JPH11224948A - 回路内蔵igbt及びそれを用いた電力変換装置 - Google Patents

回路内蔵igbt及びそれを用いた電力変換装置

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JPH11224948A
JPH11224948A JP10335306A JP33530698A JPH11224948A JP H11224948 A JPH11224948 A JP H11224948A JP 10335306 A JP10335306 A JP 10335306A JP 33530698 A JP33530698 A JP 33530698A JP H11224948 A JPH11224948 A JP H11224948A
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igbt
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恭彦 河野
Mutsuhiro Mori
森  睦宏
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純平 宇留野
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回路内蔵IGBTにおける、IGBT領域から
のホール電流の漏れによる回路領域の誤動作を防止す
る。 【解決手段】回路領域(151)の横MOSFETのベース層
(132)にアース電極(113)を設け、このアース
電極をIGBTのエミッタ電極(110)に接続する。 【効果】ベース層の電位がエミッタ電極のアース電位に
固定されるため横MOSFETの誤動作が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にインバータ等
に適用する半導体装置に係り、特に回路内蔵IGBTの誤動
作防止に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(In
sulated Gate Bipolar Transistor、以下、IGBTと
略す)は制御端子の電圧で主端子の電流を制御できる電
圧制御型のスイッチング素子である。大電流で高周波数
のスイッチングが可能なことから、現在IGBTは家庭
用エアコンから電車用のインバータ等まで広く使われて
いる。
【0003】これまでIGBTは、低損失・高速化が図
られてきた。近年は、低損失・高速化だけでなく、高機
能化も進められている。高機能IGBTとしては例え
ば、保護回路をIGBTに集積化してワンチップで保護
機能を持たせたIGBT等がある。IGBTに回路を集
積化する場合に問題となるのは、IGBTに特有の、キ
ャリア電流すなわちホール電流による回路の誤動作であ
る。IGBTのコレクタ層から注入されるホール電流が
回路領域に流れ込むと、回路の誤動作を引き起こす。そ
こで、ホール電流が回路領域に流れ込むのを防ぐため
に、ホールを排出する層を設けた構造が開示されてい
る。図11にホール排出層を持つ回路内蔵IGBTの断面構
造を示す。
【0004】図11において、101はコレクタ層、1
02はバッファ層、103はドリフト層、104はチャ
ネル層、105はエミッタ層、106はホール排出層、
110はエミッタ電極、111はゲート電極、112はゲ
ート酸化膜、114はソース電極、115はMOSFETゲー
ト電極、116はドレイン電極、117はコレクタ電
極、131はソース層、132はベース層、133はド
レイン層、150はIGBT領域、151は回路領域、15
2は横MOSFETである。なお、図11には記載していない
が、回路領域151にはMOSFETの他に回路を構成する素
子として、抵抗やダイオードなどが形成されている。ま
た同様に、図示していないがMOSFETのソース電極114
やゲート電極115,ドレイン電極116は回路領域に
形成されているその他の素子やIGBTのエミッタ電極
110,ゲート電極111に接続されている。図11の
矢印で示したように、IGBTのオン状態ではホール電
流がコレクタ層からエミッタ層に流れている。このホー
ル電流が回路領域に流れ込むのを抑制するために、ホー
ル排出層106を形成し、IGBT領域から回路領域へ
のホール電流の流れ込みを抑制している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年、I
GBTに集積化する回路の高機能・高精度化が進み、わ
ずかなホールの漏れ電流でも回路の誤動作が発生すると
