JPH11228628A - ポリエチレン系重合体 - Google Patents

ポリエチレン系重合体

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JPH11228628A
JPH11228628A JP3259498A JP3259498A JPH11228628A JP H11228628 A JPH11228628 A JP H11228628A JP 3259498 A JP3259498 A JP 3259498A JP 3259498 A JP3259498 A JP 3259498A JP H11228628 A JPH11228628 A JP H11228628A
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一男 金森
Isamu Yamamoto
勇 山本
Yoshikatsu Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紡糸工程において糸切れが少なく、不織布に
好適に用いられるポリエチレン系重合体を提供する。 【解決手段】 ゲルパーミエイションクロマトグラフィ
ーにより測定した分子量分布曲線を3分割して得た高分
子量領域の面積(α(H))と中間領域の面積(α
(M))が下記の式を満たすポリエチレン系重合体。 α(M)/α(H)≧13

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡糸工程において
糸切れの少ないポリエチレン系重合体に関する発明であ
る。このポリエチレン系重合体は上記の特徴を有するた
め、不織布に好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】不織布は、今日、紙おむつや生理用品等
の衛生用品の素材として、あるいは、油吸収紙として広
く一般に用いられている。ところで、不織布は、各種の
ポリオレフィン樹脂と他樹脂を共押出しして、紡糸する
ことにより製造されている。しかしながら、従来のポリ
エチレンを使用した場合は、紡糸工程において、溶融張
力が高いため、糸切れが煩雑に起こり、生産性が低下す
るという問題があった。このため、糸切れの少ない素材
が望まれている。従来この問題を解決する方法として、
例えば、溶融張力を低下させるため分子量を低下させる
方法や、高温で成形する方法が提案されているが、いず
れも、強度の低下やエネルギーロスの増大という問題が
クリアされず、市場の要求を十分満足するもの得られて
いないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紡糸工程に
おいて糸切れが少なく、不織布に好適に用いることがで
きるポリエチレン系重合体の提供を目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
つき鋭意検討した結果、特定の触媒系を用いて製造した
新規な性状を有するポリエチレン系重合体は、溶融張力
が低いということを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、以下のポリエチレン系重合体
を提供するものである。 (1)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにより
測定した分子量分布曲線を3分割して得た高分子量領域
の面積(α(H))と中間領域の面積(α(M))が下
記の式(1)の関係を満たすポリエチレン系重合体。
【0005】α(M)/α(H)≧13・・・(1) (2)メルトインデックス(MI)が1〜50 g/10 min で
あり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにより
測定した分子量分布曲線を3分割して得た高分子量領域
の面積(α(H))と中間領域の面積(α(M))が下
記の式(2)の関係を満たすポリエチレン系重合体。
【0006】 α(M)/α(H)≧3.2log(MI)+11・・・(2) (3)下記の(A)、(B)、(C)からなる触媒を用
いて製造される上記(1)または(2)に記載のポリエ
チレン系重合体。 (A)少なくともマグネシウム、ハロゲン、チタンから
なる固体触媒成分 (B)有機アルミニウム化合物 (C)下記の化学式(I)または(II)のいずれかで
表される含酸素有機化合物
【0007】
【化3】
【0008】(ここで、 R1 、R2は水素、炭化水素基、
ヘテロ基、または、置換基を有する炭化水素基であり、
同一でも異なっていてもよい。 R3 、R4、R5は炭化水素
基、または置換基を有する炭化水素基であり、同一でも
異なっていてもよい。また、 R1 、R2は互いに結合して
環状構造を形成してもよい。)
【0009】
【化4】
【0010】(ここで、 R6 は、炭化水素基または、置
換基を有する炭化水素基である。R7〜R11は水素、炭化
水素基、ヘテロ基、または、置換基を有する炭化水素基
である。 また、R6、R7〜R11の炭化水素基、置換基を
有する炭化水素基は、同一でも異なっていてもよい。)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に詳細に説
明する。本発明のポリエチレン系重合体は、ゲルパーミ
エイションクロマトグラフィーにより測定した分子量分
布曲線を3分割して得た高分子量領域の面積(α
(H))と中間領域の面積(α(M))が下記の式
(1)の関係を満たすことが必要である。 α(M)/α(H)≧13・・・(1) ここで、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーによ
り測定した分子量分布曲線を3分割する方法、及びα
(H)とα(M)の求め方については、実施例1に詳細
に記載するが、概略すれば、以下の通りである。すなわ
ち、分子量分布曲線のピーク高さの1/2の分子量を基
準に3分割し、得られた高分子量領域の面積(α
(H))と中間領域の面積(α(M))を求めた。
【0012】本発明においては、α(M)/α(H)が
15以上であるポリエチレン系重合体がより好ましい。
さらに好ましくは、18以上である。13未満では、溶
融張力が高くなり好ましくない。また、 本発明のポリ
エチレン系重合体は、メルトインデックス(MI)が1〜5
0 g/10 min であり、ゲルパーミエイションクロマトグ
ラフィーにより測定した分子量分布曲線を3分割して得
た高分子量領域の面積(α(H))と中間領域の面積
(α(M))が下記の式(2)の関係を満たす。
【0013】 α(M)/α(H)≧3.2log(MI)+11・・・(2) ここで、さらに好ましくは、メルトインデックスが1〜
30 g/10 min である。より好ましくは、1〜20 g/1
0 min である。メルトインデックスが1 g/10min 未満
では、ポリエチレン系重合体の生産性の低下が顕著にな
り好ましくない。また、50 g/10 min を越えるとポリ
