JPH11226097A - 消臭剤 - Google Patents

消臭剤

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JPH11226097A
JPH11226097A JP10052706A JP5270698A JPH11226097A JP H11226097 A JPH11226097 A JP H11226097A JP 10052706 A JP10052706 A JP 10052706A JP 5270698 A JP5270698 A JP 5270698A JP H11226097 A JPH11226097 A JP H11226097A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
malonyl
deodorant
glycoside
fish
water
Prior art date
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Pending
Application number
JP10052706A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Matsuura
勝 松浦
Masao Hosoi
正男 細井
Masaoki Sasaki
正興 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
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Publication date
Application filed by Kikkoman Corp filed Critical Kikkoman Corp
Priority to JP10052706A priority Critical patent/JPH11226097A/ja
Publication of JPH11226097A publication Critical patent/JPH11226097A/ja
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  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マロニルイソフラボン配糖体の新規用途の開
発。 【解決手段】 マロニルイソフラボン配糖体を有効成分
とする消臭剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマロニルイソフラボン配
糖体を有効成分とする消臭剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、大豆にはイソフラボン化合物とし
てダイジン、グリシチン、ゲニスチン、アセチルダイジ
ン及びアセチルゲニスチンあるいはこれらのアグリコン
としてダイゼイン、グリシテイン、ゲニステインが含有
され、そしてこれらにはエストロゲン作用、抗菌作用、
抗酸化作用、制ガン作用をはじめとして多くの薬理効果
があることが確認されている。一方最近になって大豆中
には
【化1】
【化2】 に示すマロニルダイジン及びマロニルゲニスチン等のマ
ロニルイソフラボン配糖体の存在が確認され、これらが
大豆中のイソフラボン化合物の主成分であることが判っ
てきた。このマロニルイソフラボン配糖体は水に溶け易
く、またそれ自身抗酸化作用があり、またその構造の類
似性から上記したような薬理効果が期待され、また入浴
剤の有効成分としての利用も期待されるものである。
【0003】このようなことから、本発明者等は先に大
豆を水抽出し、この水抽出液を吸着剤に接触させてマロ
ニルイソフラボン配糖体を吸着させ、これをアルコール
水溶液で溶出させることによりマロニルイソフラボン配
糖体を取得することができることを見出し特許出願した
(特開平8-283283号)。また、豆腐や豆乳製造の副産物
であるオカラを原料としてマロニルイソフラボン配糖体
を取得する方法についても特許出願した(特願平10-135
38号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、種々
の薬理効果が期待されているマロニルイソフラボン配糖
体の新たな用途の開発である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、マロニル
イソフラボン配糖体はそれ自体無臭であり、水溶性であ
ることに着目し、新規用途の開発研究をすすめたとこ
ろ、魚の生臭みを消す効果のあることを見出だし、本発
明を完成した。すなわち本発明はマロニルイソフラボン
配糖体を有効成分とする消臭剤である。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。マロニル
イソフラボン配糖体は大豆やおからを水抽出して得るこ
とができ、このマロニルイソフラボン配糖体を有効成分
として消臭剤とするのであるが、その形態は粉末、液状
いずれでもよい。消臭剤として使用するマロニルイソフ
ラボン配糖体の濃度は1〜1000ppmである。ま
た、この消臭剤の使用方法は、例えば魚を調理加工する
際に、マロニルイソフラボン配糖体の粉末をそのまま、
あるいは調味液や調理用水に溶解して添加すればよい。
またマロニルイソフラボン配糖体水溶液を消臭対象物、
例えば生ごみに直接噴霧(スプレー)して使用するよう
にしてもよい。こうすることにより魚の生臭みや生ごみ
の悪臭を消すことができるのである。
【0007】以下に実験例を示し、本発明の効果を明ら
かにする。直径30cmの鍋に入れた蒸留水1000m
lにマロニルダイジン又はマロニルゲニスチンを300
mgを添加溶解して沸騰させ、これに内蔵を除去した生
のイワシ(1尾約80g)を入れ、蓋をして中火で5分
間煮た後、イワシを反転させ引き続き5分間煮た。また
マロニルダイジン又はマロニルゲニスチンを無添加と、
それ以外は上記と同様の処理をし、これを対照とした。
【0008】その後50℃まで冷却後、煮汁を分取し、
それぞれの煮汁についてガスクロマトグラフによるヘッ
ドスペースガス分析及び16名のパネルによる官能検査
を実施した。ガスクロマトグラフによる分析は以下の方
法で行い、魚の生臭さの代表的成分とされているトリメ
チルアミンのガスクロピーク面積を指標とした。官能検
査は生臭さの強いものから順に1〜3位とする順位法に
