JPH11228803A - ポリオール組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリオール組成物およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11228803A
JPH11228803A JP10035185A JP3518598A JPH11228803A JP H11228803 A JPH11228803 A JP H11228803A JP 10035185 A JP10035185 A JP 10035185A JP 3518598 A JP3518598 A JP 3518598A JP H11228803 A JPH11228803 A JP H11228803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyol
acid
alkylene oxide
chlorendic acid
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10035185A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3732328B2 (ja
Inventor
Mitsuhiko Takei
光彦 竹居
Yoshiichi Asao
由一 浅尾
Osamu Ito
修 伊東
Masahito Tamura
雅人 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP03518598A priority Critical patent/JP3732328B2/ja
Publication of JPH11228803A publication Critical patent/JPH11228803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3732328B2 publication Critical patent/JP3732328B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロレンド酸に直接アルキレンオキサイドを
付加させ、これとその他のポリオールからなる組成物と
を組み合わせることによって、ポリウレタン製造用原料
として良好な品質を有し、かつ、そのポリウレタンに難
燃性を付与できるエステルポリオールの製造を目的とす
る。 【解決手段】 クロレンド酸388.9g、プロピレン
グリコール435.1g、酢酸カリウム1.0gを内容
量4リットルの反応器に入れる。反応器を乾燥窒素で置
換後、1kg/cm2G の状態から100℃に昇温し、
エチレンオキサイド176gを添加する。その後内圧の変化
が認められなくなるまで3時間攪拌し、液温を50℃に
まで冷却して内容物を取り出し、クロレンド酸のアルキ
レンオキサイド付加物と特定のポリオールとからなる組
成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なポリオール組
成物及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、特に難
燃性ポリウレタンフォームの原料に用いられるハロゲン
含有ポリオール組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、難燃性ポリウレタンの製造方法と
しては、トリス(2−クロロエチル)フォスフェートな
どのハロゲン系難燃剤を添加する方法やトリフェニルホ
スフェートのような芳香族ホスフェートを添加する方法
が知られている。
【0003】しかし、ハロゲン系難燃剤を使用した場合
は、トリス(2−クロロエチル)フォスフェートなどが
可塑剤として作用するためフォームやエラストマーの硬
度を低下させるため使用量が制限され、その結果、充分
な難燃性が得られないという問題点があり、また芳香族
ホスフェートを使用した場合は、芳香族ホスフェートの
添加によって内部発熱が高くなり、スコーチを生じやす
くなるという問題点が知られている。
【0004】このような問題を解決するために、難燃性
のポリオール自身を使用することが有効であり、例え
ば、クロレンド酸とポリオールとのエステル化物を用い
ることで難燃性のポリウレタンフォームを調整すること
が知られている(特開平3−162412号公報)。
【0005】その他、特開平6−172480号公報に
おいても、特定のベンジリックエーテル系樹脂とハロゲ
ン化ポリエステルポリオールをポリオール成分とするこ
とによって難燃性などに優れた断熱材用ウレタン系樹脂
フォームが得られることが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−16241
2号公報において開示されているクロレンド酸のエステ
ル化物は、クロレンド酸または無水クロレンド酸1モル
に対し2モル以上の多価アルコール、例えばエチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン等を加え、パラトルエンスルホン酸や塩
化スズ等のエステル化触媒を用いて、常圧で反応を行
い、次いで減圧下で反応させることによって得られる。
しかし、エステル化には長時間の反応が必要であり、か