エチレン系重合体の強度が低下し、好ましくない。上記
の式(2)の関係を満たさない場合は、溶融張力が高く
なり好ましくない。
【0014】また、本発明のポリエチレン系重合体は、
エチレン単独重合体に制限されることはなく、エチレン
と炭素数が3〜12のα−オレイフィンとの共重合体で
あってもよい。α−オレイフィンとしては、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、4−メチルペンテン−1等を挙げることができ
る。また、1.4−ヘキサジエン、1.9−デカジエン
等のジエン類と共重合したものであってもよい。好まし
くは、炭素数が3〜6のα−オレフィンとの共重合体で
ある。
【0015】また、本発明のポリエチレン系重合体
は、、下記の(A)、(B)、(C)からなる触媒を用
いて製造されるポリエチレン系重合体であることが好ま
しい。 (A)少なくとも Mg , ハロゲン, Tiからなる固体触媒
成分 (B)有機アルミニウム化合物 (C)下記の化学式(I)または(II)のいずれかで
表される含酸素有機化合物
【0016】
【化5】
【0017】(ここで、 R1 、R2は水素、炭化水素基、
ヘテロ基、または、置換基を有する炭化水素基であり、
同一でも異なっていてもよい。 R3 、R4、R5は炭化水素
基、または置換基を有する炭化水素基であり、同一でも
異なっていてもよい。また、 R1 、R2は互いに結合して
環状構造を形成してもよい。)
【0018】
【化6】
【0019】(ここで、 R6 は、炭化水素基または、置
換基を有する炭化水素基である。R7〜R11は水素、炭化
水素基、ヘテロ基、または、置換基を有する炭化水素基
である。 また、R6、R7〜R11の炭化水素基、置換基を
有する炭化水素基は、同一でも異なっていてもよい。)
ここで、(A)の少なくともマグネシウム、チタン、及
びハロゲンからなる固体触媒成分としては以下のような
ものが挙げられる。
【0020】すなわち、固体触媒成分とは、マグネシウ
ム化合物とハロゲン含有チタン化合物または、該化合物
と電子供与体との付加化合物を段階的または一時的に接
触させることにより形成される複合固体であり、特に限
定されることなく各種公知のものを用いることができ
る。一例として、例えば、特公昭46−34092、特
公昭50−32270、特開昭50−95382、特開
昭54−41985、特開昭55−729、特開昭55
−13709、特開昭57−12006、特開昭57−
141409、特開平9−1945222等を挙げるこ
とができる。
【0021】具体的には、固体触媒成分として、例え
ば、金属マグネシウムとアルコールを反応させて得られ
るもの、または金属マグネシウム、アルコール、及び金
属マグネシウム1モルに対し0.0001グラム原子以
上の量のハロゲンを含有するハロゲン含有化合物を反応
させて得られる、少なくともマグネシウム化合物を含有
する固体物質に、チタン化合物を接触させて得られる固
体触媒成分を挙げることができる。また、上記の少なく
ともマグネシウム化合物を含有する固体物質にハロゲン
含有珪素化合物、アルコール、及びチタン化合物を接触
させて得られる固体触媒成分等を挙げることができる。
【0022】上記の少なくともマグネシウム化合物を含
有する固体物質としては、まず実質的に無水の塩化マグ
ネシウム、フツ化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨ
ウ化マグネシウム、マグネシウムジアルコキシドを挙げ
ることができる。マグネシウムジアルコキシドとして
は、炭素数が1から6のアルキル基を有するものが好ま
しい。特に、金属マグネシウムとアルコールとから得ら
れるマグネシウムジアルコキシドが好ましく用いられ
る。この場合、金属マグネシウムは、顆粒状、リボン
状、粉末状等のマグネシウムを用いることができる。ま
た、この金属マグネシウムは、表面に酸化マグネシウム
等の被覆が生成されていないものが好ましい。
【0023】アルコールとしては任意のものを用いるこ
とができるが、炭素数1〜6の低級アルコールを用いる
のが好ましく、特に、エタノールを用いると、触媒性能
の発現を著しく向上させる上記固体物質が得られるので
好ましい。アルコールの純度及び含水量は特に限定され
るものはないが、含水量が多いと、金属マグネシウムの
表面に水酸化マグネシウムの被覆が生成されるので、含
水量が1%以下、特に2000ppm以下のアルコール
を用いるのが好ましい。アルコールの量については問わ
ないが、金属マグネシウム1モルに対して、好ましくは
2〜100モル、特に好ましくは5〜50モルである。
アルコールが多すぎる場合は、モルフォロジーの良好な
固体物質の収率が低下するおそれがあり、また少なすぎ
る場合は、反応層での撹拌がスムースに行われない恐れ
がある。しかし、そのモル比に限定されるものではな
い。
【0024】金属マグネシウムとアルコールとの反応そ
れ自体は、公知の方法と同様に実施することができる。
例えば、金属マグネシウムとアルコールとを還流下(約
79℃)で水素ガスの発生が認められなくなるまで(通
常20〜30時間)反応させて、固体物質を得る方法で
ある。不活性ガス(例えば窒素ガス、アルゴンガス)雰
囲気下で、不活性溶媒(例えば、n−ヘキサン等の飽和
炭化水素)を用いて行うことが好ましい。金属マグネシ
ウム、アルコールの投入については、最初からそれぞれ
の全量を反応槽に投入しておく必要はなく、分割して投
入してもよい。特に好ましい形態は、アルコールを最初
から全量を反応槽に投入しておき、金属マグネシウムを
数回に分割して投入する方法である。
【0025】また、金属マグネシウムとアルコールとハ
ロゲン及び/又はハロゲン含有化合物から得られる固体
物質も、好ましく用いることができる。この場合、金属
マグネシウムとしては任意のものを用いることができ、
上記と同様である。ハロゲンとしては、その種類に特に
制限はないが、塩素、臭素、又はヨウ素が好ましく、特
にヨウ素を好適に使用できる。また、ハロゲン含有化合
物としては特に制限はなくハロゲン原子を含む化合物で
あれば、無機または有機化合物のいずれでもよい。具体
的には、MgCl2 、MgI2 、Mg(OEt)I、M
g(OEt)Cl、MgBr2 、CaCl2 、NaC
l、KBr等のハロゲン含有無機化合物、CH3 I、C
2 2 、CHI3 、CH3 Cl、CH2 Cl2 、CH
Cl3 、CH3 Br、C2 5 I等のハロゲン含有有機
化合物を好適に使用できる。これらの中では、MgCl
2 、MgI2 が好ましい。このハロゲン含有化合物の状
態、形状、粒度等には特に限定されず、任意のものでよ
い。例えば、エタノールのようなアルコール系溶媒で溶
解した形で用いることができる。アルコールの量につい
ては前記と同様である。
【0026】ハロゲン又はハロゲン含有化合物の使用量
は、金属マグネシウム1グラム原子に対して、ハロゲン
原子又はハロゲン含有化合物中のハロゲン原子が、0.
