JP2007082680A - 空中浮遊微細物質の捕捉剤組成物 - Google Patents

空中浮遊微細物質の捕捉剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明により、噴霧することによって空中浮遊微細物質を容易に捕捉して除去することが可能であり、かつ用いられる構成成分が食品、医薬品および化粧品への使用が認められており優れた安全性を有する捕捉剤組成物を提供する。
【解決手段】 本発明は、スプレーによって蜘蛛の巣状の広がりを見せる親水性天然高分子である大豆多糖類を含有する空中浮遊微細物質の捕捉剤組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、噴霧することによって空中浮遊微細物質を容易に捕捉して除去することが可能であり、かつ用いられる構成成分が食品、医薬品および化粧品への使用が認められており優れた安全性を有する捕捉剤組成物に関する。
近年、生活様式、生活環境や食生活等の変化によって、アレルギー患者数が増加の一途を辿っており、国民の健康な生活確保の困難性や医療費用の増加を始めとする種々の大きな社会問題に発展している。これらは、花粉、ハウスダスト(ダニ)、微生物、黴胞子等の空中を浮遊する各種微細物質がアレルゲンとされ、特に花粉症の患者数は大都会を中心に著しく増加しており、花粉飛散の季節ともなれば街頭には大きなマスクを付けた人々が行き交い、オフィスおよび家庭内においてさえもマスクを手放せない人々が多数見受けられるに至っている。
また、同様に空中浮遊微細物質が原因で引き起こされる問題として、煙草、焼き肉等の料理、生ゴミ、トイレ、ペット等の臭いがある。上記のような花粉症に限らず、空中を浮遊する各種微細物質によって引き起こされる問題としての喘息等の各種アレルギー対策や、煙草の煙等による臭いに対する消臭に関しての要求が高まってきている。
上記のような問題を解決するため、空気中に噴霧することによって、アレルゲンや臭いの原因となる空中浮遊微細物質を包み込んで除去する水性処理剤や消臭剤が提案されている(例えば特許文献1〜3)。しかしながら、上記水性処理剤や消臭剤は、用いられる構成成分が食品、医薬品および化粧品への使用が認められているものでなく、例えば、使用時に誤って吸い込んだり、飲食物と接触したりする場合があり、安全性に問題があった。
特開昭62‐106766号公報 特開昭62‐106767号公報 特開平2‐149310号公報
本発明は、上記のような空中浮遊微細物質が原因で引き起こされる問題を解決し、空中に浮遊する物質が、例えば煙草の煙のように極めて微細な粒子であっても,噴霧することによって容易に捕捉して落下させて除去することが可能であり、かつ用いられる構成成分が食品、医薬品および化粧品への使用が認められており優れた安全性を有する捕捉剤組成物を提供することを目的とする。更に、本発明は、抗菌効果および消臭効果を併せて発揮することが可能である捕捉剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、直鎖状の主鎖構造に加えて多くの側鎖構造を持ち、主鎖と側鎖の双方分子の広がりがあたかも蜘蛛の巣のように作用する親水性高分子多糖類を使用することによって、噴霧によって空中に浮遊している極めて微細な粒子を捕捉し、より大きな集合体として床に落下させて固定し、室内空気中への再飛散を防止することができる捕捉剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。加えて、本発明の捕捉剤には、ハーブを配合して消臭効果を与えると共に、安全な抗菌剤を配合して親水性高分子多糖類の腐敗防止のみならず、噴霧使用環境の抗菌効果を併せて付与することができることも見出した。
