JPH11227144A - 表層にファジーな透明性を持つ熱硬化性樹脂化粧板 - Google Patents

表層にファジーな透明性を持つ熱硬化性樹脂化粧板

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JPH11227144A
JPH11227144A JP4855898A JP4855898A JPH11227144A JP H11227144 A JPH11227144 A JP H11227144A JP 4855898 A JP4855898 A JP 4855898A JP 4855898 A JP4855898 A JP 4855898A JP H11227144 A JPH11227144 A JP H11227144A
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JP
Japan
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paper
surface layer
decorative board
impregnated
thermosetting resin
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Pending
Application number
JP4855898A
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English (en)
Inventor
Michio Kimura
三千夫 木村
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NIHON DECOLUXE CO Ltd
Original Assignee
NIHON DECOLUXE CO Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に表われる模様模様、色彩等が人
工的で冷たい感じを呈しない、ファジーな透明性により
柔らかみ、暖かみが感じられ、しかも自然な質感を有す
る熱硬化性樹脂化粧板を提供する。 【解決手段】 化粧面となる表層及びコア層を積層し
加熱加圧成型してなる熱硬化性樹脂化粧板において、表
層に未晒しクラフト紙重量420g/m2以下を用い、
熱硬化性樹脂を重量比60%〜150%含浸した表面紙
を用い成型したことを特徴とし、化粧面となる表層に用
いられる未晒しクラフト紙が、樹脂繊維、ガラス繊維も
しくは植物繊維又は雲母のチップ材を混抄した未晒しク
ラフト紙であることを特徴とし、さらにコア層に用いる
含浸紙が、酸化チタン混抄紙で重量50g/m2以上が
好ましく、重量比30%〜130%の熱硬化性樹脂を含
浸していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、什器、オフィス家
具、オーディオ機器、カウンター、建築内装材、壁装材
等の表面に使用する熱硬化性樹脂化粧板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、表面に使用する熱硬化性樹脂化粧
板としては、単色の酸化チタン抄造紙または、木目、石
目もしくは抽象等を印刷した酸化チタン混抄紙にメラミ
ン樹脂を含浸し、これを表層とすることにより、意匠性
を持たせたものが一般的であった。この酸化チタン混抄
紙を使用する従来の化粧板は、酸化チタン混抄紙が高い
遮蔽性を有するので、その下側に位置するクラフト紙の
色を遮蔽することから、印刷面を有する表層がクラフト
紙の色彩の影響を受けることがなく、印刷面の色彩や模
様が美麗に表面に現われる。そのため、鮮やかな色彩や
模様の化粧面を有する化粧板を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の熱硬
化性樹脂化粧板は、鮮やかな模様や色彩の化粧面を有す
る一方、表面に表われる模様や色彩が酸化チタン混抄紙
の印刷面により規制されることから、人工的ないわゆる
作り物の感じが強くなり、全体として深みに欠け、雅趣
に乏しいという欠点がある。近年、自然志向の高まりと
嗜好の多様化から、より自然の素材に近い感じのものが
求められるようになってきたことから、本発明は未晒し
クラフト紙が樹脂板化した時に有するファジーな透明性
を生かし自然でかつソフトな質感を生かすことにより、
これらの問題を解決し、さらに熱硬化性樹脂化粧板の未
晒しクラフト紙への含浸技術を安定化し、しかも安価な
未晒しクラフト紙を表層に用いることで、より安価な熱
硬化性樹脂化粧板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
達成するものであり、化粧面となる表層及びコア層を積
層し加熱加圧成型してなる熱硬化性樹脂化粧板におい
て、表層に未晒しクラフト紙重量420g/m2以下を
用い、熱硬化性樹脂を重量比60%〜150%含浸した
表面紙を用い成型したことを特徴とする。さらに、化粧
面となる表層に用いられる未晒しクラフト紙が、樹脂繊