いう問題が生じている。これはホール排出層106を設
けても、微量のホールが回路領域に漏れてしまうためで
ある。この様な誤動作は、MOSFETを使ったソースフォロ
ア回路をIGBTに集積化した場合に顕著である。
【0006】図12,図13にソースフォロア回路を集
積化したIGBTの断面及び等価回路を示す。図12,
図13において、図11と共通の構成要素には同一の番
号を付してある。図12,図13において、140はソ
ースフォロア抵抗、201はIGBTのチャネル部分に
相当するnチャネルMOSFET、202はドリフト層,チャ
ネル層及びエミッタ層から構成されるnpnトランジス
タ、203はコレクタ層,バッファ層,ドリフト層及び
チャネル層から構成されるpnpトランジスタ、204
はドリフト層,ベース層及びエミッタ層から構成される
MOSFETのnpnトランジスタ、205は横MOSFETであ
る。
【0007】従来の構造では、ホール電流の漏れ電流が
ベース層132を通ってMOSFETのソース電極114に流
れ込む。ホール電流がソース電極に流れ込むと、ソース
フォロア抵抗140に発生する電圧が所望の電圧より大
きくなり、回路の誤動作を引き起こす。
【0008】本発明は上述の問題点を考慮してなされた
ものであって、回路の誤動作を防止できる回路内蔵IG
BTを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による回路内蔵I
GBTにおいては、互いに隣接するIGBT領域及び回
路領域を有する半導体基体を備える。回路領域において
回路素子が形成される一方導電型の半導体層内に、回路
素子に隣接し、半導体層よりも不純物濃度が高い、一方
導電型の他の半導体層を設ける。このような他の半導体
層には電極が接触し、この電極がIGBTの電極と接続
される。
【0010】本発明によれば、他の半導体層からIGB
Tの電極へキャリアが排出されるため、回路の誤動作を
防止することができる。
【0011】なお、一方導電型はp型またはn型であ
る。IGBTの電極とは、例えばエミッタ電極である。
また、キャリアはホールまたは電子である。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1に本発明による
第1の実施例の断面構造、図2に等価回路を示す。本実
施例は、ソースフォロア回路を内蔵した回路内蔵IGB
Tの一例である。
【0013】図1及び図2において、図11から図13
と共通の構成要素には同一の符号が付してある。図1及
びに図2において、113はアース電極、130はアー
ス層である。以下の説明において、記号p- ,p,p+
は半導体層の導電型がp型(一方導電型)であることを
示し、この記載順に不純物濃度が相対的に高いことを示
す。また、記号n- ,n,n+ は半導体層の導電型がn
型(他方導電型)であることを示し、この記載順に不純
物濃度が相対的に高いことを示す。
【0014】図1に示すように、一つの半導体基体にI
GBT領域150と回路領域151が隣接して設けられ
る。IGBT領域150は、半導体基体の一方の主表面
に隣接したp+ 型のコレクタ層101(第1の層)と、
コレクタ層101に隣接したn+ 型のバッファ層102
(第2の層の第1の部分)と、バッファ層102と半導
体基体の他方の主表面に隣接したn- 型のドリフト層1
03(第2の層の第2の部分)と、半導体基体の他方の
主表面に隣接してドリフト層103内に選択的に形成さ
れたp型の複数のチャネル層104(第3の層)と、半
導体基体の他方の主表面に隣接してチャネル層104内
に選択的に形成されたn+ 型のエミッタ層105(第4
の層)と、半導体基体の他方の主表面に隣接するととも
に、回路領域151に隣接するチャネル層104に接触
し、このチャネル層104よりも接合深さが深いp型の
ホール排出層106と、を有する。さらに、IGBT領
域150は、半導体基体の他方の主表面におけるドリフ
ト層103とエミッタ層105の間のチャネル層104
の表面の露出部分に、絶縁膜であるゲート酸化膜112
を介して形成されたゲート電極111(第1の電極)と、
チャネル層104とエミッタ層105に接触形成された
エミッタ電極110(第2の電極)と、半導体基体の一
方の主表面においてコレクタ層101に接触して形成さ
れたコレクタ電極117(第3の電極)と、を備える。
回路領域151は、IGBT領域から延びるコレクタ層
101,バッファ層102,ドリフト層103及びコレ
クタ電極117を備えている。さらに、回路領域151
は、半導体基体の他方の主表面に隣接してドリフト層1