発明者は、杉花粉が代表的なアレルゲンとされる花粉症に限らず、空中を浮遊する各種物質によって引き起こされる喘息等の各種アレルギー対策や煙草の煙等による臭いに対する消臭として、オフィスや自家用車内並びに住居等の室内において、これら空中浮遊物質を捕捉し、より大きな集合体として落下させ、言わば不活性化させる方法を見出したものである。本発明の捕捉剤は、室内に飛散する花粉、煙草の煙、黴胞子等の微細粒子表面に付着し、微細粒子を包み込むと共に集合体と化し、より大きな塊を成して空中から床に落下させて除去するものである。これら空中浮遊物質は、概ね0.05〜300μmの粒子径範囲であり、目には見えない微細な物質である。
即ち、本発明は、反復して構成される単位分子結合の主鎖構造に対し、多数の分岐構造を有することを特徴とする親水性天然高分子である大豆多糖類を配合して成る空中浮遊微細物質の捕捉剤組成物に関する。
更に、本発明を好適に実施するためには、
コロイダルシルバー、銀イオン水、またはそれらの組み合わせを更に含有し:ウロン酸、カテキンおよびワサオールから成る群から選択される1種、またはそれらの2種以上の組み合わせを更に含有し:少なくとも1種類のハーブエキスを更に含有し;およびサポニン、食品添加物として認可された界面活性剤、またはそれらの組み合わせを、濡れ性改善剤として更に含有する;
ことが好ましい。
本発明では、直鎖状の主鎖構造に多くの分岐構造を有する親水性高分子である大豆多糖類を使用し、噴霧することによって、空中浮遊微細物質を容易に捕捉して除去することが可能であり、かつ用いられる構成成分が食品、医薬品および化粧品への使用が認められており優れた安全性を有する捕捉剤組成物を提供し得たものである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。前述のように、本発明の捕捉剤組成物は、下述の推定化学構造に示される如く、反復して構成される単位分子結合の主鎖構造に対し、多数の分岐構造を有することを特徴とする親水性天然高分子である大豆多糖類を含有することを要件とする。
Figure 2007082680
この大豆多糖類は、搾油後の脱脂大豆から豆乳を製造した後、その副産物である言わばオカラを原材料とし、高温及び高圧条件下で水溶性食物繊維を抽出して得られるものである。その平均分子量は数十万であるが、多くの側鎖を有するため、分子量が高くともアラビアガムと同様にその水溶液は低い粘度を示す。例えば大豆多糖類を10%濃度で水に溶解させると、抽出性状条件によって多少異なるが、約10〜100mPa・sの粘度範囲であり、アラビアガムよりやや高い粘度を示す。側鎖が多いため、主鎖と絡み合って造膜性及び被膜性に優れ、この特徴から接着性に富んだ性能を示す。併せて親水性の糖から成る側鎖が多いために水に対して高い溶解度と速溶性を示す。
本発明に応用される他の天然高分子多糖類としては、例えば食品市場で安価で且つ大量に入手可能な製品として各種澱粉が挙げられる。しかしながら澱粉の場合は、直鎖状のアミロースと枝分かれ構造を有するアミロペクチンとが混在しているため最適とは言えない。澱粉を配合する場合であればアミロペクチンのみを分離し、老化を生じない誘導体に変性した後に、例えばヒドロキシプロピルアミロースのような澱粉誘導体を使用する必要がある。他の分岐構造を示す多糖類としては食品添加物であるグァーガムがあるが、この一般化学名はガラクトマンナンとなり、コンニャクマンナンに類似している。グァーガムの化学構造は、主鎖構成糖マンノース2単位に対してガラクトース側枝1単位の反復している比較的単純なものである。しかしながらグァーガムを本発明の目的に使用することは効果面において充分とは言えない。これは幾ら主鎖構成糖2単位に対して側鎖が存在していても、その側鎖の構成等はマンノースが1単位のみであり、本発明品が噴霧された場合に主鎖と側鎖との絡み合いが充分とはならない。加えてグァーガム水溶液の粘度は高く、エアゾール製品による噴霧作業性を阻害する欠点がある。
