JPH11224939A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH11224939A
JPH11224939A JP10025861A JP2586198A JPH11224939A JP H11224939 A JPH11224939 A JP H11224939A JP 10025861 A JP10025861 A JP 10025861A JP 2586198 A JP2586198 A JP 2586198A JP H11224939 A JPH11224939 A JP H11224939A
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poly
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semiconductor substrate
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宏 小野田
Masaaki Mihara
雅章 三原
Yutaka Takada
裕 高田
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サージまたは汚染に強いポリダイオード素子
を含む半導体装置を提供することを主要な目的とする。 【解決手段】 ポリダイオード素子2のP型層35に抵
抗素子(バリアメタル膜32+タングステンプラグ3
3)を介在させて、アルミ配線34が接続されている。
ポリダイオード素子2のN型層37に、抵抗素子(バリ
アメタル膜32+タングステンプラグ33)を介在させ
て、アルミ配線34が接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般に半導体装
置に関するものであり、より特定的には、サージまたは
汚染に強くなるように改良されたポリダイオード素子を
有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】不揮発性半導体記憶装置においては、メ
モリセルの書込/消去動作に高電圧(一般に10Vから
20V)を必要とするため、従来は、外部電源を2電源
(Vpp/Vcc、Vppとして高圧12V程度)必要とし
ていた。最近、他のデバイスとの共通化のため、Vcc
単一電源化が行なわれつつある。その場合は、チップ内
にVcc電源電圧からVpp電圧に昇圧する回路が内蔵
される。
【0003】チャージポンプ型昇圧回路は、LSIにお
いて昇圧回路として用いられる一般的な回路であるが、
以下に述べる問題点がある。すなわち、テキストブック
「CMOS超LSIの設計」(培風館,第192頁〜1
93頁)に、チャージポンプ回路の一例とその原理、お
よびその問題点が記述されている。それによれば、チャ
ージポンプ型昇圧回路は、MOSダイオードと容量を一
単位としたユニットを直列に繋ぎ、2つのタイミングの
異なるクロックにより、昇圧動作を行なう。しかし、整
流素子がMOSダイオードである。MOSダイオードの
Vthは、基板バイアス効果により、段数が多くなると
段々大きくなるので、段数とともに、昇圧効率が悪化す
るという問題点があった。
【0004】論文IEEE International Solid-State Cir
cuito Conference(1995)TA7.2 に開示されているチャ
ージポンプ型昇圧回路は、MOSダイオードではなく、
基板のトリプルウェル構造を用いて、基板にPN接合型
ダイオードを形成している。これは、基板バイアス効果
による効率悪化を受けない。しかし、トリプルウェル構
造を形成しなければならず、プロセスが複雑でコストが
かかるという問題点がある。また、基板上に形成するた
め、Nウェル−基板間の容量が寄生容量として働き、効
率を劣化させるという欠点があった。
【0005】一方、論文“Lateral polysilicon p-n di
odes”(J. Electronchem Soc., 第125巻、第164
8頁、1978年、10月発行)は、図38に示すよう
な、ポリシリコンを用いたPN接合型ダイオード(以
下、ポリダイオード素子と略する)を使用したチャージ
ポンプ型昇圧回路を備えたEEPROMを開示する。こ
のEEPROMは、また、論文(IEEE J. Solid-State
Circuits, vol. SC-16,第195頁,1981年、6
月)や論文(IEEE Trans. Electron Devices, vol.ED-2
7, 第1211頁、1980年、7月)に発表されてい
る。
【0006】図38を参照して、SiO2 膜1の上にポ
リダイオード素子2が形成されている。ポリダイオード
素子2を覆うようにSiO2 膜1の上に層間絶縁膜3が
形成されている。層間絶縁膜3中に設けられたコンタク
トホールを通って、ポリダイオード素子のP型層にアル
ミ配線4が接続され、N型層にアルミ配線4が接合され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図38に示すようなポ
リダイオード素子を用いた場合、MOSダイオードを用
いた場合や基板に形成されるPNダイオードを用いた場
合に発生する問題、すなわち、基板バイアス効果や、寄
生容量の問題はない。しかし、アルミ配線4が、ポリダ
イオード素子2と直接電気的接触しているため、よく知
られているように、アルミ配線4とポリダイオード素子
2の界面で反応が起こり、それによって、接触抵抗がば
らつき、ひいては、ポリダイオード素子2の特性がばら
つく、という欠点があった。また、従来のポリダイオー
ド素子の他の欠点としては、サージ等の電気的ノイズに
弱いという問題点があった。さらには、図38に示す従
来のポリダイオード素子は、汚染に弱いという欠点があ
った。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解決す
るようになされたもので、高性能なポリダイオード素子
(PN接合素子)を有する半導体装置を提供することに
ある。
【0009】この発明の他の目的は、そのようなポリダ
イオード素子を用いることにより、高性能なチャージポ
ンプ型昇圧回路を提供することにある。
【0010】この発明のさらに他の目的は、そのような
昇圧回路を用いた、高性能な不揮発性半導体記憶装置を
提供することにある。
【0011】この発明のさらに他の目的は、そのような
ポリダイオード素子を有する半導体装置を、新しい工程
を追加することなく、かつ余分なコストをかけることな
く、製造する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る半導体装
置は、主表面を有する半導体基板を備える。上記半導体
基板の主表面に、素子分離酸化膜が設けられている。上
記素子分離酸化膜の上に、P型層とN型層とを有するポ
リダイオード素子が設けられている。上記ポリダイオー
ド素子を覆うように上記半導体基板の表面に層間絶縁膜
が設けられている。上記層間絶縁膜中に、上記P型層を
露出させる第1のコンタクトホールと、上記N型層を露
出させる第2のコンタクトホールが設けられている。上
