JPH11224933A - 容量素子及び記憶装置 - Google Patents

容量素子及び記憶装置

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JPH11224933A
JPH11224933A JP10024581A JP2458198A JPH11224933A JP H11224933 A JPH11224933 A JP H11224933A JP 10024581 A JP10024581 A JP 10024581A JP 2458198 A JP2458198 A JP 2458198A JP H11224933 A JPH11224933 A JP H11224933A
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JP
Japan
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capacitive element
ferroelectric
dielectric
data
capacitor
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JP10024581A
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Satoshi Inoue
聡 井上
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量素子の誘電体の分極状態を反転させるこ
となくデータの読み出しを可能として、書き換え回数の
低下及び動作の高速化を実現する。 【解決手段】 不揮発性記憶素子Mは、スイッチング素
子と容量素子8との直列回路で形成した1トランジスタ
/1キャパシタ構造で形成される。容量素子8は、情報
記憶部として機能し、Ptからなる下層電極11、強誘
電体12及びn型半導体からなる上層電極13からな
る。すなわち、容量素子8は、強誘電体12の分極状態
によって、上層電極13における強誘電体12との界面
に空乏層が形成されたり形成されなかったりする。この
空乏層の有無によって容量素子8の電荷蓄積量が異なる
から、容量素子の電極間に所定の電圧を印加した時の電
荷量又はそれに相当する信号を検出することにより、分
極状態を反転させることなくデータの読み出しが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容量素子及び記憶
装置、特に、容量蓄積部に強誘電体を使用したものに関
する。
【0002】
【従来の技術】不揮発性記憶素子の情報記憶部に強誘電
体を利用した不揮発性記憶装置の開発が行われている。
代表的な不揮発性記憶素子としては、例えば、強誘電体
メモリ(Ferroelectric Random Access Memory)構造を
採用する不揮発性記憶素子が知られている。
【0003】強誘電体メモリ構造を採用する不揮発性記
憶素子はスイッチング素子と情報記憶部を構成する容量
素子との直列回路で形成した1トランジスタ/1キャパ
シタ構造で形成される。前記スイッチング素子はチャネ
ル形成領域、絶縁体(ゲート絶縁体)、制御電極(ゲー
ト電極)、ソース領域及びドレイン領域として使用する
一対の半導体領域を備える。
【0004】容量素子は下層電極、強誘電体、上層電極
のそれぞれを備え、この下層電極、強誘電体、上層電極
のそれぞれは順次積層される。前記容量素子の強誘電体
は、残留分極を有し、電源を切っても記憶内容が失われ
ない特徴を備える。さらに、強誘電体の採用により低電
圧動作が実現できるので、不揮発性記憶素子の低消費電
力化が促進できる。強誘電体には一般にPZT(チタン
ジルコン酸鉛:PbZrxTi1-x3)が使用される。
【0005】前記容量素子の上下の電極にはPtの単層
薄膜、又はPtとTiとを積層した複合薄膜が使用され
る。このような構造において、容量素子に記憶させたデ
ータを読み出す場合は、ある電圧を容量素子に印加し、
残留分極の反転状態を調べる。例えば、予め「Hig
h」データを保持している場合は、読み出し前と後とで
強誘電体の分極が反転し、「Low」データを保持して
いる場合は、強誘電体の分極状態は変化しない。すなわ
ち、「High」データの読み出しの場合は、残留分極
が反転するため、取り出し電極に電荷量の差が生じる