0001グラム原子以上、好ましくは0.0005グラ
ム原子以上、さらに好ましくは、0.001グラム原子
以上である。ハロゲン及びハロゲン含有化合物はそれぞ
れ1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用しても
よい。この場合は、全ハロゲン原子の量を金属マグネシ
ウム1グラム原子に対して、0.0001グラム原子以
上、好ましくは0.0005グラム原子以上、さらに好
ましくは、0.001グラム原子以上とする。ハロゲン
又はハロゲン含有化合物の使用量の上限については特に
制限はなく、目的とする固体物質が得られる範囲で適宜
選択すればよいが、一般的には、全ハロゲン原子の量を
金属マグネシウム1グラム原子に対して、0.06未満
とするのが好ましい。
【0027】金属マグネシウムとアルコールとハロゲン
及び/又はハロゲン含有化合物との反応それ自体は、公
知の方法と同様に実施することができる。例えば、金属
マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/又はハロゲ
ン含有化合物とを還流下(約79℃)で水素ガスの発生
が認められなくなるまで(通常20〜30時間)反応さ
せて、固体物質を得る方法である。具体的には、例えば
ハロゲンとしてヨウ素を用いる場合、金属マグネシウム
を含むアルコール中に固体状のヨウ素を投入し、その後
に加熱還流する方法、金属マグネシウムを含むアルコー
ル中にヨウ素のアルコール溶液を滴下投入後加熱還流す
る方法、金属マグネシウムを含むアルコールを加熱しな
がらヨウ素のアルコール溶液を滴下する方法等が挙げら
れる。いずれの方法においても、不活性ガス(例えば窒
素ガス、アルゴンガス)雰囲気下で、場合によっては不
活性溶媒(例えば、n−ヘキサン等の飽和炭化水素)を
用いて行うことが好ましい。
【0028】金属マグネシウム、アルコール、ハロゲン
及び/又はハロゲン含有化合物の投入については、最初
からそれぞれの全量を反応槽に投入しておく必要はな
く、分割して投入してもよい。特に好ましい形態は、ア
ルコールを最初から全量を反応槽に投入しておき、金属
マグネシウムを数回に分割して投入する方法である。こ
のようにした場合は、水素ガスの一時的な大量発生を防
ぐことができ、安全面からも非常に望ましい。また、反
応槽も小型化することが可能となる。さらには、水素ガ
スの一時的な大量発生により引き起こされるアルコー
ル、ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物の飛沫同伴
を防ぐことも可能となる。分割する回数は、反応槽の規
模を勘案して決定すればよく、特に問わないが、操作の
煩雑さを考えると通常5〜10回が好適である。また、
反応自体は、バッチ式、連続式のいずれでもよい。さら
には、最初から全量投入したアルコール中に金属マグネ
シウムを先ず少量投入し、反応により生成した生成物を
別の槽に分離して除去した後、再び金属マグネシウムを
少量投入するという操作を繰り返すということも可能で
ある。
【0029】さらには、固体物質として、ハロゲン化マ
グネシウムをエステル、ケトン、カルボン酸、エーテ
ル、アミン及びホスフィン等の電子供与体で処理したも
のやハロゲン化マグネシウムをアルコールで予備処理し
た後、有機アルミニウム化合物または四塩化珪素等と反
応させたもの等も採用できる。また、本発明では、固体
触媒成分は、前記の固体物質に担体に少なくともチタン
化合物を接触させて得られるものである。
【0030】このチタン化合物としては、下記の一般式
(3) TiX1 n (OR1 4-n ・・・(3) (式中、X1 はハロゲン原子、特に塩素原子が好まし
く、R1 は炭素数1〜10の炭化水素基、特に直鎖また
は分岐鎖のアルキル基であり、R1 が複数存在する場合
には、それらは互いに同じでも異なってもよい。nは0
〜4の整数である。)で表されるチタン化合物を用いる
ことができる。具体的には、Ti(O−i−C3 7
4 、Ti(O−C4 9 4 、TiCl(O−C
2 5 3 、TiCl(O−i−C3 7 3 、TiC
l(O−C4 9 3 、TiCl2 (O−C
4 9 2 、TiCl2 (O−i−C3 7 2 、Ti
Cl4 等を挙げることができるが、特にTiCl4 が好
ましい。
【0031】また、固体触媒成分は、上記の固体物質に
ハロゲン含有珪素化合物、アルコール、及びチタン化合
物を接触させて得られるものであってもよい。固体触媒
成分のチタン化合物は上記一般式(3)と同様である。
また、固体触媒成分のハロゲン含有珪素化合物として