03内に選択的に形成されたp型のベース層132(第
5の層)と、半導体基体の他方の主表面に隣接してベー
ス層132内に選択的に形成されたn+ 型のソース層1
31(第7の層)及びドレイン層133(第8の層)
と、半導体基体の他方の主表面におけるソース層131
とドレイン層133の間のベース層132の表面の露出
部にゲート酸化膜を介して形成された他のゲート電極1
15(第5の電極)と、ソース層131に接触して形成
されたソース電極114(第6の電極)と、ドレイン層
133に接触して形成されたドレイン電極116(第7
の電極)と、を有する。ベース層132,ソース層13
1,ドレイン層133,ゲート電極115,ソース電極
114及びドレイン電極116は、横型MOSFETを構成す
る。横型MOSFETは、回路領域151に形成される、IG
BTの保護回路のような回路における一つの回路素子で
ある。横型MOSFETのソース電極114とIGBTのエミ
ッタ電極との間には、他の回路素子として抵抗140す
なわちソースフォロア抵抗が接続される。すなわち、ソ
ースフォロア回路が構成される。さらに、回路領域15
1は、半導体基体の他方の主表面に隣接してベース層1
32内に選択的に形成されかつソース層130に隣接し
て配置され、ベース層132よりも高不純物濃度のp+
型のアース層130(第6の層)と、アース層130に
オーミック接触して形成されたアース電極113(第4
の電極)と、を有する。アース電極113は、電極配線
によってエミッタ電極110と電気的に接続される。な
お、ベース層132内には、横型MOSFET以外の回路素子
が形成されていてもよい。
【0015】本実施例の特徴は、横型MOSFETにアース層
130を設け、このアース層をアース電極を介してIG
BTのエミッタ電極110に接続した点である。アース
層130を設けることにより、コレクタ層117からベ
ース層132に流れ込むホール電流を、ソースフォロア
回路を通さずすなわちソース層131を通さずに、アー
ス層130からエミッタ電極110に排出できる。従っ
て、ソースフォロア回路に流れる電流と、ホール電流と
を分離できる。これにより、ソースフォロア抵抗140
に発生する電圧の変動が抑制され、誤動作を防止でき
る。
【0016】本実施例のもう一つの特徴は、横型MOSFET
の単位セル構造を対称配置とし、周期的にアース層13
0を配置した点にある。図1に示す様に、周期的にアー
ス層130を配置する構成により、回路領域に漏れてき
たホール電流をアース層130に排出してソース層131
にホール電流が流れ込むのを防止することが出来る。ま
た、アース層130が周期的に配置されているので、ベ
ース層の電位をアースの電位に固定でき、ベース層の電
位の変動による基板バイアス効果等を防止して回路の精
度を向上できる。
【0017】本実施例の構成は、上記のような横型MOSF
ETと抵抗によるソースフォロア回路以外の回路にも適用
できる。すなわち、本実施例の構成は、ベース層132
内に回路素子が形成され、回路素子とエミッタ電極11
0が抵抗などの他の回路素子を介して接続される場合に
有効である。この場合、ベース層132内の回路素子に
隣接してアース層130を設け、アース層130とエミ
ッタ電極110とを電気的に接続する。これにより、図
1の実施例と同様に、回路領域に流れ込むホール電流に
よる誤動作を防止できる。
【0018】図3に第1の実施例の平面レイアウトを示
す。図中のA−Bは図1中のA−B断面に相当する。本
実施例では、アース電極を持つ構造を実現するために、
横型MOSFETの電極の配置を図3に示すように終端部分で
折り返す構造とした。ドレイン電極116とアース電極
113は、実質従来と同様の櫛歯状である。互いに噛み
合うようにして形成されるドレイン電極116及びアー
ス電極113の櫛歯状パターンの間において、これら櫛
歯状パターンに沿ってゲート電極115及びソース電極
114が形成される。ゲート電極115及びソース電極
114は、ドレイン電極116及びアース電極113の
櫛歯状パターンの歯の端部で折り返されているため、半
導体基体表面において蛇行している。比較のために、図
4に従来のMOSFETの平面レイアウトを示す。図4中、ゲ
ート電極を点線で示したのは、絶縁膜を介してドレイン
電極116とソース電極114より下の層に配置してい
るためである。従来のMOSFETでは電極が図4に示す櫛歯
状である。このため、アース電極を周期的に配置する構
成を実現するためには配線が交差してしまう。これらの
配線は金属膜により形成されているため、交差させるた