が、「Low」データの読み出しの場合は、残留分極は
反転しないため、取り出し電極に電荷量の差は生じな
い。この電荷量の差を検出することによって、データが
「High」か「Low」かを判定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来例にあっては、
「High」データの読み出しの際、必ず、分極の反転
が生じることになり、強誘電体の疲労が進んで書き換え
回数が低下する問題がある。また、「High」データ
を読み出した後に再書き込み動作を行う必要があり、高
速動作の実現が困難という問題がある。
【0007】本発明は、容量素子及び記憶装置に関し、
斯かる問題点を解消することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の容量素子は、
誘電体を挟んで設けられた一対の電極の一方の電極のみ
が半導体からなることをその要旨とする。また、請求項
2の容量素子は、誘電体を挟んで設けられた一対の電極
が、互いに極性の異なる半導体からなることをその要旨
とする。
【0009】また、請求項3の容量素子は、請求項1又
は2の発明において、前記誘電体が、強誘電体からなる
ことをその要旨とする。また、請求項4の記憶装置は、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の容量素子の電極
間に、前記誘電体が分極反転しない範囲の電圧を印加し
た時の前記容量素子の電荷量に応じて記憶データの値を
判別することをその要旨とする。
【0010】また、請求項5の記憶装置は、誘電体を含
む容量素子とこの容量素子に接続されたスイッチング素
子とを備え、前記容量素子における前記スイッチング素
子との接続部又はその反対側の電極が半導体からなり、
前記容量素子に、前記誘電体が分極反転しない範囲の電
圧を印加した時の前記容量素子の電荷量に応じて記憶デ
ータの値を判別することをその要旨とする。
【0011】また、請求項6の記憶装置は、誘電体を含
む容量素子とこの容量素子に接続されたスイッチング素
子とを備え、前記容量素子における前記スイッチング素
子との接続部とその反対側の電極とが互いに極性の異な
る半導体からなり、前記容量素子に、前記誘電体が分極
反転しない範囲の電圧を印加した時の前記容量素子の電
荷量に応じて記憶データの値を判別することをその要旨
とする。
【0012】また、請求項7の記憶装置は、請求項5又
は6に記載の発明において、前記誘電体が、強誘電体か
らなることをその要旨とする。すなわち、容量素子の誘
電体部の分極状態によって、半導体電極における誘電体
との界面に空乏層が形成されたり形成されなかったりす
る。この空乏層の有無によって容量素子の電荷蓄積量が
異なるから、容量素子の電極間に所定の電圧を印加した
時の電荷量又はそれに相当する信号を検出することによ
り、分極状態を反転させることなくデータの読み出しが
可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明の実施形態に係る強誘電体メ
モリ構造を採用する不揮発性記憶素子(メモリセル)を
搭載した不揮発性記憶装置の断面構造図である。不揮発
性記憶装置は基板1に形成され、不揮発性記憶素子Mは
基板1の主面に形成される。基板1は本実施形態におい
て単結晶Si基板が使用され、このSi基板はp型不純
物(例えば、ホウ素(B))が導入されたp型に設定さ
れる。
【0014】不揮発性記憶素子Mはスイッチング素子
(スイッチングトランジスタ)と容量素子との直列回路
で形成した1トランジスタ/1キャパシタ構造で形成さ
れる。容量素子は情報記憶部として機能する。前記不揮
発性記憶素子Mのスイッチング素子はチャネル形成領域
1A、ゲート絶縁体(ゲート酸化膜)2、制御電極(ゲ
ート電極)3、ソース領域及びドレイン領域として使用
される一対の半導体領域4を備える。
【0015】チャネル形成領域1Aは基板1の主面近傍
部分に形成される。ゲート絶縁体2は少なくともチャネ
ル形成領域1Aの表面上に形成される。制御電極3はゲ
ート絶縁体2の表面上に形成される。制御電極3は例え
ば多結晶Si薄膜、シリサイド薄膜、高融点金属薄膜の
いずれかの単層膜、又は多結晶Si薄膜上にシリサイド
薄膜若しくは高融点金属薄膜を積層した複合膜で形成さ
れる。すなわち、制御電極3はいわゆるゲート材料で形