は、下記の一般式(4) X2 n Si(OR2 4-n ・・・(4) (式中、X2 はハロゲン原子であり、特に塩素原子、臭
素原子が好ましく、R2は、炭素数1〜8のアルキル基
であり、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
nは1〜4の整数である。)で表される珪素化合物を用
いることができる。具体的には、SiCl4 、SiBr
4 、SiCl3 (OCH3 )、SiCl2(OC
2 5 2 等を挙げることができ、これらは単独あるい
は混合物として用いることができる。
【0032】また、固体触媒成分のアルコールとして
は、直鎖または分岐鎖の脂肪族または芳香族のアルコー
ルを用いることができる。好ましくは、炭素数が1〜8
の第1または第2アルコールである。具体的には、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、
オクタノール、シクロペンタノール等を挙げることがで
きる。
【0033】これらの固体触媒成分は、以下のようにし
て調製される。まず、固体触媒成分が、前記の固体物質
と少なくともチタン化合物を接触させて得られるもので
ある場合は、上記固体物質を不活性溶媒中に分散させ
る。この不活性溶媒としては固体物質及び上記固体触媒
成分と不活性なものであれば特に制限はなく、脂肪族炭
化水素、脂環族炭化水素等の各種の溶媒を使用すること
ができる。具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、シクロヘキサン等が好適である。また、固体
物質の添加量は特に制限はないが、操作の便宜から溶媒
1dm3 あたり50〜500gとすることが好ましい。
【0034】次いで、この分散系に上記固体触媒成分と
してのチタン化合物を添加し、常圧または加圧下で0〜
200℃好ましくは50〜150℃の温度条件下で攪拌
しながら行う。チタン化合物の添加量は固体物質(マグ
ネシウムのモル数)に対して等モル以上、好ましくは過
剰量とする。具体的には、1〜20倍モル以上、好まし
くは1.5〜10倍モル量とする。反応持間は反応温度
にもよるが通常5分〜10時間、好ましくは30分〜8
時間とする。なお、無溶媒反応の場合は、上記温度・時
間にて、ボールミル等による機械的混合を行えばよい。
【0035】また、本発明の固体触媒成分が、前記の固
体物質とハロゲン含有珪素化合物、アルコール、及びチ
タン化合物を接触させて得られるものである場合は、上
記固体物質を不活性溶媒中に分散させる。この不活性溶
媒としては、上記と同様である。次いで、この分散系に
上記固体触媒成分としてのハロゲン含有珪素化合物及び
アルコールを所定の温度・時間にて攪拌しながら反応さ
せ、固体物質を変成する。ハロゲン含有珪素化合物の添
加量は、固体物質に対して、ハロゲン/マグネシウム
(原子比)が1以下となる量とする。好ましくは、この
比を0.2〜1の範囲とし、さらに好ましくは0.5〜
1の範囲とする。この比が1を超えると生成するポリエ
チレンの微粒子(105mμ以下)の量が多くなり好ま
しくない。また、アルコールの添加量は、固体物質(マ
グネシウムのモル数)に対して0.1倍のモル数以上と
する。この添加量の上限については特に制限はないが、
多量の使用はチタン化合物の浪費となるので、通常は珪
素に含まれるハロゲンと等量モルを目安とする。アルコ
ールの添加量がこの下限未満の場合は、重合活性の向上
またはポリマーの嵩密度の向上が十分期待できない。
【0036】この反応温度は通常0〜150℃、好まし
くは20〜100℃とする。また、反応時間は反応温度
にもよるが、通常5分間〜5時間、好ましくは30分間
〜3時間とする。なお、上記の反応における3種類の固
体触媒成分の接触順序は、特にこれに制限されるもので
はなく、まず、固体物質とハロゲン含有珪素化合物を反
応させ、次いで該反応系にアルコールの添加処理するよ
うに、2段階に分けて行ってもよい。なお、上記したよ
うに、溶媒を用いる反応は本発明の好ましい態様である
が、無溶媒下で行うことも可能である。この場合は、た
とえば、固体生成物、ハロゲン含有珪素化合物、アルコ
ールを所定の割合でボールミル等により直接機械的に混
合すればよい。固体物質を変性後、さらにチタン化合物
を添加し、常圧または加圧下で0〜200℃、好ましく
は50〜150℃の温度条件で攪拌しながら反応を行
う。チタン化合物の添加量は、固体物質(マグネシウム
のモル数)に対して等モル以上、好ましくは過剰量とす
る。具体的には、1〜20倍モル以上、好ましくは1.
