JP3631010B2 - 投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法に関し、例えばパルス光源からの露光光により、転写用のパターンが形成されたマスク上の照明領域を照明し、その照明領域に対してマスク上のパターンを一括露光又は走査露光して逐次感光基板上に露光し、パターン像を形成するようにした、特に半導体素子や液晶素子のデバイスの製造装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エキシマレーザを用いたデバイス製造用の露光装置では、高スループットを望むためにエキシマレーザとして高い駆動周波数で高出力のものが使用されている。エキシマレーザは従来の水銀ランプと異なり、その発光は不連続なパルス発光であり、又光強度のピーク値が高い。この為、投影光学系に使用されている硝材が、そのエネルギーを吸収し、光学的性質の変化を起こすことがある。
【0003】
このとき変化する光学的性質として代表的なものには透過率や、屈折率等がある。このうち投影光学系の光学性能劣化の面からすると硝材の屈折率変化は無視できない。
【0004】
即ち、屈折率変化前と屈折率変化後で投影光学系を通過する光束の光路が変化してしまい、光学性能が大きく変化してくる。このような硝材の屈折率変化は、コンパクションと呼ばれる硝材の2光子吸収を起因とする収縮現象に伴うものであり、その屈折率変化量に関しては、以下の(1)式に従うことが知られている。
【0005】
ここでΔn′は相対屈折率変化(ppb=10−9)、Nはパルス数(10 )、Iは1パルス当りのエネルギー密度(mW/cm )を表す。この場合の石英硝材の屈折率変化係数αは波長248nmで0.01程度、波長193nmで1.0程度である。また、波長193nmでは(2)式のように高レベルでの飽和(飽和係数γ)を考慮したものがある。この場合の石英硝材の屈折率変化係数βは波長193nmで4.4程度、飽和係数γは0.4〜0.8であることが知られている。(1)式は飽和を考慮しないγ=1の場合である。
【0006】
Δn′=α×NI ‥‥‥(1)
Δn′=β×(NIγ ‥‥‥(2)
この式に従えば、投影光学系中でパルスエネルギー密度が高い所、即ち露光光が集中する場所で屈折率変化が大きくなることが分かる。半導体素子製造用の露光装置用に用いられている投影光学系は通常1/5や1/4の縮小系である。従って、像面付近で最も光が集中することになる。
【0007】
このことから、現在のエキシマレーザを用いた露光装置用の投影光学系では、このようなコンパクションによる硝材ダメージを回避するために像面(ウエハ面)に最も近いレンズを像面からなるべく遠くに配置し、露光光がより拡がった光路上にレンズを置くようにしている。これを換言すれば被露光物体(基板)と投影光学系の間の距離、所謂バックフォーカスを長くする制約条件の下で光学設計を行うことになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
投影光学系のバックフォーカスを長くして設計しようとする制約条件は、波動光学的にも極限的な光学性能を求められる露光装置の光学設計においては、その設計自由度を非常に狭め、そして光学性能を劣化させる原因となっている。
【0009】
本発明は、マスク上のパターンを投影光学系により露光基板に投影露光するときのパルス光源や投影光学系の各要素を適切に設定することにより、投影光学系を構成する硝材の劣化が少なく、かつ光学性能の高い投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の投影露光装置は、
(1−1)光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上の方形領域に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光の1パルス幅をτ、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離をD、該投影光学系の最終光学部材の硝材の屈折率変化係数、飽和係数、そして許容相対屈折率変化を各々β、γ、Δn′max、照射パルス数をN、像面上での1パルス当りのエネルギー密度をI0、該方形領域の2つの辺の半分の長さを各々L1、L2(但しL1≦L2)、該投影光学系の開口数をA、照明条件で決まるコヒーレンスファクターをσ、
【0011】
【数5】
Figure 0003631010
とおいたとき
【0012】
【数6】
Figure 0003631010
を満足すること
を特徴としている。
【0013】
(1−2) 光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光のパルス発光時間比が略2×10−5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離が略12mm以下としたことを特徴としている。
【0014】
特に、
(1−2−1) 前記光源の発振周波数が1kHzのときは前記パルス光の1パルス幅が略20ns以上であることを特徴としている。
【0015】