つ残留酸価が残った場合ウレタン化の際に使用するトリ
エチレンジアミン等の触媒量が増えるという問題点があ
った。
【0007】また、特開平6−172480号公報にお
いて開示されているハロゲン化ポリエステルポリオール
も、ポリカルボキシ化合物とポリヒドロキシ化合物との
エステル化反応により得られるため、同様の問題点があ
った。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記の課題を解決するために種々検討の結果、クロレンド
酸に直接アルキレンオキサイドを付加させることで短時
間で残留酸価を持たない化合物が得られることを見出
し、これとその他のポリオールとを組み合わせること
で、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、クロレンド酸のアル
キレンオキサイド付加物(A)と、ヒドロキシル価が2
00〜1900mgKOH/gで、かつ25℃の粘度が
10000mPa・s以下のポリオール(B)とを、重
量比で(A)/(B)=1/3〜8/1の割合で含有す
るポリオール組成物に関する。
【0010】また、本発明は、ヒドロキシル価が200
〜1900mgKOH/gで、かつ25℃の粘度が10
000mPa・s以下のポリオール(a)と、触媒
(b)との存在下、クロレンド酸(c)にアルキレンオ
キサイドを付加する製造方法であって、(a)成分と
(c)成分の重量比が(a)/(c)=1/4〜4/1
であることを特徴とするポリオール組成物の製造方法に
関する。
【0011】本発明のポリオール組成物を用いたウレタ
ンフォームは、優れた難燃性を発現し得る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のポリオール組成物は、ク
ロレンド酸のアルキレンオキサイド付加物とその他のポ
リオールとからなる組成物であって、例えば、以下のよ
うに製造される。
【0013】すなわち、クロレンド酸と、クロレンド酸
に対し重量比で1/4〜4倍のポリオールとを添加し、
触媒を添加したのち不活性ガスで置換し、アルキレンオ
キサイドを付加反応させることで得られる。
【0014】本発明に用いるクロレンド酸(ヘキサクロ
ロエンドメチレンテトラハイドロフタル酸)は、クロレ
ンド酸無水物を水和して得られるクロレンド酸を使用し
てもよい。
【0015】本発明で用いるその他のポリオールとして
は、通常ウレタン樹脂の製造に使用される公知のポリオ
ールのうち、ヒドロキシル価が200〜1900mgK
OH/g(好ましくは300〜1500mgKOH/
g)で、かつ25℃の粘度が10000mPa・s以下
(好ましくは20〜2000mPa・s)のポリオール
であることが必須である。ヒドロキシル価が1900m
gKOH/gを超えるポリオールは、クロレンド酸のア
ルキレンオキサイド付加物との相溶性が悪くなり好まし
くない。また、ヒドロキシル価が200mgKOH/g
未満のポリオールは、常温で固体もしくは高粘度のた
め、クロレンド酸のアルキレンオキサイド付加物との組
成物も高粘度となり、好ましくない。同様に25℃にお
ける粘度が10000mPa・sを超えるポリオールも
クロレンド酸のアルキレンオキサイド付加物との組成物
の粘度が高いために好ましくない。
【0016】使用できるポリオールの種類としては、以
下のものが挙げられる。例えば、少なくとも2個以上の
活性水素原子を有する化合物及び/又はこれらにアルキ
レンオキサイドを付加した構造の化合物が挙げられる。
具体的には、多価(2〜8個の官能基)アルコール(エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ソルビトール、
ショ糖等)、多価フェノール(ビスフェノールA、ハイ
ドロキノン等)、アミノ化合物(ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類、トリ
レンジアミン、フェニレンジアミン、エチレンジアミン
等のポリアミン類等)等のポリエーテルポリオール、ア
ルキレンオキサイド付加物の1種又は2種以上の混合物
が挙げられる。また、その他、アジピン酸などの脂肪族
ジカルボン酸と低分子量のグリコールとのエステル化
や、カプロラクタンの開環重合等によって得られる脂肪
族ポリエステルポリオール、テトラヒドロフランの開環
重合によって得られるポリテトラメチレンエーテルグリ
コール、又はフォスフェートなどを原料とするリン系ポ
リオール、ハロゲン系元素を含有するポリオール等を用
いてもよい。
【0017】これらのポリオールは、クロレンド酸に対
し重量で1/4〜4倍(好ましくは1/3〜3倍)の範
囲で使用する必要がある。クロレンド酸に対し、その他
のポリオールが重量比で1/4倍未満である場合は、ク
ロレンド酸をその他のポリオールと混合した場合、均一
な状態にすることが困難であり、実質的にアルキレンオ
キサイドの付加反応を行うことが難しいためである。ま
た4倍を超えて添加した場合は、組成物中に含まれる塩
素量が少なくなるため、これらの組成物を使用して製造
したウレタンフォームに実質的に難燃性を付加すること
が困難となり、好ましくない。
【0018】また、本発明に用いるアルキレンオキサイ
ドの例として、エチレンオキサイド、1,2−プロピレ
ンオキサイド、1,3−プロピレンオキサイド、1,2
−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、