記第1のコンタクトホール内に、上記P型層に接続され
た第1の抵抗素子が設けられている。上記第2のコンタ
クトホール内に、上記N型層に接続された第2の抵抗素
子が設けられている。上記第1の抵抗素子を介在させ
て、上記P型層に第1の配線層が接続されている。上記
第2の抵抗素子を介在させて、上記N型層に、第2の配
線層が接続されている。
【0013】この発明によれば、N型層に第1の抵抗素
子を介在させて第1の配線層が接続され、第2の抵抗素
子を介在させてN型層に第2の配線層が接続されている
ので、サージ等の電気的ノイズに強い半導体装置が得ら
れる。
【0014】請求項2に係る半導体装置によれば、上記
半導体基板の上に形成された、ポリシリコンのフローテ
ィングゲートを有する不揮発性半導体記憶素子をさらに
含み、上記ポリダイオード素子は、上記フローティング
ゲートと同じ材料で形成されている。
【0015】この発明によれば、ポリダイオード素子
が、フローティングゲートと同じ材料で形成されている
ので、フローティングゲートと同時に作ることができ、
ひいては、何ら新しい工程を追加することなく、製造で
きる。
【0016】請求項3に係る半導体装置によれば、上記
第1および第2の抵抗素子は、バリアメタルおよび/ま
たはタングステンプラグで形成される。したがって、第
1および第2の抵抗素子を、汎用の材料で形成できる。
【0017】請求項4に係る半導体装置によれば、上記
N型層は、上記P型層に接続されたN+ 型層と、該N+
型層に接続されたN++型層とからなる。
【0018】この発明によれば、PNダイオードの順方
向の特性が向上する。請求項5に係る半導体装置によれ
ば、上記ポリダイオード素子が、チャージポンプ型昇圧
回路の一部として組込まれている。
【0019】この発明によれば、上記特徴を有するポリ
ダイオード素子が、チャージポンプ型昇圧回路の一部と
して組込まれているので、サージ等の電気的ノイズに強
い、チャージポンプ型昇圧回路が得られる。
【0020】請求項6に係る半導体装置は、不揮発性半
導体記憶装置に関する。当該半導体装置は、半導体基板
を備える。上記半導体基板の上に、フローティングゲー
トとコントロールゲート該フローティングゲートと該コ
ントロールゲートとの間設けられたインターポリ絶縁膜
(interpoly dielectric film )を有する不揮発性半導
体記憶素子が形成されている。上記半導体基板の表面
に、素子分離酸化膜が形成されている。上記素子分離酸
化膜の上に、上記フローティングゲートと同じ材質の、
P型層とN型層とを有するポリダイオード素子が設けら
れている。上記ポリダイオード素子を覆うように上記半
導体基板の上に層間絶縁膜が設けられている。上記層間
絶縁膜中に、上記P型層を露出させる第1のコンタクト
ホールと上記N型層を露出させる第2のコンタクトホー
ルが設けられている。上記第1のコンタクトホール内
に、上記P型層に接続された第1の抵抗素子が設けられ
ている。上記第2のコンタクトホール内に、上記N型層
に接続された第2の抵抗素子が設けられている。上記第
1の抵抗素子を介在させて、上記P型層に第1の配線層
が接続されている。上記第2の抵抗素子を介在させて、
上記N型層に第2の配線層が接続されている。
【0021】この発明によれば、第1の配線層が第1の
抵抗素子を介在させてP型層に接続され、第2の配線層
が第2の抵抗素子を介在させてN型層に接続されている
ので、サージ等の電気的ノイズに強い不揮発性半導体記
憶装置が得られる。
【0022】請求項7に係る半導体装置は、チャージポ
ンプ型昇圧回路を備えた不揮発性半導体記憶装置に係
る。当該半導体装置は、半導体基板を備える。上記半導
体基板の上に、フローティングゲートを有する不揮発性
半導体記憶素子と、チャージポンプ型昇圧回路が形成さ
れている。上記チャージポンプ型昇圧回路は、上記半導
体基板の表面に形成された素子分離酸化膜と、該素子分
離酸化膜の上に設けられた、上記フローティングゲート
と同じ材質の、P型層とN型層とを有するポリダイオー
ド素子と、を備える。上記ポリダイオード素子を覆うよ
うに上記半導体基板の上に層間絶縁膜が設けられてい
る。上記層間絶縁膜中に、上記P型層を露出させる第1
のコンタクトホールと上記N型層を露出させる第2のコ
ンタクトホールが設けられている。上記第1のコンタク
トホール内に、上記P型層に接続された第1の抵抗素子
が設けられている。上記第2のコンタクトホール内に、
上記N型層に接続された第2の抵抗素子が設けられてい
る。上記第1の抵抗素子を介在させて、上記P型層に第
1の配線層が接続されている。上記第2の抵抗素子を介
在させて、上記N型層に第2の配線層が接続されてい
る。
【0023】この発明によれば、第1の配線層が第1の
抵抗素子を介在させてP型層に接続され、第2の配線層
が第2の抵抗素子を介在させてN型層に接続されている
ので、サージ等の電気的ノイズに強いチャージポンプ型
昇圧回路を備える不揮発性半導体記憶装置が得られる。
【0024】請求項8に係る半導体装置は、上記ポリダ
イオード素子の少なくとも上部を覆う保護膜をさらに備
える。
【0025】この発明によれば、ポリダイオード素子の
少なくとも上部を保護膜が覆っているので、汚染に強く
なる。
【0026】請求項9に係る半導体装置は、上記ポリダ
イオード素子の少なくとも上部を覆う保護膜をさらに備
え、上記保護膜は、上記インターポリ絶縁膜と同じ材質
で形成されている。
【0027】この発明によれば、保護膜がインターポリ
絶縁膜と同じ材質で形成されているので、新しい工程を
追加することなしに、汚染に強い半導体装置が得られ
る。
【0028】請求項10に係る半導体装置においては、
上記ポリダイオード素子は、ノンドープポリシリコンで
形成される。
【0029】この発明によれば、ノンドープポリシリコ
ンを用いるので、種々の導電型に加工することができ
る。
【0030】請求項11に係る半導体装置は、不揮発性
半導体記憶装置に関する。当該半導体装置は、半導体基
板と、上記半導体基板の上に形成された不揮発性半導体
記憶素子とポリダイオード素子とを備える。上記不揮発
性半導体記憶素子は、(A)上記半導体基板の上に形成
されたN型ポリシリコンのフローティングゲートと、
(B)上記フローティングゲートの上に設けられた、酸
化膜と窒化膜の多層膜からなるインターポリ絶縁膜と、
(C)上記インターポリ絶縁膜の上に設けられた、その
下層がN型ポリシリコンであり、その上層がメタルシリ
サイドであるコントロールゲートと、を含む。上記ポリ
ダイオード素子は、上記半導体基板の主表面に設けられ
た素子分離酸化膜を備える。上記素子分離酸化膜の上
に、P型層とN型層を有するPN接合用ポリシリコン層
が設けられる。上記PN接合用ポリシリコン層を覆うよ
うに上記半導体基板の上に層間絶縁膜が設けられる。上
記層間絶縁膜中に、上記P型層を露出させる第1のコン
タクトホールと、上記N型層を露出させる第2のコンタ
クトホールが設けられる。上記第1のコンタクトホール
内に、上記P型層に接続された、バリアメタルおよび/
またはタングステンプラグからなる第1の抵抗素子が設
けられる。上記第2のコンタクトホール内に、上記N型
層に接続された、バリアメタルおよび/またはタングス
テンプラグからなる第2の抵抗素子が設けられる。上記