本発明者は種々の多糖類を検索および検討したが、主鎖構成糖反復1単位に対して少なくとも2個以上の糖類が結合した側鎖を有する多糖類が有効であることが確認された。このような多糖類としてはキサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、ジェランガム等があり、更により複雑な側鎖結合構造を有する多糖類としてはアラビアガム、トラガントガム、メスキートガム、大豆多糖類、ポテト多糖類等が挙げられる。分子結合構造の例を挙げるとすれば、ウエランガムはグルコース3単位にラムノース1単位が結合した反復主鎖構成糖単位に対してラムノースとマンノースとが結合した側鎖構造を有している。また、アラビアガムはガラクトース2単位の反復主鎖構成糖単位に対して側鎖としてガラクトース、ラムノース、ガラクツロン酸およびアラビノースから成る構成糖単位が結合している。更に大豆多糖類はラムノガラクツロナンおよびホモガラクツロナンから成る主鎖構造に、ガラクトロースおよびアラビノースから構成される側鎖が結合している。大豆多糖類の構造は上述の推定化学構造に示したようにやや複雑であるためその構造に関して詳細に述べれば、ラムノース2単位とガラクチュロン酸4単位から成るブロックと、同じブロックがガラクツロン酸単位から成るブロックを介して結合しており、ラムノースとガラクツロン酸から成るブロックにはそれぞれ複数のガラクツロン酸および/またはアラビノースが側鎖として結合している。本発明に用いられる親水性天然高分子多糖類として、最も好ましいものは大豆多糖類である。
これら単体の高分子多糖類に加えて組み合わせによる効果も考えられる。この組み合わせの例としてキサンタンガムとローカストビーンガムとの等量混合物が挙げられるが、この混合物の使用は本発明には適していない。これはキサンタンガムとローカストビーンガムとは分子的に相互に絡み合い、増粘効果やゲル化特性を発揮するが、主鎖および側鎖が分子結合に閉鎖された形となっており、噴霧しても蜘蛛の巣状の広がりを見せず、空中微粒子の捕捉効果が認められない。
本発明の捕捉剤組成物は当然ながら安全でなければならない。ダニや黴胞子に代表される物質によって惹起される小児喘息患者を例に出すまでも無く、有機溶媒にのみに溶解する物質をこの捕捉剤に配合すれば、空中に散布される有機溶剤によって二次的な刺激やアレルギー問題および健康上の安全性問題が発生しかねない。このため捕捉剤に配合される物質は基本的には水溶性であり、また溶媒を使用しなければならないとしてもエタノール程度に限定されなければならない。
更に、空中に浮遊する物質は、例えば煙草の煙を構成する粒子のように極めて微細であるため、本発明の捕捉剤はこれらの極めて微細な粒子をも充分に捕捉する機能を発揮しなければならない。従って、空中に散布された捕捉剤は言わば蜘蛛の巣状の広がりを見せ、ある程度の付着力と濡れ性とを併せ持つとともに、魚獲りに使用される投網のように広がった網目構造を有する必要がある。本発明の捕捉剤組成物は、例えばエアゾールやハンドスプレーによって散布され、3〜5μmのミスト状となって空中に拡散し、浮遊物質と接触して捕捉することとなる。
また、本発明の捕捉剤組成物の構成成分は使用する溶媒と同じく、本質的に安全性の高いものでなければならない。空中に散布されたものを吸い込んだり、誤って飲み込んだり、飲食物に接触したりすることも充分に想定されるため、構成成分として安全性が確認および確立された物質を選択する必要がある。この観点から配合される成分は少なくとも食品、医薬品および化粧品への使用が認められていることが前提条件となる。
