般のグリシジル
化合物、例えば、ビスフェノール型ジグリシジルエーテ
ルを硬化剤として用いる場合は、そのフェニルエーテル
構造に由来する光に対する不安定さから屋外で使用した
際に樹脂が分解し、きわめて早い時期に表面の光沢が失
われることが知られている。また、ビスフェノール型以
外の骨格を有するポリグリシジル化合物を硬化剤として
使用する事でも、近年耐候性に対する要求が高まってい
ることから不十分な点がある。そのような要求に対して
は、ポリグリシジル化合物に代わりポリβ−メチルグリ
シジル化合物を架橋剤として使用する事によって優れた
耐候性の塗膜が得られることが知られている。
【0004】このポリβ−メチルグリシジル化合物を粉
体塗料用硬化剤として用いた例として、特開昭49−2
4244号公報には、芳香族ジカルボン酸又はそのエス
テル、ジヒドロキシアルコール、多価カルボン酸等より
合成される酸価30〜200のポリエステル樹脂、及び
トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートから
なる粉体塗料用樹脂組成物が開示されている。
体塗料用硬化剤として用いた例として、特開昭49−2
4244号公報には、芳香族ジカルボン酸又はそのエス
テル、ジヒドロキシアルコール、多価カルボン酸等より
合成される酸価30〜200のポリエステル樹脂、及び
トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートから
なる粉体塗料用樹脂組成物が開示されている。
【0005】特開昭49−94722号公報には、遊離
ヒドロキシル基含有ポリエステル樹脂、酸無水物、及び
トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレート等の
エポキシ化合物からなる粉体塗料用樹脂組成物の製造法
が開示されている。特開昭50−19832号公報に
は、側鎖にエステル結合を介してカルボキシル基を含有
したポリエステル樹脂と、トリス(β−メチルグリシジ
ル)イソシアヌレート等のエポキシ化合物とからなる粉
体塗料用樹脂組成物の製造法が開示されている。この組
成物は、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤を含有す
る事ができるものである。
ヒドロキシル基含有ポリエステル樹脂、酸無水物、及び
トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレート等の
エポキシ化合物からなる粉体塗料用樹脂組成物の製造法
が開示されている。特開昭50−19832号公報に
は、側鎖にエステル結合を介してカルボキシル基を含有
したポリエステル樹脂と、トリス(β−メチルグリシジ
ル)イソシアヌレート等のエポキシ化合物とからなる粉
体塗料用樹脂組成物の製造法が開示されている。この組
成物は、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤を含有す
る事ができるものである。
【0006】特開昭51−44130号公報には、遊離
のフェノール性水酸基を有するポリエステル樹脂と、2
個以上のグリシジル基を有する融点30〜250℃の化
合物、トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレー
ト等のエポキシ化合物、又はエポキシ基を有する化合物
とラジカル共重合する単量体とから成る粉体塗料用樹脂
組成物が開示されている。この組成物には、触媒として
テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルア
ンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウム
塩、イミダゾール、2−メチル−4−エチル−イミダゾ
ール、2−メチル−イミダゾール等のイミダゾール類、
トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等の第三
アミン類、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の有
機カルボン酸を添加する事が出来るものである。
のフェノール性水酸基を有するポリエステル樹脂と、2
個以上のグリシジル基を有する融点30〜250℃の化
合物、トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレー
ト等のエポキシ化合物、又はエポキシ基を有する化合物
とラジカル共重合する単量体とから成る粉体塗料用樹脂
組成物が開示されている。この組成物には、触媒として
テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルア
ンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウム
塩、イミダゾール、2−メチル−4−エチル−イミダゾ
ール、2−メチル−イミダゾール等のイミダゾール類、
トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等の第三
アミン類、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の有
機カルボン酸を添加する事が出来るものである。
【0007】特開昭51−12823号公報には、(メ
チル)グリシジル基を有するビニル系単量体、(メチ
ル)グリシジル基を有する不飽和ポリエステル、及び他
のビニル系単量体から成る重合体に、多価カルボン酸を
配合した粉体塗料用組成物が開示されている。この組成
物は、硬化反応を促進する為に酸、アルカリ、アミン等
を添加する事が出来るものである。
チル)グリシジル基を有するビニル系単量体、(メチ
ル)グリシジル基を有する不飽和ポリエステル、及び他
のビニル系単量体から成る重合体に、多価カルボン酸を
配合した粉体塗料用組成物が開示されている。この組成
物は、硬化反応を促進する為に酸、アルカリ、アミン等
を添加する事が出来るものである。
【0008】特開昭52−69935号公報には、カル
ボキシル基含有ポリエステルと、トリグリシジルイソシ
アヌレート又はトリス(β−メチルグリシジル)イソシ
アヌレートに、酸価の低い特定のポリエステルを添加し
た粉体塗料組成物が開示されている。この組成物は、酸
化防止剤等の添加剤を含有するものである。特開昭57
−51760号公報には、エポキシ基を有する不飽和単
量体からなるアクリル共重合体、カルボキシ末端交叉結
合剤、補助交叉結合剤又は変性剤と紫外線劣化阻止剤を
組み合わせることにより自動車用トップコートのための
粉末コーティング組成物が開示されている。
ボキシル基含有ポリエステルと、トリグリシジルイソシ
アヌレート又はトリス(β−メチルグリシジル)イソシ
アヌレートに、酸価の低い特定のポリエステルを添加し
た粉体塗料組成物が開示されている。この組成物は、酸
化防止剤等の添加剤を含有するものである。特開昭57
−51760号公報には、エポキシ基を有する不飽和単
量体からなるアクリル共重合体、カルボキシ末端交叉結
合剤、補助交叉結合剤又は変性剤と紫外線劣化阻止剤を
組み合わせることにより自動車用トップコートのための
粉末コーティング組成物が開示されている。
【0009】特開平4−63872号公報には、カルボ
キシル基含有樹脂と、分子中に2個以上のカルボキシル
基を有するポリエステルオリゴマーにトリス(β−メチ
ルグリシジル)イソシアヌレート等のエポキシ化合物を
付加させ1分子中に2〜6個のグリシジル基を有するポ
リグリシジル化合物を含有した粉体塗料組成物が開示さ
れている。この組成物は、紫外線吸収剤、酸化防止剤等
の添加剤を含有する事ができるものである。
キシル基含有樹脂と、分子中に2個以上のカルボキシル
基を有するポリエステルオリゴマーにトリス(β−メチ
ルグリシジル)イソシアヌレート等のエポキシ化合物を
付加させ1分子中に2〜6個のグリシジル基を有するポ
リグリシジル化合物を含有した粉体塗料組成物が開示さ
れている。この組成物は、紫外線吸収剤、酸化防止剤等
の添加剤を含有する事ができるものである。
【0010】特開平4−288373号公報には、基体
樹脂と硬化剤と更に硬化触媒を含有した粉体塗料組成物
が開示されている。基体樹脂は、1分子中にカルボキシ
ル基を2個以上有する樹脂である。硬化剤としてはトリ
グリシジルイソシアヌレートや、1分子中に2個以上の
カルボキシル基を有するポリエステルオリゴマーにトリ
ス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートを付加さ
せることによって得られた1分子中に平均2〜6個のグ
リシジル基を有するポリグリシジル化合物が記載されて
いる。この組成物は、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添
加剤を含有する事ができるものである。
樹脂と硬化剤と更に硬化触媒を含有した粉体塗料組成物
が開示されている。基体樹脂は、1分子中にカルボキシ
ル基を2個以上有する樹脂である。硬化剤としてはトリ
グリシジルイソシアヌレートや、1分子中に2個以上の
カルボキシル基を有するポリエステルオリゴマーにトリ
ス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートを付加さ
せることによって得られた1分子中に平均2〜6個のグ
リシジル基を有するポリグリシジル化合物が記載されて
いる。この組成物は、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添
加剤を含有する事ができるものである。
【0011】WO−93/04122号明細書には、カ
ルボキシル基含有ポリエステルと、トリグリシジルイソ
シアヌレート、又はメチル置換トリグリシジルイソシア
ヌレート等のエポキシ硬化剤と、ホスフォニウム塩触媒
からなる組成物が開示されている。現在、粉体塗料用樹
脂としてエポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリア
クリル系樹脂、ポリ塩化ビニール系樹脂、ポリエチレン
系樹脂などが用いられている。
ルボキシル基含有ポリエステルと、トリグリシジルイソ
シアヌレート、又はメチル置換トリグリシジルイソシア
ヌレート等のエポキシ硬化剤と、ホスフォニウム塩触媒
からなる組成物が開示されている。現在、粉体塗料用樹
脂としてエポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリア
クリル系樹脂、ポリ塩化ビニール系樹脂、ポリエチレン
系樹脂などが用いられている。
【0012】英国特許第1,266,066号明細書に
は、β−メチルグリシジルエステル化合物とアミンもし
くはポリカルボン酸からなる熱硬化性樹脂組成物が開示
されている。特開昭49−24244号明細書には、特
に粉体の保存性に主眼を置いた硬化剤として融点30〜
250℃で且つ分子内に2個以上のグリシジルエステル
基及び/又はβ−メチルグリシジルエステル基を有する
芳香族多価カルボン酸のポリグリシジルエステル及び/
又はポリβ−メチルグリシジルエステルを利用した技術
が開示されている。
は、β−メチルグリシジルエステル化合物とアミンもし
くはポリカルボン酸からなる熱硬化性樹脂組成物が開示
されている。特開昭49−24244号明細書には、特
に粉体の保存性に主眼を置いた硬化剤として融点30〜
250℃で且つ分子内に2個以上のグリシジルエステル
基及び/又はβ−メチルグリシジルエステル基を有する
芳香族多価カルボン酸のポリグリシジルエステル及び/
又はポリβ−メチルグリシジルエステルを利用した技術
が開示されている。
【0013】WO−97/44400号明細書には、優
れた耐候性の塗膜を与える粉体塗料用樹脂組成物として
カルボキシル基含有樹脂と、硬化剤としてビス(β−メ
チルグリシジル)テレフタレートを主成分として、これ
らの硬化反応を有効に起こさせるために開環重合抑制剤
を含む技術が開示されている。
れた耐候性の塗膜を与える粉体塗料用樹脂組成物として
カルボキシル基含有樹脂と、硬化剤としてビス(β−メ
チルグリシジル)テレフタレートを主成分として、これ
らの硬化反応を有効に起こさせるために開環重合抑制剤
を含む技術が開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】通常焼き付け硬化型の
粉体塗料は、ラインでの焼き付けが一般的であり、その
性質上焼き付けの際にオーブンの温度分布もしくは焼き
付け時間が一定ではない等の原因であらかじめ調色した
色に対して黄ばみを生じるいわゆる熱黄変を生じること
がある。この熱黄変は塗膜の意匠性を損なう為に焼き付
け時の温度や時間等の焼き付け条件を厳しくすることに
よっても熱黄変しないすなわち耐熱黄変性に優れること
が要求される。しかしながらポリβ−メチルグリシジル
化合物を架橋剤として使用する場合、一般的にポリグリ
シジル化合物に比較して熱黄変性の点で劣ることが知ら
れている。一般的にポリマーの熱黄変性を改良する目的
で使用されるのは立体障害フェノールである。しかしな
がらこれを用いることで熱黄変性は多少改善するが立体
障害フェノールは通常粉体塗料の焼き付けに使用される
ガスオーブンで焼き付けする際にガスオーブン中で発生
するNOXで酸化を受け、その際にキノン系構造になり
発色することがあるので好ましくない。また、その他の
リン系、イオウ系等の酸化防止剤を使用することではポ
リβ−メチルグリシジル化合物系粉体塗料の耐熱黄変性
はほとんど向上しない。
粉体塗料は、ラインでの焼き付けが一般的であり、その
性質上焼き付けの際にオーブンの温度分布もしくは焼き
付け時間が一定ではない等の原因であらかじめ調色した
色に対して黄ばみを生じるいわゆる熱黄変を生じること
がある。この熱黄変は塗膜の意匠性を損なう為に焼き付
け時の温度や時間等の焼き付け条件を厳しくすることに
よっても熱黄変しないすなわち耐熱黄変性に優れること
が要求される。しかしながらポリβ−メチルグリシジル
化合物を架橋剤として使用する場合、一般的にポリグリ
シジル化合物に比較して熱黄変性の点で劣ることが知ら
れている。一般的にポリマーの熱黄変性を改良する目的
で使用されるのは立体障害フェノールである。しかしな
がらこれを用いることで熱黄変性は多少改善するが立体
障害フェノールは通常粉体塗料の焼き付けに使用される
ガスオーブンで焼き付けする際にガスオーブン中で発生
するNOXで酸化を受け、その際にキノン系構造になり
発色することがあるので好ましくない。また、その他の
リン系、イオウ系等の酸化防止剤を使用することではポ
リβ−メチルグリシジル化合物系粉体塗料の耐熱黄変性
はほとんど向上しない。
【0015】この様な酸化防止剤を用いた技術として特
開昭49−24244号公報、特開昭49−94722
号公報、特開昭50−19832号公報、特開昭51−
44130号公報、特開昭51−12823号公報、特
開昭52−69935号公報、特開昭57−51760
号公報、特開平4−63872号公報、特開平4−28
8373号公報がある。しかしこれらの技術は、通常使
用されている添加剤もしくは紫外線吸収剤、酸化防止剤
等の添加剤を含有する事ができるものであり、どの組成
物も硬化焼き付け時の耐熱黄変性に着目していないの
で、これら明細書に記載の配合では、満足のできる耐熱
黄変を達成する事が出来なかった。