めには多層構造にしなくてはならない。実際に従来のMO
SFETではゲート電極を多層配線化している。多層構造に
すると、製造工程の増大によるコスト上昇や、素子表面
の凹凸の拡大などの問題が生じる。
【0019】図3の電極パターンから分かるように、本
実施例においては、アース層130の平面パターンが、
ソース層131の平面パターンに隣接し、かつソース層
131の平面パターンに沿って延びている。従って、ホー
ル電流がソース層に流れ込みにくい。しかも、アース層
130の平面パターンが、ソース層131の平面パター
ン全体に沿って延びているので、ソース層131へのホ
ール電流の流れ込みを防止する効果が大きい。しかも、
アース電極113が、アース層130の平面パターンに
沿って、アース層と接触するので、ホール電流がエミッ
タ電極へ十分排出される。
【0020】本実施例によれば、図3に示す様にMOSFET
の電極を終端部分で折り返し構造とすることにより、ア
ース電極,ゲート電極,ソース電極,ドレイン電極の4
電極を多層配線化や配線の交差を使わずにレイアウトで
きる。また、本実施例では電極の折り返し部分を図3に
示すように丸みのある形状としたことにより、ベース層
−ドリフト層接合の耐圧の低下を防止できるという特徴
も持つ。
【0021】(実施例2)図5に本発明による第2の実
施例を示す。図5において、図1から図4と共通の構成
要素には同一の符号を付してある。本図において、50
0は遮断層である。
【0022】本実施例の特徴は、IGBTとMOSFETの間
に遮断領域を設け、この遮断領域の幅Lをドリフト層1
03の厚さd以上とした点である。距離Lは、回路領域
に最も近いIGBTのチャネルの終端すなわちゲート電
極111の終端部と、IGBT領域に最も近い横型MOSFETの
ソース層131のIGBT領域側の終端部との間の距離
である。
【0023】コレクタ層101から注入されるホール電
流はドリフト層103内をドリフト電界により進んで行
く。この時、ドリフト層103の結晶による散乱や、ド
リフト層103内部の横方向の電界などにより、ホール
の進行方向は最大で45度、進行方向から散乱される。
そこで本実施例では、この散乱を考慮して、IGBTと
MOSFETの距離Lを少なくともドリフト層の厚さd以上と
した。これによれば、ホール電流の横方向散乱距離より
も遮断領域が広いために、ホール電流がMOSFETに到達す
るのを抑制することができる。この時、コレクタ層10
1から注入されるホールは、前実施例と同様に、アース
層130からエミッタ電極110へ排出される。
【0024】なお、この遮断領域の距離Lは広くするほ
どホール電流の流入の抑制には効果があるが、耐圧が低
下するという問題がある。そのため、耐圧が低下しない
範囲でLを設定しなくてはならない。或いは、図5に示
したように遮断層500を形成して、耐圧の低下を防止
する構造も好ましい。
【0025】(実施例3)図6に本発明による第3の実
施例を示す。
【0026】図5の構造では遮断領域の間隔をドリフト
層以上としているが、これにより回路領域の面積が増
え、チップサイズが大きくなるという問題がある。そこ
で、図6の本実施例では、この領域に抵抗やダイオード
等の回路素子を配置して、回路領域のスペースの有効活
用を図り、チップ面積の増大を抑制している。この時、
遮断領域に配置する素子としては、ホール電流の影響を
受けない素子でなくてはならない。例えば、酸化膜上に
形成した抵抗やダイオード等が好ましい。本実施例にお
いては、酸化膜801上に、多結晶半導体によって形成
されている抵抗体120とその両端に接触する電極端子
121を備える抵抗素子が設けられている。また、酸化
膜801の下部における遮断領域のドリフト層中には、
アース層と同じ導電型のホール排出層106や、遮断層
600を設ける。遮断層を設けることによりIGBTか
らのホール電流の流入を更に抑制するとともに、耐圧の
低下も防止できる。さらに、遮断領域だけではなく回路
領域中のMOSFETとその他の素子の間の領域に遮断層60
0を形成するのも好ましい。遮断層はアース電位に接続
されているため、回路領域の電位が安定し、回路動作の
信頼性向上に効果がある。
【0027】図7に第3の実施例の平面レイアウトを示
す。図7において、図1から図6と共通の構成要素には
同一の番号を付してある。図7において、700はゲー
ト電極111が電気的に接続され、ゲート電極111に
外部回路を接続するための接続個所となるゲートパッ
ド、701はMOSFET形成領域、702は遮断領域、703
はエミッタ電極110が電気的に接続され、エミッタ電
極110に外部回路を接続するための接続個所となるエ
ミッタパッド、704はIGBT領域、705はターミ
ネーション領域である。
【0028】本実施例では、IGBT領域からのホール
の流入を抑制するためにMOSFET形成領域を回路領域の中
心部に配置し、周辺を遮断領域で包囲している。この遮
断領域には上述したように、スペースの有効活用のため
に絶縁膜を介して抵抗やダイオードなどが配置されてい
る。図示はしていないが、回路領域中のMOSFETが形成さ
れていない領域には、遮断層600が配置されており、
回路の電位の安定化を図っている。本実施例では、ゲー
トに入力されるIGBTの制御信号に対する回路動作の
遅延を最小とするために、回路領域をゲートパッド脇に
配置している。 (実施例4)図8に本発明による第4の実施例の断面構
造を示す。
【0029】本実施例の特徴は、半導体基体の表面にお
いて、エミッタパッド703と、アース電極113また
はアース層130とが、配線電極800によって接続さ
れていることである。IGBTのエミッタ電極は図8に
示すように抵抗成分Reを有する。
【0030】図2の等価回路では、抵抗成分Reは抵抗
900で示されている。回路の基準電位はIGBTのエ
ミッタ電極から取るため、IGBTに電流が流れてエミ
ッタ電極の抵抗Re900に生じる電圧により回路の基
準電位が変動し回路の誤動作を発生させる。本実施例に
よれば、回路の基準電位となるアース層130を、エミ
ッタパッド703に、IGBTのエミッタ電極110と
は独立した配線電極800によって接続することによ
り、抵抗Reによるアース電位の変動を防止することが
できる。
【0031】図9に等価回路を示す。回路のアース層が
直接エミッタパッド703に接続されているため、抵抗
Reを介さずにホール電流を排出でき、回路の誤動作を
防止できる。
【0032】図10に実施例4の変形例を示す。図10
において、図1から図9と共通の構成要素には同一の番
号を付してある。図10において、1000はアースパ
ッドである。
【0033】本実施例の特徴は、アースパッドを設け、
アース層をアースパッドに接続した点にある。実施例4
の構成では、チップの外部回路とエミッタパッドとを接
続するワイヤー配線の抵抗によるアース電位の変動を防
止することができない。そこで、アースパッドにアース
専用のワイヤー配線を設け、外部回路のアース電位点に
直接接続することにより、回路動作の安定化を図れる。
【0034】(実施例5)図14に本発明による第5の
実施例の断面構造を示す。図14において、図1から図
13と共通の構成要素には同一の符号が付してある。本
実施例は、前実施例における回路領域のベース層132
に相当する半導体層に、回路素子としてダイオードが形
成される。p型のダイオードベース層1003内に、半
導体基体の他方の主表面に隣接して、ダイオードベース
層1003よりも高不純物濃度のn+ 型のカソード層1
002、及びダイオードベース層1003よりも高不純
物濃度のp+ 型のアノード層1004が設けられる。カ
ソード層1002にはカソード電極1000がオーミッ
ク接触し、アノード層1004にはアノード電極100
1がオーミック接触する。これら、カソード層100
2,ダイオードベース層1003,アノード層100
4,カソード電極1000、及びアノード電極1001
によって、ダイオードが構成される。カソード電極10
00とIGBTのエミッタ電極110とは、抵抗140
を介して電気的に接続される。さらに、ダイオードベー
ス層1003内には、半導体基体の他方の主表面に隣接
して、ダイオードベース層1003よりも高不純物濃度
のp+ 型のアース層130が形成される。アース層13
0は、カソード層1002に隣接して設けられる。アー
ス層130には、アース電極113がオーミック接触す
る。アース電極113とエミッタ電極110とは、配線
によって電気的に接続される。
【0035】本実施例によれば、コレクタ層101から
注入されるホール電流が、アース層130からエミッタ
電極110ヘ排出される。従って、ホール電流がダイオ
ードのカソード層1002には流れ込まないので、回路
の誤動作を防止することができる。
【0036】(実施例6)図15に本発明による第6の
実施例の平面構造を示す。本図は、回路内蔵IGBTの回路
領域に形成された横型MOSFETの平面パターンを示す。但
し、電極は省略されているが、電極パターンの一例とし
ては、図3のものがある。図15においては、リング状
のソース層131の中央部に細長いストライプ状のドレ
イン層133が配置される。ソース層131の周囲は、ア
ース層130によって包囲されている。従って、ソース
層へ流れ込もうとするホールを有効にアース層から排出
することができる。しかも、本実施例においては、ソー
ス層131の周囲全体がアース層131によって包囲さ
れるので、誤動作がほとんど起らない。
【0037】(実施例7)図16は、本発明による第7
の実施例である電力変換装置の等価回路図である。本実
施例は、3相インバータ装置を示す。
【0038】図16において、1400と1401は直
流電源に接続された直流入力端子、1405は直流入力
端子間に2個直列に接続された本発明による回路内蔵IG
BT、1402乃至1404は、2個の回路内蔵IGBT
の直列接続点の各々に接続された交流出力端子、140
6は回路内蔵IGBTの各々に逆並列に接続された還流
ダイオードである。回路内蔵IGBT1405は、上述した各実
施例のいずれかの回路内蔵IGBTを用いることができ
る。回路内蔵IGBT1405がオン・オフスイッチング駆動さ
れ、このオン・オフスイッチングにより、直流入力端子
1400及び1401から入力される直流電力が交流電
力に変換される。この交流電力は、交流出力端子140
2乃至1404から出力され、これら交流出力端子に接
続される3相誘導電動機のような交流負荷を駆動する。
【0039】本実施例においては、回路内蔵IGBT1405の
回路領域に、IGBTを過電流から保護するための保護
回路が形成されている。本実施例によれば、過電流保護
動作時に、回路領域に流れ込むホール電流がアース層か
ら排出されるので、回路領域の回路素子に対するホール
電流の影響が抑えられる。このため、回路内蔵IGBTが誤
動作しにくくなり、高精度の過電流保護動作が可能にな
る。従って、信頼性の高い過電流保護機能を有するイン
バータ装置を実現することができる。
【0040】なお、本発明による回路内蔵IGBTは、
インバータ装置に限らず、コンバータ装置,チョッパ装
置及び各種スイッチング電源など、IGBTをスイッチ
ングすることによって入力電力を電力変換して出力する
各種の電力変換装置に適用できる。
【0041】以上、本発明をnチャネル型IGBTにn
チャネル型MOSFETのエミッタフォロア回路を集積化した
場合について説明したが、この他に、pチャネル型のIG
BT及びMOSFETの組み合わせでも同様の効果を得ることが
出来る。すなわち、本発明は、上記の実施例において、
各半導体層の導電型を逆にした場合でも、同様の効果が
有る。
【0042】また、回路構成もエミッタフォロア回路に
限ったものでなく、MOSFETを集積化した回路で有れば同
様の効果を得られる。
【0043】更に、本発明はIGBTに限ったものでは
なく、例えばMOS制御型サイリスタ等のようにバイポ
ーラ素子に回路を集積化する場合であれば同様の効果を
得られる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、IGBT
に集積化した回路の誤動作を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例の断面図である。
【図2】本発明による第1の実施例の等価回路図であ
る。
【図3】本発明による第2の実施例の平面図である。
【図4】従来のMOSFETの平面図である。
【図5】本発明による第3の実施例の断面図である。
【図6】本発明による第3の実施例の変形例の断面図で
ある。
【図7】本発明による第3の実施例の変形例の平面図で
ある。
【図8】本発明による第4の実施例の平面図である。
【図9】本発明による第4の実施例の平面図である。
【図10】本発明による第4の実施例の変形例の平面図
である。
【図11】従来の断面図である。
【図12】従来の等価回路図である。
【図13】従来の断面構造図である。
【図14】本発明による第5の実施例の断面図である。
【図15】本発明による第6の実施例の平面図である。
【図16】本発明による第7の実施例である電力変換装
置の等価回路図である。
【符号の説明】
101…コレクタ層、102…バッファ層、103…ド
リフト層、104…チャネル層、105…エミッタ層、
106…ホール排出層、110…エミッタ電極、11
1,115…ゲート電極、113…アース電極、114
…ソース電極、116…ドレイン電極、117…コレク
タ電極、130…アース層、131…ソース層、132
…ベース層、133…ドレイン層。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに隣接するIGBT領域及び回路領域
    を有する半導体基体を備え、 前記IGBT領域は、 前記回路領域まで延びる一方導電型の第1の層と、 前記第1の層に隣接し、前記回路領域まで延びる他方導
    電型の第2の層と、 前記第2の層内に形成された一方導電型の第3の層と、 前記第3の層内に形成された他方導電型の第4の層と、 前記第2の層と前記第4の層の間における前記第3の層
    の表面に、絶縁膜を介して形成された第1の電極と、 前記第3の層と前記第4の層に接触する第2の電極と、 前記第1の層に接触する第3の電極と、を有し、 前記回路領域は、 前記第2の層の前記IGBT領域から延びた部分内に形
    成された一方導電型の第5の層と、 前記第5の層内に形成される回路素子と、 前記回路素子に隣接し、前記第5の層よりも不純物濃度
    が高い、一方導電型の第6の層と、 前記第6の層に接触する第4の電極と、を有し、 前記回路素子と前記第2の電極とが、他の回路素子を介
    して電気的に接続され、前記第2の電極と前記第4の電
    極とが電気的に接続されることを特徴とする回路内蔵I
    GBT。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第5の層内に形成
    される前記回路素子がMOSFETであり、前記他の回路素子
    が抵抗であり、前記MOSFETと前記抵抗によりソースフォ
    ロア回路が構成されることを特徴とする回路内蔵IGB
    T。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記第5の層内に形成される前記回路素子が、 前記第5の層内に形成される、他方導電型の第7の層及
    び第8の層と、 前記第7の層と前記第8の層との間の前記第5の層の表
    面に絶縁膜を介して形成された第5の電極と、 前記第7の層に接触する第6の電極と、 前記第8の層に接触する第7の電極と、を有し、 前記他の回路素子が抵抗であり、前記第2の電極と前記
    第6の電極とが前記抵抗を介して電気的に接続され、前
    記第6の層が前記第7の層に隣接することを特徴とする
    回路内蔵IGBT。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記第6の層の平面パ
    ターンが、前記第7の層の平面パターンに隣接し、かつ
    前記第7の層の平面パターンに沿って延びていることを
    特徴とする回路内蔵IGBT。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記第4の電極が、前
    記第6の層の平面パターンに沿って、前記第6の層と接
    触することを特徴とする回路内蔵IGBT。
  6. 【請求項6】請求項3において、 前記第2の層が、前記第1の層に隣接する第1の部分
    と、前記第1の部分に隣接し、前記第1の部分よりも低
    不純物濃度の第2の部分と、を有し、 前記回路領域に最も近い前記第1の電極の端部と、前記
    IGBT領域に最も近い前記第7の層の前記IGBT領
    域側の端部との間の距離が、前記第2の層の前記第2の
    部分の厚さ以上であることを特徴とする回路内蔵IGB
    T。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記IGBT領域と前
    記回路領域との間の前記半導体基体の表面に、絶縁膜を
    介してさらに他の回路素子を形成したことを特徴とする
    回路内蔵IGBT。
  8. 【請求項8】請求項1において、前記半導体基体の表面
    において、前記第2の電極を外部回路と接続するための
    接続箇所と、前記第4の電極とが、配線電極によって接
    続されていることを特徴とする回路内蔵IGBT。
  9. 【請求項9】入力端子と、 オン・オフスイッチング駆動され、前記オン・オフスイ
    ッチングによって前記入力端子に入力される電力に電力
    変換を施すIGBTと、 電力変換を施された電力を出力する出力端子と、を備
    え、 前記IGBTが、請求項1に記載の回路内蔵IGBTで
    あることを特徴とする電力変換装置。
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JP2006332539A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Sanken Electric Co Ltd 半導体集積回路装置

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