前述の天然高分子多糖類は水溶性であり、多くの種類の天然高分子は従来から食品、医薬品および化粧品に使用されている。しかしながら天然物由来であるため、水溶液状態で保管すれば微生物の作用によって腐敗を引き起こすこととなる。この微生物腐敗を防ぐために安全な防腐剤を配合する必要があり、この防腐効果を発揮するものとしては古くから銀が知られており、コロイダルシルバーおよび銀イオン水が挙げられる。防腐効果としてはコロイダルシルバーよりも銀イオン水の方が優れるが、銀イオン水は配合系の条件によっては不安定となり、防腐効果が消滅することとなる。即ち界面活性剤由来の食塩によって銀イオンは塩化銀となって析出し、沈殿を生じる。この場合にはコロイダルシルバーの配合が適する。しかしながら銀イオンと反応する物質が存在しなければ銀イオン水の単独使用のみで防腐効果は充分得られる。銀イオン水とコロイダルシルバーの併用に関与する要因は、それぞれの費用の多寡によるものである。
銀イオン水およびコロイダルシルバー以外の安全な防腐剤としては、ウロン酸およびカテキンが挙げられる。ウロン酸は、例えばペクチンを酵素または酸で加水分解することにより得られ、防腐効果を発揮する。カテキンは緑茶成分から抽出され、ワサオールはワサビより抽出される。いずれも殺菌および静菌効果を有するものである。
本発明の捕捉剤組成物には、大豆多糖類および防腐剤に加えて、1種以上のハーブエキスを含有することが好ましい。上記ハーブエキスの使用により、本発明品を噴霧した際に、不快な匂いをマスキングすると共に良好な香りを付与し、併せてアロマテラピー効果を与えるものである。上記ハーブとしては、例えばジャスミン、ミント、カモミール等があり、アロマテラピー効果をも期待できるものである。
前述のように本発明の捕捉剤は、煙草の煙等の極めて微細な粒子をも充分に捕捉する機能を発揮しなければならないため、空中に散布された捕捉剤はある程度の付着力と濡れ性とを併せ持つことが好ましい。従って、本発明の捕捉剤組成物には、界面活性剤を濡れ性改善剤として更に含有することが好ましい。上記界面活性剤の例として、食品添加物として認可されたものであれば特に限定されないが、サポニン、レシチン、ステロール、シュガーエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルまたはそれらの組み合わせであるサポニン、レシチン又はステロールとシュガーエステルの併用が挙げられるが、組み合わせにおいてもサポニンが好ましい。シュガーエステルは界面活性剤としての機能に加え、微生物に対しても効果を有し、静菌作用を発揮するため、サポニンとの組み合わせを行う場合には他の成分よりもシュガーエステルの選択が望ましい。
本発明の捕捉剤組成物中の大豆多糖類の添加量は、捕捉効果と経済性とから決定することが好ましい。空中に飛散並びに浮遊している花粉のような微細な物質を補足するには、あたかも蜘蛛の巣のような状態で噴霧され、定着される必要がある。従って、本発明の捕捉剤組成物中の大豆多糖類の添加量は、0.2〜20重量%、好ましくは0.3〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%であることが望ましい。上記大豆多糖類の添加量が、0.2重量%未満ではネットワークの形成が不充分で浮遊物の補足率が低下すると共に、補足した浮遊物の塊が落下してもフィルム接着強度が弱いため、より大きな密着した塊層とはならず、清掃による除去が困難となる。他方、20重量%を超えると第一にコストの問題が生じると共に、落下物の乾燥速度が遅くなることに加えて乾燥すると落下面に対する接着性又は密着性の強度が高くなり過ぎ、清掃による除去が極めて困難となる。更に、溶液の粘度が上昇するため、スプレーノズルからの拡散が不良となると共に、スプレーが全く出来なくなる場合も生じる。