5〜10倍モル量とする。反応持間は反応温度にもよる
が、通常5分間〜10時間、好ましくは30分間〜8時
間とする。なお、無溶媒反応の場合は、上記温度・時間
にてボールミル等による機械的混合を行えばよい。以上
の反応行った後、反応生成物から固体物質を分離し、洗
浄する。この際の洗浄は、炭素数5〜10の不活性の炭
化水素溶媒、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ヘプタン等を用いて行う。洗浄した固体触媒成分は
そのまま用いてもよく、さらに不活性気体中で不活性炭
化水素溶媒に適当な濃度で分散した触媒成分として用い
てもよい。
【0037】固体物質として好適である金属マグネシウ
ムとアルコールを反応させて得られるもの、または金属
マグネシウム、アルコール及び金属マグネシウム1モル
に対して0.0001グラム原子以上の量のハロゲンを
含有するハロゲン含有化合物を反応させて得られるもの
である場合は、これらと、ハロゲン含有珪素化合物、ア
ルコール、及びチタン化合物を接触させる組み合わせが
好適である。
【0038】また、ここで(B)の有機アルミニウム化
合物としては、下記の一般式(5) AlR2 n 2 3-n ・・・(5) (式中、R2 は炭素数1〜10のアルキル基、シクロア
ルキル基またはアリール基であり、X2 はハロゲン原子
であり、塩素原子または臭素原子が好ましい。nは1〜
3の整数である。)で表される化合物が用いられる。具
体的には、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチ
ルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウ
ムモノクロリド、ジエチルアルミニウムモノエトキシ
ド、エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げること
ができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0039】また、ここで(C)の(I)式で表される
含酸素化合物において、R1 、R2は水素、炭化水素
基、ヘテロ基、または、置換基を有する炭化水素基であ
り、同一でも異なってもよい。炭化水素基としては、特
に制限はなく、脂肪族系炭化水素や芳香族系炭化水素を
用いることができる。また、脂肪族系炭化水素として
は、直鎖状炭化水素でもよく、分岐状炭化水素でもよ
く、脂環式炭化水素でもよい。ヘテロ基としては、炭素
や水素以外にハロゲン、酸素、窒素、イオウ原子等のい
ずれかを含む化合物であり、具体的には、アミノ基やカ
ルボキシル基等を挙げることができる。また、置換基を
有する炭化水素基としての置換基としては特に制限はな
く、上記の炭化水素基またはヘテロ基を挙げることがで
きる。
【0040】また、R1 、R2 は互いに結合して環状構
造を形成してもよい。具体的には、環状構造として脂肪
族環、芳香族環、ヘテロ環等を挙げることができる。ま
た、R3 、R4 、R5 は炭化水素基、または、置換基を
有する炭化水素基であり、同一でも異なってもよい。こ
こで、炭化水素基、または、置換基を有する炭化水素基
は上記したものと同じものを使用することができる。
【0041】(C)の(I)式で表される含酸素化合物
の具体例としては、2−(2−エチルヘキシル)−1,
3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−1,3−
ジメトキシプロパン、2−ブチル−1,3−ジメトキシ
プロパン、2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2−シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2−フェニル−1,3−ジメトキシプロパン、2−
クミル−1,3−ジメトキシプロパン、2−(2−フェ
ニルエチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−(2
−シクロヘキシルエチル)−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2−(2,2−ジフェニルエチル)−1,3−ジメ
トキシプロパン、2−(p−クロロフェニル)−1,3
−ジメトキシプロパン、2−(1−ナフチル)−1,3
−ジメトキシプロパン、2−(2−フルオロフェニル)
−1,3−ジメトキシプロパン、2−(1−ナフチル)
−1,3−ジメトキシプロパン、2−(p−t−ブチル
フェニル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジ
シクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2
−ジエチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジ
プロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジブ
チル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−
プロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−
2−ベンジル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチ
ル−2−エチル1,3−ジメトキシプロパン、2−メチ
ル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、
2−メチル−2−フェニル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2−メチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジメト
キシプロパン、2,2−ビス(p−クロロフェニル)−
1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(2−シク
ロヘキシルエチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2
−メチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2−メチル−2−(2−エチルヘキシル)−1,
3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,
3−ジメトキシプロパン、2,2−ジフェニル−1,3
−ジメトキシプロパン、2,2−ジベンジル−1,3−
ジメトキシプロパン、2,2−ビス(2−シクロヘキシ
ルエチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジ
イソブチル−1,3−ジエトキシプロパン、2,2−ジ
イソブチル−1,3−ジブトキシプロパン、2−イソブ