第1の抵抗素子を介在させて、上記P型層に第1の配線
層が接続されている。上記第2の抵抗素子を介在させ
て、上記N型層に第2の配線層が接続されている。
【0031】この発明によれば、第1の抵抗素子を介在
させて、第1の配線層がP型層に接続され、第2の抵抗
素子を介在させて、第2の配線層がN型層に接続されて
いるので、サージ等の電気的ノイズに強い不揮発性半導
体記憶装置が得られる。
【0032】請求項12に係る半導体装置の製造方法
は、周辺回路用PMOSトランジスタとポリダイオード
素子を有する半導体装置の製造方法に係る。まず、半導
体基板の表面に素子分離酸化膜を形成する。上記素子分
離酸化膜の上に、上記ポリダイオード素子の母体となる
ポリシリコン層を形成する。上記PMOSトランジスタ
のソース・ドレイン領域を形成するためのP+ イオン注
入と同時に、該P+ イオンを上記ポリシリコン層中に注
入し、それによって上記ポリダイオード素子のP型層を
形成する。上記ポリダイオード素子のN型層を形成す
る。上記半導体基板の上にPMOSトランジスタを形成
する。
【0033】この発明によれば、PMOSトランジスタ
のソース・ドレイン領域を形成するためのP+ イオン注
入と同時に、該P+ イオンを上記ポリシリコン層中に注
入し、それによってポリダイオード素子のP型層を形成
するので、新しい工程を追加することなしに、ポリダイ
オード素子を形成することができる。
【0034】請求項13に係る半導体装置の製造方法
は、周辺回路用NMOSトランジスタとポリダイオード
素子を有する半導体装置の製造方法に係る。まず、半導
体基板の表面に素子分離酸化膜を形成する。上記素子分
離酸化膜の上に、上記ポリダイオード素子の母体となる
ポリシリコン層を形成する。上記NMOSトランジスタ
のソース・ドレイン領域を形成するためのN+ イオン注
入と同時に、該N+ イオンを上記ポリシリコン層中に注
入し、それによって上記ポリダイオード素子のN型層を
形成する。上記ポリダイオード素子のP型層を形成す
る。上記半導体基板の上に、上記NMOSトランジスタ
を形成する。
【0035】この発明によれば、NMOSトランジスタ
のソース・ドレイン領域を形成するためのN+ イオン注
入と同時に、該N+ イオンを上記ポリシリコン層中に注
入し、それによって上記ポリダイオード素子のN型層を
形成するので、新しい工程を追加することなしに、ポリ
ダイオード素子を形成することができる。
【0036】請求項14に係る半導体装置の製造方法
は、NMOS型メモリセルトランジスタとポリダイオー
ド素子を有する半導体装置の製造方法に係る。まず、半
導体基板の表面に素子分離酸化膜を形成する。上記素子
分離酸化膜の上に、上記ポリダイオード素子の母体とな
るポリシリコン層を形成する。上記NMOS型メモリセ
ルトランジスタのソース・ドレイン領域を形成するため
のN+ イオン注入と同時に、該N+ イオンを上記ポリシ
リコン層中に注入し、それによって上記ポリダイオード
素子のN型層を形成する。上記ポリダイオード素子のP
型層を形成する。上記半導体基板の上に上記NMOS型
メモリセルトランジスタを形成する。
【0037】この発明によれば、NMOS型メモリセル
トランジスタのソース・ドレイン領域を形成するための
+ イオン注入と同時に、該N+ イオンを上記ポリシリ
コン層中に注入し、それによって上記ポリダイオード素
子のN型層を形成するので、新しい工程の追加なしに、
ポリダイオード素子を形成することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】まず、本発明が適用される不揮発
性半導体記憶装置の1つであるDINOR型フラッシュ
メモリのメモリセルの書込・消去動作を説明する。
【0039】図1を参照して、読出時はコントロールゲ
ート5に電源電圧3.3Vを印加し、メモリセルがオン
するかオフ状態かを検出することにより、“1”,
“0”の判別を行なう。書込(プログラム)はコントロ
ールゲート5に−11V、ドレイン拡散層に5V〜9V
を印加し、フローティングゲート6に蓄積された電子を
引抜くことにより行なわれる。書込を行なうとメモリセ
ルのしきい値は低くなる。消去は、コントロールゲート
5に12V、Pウェルに−11Vを印加し、フローティ
ングゲート6に電子を注入することにより行なう。これ
によって、しきい値は高くなる。不揮発性半導体メモリ
セルの動作には、一般に、他の揮発性半導体メモリと大
きく異なり、高電圧が必要である。
【0040】図2は、実施の形態に係る不揮発性半導体
記憶装置の断面図である。半導体基板7の上に、不揮発
性半導体記憶素子8とメモリセル用トランジスタ9と周
辺PMOSトランジスタ10と周辺NMOSトランジス
タ11とポリダイオード素子2とが設けられている(な
お、図中、不揮発性半導体記憶素子8は、ワード線方向
の断面図を表わしており、メモリセル用トランジスタ9
は、ビット線方向の断面図を表わしている。以下の図に
おいても同じである。)。不揮発性半導体記憶素子8
は、N型ポリシリコンで形成されたフローティングゲー
ト6と、フローティングゲート6を被覆するように半導
体基板7の上に設けられた、酸化膜と窒化膜の多層膜か
らなるインターポリ絶縁膜11と、インターポリ絶縁膜
11を介在させて、フローティングゲート6を覆うよう
に設けられた、その下層がN型ポリシリコンであり、そ
の上層がメタルシリサイドであるコントロールゲート5
とを含む。ポリダイオード素子2は、半導体基板7の主
表面に設けられた素子分離酸化膜12を含む。素子分離
酸化膜12の上に、P型層とN型層を有するPN接合用
ポリシリコン層13が設けられている。PN接合用ポリ
シリコン層13を覆うように、半導体基板7の上に層間
絶縁膜14が設けられている。層間絶縁膜14中に、P
型層を露出させる第1のコンタクトホール15と、N型
層を露出させる第2のコンタクトホール16とが設けら
れている。第1のコンタクトホール15内に、P型層に
接続された、バリアメタルおよびタングステンプラグか
らなる第1の抵抗素子17が設けられている。第2のコ
ンタクトホール16内に、N型層に接続された、バリア
メタルおよびタングステンプラグからなる第2の抵抗素
子18が設けられている。第1の抵抗素子17を介在さ
せて、P型層に配線層19が接続されている。第2の抵
抗素子18を介在させて、N型層に配線層19が接続さ
れている。第1の抵抗素子17および第2の抵抗素子1
8の存在により、サージ等の電気的ノイズに強い、ポリ
ダイオード素子となる。
【0041】次に、図2に示す不揮発性半導体記憶装置
の製造方法について説明する。図3を参照して、シリコ
ン基板7の主表面に素子分離酸化膜12とPウェルとN
ウェルを形成する。
【0042】図4を参照して、熱酸化法により、メモリ
セルのトンネル酸化膜20を形成する。減圧CVD法に
より、リン濃度が、およそ1×1020atoms/cm
3 程度(5×1019atoms/cm3 〜2×1020
toms/cm3 の範囲で使用できる)のリンドープN
型多結晶ポリシリコンを、厚さ約100nmほど、堆積
する(以下、これをフローティングゲート材とい
う。)。写真製版を経て、フローティングゲート材のエ