例えば、大豆多糖類の水溶液を0.5%、1%、2%、5%並びに10%濃度で調製する。この調製液各95mLに対して15%濃度のα‐ナフトールアルコール溶液を5mL加えて混合し、予め重量既知のプラスチック製ハンドスプレー容器に入れる。スプレー対象のフィルムとしては二種類用意する。一種類はトリアセテートフィルムにポバール溶液を塗工し、濃厚カセイソーダ溶液を更に塗工して鹸化させる。他方、ポリプロピレンフィルムに同様にポバール溶液を塗工した後、同様に鹸化させる。ポバール鹸化フィルムは親水性を示すため、スプレー溶液が定着し易くなる。これらフィルムのA4サイズサンプルを準備し、実験台に置き、50cm離れて斜め30度の角度から大豆多糖類の溶液を三回噴霧する。三回噴霧の根拠とは、例えば主婦のアンケート結果から家庭用アイロン糊スプレーは三回噴霧してアイロン掛けをする傾向が多いことによる。大豆多糖類を三回噴霧後、フィルムを自然乾燥させて更に105℃の恒温槽で10分間乾燥させる。乾燥後、このフィルム表面に濃硫酸を均一に薄く噴霧し、暫く静置する。大豆多糖類が存在するところは、この処理によって赤紫〜褐色となるモーリッシュ試験結果を示す事となる。この試験により、着色が認められたのは1%濃度以上の大豆多糖類溶液であった。当然ながら大豆多糖類の濃度が高ければ高い程、呈色反応は鮮明となる。鮮明な呈色を示す10%濃度溶液を言わばコントロールとし、他の濃度溶液の呈色状態とを比較すると、ほぼ類似のパターンにて着色が認められ、併せて分子の絡み合いを想像させるように蜘蛛の巣状の広がりを見せている。大豆多糖類は粘度が低いため10%濃度以上の溶液でも噴霧が可能ではあるが、コスト面から10%濃度が限度と推定される。この実験により噴霧による蜘蛛の巣状の広がりを確認出来たので、水溶性の他の成分を配合しても大豆多糖類に言わば引きずられる形で均一に噴霧拡散するものと推定される。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下の表1に示した配合例(1)を室温で混合して捕捉剤組成物を調製し、上記捕捉剤組成物をプラスチック製ハンドスプレー容器に充填した。
Figure 2007082680
銀イオン水:有限会社サンテクノ製 アクアシルバー
大豆多糖類:不二製油株式会社製 ソヤファイブ
ジャスミン乳化香料:大洋香料株式会社製 ジャスミン
(実施例2)
先ずペクチン1.5%濃度溶液にペクチン分解酵素を加えて30℃に保温し、24時間反応させて、ウロン酸溶液を調製した。以下の表2に示した配合例(2)として、上記ウロン酸溶液に大豆多糖類およびミント(乳化香料溶液)を加えて撹拌混合して捕捉剤組成物を調製し、上記捕捉剤組成物をプラスチック製ハンドスプレー容器に充填した。
Figure 2007082680
大豆多糖類:不二製油株式会社製 ソヤファイブ
ミント:大洋香料株式会社製 ミント
(実施例3)
市販ワサオール粉末1gを蒸留水98.5mLに投入し、併せて市販シュガーエステルを0.5g投入してホモミキサーに掛けて分散並びに乳化させる。この乳化液を用い、以下の表3に示した配合例(3)として、大豆多糖類及びラベンダーを加えて撹拌混合し、補足剤組成物を調製してプラスチック製ハンドスプレー容器に充填した。
Figure 2007082680
大豆多糖類:不二製油株式会社製 ソヤファイブ
ラベンダーエキス:大洋香料株式会社製 ラベンダー
(実施例4)
市販の医薬品グレードであるコロイド銀(濃度70%)を蒸留水に分散させ、5%溶液を調製する。これに、以下の表4に示した配合例(4)として、大豆多糖類、緑茶抽出物である市販のカテキン粉末、大豆由来のサポニンを加えて良く混合し、柑橘果皮抽出物のリモネンを加え、ホモミキサーに掛けて分散させる。これをプラスチック製ハンドスプレーに充填する。
Figure 2007082680
大豆多糖類:不二製油株式会社製 ソヤファイブ
(試験方法)