2,3−ペンチレンオキサイド、1,2−ヘキシレンオ
キサイド、1,2−ドデシレンオキサイド等が挙げら
れ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用すること
ができる。好ましいアルキレンオキサイド化合物は、エ
チレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、
1,2−ブチレンオキサイド及びこれらの混合物であ
る。
【0019】本発明に用いる触媒は、通常アルキレンオ
キサイドの付加反応に用いられる化合物であれば、何れ
も用いることは可能であるが、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウム又は水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化
物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物や、トリメチル
アミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタ
ノールアミンのようなアミン類、テトラメチルアンモニ
ウムハイドライドオキサイド、テトラエチルアンモニウ
ムハイドライドオキサイド、テトラブチルアンモニウム
ハイドライドオキサイド等の4級アンモニウム塩類、酢
酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナ
トリウムのような金属塩類等が含まれる。
【0020】本発明の製造方法において、これらの触媒
はクロレンド酸に対し0.001〜0.5重量%、好ま
しくは0.002〜0.4重量%の範囲で用いられる。
触媒の添加量が0.001重量%未満の場合には、反応
が不充分となり5mgKOH/g以上の酸価が残ること
になり、また、0.5重量%を超える場合は反応生成物
中に残る触媒により、ウレタン化反応の際に支障をきた
すため、吸着処理などが必要となる。また、反応中に用
いられる不活性ガスとして、窒素ガス、炭酸ガス及びこ
れらの混合ガスがあげられる。
【0021】アルキレンオキサイドの付加温度は、特定
されるものではないが、通常の反応温度60〜150℃
の範囲、好ましくは80〜130℃の範囲である。付加
温度が60℃未満では、反応時間が長く工業的に適さな
い。また、150℃を超えると製品の着色または変質が
起こりやすくなるので好ましくない。反応圧力は特に限
定されないが、10kg/cm2G 以下が好ましい。
【0022】アルキレンオキサイドの付加モル数は、酸
価低減のためにクロレンド酸1モルに対し2モル以上付
加することが必須である。上限は10モル以下が好まし
い。付加モル数が多くなるにつれ組成物中の塩素含有量
が低下するなど、目的とするウレタンフォームが得られ
ないためである。
【0023】反応終了後、必要に応じて、触媒を除去す
る。触媒の除去は、通常行われている何れの方法でもよ
い。例えば反応液に水と塩酸、リン酸等の鉱酸又は有機
酸を加え、脱水乾燥し、析出した触媒の塩を濾過により
除去する方法、反応液を吸着剤に接触させる吸着除去
法、イオン交換樹脂を用いるイオン交換法等が挙げられ
る。
【0024】このようにして得られた本発明のポリオー
ル組成物は、クロレンド酸のアルキレンオキサイド付加
物(A)と、ヒドロキシル価が200〜1900mgK
OH/gで、かつ25℃の粘度が10000mPa・s
以下のポリオール(B)とを、重量比で(A)/(B)
=1/3〜8/1、好ましくは(A)/(B)=1/2
〜4/1の割合で含有する。(A)/(B)が1/3未
満の場合は、実質的に難燃性を付与することが困難であ
り、5/1を超える場合は、系中の粘度が増大し、反応
に支障をきたすためである。
【0025】本発明のポリオール組成物は、建材、構造
体、断熱材、又はその他の用途に使用される硬質ウレタ
ンフォーム用の原料として使用される。
【0026】本発明のポリオール組成物を原料として硬
質ポリウレタンフォームを製造する方法としては、従来
から硬質フォームの製造で汎用されているすべての成形
方法が適応可能である。例えば、本発明のポリオール組
成物、触媒、整泡剤及び発泡剤をあらかじめ混合してお
いた混合物と、有機ポリイソシアネートとを3000〜
5000rpmの高速回転で強力攪拌混合し、特定容器
中で発泡する方法が挙げられる。
【0027】使用する有機イソシアネートは、ウレタン
フォームに使用される公知のイソシアネートであればい
ずれでもよい。例えば、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ト
ルレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等
の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジシクロヘキサンメタンジイソシアネ
ート等の脂肪族又は脂環族ジイソシアネート等が挙げら
れる。これらの有機イソシアネートは、単独で使用して
も2種以上で使用してもどちらでもよい。
【0028】NCO基とOH基の当量数は特定されるも
のではないが、通常、NCO/OH=1/2〜10/1
の範囲で選定できる。より好ましい当量比は、NCO/