チル−2−イソプロピル−1,3−ジブトキシプロパ
ン、2,2−ジ−s−ブチル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2,2−ジ−t−ブチル−1,3−ジメトキシプ
ロパン、2,2−ジネオペンチル−1,3−ジメトキシ
プロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,
3−ジブトキシプロパン、2−フェニル−2−ベンジル
−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシル−
2−シクロヘキシルメチル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2,3−ジフェニル−1,4−ジエトキシブタン、
2,3−ジシクロヘキシル−1,4−ジエトキシブタ
ン、2,3−ジシクロヘキシル−1,4−ジメトキシブ
タン、2,2−ジベンジル−1,4−ジエトキシブタ
ン、2,3−ジイソプロピル−1,4−ジエトキシブタ
ン、2,2−ビス(p−メチルフェニル)−1,4−ジ
メトキシブタン、2,3−ビス(p−クロロフェニル)
−1,4−ジメトキシブタン、2,3−ビス(p−フル
オロフェニル)−1,4−ジメトキシブタン、2,4−
ジフェニル−1,5−ジメトキシペンタン、2,5−ジ
フェニル−1,5−ジメトキシペンタン、2,4−ジイ
ソプロピル−1,5−ジメトキシペンタン、2,4−ジ
イソブチル−1,5−ジメトキシペンタン、2,4−ジ
イソアミル−1,5−ジメトキシペンタン、3−メトキ
シメチルテトラヒドロフラン、3−メトキシメチルジオ
キサン、1,3−ジイソアミロキシプロパン、1,2−
ジイソブトキシプロパン、1,2−ジイソブトキシエタ
ン、1,3−ジイソアミロキシエタン、1,3−ジイソ
アミロキシプロパン、1,3−ジイソネオペンチロキシ
エタン、1,3−ジネオペンチロキシプロパン、2,2
−テトラメチレン−1,3−ジメトキシプロパン、2,
2−ペンタメチレン−1,3−ジメトキシプロパン、
2,2−ヘキサメチレン−1,3−ジメトキシプロパ
ン、1,2−ビス(メトキシメチル)シクロヘキサン、
2,8−ジオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、3、7
−ジオキサビシクロ〔3,3,1〕ノナン、3、7−ジ
オキサビシクロ〔3,3,0〕オクタン、3,3−ジイ
ソブチル−1,5−オキソノナン、6,6−ジイソブチ
ルジオキシヘプタン、1,1−ジメトキシメチルシクロ
ペンタン、1,1−ビス「ジメトキシメチル」シクロヘ
キサン、1,1−ビス「ジメトキシメチル」ビシクロ
〔2,2,1〕ヘプタン、2−メチル−2−メトキシメ
チル−1,3−ジメトキシプロパン、2−シクロヘキシ
ル−2−エトキシメチル−1,3−ジエトキシプロパ
ン、2−シクロヘキシル−2−メトキシメチル−1,3
−ジエトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3
−ジエトキシシクロヘキサン、2−イソプロピル−2−
イソアミル−1,3−ジメトキシシクロヘキサン、2−
シクロヘキシル−2−メトキシメチル−1,3−ジメト
キシプロパン、2−イソプロピル−2−メトキシメチル
−1,3−ジメトキシシクロヘキサン、2−イソブチル
−2−メトキシメチル−1,3−ジメトキシシクロヘキ
サン、2−シクロヘキシル−2−エトキシメチル−1,
3−ジエトキシクロヘキサン、2−シクロヘキシル−2
−エトキシメチル−1,3−ジメトキシクロヘキサン、
2−イソプロピル−2−エトキシメチル−1,3−ジエ
トキシシクロヘキサン、2−イソプロピル−2−エトキ
シメチル−1,3−ジメトキシシクロヘキサン、2−イ
ソブチル−2−エトキシメチル−1,3−ジエトキシシ
クロヘキサン、2−イソブチル−2−エトキシメチル−
1,3−ジメトキシシクロヘキサン等を挙げることがで
きる。これらのうち好ましいものとしては、2−イソプ
ロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソブチル
−1,3−ジメトキシプロパンなどの1,3−ジアルコ
キシプロパン類を挙げることができる。また、これらの
含酸素化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上
を併用して用いてもよい。
【0042】また、(C)の(II)式で表される含酸
素化合物において、R6 は、炭化水素基、または、置換
基を有する炭化水素基である。炭化水素基、または、置
換基を有する炭化水素基としては、特に制限はなく、上
記(I)式において記載した炭化水素基または置換基を
有する炭化水素基を用いることができる。R7 〜R11
水素、炭化水素基、ヘテロ基、または、置換基を有する
炭化水素基である。ここで、炭化水素基、ヘテロ基、ま
たは、置換基を有する炭化水素基は、上記(I)式にお
いて記載したものと同じものを使用することができる。
【0043】また、R6 およびR7 〜R11の炭化水素
基、または、置換基を有する炭化水素基は、同一でも異
なってもよい。(C)の(II)式で表される含酸素化
合物の具体例としては、m−メトキシトルエン、o−メ
トキシトルエン、m−メトキシフェノール、2−メトキ
シ−4−メチルフェノール、ビニルアニソール、p−
(1−プロペニル)アニソール、p−アリルアニソー
ル、1,3−ビス(p−メトキシフェノール)−1−ペ
ンテン、5−アリル−2−メトキシフェノール、4−ア
リル−2−メトキシフェノール、4−ヒドロキシ−3−
メトキシベンジルアルコ−ル、メトキシベンジルアルコ
−ル、ニトロアニソール、ニトロフェネトールなどのモ
ノアルコキシ化合物、o−ジメトキシベンゼン、m−ジ
メトキシベンゼン、p−ジメトキシベンゼン、3,4−
ジメトキシトルエン、2,6−ジメトキシトルエン、
2,6−ジメトキシフェノール、1−アリル−3,4−
ジメトキシベンゼンなどのジアルコキシ化合物および
1,3,5−トリメトキシベンゼン、5−アリル−1,
2,3−トリメトキシベンゼン、5−アリル−1,2,
4−トリメトキシベンゼン、1,2,3−トリメトキシ
−5−(1−プロペニル)ベンゼン、1,2,4−トリ
メトキシ−5−(1−プロペニル)ベンゼン、1,2,
3−トリメトキシベンゼン、1,2,4−トリメトキシ
ベンゼンなどのトリアルコキシ化合物等を挙げることが
できる。これらの中で、ジアルコキシ化合物およびトリ
アルコキシ化合物が好適である。これらのアルコキシ基
含有芳香化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0044】本発明においては、固体触媒成分と有機ア
ルミニウム化合物及び含酸素化合物を用いる割合には特
に制限はないが、含酸素化合物に対する固体触媒成分中
のTi原子の割合は0.001〜10(mol /mol )の範
囲で行うのが好ましい。この割合が10を越えると重合