より行った。
【0009】ガスクロマトグラフ分析:各煮汁10ml
を20ml容バイアル瓶に詰め、ニトフロン製の蓋をア
ルミ冠で巻き締め、密封した。これをHP7694/ヘ
ッドスペースサンプラー/HP6890ガスクロマトグ
ラフィー/HP5973質量分析計(ヒューレットパッ
カード社製)を用いて、バイアル瓶を80℃、20分間
加熱後、ヘッドスペースガス分析を行なった。カラムは
HP−WAX(ヒューレットパッカード社製、60mm
×0.25mm×0.5mm)、温度条件は50℃、5
分保持、4℃昇温/分により230℃とした。
【0010】 表1 トリメチルアミン ピーク面積 官能評価 マロニルダイジン添加 1.0×106 48 マロニルゲニスチン添加 2.1×106 30 対照(無添加) 3.4×106 18
【0011】表1に記載の結果から明らかなように、イ
ワシを水煮したときの煮汁中のトリメチルアミンは、マ
ロニルイソフラボン配糖体を添加することにより減少
し、また官能的にも生臭みの少ないものであり、消臭効
果のあることが理解できる。
【0012】
【発明の効果】本発明はマロニルイソフラボン配糖体の
消臭効果に基づく消臭剤であり、マロニルイソフラボン
配糖体は大豆を原料とするものであるから安全性に問題
がなく、また水溶性、無臭という特徴を生かした消臭剤
とすることができる。
【0013】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する 実施例1 市販の米国大豆(IOM)1,000kgを水道水で洗
浄後、5倍量の水道水に16時間浸漬、膨潤させた。こ
の膨潤大豆に水道水を加えながら磨砕し、得られた呉を
95℃、3分間の加熱をしたのち85℃まで冷却し、ス
クリューデカンターで固液分離を行い、オカラ1,54
0kgを得た。このオカラに、2倍量の0.05N塩酸
溶液を加えて混合、攪拌したのちスクリューデカンター
で固液分離し、抽出液2,800Lを得た。
【0014】この抽出液を合成吸着剤ダイアイオンHP
−20(三菱化学製)を充填したカラム(30×100
cm、25L)に70L/hrの流速で通液し、マロニ
ルイソフラボン配糖体を吸着させた後、蒸留水100L
で洗浄した。次いで5%エタノール水溶液100L、2
0%エタノール水溶液200L及び30%エタノール水
溶液150Lで溶出した区分(A)、40%エタノール
水溶液200Lで溶出下区分(B)を減圧濃縮し、濃縮
液各6Lを得た。区分(A)、(B)にはそれぞれ、マ
ロニルダイジン28.8g、12,3g、マロニルゲニ
スチン7.1g、54.1gを含有しており、区分
(A)をマロニルダイジン濃縮物、区分(B)をマロニ
ルゲニスチン濃縮物とした。
【0015】<マロニルダイジンの精製>次に上記マロ
ニルダイジン含有濃縮液を2N−NaOHでpH8.0
に調整し、これを合成樹脂ODS樹脂充填カラム(10
×60cm、4L)に50ml/min.の流速で通液
した後、蒸留水10Lで洗浄した。次いで5%エタノー
ル水溶液20Lで溶出を行い、目的物を含む画分を集
め、濃縮後、凍結乾燥してマロニルダイジンをナトリウ
ム塩として20.77g得た。
【0016】<マロニルゲニスチンの精製>また上記マ
ロニルゲニスチン含有濃縮液を2N−NaOHでpH8.
0に調整し、これを上記と同様にODS樹脂充填カラム
に通液した後、蒸留水10Lで洗浄した。 次いで10
%エタノール水溶液10Lで溶出を行い、目的物を含む
画分を集め、濃縮後、凍結乾燥してマロニルゲニスチン
をナトリウム塩として41.80g得た。
【0017】こうして得られたマロニルダイジンを50
0mlの30%含水エタノールに500mg溶解し、消
臭スプレーとした。家庭の台所の生ごみに、この消臭ス
プレーを5秒間吹きかけたところ、悪臭が減少した。
【0018】実施例2 実施例1で得られたマロニルゲニスチンを粉末のまま消
臭剤とし、イワシの水煮缶詰製造時にイワシ100g当
たり100mg添加したところ、生臭みのないイワシ水
煮缶詰が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マロニルイソフラボン配糖体を有効成分
    とする消臭剤。
JP10052706A 1998-02-19 1998-02-19 消臭剤 Pending JPH11226097A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10052706A JPH11226097A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 消臭剤

Applications Claiming Priority (1)

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JP10052706A JPH11226097A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 消臭剤

Publications (1)

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JPH11226097A true JPH11226097A (ja) 1999-08-24

Family

ID=12922350

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10052706A Pending JPH11226097A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 消臭剤

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JP (1) JPH11226097A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007082680A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Sansho Kk 空中浮遊微細物質の捕捉剤組成物
JP2019170218A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 不二製油株式会社 長鎖多価不飽和脂肪酸含有油脂組成物

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