(1−3) 光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光のパルス発光時間比が略4×10−5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離が略8mm以下としたことを特徴としている。
【0016】
特に、
(1−3−1) 前記光源の発振周波数が1kHzのときは、前記パルス光の1パルス幅が略40ns以上であることを特徴としている。
【0017】
(1−4)光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上の矩形領域に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光の1パルス幅をτ、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離をD、該投影光学系を構成する光学部材の硝材の屈折率変化係数と許容相対屈折率変化を各々β、Δn′max、照射パルス数をN、像面上での1パルス当りのエネルギー密度をI、該矩形領域の短辺と、長辺の半分の長さを各々L1、L2、該投影光学系の開口数をA、照明条件で決まるコヒーレンスファクターをσ、
【0018】
【数7】
Figure 0003631010
とおいたとき
【0019】
【数8】
Figure 0003631010
を満足することを特徴としている。
【0020】
また、構成(1−1),(1−2),(1−3),(1−4) において
(1−4−1) 前記パルス光の波長が略193nmであること。
【0021】
(1−4−2) 前記光源はエキシマレーザであること。
【0022】
(1−4−3) 前記マスクと前記基板を該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で同期させて相対的に走査させながら走査投影露光していること。
等を特徴としている。
【0023】
本発明のデバイスの製造方法は、
(2−1) 構成(1−1),(1−2),(1−3),(1−4) のいずれか1項記載の投影露光装置を用いて、レチクル面上のパターンを投影光学系によりウエハ面上に投影露光した後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造していることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を説明する前に、投影光学系を構成する硝材が露光光を吸収したときに生じる硝材ダメージとレーザ光源の特性及び投影光学系の構成の3者の関係について鋭意検討して得た結果を示す。
【0025】
まず、この検討結果と投影光学系によって良好なるパターン像を得る為の解決法について以下に図を用いて説明する。
【0026】
投影光学系の中で最も光エネルギーが集中する部所の1つは最終面に位置する最終レンズ(最終光学部材)、即ちウエハに最も近接したレンズ又は平行平面板等であり、さらに最終レンズのうちにおいて光軸上、即ち中心部が最も光エネルギーが集中する。
【0027】
そこで本発明者が鋭意検討した結果、この最終レンズの中心部における光エネルギーとバックフォーカス、即ち最終レンズとウエハ間の距離に関する関係式(3)を得た。
【0028】
I=f(D)I
【0029】
【数9】
Figure 0003631010
ここで式中L ,L は投影光学系による投影像の形状を方形(正方形,長方形を含む)としたときの短辺,長辺の長さ,Aは投影光学系の開口数、σは照明条件で決まるコヒーレンスファクター、I は像面上での1パルス当りのエネルギー密度を表す。尚、投影像の形状が正方形のときはL =L である。R,φ ,φ に関しては以下に説明する。
【0030】
図2は最終レンズとウエハ付近での光束の振舞を示した模式図である。ウエハ上の像点に結像する光束のうち、コンパクションに寄与するものの開口数は投影光学系の開口数Aとコヒーレンスファクターのσの積となる。即ち図中の角度θを用いてsin θ=Aσである。
【0031】
図3はこの様子を光軸方向から眺めた図である。図中の円はウエハ上の像点位置(図中黒点)に結像する光束が最終レンズを通過する領域であり、この半径をRとした。図2から明らかなように
【0032】
【数10】
Figure 0003631010
である。
【0033】
この各像点からの光束のうち最終レンズの中心部に寄与する光束のウエハ上の像点位置はRと像形状(L1、L2)との大小関係の下に図4から図6の4タイプの領域であることがわかる。ここでL1、L2は、図4から図6に示すように、投影光学系による投影像の形状を矩形したときの矩辺と長辺の半分の長さである。
【0034】
特に、図4,図6のタイプでは、領域の境界が円弧と直線からなっている。(3)式中のφ ,φ はこの円弧と直線の接続部分の角度を表している。
【0035】
さらに最終レンズ上の円形照射領域は略均一に照明されていることから、斜線領域の面積は最終レンズの中心部における相対光強度に相当する。式(3)はこの面積を計算し、絶対強度を考慮した結果、得たものである。
【0036】
次いで本発明者はレーザのパルス幅と硝材のダメージの関係に関して従来から知られていた(2)式に関して更に検討を行い、パルス幅(パルス光の発光時間幅)とダメージに関する関係式(4)を得た。
【0037】
【数11】
Figure 0003631010