ッチングを行ない、、メモリセルアレイ内においてはフ
ローティングゲート材をビット線方向にストライプ状に
加工し、フローティングゲート6を得る。周辺回路部に
おいては、フローティングゲート材を、ポリダイオード
素子の母体部21の形状に加工する。その他の部分のフ
ローティングゲート材は、すべて除去する。
【0043】図5を参照して、フローティングゲート6
を被覆するように、半導体基板7の上にインターポリ絶
縁膜(酸化膜/窒化膜/酸化膜の3層構造,酸化膜換算
膜厚で150〜200nm程度)22を形成する。その
後、写真製版を経て、レジスト23を用い、母体部21
を除く周辺回路部のインターポリ絶縁膜を除去する。
【0044】図5と図6を参照して、レジスト23を除
去後に、熱酸化により、周辺回路用MOSトランジスタ
用のゲート酸化膜24を形成する。その後、ポリダイオ
ードの母体部21においても、インターポリ絶縁膜を除
去する。次に、コントロールゲート材(タングステンポ
リサイド:タングステンシリサイド/リンドープN型多
結晶ポリシリコン=100nm/100nm膜厚)を堆
積し、写真製版を経て、エッチングを行ない、メモリセ
ルアレイ内においてはコントロールゲート5を形成する
とともに、周辺回路部においては周辺回路用MOSトラ
ンジスタゲート25を形成する。ポリダイオード素子と
なる母体部21の上にデポされたコントロールゲート材
は、このとき除去される。
【0045】図6と図7を参照して、メモリセル内にお
いて、コントロールゲート5をマスクとして、インター
ポリ絶縁膜11と、その下のフローティングゲート材6
をエッチングする。その後、イオン注入により、メモリ
セルのソース・ドレイン領域27を形成し、これによっ
て、メモリセルを完成させる。メモリセルアレイ部とN
MOSトランジスタ部を覆うレジストパターン28を形
成し、周辺回路用PMOSトランジスタのP+ 拡散層形
成のためのP+ 注入(ボロンまたはBF2 )時に、ポリ
ダイオード素子となる母体部21の一部領域にも、BF
2 イオンを、20KeV,2〜4×1015atoms/
cm2 程度注入する。注入領域はN型からP型に反転
し、PN接合が形成される。
【0046】レジストパターン28を除去する。図8を
参照して、メモリセル部周辺PMOSトランジスタ部お
よびポリダイオード素子となる母体部21の一部を覆う
レジストパターン29を、シリコン基板7の上に形成す
る。レジストパターン29をマスクにして、周辺回路用
NMOSトランジスタのN+ 拡散層形成のためのN+
入(ヒ素またはリン)時に、ポリダイオード素子となる
母体部21の一部領域に、Asイオンを、50KeV,
2〜4×1015atoms/cm2 程度注入を行ない、
N型領域の横方向の抵抗を下げる。
【0047】図9を参照して、シリコン基板7の上に層
間絶縁膜14を形成し、写真製版、エッチング技術を経
て、層間絶縁膜14中に、PMOSトランジスタのソー
ス・ドレインの表面およびNMOSトランジスタのソー
ス・ドレイン領域の表面およびポリダイオード素子のN
表面およびP表面を露出させるコンタクトホール31を
形成する。
【0048】図9と図10を参照して、コンタクトホー
ル31の底面および側壁を被覆するように、TiSi2
/TiNよりなるバリアメタル膜32を形成する。シリ
コン基板7の上全面に、タングステン膜をCVD法によ
り堆積する。得られたタングステン膜の全面をエッチン
グすることにより、タングステンプラグ33をコンタク
トホール31内に埋込む。これにより、ポリダイオード
素子2が完成する。続いて、アルミ配線材をシリコン基
板1の上に堆積し、写真製版、エッチング工程を経てア
ルミ配線19を形成すると、不揮発性半導体記憶装置が
完成する。
【0049】なお、上記実施の形態では、ポリダイオー
ド素子の材料として、フローティングゲート材を用い
た。そして、ポリダイオード部のP+ 電極を形成するた
めに、周辺PMOSトランジスタのP+ イオン注入を用
いた。また、ポリダイオードのN+ 電極部の抵抗を低減
させるために、周辺NMOSトランジスタのN+ 注入を
用いた。したがって、ポリダイオード素子を形成するた
めに、いかなる余分な工程も追加する必要がない。
【0050】また、この変形として、次のような実施例
も可能である。ポリダイオード素子の材料として、フロ
ーティングゲート材を用いる。P+ 電極形成のために、
周辺PMOSトランジスタのP+ イオン注入を用いる。
+ 電極部の抵抗低減として、メモリセルのソース・ド
レイン領域を形成するためのN+ イオン注入を用いる。
このようにしても、ポリダイオード素子が形成できる。
この実施の形態においても、ポリダイオード素子を形成
するために、いかなる余分な工程も追加しないので、余
分なコストがかからない。
【0051】また、NMOS型メモリセルトランジスタ
のソース・ドレイン領域を形成するためのN+ イオン注
入と同時に、ポリダイオード素子のN+ 電極を形成して
もよい。
【0052】[実施例]上記実施の形態に係る方法によ
って形成される種々の構造を有するポリダイオード素子
について、説明する。
【0053】実施例1 図11は、実施例1に係るポリダイオード素子の基本構
成を示す断面図である。ポリダイオード素子は、P+
分35と、P+ 部分35に接触するN+ 部分36とN+
部分36よりも濃度の高いN+ 部分37とを含む。バリ
アメタル膜32とタングステンプラグ33を介在させ
て、アルミ配線19が、P+ 部分35およびN+ 部分3
7に接続されている。
【0054】実施例2 図12は、実施例2に係るポリダイオード素子の断面図
である。図11に示すポリダイオード素子と図12に示
すポリダイオード素子との異なる点は、P+ 部分35、
+ 部分36およびN+ 部分37の上に、インターポリ
絶縁膜からなる保護膜22が形成されている点である。
このような保護膜22を設けることにより、ポリダイオ
ード素子が汚染されなくなるという効果を奏する。
【0055】次に、図12に示すポリダイオード素子の
製造方法について説明する。図13は、図4の工程の他
の変形例を示す図である。すなわち、図13を参照し
て、メモリセルの下地形成工程において、フローティン
グゲート材26を堆積するところまでは、図4までの工
程と同様である。図13に示す工程と図4に示す工程と
が異なる点は、写真パターンを変更し、セルアレイ内に
おいてはフローティングゲート材26をビット線方向に
ストライプ状に加工するが、周辺回路部においては、フ
ローティングゲート材26を図のように残す。
【0056】図13(A)を参照して、引続き、インタ
ーポリ絶縁膜22を形成する。その後、図13(B)を
参照して、写真製版を経て、レジスト37を用いて、周
辺回路部において、ポリダイオード以外の部分のインタ
ーポリ絶縁膜およびその下のフローティングゲート材を
除去する。レジスト37を除去する。その後、熱酸化に
より、周辺回路用MOSトランジスタ用のゲート酸化膜
を形成する。この後は、図6〜図10と同様の工程を経
て、不揮発性半導体記憶装置が完成する。このような製
造方法により、インターポリ絶縁膜22が保護膜として
ポリダイオード素子の上に残したポリダイオード素子が
得られる。
【0057】実施例3 図14は実施例3に係る、ポリダイオード素子の断面図