OH=1/1〜5/1である。
【0029】ウレタンフォームを製造するための触媒
は、従来からの公知のウレタンフォーム用の触媒であれ
ばよい。例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジア
ミン等のアミン類や、ジブチルチンラウレート、スタナ
スオクトエート(オクチル酸スズ)、オクチル酸鉛等の
金属触媒等である。これらの触媒は、単独で又は混合し
て用いられ、その使用量は通常ポリオール組成物100
重量部に対して、0.0001〜10重量部である。
【0030】整泡剤としては、従来から公知のウレタン
フォーム用のシリコーン誘導体が使用できる。製泡剤の
使用量は、通常ポリオール組成物と有機イソシアネート
の総和100重量部に対して、0.1〜20重量部であ
る。
【0031】発泡剤も、従来からの公知のウレタンフォ
ーム用の発泡剤が使用できる。例えば、水、1,1−ジ
クロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、
2,2−ジクロロ−1、1、1−トリフルオロエタン
(HCFC−123)、炭酸ガス、窒素、メチレンクロ
ライドなどのハロゲン化炭化水素化合物、ペンタン、イ
ソペンタン、シクロペンタン等の炭化水素化合物等であ
る。これら発泡剤の使用量は、通常ポリオール組成物と
有機イソシアネートの総和100重量部に対して、1〜
30重量部である。
【0032】その他必要に応じて、着色防止剤、安定
剤、難燃剤等を使用してもよい。
【0033】
【実施例】以下に、本発明を実施例をあげて、さらに具
体的に説明する。
【0034】実施例1 クロレンド酸388.9g(1モル)、プロピレングリ
コール435.1g(5.72モル、ヒドロキシル価1
470mgKOH/g、25℃の粘度47mPa・
s)、酢酸カリウム1.0gを内容量4リットルの反応
器に入れた。反応器を乾燥窒素で置換後、1kg/cm
2G の状態から100℃に昇温し、エチレンオキサイド
176g(4モル)を添加した。その後内圧の変化が認
められなくなるまで3時間攪拌した。液温を50℃にま
で冷却して内容物を取り出した。製品は実質的に、クロ
レンド酸のアルキレンオキサイド付加物と、その他のポ
リオールとが、クロレンド酸のアルキレンオキサイド付
加物/その他のポリオール=約1.3/1.0の重量比
でなる組成物であり、外観は淡青紫色の透明液体で、酸
価は0.5mgKOH/g、ヒドロキシル価は750m
gKOH/gであった。
【0035】実施例2 クロレンド酸388.9g(1モル)、ジエチレングリ
コール437.1g(4.12モル、ヒドロキシル価1
057mgKOH/g、25℃の粘度30mPa・
s)、水酸化カリウム0.5gを内容量4リットルの反
応器に入れた。反応器を乾燥窒素で置換後、1kg/c
2G の状態から100℃に昇温し、プロピレンオキサ
イド174g(3モル)を添加した。その後内圧の変化
が認められなくなるまで4時間攪拌した。液温を50℃
にまで冷却して内容物を取り出した。製品は実質的に、
クロレンド酸のアルキレンオキサイド付加物と、その他
のポリオールとが、クロレンド酸のアルキレンオキサイ
ド付加物/その他のポリオール=約1.3/1.0の重
量比でなる組成物であり、製品は淡青紫色の透明液体で
あり、酸価は0.3mgKOH/gで、ヒドロキシル価
は574mgKOH/gであった。
【0036】比較例1 温度計、攪拌機、窒素導入管を取り付けた3リットルの
4つ口フラスコにクロレンド酸1090g(2.8モ
ル)、ジエチレングリコール681g(6.4モル)、
プロピレングリコール339g(4.4モル)を入れ、
窒素雰囲気下で160℃に昇温し14時間反応させた。
反応終了後、50℃にまで冷却して内容物を取り出し
た。製品は淡褐色の透明液体であり、酸価は35.7m
gKOH/gで、ヒドロキシル価は310mgKOH/
gであった。
【0037】比較例2 温度計、攪拌機、窒素導入管を取り付けた3リットルの
4つ口フラスコにクロレンド酸1090g(2.8モ
ル)、ジエチレングリコール681g(6.4モル)、
プロピレングリコール339g(4.4モル)を入れ、
触媒としてパラトルエンスルホン酸を10.6g加え、
窒素雰囲気下で160℃に昇温し、18時間反応させ
た。反応終了後、50℃にまで冷却して内容物を取り出
した。製品は褐色の透明液体であり、酸価は9.7mg
KOH/gで、ヒドロキシル価は280mgKOH/g
であった。
【0038】比較例3 温度計、攪拌機、窒素導入管を取り付けた3リットルの
4つ口フラスコにクロレンド酸1163g(3.0モ
ル)、ジエチレングリコール793g(7.5モル)、
プロピレングリコール455g(6.0モル)を入れ、
触媒としてパラトルエンスルホン酸を8.0g加え、窒
素雰囲気下で170℃に昇温し、20kpaで10時間
反応させた。反応終了後、50℃にまで冷却して内容物
を取り出した。製品は褐色の透明液体であり、酸価は
6.4mgKOH/gで、ヒドロキシル価は276mg
KOH/gであった。
【0039】実施例3〜4、参考例1 実施例1と同様の条件でクロレンド酸にエチレンオキサ
イドの付加を試みた。ただし、触媒である酢酸カリウム
の量を、それぞれ0g、0.10g、0.12gとし
た。結果を表1にまとめた。
【0040】