維、ガラス繊維もしくは植物繊維又は雲母のチップ材を
混抄した未晒しクラフト紙であることを特徴とする。さ
らに、コア層に用いる含浸紙が、酸化チタン混抄紙で重
量50g/m2以上が好ましく、重量比30%〜130
%の熱硬化性樹脂を含浸していることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面と
ともに説明する。図2は、熱硬化性樹脂化粧板のうち広
く知られているメラミン樹脂化粧板の一般的な構成を示
す断面図である。メラミン樹脂化粧板は、基本的には化
粧面となる表層21及びコア層22からなる。なお、2
3は表層21を保護するためのオーバーレイ層であり、
使用しない場合もある。コア層22は、クラフト紙に熱
硬化性樹脂を含浸させた後、これを適宜枚数積層したも
のであり、表層21は各種模様を印刷したパターン紙に
メラミン樹脂を含浸したものである。
【0006】図1は、本発明における熱硬化性樹脂化粧
板であり、表層1は熱硬化性樹脂を含浸した未晒しクラ
フト紙からなり、コア層2は熱硬化性樹脂を含浸した酸
化チタン混抄紙層2aと熱硬化性樹脂を含浸させたクラ
フト紙を適宜枚数積層したクラフト紙層2bとからな
る。ここで表層1に未晒しクラフト紙を用いるのは、未
晒しクラフト紙の持つ透明性と画一的でないファジー性
を利用するためである。420g/m2以下のものが望
ましい。420g/m2を越える場合には、成型後の製
品に反りもしくはクラックが生じやすくなり、さらに透
明性がなくなり表層1の下側に位置する酸化チタン混抄
紙層2aの色の発現がなくなる。
【0007】含浸する熱硬化性樹脂としてメラミン樹脂
を例に説明する。メラミン樹脂は、未晒しクラフト紙の
重量に対して60〜150%の固形分量(以下、付着率
という。)となるように含浸し、乾燥させる。付着率6
0%以下の場合には、成型後の製品に色むら、白化等の
外観不良が発生するばかりか、化粧面となる表層1とし
ての未晒しクラフト紙層の透明度が低下し、十分な奥行
きや深みを得ることができない。一方、150%を越え
る場合には、成型後の製品の反りが大きくなり、またク
ラックが生じやすくなる。
【0008】表層1に使用する未晒しクラフト紙として
は、クラフト紙が本来的に有する色や製造の際に漉き込
まれた結束繊維等の異物を、この熱硬化性樹脂化粧板の
意匠性として積極的に利用する。そのためにポリエステ
ル、ナイロン、アクリル等の樹脂繊維、ガラス繊維、
綿、麻、藁等の植物繊維または雲母等のチップ材等を混
抄した未晒しもしくは晒しクラフト紙を使用することが
できる。着色した酸化チタン混抄紙層2aの色彩を最大
限に強調する場合には、晒しクラフト紙を選べば自在に
発色を選ぶことができる。
【0009】表層1の下側に位置する酸化チタン混抄紙
層2aは、その下のクラフト紙層2bの色抜けを防止す
るために使用するものである。酸化チタン混抄紙層2a
を使用しない場合には、クラフト紙層2bの色が製品の
表面に透けてしまい、化粧面としての表層1に用いられ
る未晒しクラフト紙の質感を十分に生かすことができな
いばかりか、製品に色むら、色のばらつき等が生ずる。
使用する酸化チタン混抄紙は50g/m2以上が好まし
く、これ以下の場合には十分な遮蔽性を得られないた
め、クラフト紙層2bが透けることがある。酸化チタン
混抄紙は50g/m2以上のものであればよいことか
ら、得られる製品にバリエーション持たせるために、未
着色もしくは着色のものを適宜選択して使用することも
できる。着色した酸化チタン混抄紙2aの色彩を最大限
に強調する場合には別途晒しクラフト紙を選べば自在に
発色を再現できる。酸化チタン混抄紙層2aに含浸され
る熱硬化性樹脂は、メラミン樹脂もしくはフェノール樹
脂で、酸化チタン混抄紙に対する重量比で30〜130
%が好ましい。この含浸される熱硬化性樹脂の付着率が
30%以下の場合には、成型後の含浸紙層間の密着性が
弱くなるため、成型後の製品の耐水性、耐熱性が不十分
となる。一方、付着率が130%以上の場合には、成型
後の製品の反りが大きくなるばかりか、クラックが生じ
やすくなる。酸化チタン混抄紙に含浸されるメラミン樹
脂及びフェノール樹脂としては、公知の樹脂化粧板用の
ものを使用する。
【0010】表層1及びクラフト紙層2bに含浸する熱
硬化性樹脂としては、メラミン樹脂もしくはフェノール
樹脂を使用する。メラミン樹脂としては、無変性の熱硬
化性のメラミン樹脂、またはアルコール類等によるエー
テル化またはアセトグアナミンやベンゾグアナミン等の
グアナミン類、またはパラトルエンスルフォン酸アミド
やアクリルアマイド等のメラミン樹脂に可塑性を付与す
るために変性剤等で変性したメラミン樹脂を含む公知の
樹脂化粧板用のメラミン樹脂が使用される。フェノール
樹脂としては、無変性のフェノール樹脂またはフェノー
ルの一部をクレゾール、ノニルフェノール等のアルキル
フェノール類に置き換えたフェノール樹脂、またはグリ
コール類、アクリル樹脂、アクリルエマルジョン等のフ
ェノール樹脂に可塑性を付与するために変性剤等で変性
したフェノール樹脂を含む公知の樹脂化粧板用のフェノ