活性が低下し好ましくない。また、0.001未満では
溶融粘度の低下が不充分である。さらに好ましくは0.
1〜5(mol/mol)である。また、有機アルミニウムに対
する遷移金属原子(具体的には、固体触媒成分中の遷移
金属原子のことで、Ti等を指す)の割合は1〜1,0
00(mol /mol)の範囲で行うのが好ましく、さらに好
ましくは10〜100(mol /mol),特に好ましいの
は、20〜50(mol /mol)である。有機アルミニウム
化合物及び含酸素化合物の割合に特に制限はないが、上
記の固体触媒成分と含酸素化合物の割合の範囲で行うの
が好ましい。
【0045】また、重合に際し、固体触媒成分と有機ア
ルミニウム化合物及び含酸素化合物の接触の方法に特に
制限はなく、具体的には、以下のような方法で行っても
全く問題はない。固体触媒成分と有機アルミニウム化合
物を予め接触させてから、重合を実施してもよいし、重
合系内に両者を別々に導入してもよい。さらには、固体
触媒成分と含酸素化合物を予め接触させてから、重合を
実施してもよいし、重合系内に両者を別々に導入しても
よい。固体触媒成分と有機アルミニウム化合物、含酸素
化合物を予め接触させてから重合を実施しても良い。有
機アルミニウム化合物と含酸素化合物を予め接触させて
から、重合を実施してもよいし、別々に導入してもよ
い。好ましくは、固体触媒成分と有機アルミニウム化合
物を予め接触させてから含酸素化合物を接触させて用い
る方法が好ましい。
【0046】本発明においては、重合する場合、必要に
応じ、エステル、アミン、有機シラン化合物等の電子供
与体を固体触媒成分や重合系に添加しても良い。エステ
ル、アミン、有機シラン化合物には特に制限はないが、
フタル酸ジブチル、マロン酸ジブチル、トリエチルアミ
ン、トリメチルアミン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
シクロヘキシルジメトキシシラン等を挙げることができ
る。
【0047】本発明においては、重合を行う前に、少量
のα−オレフィンで予備重合をおこなってもよい。予備
重合に用いるα−オレフィンとしては特に制限はなく、
具体的には、前記のα−オレフィンを用いることができ
る。この中で、炭素数が3〜6のα−オレフィンが好ま
しい。予備重合する量は、特に制限はないが、0.1〜
100(g/g固体触媒成分)である。好ましくは、
0.1〜10(g/g固体触媒成分)である。 予備重
合の条件に特に制限はなく、前記した重合の条件で実施
すればよい。
【0048】重合反応は回分操作、連続操作いずれでも
よく、また、スラリー重合、溶液重合、気相重合、塊状
重合など様々な反応を用いて行うことができる。スラリ
ー重合、溶液重合では、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の不活性炭化水
素溶媒中で行われる。重合反応は比較的低温で進行し、
反応温度は40℃から100℃の範囲として、反応圧力
は常圧から10気圧程度とすればよい。また、反応系に
水素等の分子量調節剤を加え、得られる重合体の分子量
を調節してもよい。
【0049】エチレンと他のα−オレフィンと共重合に
ついては、前記した重合条件及び方法と同様に行うこと
ができる。また、本発明のポリエチレン系重合体は、反
応条件の異なる2基以上の反応器を用いて製造すること
が可能である。この場合、いずれかの反応器でエチレン
の単独重合を行い、他の反応器でα−オレフィンを加え
てエチレンと共重合させる方法を採用してもよい。
【0050】
〔実施例1〕
(1)固体物質の調整 攪拌機付き反応槽(内容積0.5dm3) を窒素ガスで充分に
置換した後、金属マグネシウム8g、エタノール 121g 、
及びヨウ素0.1gを投入し、攪拌しながら、還流条件下で
系内から水素ガスの発生が無くなるまで反応させ、固体
状生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧
乾燥させた固体状生成物25g 及びヘキサン0.2dm3をステ
ンレス製ボールミル( 内容積0.04dm3 、ステンレス製ボ
ールの径1.2cm を100 個) に入れて、10時間粉砕を行っ
た。その後、ヘキサンを減圧留去し、固体物質を得た。 (2)固体触媒成分(a)の調整 窒素ガスで充分に置換した攪拌機付き反応槽(内容積0.
5dm3)に、上記で得らた固体物質15g 及び脱水したヘキ
サン0.35dm3 を加え、攪拌下で、四塩0.0038dm 3 、エタ
ノール0.0038dm3 を加えて、70℃で2 時間反応を行っ
た。で、四塩化チタン0.020dm3加えて、70℃で6 時間反
応させた後、ヘキサンで洗浄して固体触媒成分(a)を
得た。 (3)ポリエチレン系重合体の製造 内容積 7 dm3の攪拌機付きステンレス製オートクレーブ
にヘキサン 5.0 dm3、プロピレン 18.1 g を導入し、80
℃に加熱した。エチレン及び水素をそれぞれ 1.80 Kg c
m -2、 2.16 Kg cm -2 の分圧になるように系内に導入
した。さらにトリイソブチルアルミニウム 0.45 m mol
、固体触媒成分(a)を Ti 換算で 0.15 m mol 、含
酸素化合物として1−アリル−3,4−ジメトキシベン
ゼン(以下、ADMBと略す)0.038 m mol を加え、重
合を開始した。エチレン分圧を1.8Kg/cm2Gに保つように
調圧器を通してエチレンを連続的に供給した。60分後
に系内を脱圧し、固体部を濾別することでポリマーを得
た。得られたポリマーを窒素気流中80℃にて12hr乾燥し
た。
【0051】得られたポリマーについて、下記に記載し
た方法により樹脂特性を評価し、結果を表1に示す。 (4)樹脂特性の評価方法 以下の方法により、樹脂の特性を評価した。 1) メルトインデックス(MI(g/10min) ) JIS K7210(B法) に従い、温度190 ℃、荷重21
60gで測定した。 2) 高分子量領域の面積(α(H))及び中間領域の面
積(α(M)) 下記のゲルパーミエイションクロマトグラフィー測定条
件にて測定した分子量分布曲線を3分割し,対数正規分
布にして面積を算出した。分子量分布曲線を3分割する
方法は、図1に示すように、ピークの高さの1/2の時
の分子量(低分子量側の分子量ML 及び高分子量側の分
子量MH )を基準とし、分子量がML 以下の部分を低分
子量領域、MH 以上の部分を高分子量領域、その間を中
間領域となるように行った。高分子量域の面積(α
(H))と中間領域の面積(α(M))は、3分割して
得た分子量分布曲線を対数正規分布にして、面積を算出
して求めた。これらは、具体的には、Jandel社のPeakFi
t を用いて求めた。
【0052】ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
の測定は、具体的には、以下のように行った。150 ℃に
加熱した 1,2,4−トリクロルベンゼンにサンプルを溶解
し、1時間攪拌したものを試料溶液(サンプル濃度:10