ここでΔn′は相対屈折率変化量(単位:ppb=10−9)、βとγは硝材に依存して決まる屈折率変化係数と飽和係数、Nは照射パルス数(単位:10 )、Iは1パルス当りの照射エネルギー密度(単位:mj/cm /pulse )を表す。以下関係式(4)に関して説明する。
【0038】
図7はパルス発光の発光エネルギーの時間依存性について示した模式図である。図中それぞれ縦軸iは光エネルギー密度(単位:mW/cm /pulse ),横軸tは時刻(単位:sec ),τはパルス幅(単位:sec )をそれぞれ表す。Iは前述した1パルス当りの光エネルギー密度であり、光エネルギー強度iを1パルスの時間幅で積分したものである。この図に示したように、近似的には1パルス中の強度は一定とみなすことができ、I=iτである。
【0039】
屈折率変化を与えるコンパクションは2光子吸収により生じるため、屈折率変化量は2光子吸収の遷移確率に比例する。2光子吸収の遷移確率は光子存在確率、即ち光エネルギー密度iの2乗に比例する。
【0040】
次に、ある時間間隔での遷移確率は、その時間間隔中での発光時間に比例し、発光時間はパルス幅τとパルス数Nの積であるため、屈折率変化量に関してΔn′∝i τNとなる。ここでI=iτを用いると、
【0041】
【数12】
Figure 0003631010
が得られる。更に(2)式に示した飽和効果を考慮して関係式(4)が得られる。
【0042】
以上述べてきたように、本発明者の検討により、最終レンズの中心部における光エネルギーとバックフォーカスの関係、レーザのパルス幅と硝材のダメージの関係はそれぞれ関係式(3),(4)であらわされることが明らかになった。これら関係式(3)と関係式(4)を合わせて用いることにより、本発明者の目的であるバックフォーカスに関して制約条件が大幅に緩和された投影光学系を含む高精度の露光装置を実現している。このような露光装置は関係式(5)を満たすように構成すれば良い。
【0043】
【数13】
Figure 0003631010
ただし、ここでΔn′max は許容できる相対屈折率変化を示す。通常この値は500ppb程度であるが、露光装置によって適宜定められる。なおf(D)やその他の変数に関しては(3)式,(4)式に準ずるものとする。
【0044】
以上述べたように、式(5)の構成範囲で光学設計を行うことにより、コンパクションによる屈折率変化で性能が劣化することを回避しつつ光学設計の自由度が高められ、硝材の劣化がなく、かつ光学性能の高いエキシマレーザ光源を用いた露光装置を実現している。
【0045】
以下、本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。図1は本発明の投影光学系の実施形態1の要部概略図である。図中、101はエキシマレーザ等のパルスレーザー光源であり、光源101からの光束はパルス幅調整手段102を通じて所定のパルス幅の露光光に加工され、第1照明系103に導光される。露光光は第1照明系103により露光の基本単位となるスリット形状の露光領域を形成するための遮光マスク104上の開口105を所定の角度分布を有しつつ照明する。
【0046】
本実施形態では開口105によって規定されるスリット形状は5mm×26mmとした。開口105を通過した光束は第2照明系106により第1物体であるレチクル(マスク)107の面上を照明する。尚、開口105は均一照明となるように第2照明系106によりレチクル107面上に結像されている。レチクルステージ108はその上部にレチクル107を真空吸着等で固定する。
【0047】
109は投影光学系であり、レチクル107上のパターンを第2物体であるウエハ面上に投影している。本実施形態において、投影光学系109の投影倍率は1/2の縮小で構成されているが投影倍率はこれに限られるものではなく、例えば1/4倍や等倍でも良い。
【0048】
本実施形態の投影露光装置はレチクルステージ108とウエハステージ111を投影光学系の投影倍率に応じた速度比で同期走査することにより、スリット状の露光領域よりも広い1ショットの領域を露光する。110はウエハ(露光基板)でウエハステージ111上に配置されている。
【0049】
図8は本実施形態で用いたパルス幅調整手段102を説明するための模式図である。レーザ光源801より射出したレーザ光はハーフミラーを有する分波合波系802を通過してピーク強度が1/2、発光パルス幅τが2倍2τのパルス光に変換される。
【0050】
本実施形態で用いた分波合波系では光を2つの光束に分割し、相対的に光路差2nLを与える。ただしここでnは光路を満たす媒質の屈折率である。光速度をcとしたとき、分割された2つの光の間でのパルス光の時間シフト量はdT=2nL/cで与えられ、これをパルス幅τと略同一にするようなLを与えれば、ハーフミラーによって強度が1/2になった2つのパルスが連続し、パルス幅2倍、強度1/2のパルスを得ている。
【0051】
このような分波合波系を図9のようにカスケードに連結することにより、2倍以上のパルス幅にも調整するようにしている。
【0052】
また、パルス幅調整手段102としては本実施形態で用いた分波合波系802以外にも、レーザの共振器を変化させるもの、レーザ媒質を変化させるもの等を適宜用いることができる。
【0053】
図10は本実施形態で用いた投影光学系109の模式図である。図中の寸法1001がバックフォーカスDである。