である。図14に示すポリダイオード素子が図11に示
すポリダイオード素子と異なる点は、PN接合層の表面
全体がインターポリ絶縁膜と同じ材料で形成された保護
膜22で覆われている点である。
【0058】このようなポリダイオード素子の製造方法
について説明する。まず、図1から図4までに示す処理
が行なわれる。次に、図15を参照して、フローティン
グゲート6およびポリダイオード素子の母体部21を覆
うように、シリコン基板7の上にインターポリ絶縁膜2
2を形成する。次に、写真製版を経て、レジスト23を
用いて、不要な部分のインターポリ絶縁膜22を除去す
る。その後は、図6〜図10と同様の工程を経ることに
より、図14に示す不揮発性半導体記憶装置が完成す
る。
【0059】実施例4 図16は、実施例4に係るポリダイオード素子の断面図
である。図16に示すポリダイオード素子は、以下の点
を除いて、図11に示すポリダイオード素子と同じであ
るので、同一または相当する部分には、同一の参照番号
を付し、その説明を繰返さない。図16に示すポリダイ
オード素子と図11に示すポリダイオード素子の異なる
点は、PN接合面(35と36の境界面)がコンタクト
孔の近傍に形成されている点である。このようなポリダ
イオード素子は、図7に示す工程において、P+ イオン
注入を行なわずに、図9に示す工程において、ポリダイ
オードのP型のコンタクト孔にP+ イオン注入を行なう
ことにより、形成される。
【0060】実施例5 図17は、実施例5に係るポリダイオード素子の断面図
である。図17に示すポリダイオード素子は、母体部2
1の側壁のみに、保護膜22が形成されている点で、図
14に示すポリダイオード素子と異なる。このような構
造を有するポリダイオード素子は、以下のようにして形
成される。
【0061】まず、図1から図5までの工程を経由す
る。すなわち、ポリダイオード部にインターポリ絶縁膜
を残す。その後、図6に示す工程を経る。
【0062】その後、図18を参照して、CVD酸化膜
38を、シリコン基板7の上に全面に堆積する。
【0063】図18と図19を参照して、CVD酸化膜
38を全面的にエッチバックすることにより、サイドウ
ォール39が形成されるとともに、母体部21の側壁に
インターポリ絶縁膜22が保護層として残る。なお、サ
イドウォールスペーサ39を形成する目的は、周辺トラ
ンジスタにLDD構造を持たせるためである。
【0064】その後、図7〜図10に示す工程と、同じ
工程を経由することにより、図17に示すポリダイオー
ド素子が得られる。なお、図12に示すポリダイオード
素子の製造工程において、周辺トランジスタにLDD構
造を用いる場合には、サイドウォール形成を行なうフロ
ーにおいて、図18に示すようにCVD酸化膜を全面堆
積し、図19のように酸化膜の全面エッチバックを行な
うと、PN接合層の上に形成されたインターポリ絶縁膜
が除去されてしまう。したがって、周辺トランジスタに
LDD構造を用いる場合には、図20に示すように、酸
化膜エッチバック工程において、写真製版技術により、
ダイオード部をレジスト40でマスクし、保護膜である
インターポリ絶縁膜22を守る必要がある。
【0065】一般に、フローティングゲート材は、N型
ポリシリコンであるが、不揮発性記憶素子、たとえばフ
ラッシュメモリのセル動作を考慮すると、空乏化しない
こと、大規模集積化および高密度化の要求より、フロー
ティングゲート材はできるだけ薄膜であることが望まれ
ている。一般的なフラッシュメモリのフローティングゲ
ート材は、リン濃度1×1020/cm3 から6×1020
/cm3 、膜厚200nm以下である。
【0066】上記発明の実施の形態では、1×1020
cm3 、100nm膜厚のフローティングゲート材を使
用したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0067】さらに、図4に示す工程において用いるフ
ローティングゲート材6は、減圧CVD法によって形成
したものでもよいし、ノンドープポリシリコンを堆積
後、リンの熱拡散で所望のリン濃度にしたものでもよ
い。さらに、ノンドープポリシリコンを堆積後、リンの
イオン注入により、所望のリン濃度にしたものでもよ
い。
【0068】実施例6 上記実施例では、抵抗素子として、バリアメタル+タン
グステン柱を用いたが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。図21は、実施例6に係るポリダイオード素
子の断面図である。図21に示すポリダイオード素子で
は、タングステン柱が用いられず、抵抗素子はバリアメ
タル膜32のみで形成されている。抵抗素子をバリアメ
タルだけで形成すると、効果は小さくなるが、サージ対
策としては十分に有効である。
【0069】上記実施例1〜6では、バリアメタルとし
てTiSi2 /TiNを使用したが、この発明はこれに
限られるものでなく、IV、V、VI族の遷移金属の窒
化物、炭化物、硼化物、ならびにこれらの複合膜が、バ
リアメタルとして使用できる。
【0070】図22は、実施例1〜6によって得られた
ポリダイオード素子の、等価回路図を示す。PNダイオ
ードの両側に抵抗Rを追加することにより、サージ等の
電気ノイズが印加された場合でも、ダイオードの前後に
設けられた抵抗Rによる電圧降下により、ダイオードに
直接かかる電圧は軽減され、破壊されにくくなる。
【0071】実施例1〜6で得られたポリダイオード素
子の特性を図23および図24に示す。図23は、縦軸
logスケールのI−V特性を示し、図24は、縦軸リ
ニアスケールのI−V特性を示す。
【0072】実施例7 実施例7以下はN型ポリシリコンをベースにしたポリダ
イオードの構造の種々の態様に係る。
【0073】図25に、実施例7に係るポリダイオード
の平面図と、A−A線に沿う断面図を示す。ポリダイオ
ードの順方向の特性向上のため、N型ポリシリコンのP
型イオン注入領域以外の領域に、さらにN++領域を形成
するためのN型イオン注入を行なうものである。P+
入領域とN++注入領域の間には、逆方向の耐圧の確保の
ため、一定の距離を設けている。
【0074】実施例8 図26に、実施例8に係るポリダイオードの平面図とA
−A線に沿う断面図を示す。N型ポリシリコンにP型イ
オン(ボロン、BF2 )を注入する。注入エネルギが十
分大きく、P+ 注入領域においては、ポリシリコン材の
底部までP反転したタイプである。PNダイオードの主
たる接合面はP+ 注入領域の縁面に沿う縦方向の断面で
ある。
【0075】実施例9 図27に、実施例9に係るポリダイオードの平面図とA
−A線に沿う断面図を示す。
【0076】N型ポリシリコンにP型イオン(ボロン、
BF2 )を注入する。注入エネルギが小さく、ポリシリ
コン材のP+ 注入した領域の浅い層がP反転したタイプ
である。ポリダイオードの主たる接合面は、その浅いP
+ 注入層の底部である。
【0077】実施例10 図28に、実施例10に係るポリダイオードの平面図
と、A−A線に沿う断面図を示す。
【0078】ポリダイオードの順方向の特性向上のた
め、N型ポリシリコンのP型イオン注入領域以外の領域
にN型イオン注入を行なったタイプである。逆方向の耐