【表1】 参考例1 実施例3 実施例4 クロレンド酸(g) 388.9 388.9 388.9 プロピレングリコール(g) 435.1 435.1 435.1 エチレンオキサイド(g) 176 176 176 酢酸カリウム(g) 0 0.10 0.12 (配合量 重量%) (0) (0.010) (0.012) 酸価(mgKOH/g) 72 1.0 0.8 ヒドロキシル価(mgKOH/g) 868 755 755
【0041】実施例5,比較例4 本発明のポリオール組成物の効果を確認するためにウレ
タンフォームを作成し、そのフォームの物性を測定し
た。ウレタンフォームは以下のように製造した。
【0042】ポリオール、シリコン油、触媒、水、フロ
ンを表2の処方に示した数量を配合し、3000rpm
の回転数を持つ攪拌機で1分間攪拌し均一に混合した
後、イソシアネートを表2の処方に示した数量を加え、
さらに3000rpmで約20秒攪拌後、手早く正方形
の段ボール箱に注いだ。直ちに発泡が起こった。これを
さらに、30分間120℃の恒温槽に入れ、硬化を終了
させた。得られた発泡体は白色の硬質ウレタンフォーム
であった。同様に比較例1で得られたポリオールについ
ても同様な方法で発泡体を調整した。発泡性の評価は、
目視により以下の基準で評価し、結果を表3に示す。
【0043】 ○:混合液が発泡しフォームを形成 ×:混合液が発泡してもフォームを形成しない
【0044】さらに、前記の方法で得られた発泡体より
試験片を調整し、難燃性を確認した。難燃性の評価方法
は、JIS K1321に準拠して行なった。結果を表
3に示す。
【0045】
【表2】 処方 実施例1で作成したポリオール 100重量部 イソシアネート 77重量部 (日本ポリウレタン工業社製、商品名ミリオネートMR100) シリコーン油 1.2重量部 オクチル酸スズ 0.5重量部 トリエチレンジアミン 0.5重量部 水 3.0重量部 代替フロン(フロン141b) 5.0重量部
【0046】
【表3】 実施例5 比較例4 ポリオール 実施例1で作成 比較例1で作成 発泡性 ○ × 難燃性 難燃3級 −
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、ポリウレタン製造用原
料として良好な品質を有し、かつ、そのポリウレタンに
難燃性を付与できるエステルポリオールを提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 雅人 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロレンド酸のアルキレンオキサイド付
    加物(A)と、ヒドロキシル価が200〜1900mg
    KOH/gで、かつ25℃の粘度が10000mPa・
    s以下のポリオール(B)とを、重量比で(A)/
    (B)=1/3〜8/1の割合で含有するポリオール組
    成物。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシル価が200〜1900mg
    KOH/gで、かつ25℃の粘度が10000mPa・
    s以下のポリオール(a)と、触媒(b)との存在下、
    クロレンド酸(c)にアルキレンオキサイドを付加する
    製造方法であって、(a)成分と(c)成分の重量比が
    (a)/(c)=1/4〜4/1であることを特徴とす
    るポリオール組成物の製造方法。
JP03518598A 1998-02-17 1998-02-17 ポリオール組成物およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3732328B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03518598A JP3732328B2 (ja) 1998-02-17 1998-02-17 ポリオール組成物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03518598A JP3732328B2 (ja) 1998-02-17 1998-02-17 ポリオール組成物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11228803A true JPH11228803A (ja) 1999-08-24
JP3732328B2 JP3732328B2 (ja) 2006-01-05

Family

ID=12434798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03518598A Expired - Fee Related JP3732328B2 (ja) 1998-02-17 1998-02-17 ポリオール組成物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3732328B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009533524A (ja) * 2006-04-10 2009-09-17 ピーピージー インダストリーズ オハイオ インコーポレーテツド 接着促進性組成物および塗膜と基材間の接着促進方法
JP2012153828A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Kawasaki Kasei Chem Ltd ポリウレタンフォーム及びその製造方法
