JPH11226921A - コンクリートブロック成型機の振動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品の消耗や騒音を少なくする。 【解決手段】 下端が空気バネ７の上に載せられ上端で
コンクリート型枠９を支持する支持枠８と、支持枠８を
鉛直方向にのみ移動可能にするガイドロッド６と、支持
枠８に回転自在に支持され偏心重錘３６が固着された回
転軸３３と、ユニバーサルジョイント軸３２を介して回
転軸３３に接続された原動軸３１と、原動軸３１を回転
させる電動機とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートブロ
ック成型機の振動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のコンクリートブロック成型機とし
ては、第１の装置として型枠と振動体とが一体になった
装置が最も多く使用されている。

【０００３】また第２の装置としてテーブルに振動体を
固着し、弾性体を介してテーブル上に型枠を載置する装
置が使用されている。

【０００４】さらに第３の装置として型枠の下に垂直に
支持桿を固着し、支持桿の下端をクランク回転機構で上
下方向に振動させる装置が使用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来から使用
されている第１の装置は、型枠に上下方向と水平方向と
の両方の振動が発生し、特に振動の起動時と停止時とに
振動が激しく、押型が型枠に嵌入するときに摩擦が大き
くて、型枠のライナーや中子等の部品の消耗が激しい問
題があった。

【０００６】また第２の装置は、振動体を固着したテー
ブル上に型枠を載置するためテーブル機構が大掛かりに
なり、弾性体の消耗が激しく、しかも騒音が大きい問題
があった。

【０００７】さらに第３の装置は、支持桿および型枠の
動きがクランク回転機構で一定に長さに固定されて上下
方向の振動を発生するようになっているが、テーブルが
上下動して型枠を保持するために、製品の重量変化によ
る荷重がクランクに負担を掛け、クランク回転機構を損
傷する問題があった。

【０００８】本発明は、このような問題を解決し、支持
桿等の部品に負担が掛からないようにして部品の消耗や
騒音を少なくし、さらに振動の周期を変えられるように
してコンクリート製品の重量や充填率よって最適な振動
を得ることができるようにしたコンクリートブロック成
型機の振動装置を提供することを目的とするものであ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、下端が空気バ
ネの上に載せられ上端でコンクリート型枠を支持する支
持枠と、該支持枠を鉛直方向にのみ移動可能にするガイ
ドロッドと、前記支持枠に回転自在に支持され偏心重錘
が固着された回転軸と、ユニバーサルジョイント軸を介
して前記回転軸に接続された原動軸と、該原動軸を回転
させる電動機と、を備えたことを特徴とするコンクリー
トブロック成型機の振動装置に係るもので、空気バネの
上に載せられた支持枠はガイドロッドに案内され、コン
クリート型枠は鉛直方向にのみ振動する。

【００１０】そしてインバータにより電動機の回転数を
変えると、振動周期を調整することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
に基づいて説明する。

【００１２】図１は本発明の実施の形態の一例を示す正
面図であって、固定台座１の上には、左右にガイドシャ
フト２とその内側の縦桁３とが鉛直に設けられており、
ガイドシャフト２及び縦桁３の上端には横桁４が固着さ
れて機枠を構成している。

【００１３】縦桁３の中間部にはブラケット５が固着し
てあって、このブラケット５と固定台座１との間には、
鉛直のガイドロッド６が固定されている。

【００１４】ガイドロッド６の内側の固定台座１上には
空気バネ７が設置してあって、その上には支持枠８が鉛
直に設けられており、支持枠８の上端にはコンクリート
型枠９が支持されるようになっている。支持枠８のガイ
ドロッド６側にはガイドブラケット１０が突設してあっ
て、ガイドブラケット１０はガイドロッド６に摺動自在
に嵌合し、支持枠８をガイドロッド６に沿って鉛直方向
にのみ移動することができるようにしている。

【００１５】横桁４の両端近くの下面には、テーブルシ
リンダ１１が下向きに取り付けてあって、そのピストン
ロッド１２の下端には、スプリング１３を介してテーブ
ル１４が取り付けられている。テーブル１４の両側はガ
イドシャフト２に摺動自在に嵌合しており、テーブルシ
リンダ１１のピストンロッド１２を伸縮するとテーブル
１４はスプリング１３を介して下降上昇し、ガイドシャ
フト２に沿って移動するようになっている。

【００１６】テーブル１４の両側上面には、プレスガー
ダ１５の両端下側に下向きに取り付けられているプレス
シリンダ１６のピストンロッド１７の下端が結合されて
いて、プレスガーダ１５は、ピストンロッド１７、プレ
スシリンダ１６を介してテーブル１４の両側に支持され
ている。プレスガーダ１５の両側に近い箇所はガイドシ
ャフト２に摺動自在に嵌合しており、プレスシリンダ１
６のピストンロッド１７を伸縮すると、プレスガーダ１
５はガイドシャフト２に沿って移動するようになってい
る。

【００１７】プレスガーダ１５の中央下側にはプレス押
型１８が取り付けられており、図１に示すようにプレス
ガーダ１５が上昇位置にある時に、コンクリート型枠９
の直上に給材函１９が図１の紙面に垂直な方向から進出
して来るようになっている。テーブル１４の中央部上面
には、受板支持杆２０により受板２１が取り付けられて
いて、コンクリート型枠９の下側に当接するようになっ
ている。