圧を確保するため、P+ 注入領域とN+ 注入領域を一定
距離重ねている。重なった領域はN- 層またはP- 層と
なる。
【0079】実施例11 図29に、実施例11に係るポリダイオードの平面図
と、A−A線に沿う断面図およびB−B線に沿う断面図
を示す。
【0080】逆方向のリークを低減させるため、接合面
を含む部分を一定の幅d以下とし、そのダイオードの複
数個を並列に繋いだタイプである。一定の幅dは、ポリ
シリコンのグレインサイズの数倍程度以下であって、1
μm以下である。
【0081】実施例12 図30に、実施例12に係るポリダイオード素子の平面
図とA−A線に沿う断面図を示す。
【0082】N++注入領域とP+ 注入領域の間の距離
が、マスク材の幅Lgとなるものである。
【0083】このようなポリダイオード素子は、次のよ
うにして作られる。図31((A)は断面図を示し、
(B)は平面図を示している)を参照して、フィールド
酸化膜12の上に、ポリダイオード素子の母体部21を
形成する。
【0084】図32を参照して、コントロールゲートを
形成する工程において、同時に母体部21の上に、幅L
gのマスク材60を設ける。マスク材60上にP+ 注入
マスク用レジスト41を形成する。P型イオンを注入す
ると、P型イオンはレジストおよびマスク材60でマス
クされた領域には、注入されない。
【0085】図33を参照して、引続き、マスク材60
上に、N+ 注入マスクレジスト42を形成する。N型イ
オンを注入する際、N型イオンはレジスト42およびゲ
ート60でマスクされた領域には注入されない。
【0086】図34を参照して、このような、イオン注
入を行なうことにより、P型イオン注入領域とN型イオ
ン注入領域が、一定の距離(Lg)離されたポリダイオ
ード素子が得られる。
【0087】実施例13 実施例13以下は、ノンドープポリシリコンをベースに
した、ポリダイオードの構造の態様を示す。
【0088】図35に、実施例13に係るポリダイオー
ド素子の平面図とA−A線に沿う断面図を示す。
【0089】ノンドープポリシリコンにP型イオン(ボ
ロン、BF2 )ならびにN型イオン(As、リン)を注
入する。注入エネルギが十分大きく、N+ 注入領域なら
びにP+ 注入領域においては、ポリシリコン材の底部ま
で、N反転またはP反転したタイプである。
【0090】実施例14 図36に、実施例14に係るポリダイオード素子の平面
図とA−A線に沿う断面図を示す。
【0091】逆方向の耐圧を確保するために、N+ 注入
領域とP+ 注入領域が、一定距離重ねられているタイプ
である。
【0092】実施例15 図37に、実施例3に係るポリダイオード素子の平面図
とA−A線に沿う断面図を示す。
【0093】ノンドープポリシリコンにN型イオン(A
s、リン)を全面注入する。注入エネルギが十分大き
く、N+ 注入領域においては、ポリシリコン材の底部ま
でN反転する。さらに、P型イオン(ボロン、BF2
を一部領域に注入する。P+ 注入領域においては、注入
エネルギが小さく、浅い層がP反転したタイプである。
PNダイオードの主たる接合面は、その浅いP+ 注入層
の底部である。なお、これと逆のタイプ(N+ とP+
逆の場合)も同様の効果を奏する。
【0094】
【発明の効果】請求項1に係る半導体装置によれば、N
型層に第1の抵抗素子を介在させて第1の配線層が接続
され、第2の抵抗素子を介在させてN型層に第2の配線
層が接続されているので、サージ等の電気的ノイズに強
い半導体装置が得られるという効果を奏する。
【0095】請求項2に係る半導体装置によれば、ポリ
ダイオード素子が、フローティングゲートと同じ材料で
形成されているので、フローティングゲートと同時に作
ることができ、ひいては、何ら新しい工程を追加するこ
となく、製造できるという効果を奏する。
【0096】請求項3に係る半導体装置によれば、第1
および第2の抵抗素子を、汎用の材料で形成できるとい
う効果を奏する。
【0097】請求項4に係る半導体装置によれば、PN
ダイオードの順方向の特性が向上するという効果を奏す
る。
【0098】請求項5に係る半導体装置によれば、サー
ジ等の電気的ノイズに強い、チャージポンプ型昇圧回路
が得られるという効果を奏する。
【0099】請求項6に係る半導体装置によれば、第1
の配線層が第1の抵抗素子を介在させてP型層に接続さ
れ、第2の配線層が第2の抵抗素子を介在させてN型層
に接続されているので、サージ等の電気的ノイズに強い
不揮発性半導体記憶装置が得られるという効果を奏す
る。
【0100】請求項7に係る半導体装置によれば、第1
の配線層が第1の抵抗素子を介在させてP型層に接続さ
れ、第2の配線層が第2の抵抗素子を介在させてN型層
に接続されているので、サージ等の電気的ノイズに強い
チャージポンプ型昇圧回路を備える不揮発性半導体記憶
装置を得られるという効果を奏する。
【0101】請求項8に係る半導体装置によれば、ポリ
ダイオード素子の少なくとも上部を保護膜が覆っている
ので、汚染に強くなるという効果を奏する。
【0102】請求項9に係る半導体装置によれば、保護
膜がインターポリ絶縁膜と同じ材質で形成されているの
で、新しい工程を追加することなしに、汚染に強い半導
体装置が得られるという効果を奏する。
【0103】請求項10に係る半導体装置によれば、ノ
ンドープポリシリコンを用いるので、種々の導電型に加
工することができるという効果を奏する。
【0104】請求項11に係る半導体装置によれば、第
1の抵抗素子を介在させて、第1の配線層がP型層に接
続され、第2の抵抗素子を介在させて、第2の配線層が
N型層に接続されているので、サージ等の電気的ノイズ
に強い不揮発性半導体記憶装置が得られるという効果を
奏する。
【0105】請求項12に係る半導体装置の製造方法に
よれば、PMOSトランジスタのソース・ドレイン領域
を形成するためのP+ イオン注入と同時に、該P+ イオ
ンを上記ポリシリコン層中に注入し、それによってポリ
ダイオード素子のP型層を形成するので、新しい工程を
追加することなしに、ポリダイオード素子を形成するこ
とができるという効果を奏する。
【0106】請求項13に係る半導体装置の製造方法に
よれば、NMOSトランジスタのソース・ドレイン領域
を形成するためのN+ イオン注入と同時に、該N+ イオ
ンを上記ポリシリコン層中に注入し、それによってポリ
ダイオード素子のN型層を形成するので、新しい工程を
追加することなしに、ポリダイオード素子を形成するこ
とができるという効果を奏する。
【0107】請求項14に係る半導体装置の製造方法に
よれば、NMOS型メモリセルトランジスタのソース・
ドレイン領域を形成するためのN+ イオン注入と同時
に、該N+ イオンをポリシリコン層中に注入し、それに
よってポリダイオード素子のN型層を形成するので、新
しい工程の追加なしに、ポリダイオード素子を形成する
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される不揮発性半導体記憶装置
の1つであるDINOR型フラッシュメモリの、メモリ
セルの書込・消去動作を説明する図である。
【図2】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