【0054】
本実施例で用いた実際の数値について以下にまとめて示す。
【0055】
・スリット幅L =2.5mm
・スリット幅L =13mm
・開口数A=0.6
・コヒーレンスファクターσ=0.7
・許容屈折率変化Δn′max =500ppb
・照射パルス数N=1010
・硝材屈折率係数β=13.6
・飽和係数γ=0.7
・像面エネルギー密度I =1.1mW/cm /pulse
尚、このとき前述した(3),(5)式は
【0056】
【数14】
Figure 0003631010
とおいたとき
【0057】
【数15】
Figure 0003631010
となる。
【0058】
この数値を元に(5)式の数値範囲を表したものを図11に示す。本実施形態ではこの数値範囲に従い、パルス幅調整手段102により20ns以上のパルス幅を実現し、前述の投影光学系109のバックフォーカスDに関する制約を12mm以下に拡張して設計したことにより、光学性能が従来のバックフォーカスの長い投影光学系に比べて飛躍的に向上した。
【0059】
本実施形態ではレーザの駆動周波数として一般的な1kHzを使用しており、20nsのパルス幅の場合、発光時間比(駆動周波数×パルス幅)は2×10−5に相当する。このときの発光時間比sxは図8に示すようにパルス間隔をTa、パルス幅をτとしたとき
【0060】
【数16】
Figure 0003631010
となる。もし、駆動周波数を2kHzにした場合には10nsのパルス幅で本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】
次に本発明の実施形態2について説明する。本実施形態では(5)式の数値範囲に従い、パルス幅調整手段102により40nsのパルス幅を実現し、前述の投影光学系109のバックフォーカスDに関する制約を8mm以下に拡張したことにより、光学性能が実施形態1に比べてさらに向上した。
【0062】
本実施形態ではレーザの駆動周波数として一般的な1kHzを使用しており、40nsのパルス幅の場合、発光時間比(駆動周波数×パルス幅)は4×10−5に相当する。もし駆動周波数を2kHzにした場合には、20nsのパルス幅で本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0063】
図11に示すように本実施形態によれば、例えばパルス幅τが20nsのときはバックフォーカスDを12mm以上、パルス幅τが40nsのときはバックフォーカスDを8mm以上にすれば硝材ダメージの少ない良好なる投影光学系が得られる。
【0064】
このように本実施形態ではパルス幅調整手段でパルス幅τを長くして、これによって投影光学系のバックフォーカスが短くても硝材ダメージが少なくなるようにしている。
【0065】
尚、本実施形態において略20nsとか略2×10−5における「略」とは±10%の許容値を意味する。
【0066】
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてシーケンスの流れなどは種々に変更することが可能である。
【0067】
次に上記説明した投影露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施形態を説明する。
【0068】
図12は半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、或いは液晶パネルやCCD等)の製造のフローを示す。
【0069】
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0070】
一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマスクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。
【0071】
次のステップ5(組立)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。
【0072】
ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0073】
図13は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。
【0074】
ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0075】
ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0076】
本実施形態の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを容易に製造することができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば以上のように、マスク上のパターンを投影光学系により露光基板に投影露光するときのパルス光源や投影光学系の各要素を適切に設定することにより、投影光学系を構成する硝材の劣化が少なく、かつ光学性能の高い投影露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の構成図
【図2】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図3】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図4】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図5】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図6】最終レンズ上の光強度についての説明図
【図7】パルス光強度についての説明図
【図8】パルス幅調整手段の一例を示す模式図
【図9】パルス幅調整手段の他の一例を示す模式図
【図10】投影光学系の一例を示す模式図
【図11】本発明の実施形態1のパルス幅とバックフォーカスに関する範囲を示す図
【図12】本発明のデバイスの製造方法のフローチャート
【図13】本発明のデバイスの製造方法のフローチャート
【符号の説明】
101 レーザ光源
102 パルス幅調整手段
103 第1照明系
104 遮光マスク
105 開口
106 第2照明系
107 レチクル
108 レチクルステージ
109 投影光学系
110 ウエハ
111 ウエハステージ
801 レーザ光源
802 ハーフミラー
1001 バックフォーカス

Claims (10)

  1. 光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上の方形領域に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光の1パルス幅をτ、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離をD、該投影光学系の最終光学部材の硝材の屈折率変化係数、飽和係数、そして許容相対屈折率変化を各々β、γ、Δn′max、照射パルス数をN、像面上での1パルス当りのエネルギー密度をI0、該方形領域の2つの辺半分の長さを各々L1、L2、(但しL1≦L2)、該投影光学系の開口数をA、照明条件で決まるコヒーレンスファクターをσ、
    Figure 0003631010
    とおいたとき、
    Figure 0003631010
    を満足することを特徴とする投影露光装置。
  2. 光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光のパルス発光時間比が略2×10−5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離が略12mm以下としたことを特徴とする投影露光装置。
  3. 前記光源の発振周波数が1kHzのときは前記パルス光の1パルス幅が略20ns以上であることを特徴とする請求項2の投影露光装置。
  4. 光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光のパルス発光時間比が略4×10−5以上であり、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離が略8mm以下としたことを特徴とする投影露光装置。
  5. 前記光源の発振周波数が1kHzのときは、前記パルス光の1パルス幅が略40ns以上であることを特徴とする請求項4の投影露光装置。
  6. 光源から放射したパルス光で照明系を介してマスク面上のパターンを照明し、該パターンを投影光学系により基板面上の矩形領域に投影し、露光する投影露光装置において、該パルス光の1パルス幅をτ、該投影光学系の最終面から該基板面までの距離をD、該投影光学系を構成する光学部材の硝材の屈折率変化係数と許容相対屈折率変化を各々β,Δn′max 、照射パルス数をN、像面上での1パルス当りのエネルギー密度をI0 、該矩形領域の短辺と、長辺の半分の長さを各々L1、L2、該投影光学系の開口数をA、照明条件で決まるコヒーレンスファクターをσ、
    Figure 0003631010
    とおいたとき
    Figure 0003631010
    を満足することを特徴とする投影露光装置。
  7. 前記パルス光の波長が略193nmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の投影露光装置。
  8. 前記光源はエキシマレーザであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の投影露光装置。
  9. 前記マスクと前記基板を該投影光学系の投影倍率に対応させた速度比で同期させて相対的に走査させながら走査投影露光していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の投影露光装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載の投影露光装置を用いて、レチクル面上のパターンを投影光学系によりウエハ面上に投影露光した後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製造していることを特徴とするデバイスの製造方法。
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