成される。制御電極3は、チャネル幅方向と同一方向に
延在するワード線5と同一ゲート材料で形成されるとと
もに、このワード線5と電気的に接続される。
【0016】ソース領域及びドレイン領域として使用す
る一対の半導体領域4は、制御電極3のチャネル長方向
の両側であって、基板1の主面部に形成される。それぞ
れの半導体領域4はn型不純物(例えば、リン(P)や
ヒ素(As))が導入されたn型に設定される。すなわ
ち、スイッチング素子はnチャネル導電型トランジスタ
(MISFET:Metal Insulator Field Effect Trans
istor)で形成される。
【0017】前記スイッチング素子上にはこのスイッチ
ング素子と容量素子との間を電気的に分離する層間絶縁
膜6が形成される。層間絶縁膜6は本実施形態において
SiO2膜、Si34膜のいずれかの単層膜、又はSi
2膜、Si34膜のそれぞれを組み合わせた複合膜で
形成される。層間絶縁膜6の表面は、CMP法を用いて
研磨・平坦化される。
【0018】前記スイッチング素子の一方の半導体領域
4上において、前記層間絶縁膜6には接続孔7aが形成
される。接続孔7a内には一方の半導体領域4と後述す
る容量素子8の下層電極との間を電気的に接続する接続
孔配線9aが形成される。接続孔配線9aは例えばW、
TiW、WSi2、TiN等の低抵抗値を有し高融点金
属若しくは高融点金属を主成分とする材料で形成され
る。また、接続孔配線9aにはPがドープされ低抵抗化
された多結晶Si膜が使用できる。
【0019】また、スイッチング素子の他方の半導体領
域4上において、前記層間絶縁膜6には接続孔7bが形
成される。接続孔7b内には他方の半導体領域4とデー
タ線(ビット線)10との間を電気的に接続する接続孔
配線9bが形成される。また、スイッチング素子の制御
電極3上において、前記層間絶縁膜6には接続孔7cが
形成される。接続孔7c内には制御電極3とワード線5
との間を電気的に接続する接続孔配線9cが形成され
る。
【0020】容量素子8は、下層電極11、強誘電体1
2、上層電極13のそれぞれを順次積層した積層構造で
構成される。容量素子8の下層電極11(膜厚50nm
〜100nm)は、層間絶縁膜6の表面上に形成され、
この下層電極11は接続孔配線9aを通してスイッチン
グ素子の一方の半導体領域4に電気的に接続される。本
実施形態において下層電極11は強誘電体用電極として
形成され、この強誘電体用電極にはスパッタ法により形
成されたPt(膜厚50nm)又はPtを含む複合薄膜
が使用される。
【0021】スパッタ法でPtを堆積した場合、Ptは
(111)配向しやすい。(111)配向を有するPt
上に形成される強誘電体は配向しやすくなり、配向を有
する強誘電体は大きな残留分極を持つので、情報書込み
特性が向上できる。さらに、Ptは貴金属であり基本的
に酸化しないので、強誘電体12と下層電極11との間
にPtの酸化物からなる常誘電体が形成されない。つま
り、Ptは、強誘電体12と下層電極11との間の界面
付近に容量素子全体の実質的なキャパシタンスを減少さ
せる常誘電体が形成されない特徴を備える。
【0022】容量素子8の強誘電体12(膜厚100n
m〜300nm)は、下層電極11の表面上に形成され
る。本実施形態において、強誘電体12にはPZT薄
膜、SrBiTaO薄膜、又はPbTiO3薄膜が使用
される。この強誘電体12の形成には、スパッタ法、C
VD法、ゾルーゲル法等どのような方法を用いても良
い。
【0023】強誘電体12は、PZTの場合において常
温で約30〜40μC/cm2程度の高い残留分極を有す
る。本実施形態において、強誘電体12は基本的には単
結晶状態又は多結晶状態で形成される。容量素子8の上
層電極13(膜厚50nm〜100nm)は、強誘電体
12の表面上に形成される。本実施形態において特徴的
な構成は、この上層電極13の形成材料にある。
【0024】すなわち、上層電極13は、CVD法等に
よって形成されたポリシリコンからなり、このポリシリ
コンにPやAsを導入することにより、n型半導体を構
成する。上層電極13の形成後にRTA法により400
℃〜800℃の温度で熱処理を行う。これにより、強誘
電体12が結晶化され、良好な強誘電特性を示すように
なる。
【0025】そして、イオンミリング等の方法で、下層
電極11、強誘電体12及び上層電極13を容量素子8
としての形状に加工する。このように構成される不揮発
性記憶素子Mを搭載した不揮発性記憶装置においては、
以下の書き込み及び読み出し動作を行う。図2は図1の
不揮発性記憶素子Mの等価回路図である。
【0026】図2において、「Low」データを書き込
む場合は、スイッチング素子をON状態とし、VBをV
ccレベルにし、VPを抗電界以上の大きさのプラスの
電位にすることにより、強誘電体12の残留分極の向き
が下向きになる。このとき、n型半導体である上層電極
13中の負のキャリアが強誘電体12との界面から遠ざ
けられ、上層電極13内における強誘電体12との界面
には空乏層が形成される。
【0027】一方、「High」データを書き込む場合
は、VBをVccレベルにし、VPを抗電界以上のマイナ
スの電位にすることにより、強誘電体12の残留分極の
向きが上向きになる。但し、このときは、n型半導体で
ある上層電極13中の負のキャリアは、逆に強誘電体1
2との界面に引き寄せられるため、上層電極13内にお
ける強誘電体12との界面には空乏層は形成されない。
【0028】すなわち、「Low」データが書き込まれ
ている場合、上層電極13内における強誘電体12との
界面に空乏層が形成されているため、「High」デー
タが書き込まれている場合に比べて、容量素子として、
空乏層が存在するぶん容量が小さくなり、同じ電圧を印
加しても蓄積できる電荷量は少なくなる。図3は、本実
施形態の容量素子におけるC−V特性を示している。上
層電極13−下層電極11間に0V付近のバイアス電圧
を印加した場合、「High」データが書き込まれてい
る時はHレベルまで容量を蓄積することができるが、
「Low」データが書き込まれている時はLレベルまで
の容量しか蓄積することができない。尚、上記書き込み
動作時においては、図3におけるa点以上又はb点以下
の電圧を印加して強誘電体12の残留分極の向きを決定
している。
【0029】読み出し動作では、この図3の特性を利用
する。スイッチング素子をON状態とし、VBをグラン
ドレベルとし、VPに強誘電体12の残留分極が反転し
ない程度の一定のパルス電圧(0V付近の電圧)を印加
し、その後、スイッチング素子をOFFにする。そし
て、再度スイッチング素子をONにした時のVB−VP
の電位差を検出する。
【0030】上述した通り、「Low」データが書き込
まれている場合、「High」データが書き込まれてい
る場合に比べて、容量素子に蓄積される電荷量が少ない
から、VB−VP間の電位差も、「Low」データが書き
込まれている場合が「High」データが書き込まれて
いる場合に比べて小さくなる。すなわち、容量素子に蓄
積できる電荷量によってデータの種別を判定することが
できる。この場合、図3において、HレベルとLレベル
のほぼ中間に判定用の基準値を設定しておけば良い。
【0031】尚、残留分極の向きとデータの種別との対
応関係は、上述の実施形態に特定するものではない。以
上の実施形態は以下のように変更することも可能で、そ
の場合においても同等の作用効果を得ることができる。 1)下層電極11として、貴金属系材料(Au,Ag,
Pt,Ru,Rh,Pb,Os,Irなど)又は導電性
酸化物材料(RuO2,RhO2,OsO2,IrO2,R
eO2,ReO3,MoO2,WO2,SrRuO3,Pb2
Ru23-X,Bi2Ru27-Xなど)を用いることによ
り、酸素雰囲気中での熱処理にも十分に耐え、電極とし
ての良好な特性を維持することができる。
【0032】特に、白金族材料(Pt,Ru,Rh,P
b,Os,Irなど)又は導電性酸化物材料は、耐熱性
にも優れており高温による処理でも安定した特性を維持
することができる。 2)強誘電体12に代えて、チタン酸ストロンチウム
(SrTiO3)やチタン酸ストロンチウムバリウム
(BaxSr1-XTiO3(0<x<1))のような高誘電体
を用いる。
【0033】3)下層電極11を半導体材料から構成
し、上層電極13を金属材料から構成する。 4)電極材料としてのn型半導体に代えて、p型半導体
を用いる。この場合、ポリシリコンにBを導入すること
により構成できる。 5)電極材料としてのポリシリコンに代えて、n型半導
体であるTi(SrNb)O3を用いる。
【0034】6)上層電極13及び下層電極11の双方
に半導体材料を用いる。この場合、上層電極13の極性
と逆の極正を持つ半導体である必要がある。このよう
に、上層電極13に加え下層電極11をも半導体材料で
形成することにより、上層電極13に空乏層が形成され
ると同時に下層電極11にも空乏層が形成される。従っ
て、「Low」データが書き込まれている場合と「Hi
gh」データが書き込まれている場合とにおいて、蓄積
可能な電荷量の差がより大きくなり、データの判別が更
に容易となる。
【0035】ところで、上記実施形態では、不揮発性記
憶素子として強誘電体メモリを取り上げたが、他に、E
PROM(Erasable and Programmable Read Only Memo
ry)、EEPROM(Electrically Erasable and Prog
rammable Read Only Memory)などの不揮発性半導体メ
モリが注目されている。EPROMやEEPROMで
は、浮遊ゲートに電荷を蓄積し、電荷の有無による閾値
電圧の変化を制御ゲートによって検出することで、デー
タの記憶を行わせるようになっている。また、EEPR
OMには、メモリチップ全体でデータの消去を行うか、
あるいは、メモリセルアレイを任意のブロックに分けて
その各ブロック単位でデータの消去を行うフラッシュE
EPROMがある。
【0036】フラッシュEEPROMには、(1) 記憶さ
れたデータの不揮発性、(2) 低消費電力、(3) 電気的書
き換え(オンボード書き換え)可能、(4) 低コスト、と
いった長所があることから、携帯電話や携帯情報端末な
どにおけるプログラムやデータの格納用メモリとして、
その利用範囲がますます拡大している。フラッシュEE
PROMを構成するメモリセルには、スプリットゲート
型やスタックトゲート型などがある。これらのスプリッ
トゲート型メモリセルやスタックトゲート型メモリセル
は、方式の違いこそあれ、基本的には、制御ゲート、ソ
ース・ドレイン(基板)に印加する電圧を調整すること
により、浮遊ゲートに対し電子を注入したり、浮遊ゲー
ト電極から電子を引き抜いたりする。
【0037】例えば、図4はスタックトゲート型メモリ
セルの断面構造を示しており、このメモリセルでは、通
常、制御ゲートCG−浮遊ゲートFG間の静電容量が浮
遊ゲート−ソースS・ドレインD(基板)間の静電容量
よりも大きく設定されており、制御ゲートCGに電圧を
印加すると、浮遊ゲートFGの電位も同程度のレベルま
で持ち上げられる。
【0038】従って、浮遊ゲートFGに電子を注入する
(データを書き込む)場合には、例えば、ワード線WL
を介して制御ゲートCGに12V、ビット線を介してソ
ースSに5V、ドレイン線DLを介してドレインDを0
Vにそれぞれ設定する。すると、浮遊ゲートFGの電位
が約12Vに持ち上げられて浮遊ゲートCG下のチャネ
ルCHがオンすると共に、ソースSの近傍で生じたホト
エレクトロンが浮遊ゲートFGへ注入される。
【0039】浮遊ゲートFGに電子が注入されると、浮
遊ゲートFGが負に帯電することとなるため、ソースS
とドレインDとの間に形成されるチャネルCHはオフの
状態となる。また、データを消去する場合には、、ワー
ド線WLを介して制御ゲートCGが0Vに設定されると
共に、ビット線を介してソースSがオープン状態にさ
れ、更にドレイン線DLを介してドレインDが15Vに
設定される。すると、浮遊ゲートFGの電位も約0Vと
なって、浮遊ゲートCGとドレインDとの間にFNトン
ネル電流が流れ、浮遊ゲートFG内の電子がドレインD
側へ引き抜かれる。
【0040】このように、スタックトゲート型メモリセ
ルにおいては、制御ゲートCGに印加する電圧でもって
浮遊ゲートFGの電位を制御するため、両者間の静電容
量を高めることが求められている。そこで、本実施形態
では、制御ゲートCG−浮遊ゲートFG間の絶縁膜Aと
して、高い誘電率を持つ強誘電体を用いる。こうするこ
とにより、制御ゲートCGに従来より低い電圧を印加し
ても実効的には高い電圧を印加したことになり、メモリ
セルの低電圧動作を実現できる。
【0041】以下に、その製造方法につき簡単に説明す
る。半導体基板表面に、ゲート酸化膜としての薄い酸化
膜を熱酸化法により形成する。その後、ゲート酸化膜上
に、ポリシリコンを堆積し、更に、ポリシリコンの酸化
防止と上方強誘電体との相互の不純物の拡散防止のため
に、TiN、TaSiN又はこれらの積層膜からなるバ
リヤ層を形成する。そして、バリヤ層の上にPtを形成
して、これらポリシリコン、バリヤ層及びPtからなる