得られた実施例1〜4の捕捉剤組成物に関して、空中浮遊微細物質の捕捉性を確認するため、静電防止加工を施した透明アクリル板を用い、縦横30cmで高さ1mのボックスを組み立てる。接着剤は使用せずに支柱によるはめ込み式とし、縦方向の一面は蝶番をつけてドア式に開閉出来るようにし、この面の高さ50cmの位置が中心となるように、A4サイズの重量既知である上述の親水性フィルムを、縦方向で弱い両面テープを用いて貼り付ける。この面と反対側の50cm高さの中央に穴を開け、スプレーノズルの先端をはめ込めるようにする。上部の板の中央に5cm各の開閉式窓を設置し、この窓から花粉を投入出来るようにする。実験開始前にこのボックスの下部の板の上に使い捨てカイロを置くが、その置き場所はノズル先端の下部とする。即ち親水性フィルムに対してボックス内の空気が熱循環し易くさせるためである。使い捨てカイロを設置して1時間後に上部窓から杉花粉3gを投入する。投入1時間後に捕捉液を三回噴霧し、親水性フィルムを回収して105℃で10分間乾燥させ、重量を測定すると共にA4フィルム中心部から1cm四方のサンプルを切り取る。このサンプルを光学顕微鏡観察し、捕捉された花粉個数をカウントする。この実験を三回繰り返して平均値を求める。他方、ブランクとして捕捉液を噴霧しない場合のフィルムについても同様の操作を行う。
(試験結果)
回収フィルムの重量測定により、1回の噴霧試験で約30%の花粉が捕捉されている。但し光学顕微鏡観察では重なりあった花粉も数多くあるため、個数のカウントは無意味に近いものであった。なお、シュガーエステルやサポニンを配合していない捕捉剤では、花粉に対する濡れ性が乏しいため、捕捉効果は約10%前後であった。但し、リモネン配合品は親油性を示すため、回収率は約20%前後であった。
微生物抑制に対する効果は、既に文献等によって知られているが、確認のため、実施例1から実施例4の液を各9mL取る。微生物サンプルとしては桿菌の代表である納豆菌を用いる。市販の納豆を購入し、1%食塩水を100mL加えてミキサーに掛け、粉砕する。この分散液1mLと実施例の液9mLを各々混合し、市販の寒天培地に流し込み、35℃で2日間培養する。併せて実施例液に代えて1%食塩水9mLを加えた試料をコントロールとする。この結果、実施例液を使用した寒天プレートには、全く菌の増殖は見られなかったが、コントロールは寒天培地全体に菌の増殖が確認された。
煙草の煙並びに匂いに対する効果の確認について、例えば捕捉ニコチン濃度の理化学的測定や煙中のカーボン粒子捕捉数のカウントは殆ど不可能と推定されたため、匂いに対する官能試験を行うこととした。上述のボックスを用い、下部に火の付いたタバコを3本用い、フィルター部分を軽く挟み込んで立てる。自然に消えたならば上部のサンプル投入口にスプレーノズルを差込み、実施例1〜4の液を3回ずつスプレーする。10分間静置した後、横のプレートを外し、パネラー5名が匂いを確認してその強度を「殆ど又は全くタバコの匂いを感じない」、「少し匂いを感じる」並びに「強く感じる」の3段階にて評価記録した。この結果、実施例4のリモネンを使用した実施例液4は全員が「全く匂いを感じない」との評価を示した。他の実施例液は大差が無く、「殆ど匂いを感じない」及び「少し匂いを感じる」との評価が半々であった。なお、大豆多糖類のみの溶液では効果は無く、全員が「強く感じる」とした。

Claims (5)

  1. 親水性天然高分子である大豆多糖類を含有する空中浮遊微細物質の捕捉剤組成物。
  2. コロイダルシルバー、銀イオン水、またはそれらの組み合わせを更に含有する請求項1記載の捕捉剤組成物。
  3. ウロン酸、カテキンおよびワサオールから成る群から選択される1種、またはそれらの2種以上の組み合わせを更に含有する請求項1記載の捕捉剤組成物。
  4. 少なくとも1種類のハーブエキスを更に含有する請求項1記載の捕捉剤組成物。
  5. サポニン、食品添加物として認可された界面活性剤、またはそれらの組み合わせを、濡れ性改善剤として更に含有する請求項1記載の捕捉剤組成物。
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