【００１８】図２は一部を省略して示した図１の左側面
図、図３は図１のＩＩＩ−ＩＩＩより見た平面図であっ
て、図２、図３に示すように固定台座１の上には電動機
２２が設けてあってインバータ２３を介して駆動され、
原動ギアプーリ２４を回転するようになっている。

【００１９】この原動ギアプーリ２４とギアプーリ２５
との間にはタイミングギアベルト２６が掛け渡してあっ
て、複数（図示の実施の形態では４個）のギアプーリ２
７を回転駆動するようになっている。タイミングギアベ
ルト２６は複数のテンションギアプーリ２８で張力を与
えられており、ギアプーリ２７は、軸受取付台２９上の
軸受３０に回転自在に支持されている原動軸３１の一端
に個別に固着されている。

【００２０】原動軸３１の他端は、図１、図３に示すよ
うに両端にユニバーサルジョイントを備えたユニバーサ
ルジョイント軸３２の一端に接続されており、ユニバー
サルジョイント軸３２の他端は回転軸３３の一端に接続
されている。

【００２１】回転軸３３は軸受３４に回転自在に支持さ
れていて、各軸受３４は、支持枠８に固着されている枠
体３５に取り付けられている。そして各回転軸３３に
は、偏心重錘３６が固着されている。

【００２２】次に、上述した装置の作用を説明する。

【００２３】図１に示すようにテーブルシリンダ１１の
ピストンロッド１２を収縮するようにして受板２１をコ
ンクリート型枠９の下側に当接し、プレスシリンダ１６
のピストンロッド１７を伸長してプレスガーダ１５と共
にプレス押型１８を上昇位置とし、給材函１９をコンク
リート型枠９の直上に進出させて、給材函１９からコン
クリート型枠９内にコンクリート材を給材する。

【００２４】コンクリート型枠９内へのコンクリート材
の給材が終了すると給材函１９をコンクリート型枠９の
直上から退出させ、プレスシリンダ１６のピストンロッ
ド１７を収縮させてプレスガーダ１５を下降し、プレス
押型１８をコンクリート型枠９内に嵌入させ、同時に図
２、図３に示すインバータ２３を介して電動機２２を駆
動する。

【００２５】電動機２２が駆動されると原動ギアプーリ
２４が回転駆動されてタイミングギアベルト２６を循環
駆動し、ギアプーリ２７が回転する。そしてギアプーリ
２７の回転は、原動軸３１から図１、図３に示すユニバ
ーサルジョイント軸３２を介して回転軸３３を回転させ
るようになる。

【００２６】回転軸３３には偏心重錘３６が固着されて
いるので、回転軸３３が回転すると偏心重錘３６も回転
して振動し、この振動は回転軸３３から軸受３４、枠体
３５を介して支持枠８に伝達される。回転軸３３と原動
軸３１との間にはユニバーサルジョイント軸３２が介在
しているので、原動軸３１に振動が伝達されることはな
い。

【００２７】支持枠８は空気バネ７の上に載っていて、
ガイドブラケット１０及びガイドロッド６によって鉛直
方向にのみ移動することができるようにされているた
め、枠体３５が振動した場合に支持枠８は、空気バネ７
を変形させながらコンクリート型枠９と共に鉛直方向に
のみ振動する。従ってコンクリート型枠９は横揺れしな
いためプレス押型１８との間に干渉が生ずることがな
く、騒音やプレス押型１８の磨耗を発生させずにコンク
リート型枠９内のコンクリート材を稠密で均質な製品に
成型することができるようになる。

【００２８】インバータ２３によって電動機２２に供給
する電流の周波数を変えて電動機２２の回転数を調節す
ることにより、支持枠８と共にコンクリート型枠９の振
動周期を調整してコンクリート製品の重量や充填率よっ
て最適な振動を得ることができる。

【００２９】成型が完了したコンクリートブロックは受
板２１の上に脱型して一工程を終え、次の成型工程に入
ることになる。

【００３０】

【発明の効果】請求項１の発明は、支持枠及びコンクリ
ート型枠は空気バネに支持され、ガイドロッドに案内さ
れて無理のない縦方向の振動をするため、部品の消耗や
騒音が少ない作業状態でコンクリート材を稠密で均質な
製品成型することができる効果がある。

【００３１】請求項２の発明は、振動周期を調整してコ
ンクリート製品の重量や充填率よって最適な振動を得る
ことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の一例を示す正面図であ
る。

【図２】一部を省略して示した図１の左側面図である。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩより見た平面図である。
本発明の実施の形態の一例の動作状態を示す縦断面図で
ある。

【符号の説明】

６ ガイドロッド ７ 空気バネ ８ 支持枠 ９ コンクリート型枠 ２２ 電動機 ２３ インバータ ３２ ユニバーサルジョイント軸 ３３ 回転軸 ３６ 偏心重錘

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下端が空気バネの上に載せられ上端でコ
   ンクリート型枠を支持する支持枠と、該支持枠を鉛直方
   向にのみ移動可能にするガイドロッドと、前記支持枠に
   回転自在に支持され偏心重錘が固着された回転軸と、ユ
   ニバーサルジョイント軸を介して前記回転軸に接続され
   た原動軸と、該原動軸を回転させる電動機と、を備えた
   ことを特徴とするコンクリートブロック成型機の振動装
   置。
2. 【請求項２】 インバータを介して電動機を駆動させる
   ことを特徴とする請求項１記載のコンクリートブロック
   成型機の振動装置。