JPH11224851A - 投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法

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JPH11224851A
JPH11224851A JP10292965A JP29296598A JPH11224851A JP H11224851 A JPH11224851 A JP H11224851A JP 10292965 A JP10292965 A JP 10292965A JP 29296598 A JP29296598 A JP 29296598A JP H11224851 A JPH11224851 A JP H11224851A
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 適切に設定した投影光学系を用いることによ
り、硝材の劣化がなく、かつ高い光学性能が得られるエ
キシマレーザを用いた投影露光装置及びそれを用いたデ
バイスの製造方法を得ること。 【解決手段】 光源から放射したパルス光で照明系を介
してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影
光学系により基板面上の方形領域に投影し、露光する投
影露光装置において、該パルス光の1パルス幅τ、該投
影光学系の最終面から該基板面までの距離D、該投影光
学系を構成する最終光学部材の硝材の屈折率変化係数、
飽和係数、そして許容相対屈折率変化β,γ,Δn′
max 、照射パルス数N、像面上での1パルス当りのエネ
ルギー密度I0 、該方形領域の2つの辺の長さL1 ,L
2 (但しL1 ≦L2 )、該投影光学系の開口数A、照明
条件で決まるコヒーレンスファクターσ等を適切に設定
したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影露光装置及び
それを用いたデバイスの製造方法に関し、例えばパルス
光源からの露光光により、転写用のパターンが形成され
たマスク上の照明領域を照明し、その照明領域に対して
マスク上のパターンを一括露光又は走査露光して逐次感
光基板上に露光し、パターン像を形成するようにした、
特に半導体素子や液晶素子のデバイスの製造装置に好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エキシマレーザを用いたデバイス
製造用の露光装置では、高スループットを望むためにエ
キシマレーザとして高い駆動周波数で高出力のものが使
用されている。エキシマレーザは従来の水銀ランプと異
なり、その発光は不連続なパルス発光であり、又光強度
のピーク値が高い。この為、投影光学系に使用されてい
る硝材が、そのエネルギーを吸収し、光学的性質の変化
を起こすことがある。
【0003】このとき変化する光学的性質として代表的
なものには透過率や、屈折率等がある。このうち投影光
学系の光学性能劣化の面からすると硝材の屈折率変化は
無視できない。
【0004】即ち、屈折率変化前と屈折率変化後で投影
光学系を通過する光束の光路が変化してしまい、光学性
能が大きく変化してくる。このような硝材の屈折率変化
は、コンパクションと呼ばれる硝材の2光子吸収を起因
とする収縮現象に伴うものであり、その屈折率変化量に
関しては、以下の(1)式に従うことが知られている。
【0005】ここでΔn′は相対屈折率変化(ppb=
10-9)、Nはパルス数(106 )、Iは1パルス当り
のエネルギー密度(mW/cm2 )を表す。この場合の
石英硝材の屈折率変化係数αは波長248nmで0.0
1程度、波長193nmで1.0程度である。また、波
長193nmでは(2)式のように高レベルでの飽和
(飽和係数γ)を考慮したものがある。この場合の石英
硝材の屈折率変化係数βは波長193nmで4.4程
度、飽和係数γは0.4〜0.8であることが知られて
いる。(1)式は飽和を考慮しないγ=1の場合であ
る。
【0006】 Δn′=α×NI2 ‥‥‥(1) Δn′=β×(NI2γ ‥‥‥(2) この式に従えば、投影光学系中でパルスエネルギー密度
が高い所、即ち露光光が集中する場所で屈折率変化が大
きくなることが分かる。半導体素子製造用の露光装置用
に用いられている投影光学系は通常1/5や1/4の縮
小系である。従って、像面付近で最も光が集中すること
になる。
【0007】このことから、現在のエキシマレーザを用
いた露光装置用の投影光学系では、このようなコンパク
ションによる硝材ダメージを回避するために像面(ウエ
ハ面)に最も近いレンズを像面からなるべく遠くに配置
し、露光光がより拡がった光路上にレンズを置くように
している。これを換言すれば被露光物体(基板)と投影
光学系の間の距離、所謂バックフォーカスを長くする制
約条件の下で光学設計を行うことになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】投影光学系のバックフ
ォーカスを長くして設計しようとする制約条件は、波動
光学的にも極限的な光学性能を求められる露光装置の光
学設計においては、その設計自由度を非常に狭め、そし
て光学性能を劣化させる原因となっている。
【0009】本発明は、マスク上のパターンを投影光学
系により露光基板に投影露光するときのパルス光源や投
影光学系の各要素を適切に設定することにより、投影光
学系を構成する硝材の劣化が少なく、かつ光学性能の高
い投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法の
提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の投影露光装置
は、 (1-1) 光源から放射したパルス光で照明系を介してマス
ク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系に