ール樹脂が使用される。
【0011】酸化チタン混抄紙層2aの下側に位置する
クラフト紙層2bは、製品の機械的強度を高め、製品と
して要求される厚さとするために複数枚重ね合わせる。
このクラフト紙層2bとしては、クラフト紙にフェノー
ル樹脂を含浸した公知の熱硬化性樹脂化粧板用の含浸紙
を使用することができる。なお、製品の反りを矯正する
ためにコア層2全体、または製品の裏面となる最下層の
コア層2にクラフト紙にメラミン樹脂を含浸したものを
使用してもよい。上記の表層1、酸化チタン混抄紙層2
a及び適宜の枚数からなるクラフト紙層2bは順次積層
し、加熱しつつ加圧すれば、製品としての樹脂化粧板が
得られる。
【0012】なお、含浸する熱硬化性樹脂としてメラミ
ン樹脂、フェノール樹脂を示したが、ジアクリルフタレ
ート樹脂等の熱硬化性のものであれば他の樹脂を使用す
ることも可能である。
【0013】
【発明の効果】以上の構成よりなる本発明に係る熱硬化
性樹脂化粧板は、表面に表われる化粧面となる表層に未
晒しクラフト紙を使用していることから、印刷した模様
等を利用する酸化チタン混抄紙を使用する従来の熱硬化
性樹脂化粧板のような人工的で冷たい感じと異なり、表
面に表われる模様、色彩等には未晒しクラフト紙が樹脂
板化した時に有するファジーな透明性により柔らかみ、
暖かみが感じられ、しかも自然な質感を得ることができ
る。また、本発明の化粧面としての表層に使用する未晒
しクラフト紙は、素より安価であり、その上資源の再利
用の古紙も混抄できることから、模様等が印刷された比
較的高価な酸化チタン混抄紙を使用するものに比べ、低
廉な価格の熱硬化性樹脂化粧板を提供することができ
る。その製造に際して従来の設備をそのまま使用するこ
とが可能であることから、新たな設備の投資等が不要で
ある。さらに、本発明における樹脂化粧板の表面は、耐
熱性及び耐摩耗性に優れているメラミン樹脂、コア層は
フェノール樹脂等により含浸されていることから従来の
熱硬化性樹脂化粧板と同様に高い堅牢性を有する熱硬化
性樹脂化粧板として多くの優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱硬化性樹脂化粧板の構造を示す
断面図である。
【図2】従来の熱硬化性樹脂化粧板の構造を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 表層 2 コア層 2a 酸化チタン混抄紙層 2b クラフト紙層 21 化粧層 22 コア層 23 オーバーレイ層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧面となる表層及びコア層を積層し加
    熱加圧成型してなる熱硬化性樹脂化粧板において、表層
    に未晒しクラフト紙重量420g/m2以下を用い、熱
    硬化性樹脂を重量比60%〜150%含浸した表面紙を
    用い成型したことを特徴とする表層にファジーな透明性
    を持つ熱硬化性樹脂化粧板。
  2. 【請求項2】 化粧面となる表層に用いられる未晒しク
    ラフト紙が、樹脂繊維、ガラス繊維もしくは植物繊維又
    は雲母のチップ材を混抄した未晒しクラフト紙であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の表層にファジーな透明性
    を持つ熱硬化性樹脂化粧板。
  3. 【請求項3】 コア層に用いる含浸紙が、酸化チタン混
    抄紙で重量50g/m2以上が好ましく、重量比30%
    〜130%の熱硬化性樹脂を含浸していることを特徴と
    する請求項1記載の表層にファジーな透明性を持つ熱硬
    化性樹脂化粧板。
JP4855898A 1998-02-16 1998-02-16 表層にファジーな透明性を持つ熱硬化性樹脂化粧板 Pending JPH11227144A (ja)

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JP (1) JPH11227144A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008081972A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Dainippon Printing Co Ltd 床材
JP2014156675A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Kj Specialty Paper Co Ltd 化粧板原紙及び化粧板

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JP2008081972A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Dainippon Printing Co Ltd 床材
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