断面図である。
【図3】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
製造方法の順序の第1の工程における半導体装置の断面
図である。
【図4】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
製造方法の順序の第2の工程における半導体装置の断面
図である。
【図5】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
製造方法の順序の第3の工程における半導体装置の断面
図である。
【図6】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
製造方法の順序の第4の工程における半導体装置の断面
図である。
【図7】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
製造方法の順序の第5の工程における半導体装置の断面
図である。
【図8】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
製造方法の順序の第6の工程における半導体装置の断面
図である。
【図9】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の
製造方法の順序の第7の工程における半導体装置の断面
図である。
【図10】 実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置
の製造方法の順序の第8の工程における半導体装置の断
面図である。
【図11】 実施例1に係るポリダイオード素子の断面
図である。
【図12】 実施例2に係るポリダイオード素子の断面
図である。
【図13】 実施例2に係るポリダイオード素子の製造
方法を示す半導体装置の断面図である。
【図14】 実施例3に係るポリダイオード素子の断面
図である。
【図15】 実施例3に係るポリダイオード素子の製造
方法の主要工程における半導体装置の断面図である。
【図16】 実施例4に係るポリダイオード素子の断面
図である。
【図17】 実施例5に係るポリダイオード素子の断面
図である。
【図18】 実施例5に係るポリダイオード素子の製造
方法の順序の第1の工程における半導体装置の断面図で
ある。
【図19】 実施例5に係るポリダイオード素子の製造
方法の順序の第2の工程における半導体装置の断面図で
ある。
【図20】 実施例1〜5の変形例に係るポリダオード
素子の製造方法の主要工程における半導体装置の断面図
である。
【図21】 実施例6に係るポリダイオード素子の断面
図である。
【図22】 実施例1〜6に係るポリダイオード素子の
等価回路図である。
【図23】 実施例1〜6で得られたポリダイオード素
子の特性を示す図である。
【図24】 実施例1〜6で得られたポリダイオード素
子の特性を示す図である。
【図25】 実施例7に係るポリダイオード素子の平面
図と、A−A線に沿う断面図である。
【図26】 実施例8に係るポリダイオード素子の平面
図と、A−A線に沿う断面図である。
【図27】 実施例9に係るポリダイオード素子の平面
図と、A−A線に沿う断面図である。
【図28】 実施例10に係るポリダイオード素子の平
面図と、A−A線に沿う断面図である。
【図29】 実施例11に係るポリダイオード素子の平
面図と、A−A線に沿う断面図と、B−B線に沿う断面
図である。
【図30】 実施例12に係るポリダイオード素子の平
面図と、A−A線に沿う断面図である。
【図31】 実施例12に係るポリダイオード素子の製
造方法の順序の第1の工程における半導体装置の断面図
である。
【図32】 実施例12に係るポリダイオード素子の製
造方法の順序の第2の工程における半導体装置の断面図
である。
【図33】 実施例12に係るポリダイオード素子の製
造方法の順序の第3の工程における半導体装置の断面図
である。
【図34】 実施例12に係るポリダイオード素子の製
造方法の順序の第4の工程における半導体装置の平面図
である。
【図35】 実施例13に係るポリダイオード素子の平
面図とA−A線に沿う断面図である。
【図36】 実施例14に係るポリダイオード素子の平
面図とA−A線に沿う断面図である。
【図37】 実施例15に係るポリダイオード素子の平
面図とA−A線に沿う断面図である。
【図38】 従来のポリダイオード素子の断面図であ
る。
【符号の説明】
2 ポリダイオード素子、6 フローティングゲート、
7 半導体基板、12素子分離酸化膜、14 層間絶縁
膜、15 第1のコンタクトホール、16第2のコンタ
クトホール、17 第1の抵抗素子、18 第2の抵抗
素子、19配線層。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面を有する半導体基板と、 前記半導体基板の前記主表面に設けられた素子分離酸化
    膜と、 前記素子分離酸化膜の上に設けられた、P型層とN型層
    とを有するポリダイオード素子と、 前記ポリダイオード素子を覆うように前記半導体基板の
    表面に設けられた層間絶縁膜と、 前記層間絶縁膜中に設けられた、前記P型層を露出させ
    る第1のコンタクトホールと、前記N型層を露出させる
    第2のコンタクトホールと、 前記第1のコンタクトホール内に設けられ、前記P型層
    に接続された第1の抵抗素子と、 前記第2のコンタクトホール内に設けられ、前記N型層
    に接続された第2の抵抗素子と、 前記第1の抵抗素子を介在させて、前記P型層に接続さ
    れた第1の配線層と、 前記第2の抵抗素子を介在させて、前記N型層に接続さ
    れた第2の配線層と、を備えた半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板の上に形成された、ポリ
    シリコンのフローティングゲートを有する不揮発性半導
    体記憶素子をさらに含み、 前記ポリダイオード素子は、前記フローティングゲート
    と同じ材料で形成されている、請求項1に記載の半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の抵抗素子は、バリ
    アメタルおよび/またはタングステンプラグで形成され
    ている、請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記N型層は、前記P型層に接続された
    + 型層と、該N+型層に接続されたN++型層とからな
    る、請求項1に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記ポリダイオード素子が、チャージポ
    ンプ型昇圧回路の一部として組込まれている、請求項1
    に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 半導体基板と、 前記半導体基板の上に形成された、フローティングゲー
    トとコントロールゲート該フローティングゲートと該コ
    ントロールゲートとの間に設けられたインターポリ絶縁