より基板面上の方形領域に投影し、露光する投影露光装
置において、該パルス光の1パルス幅をτ、該投影光学
系の最終面から該基板面までの距離をD、該投影光学系
の最終光学部材の硝材の屈折率変化係数、飽和係数、そ
して許容相対屈折率変化を各々β,γ,Δn′max 、照
射パルス数をN、像面上での1パルス当りのエネルギー
密度をI0 、該方形領域の2つの辺の長さを各々L1
2 (但しL1 ≦L2 )、該投影光学系の開口数をA、
照明条件で決まるコヒーレンスファクターをσ、
【0011】
【数5】 とおいたとき
【0012】
【数6】 を満足することを特徴としている。
【0013】(1-2) 光源から放射したパルス光で照明系
を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを
投影光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光
装置において、該パルス光のパルス発光時間比が略2×
10-5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面
までの距離が略12mm以下としたことを特徴としてい
る。
【0014】特に、 (1-2-1) 前記光源の発振周波数が1kHzのときは前記
パルス光の1パルス幅が略20ns以上であることを特
徴としている。
【0015】(1-3) 光源から放射したパルス光で照明系
を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを
投影光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光
装置において、該パルス光のパルス発光時間比が略4×
10-5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面
までの距離が略8mm以下としたことを特徴としてい
る。
【0016】特に、 (1-3-1) 前記光源の発振周波数が1kHzのときは、前
記パルス光の1パルス幅が略40ns以上であることを
特徴としている。
【0017】(1-4) 光源から放射したパルス光で照明系
を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを
投影光学系により基板面上の矩形領域に投影し、露光す
る投影露光装置において、該パルス光の1パルス幅を
τ、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離を
D、該投影光学系を構成する光学部材の硝材の屈折率変
化係数と許容相対屈折率変化を各々β,Δn′max 、照
射パルス数をN、像面上での1パルス当りのエネルギー
密度をI0 、該矩形領域の短辺と、長辺の長さを各々L
1 ,L2 、該投影光学系の開口数をA、照明条件で決ま
るコヒーレンスファクターをσ、
【0018】
【数7】 とおいたとき
【0019】
【数8】 を満足することを特徴としている。
【0020】また、構成(1-1),(1-2),(1-3),(1-4) にお
いて (1-4-1) 前記パルス光の波長が略193nmであるこ
と。
【0021】(1-4-2) 前記光源はエキシマレーザである
こと。
【0022】(1-4-3) 前記マスクと前記基板を該投影光
学系の投影倍率に対応させた速度比で同期させて相対的
に走査させながら走査投影露光していること。等を特徴
としている。
【0023】本発明のデバイスの製造方法は、 (2-1) 構成(1-1),(1-2),(1-3),(1-4) のいずれか1項記
載の投影露光装置を用いて、レチクル面上のパターンを
投影光学系によりウエハ面上に投影露光した後、該ウエ
ハを現像処理工程を介してデバイスを製造していること
を特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を説明する前
に、投影光学系を構成する硝材が露光光を吸収したとき
に生じる硝材ダメージとレーザ光源の特性及び投影光学
系の構成の3者の関係について鋭意検討して得た結果を
示す。
【0025】まず、この検討結果と投影光学系によって
良好なるパターン像を得る為の解決法について以下に図
を用いて説明する。
【0026】投影光学系の中で最も光エネルギーが集中
する部所の1つは最終面に位置する最終レンズ(最終光
学部材)、即ちウエハに最も近接したレンズ又は平行平
面板等であり、さらに最終レンズのうちにおいて光軸
上、即ち中心部が最も光エネルギーが集中する。
【0027】そこで本発明者が鋭意検討した結果、この
最終レンズの中心部における光エネルギーとバックフォ
ーカス、即ち最終レンズとウエハ間の距離に関する関係
式(3)を得た。
【0028】I=f(D)I0
【0029】
【数9】 ここで式中L1 ,L2 は投影光学系による投影像の形状
を方形(正方形,長方形を含む)としたときの短辺,長
辺の長さ,Aは投影光学系の開口数、σは照明条件で決
まるコヒーレンスファクター、I0 は像面上での1パル
ス当りのエネルギー密度を表す。尚、投影像の形状が正
方形のときはL1 =L2 である。R,φ1 ,φ2 に関
しては以下に説明する。
【0030】図2は最終レンズとウエハ付近での光束の
振舞を示した模式図である。ウエハ上の像点に結像する
光束のうち、コンパクションに寄与するものの開口数は
投影光学系の開口数Aとコヒーレンスファクターのσの
積となる。即ち図中の角度θを用いてsin θ=Aσであ
る。
【0031】図3はこの様子を光軸方向から眺めた図で
ある。図中の円はウエハ上の像点位置(図中黒点)に結
像する光束が最終レンズを通過する領域であり、この半
径をRとした。図2から明らかなように
【0032】
【数10】 である。
【0033】この各像点からの光束のうち最終レンズの
中心部に寄与する光束のウエハ上の像点位置はRと像形