浮遊ゲートFGを形成する。
【0042】浮遊ゲートFGの上に、強誘電体Aを形成
し、更に制御ゲートCGとしてのPtを形成した後、イ
オンミリング等の方法で、これらの膜をエッチング加工
する。尚、各膜の形成方法は、上述したものと同様であ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明にあっては、容量素子の誘電体の
分極状態を反転させることなくデータの読み出しが可能
となるので、書き換え回数の低下を防止することができ
る。しかも、再書き込み動作を行う必要もなくなり、動
作の高速化も実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る不揮発性記憶装置の断
面構造図である。
【図2】本発明の実施形態に係る不揮発性記憶装置の等
価回路図である。
【図3】容量素子のC−V特性図である。
【図4】本発明の実施形態に係るスタックトゲート型メ
モリセルの断面構造図である。
【符号の説明】
8 容量素子 11 下層電極 12 強誘電体(誘電体) 13 上層電極 M 不揮発性記憶素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/788 29/792

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体を挟んで設けられた一対の電極の
    一方の電極のみが半導体からなることを特徴とした容量
    素子。
  2. 【請求項2】 誘電体を挟んで設けられた一対の電極
    が、互いに極性の異なる半導体からなることを特徴とし
    た容量素子。
  3. 【請求項3】 前記誘電体が、強誘電体からなることを
    特徴とした請求項1又は2に記載の容量素子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    容量素子の電極間に、前記誘電体が分極反転しない範囲
    の電圧を印加した時の前記容量素子の電荷量に応じて記
    憶データの値を判別することを特徴とした記憶装置。
  5. 【請求項5】 誘電体を含む容量素子とこの容量素子に
    接続されたスイッチング素子とを備え、前記容量素子に
    おける前記スイッチング素子との接続部又はその反対側
    の電極が半導体からなり、前記容量素子に、前記誘電体
    が分極反転しない範囲の電圧を印加した時の前記容量素
    子の電荷量に応じて記憶データの値を判別することを特
    徴とした記憶装置。
  6. 【請求項6】 誘電体を含む容量素子とこの容量素子に
    接続されたスイッチング素子とを備え、前記容量素子に
    おける前記スイッチング素子との接続部とその反対側の
    電極とが互いに極性の異なる半導体からなり、前記容量
    素子に、前記誘電体が分極反転しない範囲の電圧を印加
    した時の前記容量素子の電荷量に応じて記憶データの値
    を判別することを特徴としたとを特徴とした記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記誘電体が、強誘電体からなることを
    特徴とした請求項5又は6に記載の記憶装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004516646A (ja) * 2000-12-11 2004-06-03 インフィネオン テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト メモリデバイスおよびメモリデバイスを動作させる方法
KR101057849B1 (ko) * 2009-02-27 2011-08-19 포항공과대학교 산학협력단 강유전체박막을 포함하는 커패시터

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JP2004516646A (ja) * 2000-12-11 2004-06-03 インフィネオン テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト メモリデバイスおよびメモリデバイスを動作させる方法
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