g/dm3) とした。試料溶液(2X 10 -8 dm3) を 135℃で
カラム(東ソー(株)製・GMH-6HT)に注入し、RI検出器
(WATERS 社(株)製) で分離成分を検出した。
【0053】ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
測定条件 検出器: 液クロマトグラフ用RI検出器( 波長=3.41 μm) 溶媒 : 1,2,4 −トリクロルベンゼン( 測定温度=135
℃) 濃度 : 0.1(w/v%),注入量4x10-4 dm3 カラム: 東ソー(株)製・GMH-6HT(流速=1.0 dm3/ 分) 検量線: UNIVERSAL CALIBRATION 解析プログラム:HT-GPC(VER.1.0) 3)溶融張力(g) 東洋精器(株)製のメルトテンションテスターを用い、
温度150 ℃、押出速度10mm/min、回転数50rpm で測定し
て求めた。 〔実施例2−4〕所定のMIとなるようADMBの添加
量及び水素/エチレン比を表に記載したように変更した
以外は実施例1と同様の方法で重合を行った。得られた
結果を表1に示す。 〔実施例5〕実施例1において、ADMBの代わりに
1,2,3,−トリメトキシベンゼン(以下、TMBと
略す)を用い、所定のMIとなるよう水素/エチレン比
を表に記載したように変更した以外はに変えた以外は実
施例1と同様に重合を行った。また、樹脂特性について
も実施例1と同様に行った。得られた結果を表1に示
す。 〔実施例6〕 (1)固体物質の調整 窒素ガスで十分に置換した攪拌機付きガラス製フラスコ
(内容積 0.5 dm3) にエタノール 121 g、金属マグネシ
ウム 8 g、及び、ヨウ素 0.1 gを加えた。還流条件下、
水素の発生が認められなくなるまで反応を行った。 (2)固体触媒成分(b)の調製 得られた固体物質 30 g を別の窒素ガスで十分に置換し
た攪拌機付きガラス製フラコ(内容積 0.5 dm3) に移
し、n−ヘプタン 0.15 dm3 、四塩化珪素 0.045dm3
及び、フタル酸−n−ブチル 0.055 dm3を加えた。この
混合物を 90 ℃まで加熱し、四塩化チタン 0.14 dm3
加え、120 ℃で2時間反応させた。反応物の上澄みをデ
カンテーションして取り除き、残った固体成分を 80 ℃
に加熱したn−ヘプタン 0.5 dm3で洗浄した。洗浄固体
成分に四塩化チタン 0.3 dm3を加え、110 ℃で2時間反
応させた。得られた固体成分を 0.5 dm3のn−ヘプタン
で5回洗浄し、固体触媒成分(b)を得た。 (3)ポリエチレン系重合体の製造 内容積 7 dm3の攪拌機付きステンレス製オートクレーブ
にヘキサン 5.0 dm3、プロピレン 20.5 g を導入し、80
℃に加熱した。エチレン及び水素をそれぞれ 1.95 Kg c
m -2、 2.38 Kg cm -2 の分圧になるように系内に導入
した。さらにトリエチルアルミニウム 0.55 m mol 、固
体触媒成分(b)を Ti 換算で 0.22 mmol 、含酸素化
合物として3,4−ジメトキシトルエン(以下DMTと
略す)0.068 m mol を加え、重合を開始した。エチレン
分圧が1.95Kg/cm2になるように調圧器を通してエチレン
を連続的に供給した。60分後に系内を脱圧し、固体部
を濾別することによりポリマーを得た。実施例1と同様
に行い樹脂特性を評価した。結果を表1に示す。 〔実施例7−8〕所定のMIとなるようDMTの添加量
及び水素/エチレン比を表に記載したように変更した以
外は実施例6と同様の方法で重合を行った。実施例1と
同様に行い樹脂特性を評価した。得られた結果を表2に
示す 〔比較例1−2〕固体物質の調整及び固体触媒成分
(a)の調製は、実施例1と同様に行った。ポリエチレ
ン系重合体の製造において、含酸素化合物の添加を行わ
なかった以外は実施例1と同様の方法で重合を行った。
実施例1と同様に行い樹脂特性を評価した。得られた結
果を表3に示す。 〔比較例3−4〕固体物質の調整及び固体触媒成分
(b)の調製は、実施例6と同様に行った。ポリエチレ
ン系重合体の製造において、含酸素化合物の添加を行わ
なかった以外は実施例6と同様の方法で重合を行った。
実施例1と同様に行い樹脂特性を評価した。得られた結
果を表3に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明により、ポリエチレン樹脂の分子
量を低下させることなく、溶融張力を低下することがが
でき、紡糸工程において糸切れが少なく、不織布として
好適に使用可能なポリエチレン系材料を得ることができ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用にあたりGPC測定により求めた
分子量分布曲線を3分割する方法を示した図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルパーミエイションクロマトグラフィ
    ーにより測定した分子量分布曲線を3分割して得た高分
    子量領域の面積(α(H))と中間領域の面積(α
    (M))が下記の式(1)の関係を満たすポリエチレン
    系重合体。 α(M)/α(H)≧13・・・(1)
  2. 【請求項2】 メルトインデックス(MI)が1〜50 g/1
    0 min であり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィ
    ーにより測定した分子量分布曲線を3分割して得た高分
    子量領域の面積(α(H))と中間領域の面積(α
    (M))が下記の式(2)の関係を満たすポリエチレン
    系重合体。 α(M)/α(H)≧3.2log(MI)+11・・・(2)
  3. 【請求項3】 下記の(A)、(B)、(C)からなる
    触媒を用いて製造される請求項1または請求項2に記載
    のポリエチレン系重合体。 (A)少なくともマグネシウム、ハロゲン、チタンから
    なる固体触媒成分 (B)有機アルミニウム化合物 (C)下記の化学式(I)または(II)のいずれかで
    表される含酸素有機化合物 【化1】 (ここで、 R1 、R2は水素、炭化水素基、ヘテロ基、ま
    たは、置換基を有する炭化水素基であり、同一でも異な
    っていてもよい。 R3 、R4、R5は炭化水素基、または置
    換基を有する炭化水素基であり、同一でも異なっていて
    もよい。また、 R1 、R2は互いに結合して環状構造を形
    成してもよい。) 【化2】 (ここで、 R6 は、炭化水素基または、置換基を有する
    炭化水素基である。R7〜R11は水素、炭化水素基、ヘテ
    ロ基、または、置換基を有する炭化水素基である。ま
    た、R6、R7〜R11の炭化水素基、置換基を有する炭化水
    素基は、同一でも異なっていてもよい。)
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