状(L1 ,L2 )との大小関係の下に図4から図6の4
タイプの領域であることがわかる。
【0034】特に、図4,図6のタイプでは、領域の境
界が円弧と直線からなっている。(3)式中のφ1 ,φ
2 はこの円弧と直線の接続部分の角度を表している。
【0035】さらに最終レンズ上の円形照射領域は略均
一に照明されていることから、斜線領域の面積は最終レ
ンズの中心部における相対光強度に相当する。式(3)
はこの面積を計算し、絶対強度を考慮した結果、得たも
のである。
【0036】次いで本発明者はレーザのパルス幅と硝材
のダメージの関係に関して従来から知られていた(2)
式に関して更に検討を行い、パルス幅(パルス光の発光
時間幅)とダメージに関する関係式(4)を得た。
【0037】
【数11】 ここでΔn′は相対屈折率変化量(単位:ppb=10
-9)、βとγは硝材に依存して決まる屈折率変化係数と
飽和係数、Nは照射パルス数(単位:106 )、Iは1
パルス当りの照射エネルギー密度(単位:mj/cm2
/pulse )を表す。以下関係式(4)に関して説明す
る。
【0038】図7はパルス発光の発光エネルギーの時間
依存性について示した模式図である。図中それぞれ縦軸
iは光エネルギー密度(単位:mW/cm2 /pulse
),横軸tは時刻(単位:sec ),τはパルス幅(単
位:sec )をそれぞれ表す。Iは前述した1パルス当り
の光エネルギー密度であり、光エネルギー強度iを1パ
ルスの時間幅で積分したものである。この図に示したよ
うに、近似的には1パルス中の強度は一定とみなすこと
ができ、I=iτである。
【0039】屈折率変化を与えるコンパクションは2光
子吸収により生じるため、屈折率変化量は2光子吸収の
遷移確率に比例する。2光子吸収の遷移確率は光子存在
確率、即ち光エネルギー密度iの2乗に比例する。
【0040】次に、ある時間間隔での遷移確率は、その
時間間隔中での発光時間に比例し、発光時間はパルス幅
τとパルス数Nの積であるため、屈折率変化量に関して
Δn′∝i2 τNとなる。ここでI=iτを用いると、
【0041】
【数12】 が得られる。更に(2)式に示した飽和効果を考慮して
関係式(4)が得られる。
【0042】以上述べてきたように、本発明者の検討に
より、最終レンズの中心部における光エネルギーとバッ
クフォーカスの関係、レーザのパルス幅と硝材のダメー
ジの関係はそれぞれ関係式(3),(4)であらわされ
ることが明らかになった。これら関係式(3)と関係式
(4)を合わせて用いることにより、本発明者の目的で
あるバックフォーカスに関して制約条件が大幅に緩和さ
れた投影光学系を含む高精度の露光装置を実現してい
る。このような露光装置は関係式(5)を満たすように
構成すれば良い。
【0043】
【数13】 ただし、ここでΔn′max は許容できる相対屈折率変化
を示す。通常この値は500ppb程度であるが、露光
装置によって適宜定められる。なおf(D)やその他の
変数に関しては(3)式,(4)式に準ずるものとす
る。
【0044】以上述べたように、式(5)の構成範囲で
光学設計を行うことにより、コンパクションによる屈折
率変化で性能が劣化することを回避しつつ光学設計の自
由度が高められ、硝材の劣化がなく、かつ光学性能の高
いエキシマレーザ光源を用いた露光装置を実現してい
る。
【0045】以下、本発明の実施形態につき図面を参照
して説明する。図1は本発明の投影光学系の実施形態1
の要部概略図である。図中、101はエキシマレーザ等
のパルスレーザー光源であり、光源101からの光束は
パルス幅調整手段102を通じて所定のパルス幅の露光
光に加工され、第1照明系103に導光される。露光光
は第1照明系103により露光の基本単位となるスリッ
ト形状の露光領域を形成するための遮光マスク104上
の開口105を所定の角度分布を有しつつ照明する。
【0046】本実施形態では開口105によって規定さ
れるスリット形状は5mm×26mmとした。開口10
5を通過した光束は第2照明系106により第1物体で
あるレチクル(マスク)107の面上を照明する。尚、
開口105は均一照明となるように第2照明系106に
よりレチクル107面上に結像されている。レチクルス
テージ108はその上部にレチクル107を真空吸着等
で固定する。
【0047】109は投影光学系であり、レチクル10
7上のパターンを第2物体であるウエハ面上に投影して
いる。本実施形態において、投影光学系109の投影倍
率は1/2の縮小で構成されているが投影倍率はこれに
限られるものではなく、例えば1/4倍や等倍でも良
い。
【0048】本実施形態の投影露光装置はレチクルステ
ージ108とウエハステージ111を投影光学系の投影
倍率に応じた速度比で同期走査することにより、スリッ
ト状の露光領域よりも広い1ショットの領域を露光す
る。110はウエハ(露光基板)でウエハステージ11
1上に配置されている。
【0049】図8は本実施形態で用いたパルス幅調整手
段102を説明するための模式図である。レーザ光源8
01より射出したレーザ光はハーフミラーを有する分波
合波系802を通過してピーク強度が1/2、発光パル
ス幅τが2倍2τのパルス光に変換される。
【0050】本実施形態で用いた分波合波系では光を2
つの光束に分割し、相対的に光路差2nLを与える。た
だしここでnは光路を満たす媒質の屈折率である。光速
度をcとしたとき、分割された2つの光の間でのパルス
光の時間シフト量はdT=2nL/cで与えられ、これ
をパルス幅τと略同一にするようなLを与えれば、ハー
フミラーによって強度が1/2になった2つのパルスが
連続し、パルス幅2倍、強度1/2のパルスを得てい
る。
【0051】このような分波合波系を図9のようにカス
ケードに連結することにより、2倍以上のパルス幅にも
調整するようにしている。
【0052】また、パルス幅調整手段102としては本
実施形態で用いた分波合波系802以外にも、レーザの
共振器を変化させるもの、レーザ媒質を変化させるもの
等を適宜用いることができる。
【0053】図10は本実施形態で用いた投影光学系1
09の模式図である。図中の寸法1001がバックフォ
ーカスDである。
【0054】本実施例で用いた実際の数値について以下
にまとめて示す。
【0055】・スリット幅L1 =2.5mm ・スリット幅L2 =13mm ・開口数A=0.6 ・コヒーレンスファクターσ=0.7 ・許容屈折率変化Δn′max =500ppb ・照射パルス数N=1010 ・硝材屈折率係数β=13.6 ・飽和係数γ=0.7 ・像面エネルギー密度I0 =1.1mW/cm2 /puls
e 尚、このとき前述した(3),(5)式は
【0056】
【数14】 とおいたとき
【0057】
【数15】 となる。
【0058】この数値を元に(5)式の数値範囲を表し
たものを図11に示す。本実施形態ではこの数値範囲に
従い、パルス幅調整手段102により20ns以上のパ
ルス幅を実現し、前述の投影光学系109のバックフォ
ーカスDに関する制約を12mm以下に拡張して設計し
たことにより、光学性能が従来のバックフォーカスの長
い投影光学系に比べて飛躍的に向上した。
【0059】本実施形態ではレーザの駆動周波数として
一般的な1kHzを使用しており、20nsのパルス幅
の場合、発光時間比(駆動周波数×パルス幅)は2×1
-5に相当する。このときの発光時間比sxは図8に示
すようにパルス間隔をTa、パルス幅をτとしたとき
【0060】
【数16】 となる。もし、駆動周波数を2kHzにした場合には1
0nsのパルス幅で本実施形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0061】次に本発明の実施形態2について説明す
る。本実施形態では(5)式の数値範囲に従い、パルス
幅調整手段102により40nsのパルス幅を実現し、
前述の投影光学系109のバックフォーカスDに関する
制約を8mm以下に拡張したことにより、光学性能が実
施形態1に比べてさらに向上した。
【0062】本実施形態ではレーザの駆動周波数として
一般的な1kHzを使用しており、40nsのパルス幅
の場合、発光時間比(駆動周波数×パルス幅)は4×1
-5に相当する。もし駆動周波数を2kHzにした場合
には、20nsのパルス幅で本実施形態と同様の効果を
得ることができる。
【0063】図11に示すように本実施形態によれば、
例えばパルス幅τが20nsのときはバックフォーカス
Dを12mm以上、パルス幅τが40nsのときはバッ
クフォーカスDを8mm以上にすれば硝材ダメージの少
ない良好なる投影光学系が得られる。
【0064】このように本実施形態ではパルス幅調整手
段でパルス幅τを長くして、これによって投影光学系の
バックフォーカスが短くても硝材ダメージが少なくなる
ようにしている。
【0065】尚、本実施形態において略20nsとか略
2×10-5における「略」とは±10%の許容値を意味
する。
【0066】本発明は以上説明した実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
てシーケンスの流れなどは種々に変更することが可能で
ある。
【0067】次に上記説明した投影露光装置を利用した
デバイスの製造方法の実施形態を説明する。
【0068】図12は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、或いは液晶パネルやCCD等)の製造
のフローを示す。
【0069】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0070】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0071】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
【0072】ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0073】図13は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。
【0074】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0075】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0076】本実施形態の製造方法を用いれば、従来は
製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易に製
造することができる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、マスク上
のパターンを投影光学系により露光基板に投影露光する
ときのパルス光源や投影光学系の各要素を適切に設定す
ることにより、投影光学系を構成する硝材の劣化が少な
く、かつ光学性能の高い投影露光装置及びそれを用いた
デバイスの製造方法を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の構成図
【図2】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図3】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図4】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図5】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図6】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図7】パルス光強度についての説明図
【図8】パルス幅調整手段の一例を示す模式図
【図9】パルス幅調整手段の他の一例を示す模式図
【図10】投影光学系の一例を示す模式図
【図11】本発明の実施形態1のパルス幅とバックフォ
ーカスに関する範囲を示す図
【図12】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図13】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【符号の説明】
101 レーザ光源 102 パルス幅調整手段 103 第1照明系 104 遮光マスク 105 開口 106 第2照明系 107 レチクル 108 レチクルステージ 109 投影光学系 110 ウエハ 111 ウエハステージ 801 レーザ光源 802 ハーフミラー 1001 バックフォーカス

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から放射したパルス光で照明系を介
    してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影
    光学系により基板面上の方形領域に投影し、露光する投
    影露光装置において、該パルス光の1パルス幅をτ、該
    投影光学系の最終面から該基板面までの距離をD、該投
    影光学系の最終光学部材の硝材の屈折率変化係数、飽和
    係数、そして許容相対屈折率変化を各々β,γ,Δn′
    max 、照射パルス数をN、像面上での1パルス当りのエ
    ネルギー密度をI0 、該方形領域の2つの辺の長さを各
    々L1 ,L2 (但しL1 ≦L2 )、該投影光学系の開口
    数をA、照明条件で決まるコヒーレンスファクターを
    σ、 【数1】 とおいたとき 【数2】 を満足することを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 光源から放射したパルス光で照明系を介
    してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影
    光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光装置
    において、該パルス光のパルス発光時間比が略2×10
    -5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面まで
    の距離が略12mm以下としたことを特徴とする投影露
    光装置。
  3. 【請求項3】 前記光源の発振周波数が1kHzのとき
    は前記パルス光の1パルス幅が略20ns以上であるこ
    とを特徴とする請求項2の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 光源から放射したパルス光で照明系を介
    してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影
    光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光装置
    において、該パルス光のパルス発光時間比が略4×10
    -5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面まで
    の距離が略8mm以下としたことを特徴とする投影露光
    装置。
  5. 【請求項5】 前記光源の発振周波数が1kHzのとき
    は、前記パルス光の1パルス幅が略40ns以上である
    ことを特徴とする請求項4の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 光源から放射したパルス光で照明系を介
    してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影
    光学系により基板面上の矩形領域に投影し、露光する投
    影露光装置において、該パルス光の1パルス幅をτ、該
    投影光学系の最終面から該基板面までの距離をD、該投
    影光学系を構成する光学部材の硝材の屈折率変化係数と
    許容相対屈折率変化を各々β,Δn′max 、照射パルス
    数をN、像面上での1パルス当りのエネルギー密度をI
    0 、該矩形領域の短辺と、長辺の長さを各々L1 ,L
    2 、該投影光学系の開口数をA、照明条件で決まるコヒ
    ーレンスファクターをσ、 【数3】 とおいたとき 【数4】 を満足することを特徴とする投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス光の波長が略193nmであ
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の
    投影露光装置。
  8. 【請求項8】 前記光源はエキシマレーザであることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の投影露光
    装置。
  9. 【請求項9】 前記マスクと前記基板を該投影光学系の
    投影倍率に対応させた速度比で同期させて相対的に走査
    させながら走査投影露光していることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれか1項記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項記載の投
    影露光装置を用いて、レチクル面上のパターンを投影光
    学系によりウエハ面上に投影露光した後、該ウエハを現
    像処理工程を介してデバイスを製造していることを特徴
    とするデバイスの製造方法。
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