JP2013133439A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Kawasaki Kasei Chem Ltd ポリウレタンフォーム製造原料用エステル組成物及びポリウレタンフォームの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009533524A (ja) * 2006-04-10 2009-09-17 ピーピージー インダストリーズ オハイオ インコーポレーテツド 接着促進性組成物および塗膜と基材間の接着促進方法
JP2012153828A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Kawasaki Kasei Chem Ltd ポリウレタンフォーム及びその製造方法
JP2013133439A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Kawasaki Kasei Chem Ltd ポリウレタンフォーム製造原料用エステル組成物及びポリウレタンフォームの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3732328B2 (ja) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1421131B1 (en) Process for making rigid urethane-modified polyisocyanurate foams
EP1178062B1 (en) Method and apparatus for producing polyester polyol
US20210122872A1 (en) Flame-resistant polyurethane foam material
JP2003246829A (ja) 硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法
JP3012897B2 (ja) 硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法
JP3732328B2 (ja) ポリオール組成物およびその製造方法
JP2003301023A (ja) 硬質ポリウレタンフォームの製造方法
KR20110027680A (ko) 염소화 폴리에터 및 그로부터 얻어진 폴리우레탄
JP4058806B2 (ja) 硬質発泡合成樹脂の製造方法
JP2001172355A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリエステルポリオール及びその製造方法並びに硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JPH0971628A (ja) 硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法
JPH09278860A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム及びその製造法
JPH0238089B2 (ja)
JP2003292560A (ja) 硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JPH01190718A (ja) 難燃性ポリウレタンフォームの製造法
EP0680981A1 (en) Preparation of rigid polyurethane foams with the use of polyol polyesters
JP3325318B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム
JP4083522B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2001278938A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム及びその製造方法
JP2000026567A (ja) 連続気泡を有する硬質ウレタンフォームの製造方法
JP2995277B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォームの製造法
CN102952390B (zh) 制备具有改善的水解稳定性的塑料材料的方法、塑料材料及其应用
CA2346806A1 (en) Polyethylene naphthalate polyester polyol and rigid polyurethane foams obtained therefrom
JP2005272576A (ja) 硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物、硬質ポリウレタンフォームの製造方法、硬質ポリウレタンフォーム
JP2023550989A (ja) ポリエステルポリオールおよびそれから製造されるポリウレタン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees