JP2003292560A - 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
硬質ポリウレタンフォームの製造方法Info
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Abstract
用することなく、水のみを発泡剤と使用しても脆性、圧
縮強度および熱伝導率の優れた硬質ポリウレタンフォー
ムを提供すること。 【解決手段】 有機ポリイソシアネートとポリオール成
分とを水を発泡剤として触媒の存在下で反応させて硬質
ポリウレタンフォームを製造する方法において、前記ポ
リオール成分として、1分子当たりの活性水素を有する
官能基数が少なくとも3個以上であるポリエステルポリ
オールを全ポリオール成分中に5〜40重量%含み、か
つ全ポリオール成分の平均水酸基価が100〜600m
gKOH/gのものを使用する。
Description
の建築用断熱材として用いられ、発泡剤としてフロン類
や低沸点有機溶剤を使用する必要のない硬質ポリウレタ
ンフォームの製造方法に関する。
れているように、硬質ポリウレタンフォームは、有機ポ
リイソシアネートとポリオール成分とを、発泡剤、整泡
剤、触媒などの存在下で反応させて製造されており、特
に発泡剤としてトリフロロモノフルオロメタンなどのフ
ロン類を使用することによって優れた断熱性能を保持し
ている。しかしながら、1989年にモントリオール議
定書が発効し、20世紀末までにトリフロロモノフルオ
ロメタンを含む特定フロン類の使用が全廃されることに
なった。そのため、近年、フロン削減のために水を発泡
剤に使用したり、低沸点の有機溶剤を使用して硬質ポリ
ウレタンフォームを製造する方法が提案されているが、
発泡剤として水を使用すると、熱伝導率、寸法安定性が
悪化し、実用上、良好なフォームが得られず、また、低
沸点の有機溶剤は可燃性のものが多く、火災発生の危険
性がある。
の役目も持つ特定フロン類や低沸点の有機溶剤を発泡剤
として使用しないため、ポリオール混合物の粘度が高く
なるという問題があり、使用可能なポリオールも常温で
液状で、しかも低粘度のものに制限されるため、トリメ
チロールプロパンのプロピレンオキシド付加物を代表例
とされるポリオキシアルキレンポリエーテルポリオール
類に限定されてきた。しかし、このような多官能エーテ
ル系ポリオールだけで構成される硬質ポリウレタンフォ
ームは熱伝導率、寸法安定性、圧縮強度および脆性に問
題があるため様々な添加剤が併用されている。例えば、
前記特開平5−25243号公報では水酸基価350〜
500のポリビニルフィラーをグラフトしたポリエーテ
ルポリオールを使用することにより、水発泡の硬質ポリ
ウレタンフォームの脆性および圧縮強度を改善してい
る。また、特公平07−91452公報では特定の二価
フェノールのアルキレンオキシド付加物を含有させるこ
とにより硬質ポリウレタンフォームにおいて機械的強
度、脆性、および耐熱性が改善されることが開示されて
いる。しかし、上記のように特殊なポリオールの使用は
ポリオール混合物の粘度を上昇させるため発泡の制御が
難しく、さらに、他のポリエーテルポリオールとの分離
を生ずる恐れがある。また、ポリオール混合物の粘度を
下げるために塩素化パラフィン、トリスクロロエチルホ
スフェート、トリスクロロプロピルホスフェートなどの
難燃剤、ポリオキシノニルフェニルエーテルなどの界面
活性剤、プロピレンカーボネートなどの減粘剤が使用さ
れる。しかし、減粘剤はウレタンの反応に関与しないた
め、必然的に得られるフォームの物性低下を招く結果と
なる。
術の課題を背景になされたもので、水を発泡剤に用いて
も優れた物性を有する硬質ポリウレタンフォームを提供
することにある。
機ポリイソシアネートとポリオール成分とを水を発泡剤
として触媒の存在下で反応させて硬質ポリウレタンフォ
ームを製造する方法において、前記ポリオール成分とし
て、1分子当たりの活性水素を有する官能基数が少なく
とも3個以上であるポリエステルポリオールを全ポリオ
ール成分中に5〜40重量%含み、かつ全ポリオール成
分の平均水酸基価が100〜600mgKOH/gのも
のを使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォー
ムの製造方法」である。
質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリオー
ル成分として、1分子当たりの活性水素を有する官能基
数が少なくとも3個以上であるポリエステルポリオール
を一定量使用することを特徴としている。この水は、ポ
リイソシアネート成分と反応して炭酸ガスを発生し、こ
のガスによって生成過程のポリウレタンが発泡してフォ
ームが形成されるものである。この水の使用量は、ポリ
オール成分100重量部に対して10重量部以下、好ま
しくは5〜8重量部である。水の使用量が10重量部を
超えると、得られるフォームは常温で収縮してしまい実
用に供し得ない。また、水の使用量が5重量部を下回る
と得られるポリウレタンフォームの密度が高くなり過ぎ
て熱伝導率が大きくなり、硬質ポリウレタンフォームの
主要な目的である断熱材として供し得ない。
ルは、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタ
ノールアミン、或いはペンタエリスリトール等の少なく
とも3個以上の活性水素を有する分子量が300以下の
低分子量有機化合物に、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸あるいはその他
の低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以
上との縮重合をすることにより得られる。少なくとも3
個以上の活性水素を有する前記低分子量有機化合物とジ
カルボン酸やオリゴマー酸との縮重合反応におけるモル
比は得られるポリエステルポリオールの水酸基価が10
0〜600mgKOH/gになるように調整される。脱
水エステル化における反応は温度90〜240℃、好ま
しくは100〜220℃で、パラトルエンスルホン酸ソ
ーダ等の脱水エステル化反応で通常用いられる触媒を使
用して減圧下で行う。反応温度が90℃未満では反応が
著しく遅く、経済的でない。逆に、240℃以上では得
られたポリエステルポリオールの解重合反応が生じるの
で、いずれも好ましくない。また、少なくとも3個以上
の活性水素を有する前記低分子量有機化合物にプロピオ
ラクトン、カプロラクトン、またはバレロラクトン等の
環状エステル化合物を開環重合により付加することによ
り得られるポリエステルポリオールも使用できる。本発
明では、低粘度のものが得られることからラクトン化合
物から得られる開環付加重合物であるポリエステルポリ
オールが好ましく、トリメチロールプロパンにε−カプ
ロラクトンを開環付加させたものが特に好ましい。少な
くとも3個以上の活性水素を有する低分子量有機化合物
に上記環状エステル化合物を開環付加重合させる場合に
用いる触媒としてはテトラエチルチタネート、テトラブ
チルチタネート、テトラプロピルチタネート等の有機チ
タン系化合物、オクチル酸第一スズ、ジブチルスズオキ
サイド、ジブチルスズジラウレート、モノ−n−ブチル
スズ脂肪酸塩等の有機スズ化合物、塩化第一スズ、臭化
第一スズ、ヨウ化第一スズ等のハロゲン化第一スズ等が
挙げられる。触媒の使用量は仕込み原料に対して0.1
〜10000ppm、好ましくは1〜5000ppmで
ある。触媒の使用量が0.1ppm未満ではラクトン類
の開環反応が著しく遅く、経済的でない。逆に1000
0ppm以上では開環反応時間は早くなるが、ポリウレ
タンフォームを製造する際の反応速度のコントロールが
しにくく、かつ、得られたポリウレタンフォームの耐久
性、耐水性などの物性が悪くなるのでいずれも好ましく
ない。反応温度は90〜240℃、好ましくは100〜
220℃である。反応温度が90℃未満ではラクトン類
の開環反応が著しく遅く、経済的でない。逆に、240
℃以上では開環付加重合したラクトンポリエステルポリ
オールの解重合反応が生じるので、いずれも好ましくな
い。また、反応中は窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気で
合成することが得られるポリウレタンフォームの色相等
に良い結果を与える。ラクトンから得られる開環付加重
合物であるポリエステルポリオールの市販品としては、
トリメチロールプロパンのε−カプロラクトン付加物で
あるPCL303、PCL305、およびPCL308
[ダイセル化学工業(株)製]等がある。
個以上であるポリエステルポリオールの水酸基価は10
0〜600mgKOH/gであり、特に180〜550
mgKOH/gが好ましい。官能基数が少なくとも3個
以上であるポリエステルポリオールの水酸基価が600
mgKOH/gを超えるとポリオールの分子量が小さく
なり過ぎて、得られる硬質ウレタンフォームの架橋密度
が過剰となり、フォームの脆性が大きくなるため好まし
くない。また、水酸基価が100mgKOH/gを下回
ると分子量が大きくなり、得られる硬質ポリウレタンフ
ォームが柔かくなり圧縮強度が低下するため好ましくな
い。さらに、ポリエステルポリオールの結晶性が高くな
り、常温でワックス状になることがあり好ましくない。
また、全ポリオール成分の平均水酸基価は100〜60
0mgKOH/gであることが必須であり、好ましく
は、400〜500mgKOH/gである。全ポリオー
ル成分の平均水酸基価が100mgKOH/g未満では
得られる硬質ポリウレタンフォームが柔らかくなり過ぎ
て、十分な圧縮強度および硬度が得られず、平均水酸基
価が600mgKOH/gを超えると、フォームの脆性
が大きくなるので、いずれも好ましくない。ポリエステ
ルポリオールは好ましくは常温で液状であり、且つ25
℃における粘度が25℃における粘度が5000mPa
s以下、好ましくは2000mPas以下である。粘度
が5000mPasを超えると粘度が高くなり過ぎて、
イソシアネート類との混合を瞬時に行うことが困難とな
り、目的とする硬質ポリウレタンフォームが得られな
い。
と併用されるポリオールとしては、一般的に硬質ポリウ
レタンフォームにおいて使用されている多官能のポリオ
ールであれば何でもよく、例えば、開始剤としてグリセ
リン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、エチレ
ンジアミン、ペンタエリスリトール、メチルグルコシ
ド、トリレンジアミン、マンニッヒ、シュークローズな
どを用い、これにエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、ブチレンオキサイドなどの1種または2種以上
を付加してなるポリエーテルポリオールや、再生PE
T、DMTプロセス残渣、無水フタル酸などをベースと
した芳香族ポリエステルポリオールが挙げられる。これ
らの中でグリセリン、エチレンジアミン、トリメチロー
ルプロパンにエチレンオキシドまたはプロピレンオキシ
ドを付加したものが、粘度が低く特に好ましい。なお、
上記のように、芳香族ポリエステルポリオールを全ポリ
オール成分の粘度および平均水酸基価が許される範囲内
において使用することもできる。
アネートとしては、一般に用いられる芳香族ポリイソシ
アネート、脂環族ポリイソシアネート、あるいは脂肪族
ポリイソシアネートなどの通常硬質ポリウレタンフォー
ムの製造に用いられるものが全て使用できる。このポリ
イソシアネート成分の具体例としては、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
トおよびこれらの混合物、2,2’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネートおよびこれらの混合物、ジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネートおよびこれらの組成
物、ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジベ
ンジルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の
芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシア
ネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネー
ト、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−
ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニル
メタンジイソシアネート、水添トリメチルキシリレンジ
イソシアネート等の脂環族ジイソシアネートがある。こ
れらの有機ポリイソシアネートは、単独であるいは2種
以上の併用系で用いられる。さらに、これらのアダクト
変性体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性
体、ビュレット変性体、ウレトジオン変性体、ウレトイ
ミン変性体、イソシアヌレート変性体等の変性体も使用
できる。これらのポリイソシアネートは、常温で低粘度
の液状であり、臭気が低く、安価であることから、2,
2’−ジフェニルメタンジイソシアネートと2,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネートの混合物(クルード
MDI)、または、ジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネートのカルボジイミド変性体(ポリメリックM
DI)が好ましい。また、ポリイソシアネート成分の使
用量は、イソシアネート基対水酸基の当量比(NCO/
OHインデックス)で1.0〜1.5、好ましくは、
1.05〜1.2の割合で用いられる。イソシアネート
基対水酸基の当量比が1.0未満では反応が十分に進ま
ず、また、過剰のイソシアネートによる架橋が得られ
ず、得られるフォームの強度が不十分となり、1.5を
超えると、十分な鎖延長が得られず、フォームの形成に
支障をきたす。さらに、十分な強度のフォームが得られ
なくなるので、いずれの場合も好ましくない。
としては、例えばジメチルエタノールアミン、トリエチ
レンジアミン、テトラメチルプロパンジアミン、テトラ
メチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシ
ルアミンなどの第3級アミン類、スタナスオクテート、
オクチル酸カリウム、ジブチルチンジラウレートなどの
金属触媒などが挙げられる。これらの触媒は、通常、ポ
リオール成分100重量部に対して、0.001〜5重
量部程度、好ましくは、0.01〜2重量部程度で用い
られる。触媒の使用量が0.001重量部未満では触媒
としての効果が得られず、2重量部を超えると反応が早
くなり過ぎて、反応速度とフォーム形成速度のバランス
が取れなくなるので、いずれも好ましくない。
に際しては、このほか整泡剤や粘度調整剤、難燃剤など
の添加剤を配合することができる。この内、整泡剤とし
ては、シリコーン系整泡剤が好ましく、例えば東レダウ
コーニング(株)製、SH−193、BY−10−54
0、日本ユニカー(株)製、L−5420、L−532
0、L−5340、SZ1605、信越シリコーン
(株)製、F305、F341などが挙げられる。整泡
剤は、通常、ポリオール成分100重量部に対して、
0.1〜5重量部程度、好ましくは、0.5〜3重量部
程度で用いられる。整泡剤の使用量が0.1重量部未満
では整泡剤としての効果が得られず、3重量部を超える
と整泡剤としての効果が飽和すると共に、得られたフォ
ームから過剰の整泡剤が染み出す場合もあり、いずれも
好ましくない。さらに、本発明の製造方法においては、
必要に応じて酸化防止剤、光安定剤、加工安定剤、老化
防止剤等の公知の添加剤の少なくとも1種を配合するこ
とができる。酸化防止剤としては、例えば1,6−ヘキ
サンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルホスホネート−ジエチルエステル等のヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤、ジラウリル 3,3’−ジチオジ
プロピオネート等の有機イオウ系酸化防止剤、トリアル
キルフェニルホスフェート等のリン系酸化防止剤等を挙
げることができる。光安定剤としては、例えばビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート等のヒンダードアミン系光安定剤、ジブチルジ
チオカルバミン酸ニッケル等のニッケル塩系光安定剤等
を挙げることができる。また、ビス[3−(2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−ベンゼ
ンエタノール]メタンやそれへのラクトン付加物、具体
的には、UVA101、UVA103、UVA105
[UVAシリーズはいずれもダイセル化学工業(株)
製]のような紫外線吸収機能を有するポリオールを挙げ
ることができる。加工安定剤としては、例えばトリス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェー
ト等のリン系加工安定剤等を挙げることができる。老化
防止剤としては、例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキセン、N,N’−ジフェニル−p
−フェニレンジアミン等を挙げることができる。
オール成分の粘度を下げることおよびポリイソシアネー
ト成分との反応比率バランスを保つことを目的に添加す
るものである。これらの条件を満足する低粘度添加剤と
しては、塩素化パラフィン、トリスクロロエチルホスフ
ェート、トリスクロロプロピルホスフェートなどの難燃
剤、ノニルフェノールエーテルなどの界面活性剤、プロ
ピレンカーボネートなどの減粘剤などが挙げられる。こ
れらの添加剤は、得られるフォームの物性を低下させな
いために、通常、ポリオール成分100重量部に対して
1〜30重量部程度、好ましくは、3〜20重量部程度
で用いられる。添加剤の使用量が1重量部未満では減粘
剤としての効果が薄く、20重量部を超えると得られる
フォームの物性低下を招くこととなるので、いずれも好
ましくない。
フォームを製造する具体的な手段としては、前記原料を
均一に混合できる装置であればいかなるものでもよい
が、例えば実験用小型ミキサーや発泡機などを用いて原
料を均一に連続または非連続に混合することによって、
本発明の硬質ポリウレタンフォームを容易に得ることが
できる。
に説明する。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ない限り重量を表す。また、実施例中、水酸基価および
ポリウレタンフォームの物性は、水酸基価:ポリオール
1g中のOH基に相当する水酸化カリウムのmg数、圧
縮強度:JIS A9514に拠って測定、熱伝導率:
JIS A9514に拠って測定、寸法安定性:AST
M D2126に準拠して測定したものである。また、
ポリオールの粘度測定においては、E型粘度計を使用し
た。フォーム密度は1辺10cmの立方体に切り出した
試料の重量を測定し、立方体の体積で乗じて求めた。脆
性は1辺10cm立方に切り出した試験片の重量を測定
しておき、1辺を粒度AA−120のサンドペーパーで
10回軽く擦った後重量を測定し、重量減少率を算出し
た。
ルとして、トリメチロールプロパンのε−カプロラクト
ン付加物であるプラクセル305[水酸基価:305m
gKOH/g、粘度:1300mPas(25℃)、ダ
イセル化学工業(株)製]を10重量部、グリセリンの
プロピレンオキシド付加物であるサンニックスGP−6
00[水酸基価:280mgKOH/g、粘度:270
mPas(25℃)、三洋化成工業(株)製]を65重
量部およびトリエタノールアミンのプロピレンオキシド
付加物であるサンニックスAP−189[水酸基価:1
000mgKOH/g、粘度:640mPas(25
℃)、三洋化成工業(株)製]を25重量部使用してポ
リオール混合物を調製した。このポリオール混合物の水
酸基価を計算により求めた結果は465mgKOH/g
であり、粘度はE型粘度計で測定した結果、25℃で5
80mPasであった。このポリオール混合物100重
量部に対して、発泡剤として水を8重量部、整泡剤とし
て東レダウコーニング社製のSG−193を2重量部、
アミン触媒としてジアゾビシクロオクタン(DABCO
33LV)を1.5重慮部、および錫触媒としてジブチ
ルチンジラウレート(DBTDL)を0.1重量部加え
攪拌した後、粗製メチレンビスジフェニルイソシアネー
ト(粗製MDI、ルプラネートM−20S、NCO含有
量:30.5g/100g、BASF INOACポリ
ウレタン(株)製)を244重量部添加して10秒間激
しく攪拌して自由発泡させ硬質ポリウレタンフォームを
得た。なお、この時のR値=NCO/OH(当量比)は
1.03であった。
に示す原料および組成を使用した以外は実施例1と同様
の方法で硬質ウレタンフォームを作成した。得られたフ
ォームの物性も合わせて表1に記載した。なお、PCL
303およびPCL308ともトリメチロールプロパン
へのε−カプロラクトン付加物であり、サンニックスG
P−300は三洋化成工業(株)製のトリメチロールプ
ロパンへのプロピレンオキサイド付加物である。
れた硬質ポリウレタンフォームにおける圧縮強度等は前
記特開平5−25243号公報に記載されている水酸基
価350〜500のポリビニルフィラーをグラフトした
ポリエーテルポリオールを使用した水発泡の硬質ポリウ
レタンフォームにおける、圧縮強度の平均値1.52kg
/cm2、寸法安定性−0.6〜−2.3(100℃、24
時間)および−0.1〜−0.8(−20℃、24時
間)、熱伝導率の平均値0.0198kcal/mhr℃よりも
優れていることが明らかである。
FおよびMDI等の性状は以下の通りである。 A:PCL303:OH価=540、粘度:1700m
Pas(25℃)、ダイセル化学工業(株) B:PCL305:OH価=305、粘度:1350m
Pas(25℃)、ダイセル化学工業(株) C:PCL308:OH価=195、粘度:1450m
Pas(25℃)、ダイセル化学工業(株) D:サンニックスGP−600:OH価=280、粘
度:270mPas(25℃)、三洋化成工業(株) E:サンニックスTE−300:OH価=560、粘
度:540mPas(25℃)、三洋化成工業(株) F:サンニックスAP−189:OH価=1000、粘
度:640mPas(25℃)、三洋化成工業(株) 粗製MDI:ルプラネートM−20S、NCO=30.5
g/100g、粘度:196mPas(25℃)、BASF
INOACポリウレタン(株) アミン触媒:DABCO33LV 錫触媒:DBTDL(ジブチルチンジラウレート)、三
共エアプロダクツ(株) 整泡剤:SH−193、東レダウコーニング(株)
基数が少なくとも3個以上であるポリエステルポリオー
ルを全ポリオール成分中、一定の含有量で使用すること
により、オゾン層を破壊するフロン類を発泡剤として使
用することなく、また、火災発生の危険性を伴う低沸点
有機溶剤を使用することなく、水のみを発泡剤と使用し
ても脆性、圧縮強度および熱伝導率の優れた硬質ポリウ
レタンフォームを得ることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 有機ポリイソシアネートとポリオール成
分とを水を発泡剤として触媒の存在下で反応させて硬質
ポリウレタンフォームを製造する方法において、前記ポ
リオール成分として、1分子当たりの活性水素を有する
官能基数が少なくとも3個以上であるポリエステルポリ
オールを全ポリオール成分中に5〜40重量%含み、か
つ全ポリオール成分の平均水酸基価が100〜600m
gKOH/gのものを使用することを特徴とする硬質ポ
リウレタンフォームの製造方法。 - 【請求項2】 全ポリオール成分の平均水酸基価が40
0〜500mgKOH/gである請求項1記載の硬質ポ
リウレタンフォームの製造方法。 - 【請求項3】 前記ポリエステルポリオールの水酸基価
が100〜600mgKOH/gである請求項1または
2記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - 【請求項4】 前記ポリエステルポリオールが少なくと
も3個以上の活性水素基を有する低分子量有機化合物を
開始剤として、一般式1で表されるラクトンを開環付加
重合させて得られる多官能ポリカプロラクトンポリエス
テルポリオールであることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方
法。 <一般式1> 【化1】 (式中、n個のR1およびn個のR2は同一もしくは異な
って、Hまたは炭素数1〜8のアルキル基を表し、nは
整数で、1≦n≦7である。) - 【請求項5】 前記一般式1で表されるラクトンがε−
カプロラクトンであることを特徴とする請求項4記載の
硬質ポリウレタンフォームの製造方法。 - 【請求項6】 前記3個以上の活性水素基を有する低分
子量化合物がグリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リエタノールアミンまたはペンタエリスリトールから選
ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項
4の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。 - 【請求項7】 前記ポリエステルポリオールが常温で液
状であり、且つ25℃における粘度が2000mPas
以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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---|---|---|---|
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