開昭49−24244号公報、特開昭49−94722
号公報、特開昭50−19832号公報、特開昭51−
44130号公報、特開昭51−12823号公報、特
開昭52−69935号公報、特開昭57−51760
号公報、特開平4−63872号公報、特開平4−28
8373号公報がある。しかしこれらの技術は、通常使
用されている添加剤もしくは紫外線吸収剤、酸化防止剤
等の添加剤を含有する事ができるものであり、どの組成
物も硬化焼き付け時の耐熱黄変性に着目していないの
で、これら明細書に記載の配合では、満足のできる耐熱
黄変を達成する事が出来なかった。
【0016】本発明は、近年の耐候性に対する厳しい要
求を満足し、そこで新たに発生する上記熱黄変性の問題
を解決し、耐候性、耐熱黄変性に優れた塗膜を与える粉
体塗料用樹脂組成物を提供しようとするものである。
求を満足し、そこで新たに発生する上記熱黄変性の問題
を解決し、耐候性、耐熱黄変性に優れた塗膜を与える粉
体塗料用樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願請求項1は、下記
(A)成分、(B)成分、及び(C)成分: (A)1000〜20000の数平均分子量、5〜20
0の酸価、及び30〜120℃のガラス転移温度を有す
るカルボキシル基含有樹脂、(B)式(1):
(A)成分、(B)成分、及び(C)成分: (A)1000〜20000の数平均分子量、5〜20
0の酸価、及び30〜120℃のガラス転移温度を有す
るカルボキシル基含有樹脂、(B)式(1):
【0018】
【化3】
【0019】で表される構造を一分子中に少なくとも二
つ有するポリβ−メチルグリシジル化合物、及び(C)
熱黄変抑制剤として立体障害アミン、を含有する粉体塗
料用樹脂組成物である。本願請求項2は、(B)成分の
ポリβ−メチルグリシジル化合物が、β−メチルグリシ
ジルアミド又はβ−メチルグリシジルエステルである請
求項1に記載の粉体塗料用樹脂組成物である。
つ有するポリβ−メチルグリシジル化合物、及び(C)
熱黄変抑制剤として立体障害アミン、を含有する粉体塗
料用樹脂組成物である。本願請求項2は、(B)成分の
ポリβ−メチルグリシジル化合物が、β−メチルグリシ
ジルアミド又はβ−メチルグリシジルエステルである請
求項1に記載の粉体塗料用樹脂組成物である。
【0020】本願請求項3は、(B)成分のポリβ−メ
チルグリシジル化合物が、ビス(β−メチルグリシジ
ル)テレフタレート、トリス(β−メチルグリシジル)
トリメリテート又はトリス(β−メチルグリシジル)イ
ソシアヌレートである請求項1に記載の粉体塗料用樹脂
組成物である。本願請求項4は、(C)成分の立体障害
アミンが、式(2):
チルグリシジル化合物が、ビス(β−メチルグリシジ
ル)テレフタレート、トリス(β−メチルグリシジル)
トリメリテート又はトリス(β−メチルグリシジル)イ
ソシアヌレートである請求項1に記載の粉体塗料用樹脂
組成物である。本願請求項4は、(C)成分の立体障害
アミンが、式(2):
【0021】
【化4】
【0022】で表される2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン誘導体を分子中に少なくとも一つ有する構造
を持つ化合物である請求項1乃至請求項3のいずれか1
項に記載の粉体塗料用樹脂組成物である。本願請求項5
は、(A)成分と(B)成分が、(B成分中のβ−メチ
ルグリシジル基)/(A成分中のカルボキシル基)の当
量比で、1.1〜2.5の割合に含有した請求項1乃至
請求項4のいずれか1項に記載の粉体塗料用樹脂組成物
である。
ピペリジン誘導体を分子中に少なくとも一つ有する構造
を持つ化合物である請求項1乃至請求項3のいずれか1
項に記載の粉体塗料用樹脂組成物である。本願請求項5
は、(A)成分と(B)成分が、(B成分中のβ−メチ
ルグリシジル基)/(A成分中のカルボキシル基)の当
量比で、1.1〜2.5の割合に含有した請求項1乃至
請求項4のいずれか1項に記載の粉体塗料用樹脂組成物
である。
【0023】本願請求項6は、(A)成分100重量部
に対して、(C)成分を0.01〜10重量部の割合に
含有した請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の
粉体塗料用樹脂組成物である。本願請求項7は、(A)
成分のカルボキシル基含有樹脂が、ポリエステル樹脂、
ポリアクリル樹脂、又はこれらの混合物である請求項1
乃至請求項6のいずれか1項に記載の粉体塗料用樹脂組
成物である。
に対して、(C)成分を0.01〜10重量部の割合に
含有した請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の
粉体塗料用樹脂組成物である。本願請求項7は、(A)
成分のカルボキシル基含有樹脂が、ポリエステル樹脂、
ポリアクリル樹脂、又はこれらの混合物である請求項1
乃至請求項6のいずれか1項に記載の粉体塗料用樹脂組
成物である。
【0024】
【発明の実施の形態】本願発明に用いられる(A)成分
のカルボキシル基を含有する樹脂は、数平均分子量が1
000〜20000、好ましくは2000〜10000
であり、酸価が5〜200(KOH−mg/g)、好ま
しくは20〜100(KOH−mg/g)であり、ガラ
ス転移温度が30〜120℃、好ましくは40〜80℃
である。本願発明では、これらの条件を満たす限り、公
知の原料及び方法を用いて得られた如何なるカルボキシ
ル基含有樹脂も使用する事ができる。中でも、上記のカ
ルボキシル基含有樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポ
リアクリル樹脂、またはこれらの混合物を用いることが
好ましい。
のカルボキシル基を含有する樹脂は、数平均分子量が1
000〜20000、好ましくは2000〜10000
であり、酸価が5〜200(KOH−mg/g)、好ま
しくは20〜100(KOH−mg/g)であり、ガラ
ス転移温度が30〜120℃、好ましくは40〜80℃
である。本願発明では、これらの条件を満たす限り、公
知の原料及び方法を用いて得られた如何なるカルボキシ
ル基含有樹脂も使用する事ができる。中でも、上記のカ
ルボキシル基含有樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポ
リアクリル樹脂、またはこれらの混合物を用いることが
好ましい。
【0025】この発明において用いられるカルボキシル
基含有樹脂は、ポリエステルである場合、上記の要件を
満たす物であれば、周知の酸原料とアルコール原料、及
び周知の方法を用いて得られる、任意の塗料用ポリエス
テル樹脂を使用することが出来る。この場合、使用でき
る酸原料としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、メチルフタル酸、トリメリット酸、ピロ
メリット酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、マレ
イン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテト
ラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ビフェニル
ジカルボン酸、ナフチルジカルボン酸、及びこれらの反
応性誘導体、例えば、酸無水物、酸ハライド、酸エステ
ルなどが挙げられ、これらを単独でまたは混合して用い
ることができる。また、使用できるアルコール原料とし
ては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、ビフ
ェニルジオール、ナフチルジオール、ネオペンチルグリ
コール、イソペンチルグリコール、ビスヒドロキシエチ
ルテレフタレート、水添ビスフェノールA、水添ビスフ
ェノールAのアルキレンオキサイド付加物、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトールなどが挙げられ、これらを単独でま
たは混合して用いることができる。また、必要に応じ
て、ポリエステル樹脂の原料として例えばトリメチロー
ルプロパン、ジメチロールプロピオン酸のような反応性
多官能化合物、油脂、または脂肪酸等を併用する事が出
来る。前記反応性多官能化合物の例としては、ヒドロキ
シピバリン酸や、ヒドロキシ安息香酸等のように1分子
中に酸基とヒドロキシル基を有する化合物があげられ
る。前記油脂は、エステル交換反応により、また、前記
脂肪酸は脱水反応等により、それぞれ導入する事ができ
る。
基含有樹脂は、ポリエステルである場合、上記の要件を
満たす物であれば、周知の酸原料とアルコール原料、及
び周知の方法を用いて得られる、任意の塗料用ポリエス
テル樹脂を使用することが出来る。この場合、使用でき
る酸原料としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、メチルフタル酸、トリメリット酸、ピロ
メリット酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、マレ
イン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテト
ラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ビフェニル
ジカルボン酸、ナフチルジカルボン酸、及びこれらの反
応性誘導体、例えば、酸無水物、酸ハライド、酸エステ
ルなどが挙げられ、これらを単独でまたは混合して用い
ることができる。また、使用できるアルコール原料とし
ては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、ビフ
ェニルジオール、ナフチルジオール、ネオペンチルグリ
コール、イソペンチルグリコール、ビスヒドロキシエチ
ルテレフタレート、水添ビスフェノールA、水添ビスフ
ェノールAのアルキレンオキサイド付加物、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトールなどが挙げられ、これらを単独でま
たは混合して用いることができる。また、必要に応じ
て、ポリエステル樹脂の原料として例えばトリメチロー
ルプロパン、ジメチロールプロピオン酸のような反応性
多官能化合物、油脂、または脂肪酸等を併用する事が出
来る。前記反応性多官能化合物の例としては、ヒドロキ
シピバリン酸や、ヒドロキシ安息香酸等のように1分子
中に酸基とヒドロキシル基を有する化合物があげられ
る。前記油脂は、エステル交換反応により、また、前記
脂肪酸は脱水反応等により、それぞれ導入する事ができ
る。
【0026】エステルの重合反応は、周知の一段あるい
は多段反応で実施する事ができる。周知のように、反応
原料の種類及び量の選択により、ガラス転移温度値を制
御し、反応条件の選択により数平均分子量と酸価を制御
する。また、上記のポリアクリル樹脂は、カルボキシル
基を与える原料として、アクリル酸、メタクリル酸が挙
げられ、これらを単独で又は混合物として使用する事が
出来る。また、このアクリル酸、メタクリル酸に不飽和
化合物を共重合させる事が出来る。この不飽和化合物
は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、或い
はエチレン系不飽和結合を有する単量体が挙げられ、例
えば、アクリル酸或いはメタクリル酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチルベンジル、
ドデシル、ラウリル、フェニル、ヒドロキシエチル等の
エステル、フマル酸のジエチル、ジブチル等のジアルキ
ルエステル、イタコン酸のジエチル、ジブチル等のジア
ルキルエステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、
スチレン、ビニルトルエン等の単量体、又はジアリルフ
タレート、ジアリルエーテル等の架橋用単量体等が挙げ
られ、これらを単独で又は2種以上の混合物として使用
する事が出来る。アクリル樹脂の重合反応は、周知の重
合反応で実施する事ができ、この際溶媒中あるいは水中
で重合しても良い。また周知のように、反応原料の種類
及び量の選択により、ガラス転移温度値を制御し、反応
条件の選択により数平均分子量と酸価を制御する事がで
きる。
は多段反応で実施する事ができる。周知のように、反応
原料の種類及び量の選択により、ガラス転移温度値を制
御し、反応条件の選択により数平均分子量と酸価を制御
する。また、上記のポリアクリル樹脂は、カルボキシル
基を与える原料として、アクリル酸、メタクリル酸が挙
げられ、これらを単独で又は混合物として使用する事が
出来る。また、このアクリル酸、メタクリル酸に不飽和
化合物を共重合させる事が出来る。この不飽和化合物
は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、或い
はエチレン系不飽和結合を有する単量体が挙げられ、例
えば、アクリル酸或いはメタクリル酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチルベンジル、
ドデシル、ラウリル、フェニル、ヒドロキシエチル等の
エステル、フマル酸のジエチル、ジブチル等のジアルキ
ルエステル、イタコン酸のジエチル、ジブチル等のジア
ルキルエステル、アクリロニトリル、アクリルアミド、
スチレン、ビニルトルエン等の単量体、又はジアリルフ
タレート、ジアリルエーテル等の架橋用単量体等が挙げ
られ、これらを単独で又は2種以上の混合物として使用
する事が出来る。アクリル樹脂の重合反応は、周知の重
合反応で実施する事ができ、この際溶媒中あるいは水中
で重合しても良い。また周知のように、反応原料の種類
及び量の選択により、ガラス転移温度値を制御し、反応
条件の選択により数平均分子量と酸価を制御する事がで
きる。
【0027】本願発明に使用される(B)の式(1)で
表される構造を一分子中に少なくとも二つ有するポリβ
−メチルグリシジル化合物は、好ましくはβ−メチルグ
リシジルアミド又はβ−メチルグリシジルエステルであ
り、例えばβ−メチルグリシジルアミドとしてトリス
(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートが挙げら
れ、またβ−メチルグリシジルエステルとしてビス(β
−メチルグリシジル)テレフタレート、トリス(β−メ
チルグリシジル)トリメリテートが挙げられる。上記
(B)成分は好ましくは、ビス(β−メチルグリシジ
ル)テレフタレート、トリス(β−メチルグリシジル)
トリメリテート又はトリス(β−メチルグリシジル)イ
ソシアヌレートである。これらの化合物は、その合成法
は特に限定されるものではなく周知の方法で合成する事
ができ、例えばトリス(β−メチルグリシジル)イソシ
アヌレートの場合は、下記反応式により、イソシアヌー
ル酸と、β−メチルエピハロゲノヒドリンとから合成す
る事が出来る。但しXは、塩素原子、臭素原子等のハロ
ゲン原子である。
表される構造を一分子中に少なくとも二つ有するポリβ
−メチルグリシジル化合物は、好ましくはβ−メチルグ
リシジルアミド又はβ−メチルグリシジルエステルであ
り、例えばβ−メチルグリシジルアミドとしてトリス
(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートが挙げら
れ、またβ−メチルグリシジルエステルとしてビス(β
−メチルグリシジル)テレフタレート、トリス(β−メ
チルグリシジル)トリメリテートが挙げられる。上記
(B)成分は好ましくは、ビス(β−メチルグリシジ
ル)テレフタレート、トリス(β−メチルグリシジル)
トリメリテート又はトリス(β−メチルグリシジル)イ
ソシアヌレートである。これらの化合物は、その合成法
は特に限定されるものではなく周知の方法で合成する事
ができ、例えばトリス(β−メチルグリシジル)イソシ
アヌレートの場合は、下記反応式により、イソシアヌー
ル酸と、β−メチルエピハロゲノヒドリンとから合成す
る事が出来る。但しXは、塩素原子、臭素原子等のハロ
ゲン原子である。
【0028】
【化5】
【0029】またポリβ−メチルグリシジルエステルも
β−メチルエピハロゲノヒドリンとその対応するカルボ
ン酸から同様の方法で得る事ができ、例えばビス(β−
メチルグリシジル)テレフタレートの場合はβ−メチル
エピハロゲノヒドリンとテレフタル酸から合成すること
ができる。トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌ
レートの添加量は、(A)成分中のカルボキシル基の当
量に対する上記の副生成物中のβ−メチルグリシジル基
も含めた全β−メチルグリシジル基の当量比が1.1〜
2.5、好ましくは1.3〜2.0、最も好ましくは
1.4〜2.0である。
β−メチルエピハロゲノヒドリンとその対応するカルボ
ン酸から同様の方法で得る事ができ、例えばビス(β−
メチルグリシジル)テレフタレートの場合はβ−メチル
エピハロゲノヒドリンとテレフタル酸から合成すること
ができる。トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌ
レートの添加量は、(A)成分中のカルボキシル基の当
量に対する上記の副生成物中のβ−メチルグリシジル基
も含めた全β−メチルグリシジル基の当量比が1.1〜
2.5、好ましくは1.3〜2.0、最も好ましくは
1.4〜2.0である。
【0030】本願発明に用いる(C)成分は、立体障害
アミンである。この(C)成分は本願の粉体塗料用樹脂
組成物では熱黄変抑制剤として作用する。この立体障害
アミンとしては、式(2)で表される2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン誘導体を分子中に少なくとも一
つ有する構造を持つ化合物である事が好ましい。上記式
(2)で表される化合物は、例えばフェニル−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル カーボネー
ト、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケー
ト、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラ
メチル−1−ピペリジンエタノールジメチルコハク酸エ
ステルポリマー、ポリ((6−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジイル)((2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジニル)イミノ)ヘキサメチレン((2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ
ール、(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ニル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボキシレート混合物 、(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジニル/トリデシル)−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート混合物、(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル/β,β,
β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン)ジエチ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート
混合物、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジニル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9
−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)
ウンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート混合物等が挙げられる。
アミンである。この(C)成分は本願の粉体塗料用樹脂
組成物では熱黄変抑制剤として作用する。この立体障害
アミンとしては、式(2)で表される2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン誘導体を分子中に少なくとも一
つ有する構造を持つ化合物である事が好ましい。上記式
(2)で表される化合物は、例えばフェニル−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル カーボネー
ト、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケー
ト、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラ
メチル−1−ピペリジンエタノールジメチルコハク酸エ
ステルポリマー、ポリ((6−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジイル)((2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジニル)イミノ)ヘキサメチレン((2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ
ール、(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ニル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボキシレート混合物 、(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジニル/トリデシル)−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート混合物、(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル/β,β,
β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン)ジエチ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート
混合物、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジニル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9
−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)
ウンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート混合物等が挙げられる。
【0031】また本願発明では(C)成分として、式
(2)の構造は有しないが立体障害アミンの一種である
1,1’−(エタンジイル)−ビス−(3,3,5,5
−テトラメチルピペラジノン)を使用することも出来
る。本願組成物では(A)成分100重量部に対して、
(C)成分を0.01〜10重量部の割合に含有する事
が好ましい。
(2)の構造は有しないが立体障害アミンの一種である
1,1’−(エタンジイル)−ビス−(3,3,5,5
−テトラメチルピペラジノン)を使用することも出来
る。本願組成物では(A)成分100重量部に対して、
(C)成分を0.01〜10重量部の割合に含有する事
が好ましい。
【0032】また本組成物は、カルボキシル基含有樹脂
に硬化剤としてトリス(β−メチルグリシジル)イソシ
アヌレートやビス(β−メチルグリシジル)テレフタレ
ートを用いる場合は、基材上で加熱硬化させる時にβ−
メチルグリシジル基同士の開環重合による自己重合が起
こり易く、目的とするカルボキシル基とβ−メチルグリ
シジル基との反応による硬化反応が起こり難く、結果と
して硬化不足となり、得られた塗膜は耐衝撃性や耐候性
等で充分な物性を有するものではない場合がある。本願
発明では、このβ−メチルグリシジル基同士の開環重合
を抑制する為に(D)成分として開環重合抑制剤を加え
る事が出来る。
に硬化剤としてトリス(β−メチルグリシジル)イソシ
アヌレートやビス(β−メチルグリシジル)テレフタレ
ートを用いる場合は、基材上で加熱硬化させる時にβ−
メチルグリシジル基同士の開環重合による自己重合が起
こり易く、目的とするカルボキシル基とβ−メチルグリ
シジル基との反応による硬化反応が起こり難く、結果と
して硬化不足となり、得られた塗膜は耐衝撃性や耐候性
等で充分な物性を有するものではない場合がある。本願
発明では、このβ−メチルグリシジル基同士の開環重合
を抑制する為に(D)成分として開環重合抑制剤を加え
る事が出来る。
【0033】本願発明に用いる(D)成分は、式
(3):
(3):
【0034】
【化6】
【0035】で表される結合を分子中に有するアミン、
及びオニウム塩より成る群の中から選ばれた少なくとも
1種の化合物である。この(D)成分は本願の粉体塗料
用樹脂組成物では開環重合抑制剤として作用する。上記
(D)成分の式(3)で表される結合を分子中に有する
アミンは、鎖状構造、或いは環状構造が挙げられるが、
環状構造のアミンがより好ましい。この式(3)で表さ
れる結合を分子中に有する環状アミンは、例えば、イミ
ダゾール、イミダゾール誘導体が挙げられるが、更にこ
の環状アミンは式(4):
及びオニウム塩より成る群の中から選ばれた少なくとも
1種の化合物である。この(D)成分は本願の粉体塗料
用樹脂組成物では開環重合抑制剤として作用する。上記
(D)成分の式(3)で表される結合を分子中に有する
アミンは、鎖状構造、或いは環状構造が挙げられるが、
環状構造のアミンがより好ましい。この式(3)で表さ
れる結合を分子中に有する環状アミンは、例えば、イミ
ダゾール、イミダゾール誘導体が挙げられるが、更にこ
の環状アミンは式(4):
【0036】
【化7】
【0037】〔但し、mは2〜11、nは2〜3の自然
数を示す〕で示される構造を有する事が好ましい。この
様に二環構造とする事により粉体樹脂組成物を硬化させ
た時に耐水性が向上する。上記の式(4)の構造のアミ
ンとしては、例えば1,8−ジアザ−ビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7と、1,5−ジアザ−ビシクロ
(4,3,0)ノネン−5が挙げられる。
数を示す〕で示される構造を有する事が好ましい。この
様に二環構造とする事により粉体樹脂組成物を硬化させ
た時に耐水性が向上する。上記の式(4)の構造のアミ
ンとしては、例えば1,8−ジアザ−ビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7と、1,5−ジアザ−ビシクロ
(4,3,0)ノネン−5が挙げられる。
【0038】1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)
ウンデセン−7は、下記の式(13)で示される化合物
である。
ウンデセン−7は、下記の式(13)で示される化合物
である。
【0039】
【化8】
【0040】1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)
ノネン−5は、下記の式(14)で示される化合物であ
る。
ノネン−5は、下記の式(14)で示される化合物であ
る。
【0041】
【化9】
【0042】上記(D)成分のオニウム塩は、アンモニ
ウム塩、ホスフォニウム塩、アルソニウム塩、スチボニ
ウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウ
ム塩、スタンノニウム塩、ヨードニウム塩が例示され
る。更に、この(D)成分のオニウム塩は、式(5):
ウム塩、ホスフォニウム塩、アルソニウム塩、スチボニ
ウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウ
ム塩、スタンノニウム塩、ヨードニウム塩が例示され
る。更に、この(D)成分のオニウム塩は、式(5):
【0043】
【化10】
【0044】〔但し、mは2〜11、nは2〜3の自然
数を、R1 はアルキル基又はアリール基を、Y-は陰イ
オンを示す〕で示される構造を有する第4級アンモニウ
ム塩、式(6):R2R3R4R5N+ Y-(但し、R2、R
3、R4及びR5はアルキル基又はアリール基を、Nは窒
素原子を、Y-は陰イオンを示し、且つR2、R3、R4、
及びR5はそれぞれC−N結合により窒素原子と結合さ
れているものである)で示される構造を有する第4級ア
ンモニウム塩、式(7):
数を、R1 はアルキル基又はアリール基を、Y-は陰イ
オンを示す〕で示される構造を有する第4級アンモニウ
ム塩、式(6):R2R3R4R5N+ Y-(但し、R2、R
3、R4及びR5はアルキル基又はアリール基を、Nは窒
素原子を、Y-は陰イオンを示し、且つR2、R3、R4、
及びR5はそれぞれC−N結合により窒素原子と結合さ
れているものである)で示される構造を有する第4級ア
ンモニウム塩、式(7):
【0045】
【化11】
【0046】〔但し、R6及びR7はアルキル基又はアリ
ール基を、Y-は陰イオンを示す〕の構造を有する第4
級アンモニウム塩、式(8):
ール基を、Y-は陰イオンを示す〕の構造を有する第4
級アンモニウム塩、式(8):
【0047】
【化12】
【0048】〔但し、R8はアルキル基又はアリール基
を、Y-は陰イオンを示す〕の構造を有する第4級アン
モニウム塩、式(9):
を、Y-は陰イオンを示す〕の構造を有する第4級アン
モニウム塩、式(9):
【0049】
【化13】
【0050】〔但し、R9及びR10はアルキル基又はア
リール基を、Y-は陰イオンを示す〕の構造を有する第
4級アンモニウム塩、式(10):
リール基を、Y-は陰イオンを示す〕の構造を有する第
4級アンモニウム塩、式(10):
【0051】
【化14】
【0052】〔但し、mは2〜11、nは2〜3の自然
数を、Hは水素原子を、Y-は陰イオンを示す〕の構造
を有する第3級アンモニウム塩、式(11):R11R12
R13R 14P+ Y-〔但し、R11、R12、R13、及びR14
はアルキル基又はアリール基を、Pはリン原子を、Y-
は陰イオンを示し、且つR11、R12、R13、及びR14は
それぞれC−P結合によりリン原子と結合されているも
のである〕で示される第4級ホスフォニウム塩、及び式
(12):R15R16R17S+ Y-〔但し、R15、R16、
及びR17はアルキル基又はアリール基を示し、Y-は陰
イオンを示し、R1 5、R16、及びR17はそれぞれC−S
結合によりイオウ原子と結合されているものである〕で
示される構造を有する第3級スルホニウム塩である事が
好ましい。
数を、Hは水素原子を、Y-は陰イオンを示す〕の構造
を有する第3級アンモニウム塩、式(11):R11R12
R13R 14P+ Y-〔但し、R11、R12、R13、及びR14
はアルキル基又はアリール基を、Pはリン原子を、Y-
は陰イオンを示し、且つR11、R12、R13、及びR14は
それぞれC−P結合によりリン原子と結合されているも
のである〕で示される第4級ホスフォニウム塩、及び式
(12):R15R16R17S+ Y-〔但し、R15、R16、
及びR17はアルキル基又はアリール基を示し、Y-は陰
イオンを示し、R1 5、R16、及びR17はそれぞれC−S
結合によりイオウ原子と結合されているものである〕で
示される構造を有する第3級スルホニウム塩である事が
好ましい。
【0053】これらのオニウム塩を選択する事は、開環
重合抑制効果と共に(C)成分と併用して硬化物の高温
での変色を防止する効果の点で好ましい。上記の式
(5)の化合物は、式(4)のアミンから誘導される第
4級アンモニウム塩であり、mは2〜11、nは2〜3
の自然数を示す。特に、式(13)及び式(14)のア
ミンより誘導される第4級アンモニウム塩が好ましい。
この第4級アンモニウム塩のR1は炭素数1〜18、好
ましくは2〜10のアルキル基又はアリール基を示し、
例えば、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖アル
キル基や、ベンジル基、シクロヘキシル基、シクロヘキ
シルメチル基、ジシクロペンタジエニル基等が挙げられ
る。また陰イオン(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭
素イオン(Br-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲン
イオンや、カルボキシラート(−COO-)、スルホナ
ト(−SO3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙
げることが出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イ
オンとする化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物
の高温での変色を防止する効果の点で好ましい。上記の
式(5)の化合物は市販品として入手する事もできる
が、例えば式(13)の化合物又は式(14)の化合物
と、臭化ブチル、塩化ベンジル等のハロゲン化アルキル
又はハロゲン化アリールとの反応によって製造する事が
出来る。
重合抑制効果と共に(C)成分と併用して硬化物の高温
での変色を防止する効果の点で好ましい。上記の式
(5)の化合物は、式(4)のアミンから誘導される第
4級アンモニウム塩であり、mは2〜11、nは2〜3
の自然数を示す。特に、式(13)及び式(14)のア
ミンより誘導される第4級アンモニウム塩が好ましい。
この第4級アンモニウム塩のR1は炭素数1〜18、好
ましくは2〜10のアルキル基又はアリール基を示し、
例えば、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖アル
キル基や、ベンジル基、シクロヘキシル基、シクロヘキ
シルメチル基、ジシクロペンタジエニル基等が挙げられ
る。また陰イオン(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭
素イオン(Br-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲン
イオンや、カルボキシラート(−COO-)、スルホナ
ト(−SO3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙
げることが出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イ
オンとする化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物
の高温での変色を防止する効果の点で好ましい。上記の
式(5)の化合物は市販品として入手する事もできる
が、例えば式(13)の化合物又は式(14)の化合物
と、臭化ブチル、塩化ベンジル等のハロゲン化アルキル
又はハロゲン化アリールとの反応によって製造する事が
出来る。
【0054】上記の式(6)の化合物は、R2R3R4R5
N+ Y- で示される第4級アンモニウム塩である。この
第4級アンモニウム塩のR2、R3、R4及びR5は炭素数
1〜18のアルキル基又はアリール基であるが、耐水性
を向上させる為にR2〜R5の炭素数の総和が9以上で有
ることが好ましく、更に耐水性を向上させる為にR2、
R3、R4及びR5の中で少なくとも1個のアルキル基又
はアリール基は、炭素数6〜18で有ることがより好ま
しい。陰イオン(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素
イオン(Br-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイ
オンや、カルボキシラート(−COO-)、スルホナト
(−SO3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げ
ることが出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオ
ンとする化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の
高温での変色を防止する効果の点で好ましい。式(6)
の第4級アンモニウム塩は、市販品で入手する事が可能
であり、例えば塩化トリエチルベンジルアンモニウム、
臭化トリエチルベンジルアンモニウム、塩化トリオクチ
ルメチルアンモニウム、塩化トリブチルベンジルアンモ
ニウム、塩化トリメチルベンジルアンモニウム等が例示
される。
N+ Y- で示される第4級アンモニウム塩である。この
第4級アンモニウム塩のR2、R3、R4及びR5は炭素数
1〜18のアルキル基又はアリール基であるが、耐水性
を向上させる為にR2〜R5の炭素数の総和が9以上で有
ることが好ましく、更に耐水性を向上させる為にR2、
R3、R4及びR5の中で少なくとも1個のアルキル基又
はアリール基は、炭素数6〜18で有ることがより好ま
しい。陰イオン(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素
イオン(Br-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイ
オンや、カルボキシラート(−COO-)、スルホナト
(−SO3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げ
ることが出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオ
ンとする化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の
高温での変色を防止する効果の点で好ましい。式(6)
の第4級アンモニウム塩は、市販品で入手する事が可能
であり、例えば塩化トリエチルベンジルアンモニウム、
臭化トリエチルベンジルアンモニウム、塩化トリオクチ
ルメチルアンモニウム、塩化トリブチルベンジルアンモ
ニウム、塩化トリメチルベンジルアンモニウム等が例示
される。
【0055】上記の式(7)の化合物は、1−置換イミ
ダゾールから誘導される第4級アンモニウム塩であり、
R6及びR7は炭素数1〜18であり、R6及びR7の炭素
数の総和が7以上で有ることが好ましい。例えばR6は
メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、ベンジ
ル基を、R7はベンジル基、オクチル基、オクタデシル
基を例示する事が出来る。陰イオン(Y-)は、塩素イ
オン(Cl-)、臭素イオン(Br-)、ヨウ素イオン
(I-)等のハロゲンイオンや、カルボキシラート(−
COO-)、スルホナト(−SO3 -)、アルコラート
(−O-)等の酸基を挙げることが出来るが、塩素イオ
ン及び臭素イオンを対イオンとする化合物は、硬化物の
耐水性を向上させ、硬化物の高温での変色を防止する効
果の点で好ましい。この式(7)の化合物は、市販品で
入手する事も出来るが、例えば1−メチルイミダゾー
ル、1−ベンジルイミダゾール等のイミダゾール系化合
物と、臭化ベンジル、臭化メチル等のハロゲン化アルキ
ルやハロゲン化アリールを反応させて製造する事ができ
る。
ダゾールから誘導される第4級アンモニウム塩であり、
R6及びR7は炭素数1〜18であり、R6及びR7の炭素
数の総和が7以上で有ることが好ましい。例えばR6は
メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、ベンジ
ル基を、R7はベンジル基、オクチル基、オクタデシル
基を例示する事が出来る。陰イオン(Y-)は、塩素イ
オン(Cl-)、臭素イオン(Br-)、ヨウ素イオン
(I-)等のハロゲンイオンや、カルボキシラート(−
COO-)、スルホナト(−SO3 -)、アルコラート
(−O-)等の酸基を挙げることが出来るが、塩素イオ
ン及び臭素イオンを対イオンとする化合物は、硬化物の
耐水性を向上させ、硬化物の高温での変色を防止する効
果の点で好ましい。この式(7)の化合物は、市販品で
入手する事も出来るが、例えば1−メチルイミダゾー
ル、1−ベンジルイミダゾール等のイミダゾール系化合
物と、臭化ベンジル、臭化メチル等のハロゲン化アルキ
ルやハロゲン化アリールを反応させて製造する事ができ
る。
【0056】上記の式(8)の化合物は、ピリジンから
誘導される第4級アンモニウム塩であり、R8は炭素数
1〜18、好ましくは炭素数4〜18のアルキル基又は
アリール基であり、例えばブチル基、オクチル基、ベン
ジル基、ラウリル基を例示する事が出来る。陰イオン
(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(B
r-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カ
ルボキシラート(−COO-)、スルホナト(−S
O3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げること
が出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオンとす
る化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の高温で
の変色を防止する効果の点で好ましい。この式(8)の
化合物は、市販品として入手する事も出来るが、例えば
ピリジンと、塩化ラウリル、塩化ベンジル、臭化ベンジ
ル、臭化メチル、臭化オクチル等のハロゲン化アルキ
ル、又はハロゲン化アリールを反応させて製造する事が
出来る。この式(8)の化合物は例えば、塩化N−ラウ
リルピリジニウム、臭化N−ベンジルピリジニウム等を
例示する事が出来る。
誘導される第4級アンモニウム塩であり、R8は炭素数
1〜18、好ましくは炭素数4〜18のアルキル基又は
アリール基であり、例えばブチル基、オクチル基、ベン
ジル基、ラウリル基を例示する事が出来る。陰イオン
(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(B
r-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カ
ルボキシラート(−COO-)、スルホナト(−S
O3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げること
が出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオンとす
る化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の高温で
の変色を防止する効果の点で好ましい。この式(8)の
化合物は、市販品として入手する事も出来るが、例えば
ピリジンと、塩化ラウリル、塩化ベンジル、臭化ベンジ
ル、臭化メチル、臭化オクチル等のハロゲン化アルキ
ル、又はハロゲン化アリールを反応させて製造する事が
出来る。この式(8)の化合物は例えば、塩化N−ラウ
リルピリジニウム、臭化N−ベンジルピリジニウム等を
例示する事が出来る。
【0057】上記の式(9)の化合物は、ピコリン等に
代表される置換ピリジンから誘導される第4級アンモニ
ウム塩であり、R9は炭素数1〜18、好ましくは4〜
18のアルキル基又はアリール基であり、例えばメチル
基、オクチル基、ラウリル基、ベンジル基等を例示する
事が出来る。R10は炭素数1〜18のアルキル基又はア
リール基であり、例えばピコリンから誘導される第4級
アンモニウムである場合はR10はメチル基である。陰イ
オン(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(B
r-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カ
ルボキシラート(−COO-)、スルホナト(−S
O3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げること
が出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオンとす
る化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の高温で
の変色を防止する効果の点で好ましい。この式(9)の
化合物は市販品として入手する事も出来るが、例えばピ
コリン等の置換ピリジンと、臭化メチル、臭化オクチ
ル、塩化ラウリル、塩化ベンジル、臭化ベンジル等のハ
ロゲン化アルキル、又はハロゲン化アリールを反応させ
て製造する事が出来る。この式(9)の化合物は例え
ば、N−ベンジルピコリニウムクロライド、N−ベンジ
ルピコリニウムブロマイド、N−ラウリルピコリニウム
クロライド等を例示することが出来る。
代表される置換ピリジンから誘導される第4級アンモニ
ウム塩であり、R9は炭素数1〜18、好ましくは4〜
18のアルキル基又はアリール基であり、例えばメチル
基、オクチル基、ラウリル基、ベンジル基等を例示する
事が出来る。R10は炭素数1〜18のアルキル基又はア
リール基であり、例えばピコリンから誘導される第4級
アンモニウムである場合はR10はメチル基である。陰イ
オン(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(B
r-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カ
ルボキシラート(−COO-)、スルホナト(−S
O3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げること
が出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオンとす
る化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の高温で
の変色を防止する効果の点で好ましい。この式(9)の
化合物は市販品として入手する事も出来るが、例えばピ
コリン等の置換ピリジンと、臭化メチル、臭化オクチ
ル、塩化ラウリル、塩化ベンジル、臭化ベンジル等のハ
ロゲン化アルキル、又はハロゲン化アリールを反応させ
て製造する事が出来る。この式(9)の化合物は例え
ば、N−ベンジルピコリニウムクロライド、N−ベンジ
ルピコリニウムブロマイド、N−ラウリルピコリニウム
クロライド等を例示することが出来る。
【0058】上記の式(10)の化合物は、式(4)の
アミンから誘導される第3級アンモニウム塩であり、m
は2〜11、nは2〜3の自然数を示す。特に、式(1
3)及び式(14)のアミンより誘導される第3級アン
モニウム塩が好ましい。また陰イオン(Y-)は、塩素
イオン(Cl-)、臭素イオン(Br-)、ヨウ素イオン
(I-)等のハロゲンイオンや、カルボキシラート(−
COO-)、スルホナト(−SO3 -)、アルコラート
(−O-)等の酸基を挙げることが出来る。上記の式
(10)の化合物は市販品として入手する事もできる
が、例えば式(13)の化合物又は式(14)の化合物
と、カルボン酸やフェノール等の弱酸との反応によって
製造する事が出来る。カルボン酸としてはギ酸や酢酸が
挙げられ、ギ酸を使用した場合は、陰イオン(Y-)は
(HCOO-)であり、酢酸を使用した場合は、陰イオ
ン(Y-)は(CH3COO-)である。またフェノール
を使用した場合は、陰イオン(Y-)は(C6H5O-)で
ある。
アミンから誘導される第3級アンモニウム塩であり、m
は2〜11、nは2〜3の自然数を示す。特に、式(1
3)及び式(14)のアミンより誘導される第3級アン
モニウム塩が好ましい。また陰イオン(Y-)は、塩素
イオン(Cl-)、臭素イオン(Br-)、ヨウ素イオン
(I-)等のハロゲンイオンや、カルボキシラート(−
COO-)、スルホナト(−SO3 -)、アルコラート
(−O-)等の酸基を挙げることが出来る。上記の式
(10)の化合物は市販品として入手する事もできる
が、例えば式(13)の化合物又は式(14)の化合物
と、カルボン酸やフェノール等の弱酸との反応によって
製造する事が出来る。カルボン酸としてはギ酸や酢酸が
挙げられ、ギ酸を使用した場合は、陰イオン(Y-)は
(HCOO-)であり、酢酸を使用した場合は、陰イオ
ン(Y-)は(CH3COO-)である。またフェノール
を使用した場合は、陰イオン(Y-)は(C6H5O-)で
ある。
【0059】上記の式(11)の化合物は、R11R12R
13R14P+ Y- の構造を有する第4級ホスフォニウム塩
である。R11、R12、R13、及びR14は炭素数1〜18
のアルキル基又はアリール基であるが、好ましくはR11
〜R14の4つの置換基の内で3つがフェニル基又は置換
されたフェニル基であり、例えばフェニル基やトリル基
を例示する事が出来、また残りの1つは炭素数1〜18
のアルキル基、又はアリール基である。また陰イオン
(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(B
r-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カ
ルボキシラート(−COO-)、スルホナト(−S
O3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げること
が出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオンとす
る化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の高温で
の変色を防止する効果の点で好ましい。この式(11)
の化合物は市販品として入手する事が可能であり、例え
ばハロゲン化テトラn−ブチルホスフォニウム、ハロゲ
ン化テトラn−プロピルホスフォニウム等のハロゲン化
テトラアルキルホスフォニウム、ハロゲン化トリエチル
ベンジルホスフォニウム等のハロゲン化トリアルキルベ
ンジルホスフォニウム、ハロゲン化トリフェニルメチル
ホスフォニウム、ハロゲン化トリフェニルエチルホスフ
ォニウム等のハロゲン化トリフェニルモノアルキルホス
フォニウム、ハロゲン化トリフェニルベンジルホスフォ
ニウム、ハロゲン化テトラフェニルホスフォニウム、ハ
ロゲン化トリトリルモノアリールホスフォニウム、或い
はハロゲン化トリトリルモノアルキルホスフォニウム
(ハロゲン原子は塩素原子又は臭素原子)が挙げられ
る。特に、ハロゲン化トリフェニルメチルホスフォニウ
ム、ハロゲン化トリフェニルエチルホスフォニウム等の
ハロゲン化トリフェニルモノアルキルホスフォニウム、
ハロゲン化トリフェニルベンジルホスフォニウム等のハ
ロゲン化トリフェニルモノアリールホスフォニウム、ハ
ロゲン化トリトリルモノフェニルホスフォニウム等のハ
ロゲン化トリトリルモノアリールホスフォニウムや、ハ
ロゲン化トリトリルモノメチルホスフォニウム等のハロ
ゲン化トリトリルモノアルキルホスフォニウム(ハロゲ
ン原子は塩素原子又は臭素原子)が好ましい。特にこれ
らのものを使用した場合は、硬化物の高温での変色を防
止する効果の点で好ましい。
13R14P+ Y- の構造を有する第4級ホスフォニウム塩
である。R11、R12、R13、及びR14は炭素数1〜18
のアルキル基又はアリール基であるが、好ましくはR11
〜R14の4つの置換基の内で3つがフェニル基又は置換
されたフェニル基であり、例えばフェニル基やトリル基
を例示する事が出来、また残りの1つは炭素数1〜18
のアルキル基、又はアリール基である。また陰イオン
(Y-)は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(B
r-)、ヨウ素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カ
ルボキシラート(−COO-)、スルホナト(−S
O3 -)、アルコラート(−O-)等の酸基を挙げること
が出来るが、塩素イオン及び臭素イオンを対イオンとす
る化合物は硬化物の耐水性を向上させ、硬化物の高温で
の変色を防止する効果の点で好ましい。この式(11)
の化合物は市販品として入手する事が可能であり、例え
ばハロゲン化テトラn−ブチルホスフォニウム、ハロゲ
ン化テトラn−プロピルホスフォニウム等のハロゲン化
テトラアルキルホスフォニウム、ハロゲン化トリエチル
ベンジルホスフォニウム等のハロゲン化トリアルキルベ
ンジルホスフォニウム、ハロゲン化トリフェニルメチル
ホスフォニウム、ハロゲン化トリフェニルエチルホスフ
ォニウム等のハロゲン化トリフェニルモノアルキルホス
フォニウム、ハロゲン化トリフェニルベンジルホスフォ
ニウム、ハロゲン化テトラフェニルホスフォニウム、ハ
ロゲン化トリトリルモノアリールホスフォニウム、或い
はハロゲン化トリトリルモノアルキルホスフォニウム
(ハロゲン原子は塩素原子又は臭素原子)が挙げられ
る。特に、ハロゲン化トリフェニルメチルホスフォニウ
ム、ハロゲン化トリフェニルエチルホスフォニウム等の
ハロゲン化トリフェニルモノアルキルホスフォニウム、
ハロゲン化トリフェニルベンジルホスフォニウム等のハ
ロゲン化トリフェニルモノアリールホスフォニウム、ハ
ロゲン化トリトリルモノフェニルホスフォニウム等のハ
ロゲン化トリトリルモノアリールホスフォニウムや、ハ
ロゲン化トリトリルモノメチルホスフォニウム等のハロ
ゲン化トリトリルモノアルキルホスフォニウム(ハロゲ
ン原子は塩素原子又は臭素原子)が好ましい。特にこれ
らのものを使用した場合は、硬化物の高温での変色を防
止する効果の点で好ましい。
【0060】上記の式(12)の化合物は、R15R16R
17S+ Y- で示される構造を有する第3級スルホニウム
塩である。R15、R16、及びR17は炭素数1〜18のア
ルキル基又はアリール基を示す。また陰イオン(Y-)
は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(Br-)、ヨウ
素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カルボキシラ
ート(−COO-)、スルホナト(−SO3 -)、アルコ
ラート(−O-)等の酸基を挙げることが出来るが、塩
素イオン及び臭素イオンを対イオンとする化合物は硬化
物の耐水性を向上させ、硬化物の高温での変色を防止す
る効果の点で好ましい。この式(12)の化合物は市販
品として入手する事が可能であり、例えば塩化トリフェ
ニルスルフォニウム、臭化トリフェニルスルフォニウ
ム、塩化トリトリルスルフォニウム等を例示する事が出
来る。
17S+ Y- で示される構造を有する第3級スルホニウム
塩である。R15、R16、及びR17は炭素数1〜18のア
ルキル基又はアリール基を示す。また陰イオン(Y-)
は、塩素イオン(Cl-)、臭素イオン(Br-)、ヨウ
素イオン(I-)等のハロゲンイオンや、カルボキシラ
ート(−COO-)、スルホナト(−SO3 -)、アルコ
ラート(−O-)等の酸基を挙げることが出来るが、塩
素イオン及び臭素イオンを対イオンとする化合物は硬化
物の耐水性を向上させ、硬化物の高温での変色を防止す
る効果の点で好ましい。この式(12)の化合物は市販
品として入手する事が可能であり、例えば塩化トリフェ
ニルスルフォニウム、臭化トリフェニルスルフォニウ
ム、塩化トリトリルスルフォニウム等を例示する事が出
来る。
【0061】本願発明に用いる(D)成分は、上記の式
(5)の化合物、式(7)の化合物、式(8)の化合
物、式(9)の化合物、式(10)の化合物、式(1
1)の化合物、及び式(12)の化合物より成る群の中
から選ばれた少なくとも1種のオニウム塩である事が好
ましい。これらのオニウム塩を用いることによって、粉
体塗料用樹脂組成物は、β−メチルグリシジル基同士の
開環重合による自己重合を抑制(開環重合抑制効果)
し、(C)成分と併用して硬化後の塗膜に変色が起こら
ず、また更に耐水性も向上するので好ましい。
(5)の化合物、式(7)の化合物、式(8)の化合
物、式(9)の化合物、式(10)の化合物、式(1
1)の化合物、及び式(12)の化合物より成る群の中
から選ばれた少なくとも1種のオニウム塩である事が好
ましい。これらのオニウム塩を用いることによって、粉
体塗料用樹脂組成物は、β−メチルグリシジル基同士の
開環重合による自己重合を抑制(開環重合抑制効果)
し、(C)成分と併用して硬化後の塗膜に変色が起こら
ず、また更に耐水性も向上するので好ましい。
【0062】特に、本願発明に用いる(D)成分は、上
記の式(8)の化合物、式(9)の化合物、式(11)
の化合物、式(12)の化合物、又はこれらの混合物で
ある事が上記効果の点で更に良い。そして、本願発明に
用いる(D)成分は、ハロゲン化トリフェニルモノアル
キルホスフォニウム、ハロゲン化トリフェニルモノアリ
ールホスフォニウム、又はこれらの混合物(但し、ハロ
ゲン原子は塩素原子又は臭素原子)である事が最も好ま
しい。これらのオニウム塩は、粉体塗料用樹脂組成物を
硬化して得られる塗膜の耐水性をより一層向上させ、し
かも最も優れた変色防止効果を有する。また、本願発明
に用いられる(D)成分である開環重合抑制剤を常法に
より粉体塗料製造時に所定量添加する方法において、
(A)成分のカルボキシル基含有樹脂、(B)成分の硬
化剤、及び(C)成分、必要に応じて顔料やその他の添
加剤と共に(D)成分を溶融混合する第1方法や、予め
(D)成分を(A)成分のカルボキシル基含有樹脂に内
添し(B)成分、(C)成分やその他の成分と溶融混合
する第2方法が挙げられる。この第2方法は、例えば、
(A)成分の原料であるジカルボン酸成分とグリコール
成分、改質成分、及び重合触媒を反応容器に仕込むと同
時に(D)成分の開環重合抑制剤を添加して、(D)成
分の存在下にポリエステル樹脂を製造する事が出来る。
第2方法において、(D)成分として例えば臭化トリフ
ェニルベンジルホスフォニウムを使用する場合に、トリ
フェニルホスフィンとベンジルブロマイドを(A)成分
の樹脂の重合時に添加し、樹脂の重合と同時に臭化トリ
フェニルベンジルホスフォニウムを合成する事が出来
る。更に開環重合抑制能を有する官能基を樹脂の構造に
組み込む事もできる。また、上記の第2方法では式(1
0)で示される化合物は、式(13)又は式(14)で
表される化合物と(A)成分のカルボキシル基含有樹脂
とを予め溶融混合する事により、(A)成分と式(1
3)又は式(14)の化合物が反応して式(10)で示
される化合物が合成され、(A)成分中に式(10)の
化合物を内添させる事が出来る。しかし、(A)成分中
で式(13)又は式(14)の化合物より合成された式
(10)の化合物は、溶融時の熱により一部は式(1
3)又は式(14)の化合物に解離する。
記の式(8)の化合物、式(9)の化合物、式(11)
の化合物、式(12)の化合物、又はこれらの混合物で
ある事が上記効果の点で更に良い。そして、本願発明に
用いる(D)成分は、ハロゲン化トリフェニルモノアル
キルホスフォニウム、ハロゲン化トリフェニルモノアリ
ールホスフォニウム、又はこれらの混合物(但し、ハロ
ゲン原子は塩素原子又は臭素原子)である事が最も好ま
しい。これらのオニウム塩は、粉体塗料用樹脂組成物を
硬化して得られる塗膜の耐水性をより一層向上させ、し
かも最も優れた変色防止効果を有する。また、本願発明
に用いられる(D)成分である開環重合抑制剤を常法に
より粉体塗料製造時に所定量添加する方法において、
(A)成分のカルボキシル基含有樹脂、(B)成分の硬
化剤、及び(C)成分、必要に応じて顔料やその他の添
加剤と共に(D)成分を溶融混合する第1方法や、予め
(D)成分を(A)成分のカルボキシル基含有樹脂に内
添し(B)成分、(C)成分やその他の成分と溶融混合
する第2方法が挙げられる。この第2方法は、例えば、
(A)成分の原料であるジカルボン酸成分とグリコール
成分、改質成分、及び重合触媒を反応容器に仕込むと同
時に(D)成分の開環重合抑制剤を添加して、(D)成
分の存在下にポリエステル樹脂を製造する事が出来る。
第2方法において、(D)成分として例えば臭化トリフ
ェニルベンジルホスフォニウムを使用する場合に、トリ
フェニルホスフィンとベンジルブロマイドを(A)成分
の樹脂の重合時に添加し、樹脂の重合と同時に臭化トリ
フェニルベンジルホスフォニウムを合成する事が出来
る。更に開環重合抑制能を有する官能基を樹脂の構造に
組み込む事もできる。また、上記の第2方法では式(1
0)で示される化合物は、式(13)又は式(14)で
表される化合物と(A)成分のカルボキシル基含有樹脂
とを予め溶融混合する事により、(A)成分と式(1
3)又は式(14)の化合物が反応して式(10)で示
される化合物が合成され、(A)成分中に式(10)の
化合物を内添させる事が出来る。しかし、(A)成分中
で式(13)又は式(14)の化合物より合成された式
(10)の化合物は、溶融時の熱により一部は式(1
3)又は式(14)の化合物に解離する。
【0063】本願発明では、所望により種々の粉体塗料
用添加剤を加える事が出来る。この任意成分としては、
例えば、塗膜の平滑性改良剤としてアクリル酸アルキル
エステル、着色顔料として二酸化チタン、酸化鉄等の無
機顔料、カーボン、フタロシアニン、ジアゾ化合物等の
有機顔料、更にワキ防止剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑
剤、流れ性調製剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げ
られる。さらに、グリシジル基とカルボキシル基との硬
化反応を促進させる様な公知の促進剤を含んでも良い。
しかし、ルイス酸のような酸性触媒、例えば三弗化ホウ
素等である場合は、本来の硬化反応ではなく自己重合を
促進してしまうので好ましくない。
用添加剤を加える事が出来る。この任意成分としては、
例えば、塗膜の平滑性改良剤としてアクリル酸アルキル
エステル、着色顔料として二酸化チタン、酸化鉄等の無
機顔料、カーボン、フタロシアニン、ジアゾ化合物等の
有機顔料、更にワキ防止剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑
剤、流れ性調製剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げ
られる。さらに、グリシジル基とカルボキシル基との硬
化反応を促進させる様な公知の促進剤を含んでも良い。
しかし、ルイス酸のような酸性触媒、例えば三弗化ホウ
素等である場合は、本来の硬化反応ではなく自己重合を
促進してしまうので好ましくない。
【0064】本願発明の粉体塗料用樹脂組成物の調製
は、公知の方法で行われ、例えば、(A)成分、(B)
成分、及び(C)成分、更に必要により開環重合抑制剤
(D)あるいは任意成分を混合し、70〜120℃、好
ましくは70℃以上100℃未満の温度で溶融混練を行
い、冷却後、粉砕して、ふるい分けを行って得られる。
上記の溶融混練は、通常の一軸又は二軸の押出成形機、
例えば、ブス社製のコニーダー成形機等の装置を用いて
行う事が出来る。また、粉砕は、通常の乾式粉砕機、例
えば、ハンマーミルやジェットミル等の装置を用いる事
が出来る。得られた粉砕物は、50〜200メッシュ、
好ましくは100〜200メッシュの分級機でふるい分
けして粉末状の本願発明の粉体塗料用樹脂組成物を得る
事が出来る。
は、公知の方法で行われ、例えば、(A)成分、(B)
成分、及び(C)成分、更に必要により開環重合抑制剤
(D)あるいは任意成分を混合し、70〜120℃、好
ましくは70℃以上100℃未満の温度で溶融混練を行
い、冷却後、粉砕して、ふるい分けを行って得られる。
上記の溶融混練は、通常の一軸又は二軸の押出成形機、
例えば、ブス社製のコニーダー成形機等の装置を用いて
行う事が出来る。また、粉砕は、通常の乾式粉砕機、例
えば、ハンマーミルやジェットミル等の装置を用いる事
が出来る。得られた粉砕物は、50〜200メッシュ、
好ましくは100〜200メッシュの分級機でふるい分
けして粉末状の本願発明の粉体塗料用樹脂組成物を得る
事が出来る。
【0065】本願発明の粉体塗料用樹脂組成物は、通常
の化成処理を施したアルミニウム、アルマイト、鉄等の
基材に用いる事が出来る。本願発明の粉体塗料用樹脂組
成物は、基材に一般の静電粉体塗装法や流動浸漬法によ
り付着させた後、140〜230℃の温度で、10分〜
30分間、加熱して硬化する事により充分な耐衝撃性や
耐候性等を有する塗膜とする事ができる。上記の加熱
は、通常に用いられる熱風循環焼き付け炉等の装置によ
り行う事が出来る。これにより、基材上に30〜300
μmの厚みを有する膜を形成する事が出来る。
の化成処理を施したアルミニウム、アルマイト、鉄等の
基材に用いる事が出来る。本願発明の粉体塗料用樹脂組
成物は、基材に一般の静電粉体塗装法や流動浸漬法によ
り付着させた後、140〜230℃の温度で、10分〜
30分間、加熱して硬化する事により充分な耐衝撃性や
耐候性等を有する塗膜とする事ができる。上記の加熱
は、通常に用いられる熱風循環焼き付け炉等の装置によ
り行う事が出来る。これにより、基材上に30〜300
μmの厚みを有する膜を形成する事が出来る。
【0066】本願発明に用いられる(A)成分のカルボ
キシル基含有樹脂は、数平均分子量が1000未満で
は、塗膜とした時の膜強度が低下し、また20000を
超える場合は、焼付け時のフロー性が低下する為に平滑
な塗膜が得られない。酸価が5未満ではカルボキシル基
含有量が少ないので、充分に硬化剤と反応する事ができ
ず、硬化性が低く充分な塗膜強度が得られない。また、
酸価が、200を超えると架橋密度が必要以上に高くな
り、耐衝撃性が低下する。ガラス転移温度が30℃以下
では貯蔵中に融着(ブロッキング)を起こし易く、12
0℃を超える場合は、混練時の硬化剤との均一混合が難
しく、また焼付け時のフロー性が低下する為に平滑な塗
膜が得られなくなる。
キシル基含有樹脂は、数平均分子量が1000未満で
は、塗膜とした時の膜強度が低下し、また20000を
超える場合は、焼付け時のフロー性が低下する為に平滑
な塗膜が得られない。酸価が5未満ではカルボキシル基
含有量が少ないので、充分に硬化剤と反応する事ができ
ず、硬化性が低く充分な塗膜強度が得られない。また、
酸価が、200を超えると架橋密度が必要以上に高くな
り、耐衝撃性が低下する。ガラス転移温度が30℃以下
では貯蔵中に融着(ブロッキング)を起こし易く、12
0℃を超える場合は、混練時の硬化剤との均一混合が難
しく、また焼付け時のフロー性が低下する為に平滑な塗
膜が得られなくなる。
【0067】(A)成分のカルボキシル基を含有する樹
脂は、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、又はこれ
らの混合物を用いることが好ましく、本願発明に用いら
れる(B)成分硬化剤であるポリβ−メチルグリシジル
化合物を硬化剤とする粉体塗料の硬化塗膜はβ−メチル
グリシジル基のβ位に位置するメチル基が電子供与性で
あり、立体的な効果との相乗効果により耐加水分解性等
が向上するためにグリシジルイソシアヌレートと比較し
て優れた耐候性を有している。
脂は、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、又はこれ
らの混合物を用いることが好ましく、本願発明に用いら
れる(B)成分硬化剤であるポリβ−メチルグリシジル
化合物を硬化剤とする粉体塗料の硬化塗膜はβ−メチル
グリシジル基のβ位に位置するメチル基が電子供与性で
あり、立体的な効果との相乗効果により耐加水分解性等
が向上するためにグリシジルイソシアヌレートと比較し
て優れた耐候性を有している。
【0068】本願発明では、(A)成分100重量部に
対して、(C)成分の添加量は0.01〜10重量部で
ある、添加量が0.01重量部に満たないときは熱黄変
抑制剤として十分な効果を示さず、また10重量部を越
えるときは本熱黄変抑制剤が硬化促進的な作用を示し、
ゲルタイムが短縮され硬化時のフロー性が悪くなり平滑
な塗膜が得られない事があるので好ましくない。
対して、(C)成分の添加量は0.01〜10重量部で
ある、添加量が0.01重量部に満たないときは熱黄変
抑制剤として十分な効果を示さず、また10重量部を越
えるときは本熱黄変抑制剤が硬化促進的な作用を示し、
ゲルタイムが短縮され硬化時のフロー性が悪くなり平滑
な塗膜が得られない事があるので好ましくない。
【0069】
【実施例】下記の原料を準備した。 A1:カルボキシル基含有ポリエステル樹脂〔DSM
(株)製、商品名P−2400、カルボキシ当量184
0g/eq、酸価30.5(KOH−mg/g)、ガラ
ス転移温度は約63℃〕 A2:カルボキシル基含有ポリエステル樹脂〔UCB
(株)製、商品名Crylcoat801、カルボキシ
当量1650g/eq、酸価35.0(KOH−mg/
g)、ガラス転移温度は約71℃〕 B1:トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレー
ト〔エポキシ当量124g/eq〕 B2:ビス(β−メチルグリシジル)テレフタレート
〔エポキシ当量163g/eq〕 B3:トリグリシジルイソシアヌレート〔日産化学工業
(株)製、商品名TEPIC、エポキシ当量105g/
eq〕 B4:ジグリシジルテレフタレート〔エポキシ当量15
4g/eq〕 C1:ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジニル)セバケート〔チバ・スペシャリティケミカ
ルス(株)製、商品名Tinuvin770〕 C2:ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジニル)セバケート〔チバ・スペシャ
リティケミカルス(株)製、商品名Tinuvin76
5〕 C3:テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシレート〔アデカアーガス化学(株)製、商品名M
ARK LA−57〕 C4:(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ニル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−
(2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボキシレート混合物〔アデカアーガス化学(株)
製、商品名MARK LA−68〕 C5:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
−1−ピペリジンエタノールジメチルコハク酸エステル
ポリマー〔チバ・スペシャリティケミカルス(株)製、
商品名Tinuvin622LD〕 C6:トリブチルアミン〔市販の試薬〕 C7:ピペリジン〔市販の試薬〕 C8:テトラキス−(メチレン−3−(3’,5’−ジ
−tert−ブチル−4’ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート)−メタン〔チバ・スペシャリティケミカルス
(株)製、商品名IRGANOX1010〕 C9:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)フォスファイト〔チバ・スペシャリティケミカルス
(株)製、商品名IRGAFOS168〕 D1:ベンジルトリフェニルホスフォニウムブロマイド
〔サンアプロ(株)製、商品名SA5003〕 E1:流動性付与剤〔モンサント・ケミカル(株)製、
商品名モダフローP−3〕 F1:ワキ防止剤〔和光純薬(株)製、商品名ベンゾイ
ン〕 G1:白色顔料(主成分は酸化チタン)〔クロノス・チ
タン・GMBH(株)製、商品名クロノス2160〕 上記C1〜C9成分において、C1〜C5成分は立体障
害アミンであり、C6〜C7成分は立体障害を有しない
アミンであり、C8成分は立体障害フェノールであり、
C9成分はリン系酸化防止剤である。 (トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートB
1の合成)撹拌装置、温度計、連続滴下装置、減圧下に
β−メチルエピクロルヒドリンと水の共沸蒸気を濃縮
し、β−メチルエピクロルヒドリンだけを反応系に戻す
装置のついた容量3リットルのフラスコに、イソシアヌ
ール酸129g(1モル)、β−メチルエピクロルヒド
リン2100g(20モル)、テトラメチルアンモニウ
ムクロライド3gを加えて120℃で10時間撹拌し
た。次に反応系内を50mmHgの減圧にして反応容器
内温度を40〜50℃に保ちながら50重量%濃度の苛
性ソーダ水溶液320g(4モル)を約3時間かけて全
量を滴下しながら反応した。この間、滴下した水および
生成した水は、β−メチルエピクロルヒドリンと共沸す
ることによって系外に除去した。
(株)製、商品名P−2400、カルボキシ当量184
0g/eq、酸価30.5(KOH−mg/g)、ガラ
ス転移温度は約63℃〕 A2:カルボキシル基含有ポリエステル樹脂〔UCB
(株)製、商品名Crylcoat801、カルボキシ
当量1650g/eq、酸価35.0(KOH−mg/
g)、ガラス転移温度は約71℃〕 B1:トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレー
ト〔エポキシ当量124g/eq〕 B2:ビス(β−メチルグリシジル)テレフタレート
〔エポキシ当量163g/eq〕 B3:トリグリシジルイソシアヌレート〔日産化学工業
(株)製、商品名TEPIC、エポキシ当量105g/
eq〕 B4:ジグリシジルテレフタレート〔エポキシ当量15
4g/eq〕 C1:ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジニル)セバケート〔チバ・スペシャリティケミカ
ルス(株)製、商品名Tinuvin770〕 C2:ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジニル)セバケート〔チバ・スペシャ
リティケミカルス(株)製、商品名Tinuvin76
5〕 C3:テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシレート〔アデカアーガス化学(株)製、商品名M
ARK LA−57〕 C4:(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ニル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−
(2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン)ジエチル)−1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボキシレート混合物〔アデカアーガス化学(株)
製、商品名MARK LA−68〕 C5:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
−1−ピペリジンエタノールジメチルコハク酸エステル
ポリマー〔チバ・スペシャリティケミカルス(株)製、
商品名Tinuvin622LD〕 C6:トリブチルアミン〔市販の試薬〕 C7:ピペリジン〔市販の試薬〕 C8:テトラキス−(メチレン−3−(3’,5’−ジ
−tert−ブチル−4’ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート)−メタン〔チバ・スペシャリティケミカルス
(株)製、商品名IRGANOX1010〕 C9:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)フォスファイト〔チバ・スペシャリティケミカルス
(株)製、商品名IRGAFOS168〕 D1:ベンジルトリフェニルホスフォニウムブロマイド
〔サンアプロ(株)製、商品名SA5003〕 E1:流動性付与剤〔モンサント・ケミカル(株)製、
商品名モダフローP−3〕 F1:ワキ防止剤〔和光純薬(株)製、商品名ベンゾイ
ン〕 G1:白色顔料(主成分は酸化チタン)〔クロノス・チ
タン・GMBH(株)製、商品名クロノス2160〕 上記C1〜C9成分において、C1〜C5成分は立体障
害アミンであり、C6〜C7成分は立体障害を有しない
アミンであり、C8成分は立体障害フェノールであり、
C9成分はリン系酸化防止剤である。 (トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートB
1の合成)撹拌装置、温度計、連続滴下装置、減圧下に
β−メチルエピクロルヒドリンと水の共沸蒸気を濃縮
し、β−メチルエピクロルヒドリンだけを反応系に戻す
装置のついた容量3リットルのフラスコに、イソシアヌ
ール酸129g(1モル)、β−メチルエピクロルヒド
リン2100g(20モル)、テトラメチルアンモニウ
ムクロライド3gを加えて120℃で10時間撹拌し
た。次に反応系内を50mmHgの減圧にして反応容器
内温度を40〜50℃に保ちながら50重量%濃度の苛
性ソーダ水溶液320g(4モル)を約3時間かけて全
量を滴下しながら反応した。この間、滴下した水および
生成した水は、β−メチルエピクロルヒドリンと共沸す
ることによって系外に除去した。
【0070】反応終了後、反応容器内を室温まで冷却し
た後、10重量%リン酸2水素ナトリウム水溶液を用い
て洗浄する事により、過剰量使用した苛性ソーダを中和
し、次いで水洗によって、食塩を除去し、減圧下(10
mmHg)120℃でβ−メチルエピクロルヒドリンを
留去して274gのトリス(β−メチルグリシジル)イ
ソシアヌレートを得た。そのエポキシ当量は124g/
eqであり、白色固体であった。 (ビス(β−メチルグリシジル)テレフタレートB2の
合成)撹拌装置、温度計、連続滴下装置、減圧下にβ−
メチルエピクロルヒドリンと水の共沸蒸気を濃縮し、β
−メチルエピクロルヒドリンだけを反応系に戻す装置の
ついた容量3リットルのフラスコに、テレフタル酸16
6g(1モル)、β−メチルエピクロルヒドリン210
0g(20モル)、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド3gを加えて120℃で10時間撹拌した。次に反応
系内を50mmHgの減圧にして反応容器内温度を40
〜50℃に保ちながら50重量%濃度の苛性ソーダ水溶
液320g(4モル)を約3時間かけて全量を滴下しな
がら反応した。この間、滴下した水および生成した水
は、β−メチルエピクロルヒドリンと共沸することによ
って系外に除去した。
た後、10重量%リン酸2水素ナトリウム水溶液を用い
て洗浄する事により、過剰量使用した苛性ソーダを中和
し、次いで水洗によって、食塩を除去し、減圧下(10
mmHg)120℃でβ−メチルエピクロルヒドリンを
留去して274gのトリス(β−メチルグリシジル)イ
ソシアヌレートを得た。そのエポキシ当量は124g/
eqであり、白色固体であった。 (ビス(β−メチルグリシジル)テレフタレートB2の
合成)撹拌装置、温度計、連続滴下装置、減圧下にβ−
メチルエピクロルヒドリンと水の共沸蒸気を濃縮し、β
−メチルエピクロルヒドリンだけを反応系に戻す装置の
ついた容量3リットルのフラスコに、テレフタル酸16
6g(1モル)、β−メチルエピクロルヒドリン210
0g(20モル)、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド3gを加えて120℃で10時間撹拌した。次に反応
系内を50mmHgの減圧にして反応容器内温度を40
〜50℃に保ちながら50重量%濃度の苛性ソーダ水溶
液320g(4モル)を約3時間かけて全量を滴下しな
がら反応した。この間、滴下した水および生成した水
は、β−メチルエピクロルヒドリンと共沸することによ
って系外に除去した。
【0071】反応終了後、反応容器内を室温まで冷却し
た後、10重量%リン酸2水素ナトリウム水溶液を用い
て洗浄する事により、過剰量使用した苛性ソーダを中和
し、次いで水洗によって、食塩を除去し、減圧下(10
mmHg)120℃でβ−メチルエピクロルヒドリンを
留去して274gのビス(β−メチルグリシジル)テレ
フタレートを得た。そのエポキシ当量は163g/eq
であり、白色固体であった。 (ジグリシジルテレフタレートB4の合成)撹拌装置、
温度計、連続滴下装置、減圧下にエピクロルヒドリンと
水の共沸蒸気を濃縮しエピクロルヒドリンだけを反応系
に戻す装置のついた容量3リットルのフラスコに、テレ
フタル酸166g(1モル)、エピクロルヒドリン18
50g(20モル)、テトラメチルアンモニウムクロラ
イド3gを加えて100℃で10時間撹拌した。次に反
応系内を50mmHgの減圧にして反応容器内温度を4
0〜50℃に保ちながら50重量%濃度の苛性ソーダ水
溶液320g(4モル)を約3時間かけて全量を滴下し
ながら反応した。この間、滴下した水および生成した水
は、エピクロルヒドリンと共沸することによって系外に
除去した。
た後、10重量%リン酸2水素ナトリウム水溶液を用い
て洗浄する事により、過剰量使用した苛性ソーダを中和
し、次いで水洗によって、食塩を除去し、減圧下(10
mmHg)120℃でβ−メチルエピクロルヒドリンを
留去して274gのビス(β−メチルグリシジル)テレ
フタレートを得た。そのエポキシ当量は163g/eq
であり、白色固体であった。 (ジグリシジルテレフタレートB4の合成)撹拌装置、
温度計、連続滴下装置、減圧下にエピクロルヒドリンと
水の共沸蒸気を濃縮しエピクロルヒドリンだけを反応系
に戻す装置のついた容量3リットルのフラスコに、テレ
フタル酸166g(1モル)、エピクロルヒドリン18
50g(20モル)、テトラメチルアンモニウムクロラ
イド3gを加えて100℃で10時間撹拌した。次に反
応系内を50mmHgの減圧にして反応容器内温度を4
0〜50℃に保ちながら50重量%濃度の苛性ソーダ水
溶液320g(4モル)を約3時間かけて全量を滴下し
ながら反応した。この間、滴下した水および生成した水
は、エピクロルヒドリンと共沸することによって系外に
除去した。
【0072】反応終了後、反応容器内を室温まで冷却し
た後、10重量%リン酸2水素ナトリウム水溶液を用い
て洗浄する事により、過剰量使用した苛性ソーダを中和
し、次いで水洗によって、食塩を除去し、減圧下(10
mmHg)120℃でエピクロルヒドリンを留去して2
36gのジグリシジルテレフタレートを得た。そのエポ
キシ当量は154g/eqであり、白色固体であった。
た後、10重量%リン酸2水素ナトリウム水溶液を用い
て洗浄する事により、過剰量使用した苛性ソーダを中和
し、次いで水洗によって、食塩を除去し、減圧下(10
mmHg)120℃でエピクロルヒドリンを留去して2
36gのジグリシジルテレフタレートを得た。そのエポ
キシ当量は154g/eqであり、白色固体であった。
【0073】実施例1 カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A1)の576
g、トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレート
(B1 )の58g、ビス−(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジニル)セバケート(C1)の1
g、ベンジルトリフェニルホスフォニウムブロマイド
(D1 )の3g、流動性付与剤(E1)の10.0
g、ワキ防止剤(F1)の3.0g、及び白色顔料(G
1)350gをニーダーに入れ、120℃の温度で溶融
混合した。その後、室温に冷却し、家庭用ミキサーを用
いて粉砕した。この粉砕物を150メッシュの分級機で
ふるい分けして粉体塗料用樹脂組成物を得た。上記の配
合組成は表1に示した。
g、トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレート
(B1 )の58g、ビス−(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジニル)セバケート(C1)の1
g、ベンジルトリフェニルホスフォニウムブロマイド
(D1 )の3g、流動性付与剤(E1)の10.0
g、ワキ防止剤(F1)の3.0g、及び白色顔料(G
1)350gをニーダーに入れ、120℃の温度で溶融
混合した。その後、室温に冷却し、家庭用ミキサーを用
いて粉砕した。この粉砕物を150メッシュの分級機で
ふるい分けして粉体塗料用樹脂組成物を得た。上記の配
合組成は表1に示した。
【0074】実施例2〜8 表1に示した配合成分で、実施例1と同様の方法で実施
例2〜8の粉体塗料用樹脂組成物を得た。 比較例1 カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A1)の576
g、トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレート
(B1 )の58g、ベンジルトリフェニルホスフォニ
ウムブロマイド(D1 )の3g、流動性付与剤(E
1)の10.0g、ワキ防止剤(F1)の3.0g、及
び白色顔料(G1)350gをニーダーに入れ、120
℃の温度で溶融混合した。その後、室温に冷却し、家庭
用ミキサーを用いて粉砕した。この粉砕物を150メッ
シュの分級機でふるい分けして粉体塗料用樹脂組成物を
得た。上記の配合組成は表2に示した。
例2〜8の粉体塗料用樹脂組成物を得た。 比較例1 カルボキシル基含有ポリエステル樹脂(A1)の576
g、トリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレート
(B1 )の58g、ベンジルトリフェニルホスフォニ
ウムブロマイド(D1 )の3g、流動性付与剤(E
1)の10.0g、ワキ防止剤(F1)の3.0g、及
び白色顔料(G1)350gをニーダーに入れ、120
℃の温度で溶融混合した。その後、室温に冷却し、家庭
用ミキサーを用いて粉砕した。この粉砕物を150メッ
シュの分級機でふるい分けして粉体塗料用樹脂組成物を
得た。上記の配合組成は表2に示した。
【0075】比較例2〜8 表2に示した配合成分で、比較例1と同様の方法で比較
例2の粉体塗料用樹脂組成物を得た。
例2の粉体塗料用樹脂組成物を得た。
【0076】
【表1】 表1 成分\実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 A1 576 576 576 576 576 576 576 − A2 − − − − − − − 571 B1 58 58 58 58 58 58 58 − B2 − − − − − − − 63 B3 − − − − − − − − B4 − − − − − − − − C1 1 3 5 − − − − 3 C2 − − − 3 − − − − C3 − − − − 3 − − − C4 − − − − − 3 − − C5 − − − − − − 3 − C6 − − − − − − − − C7 − − − − − − − − C8 − − − − − − − − C9 − − − − − − − − D1 3 3 3 3 3 3 3 3 E1 10 10 10 10 10 10 10 10 F1 3 3 3 3 3 3 3 3G1 350 350 350 350 350 350 350 350
【0077】
【表2】 表2 成分\比較例 1 2 3 4 5 6 7 8 A1 576 − 576 576 576 576 592 − A2 − 571 − − − − − 579 B1 58 − 58 58 58 58 − − B2 − 63 − − − − − − B3 − − − − − − 45 − B4 − − − − − − − 58 C1 − − − − − − − − C2 − − − − − − − − C3 − − − − − − − − C4 − − − − − − − − C5 − − − − − − − − C6 − − 3 − − − − − C7 − − − 3 − − − − C8 − − − − 3 − − − C9 − − − − − 3 − − D1 3 3 3 3 3 3 − − E1 10 10 10 10 10 10 10 10 F1 3 3 3 3 3 3 3 3G1 350 350 350 350 350 350 350 350 0.6mm厚のリン酸亜鉛処理鋼板に、上記の実施例1
〜8及び比較例1〜8の粉体塗料用樹脂組成物を、静電
スプレー塗装法で60μmの膜厚で塗装後、180℃で
20分間焼き付け得られた塗膜は下記評価試験(1)と
評価試験(2)に用いた。
〜8及び比較例1〜8の粉体塗料用樹脂組成物を、静電
スプレー塗装法で60μmの膜厚で塗装後、180℃で
20分間焼き付け得られた塗膜は下記評価試験(1)と
評価試験(2)に用いた。
【0078】試験(1):衝撃試験 (JIS、K−5400、塗料一般試験方法の耐衝撃性
の試験に準ずる)先端に一定の丸みを有する撃芯と、そ
の丸みに合致するくぼみを有する受け台との間に、塗膜
を上にした試験片を置き、塗膜の表面に上記の一定の丸
みを有する撃芯(球体を含有するおもり)が衝突したと
きの塗膜の衝撃抵抗性を、われ、剥がれができるかどう
かで調べた。衝撃の強さは、落体の重さと落下距離とで
調節した。塗膜面に、われや剥がれが発生した時の落体
の重さと落下距離を記録した。撃芯の先端径は1/2イ
ンチで統一し、(おもりの重さ)×(高さ)で表示し
た。衝撃試験機は東洋テスター工業(株)製を用いた。
表3及び表4中で1kg−50cm以上の条件の衝撃抵
抗性に合格した場合を符号(○)で、不合格の場合を
(×)で表記した。
の試験に準ずる)先端に一定の丸みを有する撃芯と、そ
の丸みに合致するくぼみを有する受け台との間に、塗膜
を上にした試験片を置き、塗膜の表面に上記の一定の丸
みを有する撃芯(球体を含有するおもり)が衝突したと
きの塗膜の衝撃抵抗性を、われ、剥がれができるかどう
かで調べた。衝撃の強さは、落体の重さと落下距離とで
調節した。塗膜面に、われや剥がれが発生した時の落体
の重さと落下距離を記録した。撃芯の先端径は1/2イ
ンチで統一し、(おもりの重さ)×(高さ)で表示し
た。衝撃試験機は東洋テスター工業(株)製を用いた。
表3及び表4中で1kg−50cm以上の条件の衝撃抵
抗性に合格した場合を符号(○)で、不合格の場合を
(×)で表記した。
【0079】試験(2):耐候性試験 (ASTMG−53に準ずる。)試験片に対してλma
x=340nmの波長のUV光線を4.0mW/cm2
のエネルギーで60℃で4時間照射し、その後、照射を
止めて50℃で4時間湿潤させる。このサイクル試験を
長期間行い、60°の光沢(グロス)を測定し、初期
(試験前)の光沢に対して保持率が50%になる時間を
記録し、この時間が、2000時間未満をr(1)、2
000時間以上2500時間未満をr(2)、2500
時間以上3000時間未満をr(3)、3000時間以
上をr(4)として評価した。r(1)からr(4)の
順に耐候性が向上する。サイクル試験は、スガ試験機械
(株)製のデューパネル光コントロールウエザーメータ
ーを使用し、光沢の測定は、テスター工業(株)製のグ
ロスメーターを使用した。
x=340nmの波長のUV光線を4.0mW/cm2
のエネルギーで60℃で4時間照射し、その後、照射を
止めて50℃で4時間湿潤させる。このサイクル試験を
長期間行い、60°の光沢(グロス)を測定し、初期
(試験前)の光沢に対して保持率が50%になる時間を
記録し、この時間が、2000時間未満をr(1)、2
000時間以上2500時間未満をr(2)、2500
時間以上3000時間未満をr(3)、3000時間以
上をr(4)として評価した。r(1)からr(4)の
順に耐候性が向上する。サイクル試験は、スガ試験機械
(株)製のデューパネル光コントロールウエザーメータ
ーを使用し、光沢の測定は、テスター工業(株)製のグ
ロスメーターを使用した。
【0080】試験(3):耐熱黄変性の評価 0.6mm厚のリン酸亜鉛処理鋼板に、粉体塗料用樹脂
組成物を静電スプレー塗装法で60μmの膜厚で塗装
後、220℃で20分間焼き付け、上記の粉体塗料用樹
脂組成物による塗膜を得た。これを180℃で20分間
焼き付けた塗膜試料との色差(ΔE)を測定した。なお
ΔEは、JIS−Z8729で規格化されている色空間
のL*、a*、b*を測色し、以下の式により算出した。 ΔE=√((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2) ΔL*:(180℃/20分焼き付け塗膜のL*)−(2
20℃/20分焼き付け塗膜のL*) Δa*:(180℃/20分焼き付け塗膜のa*)−(2
20℃/20分焼き付け塗膜のa*) Δb*:(180℃/20分焼き付け塗膜のb*)−(2
20℃/20分焼き付け塗膜のb*) 色空間の測色はスガ試験機械株式会社製SMカラーコン
ピューター、モデルSM−5−CHを使用した。
組成物を静電スプレー塗装法で60μmの膜厚で塗装
後、220℃で20分間焼き付け、上記の粉体塗料用樹
脂組成物による塗膜を得た。これを180℃で20分間
焼き付けた塗膜試料との色差(ΔE)を測定した。なお
ΔEは、JIS−Z8729で規格化されている色空間
のL*、a*、b*を測色し、以下の式により算出した。 ΔE=√((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2) ΔL*:(180℃/20分焼き付け塗膜のL*)−(2
20℃/20分焼き付け塗膜のL*) Δa*:(180℃/20分焼き付け塗膜のa*)−(2
20℃/20分焼き付け塗膜のa*) Δb*:(180℃/20分焼き付け塗膜のb*)−(2
20℃/20分焼き付け塗膜のb*) 色空間の測色はスガ試験機械株式会社製SMカラーコン
ピューター、モデルSM−5−CHを使用した。
【0081】試験(4):耐NOX黄変性の評価 0.6mm厚のリン酸亜鉛処理鋼板に、粉体塗料用樹脂
組成物を静電スプレー塗装法で60μmの膜厚で塗装
後、あらかじめ10分前に5%硝酸16.3gを入れ
て、NOX雰囲気にした内寸80×80×110cmの
オーブン中で180℃で20分間焼き付け、上記の粉体
塗料用樹脂組成物による塗膜を得た。これを通常のNO
X雰囲気でないオーブン中で180℃で20分間焼き付
けた塗膜試料との色差(ΔE)を測定した。なおΔE
は、JIS−Z8729で規格化されている色空間のL
*、a*、b*を測色し、以下の式により算出した。 ΔE=√((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2) ΔL*:180℃/20分焼き付け塗膜のL*−NOX雰
囲気下180℃/20分焼き付け塗膜のL* Δa*:180℃/20分焼き付け塗膜のa*−NOX雰
囲気下180℃/20分焼き付け塗膜のa* Δb*:180℃/20分焼き付け塗膜のb*−NOX雰
囲気下180℃/20分焼き付け塗膜のb* 色空間の色測はスガ試験機械株式会社製SMカラーコン
ピューター、モデルSM−5−CHを使用した。
組成物を静電スプレー塗装法で60μmの膜厚で塗装
後、あらかじめ10分前に5%硝酸16.3gを入れ
て、NOX雰囲気にした内寸80×80×110cmの
オーブン中で180℃で20分間焼き付け、上記の粉体
塗料用樹脂組成物による塗膜を得た。これを通常のNO
X雰囲気でないオーブン中で180℃で20分間焼き付
けた塗膜試料との色差(ΔE)を測定した。なおΔE
は、JIS−Z8729で規格化されている色空間のL
*、a*、b*を測色し、以下の式により算出した。 ΔE=√((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2) ΔL*:180℃/20分焼き付け塗膜のL*−NOX雰
囲気下180℃/20分焼き付け塗膜のL* Δa*:180℃/20分焼き付け塗膜のa*−NOX雰
囲気下180℃/20分焼き付け塗膜のa* Δb*:180℃/20分焼き付け塗膜のb*−NOX雰
囲気下180℃/20分焼き付け塗膜のb* 色空間の色測はスガ試験機械株式会社製SMカラーコン
ピューター、モデルSM−5−CHを使用した。
【0082】上記の評価結果を表3〜表4に示した。
【0083】
【表3】 表3 試験番号\実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 (1) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (2) r(4) r(4) r(4) r(4) r(4) r(4) r(4) r(4) (3) 0.9 0.6 0.5 0.6 0.6 0.8 0.6 0.9 (4) 2.2 2.2 1.8 2.3 2.1 2.2 2.2 1.5
【0084】
【表4】 表4 試験番号\比較例 1 2 3 4 5 6 7 8 (1) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (2) r(4) r(4) r(4) r(4) r(4) r(4) r(3) r(1) (3) 1.5 1.5 2.3 2.1 1.3 1.5 0.6 0.8(4) 2.2 1.5 3.5 3.7 15.2 1.5 3.4 6.5 本願発明の組成物は、耐衝撃性と耐候性と共に加熱硬化
時の温度の変化によっても変色がほとんど生じない。
時の温度の変化によっても変色がほとんど生じない。
【0085】一方、比較例1及び2に記載されたβ−メ
チルグリシジル基を有する化合物を含有する組成物では
(C)成分を含有しないために加熱硬化時の温度の変動
により変色が発生する。比較例3及び4に記載されたア
ミンは(C)成分とは異なり立体障害アミンではない為
に変色を抑える効果がないだけでなく、むしろ変色の原
因となる。
チルグリシジル基を有する化合物を含有する組成物では
(C)成分を含有しないために加熱硬化時の温度の変動
により変色が発生する。比較例3及び4に記載されたア
ミンは(C)成分とは異なり立体障害アミンではない為
に変色を抑える効果がないだけでなく、むしろ変色の原
因となる。
【0086】比較例5で示した立体障害フェノール系の
酸化防止剤は若干の変色を抑える効果はあるが試験番号
(4)の様にNOXにより大きく着色する問題がある。
比較例6で示したリン系の酸化防止剤は、(C)成分を
含有しない場合と変わらない。又、比較例7及び8に記
載されたグリシジル基を有する化合物を含有する組成物
では変色の問題において(C)成分を必要としないが、
試験番号(2)の様にβ−メチルグリシジル基を有する
化合物を含有する組成物と比較して耐候性が劣る。
酸化防止剤は若干の変色を抑える効果はあるが試験番号
(4)の様にNOXにより大きく着色する問題がある。
比較例6で示したリン系の酸化防止剤は、(C)成分を
含有しない場合と変わらない。又、比較例7及び8に記
載されたグリシジル基を有する化合物を含有する組成物
では変色の問題において(C)成分を必要としないが、
試験番号(2)の様にβ−メチルグリシジル基を有する
化合物を含有する組成物と比較して耐候性が劣る。
【0087】
【発明の効果】本願発明では、粉体塗料組成物に上記本
願発明の(C)成分である立体障害アミンを添加するこ
とにより耐熱黄変性を劇的に向上させることを見いだし
た。立体障害アミンは、一般的に高分子の分解防止剤と
して知られており、熱分解あるいは光分解に関しては向
上効果が確認されているが、アミン特有の現象すなわち
アミンの反応物、例えば酸化物等が着色することが知ら
れており、通常は熱によって高分子をむしろ着色してし
まうものであり、この様に耐熱黄変性を向上させること
はこれまでに知られていない。
願発明の(C)成分である立体障害アミンを添加するこ
とにより耐熱黄変性を劇的に向上させることを見いだし
た。立体障害アミンは、一般的に高分子の分解防止剤と
して知られており、熱分解あるいは光分解に関しては向
上効果が確認されているが、アミン特有の現象すなわち
アミンの反応物、例えば酸化物等が着色することが知ら
れており、通常は熱によって高分子をむしろ着色してし
まうものであり、この様に耐熱黄変性を向上させること
はこれまでに知られていない。
【0088】本願発明は、(A)成分のカルボキシル基
含有樹脂に(B)成分としてβ−メチルグリシジル基を
有する化合物を用いる事によって、β位に位置するメチ
ル基の効果により耐加水分解性が向上するので耐候性に
優れた硬化物とする事ができる。また、β−メチルグリ
シジル基を有する化合物の特有の熱黄変性に関して
(C)成分として立体障害アミンを用いることによって
耐熱黄変性を劇的に向上させることを見いだした。
含有樹脂に(B)成分としてβ−メチルグリシジル基を
有する化合物を用いる事によって、β位に位置するメチ
ル基の効果により耐加水分解性が向上するので耐候性に
優れた硬化物とする事ができる。また、β−メチルグリ
シジル基を有する化合物の特有の熱黄変性に関して
(C)成分として立体障害アミンを用いることによって
耐熱黄変性を劇的に向上させることを見いだした。
【0089】この様な特性を利用して、本願発明の粉体
塗料用樹脂組成物は、例えば、家電製品、外壁等の室内
・外に広く利用する事が出来る。
塗料用樹脂組成物は、例えば、家電製品、外壁等の室内
・外に広く利用する事が出来る。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記(A)成分、(B)成分、及び
(C)成分: (A)1000〜20000の数平均分子量、5〜20
0の酸価、及び30〜120℃のガラス転移温度を有す
るカルボキシル基含有樹脂、(B)式(1): 【化1】 で表される構造を一分子中に少なくとも二つ有するポリ
β−メチルグリシジル化合物、及び(C)熱黄変抑制剤
として立体障害アミン、を含有する粉体塗料用樹脂組成
物。 - 【請求項2】 (B)成分のポリβ−メチルグリシジル
化合物が、β−メチルグリシジルアミド又はβ−メチル
グリシジルエステルである請求項1に記載の粉体塗料用
樹脂組成物。 - 【請求項3】 (B)成分のポリβ−メチルグリシジル
化合物が、ビス(β−メチルグリシジル)テレフタレー
ト、トリス(β−メチルグリシジル)トリメリテート又
はトリス(β−メチルグリシジル)イソシアヌレートで
ある請求項1に記載の粉体塗料用樹脂組成物。 - 【請求項4】 (C)成分の立体障害アミンが、式
(2): 【化2】 で表される2,2,6,6−テトラメチルピペリジン誘
導体を分子中に少なくとも一つ有する構造を持つ化合物
である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の粉
体塗料用樹脂組成物。 - 【請求項5】 (A)成分と(B)成分が、(B成分中
のβ−メチルグリシジル基)/(A成分中のカルボキシ
ル基)の当量比で、1.1〜2.5の割合に含有した請
求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の粉体塗料用
樹脂組成物。 - 【請求項6】 (A)成分100重量部に対して、
(C)成分を0.01〜10重量部の割合に含有した請
求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の粉体塗料用
樹脂組成物。 - 【請求項7】 (A)成分のカルボキシル基含有樹脂
が、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、又はこれら
の混合物である請求項1乃至請求項6のいずれか1項に
記載の粉体塗料用樹脂組成物。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10034592A JPH11228867A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 粉体塗料用樹脂組成物 |
TW088102004A TW434303B (en) | 1998-02-17 | 1999-02-09 | Resin composition for powdery coatings |
US09/600,892 US6335389B1 (en) | 1998-02-17 | 1999-02-12 | Resin compositions for powdery coatings |
PCT/JP1999/000592 WO1999041318A1 (fr) | 1998-02-17 | 1999-02-12 | Compositions de resine pour revetements pulverulents |
EP99903910A EP1057875B1 (en) | 1998-02-17 | 1999-02-12 | Resin compositions for powdery coatings |
DE69916806T DE69916806D1 (de) | 1998-02-17 | 1999-02-12 | Harzzusammensetzungen für pulverlacke |
CN99802953A CN1291219A (zh) | 1998-02-17 | 1999-02-12 | 粉末涂料用树脂组合物 |
KR1020007009051A KR20010034506A (ko) | 1998-02-17 | 1999-02-12 | 분체도료용 수지조성물 |
AU24400/99A AU747038B2 (en) | 1998-02-17 | 1999-02-12 | Resin compositions for powdery coatings |
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JPH11228867A true JPH11228867A (ja) | 1999-08-24 |
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EP (1) | EP1057875B1 (ja) |
JP (1) | JPH11228867A (ja) |
KR (1) | KR20010034506A (ja) |
CN (1) | CN1291219A (ja) |
AU (1) | AU747038B2 (ja) |
DE (1) | DE69916806D1 (ja) |
TW (1) | TW434303B (ja) |
WO (1) | WO1999041318A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018186339A1 (ja) | 2017-04-06 | 2018-10-11 | 東レ株式会社 | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物および成形品 |
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