    膜とを有する不揮発性半導体記憶素子と、 前記半導体基板の主表面に形成された素子分離酸化膜
    と、 前記素子分離酸化膜の上に設けられた、前記フローティ
    ングゲートと同じ材質の、P型層とN型層とを有するポ
    リダイオード素子と、 前記ポリダイオード素子を覆うように前記半導体基板の
    表面に設けられた層間絶縁膜と、 前記層間絶縁膜中に設けられた、前記P型層を露出させ
    る第1のコンタクトホールと前記N型層を露出させる第
    2のコンタクトホールと、 前記第1のコンタクトホール内に設けられ、前記P型層
    に接続された第1の抵抗素子と、 前記第2のコンタクトホール内に設けられ、前記N型層
    に接続された第2の抵抗素子と、 前記第1の抵抗素子を介在させて、前記P型層に接続さ
    れた第1の配線層と、 前記第2の抵抗素子を介在させて、前記N型層に接続さ
    れた第2の配線層と、を備えた半導体装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板と、 前記半導体基板の上に形成されたフローティングゲート
    を有する不揮発性半導体記憶素子と、 チャージポンプ型昇圧回路と、を備え、 前記チャージポンプ型昇圧回路は、 前記半導体基板の主表面に形成された素子分離酸化膜
    と、 前記素子分離酸化膜の上に設けられた、前記フローティ
    ングゲートと同じ材質の、P型層とN型層とを有するポ
    リダイオード素子と、 前記ポリダイオード素子を覆うように前記半導体基板の
    上に設けられた層間絶縁膜と、 前記層間絶縁膜中に設けられた、前記P型層を露出させ
    る第1のコンタクトホールと前記N型層を露出させる第
    2のコンタクトホールと、 前記第1のコンタクトホール内に設けられ、前記P型層
    に接続された第1の抵抗素子と、 前記第2のコンタクトホール内に設けられ、前記N型層
    に接続された第2の抵抗素子と、 前記第1の抵抗素子を介在させて、前記P型層に接続さ
    れた第1の配線層と、 前記第2の抵抗素子を介在させて、前記N型層に接続さ
    れた第2の配線層と、を備える、半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記ポリダイオード素子の少なくとも上
    部を覆う保護膜をさらに備える、請求項1に記載の半導
    体装置。
  9. 【請求項9】 前記ポリダイオード素子の少なくとも上
    部を覆う保護膜をさらに備え、 前記保護膜は、前記インターポリ絶縁膜と同じ材質で形
    成されている、請求項6に記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記ポリダイオード素子は、ノンドー
    プポリシリコンで形成されている、請求項1に記載の半
    導体装置。
  11. 【請求項11】 半導体基板と、 前記半導体基板の上に形成された不揮発性半導体記憶素
    子とポリダイオード素子とを備え、 前記不揮発性半導体記憶素子は、 (A) 前記半導体基板の上に形成されたN型ポリシリ
    コンのフローティングゲートと、 (B) 前記フローティングゲートの上に設けられた、
    酸化膜と窒化膜の多層膜からなるインターポリ絶縁膜
    と、 (C) 前記インターポリ絶縁膜の上に設けられた、そ
    の下層がN型ポリシリコンであり、その上層がメタルシ
    リサイドであるコントロールゲートと、を含み、 前記ポリダイオード素子は、 (a) 前記半導体基板の表面に設けられた素子分離酸
    化膜と、 (b) 前記素子分離酸化膜の上に設けられた、P型層
    とN型層を有するPN接合用ポリシリコン層と、 (c) 前記PN接合用ポリシリコン層を覆うように前
    記半導体基板の上に設けられた層間絶縁膜と、 (d) 前記層間絶縁膜中に設けられた、前記P型層を
    露出させる第1のコンタクトホールと、前記N型層を露
    出させる第2のコンタクトホールと、 (e) 前記第1のコンタクトホール内に設けられ、前
    記P型層に接続された、バリアメタルおよび/またはタ
    ングステンプラグからなる第1の抵抗素子と、 (f) 前記第2のコンタクトホール内に設けられ、前
    記N型層に接続された、バリアメタルおよび/またはタ
    ングステンプラグからなる第2の抵抗素子と、 (g) 前記第1の抵抗素子を介在させて、前記P型層
    に接続された第1の配線層と、 (h) 前記第2の抵抗素子を介在させて、前記N型層
    に接続された第2の配線層と、を備えた半導体装置。
  12. 【請求項12】 周辺回路用PMOSトランジスタとポ
    リダイオード素子を有する半導体装置の製造方法であっ
    て、 半導体基板の表面に素子分離酸化膜を形成する工程と、 前記素子分離酸化膜の上に、前記ポリダイオード素子の
    母体となるポリシリコン層を形成する工程と、 前記PMOSトランジスタのソース・ドレイン領域を形
    成するためのP+ イオン注入と同時に、該P+ イオンを
    前記ポリシリコン層中に注入し、それによって前記ポリ
    ダイオード素子のP型層を形成する工程と、 前記ポリダイオード素子のN型層を形成する工程と、 前記半導体基板の上に前記PMOSトランジスタを形成
    する工程と、を備えた半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 周辺回路用NMOSトランジスタと、
    ポリダイオード素子を有する半導体装置の製造方法であ
    って、 半導体基板の表面に素子分離酸化膜を形成する工程と、 前記素子分離酸化膜の上に、前記ポリダイオード素子の
    母体となるポリシリコン層を形成する工程と、 前記NMOSトランジスタのソース・ドレイン領域を形
    成するためのN+ イオン注入と同時に、該N+ イオンを
    前記ポリシリコン層中に注入し、それによって前記ポリ
    ダイオード素子のN型層を形成する工程と、 前記ポリダイオード素子のP型層を形成する工程と、 前記半導体基板の上に前記NMOSトランジスタを形成
    する工程と、を備えた半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 NMOS型メモリセルトランジスタ
    と、ポリダイオード素子を有する半導体装置の製造方法
    であって、 半導体基板の表面に素子分離酸化膜を形成する工程と、 前記素子分離酸化膜の上に、前記ポリダイオード素子の
    母体となるポリシリコン層を形成する工程と、 前記NMOS型メモリセルトランジスタのソース・ドレ
    イン領域を形成するためのN+ イオン注入と同時に、該
    + イオンを前記ポリシリコン層中に注入し、それによ
    って前記ポリダイオード素子のN型層を形成する工程
    と、 前記ポリダイオード素子のP型層を形成する工程と、 前記半導体基板の上に前記NMOS型メモリセルトラン
    ジスタを形成する工程と、を備えた半導体装置の製造方
    法。
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